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審決分類 審判 査定不服 産業上利用性 特許、登録しない。 G06F
管理番号 1201336
審判番号 不服2007-3596  
総通号数 117 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2009-09-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2007-02-06 
確定日 2009-07-27 
事件の表示 特願2002- 37836「生鮮市場における粗利益管理方法」拒絶査定不服審判事件〔平成15年 8月29日出願公開、特開2003-242220〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯

本願は、平成14年2月15日の出願であって、平成18年4月11日付け拒絶理由通知に対して、同年6月15日付けで手続補正がされたが、同年11月24日付けで拒絶査定され、これに対して、平成19年2月6日に拒絶査定不服審判が請求されるとともに、同年3月5日付けで手続補正がされたものである。


2.本願の請求項に係る事項

本願の請求項に係る事項は、平成19年3月5日付けの手続補正によって補正された明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載された次のとおりのものである。

「CPUと該CPUにより制御されるメモリ装置とディスプレイ装置と外部入力装置とプリンターとを備えるコンピュータを用い、
買付または委託で荷受した生鮮物品に対して、その荷受毎に少なくとも荷主、品目、荷姿、量目、等級/階級、及び数量を含む荷受情報を前記外部入力装置を操作して入力することにより、その荷受情報を前記メモリ装置に記録するとともに前記ディスプレイ装置に所定フォーマットで表示し、更に前記荷受情報が記載された販売原票を前記プリンターで出力する荷受処理と、
前記販売原票を基に競売された生鮮物品の荷受毎の品目、荷姿、量目、等級/階級、数量、買参人、売単価、及び合計金額を含む競売データを前記外部入力装置を操作して入力することにより、その競売データを前記メモリ装置に記録するとともに前記ディスプレイ装置に所定フォーマットで表示する競売処理と、
前記荷受情報と前記競売データを基にして、荷受毎に設定される仮仕切単価を前記外部入力装置を操作して入力することにより、その仮仕切単価を前記メモリ装置に記録するとともに当該仮仕切単価に基づき粗利益を算出して前記ディスプレイ装置に所定フォーマットで表示する仮仕切処理と、
競売された生鮮物品の荷受毎に確定した本仕切単価を前記外部入力装置を操作して入力することにより、その本仕切単価に基づき粗利益を算出して前記ディスプレイ装置に所定フォーマットで表示するとともに前記プリンターより所定フォーマットの売買仕切書を出力する本仕切処理と、
を行う一方、
前記競売処理及び前記仮仕切処理では、入力の基礎となる複数枚の伝票のそれぞれにつき前記外部入力装置での伝票記載データの入力を二人の入力者により2回行い、1回目と2回目の入力データを前記CPUで照合して異なる入力データが入力された場合にのみ音声にて通知するとともに、入力相違データの伝票を示すチェックリストを前記プリンターにて出力することを特徴とする生鮮市場における粗利益管理方法。」


3.原査定の拒絶理由
原査定の拒絶理由のうち、理由3として挙げられていた特許法第29条第1項柱書き違反の拒絶理由の概略は、次のとおりである。

「(3)理由3について
・請求項1、2について
請求項1、2には、出願人が所望する作用・機能・動作が抽象的に記述されているのみであり、請求項1、2において、ソフトウエアとハードウエア資源とが協働した具体的手段によって、使用目的に応じた情報の演算又は加工が実現されておらず、請求項1、2に記載された方法は、ソフトウエアとハードウエア資源とが協働することにより構築されたものとはいえないので、ソフトウエアによる情報処理がハードウエア資源を用いて具体的に実現されているとはいえない。」


4.当審の判断

平成19年3月5日付けの手続補正後の請求項1に記載された「生鮮市場における粗利益管理方法」についてみても、結局「買付または委託で荷受した生鮮物品に対して、その荷受毎に少なくとも荷主、品目、荷姿、量目、等級/階級、及び数量を含む荷受情報を前記外部入力装置を操作して入力することにより、その荷受情報を前記メモリ装置に記録するとともに前記ディスプレイ装置に所定フォーマットで表示し、更に前記荷受情報が記載された販売原票を前記プリンターで出力する荷受処理」、「前記販売原票を基に競売された生鮮物品の荷受毎の品目、荷姿、量目、等級/階級、数量、買参人、売単価、及び合計金額を含む競売データを前記外部入力装置を操作して入力することにより、その競売データを前記メモリ装置に記録するとともに前記ディスプレイ装置に所定フォーマットで表示する競売処理」、「前記荷受情報と前記競売データを基にして、荷受毎に設定される仮仕切単価を前記外部入力装置を操作して入力することにより、その仮仕切単価を前記メモリ装置に記録するとともに当該仮仕切単価に基づき粗利益を算出して前記ディスプレイ装置に所定フォーマットで表示する仮仕切処理」、「競売された生鮮物品の荷受毎に確定した本仕切単価を前記外部入力装置を操作して入力することにより、その本仕切単価に基づき粗利益を算出して前記ディスプレイ装置に所定フォーマットで表示するとともに前記プリンターより所定フォーマットの売買仕切書を出力する本仕切処理」、「前記競売処理及び前記仮仕切処理では、入力の基礎となる複数枚の伝票のそれぞれにつき前記外部入力装置での伝票記載データの入力を二人の入力者により2回行い、1回目と2回目の入力データを前記CPUで照合して異なる入力データが入力された場合にのみ音声にて通知するとともに、入力相違データの伝票を示すチェックリストを前記プリンターにて出力する」との各処理はコンピュータが果たすべき機能を取り決めた程度のものでしかなく、確かに「メモリ装置」に記録する点が記載されてはいるものの、単に一方的に記録するとしたに過ぎず、該「メモリ装置」に記録したデータをどのように用いるのかはなんら記載されていない。
また、平成19年3月5日付けの手続補正により例えば「入力装置を操作して入力することにより」との記載が追加されているが、これは人間の操作であることが明確になったというだけであって、依然としてソフトウエアによる情報処理が、ハードウエア資源を用いて具体的に実現されていないから、本願の請求項1に係る事項は、自然法則を利用した技術的思想の創作であるとは言えず、特許法第2条に規定する発明には該当しないものである。


5.むすび
以上のとおり、本願の請求項1に係る事項は、特許法第2条にいう「発明」に該当せず、特許法第29条第1項柱書に規定する要件を満たしていないので、特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2009-06-02 
結審通知日 2009-06-05 
審決日 2009-06-16 
出願番号 特願2002-37836(P2002-37836)
審決分類 P 1 8・ 14- Z (G06F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 金子 幸一谷口 信行  
特許庁審判長 立川 功
特許庁審判官 真木 健彦
小曳 満昭
発明の名称 生鮮市場における粗利益管理方法  
代理人 羽鳥 亘  
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