• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) D21F
審判 査定不服 特36条4項詳細な説明の記載不備 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) D21F
管理番号 1201826
審判番号 不服2004-26512  
総通号数 117 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2009-09-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2004-12-28 
確定日 2009-08-07 
事件の表示 平成11年特許願第358636号「抄紙用プレスベルト及びプレスロールカバー」拒絶査定不服審判事件〔平成12年6月27日出願公開、特開2000-178890〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続きの経緯
本願は、平成11年12月17日(パリ条約による優先権主張 1998年12月18日 米国(US))の出願であって、平成13年10月19日及び平成16年9月7日付けで手続補正がされ、平成16年10月1日付けで拒絶査定がなされた。
これに対して、平成16年12月28日付けで拒絶査定に対する審判請求がされ、平成19年4月6日付けで審尋がなされ、同年7月10日付けで回答書が提出され、更に、平成20年9月17日付けで拒絶理由通知がなされ、同年12月17日付けで意見書及び手続補正書が提出されたものである。

2.本願発明
本願発明は、平成20年12月17日付けの手続補正書により補正された明細書の特許請求の範囲請求項1?9に記載された事項により特定される下記のとおりのものである。
「【請求項1】
プレスセクションを具備する紙製品及び板紙製品製造用抄紙機において、層形成された紙シートの面を平滑かつ印刷可能なものにするプレスベルトであって、
前記プレスベルトは紙側の面を有するエンドレスループから成り、
前記紙側の面は、平滑度と印刷適性が要求される前記紙シートの面上で接触面に前記紙シートを宛がい、及び
前記紙側の面は、ニップ圧に関係なく永続性のある微小粗さ並びに親水性及び疎水性を併せ持つ領域を有し、前記紙シートと前記紙側の面の境界において連続的な水膜の形成を妨げることを特徴とする、前記プレスベルト。
【請求項2】
前記プレスベルトは単一布地プレスの一部に使用されることを特徴とする、請求項1に記載の前記プレスベルト。
【請求項3】
前記プレスベルトは二重布地プレスの一部に使用されることを特徴とする、請求項1に記載の前記プレスベルト。
【請求項4】
プレス布地は、前記プレスベルトの面に対向する前記プレス布地の面上に前記シートを保持することを特徴とする、請求項3に記載の前記プレスベルト。
【請求項5】
前記プレスベルトは長尺のニッププレスベルトであり、かつ、長尺の単一布地ニッププレスの一部に使用されることを特徴とする、請求項1に記載の前記プレスベルト。
【請求項6】
プレス布地は、前記長尺のニッププレスベルトの面に対向する前記プレス布地の面上に前記シートを保持することを特徴とする、請求項5に記載の前記プレスベルト。
【請求項7】
プレスセクションを具備する紙製品及び板紙製品製造用抄紙機において、層形成された紙シートの面を平滑かつ印刷可能なものにするプレスロールカバーであって、
前記プレスロールカバーは紙側の面を有するエンドレスループから成り、
前記紙側の面は、平滑度と印刷適性が要求される前記紙シートの面上で接触面に前記紙シートを宛がい、及び
前記紙側の面は、ニップ圧に関係なく永続性のある微小粗さ並びに親水性及び疎水性を併せ持つ領域を有し、前記紙シートと前記紙側の面の境界において連続的な水膜の形成を妨げることを特徴とする、前記プレスロールカバー。
【請求項8】
前記プレスロールカバーは単一布地プレスの一部に使用されることを特徴とする、請求項7に記載の前記プレスロールカバー。
【請求項9】
プレス布地は、前記プレスロールカバーの面に対向する前記プレス布地の面上に前記シートを保持することを特徴とする、請求項7に記載の前記プレスロールカバー。」(以下、請求項1に係る発明を「本願発明1」といい、請求項1?9に係る発明をまとめて「本願発明」という。)

3.当審における拒絶の理由
平成20年9月17日付けの当審における拒絶の理由は、次のとおりである。

[理由1] (省略)
[理由2]この出願は、明細書の記載が下記の点で不備のため、特許法第36条第6項に規定する要件を満たしていない。
本願明細書には,クレーを0%,20%,35%添加したプレスベルトを製造した結果、0%及び35%のものは好ましくなく、20%添加したものが微小粗さ「1」、表面エネルギー「1」及び水浸入「2」という評価のプレスベルトが得られた,との記載があるだけなので,発明の詳細な説明の記載によって支持されている発明は、「クレーの添加量が20%」の場合だけである。そうすると「クレーの添加量が20%」の特定がない請求項1及び7に係る発明及びそれらの請求項を引用して記載された請求項に係る発明は,発明の詳細な説明に記載した発明以外のものも含むものであるから、特許を受けようとする発明が発明の詳細な説明に記載したものとなっていない(以下、「サポート要件」という。)。

[理由3]この出願は、明細書の記載が下記の点で不備のため、特許法第36条第4項に規定する要件を満たしていない。
(1)本願明細書の【0024】にクレーを0%,20%,30%(審決注:【0028】及び【0030】では、0%,20%及び35%である。)添加してプレスベルトを製造することが記載されているが,クレー粒子の大きさや粒度分布等のクレーの状態,クレーの樹脂への添加方法、被膜の形成方法等のプレスベルトの具体的な製造方法の記載がないから,本願請求項1?9に係る発明のプレスベルト又はプレスロールカバーをどのようにして製造するのか不明である。
また、表1では,クレーを20%添加したベルトは、微小粗さ「1」、表面エネルギー「1」及び水浸入「2」という評価を持つものであるが、この評価を持つことが、なぜ本願請求項1記載の「ニップ圧に関係なく永続性のある微小粗さ並びに親水性及び疎水性を併せ持つ領域を有し、前記紙シートと前記紙側の面の境界において連続的な水膜の形成を妨げる」という構成を有することになるのかが不明である。
【この両者の関係が明細書のどこに記載されているのかについても説明されたい。】
(2)本願明細書には,「上記の課題を解決するための本発明は、米国特許第5,298,124号公報に記載された移送ベルトの構成要素に類似する構成要素を具備するベルトを提供することとしている。プレスベルトとして,またはプレスロール用ロールカバーとして、その開示内容は本願明細書中に取り入れられている。」(段落【0018】)との記載があるのみで,米国特許第5,298,124号公報の具体的な記載を伴って記載することはされておらず、本願明細書中には本願発明の具体的実施手段が不明であることから、本願の発明の詳細な説明は実施可能要件を満たしていないものである。(以下、【略】)
(3)表1の各試験方法,及びその評価の値の意味が不明である。

4.当審の判断
(1)明細書の記載事項
プレスベルトの製造及びその特性について、以下の記載がある。
イ 「充填材としてのクレーを0%、20%および30%含有するベルトを作製した。前記クレーは樹脂材料と比べて親水性であると考えられる。一般に、シートがベルト面を追走できるようにするには、より高い表面エネルギーが要求される。シート剥離を可能にするには低い表面エネルギーが要求される。」(段落【0024】)
ロ 「水分離を測定するために簡単な浸入試験が開発された。高度のマーキングは、ベルト表面での保持水量が最小となり、速やかなシート剥離を促すことを意味する。
これらの特性を要約して表1に示す(相対評価を採用した)。
【表1】(略)」(審決注:表1には、充填剤を20%添加したベルトは、微小粗さ「1」、表面エネルギー「1」及び水浸入「2」という評価(評価については、1=高、2=中、3=低、以下同じ。)を持つものであり、また、充填剤を35%添加したベルトは、微小粗さ「2」、表面エネルギー「2」及び水浸入「3」という評価を持つものであることが記載されている。)(段落【0026】?【0028】)
ハ 「充填材20%のベルトでは、シート剥離に関して極めて良好な挙動を示した。高い表面エネルギー測定値を有するにもかかわらず、前記シートの剥離性は、良好な微小粗さ及びベルト上の任意領域の親水性/疎水性によって説明できる。充填材0%のベルトでは、本質的に疎水性であっても、シートの剥離が起こらないだろう。前記ベルトは滑らかすぎて、ベルト面と紙面との間の水膜を破壊するのに寄与しないだろう。充填材35%のベルトでは、プレスニップの後方の地点で前記シートは剥離した。前記ベルトは、米国特許第5,298,124号公報で教示されたベルトに一致するように作製されたベルトに似た挙動を示した。留意すべき点は、後者のベルトの粗さは、布地がプレスニップから出て復元する場合、ある期間経過後だけ現実に存在するということである。この点に関して、本文中で教示されているベルトの走査型電子顕微鏡写真である前記特許の図6を参照する。」(段落【0029】?【0030】)

(2)判断
イ [理由2]のサポート要件を満たしているか検討する。
特許請求の範囲の記載が明細書のサポート要件に適合するためには、特許請求の範囲に記載された発明が、発明の詳細な説明の記載により当業者が当該発明の課題を解決できると認識できる範囲のものであるか、又は、その記載や示唆がなくとも当業者が出願時の技術常識に照らし当該発明の課題を解決できると認識できる範囲のものが発明の詳細な説明に記載されている必要がある。
ところで、本願発明の主たる課題は、「シートの平滑度及び印刷適性の向上を可能にするプレスベルトを提供すること」であって、その他に、「シート品質を改善するのみならず、シート追走及び紙むけをも回避して下流でのカレンダー掛けの必要性を低減するプレスベルトを提供すること」、「改善されたシート剥離特性を有するプレスロールカバーを提供すること」及び「優れたシート剥離性を示す長尺のニッププレスベルトを提供すること」(段落【0014】?【0018】)にあるから、この課題を解決できると認識できる範囲、又は、当業者が出願時の技術常識に照らし本願発明の課題を解決できると認識できる範囲のものが発明の詳細な説明に記載されていることが必要である。
本願発明1のプレスベルトを製造したという唯一の記述として、明細書の発明の詳細な説明には、「充填材20%のベルトでは、シート剥離に関して極めて良好な挙動を示した。」(段落【0029】)とあり、表1では,充填剤を20%添加したベルトは、微小粗さ「1」、表面エネルギー「1」及び水浸入「2」という評価(1=高、2=中)を持つとあるから、明細書の発明の詳細な説明には、[クレーを20%添加した、微小粗さ「1」、表面エネルギー「1」及び水浸入「2」という評価を持つ、シート剥離に関して極めて良好な挙動を示すプレスベルト]の発明が記載されていると認めることができる。
しかし、微小粗さ「1」と評価されるものが、どのような微小粗さのものか不明であるばかりでなく、特許請求の範囲の請求項1に記載された「微小粗さ」は何ら特定がなされていないので、該「微小粗さ」は、「微小粗さ「1」」以外のものも含むものとなり、本願発明の上記課題を解決できると認識できる範囲のもの、又は、その記載や示唆がなくとも当業者が出願時の技術常識に照らし当該発明の課題を解決できると認識できる範囲のものが発明の詳細な説明に記載されているものとは認められないから、特許請求の範囲の記載が明細書のサポート要件に適合するものとなっていない。
かつ、微小粗さ「1」、表面エネルギー「1」及び水浸入「2」という評価を持つことが、直に、「紙シートと前記紙側の面の境界において連続的な水膜の形成を妨げる」という構成を有することになるのか不明であるし、「シート剥離に関して極めて良好な挙動を示す」ことが一義的に「紙シートと前記紙側の面の境界において連続的な水膜の形成を妨げる」ことになるとも認められないので、発明の詳細な説明に記載した発明が、「紙シートと前記紙側の面の境界において連続的な水膜の形成を妨げる」ものであるかどうかも判らず、同様に本願発明の上記課題を解決できると認識できる範囲のもの、又は、その記載や示唆がなくとも当業者が出願時の技術常識に照らし当該発明の課題を解決できると認識できる範囲のものが発明の詳細な説明に記載されているものとは認められないから、特許請求の範囲の記載が明細書のサポート要件に適合するものとなっていない。
次に、充填剤とその含有量について検討すると、本願明細書の段落【0024】には、「充填剤としてクレーを0%、20%、および30%含有するベルトを作製した。前記クレーは樹脂材料と比べて親水性であると考えられる。」との記載があるから、クレーが親水性の領域に存在し、樹脂材料が疎水性の領域に存在するベルトであることは認められる。
しかしながら、段落【0028】に記載された表1からは、クレーを充填剤として35%含有するベルトは、表面エネルギーが2と高く、プレスニップの後方の地点でシートが剥離した(段落【0030】)とあり、本願発明1の作用効果を奏しないものとなっているのであるから、親水性の領域を形成する各種の充填剤及びその含有量によって、本願発明1の作用効果を奏しないケースがあるものと認められる。そうすると、発明の効果を奏するものであることが確認できる程度に充填剤の種類及び含有量を特定する必要があるところ、本願発明1においては、充填剤の種類及び含有量の特定はなされていないから、発明の詳細な説明に記載した発明以外のものも含むものであり、この点からも、本願発明の上記課題を解決できると認識できる範囲のもの、又は、その記載や示唆がなくとも当業者が出願時の技術常識に照らし当該発明の課題を解決できると認識できる範囲のものが発明の詳細な説明に記載されているものとは認められないから、特許請求の範囲の記載が明細書のサポート要件に適合するものとなっていない。

ロ [理由3]の実施可能要件を満たしているか検討する。
明細書の発明の詳細な説明には、本願発明のプレスベルトを製造する具体的な実施手段が明確には記載されていない。ところで、プレスベルトの基材の表面に樹脂被膜を設けてプレスベルトに種々の特性を付与することは本願出願前に周知の技術ではある。さて、本願明細書の段落【0024】には、「充填剤としてクレーを0%、20%、および30%含有するベルトを作製した。クレーは樹脂材料と比べて親水性であると考えられる。」との記載があるから、本願発明は、樹脂に樹脂より親水性であるクレーを含有させた被膜組成物をプレスベルト基材に付与してプレスベルトを作製したものであろうということは推定できる。
また、表1には、クレーを20%添加したベルトは、微小粗さ「1」、表面エネルギー「1」及び水浸入「2」という評価(1=高、2=中)を持つものであることが記載されているので、微小粗さ「1」という表面粗さを持つプレスベルトが記載されている。
しかし、請求項にある「微小粗さ」が如何なるものであるのかが不明であるばかりでなく、また、いかにして、該「微小粗さ」を有する表面を得て、「紙シートと前記紙側の面の境界において連続的な水膜の形成を妨げる」ようにするのかについては、明細書にその具体的実施手段が示されていない。
明細書段落【0029】、【0030】の「充填材20%のベルトでは、シート剥離に関して極めて良好な挙動を示した。高い表面エネルギー測定値を有するにもかかわらず、前記シートの剥離性は、良好な微小粗さ及びベルト上の任意領域の親水性/疎水性によって説明できる。充填材0%のベルトでは、本質的に疎水性であっても、シートの剥離が起こらないだろう。前記ベルトは滑らかすぎて、ベルト面と紙面との間の水膜を破壊するのに寄与しないだろう。充填材35%のベルトでは、プレスニップの後方の地点で前記シートは剥離した。前記ベルトは、米国特許第5,298,124号公報で教示されたベルトに一致するように作製されたベルトに似た挙動を示した。」との記載、特に、本願発明のプレスベルトを製造したという唯一の記述である「充填材20%のベルトでは、シート剥離に関して極めて良好な挙動を示した。」との記載からは、クレーの含有量だけしか解らない。そして、請求項の「微小粗さ」は、単にクレーの含有量だけで決まるものではなく、クレー粒子の大きさや粒度分布、さらには、樹脂の種類、クレーの樹脂への添加方法、及び被膜の形成方法等の種々の条件を組み合わせて選定することにより達成できるものと認められるから、クレーの含有量しか記載されていない本願明細書には、プレスベルトの表面に、「微小粗さ」を形成し、紙シートとプレスベルトの紙側の面の境界において連続的な水膜の形成を妨げるようにする、具体的手段が記載されているとはいえない。
そして、該条件を満足させるものを得るためには、当業者が過度の試行錯誤を行う必要があると認められる。
したがって、本願明細書の発明の詳細な説明は、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者がその実施をすることができる程度に明確かつ十分に、記載されているとはいえない。

ハ まとめ
したがって、本願の明細書の記載は、特許法第36条第4項及び同条第6項第1号に規定された要件を満たしていない。

5.平成20年12月17日付けの意見書における審判請求人の主張について
(1)理由2について
請求人は、「20%のクレーを有するベルトがシート剥離について最も良好な特性を有することを示したが、本発明で検討していないその他の百分率についても、正常に機能を発揮するものである。20%のクレーを有するベルトは、本発明を実施するための最良の形態を単に示すものであって、本願の特許請求の範囲は、特許請求の範囲に記載された文言の通りのものであって、理由2は、当たらない。」と主張する。
しかし、本願発明1が、明細書の発明の詳細な説明に記載した発明でないことは、上記4.(2)イに述べたとおりであって、特許請求の範囲に記載された文言とおりのものは発明の詳細な説明には記載されていない。発明の詳細な説明に記載されている発明は、「(明記されていないが)特定のクレーを20%添加した、出願人が「微小粗さ」と認識する表面粗さを有し、微小粗さ「1」、表面エネルギー「1」及び水浸入「2」という評価を持つ、シート剥離に関して極めて良好な挙動を示すプレスベルト」であるから、この主張は認められない。

(2)理由3について
理由3の(1)について
請求人は、明細書の段落【0020】より、「ベルトの製造方法は、本願明細書の記載により、当業者に明らかである。」と主張するが、図2について言及する段落【0020】では、プレスベルトの層構造について説明しているにすぎず、クレーを含有する樹脂被膜についての具体的な記載はない。
したがって、ベルトの製造方法は、本願明細書の記載より当業者に明らかであるとの主張は認めることはできない。
また、本願発明は、実施例によると、20%のクレーフィラーを用いることにより達成しているが、他の百分率であっても同様に正常に機能を発揮するものであり、永続性のある微小粗さ並びに親水性及び疎水性を併せ持つ領域を有する紙側の面により達成され得るものである、と主張するが、該面を達成するには、クレーの含有量だけで決まるものでないことは、4.(2)(ロ)で述べたとおりであり、「ニップ圧に関係なく永続性のある微小粗さ並びに親水性及び疎水性を併せ持つ領域を有し、前記紙シートと前記紙側の面の境界において連続的な水膜の形成を妨げる」ための具体的手段が記載されていないので、クレーの含有量についての主張だけでは意味がなく、この主張も認められない。
理由3の(2)、(3)については、請求人が本願発明と関連づけて具体的な主張をしていないので、主張を検討する必要はないものである。

6.結論
以上のとおり、本願発明1は、特許法第36条第4項及び同条第6項第1号に規定する要件を満たしていないので、本願は、その余の請求項に係る発明について検討するまでもなく、拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2009-03-11 
結審通知日 2009-03-12 
審決日 2009-03-30 
出願番号 特願平11-358636
審決分類 P 1 8・ 537- WZ (D21F)
P 1 8・ 536- WZ (D21F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 澤村 茂実  
特許庁審判長 原 健司
特許庁審判官 鈴木 紀子
橋本 栄和
発明の名称 抄紙用プレスベルト及びプレスロールカバー  
代理人 山下 穣平  
  • この表をプリントする

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ