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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G01R
管理番号 1202815
審判番号 不服2008-11757  
総通号数 118 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2009-10-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2008-05-08 
確定日 2009-09-08 
事件の表示 特願2006-127663「接続部材の製造方法」拒絶査定不服審判事件〔平成18年10月19日出願公開、特開2006-284594、請求項の数(1)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 本願は、平成18年 5月 1日(遡及出願平成 7年 2月27日)の出願であって、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりのものであると認める。

そして、本願については、原査定の拒絶理由を検討してもその理由によって拒絶すべきものとすることはできない。
すなわち、原審で引用された刊行物は、下記に掲げる刊行物1ないし刊行物6であるところ、いずれの刊行物にも、本願発明を特定する事項である「ポリイミドフィルム及び前記金属柱の所定量を研磨して、前記ポリイミドフィルム表面及び前記金属柱頭頂部を平坦化する工程」及び「紫外領域に発振波長を有するエキシマレーザ光を研磨面の全面に照射し、所望する厚さの前記ポリイミドフィルムを選択的に除去して前記金属柱の所望する部分を前記ポリイミドフィルム表面から10μmだけ突出させる工程」の2つの工程について記載されていない。
すなわち、刊行物1又は2には、ポリイミドフィルムに金属柱を形成する点が記載されているものの、該金属柱はリベット形状のバンプであって、上記2つの工程について記載も示唆もなく、電極間を電気的に導通させる金属バンプの形成を高精度で行う接続部材の製造方法を提供するという本願発明の技術課題を窺わせる記載も見あたらない。
他方、刊行物3又は4には、本願発明と同様の上記技術課題が記載されており、かつ、基体と基体に形成された金属柱とを研磨する工程、及び基体を酸で選択的に除去して金属柱を突出させる工程について記載されてはいるものの、基体材料として感光性ガラスが使われている点で刊行物1又は2と相違し、かつ、既述したように刊行物1又は2には本願発明の技術課題を窺わせる記載も見あたらない以上、刊行物3又は4に記載のものを刊行物1又は2に適用することは当業者といえども容易に想到し得たことではない。
また、刊行物5又は6は、いずれもポリイミドフィルムにエキシマレーザ光を照射して薄肉化したものであるが、金属柱は刊行物1又は2と同様リベット形状のバンプであるから、刊行物5又は6のものを刊行物1又は2に適用したところで、突出したリベット形状のバンプを有する薄肉化したポリイミドフィルムが得られるにとどまり、本願発明の構成に到るものでもない。
そして、本願発明は上記2つの工程をその発明特定事項に含むことにより、「微細バンプ(導通用金属柱)頭頂部のXY方向及びZ方向の加工精度を著しく向上させることができる。」という本願明細書の発明の詳細な説明に記載の作用効果を奏するものであるといえる。
したがって本願発明は、刊行物1ないし刊行物6に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。


刊行物1:特開平6-347480号公報
刊行物2:特開平6-28828号公報
刊行物3:特開平4-174530号公報
刊行物4:特開平3-125448号公報
刊行物5:特開平4-298978号公報
刊行物6:特開平6-204651号公報
 
審理終結日 2009-08-05 
結審通知日 2009-08-11 
審決日 2009-08-25 
出願番号 特願2006-127663(P2006-127663)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (G01R)
最終処分 成立  
前審関与審査官 羽飼 知佳  
特許庁審判長 飯野 茂
特許庁審判官 西島 篤宏
下中 義之
発明の名称 接続部材の製造方法  
代理人 三好 秀和  

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