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審決分類 |
審判 査定不服 特29条特許要件(新規) 特許、登録しない。 G09B |
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管理番号 | 1204247 |
審判番号 | 不服2007-17429 |
総通号数 | 119 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2009-11-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2007-06-21 |
確定日 | 2009-09-18 |
事件の表示 | 平成 9年特許願第343612号「競争優位の原価企画のための経営教育プログラムチャート及び該経営教育プログラムを記録した記録媒体」拒絶査定不服審判事件〔平成11年 1月29日出願公開、特開平11- 24550〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
本願は、出願日が平成9年6月30日である実願平9-6087号を平成9年12月1日に特許出願に変更したものであって、その請求項に係る発明は、平成19年7月21日に補正された明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載される次の事項により特定されるものである。 「対象企業の売上高、変動費、限界利益、固定費、及び利益を管理会計による現状の損益計算書より抽出する項目#1と、 目標利益額から少なくとも目標売上高、目標変動費、目標限界利益を算出するか、又は目標総資産利益率から少なくとも目標売上高、目標総資産、目標利益を算出する項目#2と、 前記項目#1及び項目#2の算出結果から変動費及び固定費の削減目標を算出する項目#3と、 損益計算書、貸借対照表及び統計年鑑から収集された最近6カ月分の経営指標と、最近6カ月分の変動費額及び固定費額の推移とから、各経営指標を変動費、固定費につき合わせして相関分析による相関マトリクスを作成し、正の相関が高い指標を選んで改善目標とする項目#4と、 前記項目#3による変動費及び固定費の削減目標と、項目#4による改善目標とする指標の抽出結果とから業績改善シートを作成する項目#5と、 前記項目#5の業績改善シートに記載の業績目標を原価企画の対象物に含まれる個別部品の原価低減目標に変換して必要なコストダウン率を算出する項目#6と、 前記原価企画の対象物の設計改善候補案の絞り込みを行う項目#7と、 前記項目#7で選択した設計改善候補案に基づく個別部品についてのコスト表を作成する項目#8と、 前記項目#6の算出結果と項目#8の個別部品についてのコスト表とから変動費、固定費の削減割合を算出する項目#9と、 前記項目#9の算出結果に基づき作成される前記原価企画の対象物の開発設計案の作成基準を示す項目#10とを用紙に記載したことを特徴とする競争優位の原価企画のための経営教育プログラムチャート。」(以下「本願発明」という。) 一方、特許法第2条には、『この法律で「発明」とは、自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のものをいう。』と規定されているので、本願発明が特許法上の「発明」に該当するかについて検討する。 本願明細書の記載によれば、本願発明の意義は、項目#1?項目#10の順序で処理を進めて行くことで、競争優位の原価企画についての理解を深めることにあるものと認められる。 ここで、本願発明が利用する自然法則がどういうものであるかについて検討するに、本願発明の「項目#1」ないし「項目#10」は用紙に記載される単なる情報にすぎず、本願発明が「用紙」を含んでいる点を除けば、本願発明の発明特定事項中に本願発明が利用する自然法則というものを認めることができない。 本願発明は、発明特定事項に「用紙」を含んでいるので、自然法則を利用している部分があるとはいえるが、上記の本願発明の意義からすれば、「用紙」は単に各項目を記載するために用いられているにすぎないから、本願発明が全体として自然法則を利用しているといえるものでないことは明らかである。 したがって、本願発明は、自然法則を利用した技術的思想の創作ということができず、特許法上の「発明」でないので、特許法第29条第1項柱書に規定する発明に該当せず、特許を受けることができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2009-07-16 |
結審通知日 | 2009-07-22 |
審決日 | 2009-08-04 |
出願番号 | 特願平9-343612 |
審決分類 |
P
1
8・
1-
Z
(G09B)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 荒井 隆一、赤木 啓二 |
特許庁審判長 |
稲積 義登 |
特許庁審判官 |
服部 秀男 三橋 健二 |
発明の名称 | 競争優位の原価企画のための経営教育プログラムチャート及び該経営教育プログラムを記録した記録媒体 |
代理人 | 村井 隆 |