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審決分類 審判 訂正 4項4号特許請求の範囲における明りょうでない記載の釈明 訂正する H03M
管理番号 1205426
審判番号 訂正2009-390104  
総通号数 120 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2009-12-25 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2009-09-02 
確定日 2009-10-15 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3672040号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第3672040号に係る特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。 
理由 1 手続の経緯

本件特許3672040号は、2003年5月5日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2002年5月7日、米国)を国際出願日とする出願であって、平成17年4月28日に設定登録がなされ、平成21年9月2日に訂正審判の請求がなされたものである。

2 訂正の内容

本件訂正審判の請求により請求人が求めている訂正の内容は、審判請求書に添付された明細書の記載からみて、次の訂正事項1乃至8のとおりである。

(1)訂正事項1
請求項1に、「付加された8つのゼロビットを含む前記16ビットユーザ識別子」とあるのを、「付加された8つのゼロビットとともに前記16ビットユーザ識別子」と訂正する。

(2)訂正事項2
請求項2に、「付加された8つのゼロビットを含む前記16ビットユーザ識別子」とあるのを、「付加された8つのゼロビットとともに前記16ビットユーザ識別子」と訂正する。

(3)訂正事項3
請求項3に、「付加された8つのゼロビットを含む前記16ビットユーザ識別子」とあるのを、「付加された8つのゼロビットとともに前記16ビットユーザ識別子」と訂正する。

(4)訂正事項4
請求項4に、「付加された8つのゼロビットを含む前記16ビットユーザ識別子」とあるのを、「付加された8つのゼロビットとともに前記16ビットユーザ識別子」と訂正する。

(5)訂正事項5
請求項5に、「付加された8つのゼロビットを含む前記16ビットユーザ識別子」とあるのを、「付加された8つのゼロビットとともに前記16ビットユーザ識別子」と訂正する。

(6)訂正事項6
請求項6に、「付加された8つのゼロビットを含む前記16ビットユーザ識別子」とあるのを、「付加された8つのゼロビットとともに前記16ビットユーザ識別子」と訂正する。

(7)訂正事項7
請求項7に、「付加された8つのゼロビットを含む前記16ビットユーザ識別子」とあるのを、「付加された8つのゼロビットとともに前記16ビットユーザ識別子」と訂正する。

(8)訂正事項8
請求項8に、「付加された8つのゼロビットを含む前記16ビットユーザ識別子」とあるのを、「付加された8つのゼロビットとともに前記16ビットユーザ識別子」と訂正する。

なお、下線は訂正箇所を明確にするため当審が付したものである。

3 訂正の適否

まず、訂正事項1について検討する。
訂正前の請求項1には、「付加された8つのゼロビットを含む前記16ビットユーザ識別子」と記載されている。この記載によれば、16ビットユーザ識別子に、8つのゼロビットが含まれていること、すなわち、ユーザ識別子16ビットのうちの8ビットがゼロであると解することができる。

一方、明細書段落【0009】における「UE ID、X_(UE)={X_(UE1),・・・,X_(UEL)}は、図1Aに示す1/2レート畳み込みエンコーダ10に入力される。UE IDとともに0などの付加ビットを、入力ビット列の最後に加えることができ、入力ビット列の長さ、それに応じて出力ビット列の長さを拡張する。」との記載によれば、ユーザ識別子は、図1Aに示す1/2レート畳み込みエンコーダ10に入力されること、及びユーザ識別子とともに0などの付加ビットを、入力ビット列の最後に加えて、1/2レート畳み込み符号化の処理の対象にすることが読み取れる。

また、明細書段落【0010】における「16ビットUE ID、X_(UE)={X_(UE1),・・・,X_(UE16)}は、入力ビット列の最後に付加された8つのゼロビットとともに、1/2レート畳み込みエンコーダ14に入力される。その結果、入力ビット列は、XUE1,・・・,XUE16,0,0,0,0,0,0,0,0となる。1/2レート畳み込みエンコーダ14による処理の後、出力コードは、長さ48ビット、C_(UE){C_(UE1),・・・,C_(UE48)}となる。」との記載によれば、長さ16ビットのユーザ識別子が、入力ビット列の最後に付加された8つのゼロビットとともに、1/2レート畳み込みエンコーダ14に入力される。その結果、入力ビット列とゼロビットの双方が、1/2レート畳み込みエンコーダ14による処理によって、長さ48ビットの出力コードとなることが読み取れる。

したがって、訂正前の請求項1の記載内容が、明細書の記載と整合しておらず、不合理を生じているから、訂正前の請求項1の記載は明りょうではない。

そして、1/2レート畳み込みエンコーダは、「付加された8つのゼロビット」と「16ビットユーザ識別子」とを合わせた合計24ビットが処理の対象であって、入力ビット列のビット数が24ビットであり、出力ビット列のビット数が2倍の48ビットとしたビット数で目的を達成することが論理的に明らかであるから、本来ならば、請求項1のビット数の関係は、明細書の記載に沿うべきである。

そうすると、訂正事項1は、訂正前の不明りょうさを正して、その記載の本来の意味内容を明らかにするものであって、明りょうでない記載の釈明を目的とするものである。

また、訂正事項1は、上述のとおり、訂正前の不明りょうさを正して、その記載の本来の意味内容を明らかにするものであって、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内にあり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

さらに、訂正事項2乃至8は、訂正事項1と同様の理由により、明りょうでない記載の釈明を目的とするものであって、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内にあり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

4 むすび

以上のとおり、本件訂正審判により請求人が求めている訂正事項1乃至8は、いずれも、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とし、かつ同第3項及び第4項の規定に適合するので、この訂正を認める。

よって、結論のとおり審決する。

 
発明の名称 (54)【発明の名称】
高速の共通制御チャネルに対するスクランブルコードを特定するユーザ機器識別子の生成
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
16ビットユーザ識別子を受け入れるように構成された入力と、
付加された8つのゼロビットとともに前記16ビットユーザ識別子を処理して、高速の共通制御チャネル(HS-SCCH)のスクランブル解除に使用する48ビットコードを生成する1/2レート畳み込みエンコーダと、
前記48ビットコードを生成の後、8ビットを削除する速度調停部と
を備えたことを特徴とするユーザ機器。
【請求項2】
16ビットユーザ識別子を受け入れるように構成された入力と、
付加された8つのゼロビットとともに前記16ビットユーザ識別子を1/2レート畳み込み符号化を実行して、高速の共通制御チャネル(HS-SCCH)のスクランブル解除に使用する48ビットコードを生成する手段と、
前記48ビットコードを生成の後、8ビットを削除する手段と
を備えたことを特徴とするユーザ機器。
【請求項3】
16ビットユーザ識別子を受け入れるように構成された入力と、
付加された8つのゼロビットとともに前記16ビットユーザ識別子を処理して、前記16ビットユーザ識別子に関連付けられたユーザ機器について、高速の共通制御チャネル(HS-SCCH)のスクランブルに使用する48ビットコードを生成する1/2レート畳み込みエンコーダと、
前記48ビットコードを生成の後、8ビットを削除する速度調停部と
を備えたことを特徴とする基地局。
【請求項4】
16ビットユーザ識別子を受け入れるように構成された入力と、
付加された8つのゼロビットとともに前記16ビットユーザ識別子を1/2レート畳み込み符号化を実行して、前記16ビットユーザ識別子に関連付けられたユーザ機器について、高速の共通制御チャネル(HS-SCCH)のスクランブルに使用する48ビットコードを生成する手段と、
前記48ビットコードを生成の後、8ビットを削除する手段と
を備えたことを特徴とする基地局。
【請求項5】
16ビットユーザ識別子を受け入れるように構成された入力と、
1/2レート畳み込み符号化を使用して、付加された8つのゼロビットとともに前記16ビットユーザ識別子を処理し、高速の共通制御チャネル(HS-SCCH)のスクランブル解除に使用する48ビットコードを生成し、前記48ビットコードを生成の後、さらに8ビットを削除する速度調停を実行する装置と
を備えたことを特徴とするユーザ機器。
【請求項6】
16ビットユーザ識別子を受け入れるように構成された入力と、
1/2レート畳み込み符号化を使用して、付加された8つのゼロビットとともに前記16ビットユーザ識別子を処理し、高速の共通制御チャネル(HS-SCCH)のスクランブル解除に使用する48ビットコードを生成する手段と、
前記48ビットコードを生成の後、8ビットを削除する手段と
を備えたことを特徴とするユーザ機器。
【請求項7】
16ビットユーザ識別子を受け入れるように構成された入力と、
1/2レート畳み込み符号化を実行することにより、付加された8つのゼロビットとともに前記16ビットユーザ識別子を処理して、前記16ビットユーザ識別子に関連付けられたユーザ機器について、高速の共通制御チャネル(HS-SCCH)のスクランブルに使用する48ビットコードを生成し、前記48ビットコードを生成の後、さらに8ビットを削除する速度調停を実行する装置と
を備えたことを特徴とする基地局。
【請求項8】
16ビットユーザ識別子を受け入れるように構成された入力と、
1/2レート畳み込み符号化を実行することにより、付加された8つのゼロビットとともに前記16ビットユーザ識別子を処理して、前記16ビットユーザ識別子に関連付けられたユーザ機器について、高速の共通制御チャネル(HS-SCCH)のスクランブルに使用する48ビットコードを生成する手段と、
前記48ビットコードを生成の後、8ビットを削除する手段と
を備えたことを特徴とする基地局。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審決日 2009-10-02 
出願番号 特願2004-504519(P2004-504519)
審決分類 P 1 41・ 574- Y (H03M)
最終処分 成立  
前審関与審査官 岡 裕之  
特許庁審判長 山本 春樹
特許庁審判官 萩原 義則
柳下 勝幸
登録日 2005-04-28 
登録番号 特許第3672040号(P3672040)
発明の名称 高速の共通制御チャネルに対するスクランブルコードを特定するユーザ機器識別子の生成  
代理人 阿部 和夫  
代理人 阿部 和夫  
代理人 谷 義一  
代理人 谷 義一  
代理人 濱中 淳宏  
復代理人 濱中 淳宏  

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