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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 F16C
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 F16C
管理番号 1205610
審判番号 不服2008-28362  
総通号数 120 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2009-12-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2008-11-06 
確定日 2009-10-15 
事件の表示 平成11年特許願第64051号「回転体駆動装置およびこれを使用した画像形成装置」拒絶査定不服審判事件〔平成12年9月19日出願公開、特開2000-257625号〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 【1】手続の経緯
本願は、平成11年3月10日の特許出願であって、平成20年9月30日(起案日)付けで拒絶査定がなされ、これに対して、平成20年11月6日に拒絶査定不服審判の請求がなされるとともに、平成20年12月4日付けで明細書についての手続補正(以下、「本件補正」という。)がなされたものである。

【2】本件補正の却下の決定

[補正却下の決定の結論]
本件補正を却下する。

[理由]
1.本件補正の内容
本件補正は、補正前の特許請求の範囲の請求項1に対し、以下のような補正を含むものである。なお、下線は、審判請求人が付した補正箇所である。

(1)本件補正前の請求項1(平成20年8月8日付け手続補正)
「回転体の回転駆動源であるモータと、
前記モータの回転速度を減速させたうえで前記回転体の回転軸に、当該モータの動力を伝達する遊星ローラ付き減速機と、
前記回転体の回転軸上に設置されて、前記回転体の回転速度を検出する速度検出器と、
前記速度検出器の検出結果に基づいて前記モータの回転速度を調整することで前記回転体の回転速度を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする回転体駆動装置。」

(2)本件補正後の請求項1(平成20年12月4日付け手続補正)
「回転体の回転駆動源であるモータと、
前記モータの回転速度を減速させたうえで前記回転体の回転軸に、当該モータの動力を伝達する遊星ローラ付き減速機と、
前記回転体の回転軸上に設置されて、前記回転体の回転速度を検出する速度検出器と、
前記速度検出器の検出結果に基づいて前記モータの回転速度を調整することで前記回転体の回転速度を制御する制御手段と、を備えた回転体駆動装置であって、
回転する複数の感光体ドラム上に静電潜像を形成するタンデム型の画像形成装置において、前記感光体ドラムを前記回転体とし、前記複数の感光体ドラムの各々に用いられて前記複数の感光体ドラムを回転駆動させること、
を特徴とする回転体駆動装置。」

2.補正の適否
本件補正は、「回転体駆動装置」について、願書に最初に添付した明細書の段落【0009】及び【0011】の記載に基づき、「回転する複数の感光体ドラム上に静電潜像を形成するタンデム型の画像形成装置において、前記感光体ドラムを前記回転体とし、前記複数の感光体ドラムの各々に用いられて前記複数の感光体ドラムを回転駆動させること」を限定して特定するものである。
すなわち、上記補正は、願書に最初に添付した明細書又は図面(以下、「当初明細書」という。)に記載した事項の範囲内においてなされたものとして認めることができ、かつ、補正前の各請求項に記載した発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題を変更することのない範囲内において行われたものであって、特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当するものである。
したがって、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項第2号に規定された特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当するものであり、かつ、特許法第17条の2第3項に規定された新規事項追加禁止に違反するものではない。

そこで、本件補正後の請求項1に係る発明(以下、「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するか)について以下に検討する。

3.本願補正発明について
3-1.本願補正発明
本願補正発明は、本件補正により補正された明細書及び図面の記載からみて、上記「【2】1.(2)」に示した本件補正後の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりのものである。

3-2.引用例とその記載事項
1.特開平4-245261号公報(以下、「引用例1」という。)
2.特開平6-175427号公報(以下、「引用例2」という。)
3.特開平10-78734号公報(以下、「引用例3」という。)
4.特開昭62-178982号公報(以下、「引用例4」という。)

原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願前に頒布された引用例1には、「感光体駆動機構」に関して、図面(特に、図2,3を参照)とともに、以下の事項が記載されている。

(あ)「【0001】【技術分野】本発明は、感光体駆動機構に関し、より詳細には、ディジタルカラー複写機、ディジタルカラープリンタ及びファックス、ディジタルカラープルーファーに用いられる感光体駆動機構に関する。」
(い)「【0002】
【従来技術】従来の感光体ドラムにあっては、その一端部外周にギヤを設け、本体側に設けられるギヤ列を介して駆動される。そのため、ドラム回転駆動時に、たとえば微細なギヤピッチ等により副走査方向に並んだ互いに隣接する走査線の間隔にバラツキが生じ、その結果、画像にムラが発生するという欠点があった。この点を解決するために、例えば特開平2-29712号公報のものが提案されている。この公報のものは像担持体の露光走査面を平坦面とし、像担持体を静止した状態で走査ユニットを移動させて露光走査を行なう移動手段を設けたものである。
【0003】しかしながら、この方式では走査光学系自体を副走査方向に駆動するので慣性負荷が発生するため記録速度が早くできず、装置が大型化するという欠点がある。また、カラー化はスピードが遅いため非常に困難である。すなわち、従来の歯車やタイミングベルトを用いた減速機構の感光体駆動方式では、記録密度が高くなるほど副走査方向の濃度ムラ(バンディング)が発生し、画像の高品位化に対する障害となっている。
【0004】この問題の主な原因は減速機構に起因し、歯車やプーリーの加工誤差による偏心あるいは歯形誤差、かみ合い率変化によって伝達誤差が生じ、その結果走査ピッチが狭くなった箇所では濃度が上がり、ピッチが広がった箇所では濃度が下がるため、画像全体としてはある周期をもった濃度ムラとして見えるためである。
また、転がり伝達による駆動は歯車やタイミングベルト方式に比較して伝達トルクが大きくできないという欠点がある。さらに、カラー画像の場合、黒トナーはバンディングが目立ちやすく、イエローは目立ちにくいという特性がある。」
(う)「【0005】【目的】本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもので、遊星ローラ減速機付サーボモータとアイドラーローラによって複数個の感光体を滑らかで、かつ高精度に駆動することにより、濃度ムラのない高品位なカラー画像を得ること、また、それぞれのアイドラーローラに最適な予圧を与えることにより信頼性向上を図ること、さらに、遊星ローラ減速機付サーボモータでダイレクトドライブし、回転精度の最も良い感光体に黒現像器を配置し、部品の積上がりがある最終感光体にイエロー現像器を配置することによって画質向上を図るようにした感光体駆動機構を提供することを目的としてなされたものである。」
(え)「【0007】まず、図3は4ドラム式のカラー画像出力装置の構成図で、図中、10は誘電体ベルト、11は搬送ローラ、12は定着ローラ、13は記録紙、14a?14dは転写チャージャ、15a?15dはクリーナ、16a?16dはチャージャー、17a?17dは光書込ヘッド、18a?18dは現像器、19a?19dは感光体である。」
(お)「【0009】各感光体19a?19d及び誘電体ベルト10は高精度で駆動する必要がある。各感光体19a?19d上に形成された各色トナー像は、各転写チャージャ14a?14dにより誘電体ベルト10上に転写されるが、感光体19a?19dは所定のピッチで並設されていて、各色トナー像の転写は正確に重ね合わされ、色ずれは生じない。そして重ね合わされたトナー像は、搬送ローラ11と定着ローラ12による加圧や加熱により記録紙13上に転写、定着される。
【0010】図1及び図2は、本発明による感光体駆動機構の一実施例を説明するための構成図で、図中、1a?1dは感光体、2a?2cはアイドラーローラ、3はカップリング、4は遊星ローラ減速機付サーボモータ、5a?5dはベアリングである。
【0011】第1の感光体1aはカップリング3を介して遊星ローラ減速機付サーボモータ4でダイレクトドライブする。第2の感光体1bと第1の感光体1aの間に第1のアイドラーローラ2aを図の様にくい込みがって側(第2の感光体1bが過負荷あるいは止った時にアイドラーがくい込んでいく方向)に配置する。この様にして連続で配置すれば4個の感光体を1個のモータと3個のアイドラーで同時に駆動できる。本方式は転がり伝動であるため、ギヤの歯数に応じた周波数の回転ムラなどは発生しない。また図示していないが、誘電体ベルトも遊星ローラ減速機付サーボモータで駆動することにより、高品位な画像を得ることができる。」

そうすると、上記記載事項(あ)?(お)及び図面(特に、図2,3)の記載からみて、引用例1には次の発明(以下、「引用例1発明」という。)が記載されているものと認められる。
「感光体1aをダイレクトドライブする遊星ローラ減速機付サーボモータ4、を備えた感光体駆動機構であって、
各感光体1a?1d、19a?19dに各色トナー像を形成する4ドラム式のカラー画像出力装置において、前記感光体1a?1d、19a?19dを前記回転体とし、1つのモータとアイドラーローラで、前記複数の感光体1a?1d、19a?19dを回転駆動させる感光体駆動機構」

3-3.発明の対比
本願補正発明と引用例1発明を対比する。
引用例1発明の「感光体1a?1d、19a?19d」は、その機能からみて、本願補正発明の「回転体」及び「感光体ドラム」に相当し、以下同様に、「感光体駆動機構」は、「回転体駆動装置」に、「4ドラム式のカラー画像出力装置」は、「タンデム型の画像形成装置」に相当するとともに、引用例1発明の「感光体をダイレクトドライブする遊星ローラ減速機付サーボモータ4」は、本願補正発明の「回転体の回転駆動源であるモータ」と「前記モータの回転速度を減速させたうえで前記回転体の回転軸に、当該モータの動力を伝達する遊星ローラ付き減速機」とを兼ねたものに相当する。さらに、引用例1発明の「各感光体1a?1d、19a?19dに各色トナー像を形成する」ことは、その機能からみて、本願補正発明の「回転する複数の感光体ドラム上に静電潜像を形成する」ことに相当する。

したがって、本願補正発明の用語にならってまとめると、両者は、
「回転体の回転駆動源であるモータと、
前記モータの回転速度を減速させたうえで前記回転体の回転軸に、当該モータの動力を伝達する遊星ローラ付き減速機と、を備えた回転体駆動装置であって、
回転する複数の感光体ドラム上に静電潜像を形成するタンデム型の画像形成装置において、前記感光体ドラムを前記回転体とし、前記複数の感光体ドラムを回転駆動させること、を特徴とする回転体駆動装置。」
である点で一致し、以下の点で相違する。

[相違点1]
本願補正発明は、「前記回転体の回転軸上に設置されて、前記回転体の回転速度を検出する速度検出器と、前記速度検出器の検出結果に基づいて前記モータの回転速度を調整することで前記回転体の回転速度を制御する制御手段」の構成を有しているのに対し、引用例1発明は、そのような構成を有していない点。

[相違点2]
本願補正発明は、モータ等を備える「回転体駆動装置」が、「前記複数の感光体ドラムの各々に用いられ」ることで、複数の感光体ドラムを回転駆動させているのに対し、引用例1発明は、1つのモータとアイドラーローラ(駆動力伝達手段)で、複数の感光体を回転駆動させている点。

3-4.当審の判断
そこで、上記各相違点について検討する。

(1)相違点1について
回転精度を向上させることなどを目的として、モータで回転駆動される回転体において、エンコーダ等の回転速度検出器により該回転体又は該回転体と連動するモータや伝達軸等の回転速度を検出して、該検出した回転速度が所望の回転速度となるように制御手段によりモータに対してフィードバック制御を行うことは、従来周知の技術(例えば、引用例2の段落【0020】、【0025】及び図2、引用例3の段落【0013】、【0070】及び図4、引用例4の第2頁右下欄第2行?第5行及び第1,3図を参照。)である。
そして、該フィードバック制御を構築する際に、上記回転速度検出器をどこに設けるかは、審判請求人も当初明細書の段落【0027】、【0028】において、回転速度検出器の設置位置は実施例に限定されるものではない旨を記載しているように、当業者が、回転精度を要求する部材、要求する精度、駆動力伝達機構の構成、配線などを考慮して、適宜選択する設計的事項にすぎないものというべきところ、特に、回転体の回転軸上に回転速度検出器を設けることも従来周知の技術(例えば、引用例2の段落【0020】、【0025】及び図2を参照。)として適宜実施されていることである。
しかも、引用例1の上記記載事項(い)、(う)、(お)によれば、引用例1発明は、回転体である感光体の駆動精度を向上させることを技術課題としているものと認められることから、引用例1発明に上記回転体の回転精度を向上させるための従来周知の技術を適用して、回転精度を要求する部材である感光体の回転軸に回転速度検出器を設置し、モータに対してフィードバック制御を行うようにすることは、当業者が容易になし得たことである。
よって、引用例1発明及び従来周知の技術に基づいて、上記相違点1に係る本願補正発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。

(2)相違点2について
複数の回転体を、それぞれ個別に同様の構成を有する回転駆動機構で回転駆動させることは、従来周知の技術(例えば、引用例2の段落【0019】及び図1,2、引用例3の【0070】及び図4、引用例4の第2頁右下欄第13行?第16行及び第1?4図を参照。)である。
してみると、引用例1発明において、従来周知の技術を考慮すれば、複数の感光体を回転駆動させるために、1つのモータとアイドラーローラ(駆動力伝達手段)を用いる構成に代えて、それぞれ個別に同様の構成を有する回転駆動機構を用いるようにすることは、当業者が容易に想到し得たことである。
よって、引用例1発明及び従来周知の技術に基づいて、上記相違点2に係る本願補正発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。

(3)審判請求人の主張について
審判請求人は、審判請求書の平成20年12月4日付けの手続補正書の「(3-3)引例との比較」において、
「引用文献1乃至4(審決注:該「引用文献1」は本審決の「引用例1」に、該「引用文献4」は本審決の「引用例3」に該当。)の発明はいずれも、補正後の本願発明の「回転体駆動装置において、回転体の回転軸上にモータと同じ側または反対側に速度検知器を設置し、速度検出器の検出結果に基づいてモータの回転速度を調整することで回転体の回転速度を制御する制御手段」と「回転体駆動装置がタンデム型の画像形成装置の感光体ドラムの各々に用いる構成」とを共に有した発明を開示しておらず、そうした構成による本願発明に特有の効果も有していません。そのため、当業者が引用文献1乃至4の装置を参照した場合も、補正後の本願発明の特徴的構成に想到することはできません。よって、補正後の本願発明は引用文献に基づいて当業者が容易にすることができるものではなく、引用文献の発明に対して進歩性を有しており、拒絶理由は解消されています。」と述べて、本願は特許されるべき旨主張している。

しかしながら、上記「回転体駆動装置において、回転体の回転軸上にモータと同じ側または反対側に速度検知器を設置し、速度検出器の検出結果に基づいてモータの回転速度を調整することで回転体の回転速度を制御する制御手段」については上記相違点1において検討し、「回転体駆動装置がタンデム型の画像形成装置の感光体ドラムの各々に用いる構成」については上記相違点2において検討したとおりである。

よって、審判請求人の主張は採用できない。

(4)当審の判断のまとめ
以上のとおり、本願補正発明は、引用例1に記載された発明及び従来周知の技術に基づいて、当業者が容易になし得たものである。
また、本願補正発明が奏する効果は、引用例1に記載された発明及び従来周知の技術から当業者が予測できるものである。

4.むすび
以上のとおり、本願補正発明、すなわち本件補正後の請求項1に係る発明は、引用例1に記載された発明及び従来周知の技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。
よって、本願補正発明、すなわち本件補正後の請求項1に係る発明は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に適合しない。
したがって、本件補正は、特許法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

【3】本願発明について
1.本願発明
平成20年12月4日付け手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1?4に係る発明は、平成20年8月8日付け手続補正により補正された明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1?4に記載された事項により特定されるとおりのものであると認められるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は以下のとおりのものである。

「回転体の回転駆動源であるモータと、
前記モータの回転速度を減速させたうえで前記回転体の回転軸に、当該モータの動力を伝達する遊星ローラ付き減速機と、
前記回転体の回転軸上に設置されて、前記回転体の回転速度を検出する速度検出器と、
前記速度検出器の検出結果に基づいて前記モータの回転速度を調整することで前記回転体の回転速度を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする回転体駆動装置。」

2.引用例とその記載事項
引用例とその記載事項は、上記「【2】3-2.引用例とその記載事項」のとおりである。

3.対比・判断
本願発明は、上記【2】で検討した本願補正発明から、「回転体駆動装置」について、「回転する複数の感光体ドラム上に静電潜像を形成するタンデム型の画像形成装置において、前記感光体ドラムを前記回転体とし、前記複数の感光体ドラムの各々に用いられて前記複数の感光体ドラムを回転駆動させること」との限定事項を省いたものである。
そうすると、本願発明の発明特定事項をすべて含み、審判請求時の手続補正によってさらに構成を限定した本願補正発明が、上記「【2】3-4.当審の判断」に示したとおり、引用例1に記載された発明及び従来周知の技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、上記限定を省いた本願発明も実質的に同様の理由により、引用例1に記載された発明及び従来周知の技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

4.むすび
以上のとおり、本願発明、すなわち、本願の請求項1に係る発明は、引用例1に記載された発明及び従来周知の技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

そして、本願の請求項1に係る発明が特許を受けることができないものである以上、本願の請求項2ないし4に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2009-08-13 
結審通知日 2009-08-18 
審決日 2009-09-02 
出願番号 特願平11-64051
審決分類 P 1 8・ 575- Z (F16C)
P 1 8・ 121- Z (F16C)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 鳥居 稔岡▲さき▼ 潤  
特許庁審判長 川本 真裕
特許庁審判官 川上 益喜
大山 健
発明の名称 回転体駆動装置およびこれを使用した画像形成装置  
代理人 木村 公一  
代理人 小林 国人  
代理人 川畑 孝二  
代理人 中島 司朗  

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