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審決分類 審判 査定不服 (159条1項、163条1項、174条1項で準用) 特許、登録しない。 B65D
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 B65D
管理番号 1205658
審判番号 不服2007-25647  
総通号数 120 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2009-12-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2007-09-19 
確定日 2009-10-13 
事件の表示 特願2002-587184「閉鎖補強繊維袋および閉鎖袋で構成された鎖状包装体」拒絶査定不服審判事件〔平成14年11月14日国際公開、WO02/90073、平成16年 8月26日国内公表、特表2004-525831〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.経緯
本件審判に係る国際出願は、平成14年3月5日(パリ条約による優先権主張、2001年5月4日、ベルギー)に出願されたもので、平成19年2月16日付け拒絶理由通知書が送付され、願書に添付した明細書又は図面についての同年5月18日付け手続補正書が提出されたものの、同年6月20日付けで拒絶査定されたものである。
そして、本件審判は、この拒絶査定を不服として請求されたもので、上記明細書又は図面についての平成19年9月19日付け手続補正書が提出され、その後、平成20年10月23日付け審尋が送付されたものの、これに対する回答書の提出がなかったものである。
なお、本件審判については、手続を継続する意志のない旨を記載した平成21年5月14日付け書面が、ファクシミリにより、提出されている。

2.原査定
原査定の拒絶の理由は、概要、以下の拒絶理由aであると認める。

拒絶理由a;この出願の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において頒布された下記の刊行物1?5に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

1;特開2000-302493号公報
2;特表平08-511997号公報
3;特開平10-258845号公報
4;実願昭52-069322号(実開昭53-163359号)のマイクロフィルム
5;特開平11-321813号公報

3.平成19年9月19日付けの手続補正書による手続補正(以下、「本件補正」という。)について

1)平成20年10月23日付け審尋(以下、「本件審尋」という。)は、概要、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項の規定に違反するので、又は、同法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである、と判断されることに対しての意見を、回答書として提出することを求めるものであるが、請求人からは回答書の提出が未だに無い。
なお、本件審尋は、上記第17条の2第4項の規定に違反する理由として、請求項1に関する本件補正は、補正前の請求項1に記載された「この閉鎖補強繊維袋内における前記補強繊維の充填度が少なくとも75%である」との発明特定事項を削除する補正であり、該補正は、上記第4項の各号に掲げる、いずれの事項をも目的とするものではない点、また、上記第126条第5項の規定に違反する理由として、本件補正後の請求項1に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において頒布された刊行物1?4に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができず、本件補正後の請求項1に係る発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができない点を指摘している。

2)そこで、本件補正について検討すると、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項の規定に違反するので、又は、同法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

4.原査定について

4-1.本件の発明
本件補正は、先に「3」で述べたように、却下すべきものであって、この出願の請求項1に係る発明(以下、「本件発明1」という。)は、本件補正前の明細書の特許請求の範囲請求項1に記載の事項により特定されるもので、請求項1の記載は、以下のとおりであると認める。

「繊維コンクリート内で分解可能な材料によって形成され、内部に補強繊維(3)が互いに遊離した状態で存在するような閉鎖補強繊維袋(2)であって、この閉鎖補強繊維袋によって、その内部で前記補強繊維(3)が実質的に互いに平行に配置されており、この閉鎖補強繊維袋(2)内における前記補強繊維(3)の充填度が少なくとも75%であることを特徴とする閉鎖補強繊維袋。」

4-2.拒絶理由aについて
本件発明1は、刊行物1?5に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるといえ、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
よって、拒絶理由aは相当である。

4-3.まとめ
拒絶理由aは相当であるから、原査定は妥当である。

5.結び
原査定は、妥当である。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2009-05-18 
結審通知日 2009-05-19 
審決日 2009-06-01 
出願番号 特願2002-587184(P2002-587184)
審決分類 P 1 8・ 56- Z (B65D)
P 1 8・ 121- Z (B65D)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 山口 直  
特許庁審判長 鈴木 由紀夫
特許庁審判官 千馬 隆之
栗林 敏彦
発明の名称 閉鎖補強繊維袋および閉鎖袋で構成された鎖状包装体  
代理人 奥山 尚一  
代理人 有原 幸一  
代理人 松島 鉄男  
代理人 森本 聡二  

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