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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) H01J
管理番号 1206459
審判番号 不服2007-12741  
総通号数 120 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2009-12-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2007-05-02 
確定日 2009-11-04 
事件の表示 特願2004-189068「ランプ製造装置」拒絶査定不服審判事件〔平成18年 1月12日出願公開、特開2006- 12651〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成16年6月28日の出願であって、平成19年3月14日付けで拒絶査定がなされ、これに対して平成19年5月2日に拒絶査定不服審判の請求がなされるとともに、同日付けで手続補正がなされたものである。
そして、当審において、当該平成19年5月2日付け手続補正は、平成21年4月15日付けの補正の却下の決定により却下されるとともに、同日付けで拒絶理由(以下、「当審拒絶理由」という。)が通知され、これに対して平成21年7月1日付けで手続補正がなされるとともに、同日付けで意見書が提出されたものである。

第2 当審拒絶理由
当審拒絶理由の概要は、
この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前日本国内又は外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

記 (引用文献等については引用文献等一覧参照)

・請求項 1-3,6
・引用文献等 1,2

・請求項 4
・引用文献等 1-3

・請求項 5
・引用文献等 1,2,4

引用文献等一覧
1.特開平9-245737号公報
2.特開2004-115336号公報
3.国際公開第02/085804号
4.特開平10-188810号公報

というものである。

第3 本願発明について
1 本願発明
本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成21年7月1日付け手続補正により補正された特許請求の範囲、明細書及び図面の記載からみて、請求項1に記載された事項により特定される以下のとおりのものと認める。

「 【請求項1】
ガラス管を封止するための封止装置を備えてなるランプ製造装置であって、
前記封止装置は、
前記ガラス管の封止位置を挟んだ前記ガラス管長手方向の両側において、該ガラス管を把持可能な第1チャック部及び第2チャック部を有する支持機構と、
前記ガラス管の封止位置を加熱するための加熱手段とを備え、
前記第1チャック部及び第2チャック部を、前記把持したガラス管の管軸を中心に同速で回転可能に構成するとともに、
前記第2チャック部を、前記第1チャック部に対して、前記ガラス管の管軸方向に沿って接離方向へ移動可能に構成し、
少なくとも前記ガラス管の封止位置が軟化された時点で、前記第1チャック部及び第2チャック部を、前記把持したガラス管の管軸を中心に同速で回転させながら、前記第2チャック部を、前記第1チャック部に対して、前記ガラス管の管軸方向に沿って離間方向へ移動させることで、前記ガラス管の軟化された部分が引き伸ばされつつ封止され、前記第2チャック部に把持された端部側が切り離されるようにし、
封止される位置が、前記ガラス管長手方向の一端部近傍であり、
前記支持機構を前記一端部側に設置するとともに、
前記ガラス管長手方向の他端部近傍に、
前記ガラス管を把持可能な第3チャック部を有し、該第3チャック部を、前記第2チャック部が前記第1チャック部に対して離間方向へ移動させられるに際し前記ガラス管の管軸を中心に前記第1チャック部及び第2チャック部と同速で回転可能とする別途の支持機構を設置したことを特徴とするランプ製造装置。」

2 引用文献に記載された発明
当審拒絶理由に引用され、本願出願前に頒布された刊行物である特開平9-245737号公報(以下、「引用文献1」という。)には、以下の事項が図面とともに記載されている。

<記載事項1>
「【0001】
「【発明の属する技術分野】この発明はランプ及び希ガス放電灯並びにその製造方法に関し、特にガラスバルブの外周面に一対の帯状の外部電極を有する希ガス放電灯において、ガラスバルブの端部の封止構造及びその封止方法の改良に関する。」

<記載事項2>
「【0010】それ故に、本発明の目的は、比較的に簡単な構成によって製造工程の機械化が可能となり、生産性を効果的に高めることができる上、品質の安定した信頼性の高いランプ及び希ガス放電灯並びにその製造方法を提供することにある。」

<記載事項3>
「【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の1実施例について図1?図2を参照して説明する。尚、図6?図7に示す従来例と同一部分には同一参照符号を付し、詳細な説明は省略する。同図において、本実施例の特徴部分は、ガラスバルブ2の、少なくとも一方の端部に加熱・軟化に基づく縮径加工による封止部5Aを有し、この封止部5Aの溶断部5Aaをガラスバルブ内に凹入・位置させたことであり、さらに詳しくは、内面に発光層3を有し、かつ端部に封止部4A,5Aを有するガラスバルブ2の外周面に一対の帯状の外部電極6、7を、互いに離隔して配置し、封止部4A,5Aのうち、一方の封止部4Aをほぼ平坦状に、他方の封止部5Aを縮径加工後の溶断による溶断部5Aaがガラスバルブ内に凹入されるように構成したことである。」

<記載事項4>
「【0017】この希ガス放電灯1は、例えば図3?図4に示すように製造される。まず、図3(a)に示すように、他方の端部を除くガラスバルブ2の内面全体に発光層3を形成すると共に、光放出部2Aに相当する部分の発光層を除去する。次に、同図(b)に示すように、ガラスバルブ2の一方の端部2aを第1,第2のチャック8,9にて、所定の間隔だけ離隔するように支持する。そして、ガラスバルブ2を第1,第2のチャック8,9にて支持した状態で回転させると共に、第1,第2のチャック8,9間の所定のガラスバルブ部分をバ-ナ10にて加熱する。尚、バ-ナ10によるガラスバルブ部分の加熱位置はほぼ一定化されている。」

<記載事項5>
「【0018】次いで、同図(c)に示すように、ガラスバルブ2の加熱部分が軟化状態になったならば、回転状態を維持しながら第1のチャック8をP方向に引っ張る。これによって、ガラスバルブ2の加熱・軟化部分は縮径される。尚、第1のチャック8をP方向に引っ張る際に、第1のチャック8の回転を停止状態にし、加熱・軟化部分が捻れるようにすることもできる。次に、同図(d)に示すように、第1のチャック8をさらにP方向に引っ張ると、加熱・軟化部分が一層に縮径されて細くなる。そして、バ-ナ10による加熱によって縮径部分が溶断される。これによって、第2のチャック9によって支持されているガラスバルブ2の端部には開口部を気密に閉塞する封止部4Aが形成される。尚、第1のチャック8によって支持されているガラスバルブはカレットとして廃棄される。さらに、同図(e)に示すように、ガラスバルブ2のほぼ中央部分に形成されている溶断部4Aaをバ-ナ10によって加熱することにより、封止部4Aは中央部分の肉厚が若干厚くなるものの、その形態はほぼ平坦状に整形される。」

ア 記載事項2の「本発明の目的は、比較的に簡単な構成によって製造工程の機械化が可能となり」との記載、及び、記載事項4及び記載事項5の第1,第2のチャック8,9及びバーナ10を用いて封止部4Aを形成する旨の記載より、引用文献1には「ガラスバルブ2を封止する機械」が記載されているといえる。さらに、記載事項1の「この発明はランプ及び希ガス放電等並びにその製造方法に関し」との記載からみて、引用文献1には、「ガラスバルブ2を封止する機械を備えたランプを製造する機械」が記載されているといえる。

イ 記載事項4には、「ガラスバルブ2の一方の端部2aを第1,第2のチャック8,9にて、所定の間隔だけ離隔するように支持する。」及び「第1,第2のチャック8,9間の所定のガラスバルブ部分をバ-ナ10にて加熱する。」と記載されており、また、記載事項5には「第1のチャック8をさらにP方向に引っ張ると、加熱・軟化部分が一層に縮径されて細くなる。そして、バ-ナ10による加熱によって縮径部分が溶断される。これによって、第2のチャック9によって支持されているガラスバルブ2の端部には開口部を気密に閉塞する封止部4Aが形成される。」と記載されている。また、図3(d)の記載から、第1,第2のチャック8,9の間にバーナ10による加熱位置及び封止部4Aが位置すること、即ち第1,第2のチャック8,9が封止部4Aが形成される位置を挟んでガラスバルブ2を支持していることが読み取れる。さらに、図1及び図2の記載から、ガラスバルブ2は円筒形状であり、図3(a)?(e)における左右方向はガラスバルブ長手方向であることも明らかである。
したがって、引用文献1には、「ガラスバルブ2の封止部が形成される位置を挟んだ前記ガラスバルブ長手方向の両側において、前記ガラスバルブ2を支持する第1のチャック8及び第2のチャック9」、「ガラスバルブ2の封止部4Aが形成される位置を加熱するためのバーナ10」が記載されている。

ウ 記載事項4には、「ガラスバルブ2を第1,第2のチャック8,9にて支持した状態で回転させる」と記載されており、記載事項5には、「ガラスバルブ2の加熱部分が軟化状態になったならば、回転状態を維持しながら第1のチャック8をP方向に引っ張る。これによって、ガラスバルブ2の加熱・軟化部分は縮径される。尚、第1のチャック8をP方向に引っ張る際に、第1のチャック8の回転を停止状態にし、加熱・軟化部分が捻れるようにすることもできる。」と記載されている。
ここで、第2のチャック9が回転することの明記はないものの、第1のチャック8の回転を停止状態にしたとき加熱・軟化部分が捻じれるのであるから、第2のチャック9が回転していることは明らかである。
また、封止部を周方向に均一に形成することが本願出願時における技術常識であることを勘案すれば、第1,第2のチャック8,9の回転は支持したガラスバルブ2の中心軸を中心としたものといえる。
したがって、引用文献1には、「第1のチャック8及び第2のチャック9を、支持したガラスバルブ2の中心軸を中心に回転させるようにする」ことが記載されている。

エ 記載事項5には、「ガラスバルブ2の加熱部分が軟化状態になったならば、回転状態を維持しながら第1のチャック8をP方向に引っ張る。」と記載されており、図3(b),(c),(d)の記載から、第1のチャック8をP方向に引っ張ることにより、第2のチャック9から離れていくことは明らかである。また、封止部を周方向に均一に形成することが本願出願時における技術常識であることをを勘案すれば、第1のチャック8を引っ張るP方向は、支持したガラスバルブ2の中心軸方向に一致しているといえる。
したがって、引用文献1には、「第1のチャック8を、第2のチャック9に対して、ガラスバルブ2の中心軸方向に沿って離れる方向に引っ張れるようにする」ことが記載されている。

オ 記載事項5には、「次いで、同図(c)に示すように、ガラスバルブ2の加熱部分が軟化状態になったならば、回転状態を維持しながら第1のチャック8をP方向に引っ張る。これによって、ガラスバルブ2の加熱・軟化部分は縮径される。」、及び、「次に、同図(d)に示すように、第1のチャック8をさらにP方向に引っ張ると、加熱・軟化部分が一層に縮径されて細くなる。そして、バ-ナ10による加熱によって縮径部分が溶断される。これによって、第2のチャック9によって支持されているガラスバルブ2の端部には開口部を気密に閉塞する封止部4Aが形成される。尚、第1のチャック8によって支持されているガラスバルブはカレットとして廃棄される。」と記載されている。この記載から、加熱部分は封止部4Aが形成される位置であることは明らかである。また、回転状態が維持されるのは、上記ウで述べたのと同様の理由により、第1,第2のチャック8,9であると解される。

カ 記載事項5の上記オで摘記した記載及び図3(c)に示されたガラスバルブ等の状態から図3(d)に示されたガラスバルブ等の状態への推移を考慮すると、第1のチャック8をP方向に引っ張るに従い、加熱・軟化部分は、徐々に引き伸ばされて、縮径部分、即ちガラスバルブを封止する部分が形成されること、及び図3(d)の記載から、前記封止する部分が形成されている状態で、ガラスバルブの端部を支持している第1チャック8をP方向に引っ張ることと、バーナ10による縮径部分の加熱により、封止部が形成され前記第1のチャック8に支持された前記ガラスバルブ2の端部が切り離されるようにすることが読み取れる。

キ したがって、上記オ、カをまとめると、引用文献1には、「ガラスバルブ2の封止部4Aが形成される位置が軟化状態になったならば、第1のチャック8及び第2のチャック9を、支持したガラスバルブ2の中心軸を中心に回転状態を維持しながら、前記第1のチャック8を、前記第2のチャック9に対して、前記ガラスバルブ2の中心軸方向に沿って離れる方向に引っ張るに従い、前記ガラスバルブ2の加熱・軟化部分が徐々に引き伸ばされて縮径部分、即ち、前記ガラスバルブを封止する部分が形成され、バーナによる縮径部分の加熱により、封止部4Aが形成され前記第1のチャック8に支持された前記ガラスバルブ2の端部が切り離されるようにする」ことが記載されている。

ク 記載事項4には、「ガラスバルブ2の一方の端部2aを第1,第2のチャック8,9にて、所定の間隔だけ離隔するように支持する。」と記載されている。この記載におけるガラスバルブ2の一方の端部2aがガラスバルブ長手方向の一方の端部であることは図1?3の記載から明らかである。
そして、上記イで述べたとおり第1,第2のチャック8,9の間で封止部4Aが形成されることを考慮すれば、引用文献1には、「封止部4Aが形成される位置が、ガラスバルブ長手方向の一方の端部にあり、第1のチャック8及び第2のチャック9を前記一方の端部に設置する」ことが記載されている。

ケ 上記ウで述べたとおり、ガラスバルブ2を支持する第1,第2のチャック8,9は共に回転するから、そのための回転支持手段を引用文献1に記載された機械が備えることは当然のことであり、その設置位置は第1,第2のチャック8,9と同じく、ガラスバルブ2の一方の端部であることは明らかである。
したがって、上記イで述べた点を考慮すれば、引用文献1には、「ガラスバルブ2の封止部が形成される位置を挟んだガラスバルブ長手方向の両側において、ガラスバルブ2を支持する第1のチャック8、第2のチャック9及びこれらの回転支持手段」が記載されている。また、上記クで述べた点を考慮すれば、「封止部4Aが形成される位置が、ガラスバルブ長手方向の一方の端部にあり、第1のチャック8、第2のチャック及びこれらの回転支持手段を前記一方の端部に設置する」ことが記載されている。

したがって、記載事項1?記載事項5及び図面の記載に基づけば、引用文献1には次の発明が記載されている。
「ガラスバルブ2を封止する機械を備えたランプを製造する機械であって、
前記ガラスバルブ2の封止部4Aが形成される位置を挟んだ前記ガラスバルブ長手方向の両側において、前記ガラスバルブ2を支持する第1のチャック8、第2のチャック9及びこれらの回転支持手段と、
前記ガラスバルブ2の封止部4Aが形成される位置を加熱するためのバーナ10とを備え、
前記第1のチャック8及び第2のチャック9を、前記支持したガラスバルブ2の中心軸を中心に回転させるようにするとともに、
前記第1のチャック8を、前記第2のチャック9に対して、前記ガラスバルブ2の中心軸方向に沿って離れる方向に引っ張れるようにし、
前記ガラスバルブ2の封止部4Aが形成される位置が軟化状態になったならば、前記第1のチャック8及び第2のチャック9を、前記支持したガラスバルブ2の中心軸を中心に回転状態を維持しながら、前記第1のチャック8を、前記第2のチャック9に対して、前記ガラスバルブ2の中心軸方向に沿って離れる方向に引っ張るに従い、前記ガラスバルブ2の加熱・軟化部分が徐々に引き伸ばされて縮径部分、即ち、前記ガラスバルブを封止する部分が形成され、バーナによる縮径部分の加熱により、封止部4Aが形成され前記第1のチャック8に支持された前記ガラスバルブ2の端部が切り離されるようにし、
封止部4Aが形成される位置が、前記ガラスバルブ長手方向の一方の端部にあり、
前記第1のチャック8、第2のチャック9及びこれらの回転支持手段を前記一方の端部に設置した、ランプを製造する機械。」(以下、「引用発明1」という。)

同じく、当審拒絶理由に引用され、本願出願前である平成16年4月15日に頒布された刊行物である特開2004-115336号公報(以下、「引用文献2」という。)には、以下の事項が図面とともに記載されている。

<記載事項6>
「【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ光を導光する中空ファイバの切断方法及び切断装置に関する。」

<記載事項7>
「【0007】
【発明の実施の形態】
まず、レーザ光を導光する中空ファイバFの構造の1例を図1に示すファイバ断面図で説明する。中空ファイバFは多重構造となっており、外側から順に中空ファイバを保護するポリイミド保護層F1、石英ガラス層F2、石英ガラスF2の内面にコーティングされ反射膜となる銀層F3、銀層F3を保護する高分子材料でできた樹脂層F4によって構成されている。石英ガラス層F2の形状は、外径φ800μm、内径φ700μm程度である。ポリイミド保護層F1は20?25μm程度の膜厚である。銀層F3、及び樹脂層F4は数μmの膜厚であり、樹脂層F4の材質は環状オレフィンポリマー(COP:Cyclic Olefin Polymer)である。環状オレフィンポリマーの材質としては、ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、またはテトラシクロロドデセンを原料とする非結晶性のものが使用されている。中央部のコアF5は空洞となっている。」

<記載事項8>
「【0008】
次に、図面に基づいて切断装置の説明をする。図2は本実施例である中空ファイバ切断装置10の概略構成を示した図である。
1はレーザ光源であり、レーザ光源1には紫外レーザである波長193nmのエキシマレーザを発振するArFエキシマレーザが用いられている。レーザ光源1は、ArFエキシマレーザに限定されず、KrFエキシマレーザ(波長248nm)や、Nd:YAGレーザ(波長1064nm)の第3高調波レーザ(波長355nm)、第4高調波レーザ(波長266nm)、第5高調波レーザ(波長213nm)、等の紫外レーザを用いても良い。」

<記載事項9>
「【0009】
2はレーザ光源1から出射したエキシマレーザの出力を減衰させて出力の調整を行うアッテネータである。レーザ出力の調整は、このアッテネータ2の減衰量と共にレーザ光源1自体の出力の組み合わせを制御部20によって制御することにより行われる。
3はマスクであり、マスク3の像が集光レンズ4により集光され、ミラー5により光軸L1の向きが光軸L2に変えられ、切断加工される中空ファイバFの上に結像される。」

<記載事項10>
「【0010】
11及び12は中空ファイバFの軸を水平方向に位置させ、中空ファイバFの外周面を挟み込んで保持するチャックである。チャック11は、中空ファイバFを回転駆動させるためのモータ13の軸13aに取付けられている。チャック12は中空ファイバFを回転可能に保持し、テーブル15に取付けられている。チャック11と12の間の距離はレーザ照射が可能な範囲で短くされ、中空ファイバFの自重によって中空ファイバFがたわみ、張力により中空ファイバF内部に引張り応力が発生しにくい様に工夫されている。モータ13の回転速度及び回転方向の制御は制御部20によって行われる。
テーブル15上に設けられた目印14はレーザ照射位置を示すものであり、目印14の位置に中空ファイバFの所期する切断位置を合わせて位置合わせを行う。
6はレーザ出力、照射のパルス幅等のレーザ照射条件やモータ13の回転速度等の各種設定条件を入力するためのコントロールパネルである。7はレーザ照射及びモータ13の回転のトリガ信号を発信させるためのフットスイッチである。」

<記載事項11>
「【0018】
また、上記発明の実施の形態では、中空ファイバFの回転駆動をモータ13のみによって行っていたが、チャック12にもモータを取付け、モータ13と回転方向、及び回転速度を同期させて駆動することにより、切断終了直前の回転方向の中空ファイバFのせん断応力が発生しにくく、高分子膜等のバリの発生を未然に防ぐこともできる。また、モータ13の回転動力をギヤや、プーリとベルト等の動力伝達手段を介してチャック12に伝え、チャック11と12の回転を同期させて、高分子膜等のバリの発生を未然に防いでも良い。」

コ 記載事項10の「テーブル15上に設けられた目印14はレーザ照射位置を示すものであり、目印14の位置に中空ファイバFの所期する切断位置を合わせて位置合わせを行う。」との記載及び図2の記載から、2つのチャック11,12は切断位置を挟んだ中空ファイバ長手方向の両側において中空ファイバFを保持していることは明らかな事項である。

サ したがって、記載事項6?記載事項11及び図面の記載に基づけば、引用文献2には次の発明が記載されている。
「ガラス等からなる中空ファイバFの切断装置であって、切断位置を挟んだ中空ファイバ長手方向の両側において、中空ファイバFの外周面を挟み込んで保持する2つのチャック11,12と、一方のチャック11に取付けられ、中空ファイバを回転駆動させるためのモータ13と、他方のチャック12に取付けられ、一方のチャック11に取付けられたモータ13と回転方向、及び回転速度を同期させて駆動されるモータとを備えた中空ファイバの切断装置。」(以下、「引用発明2」という。)

同じく、当審拒絶理由に引用され、本願の出願前に頒布された刊行物である国際公開第02/085804号(以下、「引用文献3」という。)には、以下の事項が図面とともに記載されている。

<記載事項12>
「技術分野
本発明は、ガラスロッドの分断方法およびこれに用いられる分断装置にかかり、特にガラス母材、例えば、光ファイバ用のガラス母材製造の出発材料となる長尺のガラスロッドを旋盤装置に取付け固定して分断加工する際の、ガラスロッドの支持方法と支持装置に関する。」(明細書第1頁第5行?同第10行参照。)

<記載事項13>
「発明を実施するための最良の形態
図により本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明によるガラスロッドの分断方法を説明する概略図、図2はガラスロッドのチャック部を示す図、図3はY字状の支持具を示す図である。図中、11はガラスロッド、12は旋盤装置、13は基台、14は固定支持部、15は可動支持部、16はチャック、17はガラスバーナ、18は支持具を示す。
旋盤装置12は、基台13上にガラスロッド11を支持する固定支持部14、可動支持部15および支持具18を配設し、また、ガラスロッド11を分断するガラスバーナ17を配置して構成される。
なお、固定支持部14も可動支持部15と同様に可動となるように構成してもよい。可動支持部15および支持具18は、基台の長手方向にガイドレール等を用いて位置調整が可能なように配設する。固定支持部14と可動支持部15には、ガラスロッド11を把持するためのチャック16を設ける。ガラスバーナ17としては、酸水素火炎バーナが用いられ、ガラスロッドの円周方向の1/2程度を加熱する5?7本位のバーナ口を有する構成のものが用いられる。
ガラスロッド11は、例えば、長さ3m、直径が0.03mで、石英または中心部にドーパントを添加したガラスで形成される。このガラスロッド11は、例えば2m程度の長さに分断加工され、ガラス母材の製造で外周面にガラス微粒子を堆積させて大型の多孔質ガラス母材を形成するための基材として使用される。
なお、ガラスロッド11は、VAD法によるガラス微粒子を軸方向に堆積させる種棒、または透明ガラスを延伸加工する際のダミー棒として使用することもできる。
ガラスロッド11を、製造するガラス母材の大きさに応じた所定の長さに分断加工するために、旋盤装置12に載置する。旋盤装置12への載置は、ガラスロッド11の一方の端部を固定支持部14のチャック16で把持し、他方の端部を可動支持部15のチャック16で把持して行なう。支持具18は、分断位置の近傍で長尺に分断されるガラスロッド11aに位置させ、ガラスロッドを支えるように高さ調整を行なう。
チャック16は、図2に示すように、ガラスロッド11の端部を、少なくとも3本の調整軸16aによりセンタリングして把持するように構成される。また、チャック16は、回転駆動手段(図示せず)により回転可能とされていて、ガラスロッド11を回転させて、分断部分の全周をガラスバーナ17により均一に加熱溶融する。この後、可動支持部15を移動して、加熱溶融により軟化したところを引きちぎるようにして、ガラスロッド11は2つに分断する。
ガラスロッド11を所定の長さで分断したとき、分断されたガラスロッド11aと11bは、一方の端部で片持ち把持された状態になる。短尺で分断されたガラスロッド11bは、片持ち把持でも荷重的に問題はないが、長尺側のガラスロッド11aでは、チャック16の把持部でガラスロッド11aの根元で大きな曲げモーメントが急激に加わる。このため、把持部でガラスロッド11aには亀裂が生じたり、破断する恐れがある。しかし、本発明では、長尺側のガラスロッド11aの分断部近傍に支持具18を配置してあるので、分断されたガラスロッド11aは2点支持で支えられ把持部への応力集中を回避でき、この結果、亀裂が生じたり、破断するのを防止することができる。」(明細書第4頁第6行?同第6頁第26行参照。)

シ 記載事項12?記載事項13及び図面の記載に基づけば、引用文献3には次の発明が記載されている。
「ガラスロッド11の一方の端部を把持するチャック16を備える固定支持部14と、ガラスロッド11の他方の端部を把持するチャック16を備える可動支持部15と、分断位置近傍で長尺に分断されるガラスロッド11aに位置してガラスロッド11を支える支持具18と、分断部分を加熱溶融するガラスバーナ17とを備え、チャック16は回転駆動手段により回転可能とされており、ガラスロッド11をガラスバーナ17により加熱溶融した後、可動支持部15を移動して加熱溶融により軟化したところを引きちぎるようにしてガラスロッド11を分断するガラスロッドの分断装置であって、支持具18を配置することにより分断されたガラスロッド11aは2点支持で支えられ把持部への応力集中を回避でき、この結果、亀裂が生じたり破断するのを防止することができるようにしたガラスロッドの分断装置。」(以下、「引用発明3」という。)

3 対比
本願発明と引用発明1とを比較する。

ア 引用発明1の「ガラスバルブ2」は、本願発明の「ガラス管」に相当し、以下同様に、「封止する機械」は「封止するための封止装置」に、「ランプを製造する機械」は「ランプ製造装置」に、「第1のチャック8」は「第2チャック部」に「第2のチャック9」は「第1チャック部」に、「第1のチャック8、第2のチャック9及びこれらの回転支持手段」は「第1チャック部及び第2チャック部を有する支持機構」に、「バーナ10」は「加熱手段」に、「封止部4Aが形成される位置」は「封止位置」及び「封止される位置」の双方に、「ガラスバルブ2の中心軸」は「ガラス管の管軸」にそれぞれ相当する。

イ 引用発明1のチャックによる「支持」は、本願発明の「把持」に相当することは明らかであり、引用発明1において「ガラスバルブ2の封止部4Aが形成される位置を挟んだ前記ガラスバルブ長手方向の両側において、前記ガラスバルブ2を支持する」は、本願発明の「ガラス管の封止位置を挟んだ前記ガラス管長手方向の両側において、該ガラス管を把持可能な」に相当する。

ウ 引用発明1の「第1のチャック8及び第2のチャック9を、支持したガラスバルブ2の中心軸を中心に回転させるようにするとともに」と本願発明の「第1チャック部及び第2チャック部を、把持したガラス管の管軸を中心に同速で回転可能に構成するとともに」とは、「第1チャック部及び第2チャック部を、把持したガラス管の管軸を中心に回転可能に構成するとともに」の点で共通している。

エ 引用発明1の「第1のチャック8を、第2のチャック9に対して、ガラスバルブ2の中心軸方向に沿って離れる方向に引っ張れるようにし」は、本願発明の「第2チャック部を、第1チャック部に対して、ガラス管の管軸方向に沿って接離方向へ移動可能に構成し」に相当することは明らかである。

オ 引用発明1の「ガラスバルブ2の封止部4Aが形成される位置が軟化状態になったならば」は、本願発明の「少なくともガラス管の封止位置が軟化された時点で」に相当する。

カ 引用発明1の「第1のチャック8及び第2のチャック9を、支持したガラスバルブ2の中心軸を中心に回転状態を維持しながら」と本願発明の「第1チャック部及び第2チャック部を、把持したガラス管の管軸を中心に同速に回転させながら」とは、「第1チャック部及び第2チャック部を、把持したガラス管の管軸を中心に回転させながら」の点で共通する。

キ 引用発明1の「第1のチャック8を、第2のチャック9に対して、ガラスバルブ2の中心軸方向に沿って離れる方向に引っ張るに従い、前記ガラスバルブ2の加熱・軟化部分が徐々に引き伸ばされて縮径部分、即ち、前記ガラスバルブを封止する部分が形成され」は、本願発明の「第2チャック部を、第1チャック部に対して、ガラス管の管軸方向に沿って離間方向へ移動させることで、前記ガラス管の軟化された部分が引き伸ばされつつ封止され」に相当する。

ク 引用発明1の「第1のチャック8に支持されたガラスバルブ2の端部が切り離される」は、本願発明の「第2チャック部に把持された端部側が切り離される」に相当する。

ケ 引用発明1の「封止部4Aが形成される位置が、ガラスバルブ長手方向の一方の端部にあり」は、本願発明の「封止される位置が、ガラス管長手方向の一端部近傍であり」に相当し、以下同様に、「第1のチャック8、第2のチャック及びこれらの回転支持手段を一方の端部に設置」は「支持機構を一端部側に設置」に相当する。

よって、本願発明と引用発明1の両者は、
「ガラス管を封止するための封止装置を備えてなるランプ製造装置であって、
前記ガラス管の封止位置を挟んだ前記ガラス管長手方向の両側において、該ガラス管を把持可能な第1チャック部及び第2チャック部を有する支持機構と、
前記ガラス管の封止位置を加熱するための加熱手段とを備え、
前記第1チャック部及び第2チャック部を、前記把持したガラス管の管軸を中心に回転可能に構成するとともに、
前記第2チャック部を、前記第1チャック部に対して、前記ガラス管の管軸方向に沿って接離方向へ移動可能に構成し、
少なくとも前記ガラス管の封止位置が軟化された時点で、前記第1チャック部及び第2チャック部を、前記把持したガラス管の管軸を中心に回転させながら、前記第2チャック部を、前記第1チャック部に対して、前記ガラス管の管軸方向に沿って離間方向へ移動させることで、前記ガラス管の軟化された部分が引き伸ばされつつ封止され、前記第2チャック部に把持された端部側が切り離されるようにし、
封止される位置が、前記ガラス管長手方向の一端部近傍であり、
前記支持機構を前記一端部側に設置したランプ製造装置。」
の点で一致し、以下の点で相違する。

[相違点1]
本願発明は、第1チャック部及び第2チャック部を「同速で」回転可能に構成し、封止位置が軟化された時点で「同速で」回転させるのに対して、引用発明1は、第2のチャック9及び第1のチャック8を回転させるようにし、封止部4Aが形成される位置が軟化状態となったならば回転状態を維持するものの、「同速」か否か、つまり、第2のチャック9及び第1のチャック8の回転速の異同について明らかでない点。

[相違点2]
本願発明は、「ガラス管長手方向の他端部近傍に、前記ガラス管を把持可能な第3チャック部を有し、該第3チャック部を、第2チャック部が第1チャック部に対して離間方向へ移動させられるに際し前記ガラス管の管軸を中心に前記第1チャック部及び第2チャック部と同速で回転可能とする別途の支持機構を設置した」のに対して、引用発明1は、当該支持機構を有していない点。

4 当審の判断
上記相違点について検討する。

[相違点1について]
引用文献1には、記載事項4に「ガラスバルブ2の一方の端部2aを第1,第2のチャック8,9にて、所定の間隔だけ離隔するように支持する。そして、ガラスバルブ2を第1,第2のチャック8,9にて支持した状態で回転させると共に、第1,第2のチャック8,9間の所定のガラスバルブ部分をバ-ナ10にて加熱する。」と記載されている。
この記載において、ガラスバルブ2は、加熱部分が軟化状態になる前から回転しているのであるから、第1,第2のチャック8,9は同速で回転していることは当業者には明らかである。
また、引用文献1には、記載事項5に「ガラスバルブ2の加熱部分が軟化状態になったならば、回転状態を維持しながら第1のチャック8をP方向に引っ張る。これによって、ガラスバルブ2の加熱・軟化部分は縮径される。尚、第1のチャック8をP方向に引っ張る際に、第1のチャック8の回転を停止状態にし、加熱・軟化部分が捻れるようにすることもできる。」と記載されている。
上記のとおり、引用文献1には、第1のチャック8をP方向に引っ張る際に回転状態を維持する例の変形例として、第1のチャック8の回転を停止状態にし、加熱・軟化部分が捻れるようにすることが記載されている。そうすると、「回転状態を維持」する場合には、加熱・軟化部分が捻れないことを前提としていること、即ち第1のチャック8と第2のチャック9とが同速で回転していることを前提としていることは明らかである。
したがって、軟化状態になる前に同速で回転している第2のチャック9(第1チャック部)、第1のチャック8(第2チャック部)を、封止部4Aが軟化状態となって回転状態を維持する際に同速で回転させることは、当業者ならば容易に想到し得る事項である。

なお、被切断部材を保持する2つのチャックを同速で回転させることは、引用発明2において開示されていることは上記のとおりである。
引用発明1と引用発明2とはいずれも、ガラス等からなる中空部材を切断するための装置であって、中空部材を2つの回転可能なチャックで切断位置を挟むように把持する点で共通する極めて類似する装置に関するものであることを考慮すると、引用発明1に対して引用発明2の2つのチャックの回転方向、回転速度を同期させる技術を適用して、第1のチャック8と第2のチャック9の回転を同速とすることは、当業者が容易になし得たことである。

以上のとおり、相違点1に係る本願発明の発明特定事項は、引用発明1又は引用発明1,2に基づいて、当業者が容易に想到し得る事項である。

[相違点2について]
引用発明3を再掲する。
「ガラスロッド11の一方の端部を把持するチャック16を備える固定支持部14と、ガラスロッド11の他方の端部を把持するチャック16を備える可動支持部15と、分断位置近傍で長尺に分断されるガラスロッド11aに位置してガラスロッド11を支える支持具18と、分断部分を加熱溶融するガラスバーナ17とを備え、チャック16は回転駆動手段により回転可能とされており、ガラスロッド11をガラスバーナ17により加熱溶融した後、可動支持部15を移動して加熱溶融により軟化したところを引きちぎるようにしてガラスロッド11を分断するガラスロッドの分断装置であって、支持具18を配置することにより分断されたガラスロッド11aは2点支持で支えられ把持部への応力集中を回避でき、この結果、亀裂が生じたり破断するのを防止することができるようにした分断装置。」
引用発明1と引用発明3とはいずれも、細長いガラス部材を分断するための装置であって、ガラス部材を回転可能な2つのチャックにより支持してバーナで加熱し、2つのチャックを離間させてガラス部材を分断するための装置に関するものである。
そして、引用発明1、3に接した当業者にとって、引用発明1においても引用発明3と同様に、ガラスバルブ2の封止部4A形成後に、第2のチャック9に支持されたガラスバルブ2の支持部への応力集中が起こる恐れがあること、また、これを引用発明3と同様に封止部形成後に2点支持で支えることにより回避できることは明らかな事項である。
したがって、引用発明1において、引用発明3のガラスロッド11の一方の端部及び他方の端部を、それぞれ支持部14,15に設けられた回転可能な2つのチャック16,16で把持する技術を採用して、ガラスバルブ2の長手方向の一方の端部に設置した第1のチャック8、第2のチャック9及びこれらの回転手段に加えて、ガラスバルブ2の長手方向の他方の端部を把持する回転可能な第3のチャックを備えた支持部、即ち第3のチャック部を有する支持機構を設けることは、当業者が容易に想到し得ることであり、その際に第3のチャックの回転の中心をガラスバルブの中心軸とすべきことは当然のことである。
また、引用発明1は、第1のチャック8を第2のチャック9に対して離れる方向に引っ張る際に、第1のチャック8、第2のチャック9の回転状態を維持するのであるから、第3のチャックもまた、第1のチャック8を第2のチャック9に対して離れる方向に引っ張るに際し回転可能とすべきことは、ガラス管を割らないようにするためには必然的な設計事項に過ぎないものである。
さらに、第3のチャックの回転速について検討する。[相違点1について]で述べたように、第1のチャック8と第2のチャック9との回転を同速とする際には、第3のチャックの回転速についても第1のチャック8及び第2のチャック9と同速とすべきことは、やはりガラス管を割らないようにするためには必然的な設計事項に過ぎないものである。

以上のとおり、相違点2に係る本願発明の発明特定事項は、引用発明1,3又は引用発明1ないし3に基づいて、当業者が容易に想到し得る事項である。

そして、本願発明の効果の一つである他端部側が遠心力で振り回されてしまうことがないという点(本願明細書段落0016)については引用発明3が当然に奏する効果であり、また、他の本願発明の効果についても、引用文献1ないし3の記載から当業者が予測し得る範囲内のものである。

よって、本願発明は、引用発明1ないし3に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

第4 むすび
以上のとおり、本願の請求項1に係る発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、他の請求項について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2009-07-29 
結審通知日 2009-08-18 
審決日 2009-08-31 
出願番号 特願2004-189068(P2004-189068)
審決分類 P 1 8・ 121- WZ (H01J)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 松岡 智也  
特許庁審判長 江塚 政弘
特許庁審判官 波多江 進
山川 雅也
発明の名称 ランプ製造装置  
代理人 川口 光男  

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