• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A63F
管理番号 1208849
審判番号 不服2007-8152  
総通号数 122 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2010-02-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2007-03-20 
確定日 2009-12-17 
事件の表示 平成11年特許願第204733号「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成13年 2月 6日出願公開、特開2001- 29580〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、平成11年 7月19日の出願であって、平成19年 2月15日付け( 2月20日発送) で拒絶査定され、これに対し、同年 3月20日に拒絶査定不服審判の請求がなされ、さらに同日付けで手続補正がなされたものである。

2.平成19年 3月20日付けの手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成19年 3月20日付けの手続補正を却下する。

[理由]
(1)補正の内容
平成19年 3月20日付けの手続補正書(以下「本件補正」という。)により、特許請求の範囲は、
「 【請求項1】
所定の開始指令に応じて変動表示を開始し、その変動表示が停止したときの表示が所定の図柄態様になると特別遊技状態へ移行するように定められた特別図柄を含む遊技に必要な図柄を表示する表示手段と、
該表示手段の表示制御を含む遊技制御処理を実行する制御手段とを備え、
該制御手段は、所定の時間間隔で加算を繰り返し、一定周期で初期化されるカウンタを複数有し、
前記開始指令が出された時に、異なる周期で初期化される2つの特定カウンタにおけるカウント値の合計値を特別判定用乱数として抽出し、該特別判定用乱数に基づいて前記特別遊技状態に移行するか否かの判定を行い、
前記特定カウンタの一つは、所定の時間間隔で再書込み動作を実行する遊技プログラムの更新を行うためのレジスタであることを特徴とするパチンコ遊技機。
【請求項2】
請求項1記載のパチンコ遊技機において、
前記レジスタは、前記制御手段が遊技制御処理プログラムを実行する間に少なくとも一回の再書き込みが行われるレジスタであることを特徴とするパチンコ遊技機。」
に補正された。

本件補正は、補正前(平成18年 9月27日付け手続補正による補正)の請求項1の「遊技機」を、「パチンコ」という技術事項を加えて、「パチンコ遊技機」に限定したものであって、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正後の請求項1に記載された発明(以下、「本願補正発明」という。)が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否か(平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するか)について、以下検討する。

(2)引用文献に記載された事項
原査定の拒絶の理由において引用文献として引用された特開平11-70259号公報(以下、「引用例」という。)には、図面とともに、以下の事項が記載されている。

(ア)「【0009】図1は、パチンコ遊技機Pの遊技盤の正面図である。遊技盤1の周囲には、打球が入賞することにより5個から15個の遊技球が払い出される複数の入賞口2が設けられている。また、遊技盤1の中央には、複数種類の識別情報としての図柄などを表示する液晶(LCD)ディスプレイ3が設けられている。このLCDディスプレイ3の表示画面は横方向に3分割されており、3分割された各表示領域において、それぞれ図柄の変動表示が行われる。
【0010】LCDディスプレイ3の下方には、図柄作動ゲート(第1種始動口)4が設けられている。打球がこの図柄作動ゲート4を通過することにより、前記したLCDディスプレイ3の変動表示が開始される。図柄作動ゲート4の下方には、特定入賞口(大入賞口)5が設けられている。この特定入賞口5は、LCDディスプレイ3の変動後の表示結果が予め定められた図柄の組み合わせの1つと一致する場合に、大当たりとなって、打球が入賞しやすいように所定時間(例えば、30秒経過するまで、あるいは、打球が10個入賞するまで)開放される入賞口である。この特定入賞口5内には、Vゾーン5aが設けられており、特定入賞口5の開放中に、打球がVゾーン5a内を通過すると、継続権が成立して、特定入賞口5の閉鎖後、再度、その特定入賞口5が所定時間(又は、特定入賞口5に打球が所定個数入賞するまで)開放される。この特定入賞口5の開閉動作は、最高で16回(16ラウンド)繰り返し可能にされており、開閉動作の行われ得る状態が、いわゆる所定の遊技価値の付与された状態(特別遊技状態)である。」

(イ)「【0011】図2は、かかるパチンコ遊技機Pの電気的構成を示したブロック図である。パチンコ遊技機Pの制御部Cは、8.192MHzの動作クロック11aに基づいて動作するCPU11と、そのCPU11によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM12と、制御プログラムの実行時に各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM13と、7.15909MHzのクロック14aから出力されるクロックパルスの立ち下がり毎にカウントアップを行うカウンタIC14とを備えている。なお、図3から図6のフローチャートに示すプログラムは、制御プログラムの一部としてROM12内に記憶されている。」

(ウ)「【0012】RAM13は、乱数カウンタ13aと、保留球カウンタ13bと、4バイトの保留球バッファ13cとを備えている。乱数カウンタ13aは、大当たりの発生を決定するためのカウンタである。乱数カウンタ13aの値は、図4の乱数カウンタ更新処理により、「0?200」の範囲で、2ms毎に1カウントずつ更新される。この乱数カウンタ13aの値は、打球が図柄作動ゲート4を通過するタイミングで、カウンタIC14の値とともに読み出され、加算される。加算の結果、その和(その和が乱数カウンタ13aの更新範囲を超えた「201」以上である場合には、その和から「201」を減算した値)が、大当たり判定値となり、当たり値(例えば「7」)の一つと一致する場合に、大当たりが発生する。
【0013】保留球カウンタ13bは、保留球バッファ13cに記憶される大当たり判定値の数(大当たり判定の保留数)をカウントするためのカウンタである。この保留球カウンタ13bの値は、打球が図柄作動ゲート4を通過することにより「1」ずつ加算され、大当たりの判定が行われるたびに「1」ずつ減算される。なお、本パチンコ遊技機Pでは、大当たりの判定の保留数は「4」までとされているので、保留球カウンタ13bの値は「0?4」の範囲で更新される。
【0014】保留球バッファ13cは、大当たりの判定値、即ち、乱数カウンタ13aの値とカウンタIC14のカウント値との和(その和が乱数カウンタ13aの更新範囲を超えた「201」以上である場合には、その和から「201」を減算した値)を記憶するバッファであり、大当たり判定の保留数に合わせて4バイトで構成されている。前記したように、打球が図柄作動ゲート4を通過するタイミングで、かかる和が、保留球カウンタ13bの値番目の保留球バッファ13cへ記憶される。この保留球バッファ13の値は、大当たり判定処理において、0番目の値が読み出され、その読み出された値に基づいて、大当たりの判定が行われる。保留球バッファ13cの値の読み出し後は、その値を1バイトずつ小さいアドレス側へシフトして、次の値の読み出しに備える。
【0015】カウンタIC14は、7.15909MHzのクロック14aから出力されるクロックパルスの立ち下がり毎に、カウントアップを行う8ビットカウンタである。よって、「0?255」の範囲で更新されるが、カウント値の読み出しの際には、最上位の1ビットをマスクして読み出すので、読み出される値は「0?127」の範囲の値となる。CPU11からカウンタIC14のアドレスとリード信号とが出力されると、カウンタIC14のカウント値が、一旦、カウンタIC14内部の出力レジスタにラッチされ、そのラッチされた値がデータバスに出力されて、CPU11に読み込まれる。カウンタIC14では、このカウント値の読み出しの最中にも、クロック14aのクロックパルスに基づいてカウント値の更新が行われている。カウンタIC14の値は、打球が図柄作動ゲート4を通過するタイミングで読み出され、乱数カウンタ13aの値と加算されて、大当たりの判定に用いられる。
【0016】また、カウンタIC14のカウント値は、電源の投入時において初期化されず、電源投入時における不定値からカウントアップを開始する。よって、「ぶら下げ基板」は、カウンタIC14の不定な初期値を把握することができないので、カウンタIC14のカウント値を把握することができないのである。更に、カウンタIC14は、CPU11に外付けされたICであるので、2ms毎にCPU11へリセット割込がかけられても、カウンタIC14のカウント値は、その都度「0」クリアされてしまうことはなく、カウントを継続することができる。よって、CPU11のリセット割込の度に、カウンタIC14のカウント値を保存し、その保存された値をカウンタIC14へ書き戻すという、煩雑な処理が不要となる。」

(エ)「0017】図2に示すように、これらのCPU11、ROM12、RAM13、カウンタIC14は、バスライン17を介して互いに接続されている。バスライン17は、また、入出力ポート15にも接続されており、この入出力ポート15は表示装置Dや他の入出力装置16と接続されている。制御部Cは、入出力ポート15を介して、表示装置Dや他の入出力装置16へ動作コマンドを送り、それら各装置を制御する。LCDディスプレイ3の変動表示や特定入賞口5の開閉動作も、この動作コマンドに基づいて制御される。
【0018】表示装置Dは、CPU21と、プログラムROM22と、ワークRAM23と、ビデオRAM24と、キャラクタROM25と、画像コントローラ26と、入出力ポート27と、LCDディスプレイ3とを備えている。表示装置DのCPU21は、制御部Cから出力される動作コマンドに応じて、LCDディスプレイ3の表示制御(変動表示)を行うものであり、プログラムROM22には、このCPU21により実行されるプログラムが記憶されている。ワークRAM23は、CPU21によるプログラムの実行時に使用されるワークデータが記憶されるメモリである。」

(オ)「【0036】 大当たりの判定は、2ms毎に更新される乱数カウンタ13aの値と、この7.15909MHzのクロック14aでカウントアップされるカウンタIC14の値とに基づいて決定される。上記した通り、7.15909MHzのクロック14aでは2msの間隔を得ることができないので、カウンタIC14のカウント値の更新と、2ms毎の乱数カウンタ13aの値の更新とは、非同期に行われることになる。即ち、本実施例のパチンコ遊技機Pでは、大当たりの判定値は、これら非同期に更新されるカウンタ13a,14のカウント値に基づいて算出されるのである。
【0037】
よって、不正行為を働く「ぶら下げ基板」が、乱数カウンタ13aの更新周期に同期して動作する場合には、カウンタIC14のカウント値を把握することができず、逆に、カウンタIC14の更新周期に同期して動作する場合には、乱数カウンタ13aのカウント値を把握することができない。即ち、「ぶら下げ基板」は、非同期に更新されるカウンタ13a,14のカウント値のうち一方しか把握することができず、その両方のカウント値を把握することができないので、両方のカウント値に基づいて算出される大当たりの判定値を把握することができないのである。従って、「ぶら下げ基板」から大当たりの発生タイミングに合わせて図柄作動ゲート4の通過信号をパチンコ遊技機Pの制御部Cへ出力することはできないので、「ぶら下げ基板」を用いた不正行為を防止することができるのである。」

以上、(ア)-(オ)の記載、および図面を総合すると、引用例には、
「図柄作動ゲート(第1種始動口)4を打球が通過すると、変動表示が開始され、該変動表示の表示が予め定められた図柄になると、特別遊技状態に移行するように定められた複数種類の識別情報としての図柄を表示する表示装置Dと、
該表示装置Dの表示制御を実行する制御部Cとを備え、
該制御部Cは、2ms毎に0?200の範囲で1カウントずつ更新される乱数カウンタ13aと、7.15909MHzのクロックパルスの立ち下がり毎に0?255の範囲で1カウントずつカウントアップされるカウンタIC14の2つのカウンタを有し、
打球が図柄作動ゲートを通過するタイミングで、上記2つのカウンタの合計値を大当たり判定値として抽出し、該大当たり判定値に基づいて前記特別遊技状態に移行するか否かの判定を行うパチンコ遊技機。」
の発明が開示されていると認めることができる。
(以下、この発明を「対比前引用発明」という。)

(3)対比
対比前引用発明の「図柄作動ゲート(第1種始動口)4を打球が通過する」は本願補正発明の「所定の開始指令」に、以下同様に「予め定められた図柄」は「所定の図柄態様」に、「複数種類の識別情報としての図柄」は「特別図柄を含む遊技に必要な図柄」に、「表示装置D」は「表示手段」に、「制御部C」は「制御手段」に、「大当たり判定値」は「特別判定用乱数」に、それぞれ相当する。
また、対比前引用発明において、明記はないものの制御部Cが、表示手段の表示制御を含む遊技制御処理を実行していることは、当業者にとって自明である。
さらに、対比前引用発明における乱数カウンタ13aとカウンタIC14は、上記摘記した(ウ)の記載等からみて、本願補正発明の「所定の時間間隔で加算を繰り返し、一定周期で初期化されるカウンタ」及び「異なる周期で初期化される2つの特定カウンタ」に相当するものである。
そして、上記検討した対比前引用発明と本願補正発明との相当関係及び、対比前引用発明における自明な事項を加味すると、引用例には、
「 所定の開始指令に応じて変動表示を開始し、その変動表示が停止したときの表示が所定の図柄態様になると特別遊技状態へ移行するように定められた特別図柄を含む遊技に必要な図柄を表示する表示手段と、
該表示手段の表示制御を含む遊技制御処理を実行する制御手段とを備え、
該制御手段は、所定の時間間隔で加算を繰り返し、一定周期で初期化されるカウンタを複数有し、
前記開始指令が出された時に、異なる周期で初期化される2つの特定カウンタにおけるカウント値の合計値を特別判定用乱数として抽出し、該特別判定用乱数に基づいて前記特別遊技状態に移行するか否かの判定を行い、
前記特定カウンタの一方は乱数カウンタであり、他方はカウンタICであるパチンコ遊技機。」
の発明が開示されていると認めることができる。
(以下、この発明を「引用発明」という。)

以上のことから、両者は、
〈一致点〉
「所定の開始指令に応じて変動表示を開始し、その変動表示が停止したときの表示が所定の図柄態様になると特別遊技状態へ移行するように定められた特別図柄を含む遊技に必要な図柄を表示する表示手段と、
該表示手段の表示制御を含む遊技制御処理を実行する制御手段とを備え、
該制御手段は、所定の時間間隔で加算を繰り返し、一定周期で初期化されるカウンタを複数有し、
前記開始指令が出された時に、異なる周期で初期化される2つの特定カウンタにおけるカウント値の合計値を特別判定用乱数として抽出し、該特別判定用乱数に基づいて前記特別遊技状態に移行するか否かの判定を行うパチンコ遊技機。」
である点で一致し、以下の点で相違している。

〈相違点1〉
2つの特定カウンタに関して、本願補正発明は「特定カウンタの一つは、所定の時間間隔で再書込み動作を実行する遊技プログラムの更新を行うためのレジスタ」であるのに対し、
引用発明では、いずれの特定カウンタも上記のようなレジスタではない点で相違する。

(4)判断
〈相違点1〉について
本願の出願時、パチンコ遊技機において特別判定用乱数値を抽出するためにレジスタを用いることは周知技術である。(周知技術1:特開平6-210055号公報【0008】-【0011】、周知技術2:特開平9-253294号公報【0088】-【0090】、周知技術3:特開平6-170037号公報【0066】-【0067】)
さらに、上記周知技術におけるレジスタは、いずれも本願補正発明における実施例で用いられているレジスタと同じリフレッシュレジスタ(Rレジスタ)であるから、特に周知技術1の【0008】-【0011】に記載されているように、所定の時間間隔で再書込み動作を実行する遊技プログラムの更新を行う、リフレッシュレジスタ特有の機能を有していることは、当業者にとって自明である。
そして、引用発明において2つの特定カウンタの一つを、周知技術である「所定の時間間隔で再書込み動作を実行する遊技プログラムの更新を行うためのレジスタ」に換えることは、格別の技術的困難性があると認められず、本願補正発明の構成を採ったことによる格別の作用効果も認められないから、引用発明に周知技術を適用して、本願補正発明とすることは、当業者が容易に想到し得たと認められる。

以上のように、本願補正発明は、引用発明および周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
したがって、本願補正発明は、特許法第29条第2項の規定により、その特許出願の際に独立して特許を受けることができない。

(5)本願補正発明についてのまとめ
本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するものであるから、特許法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

3.本願発明について
(1)本願発明及び引用文献に記載された発明
平成19年 3月20日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、請求項に係る発明は、平成18年 9月27日付け手続補正により補正された特許請求の範囲に記載されたとおりのものである。
そして、その請求項1により特定される発明は次のとおりである。
「 所定の開始指令に応じて変動表示を開始し、その変動表示が停止したときの表示が所定の図柄態様になると特別遊技状態へ移行するように定められた特別図柄を含む遊技に必要な図柄を表示する表示手段と、
該表示手段の表示制御を含む遊技制御処理を実行する制御手段とを備え、
該制御手段は、所定の時間間隔で加算を繰り返し、一定周期で初期化されるカウンタを複数有し、
前記開始指令が出された時に、異なる周期で初期化される2つの特定カウンタにおけるカウント値の合計値を特別判定用乱数として抽出し、該特別判定用乱数に基づいて前記特別遊技状態に移行するか否かの判定を行い、
前記特定カウンタの一つは、所定の時間間隔で再書込み動作を実行する遊技プログラムの更新を行うためのレジスタであることを特徴とする遊技機。」
(この発明を「本願発明」という。)

一方、原査定の拒絶の理由に引用された特開平11-70259号公報(引用例)に記載された発明は、前記2.(2)および(3)に記載したとおりである。
(2)対比・判断
本願発明は 前記2.で検討した本願補正発明の「パチンコ遊技機」から「パチンコ」という技術事項を除いたものである。
そうすると、本願発明の構成要件をすべて含み、さらに他の構成要件を付加したものに相当する本願補正発明が、前記2.(4)に記載したとおり、引用発明および周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、同様の理由により、当業者が容易に発明をすることができたものである。

(3)むすび
以上のとおり、本願発明は、引用発明および周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本願は、他の請求項について検討するまでもなく、拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2009-10-15 
結審通知日 2009-10-20 
審決日 2009-11-02 
出願番号 特願平11-204733
審決分類 P 1 8・ 121- Z (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 池谷 香次郎  
特許庁審判長 小原 博生
特許庁審判官 吉村 尚
河本 明彦
発明の名称 遊技機  
代理人 藤田 和子  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ