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審決分類 |
審判 査定不服 4号2号請求項の限定的減縮 取り消して特許、登録 C23C 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 C23C 審判 査定不服 4項3号特許請求の範囲における誤記の訂正 取り消して特許、登録 C23C 審判 査定不服 4項1号請求項の削除 取り消して特許、登録 C23C 審判 査定不服 4項4号特許請求の範囲における明りょうでない記載の釈明 取り消して特許、登録 C23C |
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管理番号 | 1209145 |
審判番号 | 不服2008-10692 |
総通号数 | 122 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2010-02-26 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2008-04-28 |
確定日 | 2010-01-12 |
事件の表示 | 特願2003- 37804「塗装後耐食性に優れた高強度自動車部品」拒絶査定不服審判事件〔平成16年 9月 2日出願公開、特開2004-244704、請求項の数(5)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
I.手続の経緯 本願は、平成15年2月17日の出願であって、平成20年3月26日付で拒絶査定がなされ、これに対し、平成20年4月28日に拒絶査定に対する審判請求がなされるとともに、平成20年5月27日付で手続補正がなされたものである。 II.平成20年5月27日付の手続補正についての補正却下の決定 [補正却下の決定の結論] 平成20年5月27日付の手続補正を却下する。 [理由] 1.本件手続補正 本件補正の内容は、本件補正前の、平成19年8月2日付の手続補正書により補正された、 「【請求項1】 質量%で、 C:0.05?0.7%、 Si:1%以下、 Mn:0.5?3%、 P:0.1%以下、 S:0.1%以下、 Al:0.1%以下、 N:0.01%以下、 Ti:0.5%以下、 Cr:2%以下、 を含み、残部Feと不可避的不純物からなる鋼板を800℃以上に加熱した後プレス成型を行うことにより焼入組織と表面にFe-Al被覆を有し、該Fe-Al被覆の表面相のAl濃度が質量%で40%以上であることを特徴とする塗装後耐食性に優れた高強度自動車部品。」を、 「【請求項1】 質量%で、 C:0.05?0.7%、 Si:1%以下、 Mn:0.5?3%、 P:0.1%以下、 S:0.1%以下、 Al:0.1%以下、 N:0.01%以下、 Ti:0.5%以下、 Cr:2%以下、 B:0.05%以下、 を含み、残部Feと不可避的不純物からなる鋼板を下式(1)、(2)を満たすような加熱条件で800℃以上に加熱した後プレス成型を行うことにより焼入組織と表面にFe-Al被覆を有し、該Fe-Al被覆の表面相のAl濃度が質量%で40%以上であることを特徴とする塗装後耐食性に優れた高強度自動車部品。 Y≦574・exp(-0.033X) … (1) X/10<T<X … (2) ただし、Alめっきの加熱前の両面当たりのめっき付着量をXg/m^(2)、300℃から900℃までの平均昇温速度をY℃/秒、800℃以上の温度に曝される時間をT秒とする。」 とする補正事項を含むものであって、この補正事項は、鋼板の組成を、成分「B」の観点でさらに限定するとともに、補正前の「800℃以上に加熱した後」を、「下式(1)、(2)を満たすような加熱条件で800℃以上に加熱した後」と変更し、 「Y≦574・exp(-0.033X) … (1) X/10<T<X … (2) ただし、Alめっきの加熱前の両面当たりのめっき付着量をXg/m^(2)、300℃から900℃までの平均昇温速度をY℃/秒、800℃以上の温度に曝される時間をT秒とする。」という事項を追加するものである。 2.補正の適否について しかし、補正前の請求項1には、800℃以上に加熱することが記載されているのみであるから、「Alめっきの加熱前の両面当たりのめっき付着量」や、300℃から800℃までの平均昇温速度にも関連する「300℃から900℃までの平均昇温速度」は、800℃以上に加熱するという特定事項をさらに限定するものとはいえない。 よって、上記補正事項は、特許法第17条の2第4項第2号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的としたものに該当しないし、特許法第17条の2第4項第1、3、4号に規定する請求項の削除、誤記の訂正、明りょうでない記載の釈明のいずれを目的としたものにも該当しない。 すると、本件補正は、特許法17条の2第4項の規定を満たしていない。 3.むすび したがって、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 よって、上記結論のとおり決定する。 III.本願発明について 平成20年5月27日付の手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1?5に係る発明は、平成19年8月2日付の手続補正書により補正された明細書の特許請求の範囲の請求項1?5に記載された事項により特定されるとおりのものと認める。 そして、本願については、原査定の拒絶の理由を検討してもその理由によって拒絶すべきものとすることはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2009-12-11 |
出願番号 | 特願2003-37804(P2003-37804) |
審決分類 |
P
1
8・
573-
WY
(C23C)
P 1 8・ 572- WY (C23C) P 1 8・ 121- WY (C23C) P 1 8・ 571- WY (C23C) P 1 8・ 574- WY (C23C) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 松本 要、祢屋 健太郎、加藤 幹、板谷 一弘 |
特許庁審判長 |
徳永 英男 |
特許庁審判官 |
加藤 浩一 國方 康伸 |
発明の名称 | 塗装後耐食性に優れた高強度自動車部品 |
代理人 | 椎名 彊 |