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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 F02D 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 F02D 審判 査定不服 1項3号刊行物記載 特許、登録しない。 F02D |
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管理番号 | 1210642 |
審判番号 | 不服2008-23118 |
総通号数 | 123 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2010-03-26 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2008-09-09 |
確定日 | 2010-01-21 |
事件の表示 | 特願2005-336790号「エンジン制御装置」拒絶査定不服審判事件〔平成19年 6月 7日出願公開、特開2007-138886号〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
I.手続の経緯 本願は、平成17年11月22日の特許出願であって、平成20年 8月 5日付けで拒絶査定がなされ、この査定を不服として、同年 9月 9日付けで本件審判請求がなされるとともに、同日付けで手続補正(前置補正)がなされたものである。 II.平成20年 9月 9日付けの手続補正についての却下の決定 [補正却下の結論] 平成20年 9月 9日付けの手続補正を却下する。 [理由] 1.補正後の本願発明 本件補正により、特許請求の範囲の請求項1は、 「【請求項1】 車両に搭載され且つ発電機により充電されるバッテリから電源が供給されるとともに該バッテリから別経路でバックアップ電源が供給されるエンジン制御装置において、 上記発電機の発電を制御するための上記電源の電源電圧を検出する電源電圧検出手段と、 上記発電機の発電を制御するための上記バックアップ電源のバックアップ電源電圧を検出するバックアップ電源電圧検出手段と、 上記電源電圧と上記バックアップ電源電圧との電圧偏差を算出する電圧偏差算出手段と、 上記電圧偏差が所定の範囲内に収まっていないとき上記電源電圧が異常であると判定する電源電圧異常判定手段と、 を有することを特徴とするエンジン制御装置。」 と補正された。 上記補正は、請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「車両に搭載されるバッテリ」を「車両に搭載され且つ発電機により充電されるバッテリ」と、「上記電源の電源電圧」を「上記発電機の発電を制御するための上記電源の電源電圧」と、「上記バックアップ電源のバックアップ電源電圧」を「上記発電機の発電を制御するための上記バックアップ電源のバックアップ電源電圧」と、それぞれ限定するものであって、この限定した事項は、願書に最初に添付された明細書又は図面に記載されており、補正後の請求項1に記載された発明は、補正前の請求項1に記載された発明と、産業上の利用分野及び解決しようとする課題が異なるものではないから、上記補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 そこで、本件補正後の前記請求項1に記載された発明(以下「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものか(平成18年法律55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するか)について以下に検討する。 2.引用例の記載事項 (1)原査定の拒絶の理由で引用された本願の出願前に頒布された刊行物である特開平7-123797号公報(以下「引用例1」という。)には、「回転変動制御装置」に関し、図面とともに以下の事項が記載されている。 a:「【0001】 【産業上の利用分野】この発明は、内燃機関(エンジン)により発電機を駆動するガソリンエンジン自動車等の回転変動制御装置に関し、特にコストアップを招くことがなくまたアイドル運転中および低速運転中などに電気負荷が急増しても不快な振動等を生じることのない回転変動制御装置に関するものである。」 b:「【0002】 【従来の技術】一般に、ガソリンエンジン自動車にはエンジンにより回転駆動されて発電電力を出力するオルタネータ(発電機)が搭載されており、エンジン回転中においてオルタネータから発電された電力は、必要に応じて各種電気負荷に供給されるとともに、余裕電力により車載バッテリを充電している。」 c:「【0005】10はエンジン1により駆動されて発電電力を出力する発電機すなわちオルタネータ、11はオルタネータ10の出力端子に接続された電気負荷、12はオルタネータ11により充電されるバッテリである。」 d:「【0007】15はマイクロコンピュータからなる電子制御装置であり、エンジン1の運転状態を示す各種センサ信号に基づいて各種制御パラメータ等を演算し、各種制御機器を制御する。電子制御装置15は、たとえばアイドルスイッチ5からのアイドル検出信号Aおよびクランク角センサからのクランク角信号θ等を取り込み、アイドル回転数制御(ISC)用のソレノイド9に対する制御信号C等を生成する。」 e:「【0010】一方、オルタネータ10は、エンジン1により回転駆動されて発電を行い、電気負荷11に電力を供給したり、余裕電力をバッテリ12に充電する。バッテリ12は、オルタネータ10による発電電力が不足したり、または発電が行われない場合に、電気負荷11に電力を供給する。」 f:「【0016】レギュレータ10Rは、電圧検出端子Sから検出されるバッテリ電圧VBが低下したり、使用される電気負荷11の容量が増加した場合に、界磁電流IFのデューティ比を大きくして発電電流を増加させる。また、逆に、電気負荷11の容量が減少した場合には、界磁電流IFのデューティ比を小さくして発電電流を減少させる。」 g:「【0022】また、レギュレータ10R内の比較器30は、バッテリ電圧VBを設定値VAと比較し、比較結果に基づいてパワートランジスタ31を駆動することにより、ステータコイル10Sからの出力電圧を制御して、バッテリ電圧VBを設定値VA(たとえば、14.5V)に一致させる。 【0023】たとえば、バッテリ電圧VBが設定値VA以上の場合には、比較出力をLレベルにすることにより、パワートランジスタ31をオフさせてオルタネータ10の発電を停止させ、バッテリ電圧VBが設定値VAよりも小さい場合には、比較出力をHレベルにすることにより、パワートランジスタ31をオンさせてオルタネータ10の発電を実行させる。」 h:上記摘記事項d,eによれば、電子制御装置15には、発電が行われない場合には、バッテリから電力が供給されるのは明らかである。 そうすると、これらの記載からみて、上記引用例1には、 「ガソリンエンジン自動車に搭載され且つ発電機により充電されるバッテリから電力が供給されるアイドル回転数制御等を行う電子制御装置15において、 上記発電機の発電を制御するためにバッテリ電圧VBを検出する手段を備え、バッテリ電圧VBに応じて発電機の発電を制御するレギュレータ10Rを備えた、アイドル回転数制御等を行う電子制御装置15」 の発明(以下「引用発明1」という。)が記載されているものと認められる。 (2)原査定の拒絶の理由で引用された本願の出願前に頒布された刊行物である特開平3-262757号公報(以下「引用例2」という。)には、「電源異常回避機能付き車両制御装置」に関し、図面とともに以下の事項が記載されている。 i:「[産業上の利用分野] 本発明は、主電力ラインとバックアップ電力ラインとの2系統から電力供給を受けて電子制御回路が作動し、かつ、その主電力ラインの異常に対処するため車両駆動回路を経由する電力ラインと主電力ラインとを接続する電源異常回避機能付き車両制御装置に関する。 [従来の技術] 車両制御装置は、車両駆動に必要な処理を実行する車両駆動回路(例えば、内燃機関へ燃料を噴射する燃料噴射弁やアイドル時の吸入空気量を調節するアイドル・スピード・コントロール・バルブ(以下、ISCVという)とこれら車両駆動回路の作動量と制御する電子制御回路とから構成され、共に車載バッテリから電力供給を受けて動作する。 そして、車載バッテリの電圧が変動しようとも車両駆動回路の作動量が目標値となるように、電子制御回路は車載バッテリの電圧を監視し、その電圧に応じて車両駆動回路の操作量を調整する機能を有している。」(第1ページ右下欄第9行?第2ページ左上欄第9行) j:「更に、本発明の電源異常回避機能付き車両制御装置は、次のような作用の諸手段を備えている。 主電圧検出手段C3及びバックアップ電圧検出手段C4は、主電力ラインML及びバックアップ電力ラインSLの電圧を検出する。なお、通常状態においては、これら2つの電力ラインの電位差は主スイッチMSによる電圧降下分に等しく、はぼ「0」である。 そこで、電力ライン異常判定手段C5は、主電圧検出手段C3とバックアップ電圧検出手段C4との検出結果を比較し、何れかの電力ラインの異常を検出する。すなわち、通常状態において2つの電力ラインには電位差が存在しないが、主電力ラインMLに異常が発生してフェイルセイフ機能が作動しているとき、またバックアップ電力ラインSLに異常が発生しているとき、両電カラインには相応の電位差が発生する。これを検出することで、電力ラインの異常を判定する。」(第3ページ左下欄第2行?第19行) k:「以上のごとく構成される電子制御回路50の内蔵ROMには、第3図のフローチャートに示すごとき電源電圧監視プログラムが予め記憶されており、MCU50bによりメインリレー60が閉成した時点から所定時間毎に繰り返し実行される。以下、第3図のフローチャートに沿って、電源電圧監視プログラムに基づく処理を詳細に説明する。 電源電圧監視プログラムの処理が開始されると、端子50iの電圧VBの値をA/D変換器50aから読み込み(ステップ100)、その値を制御基準電圧Vbasにセットする(ステップ110)。 ここで、制御基準電圧Vbasとは、燃料噴射弁30の無効噴射時間等を決定する際に使用する電圧データであり、換言するならば車両駆動回路20?40の電源電圧の推定値である。第2図に示すごとく端子50iと各車両駆動回路20?40は、共にメインリレー60を介して車載バッテリ10から電力供給を受けている。従って、原則としてこの端子50iのモニタ電圧は、車両駆動回路20?40の電源電圧に等しいと推定することが可能だからである。 次に、端子50kから供給されるバックアップ電力の電圧VBBを同様にA/D変換器50aから読み込み(ステップ120)、こうして得られた2つの電圧値の差(VBB-VB)が所定値FB1以上であるか否かの判定を行う(ステップ130)。 このステップ130の判定は、次のような物理的意義を有している。すなわち、端子50i及び端子50kに対して車載バッテリ10から通常の電力供給が実行されている場合、電圧値VB、VBBの差はメインリレー60の電圧降下分であるからほぼ「0」である。 しかし、第2図のA点に断線等の異常が発生してフェイルセイフ機能が作動し、ダイオード50jを経由してISCV40からの電力が端子50iに回り込んで供給されている場合には、ISCV40での電圧降下分に相当する電位の低下が発生する。 そこで、ステップ130の判定に使用する所定値FB1として、この様なフェイルセイフ機能作動時に現れる電圧VBBと電圧VBとの差をISCV40の特性より理論的にあるいは実験的に決定し、端子50iへの電力ラインの異常を判断するのである。 従って、ステップ130にて肯定的に判断されたときにはフェイルセイフ機能が作動していると判断し、制御基準電圧Vbasとして電圧VBBを接とし(ステップ140)、この様な事態が所定時間以前から継続しているか否かを判定し(ステップ150)、継続している場合にのみ端子50iに至る主電力ラインの異常を報知して本プログラムの処理を終了する。なお、ここで異常報知に所定時間の経過を条件としたのは、一時的なノイズ等により異常報知が実行されないようにするためである。」(第4ページ右下欄第10行?第5ページ左下欄第5行) l:「以上のごとく構成される本実施例の電源異常回避機能付き車両制御装置によれば次のような効果が明らかである。 端子50iへの主電力ラインに異常が発生してフェイルセイフ機能が作動する場合でも、その際に発生する電位差(VBB-VB)を算出することで正確に主電力ラインの異常を検出することができる。 そして、この場合には、車載バッテリ10の端子電圧を正確に反映している電圧値VBBを制御基準電圧Vbasとしてセットするため、例えば燃料噴射弁30から過剰の燃料が噴射されるなどの悪影響を事前に、かつ、迅速に回避することができる。」(第5ページ右下欄第14行?第6ページ左上欄第7行) これらの記載によれば、上記引用例2には、 「車載バッテリ10から電力が供給されるとともに該車載バッテリ10から別経路でバックアップ電力が供給される燃料噴射弁等を制御する車両制御装置において、 上記車載バッテリ10からの主電圧を検出する主電圧検出手段C3と、 上記バックアップ電力のバックアップ電圧を検出するバックアップ電圧検出手段C4と、 上記主電圧と上記バックアップ電圧との電位差を算出する手段と、 上記電位差が所定値FB1以上であるとき上記主電圧が異常であると判定する電力ライン異常判定手段C5と、 を有する燃料噴射弁等を制御する車両制御装置」 の発明が記載されているものと認められる。 3.発明の対比 本願補正発明と引用発明1とを対比すると、引用発明1の「ガソリンエンジン自動車」、「電力」、「アイドル回転数制御等を行う電子制御装置15」、「バッテリ電圧VBを検出する手段を備え」は、それぞれ本願補正発明の「車両」、「電源」、「エンジン制御装置」、「電源の電源電圧を検出する電源電圧検出手段を有する」に相当する。 そうすると、両者は、 「車両に搭載され且つ発電機により充電されるバッテリから電源が供給されるエンジン制御装置において、 上記発電機の発電を制御するために上記電源の電源電圧を検出する電源電圧検出手段手段を有するエンジン制御装置」 の点で一致し、以下の点で相違するものと認められる。 <相違点> エンジン制御装置は、本願補正発明では、「バッテリから別経路でバックアップ電源が供給され」るとともに、「発電機の発電を制御するための上記バックアップ電源のバックアップ電源電圧を検出するバックアップ電源電圧検出手段と、電源電圧と上記バックアップ電源電圧との電圧偏差を算出する電圧偏差算出手段と、上記電圧偏差が所定の範囲内に収まっていないとき上記電源電圧が異常であると判定する電源電圧異常判定手段と、を有する」のに対して、引用発明1では、電源電圧に応じて発電機の発電を制御するものの、それ以上のものでない点。 4.相違点についての判断 引用例2に記載された発明の「車載バッテリ10から電力が供給されるとともに該車載バッテリ10から別経路でバックアップ電力が供給される燃料噴射弁等を制御する車両制御装置」は、本願補正発明の「車両に搭載されバッテリから電源が供給されるとともに該バッテリから別経路でバックアップ電源が供給されるエンジン制御装置」に対応し、以下同様に、「上記車載バッテリ10からの主電圧を検出する主電圧検出手段C3」は、「上記電源の電源電圧を検出する電源電圧検出手段」に、「上記バックアップ電力のバックアップ電圧を検出するバックアップ電圧検出手段C4」は、「上記バックアップ電源のバックアップ電源電圧を検出するバックアップ電源電圧検出手段」に、「上記主電圧と上記バックアップ電圧との電位差を算出する手段」は、「上記電源電圧と上記バックアップ電源電圧との電圧偏差を算出する電圧偏差算出手段」に、「上記電位差が所定値FB1以上であるとき上記主電圧が異常であると判定する電力ライン異常判定手段C5」は、「上記電圧偏差が所定の範囲内に収まっていないとき上記電源電圧が異常であると判定する電源電圧異常判定手段」にそれぞれ対応する。 そうすると、引用例2には、 「車両に搭載されバッテリから電源が供給されるとともに該バッテリから別経路でバックアップ電源が供給されるエンジン制御装置において、 上記電源の電源電圧を検出する電源電圧検出手段と、 上記バックアップ電源のバックアップ電源電圧を検出するバックアップ電源電圧検出手段と、 上記電源電圧と上記バックアップ電源電圧との電圧偏差を算出する電圧偏差算出手段と、 上記電圧偏差が所定の範囲内に収まっていないとき上記電源電圧が異常であると判定する電源電圧異常判定手段と、 を有するエンジン制御装置」の発明(以下「引用発明2」という。)が記載されているものと認められる。 してみれば、電源電圧の異常に対応することは、出願前周知の課題であって、引用発明1、引用発明2が、いずれも電源電圧に関連したエンジンの制御装置に関するものであることから、本願補正発明における上記相違点の構成については、電源電圧に応じて発電機を制御するエンジン制御装置としての引用発明1に、引用発明2の制御技術を適用することにより、当業者が容易に想到し得たものである。 そして、本願補正発明が奏する作用効果について検討しても、引用発明1、引用発明2から予測される程度のものであって、格別のものとはいえない。 したがって、本願補正発明は、引用発明1,2に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであると認められるので、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができない。 5.むすび 以上のとおり、本件補正は、平成18年法律55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するものであり、特許法第159条第1項で準用する特許法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 よって、補正却下の決定の結論のとおり決定する。 III.上記補正却下された後の本願発明について 1.本願発明の記載事項 平成20年 9月 9日付けの手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願の各請求項に係る発明は、出願当初の特許請求の範囲の請求項1?5に記載された事項により特定されるものと認められるところ、そのうちの請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、次のとおりである。 「【請求項1】 車両に搭載されるバッテリから電源が供給されるとともに該バッテリから別経路でバックアップ電源が供給されるエンジン制御装置において、 上記電源の電源電圧を検出する電源電圧検出手段と、 上記バックアップ電源のバックアップ電源電圧を検出するバックアップ電源電圧検出手段と、 上記電源電圧と上記バックアップ電源電圧との電圧偏差を算出する電圧偏差算出手段と、 上記電圧偏差が所定の範囲内に収まっていないとき上記電源電圧が異常であると判定する電源電圧異常判定手段と、 を有することを特徴とするエンジン制御装置。」 2.引用例の記載事項 原査定の拒絶の理由に引用された引用例及びその記載事項は前記II.2.(1)(2)に記載したとおりである。 3.対比・判断 前記II.4.を参照して、本願発明と引用発明2を対比すると、両者は、 「車両に搭載されるバッテリから電源が供給されるとともに該バッテリから別経路でバックアップ電源が供給されるエンジン制御装置において、 上記電源の電源電圧を検出する電源電圧検出手段と、 上記バックアップ電源のバックアップ電源電圧を検出するバックアップ電源電圧検出手段と、 上記電源電圧と上記バックアップ電源電圧との電圧偏差を算出する電圧偏差算出手段と、 上記電圧偏差が所定の範囲内に収まっていないとき上記電源電圧が異常であると判定する電源電圧異常判定手段と、 を有することを特徴とするエンジン制御装置。」の点で一致し、両者の間に差異はない。 4.むすび したがって、本願発明(請求項1に係る発明)は、引用発明2(引用例2に記載された発明)であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。 そうすると、このような特許を受けることができない発明を包含する本願は、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、拒絶されるべきものである。 よって、結論の通り審決する。 |
審理終結日 | 2009-11-18 |
結審通知日 | 2009-11-24 |
審決日 | 2009-12-08 |
出願番号 | 特願2005-336790(P2005-336790) |
審決分類 |
P
1
8・
575-
Z
(F02D)
P 1 8・ 121- Z (F02D) P 1 8・ 113- Z (F02D) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 加藤 啓 |
特許庁審判長 |
寺本 光生 |
特許庁審判官 |
藤井 昇 金丸 治之 |
発明の名称 | エンジン制御装置 |
代理人 | 鈴木 憲七 |
代理人 | 古川 秀利 |
代理人 | 上田 俊一 |
代理人 | 梶並 順 |
代理人 | 大宅 一宏 |
代理人 | 曾我 道治 |