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審決分類 審判 査定不服 特29条の2 特許、登録しない。 H01L
審判 査定不服 4号2号請求項の限定的減縮 特許、登録しない。 H01L
審判 査定不服 特17条の2、3項新規事項追加の補正 特許、登録しない。 H01L
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 H01L
管理番号 1211045
審判番号 不服2007-2574  
総通号数 123 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2010-03-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2007-01-19 
確定日 2010-02-04 
事件の表示 平成10年特許願第370439号「SOI基板の熱処理方法及び熱処理装置並びにそれを用いたSOI基板の作製方法」拒絶査定不服審判事件〔平成11年 9月17日出願公開、特開平11-251563〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、平成10年12月25日(特許法第41条に基づく優先権主張平成9年12月26日)の出願であって、平成18年4月24日付けで手続補正がなされ、同年12月18日付けで拒絶査定がなされ、それに対して、平成19年1月19日に拒絶査定に対する審判請求がなされるとともに、同年2月19日付けで手続補正がなされ、その後当審において平成21年8月7日付けで審尋がなされ、同年10月14日付けで回答書が提出されたものである。

2.平成19年2月19日付けの手続補正について
【補正の却下の決定の結論】
平成19年2月19日付けの手続補正を却下する。

【理由】
(1)補正の内容
平成19年2月19日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)は、補正前の特許請求の範囲の請求項1、6及び7を、補正後の特許請求の範囲の請求項1、6及び7に補正するとともに、補正前の明細書の段落0032を補正後の明細書の段落0032と補正するものであり、そのうち補正前後の特許請求の範囲の請求項1は、以下のとおりである。

(補正前)
「【請求項1】 シリコン表面を有するSOI基板の熱処理方法において、
前記SOI基板を、非酸化シリコンからなる平面に対向するように、表面が非酸化シリコンからなる支持部材によって支持し、
前記SOI基板を、水素を含む還元性雰囲気中で熱処理する工程を含むことを特徴とするSOI基板の熱処理方法。」

(補正後)
「【請求項1】 シリコン表面を有するSOI基板の熱処理方法において、
前記SOI基板の前記シリコン表面が、非酸化シリコンからなる平面に1mm以上20mm以下の間隔をおいて対向するように、表面が非酸化シリコンからなる支持部材によって前記SOI基板を支持した状態で、
前記SOI基板を、水素を含む還元性雰囲気中で熱処理する工程を含むことを特徴とするSOI基板の熱処理方法。」

(2)補正の目的の適否および新規事項の追加の有無についての検討
(2-1)補正前の請求項1における「前記SOI基板を、」を、補正後の請求項1における「前記SOI基板の前記シリコン表面が、」とする補正については、平成14年法律第24号改正附則第2条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項(以下「特許法第17条の2第4項」という。)第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そして、「前記SOI基板の前記シリコン表面が、」は、本願の願書に最初に添付した明細書の【発明の詳細な説明】の【0055】及び【0091】段落の記載に基づく補正である。

(2-2)補正前の請求項1における「非酸化シリコンからなる平面に対向するように、」を、補正後の請求項1における「非酸化シリコンからなる平面に1mm以上20mm以下の間隔をおいて対向するように、」とする補正については、特許法第17条の2第4項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そして、「非酸化シリコンからなる平面に1mm以上20mm以下の間隔をおいて対向するように、」は、本願の願書に最初に添付した明細書の【発明の詳細な説明】の【0055】段落の記載に基づく補正である。

(2-3)補正前の請求項1における「支持部材によって支持し、」を、補正後の請求項1における「支持部材によって前記SOI基板を支持した状態で、」とする補正については、特許法第17条の2第4項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そして、「支持部材によって前記SOI基板を支持した状態で、」は、本願の願書に最初に添付した明細書の【発明の詳細な説明】の【0097】段落及び【0174】段落の記載に基づく補正である。

(2-4)したがって、本件補正は、平成14年法律第24号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第3項(以下「特許法第17条の2第3項」という。)に規定された新規事項の追加禁止の要件を満たしており、特許法第17条の2第4項第2号に掲げられた特許請求の範囲の減縮を目的とするものを含むものである。

(3)独立特許要件について
(3-1)検討の前提
上記(2)において検討したとおり、本件補正は、特許法第17条の2第4項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものを含むから、本件補正が、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項(以下、「特許法第17条の2第5項」という。)において準用する同法第126条第5項の規定に適合するか否かについて検討する。

(3-2)補正後の請求項1に係る発明
本件補正による補正後の請求項1に係る発明(以下「補正後の発明」という。)は、平成19年2月19日付けの手続補正により補正された明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される上記2.(1)の補正後の請求項1として記載したとおりのものである。

(3-3)先願明細書に記載された発明
(3-3-1)原査定の拒絶の理由に引用された本願の優先権主張の日前の他の出願であって、その優先権主張の日後に出願公開された特願平9-80939号(特開平10-275905号公報参照)の願書に最初に添付した明細書及び図面(以下「先願明細書」という。)には、「シリコンウェーハの製造方法およびシリコンウェーハ」(発明の名称)に関して、図1とともに、以下の事項が記載されている。

「【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体デバイスの低消費電力化、高速化、高集積化に有効なSOI(Silicon on Insulator)構造のシリコンウェーハの製造方法に関するものである。」
「【0008】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図を参照して説明する。なお、図中、同一の符号は同一または相当の部分を示す。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1のSOIウェーハの製造方法を説明する図であり、(a)?(f)は、各工程の断面図を示す。この製造方法について説明すると、先ず図1(a)に示すように、シリコンウェーハ材1を準備し、図2(b)に示すように、シリコンウェーハ材1を熱酸化して表面にシリコン酸化膜2を形成する。次に、図1(c)に示すように、シリコンウェーハ材1の一つの表面から、2×10^(16)?1×10^(17)/cm^(2)の水素イオン注入を行なって、水素注入層4を形成する。その後、図1(d)に示すように、シリコンウェーハ材1の水素注入をした表面の側に、別のシリコンウェーハ材(ベースウェーハ)などの適当な基板材5を貼り合わせる。
【0009】
その後、このシリコンウェーハ材1を400?600℃に加熱すると、図5(e)に示すように、基板材5が張り合わされた側のシリコンウェーハ材1の表面部分を水素注入層4から剥がすことができる。こうして基板材5の上に薄いシリコン層6を形成したSOI構造のシリコンウェーハ7を得る。この時、薄いシリコン層6の剥がし面には20nm程度の凸凹が形成される。そのため、必要に応じて、図5(f)に示すように、シリコン層6の表面を化学的機械的に研磨し平滑化する。ここまでの工程は、いわゆるスマートカット法と称される方法と同様である。
【0010】
次に、シリコンウェーハ7を、水素雰囲気中でアニールする。
図2は、アニールを行うためのアニール装置(炉)をしめす。図2において、7はアニールをするシリコンウェーハ、8はこのウェーハを保持する保持具、9は炉体である。炉体9の上部入り口から水素ガスが導入され、下部出口から排出される。
このアニール炉により、図1(e)の段階のシリコンウェーハ7を、摂氏1050度から1350度で水素雰囲気中で数10秒から数10分のアニールを行なう。これにより図1(f)に示すような表面の平坦なシリコンウェーハ7が得られる。加熱温度が、摂氏1050度以下だと、アニールに長時間を要する。また、加熱温度が、摂氏1350度以上だと、シリコンが溶融するので適当でない。
このように、加熱温度を、摂氏1050度?1350度の範囲とすることにより、プロセスの安定化、スループットの向上、ウェーハ品質の向上が実現できる。」

(3-3-2)上記記載からみて、先願明細書には、以下の発明(以下、「先願発明」という。)が記載されているものと認められる。

「SOI構造のシリコンウェーハ7を、保持具8で保持して、水素雰囲気中でアニールするSOI構造のシリコンウェーハ製造方法。」

(3-4)対比・判断
(3-4-1)先願発明における「SOI構造のシリコンウェーハ7」及び「保持具8」は、補正後の発明の「SOI基板」、「支持部材」にそれぞれ相当する。

(3-4-2)先願発明の「SOI構造のシリコンウェーハ7」は、「シリコン表面を有する」ことは明らかである。

(3-4-3)先願明細書には、「・・・その後、図1(d)に示すように、シリコンウェーハ材1の水素注入をした表面の側に、別のシリコンウェーハ材(ベースウェーハ)などの適当な基板材5を貼り合わせる。」(【0008】)と記載されていることから、先願発明の「SOI構造のシリコンウェーハ7」の裏面は、「シリコンウェーハ材」からなる「基板材5」であり、先願発明の「SOI構造のシリコンウェーハ7」の裏面は、補正後の発明における「非酸化シリコンからなる平面」に相当する。
そして、先願明細書の図2からみて、アニール炉内には、「SOI構造のシリコンウェーハ7」が、ある間隔をおいて積層配置されていることは明らかであるから、「SOI構造のシリコンウェーハ7」は、シリコン表面とシリコンからなる裏面とが対向するように、「保持具8」によって、保持されていることも明らかである。

(3-4-4)すると、補正後の発明と先願発明とは、
「シリコン表面を有するSOI基板の熱処理方法において、
前記SOI基板の前記シリコン表面が、非酸化シリコンからなる平面に対向するように、表面が支持部材によって前記SOI基板を支持した状態で、
前記SOI基板を、水素を含む還元性雰囲気中で熱処理する工程を含むことを特徴とするSOI基板の熱処理方法。」の点で一致し、次の2点で一応相違する。

(相違点1)補正後の発明では、「前記SOI基板の前記シリコン表面が、非酸化シリコンからなる平面に1mm以上20mm以下の間隔をおいて対向」しているのに対して、先願発明では、「アニール炉内に積層配置されたSOI構造のシリコンウェーハ7」の間隔について、特定されていない点。
(相違点2)補正後の発明の「支持部材」は、「表面が非酸化シリコンからな」っているのに対して、先願発明では、「保持具8」の材質が特定されていない点。

(3-4-5)上記形式上の相違点1及び2について、以下、検討する。
(相違点1について)
縦型熱処理装置において、配置するウェハの間隔を「5mm?18mm」にすることは、下記周知例1ないし3に記載されているように、当該技術分野において通常設定される間隔であり、補正後の発明において、「1mm以上20mm以下の間隔」とすることに、格別の技術的な意義を認めることはできず、しかも新たな効果を奏するものではないから、課題解決のための具体化手段における微差にすぎない。
よって、相違点1は、実質的なものではない。

(周知例1)特開平9-199437号公報には、図1及び8とともに、以下の記載がなされている。
「【0025】また、この発明による縦型熱処理炉用の半導体ウェーハ支持装置は、図8に示すごとく、前述した図1の支持板10より脚ピン12を除いた支持板20の外周の複数箇所、例えば3?5本の支柱30によって支持させ、複数の支持板20を例えば5mm?18mmの等間隔で並列となるように連結して構成される。」
(周知例2)特開平9-213647号公報には、図2及び3とともに、以下の記載がなされている。
「【0013】このように構成された熱処理炉14内へ収容される本発明のウエハボート44について説明する。このウエハボート44は、前述のようにその全体が耐熱性材料、例えば石英で構成されており、具体的にはこのボート44は図2及び図3にも示すように例えば6本の支柱2を有し、その上下端を保持板4で固定している。上記6本の支柱2は、保持板4の略半円側において所定の間隔を隔てて配置されており、これと反対側の半円側がウエハをこれに搬入搬出するための搬入搬出側となる。これらの6本の支柱2A、2B、2C、2D、2E、2Fは、図示例においては略半円弧上において略等間隔で配置されているが、各支柱2A?2Fの配置間隔はこれに限定されない。また、支柱の数も6本に限定されないのは勿論である。そして、上記支柱2には、図2中において水平方向になされた多数のリング状の載置台8が支柱2の長手方向に所定のピッチL1で取付固定されている。このピッチL1は、例えば8インチウエハの場合には15mm程度に設定され、載置台8は全部で例えば60個程度設けられる。」
(周知例3)特開平9-232244号公報には、図2ないし4とともに、以下の記載がなされている。
「【0011】そして前記支柱3(3A?3F)の各々には、支柱3の軸方向と直交する多数の溝部4が前記軸方向に間隔をおいて形成されている。この溝部4は、図2及び図3に示すように支柱3である管状体の外面から管壁の内側まで、例えば管状体の直径部分付近まで切り込まれて形成されており、溝部4の上下幅L(図4参照)はウエハWが受け渡し時に上下できる長さを見込んで例えば3.35mmの大きさとされ、溝部4の配列ピッチP(図4参照)は、例えば6.35mmとされる。」

(相違点2について)
縦型熱処理装置において、ウェハの支持部材(ボート)の材質として非酸化シリコンを使用することは、下記周知例4、5に記載されているように、当該技術分野において周知の技術であり、また、本願明細書の「【0175】一方、ウエハを支持するボートを石英ガラス製のものに代えて同様な実験を試みたところ、ウエハ中央部のエッチング量はSiC製ボートの場合と同様に1nm以下であったが、ある1つのウエハWにおいてボートで支持されている位置付近でのエッチング量が最大で8nmと大きくなったものがあった。すなわち、ボート材質は非酸化シリコンの表面をもつもの、例えばSiCにすることが好ましい。」との記載、すなわち、補正後の発明のように、SOI基板を表面が非酸化シリコンからなる支持部材によって支持して水素雰囲気中で熱処理すれば、支持部材によって支持された位置付近でのシリコン膜の膜厚減少量を抑制し、膜厚均一性の維持を可能にすることができるという効果についても、下記周知例5に「【0005】また、熱処理中にボートを構成する石英がH_(2 )と反応してH_(2 )Oが発生し、更にH_(2 )Oとシリコンウェハとが反応して、特にシリコンウェハの石英ボートの溝部に接触している部分やその近傍が大きくエッチングされる。・・・このようにウェハ表面に局所的にくぼみが生じると、露光工程でパターンを形成する際に不良が生じるという問題があった。・・・【0006】本発明は前記問題点を解決するためになされたものであり、還元性ガス雰囲気中での熱処理によりシリコンウェハのOSFの発生を抑制しながら、・・・ウェハの局所的なエッチングを防止できる熱処理方法を提供することを目的とする。」と記載されているように、周知の効果であるから、縦型熱処理装置において、ウェハの支持部材(ボート)の材料として、非酸化シリコンを使用することは、課題解決のための具体化手段における微差にすぎない。
よって、相違点2は、実質的なものではない。

(周知例4)特開昭57-148344号公報には、以下の記載がなされている。
「本発明によれば、シリコン酸化膜を高温水素雰囲気中で還元除去する際、シリコン・カーバイド(SiC)またはシリコンから成る炉心管とボートで処理するようにした製造装置を得る。」(第2頁左上欄第12?15行)
(周知例5)特開平5-152230号公報には、以下の記載がなされている。
「【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、石英ボートは、高温で変形を起こしやすい。このため、特に縦型熱処理炉では熱処理中のウェハの落下事故や、自動ウェハ移載の際にミスが生じるという問題があった。
【0005】また、熱処理中にボートを構成する石英がH_(2 )と反応してH_(2 )Oが発生し、更にH_(2 )Oとシリコンウェハとが反応して、特にシリコンウェハの石英ボートの溝部に接触している部分やその近傍が大きくエッチングされる。この反応機構は以下のようなものである。このようにウェハ表面に局所的にくぼみが生じると、露光工程でパターンを形成する際に不良が生じるという問題があった。
H_(2) +SiO_(2 ) → SiO+H_(2 )O
H_(2) O+Si → SiO+H_(2)
【0006】本発明は前記問題点を解決するためになされたものであり、還元性ガス雰囲気中での熱処理によりシリコンウェハのOSFの発生を抑制しながら、熱処理中のウェハの落下事故や、ウェハの局所的なエッチングを防止できる熱処理方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のシリコンウェハの熱処理方法は、シリコンウェハをシリコン製のボートに載せ、還元性ガス雰囲気中、1000?1300℃で熱処理することを特徴とするものである。」

(3-5)独立特許要件についてのまとめ
以上、検討したとおり、補正後の発明と先願発明との相違点は、いずれも、実質的なものでなく、補正後の発明は、先願明細書に記載された発明と同一であり、しかも、補正後の発明の発明者が上記先願明細書に記載された発明の発明者と同一であるとも、また、本願の出願日に、その出願人が上記他の出願の出願人と同一であるとも認められないので、補正後の発明は、特許法第29条の2の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができない。
したがって、本件補正は、補正後の発明が、特許法第29条の2の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるから、特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に適合しないものである。

(4)補正の却下の決定についてのむすび
本件補正は、平成14年法律第24号改正附則第2条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当するものを含むが、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に適合しないので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

3.本願発明
平成19年2月19日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1ないし7に係る発明は、平成18年4月24日付けの手続補正により補正された明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1ないし7に記載された事項により特定されるとおりのものであって、そのうちの、請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、その特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される上記2.(1)の補正前の請求項1として記載したとおりのものである。

4.先願明細書に記載された発明
これに対して、原査定の拒絶の理由に引用された先願明細書には、上において検討したとおり、上記2.(3-3-1)に記載したとおりの事項、並びに上記2.(3-3-2)において認定したとおりの発明が記載されているものと認められる。

5.判断
上記2.(2)において検討したとおり、補正後の発明は、本願発明を限定的に減縮したものであるところ、上記2.(3)において検討したように、補正後の発明が、先願明細書に記載された発明と同一である以上、本願発明も、当然に先願明細書に記載された発明と同一であると認められ、しかも、本願発明の発明者が上記先願明細書に記載された発明の発明者と同一であるとも、また、本願の出願日に、その出願人が上記他の出願の出願人と同一であるとも認められないので、特許法第29条の2の規定により特許を受けることができない。

6.むすび
以上のとおりであるから、本願は、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2009-11-24 
結審通知日 2009-12-01 
審決日 2009-12-14 
出願番号 特願平10-370439
審決分類 P 1 8・ 575- Z (H01L)
P 1 8・ 561- Z (H01L)
P 1 8・ 16- Z (H01L)
P 1 8・ 572- Z (H01L)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 萩原 周治  
特許庁審判長 北島 健次
特許庁審判官 小野田 誠
市川 篤
発明の名称 SOI基板の熱処理方法及び熱処理装置並びにそれを用いたSOI基板の作製方法  
代理人 西山 恵三  
代理人 内尾 裕一  

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