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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A61B
管理番号 1211099
審判番号 不服2008-11159  
総通号数 123 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2010-03-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2008-05-01 
確定日 2010-02-04 
事件の表示 特願2003-153224「眼科装置」拒絶査定不服審判事件〔平成16年12月16日出願公開、特開2004-350986〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯・本願発明

本願は、平成15年5月29日の出願であって、平成19年12月5日付け拒絶理由通知に対して、平成20年2月12日付けで手続補正がされたが、同年3月28日付けで拒絶査定がされ、これに対し、同年5月1日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。

そして、本願の請求項1に係る発明は、平成20年2月12日付け手続補正書によって補正された明細書の特許請求の範囲請求項1に記載された事項により特定されたとおりのものであって、その請求項1に係る発明は次のとおりのものと認める。

「【請求項1】 チャート板を照明し、又は被検眼の眼底を観察若しくは撮影する照明光学系を所定の筐体内に配置し、被検眼を検査又は観察若しくは撮影する眼科装置において、筐体に設けられた部材に当接することにより光源の位置合わせを行う位置合わせ用フランジが取り付けられた照明光源と、照明光源が着脱自在なソケットと、該ソケットに電気的に接続された第1コネクタと、を有するランプユニットと、前記照明光源に電力を供給するコネクタであって、ランプユニットを装置に取り付ける際に前記第1コネクタを所定の位置に導くガイド部材を有し、ランプユニットの着脱に伴って第1コネクタが着脱される第2コネクタと、を備え、照明光源の交換時にはランプユニットごと予備のランプユニットに取り換える構成としたことを特徴とする眼科装置。」

2.引用例
原査定の拒絶の理由に引用され、本願出願前に頒布された刊行物である実願昭55-154786号(実開昭57-76608号)のマイクロフィルム(以下、「引用例」という。)には、図面とともに以下の技術事項が記載されている。

(1)「第2図は手術用顕微鏡の鏡筒部の内部構成を示す概略図である。鏡筒22はサポートアーム21によって顕微鏡架台アーム(図示せず)に結合保持されている。鏡筒22には、手術術式あるいは手術患部の深さによって、その焦点拒離を変えるため、変換可能な対物レンズ32をもつ。また鏡筒22内には、手術中、手術患部を照明しつづける観察用照明光を供給するための、オプティカルファイバーライトガイド28を有し、このライトガイド28から射出した照明光は、対物レンズ32を通り、焦光され、手術患部を照明する。手術患部からの反射光は、再び対物レンズ32を通り、ガリレオ双眼顕微鏡光学系の変倍光学系29を通り、ビームスプリッター24に入射する。ビームスプリッター24に入射した光は、反射透過面24bで反射され反射面24aで反射し、写真撮影装置23の結像レンズ23aで、フィルム23b上に手術患部からの情報を結像撮影する。またビームスプリッター24の反射透過面24bを透過した光は、反射面24cで反射され接眼部の反射光学部材25の反射面25aで反射し、もうーつの反射光学部材26の反射面26aで反射され接眼レンズ系27を通し 、術者に手術患部を観察させる。
一方、写真撮影用照明装置31は、ミラーのような光偏向部材31aと発光光線31dとからなり、この発光光源31dが対物鏡筒外に配設され、光偏向部材31aから対物鏡筒内で対物レンズの後方に配設されている。そして発光光源31dは、対物鏡筒22の側面に穿設された開口部43を覆って対物鏡筒22に装着されるランプハウス31c内に内蔵されている。このランプハウス31cに突設されたプラグ31bと対物鏡筒22に設けられたソケット45とを互いに嵌入させて、電気的接続と対物鏡筒へのランプハウス31cの装着とを同時に行なっている。プラグ31bと発光光源3ldの一例としてのキセノンランプとが接続されており、対物鏡筒22のソケット45からプラグ3lbを介して、トリガー電気、照明用電気が供給される。光偏光都材31aは、ほぼ鏡筒22に穿設された開ロ43に対向して鏡筒22内の変倍光学系29の駆動装置30と対物レンズ32との空間に設けられ、発光光源31dからの光を反射して対物レンズの光軸近傍を通って術部へ到達させるよう角度設定されている。またこの光偏向部材31aは、発光光源からの光が変倍光学系29に入射し、有害光とならないようにするため対物レンズ32側のみを開いた遮光カバー33が設けられている。
第3図および第4図で示すように、写真撮影用照明装置の発光光源31aの交換は、交換自在に取付けられたランプハウス31cごと交換するもので、対物レンズ32を取りはずさなくても交換することができる。そして鏡筒22の先端部は、鏡筒22にランプハウス31cを装着した簡単な筒状の金属製または合成樹胎製の滅菌カバー46でカバー出来るようにされている。また、この滅菌カバー46は、鏡筒22に設けた変倍倍率表示窓44に対応する穴47 を有している。」(第7頁第3行?第9頁第17行)

上記摘記事項(1)記載の「このランプハウス31cに突設されたプラグ31bと対物鏡筒22に設けられたソケット45とを互いに嵌入させて、電気的接続と対物鏡筒へのランプハウス31cの装着とを同時に行なっている。プラグ31bと発光光源3ldの一例としてのキセノンランプとが接続されており、対物鏡筒22のソケット45からプラグ3lbを介して、トリガー電気、照明用電気が供給される。」及び第4図から、
(イ)発光光源31dとプラグ31bとは電気的に接続されること、及び、
(ロ)ソケット45は、発光光源31dに電力を供給し、かつ、ランプハウス31cを鏡筒22に取り付ける際にプラグ31bを所定の位置に決める機能を有しており、ランプハウス31cの着脱に伴ってプラグ31bはソケット45に対して着脱されることが読み取れる。

これらの記載事項によると、引用例には、次の発明(以下、「引用例発明という。」)が記載されていると認められる。

「手術患部を照明しつづける観察用照明光を供給するためのオプティカルライトガイド28を鏡筒22内に有する手術用顕微鏡において、
発光光源31dと、発光光源31dと電気的に接続されたプラグ31bと、を有するランプハウス31cと、前記発光光源31dに電力を供給するソケットであって、前記ランプハウス31cを前記鏡筒22に取り付ける際に前記プラグ31bを所定の位置に決め、前記ランプハウス31cの着脱に伴って前記プラグ31bが着脱されるソケット45と、を備え、前記発光光源31dの交換時には、前記ランプハウス31cごと交換する構成とした手術用顕微鏡。」

3.対比・判断
本願発明と引用例発明とを対比する。
(1)引用例発明の「発光光源31d」、「プラグ31b」、「ランプハウス31c」、「ソケット45」は、その機能・構造からみて、
本願発明の「照明光源」、「第1コネクタ」、「ランプユニット」、「第2コネクタ」に各々相当する。

(2)引用例発明の「鏡筒22」は、構造からみて手術用顕微鏡の筐体の一部をなすことから、本願発明の「筐体」に相当する。

(3)引用例発明の「手術患部を照明しつづける観察用照明光を供給するためのオプティカルライトガイド28を鏡筒22内に有する手術用顕微鏡」と、「チャート板を照明し、又は被検眼の眼底を観察若しくは撮影する照明光学系を所定の筐体内に配置し、被検眼を検査又は観察若しくは撮影する眼科装置」とは、「被検部を観察する照明光学系を筐体内に有する医療用観察装置」という点で共通する。

(4)引用例発明の「発光光源31dと電気的に接続されたプラグ31b」と、本願発明の「照明光源が着脱自在なソケットと、該ソケットに電気的に接続された第1コネクタ」とは、電気的接続関係からみて、「照明光源と電気的に接続された第1コネクタ」という点で共通する。

(5)引用例発明の「前記ランプハウス31cを前記鏡筒22に取り付ける際に前記プラグ31bを所定の位置に決め、前記ランプハウス31cの着脱に伴って前記プラグ31bが着脱されるソケット45」と、本願発明の「ランプユニットを装置に取り付ける際に前記第1コネクタを所定の位置に導くガイド部材を有し、ランプユニットの着脱に伴って第1コネクタが着脱される第2コネクタ」とは、電気的接続関係と位置決め機能からみて、「ランプユニットを装置に取り付ける際に前記第1コネクタを所定の位置に導く機能を有し、ランプユニットの着脱に伴って第1コネクタが着脱される第2コネクタ」である点で共通する。

(6)引用例発明の「前記発光光源31dの交換時には、前記ランプハウス31cごと交換する構成」と、本願発明の「照明光源の交換時にはランプユニットごと予備のランプユニットに取り換える構成」とは、「照明光源の交換時にはランプユニットごと取り換える構成」である点で共通する。

以上、(1)?(6)の考察から、両者は、

(一致点)
「被検部を観察する照明光学系を筐体内に有する医療用観察装置において、
照明光源と、照明光源と電気的に接続された第1コネクタと、を有するランプユニットと、前記照明光源に電力を供給するコネクタであって、ランプユニットを装置に取り付ける際に前記第1コネクタを所定の位置に導く機能を有し、ランプユニットの着脱に伴って第1コネクタが着脱される第2コネクタと、を備え、照明光源の交換時にはランプユニットごと取り換える構成とした医療用観察装置。」

である点で一致し、次の点で相違する。

(相違点1)
被検部を観察する照明光学系を筐体内に有する医療用観察装置が、本願発明では、「チャート板を照明し、又は被検眼の眼底を観察若しくは撮影する照明光学系を所定の筐体内に配置し、被検眼を検査又は観察若しくは撮影する眼科装置」であるのに対し、引用例発明では、「手術患部を照明しつづける観察用照明光を供給するためのオプティカルライトガイド28を鏡筒22内に有する手術用顕微鏡」であり、
照明光源の具体的構成として、本願発明では、「筐体に設けられた部材に当接することにより光源の位置合わせを行う位置合わせ用フランジが取り付けられ」、かつ、第1コネクタとの間に「照明光源が着脱自在なソケット」が電気的に接続されているのに対し、引用例発明では、発光光源31dは、位置合わせ用フランジを有しておらず、プラグ31bとの間に他の部材を介しているか否かが不明である点。

(相違点2)
第2コネクタが、本願発明では、「ランプユニットを装置に取り付ける際に前記第1コネクタを所定の位置に導くガイド部材」を有しているのに対し、引用例発明ではプラグ31b自体がランプハウス31cを鏡筒22に取り付ける際にプラグ31bを所定の位置に決める機能を有しているが、ガイド部材が設けられているか否かが不明である点。

(相違点3)
照明光源の交換時にはランプユニットごと取り換える構成が、本願発明では、照明光源の交換時にはランプユニットごと予備のランプユニットに取り換える構成であるのに対し、引用例発明の発光光源31dの交換時には、ランプハウス31cごと交換する構成であるであり、予備のものと取り換えるか否かが不明である点。

(3)当審の判断
上記(相違点1)について検討する。
チャート板を照明し、又は被検眼の眼底を観察若しくは撮影する照明光学系を所定の筐体内に配置し、被検眼を検査又は観察若しくは撮影する眼科装置において、照明光源を交換可能に構成することは周知のことであり、また、眼科装置の照明光源の構造として、眼科装置の筐体に設けられた部材に当接して光源の位置合わせを行うフランジを照明光源に設けること、及び、照明光源をソケットに着脱自在に設けることも周知の技術である。
例えば、特開平6-311969号公報には、「【0002】【従来の技術】一般に、眼科観察撮影装置では、照明光源からの照明光を被検眼に向けて照射する照明光学系と、前記被検眼からの反射光による被検眼像を観察・撮影する観察撮影光学系を有するのが普通である。」、「【0006】この取付構造では、装置本体の光源取付部50に挿通孔51が形成されている。この挿通孔は51は、大径孔部51a及び小径孔部51bを有すると共に、この両孔部51a,51b間に設けられた段部51cを有する。そして、ソケット52に保持されたハロゲンランプ53(照明光源)の発光部53aが挿通孔51に挿通されていると共に、ハロゲンランプ53のフランジ53bが段部51cに当接させられている。また、光源取付部50に固定された板バネ54により、ソケット52が挿通孔51側に付勢されて、フランジ53bが段部51cに圧接されている。この様な構造により、ハロゲンランプ53は、発光中心が照明光学系の光軸上の設定位置と一致するように、光源取付部50に取り付けられるようになっている。図2(a),(b)中、52a,52bはソケット52のリード線である。」、「【0036】【効果】この発明は、以上説明したように構成したので、照明光源交換時等において、照明光源の取付位置ずれや照明光源の劣化等の異常状態を確実に知ることができる。この結果、照明光源の取付位置ずれや照明光源の劣化等があっても、直ちに取付直しや交換を行って、撮影に影響が生じないようにできる。」と記載され、
特開2003-135400号公報には、「【従来技術】スリットランプや視力検査に使用する視標呈示装置など、被検眼やチャート板に照明光束を照射することによって観察や視標の呈示を行う眼科装置が知られている。このような眼科装置に使用される照明光源は繰り返し使用している間に耐用時間が来てしまい、切れてしまうことがある。従来ではこのように照明光源が切れてしまった場合、装置内部を開け、その後新しい光源に取り換えて再び使用している。」、「【0015】101は照明部10の筐体内部に固定保持されている外筒部である。外筒部101の上部には照明光を光軸L上に通すための開口部101aが設けられている。また、外筒部101の下部には長孔101bが設けられている。102は内筒部であり、外筒部101の内部にて摺動可能に保持されている。内筒部の両端には、光源50a、50bを固定保持させるための固定部材103がそれぞれ設けられている。固定部材103は内筒部102内部に向かって延びる板バネ状の抜け止め部材104と、内筒部102の内側に突き出た凸部105からなる。この抜け止め部材104と凸部105とによって形成される間隙に、光源(主光源50a、予備光源50b)に取り付けられたフランジ106を嵌め込むことにより、光源を内筒部102内にて固定保持することができる。切換部100は予備光源50bの保管場所も兼ねる。107はソケットであり、主光源50aと予備光源50bとが各々嵌め込まれる。ソケット107から伸びる電線108はマイクロスイッチ70へと繋がっている。」と記載されている。

したがって、引用例発明も上記周知の眼科装置も、交換の必要な照明手段を有する医療用観察装置という点で共通することから、引用例発明の医療用観察装置において、手術用顕微鏡に代えて、周知のソケットで接続され、かつ、位置合わせ用フランジを有する照明光源を具備した眼科装置を採用し、本願発明のようにすることは、当業者が容易になし得たことである。

次に、上記(相違点2)について検討する。
電気接続のためのコネクタの構造において、コネクタ同士の接続を行う箇所にガイド構造を具備することは周知の技術である。
例えば、特開昭63-78463号には、「このプラグガイド部材58のすぐ近くにラッチ肩部60、60があり、これら肩部は、下部リップ56のラッチ受入トラフ部分62によって接続されている。ラッチ肩部60は、第4図に示すようにモジュールプラグ30の下部ラッチ38に設けられた延長部64、64に係合して、プラグ30をジャック10と嵌合関係に保持する。図示されたように、ハウジング手段の内部側面50、52と上面、そしてガイド部材58及びラッチ肩部60の上面は、全て、開口22からソケット18に向かって内方にテーパがつけられていて、ソケット18に対してフレア状の入口を画成し、嵌合プラグ30の挿入及び取外しを容易にする。」(第5頁左下欄第19行?右下欄第12行)と記載されており、
実願平4-46826号(実開平6-2570号公報)のCD-ROMには、「【0013】図4は本考案の一実施例を示すジョイントコネクタの正面図である。ハウジングB内には、接続電線Wが電線固着部2に固定されたターミナルAを所定の位置に嵌挿するための対向したガイド部材9と、ターミナルをハウジング内に係合するための弾性係止片8が設けられている。ハウジングBにターミナルA1 を側壁3aの幅x2 に略等しい対向した一対のガイド部材9a間に挿入してゆくと、張出係合片3b1 のコ字形状に対応して一方のガイド部材9aとハウジング内側壁との間に形成された凹状溝部10aに一方の張出係合片3b1 が嵌挿され、他方の張出係合片3b1 の後端部が弾性係止片8aに係止される。次に、ターミナルA2 を同様な手順で一対のガイド部材9b間に挿入してゆくと、一方の張出係合片3b2 が凹状溝部10bに嵌挿され、他方の張出係合片3b2 の後端部が弾性係止片8bに係止される。このとき、ターミナルA2 の弾性接触片4の腹部4b2 がターミナルA1 の基板1に当接すると共に、しかも両側の張出係合片3b2の両方の内側端部3c2 がターミナルA1 の両側壁3a1 を挟持する。」と記載されている。

したがって、引用例発明のソケットに対し、周知のガイド構造を付加し、本願発明のように構成することは、当業者が容易になし得たことである。

上記(相違点3)について検討する。
各種光源装置において、交換可能なランプユニットの構造において、交換可能な予備のユニットと取り換えることは、周知の技術である。
例えば、実願昭62-73922号(実開昭63-187108号)のマイクロフィルムには、「例えば第7図はその一例を示しており、1はランプハウス、2はランプハウス1に挿脱される蓋、3は蓋2の外面に固着された取手、4は蓋2の内面に固着された支持枠、5は支持枠4に取付けられたランプ、6はランプ5の後端に取付けられたソケット、7は蓋2の内面に取付けられていてソケット 6とリード線8を介して接統されていると共に蓋2をランプハウス1に装着した時ランプハウス1側の電源用コネクタ(図示されていない)と自動的に接続されるコネクタである。そして、これらが一つの光源ユニットを構成しており、これと同じ構成の予備の光源ユニットが別に備えられている。」(第2頁第16行?第3頁第8行)と記載されており、
特開2000-66117号公報には、「【0019】ここで、内視鏡用光源装置10は、ランプ光源15、積算時間記録部19、LCD表示部20が主たる構成要素としてユニット化されてなるので、ランプ光源15の一般的寿命に基づいて使用可能な累積点灯時間を予め所定値として設定し、ランプ光源15の累積点灯時間がその所定値に達したことをLCD表示部20の表示により認識した場合に内視鏡用光源装置10をビデオプロセッサ11から取り外して予備のユニットと付け替えることによって、ランプ光源15の交換が即座に完了するとともに、システム使用中におけるランプ光源の点灯切れ、劣化に基づく光量の低下を未然に防止することができる。」と記載されている。

よって、引用例発明の交換可能なランプハウスに対し、予備のものと取り換える周知技術を適用し、本願発明のように構成することは、当業者が容易になし得たことである。

そして、本願発明の奏する効果についても、引用例及び周知技術に基づいて当業者が予測し得る範囲内のものである。

したがって、本願発明は、引用例発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

4.むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。
したがって、本願は、拒絶されるべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2009-11-27 
結審通知日 2009-12-02 
審決日 2009-12-15 
出願番号 特願2003-153224(P2003-153224)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (A61B)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 宮川 哲伸  
特許庁審判長 岡田 孝博
特許庁審判官 居島 一仁
後藤 時男
発明の名称 眼科装置  

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