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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G06F
審判 査定不服 発明同一 特許、登録しない。 G06F
管理番号 1212759
審判番号 不服2006-27115  
総通号数 124 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2010-04-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2006-11-30 
確定日 2010-03-04 
事件の表示 特願2001-299532「診断システム、診断方法及びプログラム」拒絶査定不服審判事件〔平成15年 4月11日出願公開、特開2003-108344〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は,平成13年9月28日の出願であって,平成18年7月27日付けの拒絶の理由の通知に対して,同年10月2日付けで意見書及び手続補正書が提出されたが,同年10月25日付けで拒絶の査定をされ,これに対し,同年11月30日に拒絶査定不服審判の請求がなされるとともに,同年12月28日付けで手続補正書が提出されたものである。

2.平成18年12月28日付の手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成18年12月28日付の手続補正を却下する。
[理由]
(1)補正後の本願発明
本件補正により,補正前の特許請求の範囲の請求項1は,補正後の請求項1として,
「情報処理装置と通信可能な診断システムであって、
期間に対応した画像形成装置の印刷枚数の情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記期間に対応した印刷枚数の情報に基づき推奨画像形成装置の機種を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定した推奨画像形成装置の機種を表示させる為の情報を、通信回線を介して、情報処理装置に通知する通知手段とを有し、前記決定手段は、複数種類のオプションの情報、或は、複数の組合せのオプションの情報から前記期間に対応した印刷枚数の情報に応じた形態の画像形成装置オプションの情報を決定し、前記通知手段は前記決定された形態の画像形成装置オプションの情報を前記情報処理装置に通知することを特徴とする診断システム。」と補正された。
上記補正は,本件補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「決定手段」について「複数種類のオプションの情報、或は、複数の組合せのオプションの情報から」との限定を付加するものであって,特許法17条の2第4項2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで,本件補正後の請求項1に記載された発明(以下「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するか)について以下に検討する。

(2)先願明細書等
原査定の拒絶の理由に引用された,本願の出願日前の他の出願であって,本願の出願後に出願公開された特願2001-190500号(特開2003-6526号,平成13年6月22日出願,平成15年1月10日出願公開)の願書に最初に添付した明細書及び図面(以下,「先願明細書等」という。)には,次の事項が記載されている。

A.「【0028】図1は、本発明の実施の一形態の情報提供システムを説明するための図である。メーカ1にはサーバコンピュータなどで実現される情報処理装置11が設置されており、同様に販売店2および顧客3宅にはパーソナルコンピュータなどで実現される情報処理装置12,13がそれぞれ設置されており、これらの情報処理装置11?13はインターネットなどのネットワーク14を介して接続されている。これによって、参照符F1で示すように、顧客3はメーカ1のホームページにアクセスして、新商品情報などが閲覧可能な環境となっており、またメーカ1側は顧客3側の関心や要望を収集可能となっている。また、参照符F2で示すように、販売店2とメーカ1との間でも、相互にアクセスして、新商品情報や需要情報さらにはクレーム情報などがやり取り可能となっている。
【0029】このようにネットワーク14が構築されている状態で、顧客3が商品である複写機21を販売店2から購入すると、参照符F3で示すように、顧客3と販売店2との間にも、情報のやりとりが開始される。複写機21は、たとえば複写機、プリンタおよびファクシミリとしての機能を併せ持つデジタル複合型の複写機であり、この図1の例では、基本構成である装置本体22に、RDFなどの原稿自動読取り装置23、ステープラーやソーターなどの後処理装置(フィニッシャー)24および用紙を収納する大容量カセット25などのオプションが設けられている。
【0030】複写機21は、通常、リース契約で、コピー枚数などの使用状況のデータが、電話線などの通信回線15を介して、前記参照符F3で示すように、販売店2側に収集される。また、複写機21には定期的なメンテナンスが必要であるので、販売店2側では、収集した前記使用状況のデータなどに基づいて、サービスマンが顧客3を訪問してメンテナンスを行う。さらに、前記使用状況のデータなどに基づいて、販売店2からは、トナーや用紙などの消耗品の補充も行われる。
【0031】注目すべきは、本発明では、前記メーカ1や販売店2は、複写機21の販売時点で、顧客3に、IDNo.やパスワードなどの顧客識別情報を付与し、それに対応付けて、販売された複写機21の型番、製造番号、バージョン、オプション装着状況などの商品識別情報が販売店2からメーカ1へ前記参照符F2で示すように送信され、前記情報処理装置11内の顧客データベース11aに、図2において参照符α1で示すように格納されることである。前記情報処理装置11にはまた、前記新商品情報の他に、図3で示すように不具合時や消耗品交換時の作業手順などの商品自体に関する情報を格納する商品データベース11bがさらに備えられている。図3は、格納されているデータの内容を示し、実際に情報処理装置13で表示される画像の例は、後述する。
【0032】そして、顧客3側の情報処理装置13が、メーカ1側の情報処理装置11上のホームページに、前記参照符F1で示すように直接アクセスし、または参照符F4で示すように販売店2のホームページを経由してアクセスし、たとえば図4(a)で示すように情報処理装置13に表示される案内画面に従って前記顧客識別情報を入力すると、情報処理装置11は、たとえば図4(b)で示すような商品識別情報を返信して閲覧可能とする。」

B.「【0037】さらにまた、前述のように、コピー枚数やジャムなどの使用状況のデータが前記参照符F3で示すように、複写機21から通信回線15を介して販売店2側に収集されており、この使用状況のデータも前記参照符F2で示すようにメーカ1に収集され、たとえば図8で示すように、前記顧客データベース11aに格納される。一方、前記商品データベース11bにはまた、たとえば図9で示すように、顧客3が使用している過去の販売商品から新商品までの性能やオプション装着品などのデータが格納されている。
【0038】前記図5(a)の選択画面において、新機種提案を選択すると、情報処理装置11は、顧客3が使用している複写機21の機種およびオプション装着状況ならびに前記の使用状況から、推奨する新商品およびオプション品を決定し、情報処理装置13に表示を行わせる。たとえば、図8で示す顧客3Aでは、その使用機種AR-033に対して、図9から明らかなように、メーカ1がその能力に基づいて設定した1ヶ月当りの標準コピー枚数が10000枚であるのに対して、実際の使用では25000枚に達しており、コピー速度の不足や、メンテンナンスの頻発などが考えられる。したがって、能力的に余裕のある機種AH-984が推奨機種として表示される。また、前記顧客3Aでは、多数部コピーの割合が比較的高いのに対して、オプション品のソーターが備えられておらず、ソーターも推奨オプション品として表示される。」

C.「【0041】図13は、上述のような情報提供を実現するためのシステム構成を示すブロック図である。顧客3A,3B,…には、前述のように、それぞれ情報処理装置13a,13b,…および複写機21a,21b,…が備えられている。一方、メーカ1側の情報処理装置11には、前記IDNo.やパスワードなどの顧客識別情報およびそれに対応した複写機21の型番やオプション装着状況などの商品識別情報、さらには前記図8で示す使用状況などを記憶した前記顧客データベース11aを含む顧客判定および管理部11cと、前記ジャム処理やトナー交換の手順などの画像を記憶した前記商品データベース11bを含む機種オプション管理ページ部11dと、前記商品データベース11bを含むメーカ最新情報記憶部11eと、前記インターネットやRIC(遠隔監視機能)による通信部11fとを備えて構成される。情報処理装置11は、顧客3A,3B,…からのアクセスに応答して、前述のような情報を提供するとともに、複写機21a,21b,…の異常や消耗品の状況などの使用状況を監視する。
【0042】図14は、情報提供の処理動作を説明するためのフローチャートである。ステップS1aで顧客3がメーカ1のホームページにアクセスし、ステップS1bで前記IDNo.やパスワードなどの顧客識別情報を入力すると、ステップS2で、顧客(アクセス先)が特定される。ステップS3では、前記遠隔監視機能による顧客3側の複写機21の使用状況が確認される。ステップS4では、前記ステップS2,S3での結果に基づいて、前記図5(a)で示すような各顧客3に対応したページが作成されて送信され、ステップS5で顧客3側の情報処理装置13に表示される。
【0043】ステップS6でジャム処理や新機種提案などのメニューが選択されると、ステップS7に移り、前記図5(b)で示すような対応機種の詳細な表示が行われる。このステップS7とステップS8との間で、表示のステップや視野角度の変更などの操作が行われると、ジャム処理の場合、対応して前記図6(a)?図6(d)で示すような表示が行われる。ステップS9で、顧客3側でリターンや終了の操作が行われると、ステップS10でメーカ側はホームページの送出を終了する。このようにして、顧客3へ情報提供を行うことができる。
【0044】図15は、前記ステップS6で新機種提案が選択された場合に、ステップS7で行われる提案機種の画面作成処理動作を説明するためのフローチャートである。ステップS11では、前記ステップS3で得られた顧客3の使用状況のデータから、1ヶ月当りの実際のコピー枚数が標準コピー枚数の1.5倍以上であるか否かが判断され、そうであるときにはステップS12に移り、高速機が推奨され、ステップS13で、その高速機との性能差をアピールする前記図12で示すような画像データが作成されて処理を終了する。
【0045】前記ステップS11において1ヶ月当りの実際のコピー枚数が標準コピー枚数の1.5倍以上でないときにはステップS14に移り、複数部コピーで最も頻度の高い部数が判断され、20部以上でないときには、ステップS15で、現行の複写機21と同性能で、小型低価格機が推奨されて前記ステップS13に移り、20部以上であるときにはステップS16に移る。
【0046】ステップS16では、多数部のコピーに適応したオプション品であるソーターが取付けられているか否かが判断され、取付けられていないときにはステップS17でソーターが推奨された後、ステップS18に移り、既にソーターが取付けられている場合には直接ステップS18に移る。ステップS18では、さらにオプション品としてステープラーが取付けられているか否かが判断され、取付けられていないときには、ステップS19でステープラーが推奨された後、前記ステップS13に移り、既にステープラーが取付けられている場合には直接ステップS13に移る。
【0047】このようにして、顧客3は、メーカ1側のホームページにアクセスし、前記顧客識別情報を入力するだけで、前記ホームページの階層を辿ってゆくような煩雑な操作を行うことなしに、不具合時の対応や、追加可能なオプション等の購入した複写機21に関する情報が自動的に閲覧表示され、利便性を向上することができる。」

図8には,顧客データベース11aに格納される顧客の使用状況のデータの一例が示されており,横軸が顧客毎(顧客3A,顧客3B,顧客3C,顧客3D・・・・・),縦軸が項目毎((1)顧客NO,(2)機種,(3)オプション,(4)今月コピー枚数,(5)今月部数,・1部,・2?5部,・5?20部,・20部?,(6)異常検出,・ジャム,・トナー切れ,・用紙切れ)となっている。顧客3Aの欄には,上から順に「001」,「AR-033」,「無し」,「25000枚」,「3000回」,「3000回」,「3000回」,「100回」,「有り」,「無し」及び「無し」と記載されている。

図14には,情報提供の処理動作を説明するためのフローチャートが記載されており,左列には顧客の処理動作が,右列にはメーカの処理動作が記載されている。顧客の処理動作は上から順に,「メーカホームページへアクセス」(S1a),「ID/パスワード入力」(S1b),「画面表示」(S5),「メニュー選択」(S6),「各ステップ 視野角度などの操作」(S8),「戻り 終了」(S9)と記載されている。また,メーカの処理動作は上から順に,「顧客(アクセス先)の特定」(S2),「RIC情報から顧客の使用状況確認」(S3),「顧客毎にページ作成 送信」(S4),「対応機種のページへアクセス 画面更新 ・各ステップ表示 ・3D表示 視野運動」(S7),「終了」(S10)と記載されている。

以上の記載によれば,先願明細書等には,次の発明(以下「先願発明」という。)が記載されている。

「メーカ1にはサーバコンピュータなどで実現される情報処理装置11が設置され,
販売店2および顧客3宅にはパーソナルコンピュータなどで実現される情報処理装置12,13がそれぞれ設置され,
情報処理装置11?13はインターネットなどのネットワーク14を介して接続され,
複写機21は,たとえば複写機,プリンタおよびファクシミリとしての機能を併せ持つデジタル複合型の複写機であり,基本構成である装置本体22に,RDFなどの原稿自動読取り装置23,ステープラーやソーターなどの後処理装置(フィニッシャー)24および用紙を収納する大容量カセット25などのオプションが設けられ,
今月コピー枚数,今月部数(1部,2?5部,5?20部,20部以上の回数など)などの使用状況のデータが,複写機21から通信回線15を介して販売店2側に収集されており,この使用状況のデータもメーカ1に収集され,情報処理装置11内の顧客データベース11aに格納され,
情報処理装置11に備えられた商品データベース11bには,顧客3が使用している過去の販売商品から新商品までの性能やオプション装着品などのデータが格納され,
顧客3がメーカ1のホームページにアクセスし,IDNo.やパスワードなどの顧客識別情報を入力すると,顧客(アクセス先)が特定され,
メーカ1で遠隔監視機能による顧客3側の複写機21の使用状況が確認され,
顧客3の特定と顧客3側の複写機21の使用状況の確認の結果に基づいて,顧客3に対応したページが作成されてメーカ1から顧客3に送信され,顧客3側の情報処理装置13に表示され,
顧客3によりメニュー選択において新機種提案が選択された場合に,メーカ1では,顧客3の使用状況のデータから,1ヶ月当りの実際のコピー枚数が標準コピー枚数の1.5倍以上であるか否かが判断され,そうであるときには,高速機が推奨され,
1ヶ月当りの実際のコピー枚数が標準コピー枚数の1.5倍以上でないときには,複数部コピーで最も頻度の高い部数が判断され,
20部以上であるときには,多数部のコピーに適応したオプション品であるソーターが取付けられているか否かが判断され,取付けられていないときにはソーターが推奨され,
さらにオプション品としてステープラーが取付けられているか否かが判断され,取付けられていないときには,ステープラーが推奨される
情報提供システム。」

(3)対比・判断
本願補正発明と先願発明を対比する。
先願発明の「情報処理装置13」及び「複写機21」は,それぞれ本願補正発明の「情報処理装置」及び「画像形成装置」に相当する。先願発明の顧客データベース11a及び商品データベース11bを備えた「情報処理装置11」は,複写機21の使用状況を収集し,推奨する新商品を決定していることから,本願補正発明の「診断システム」に相当する。先願発明において,「情報処理装置11」と「情報処理装置13」はネットワーク14を介して接続されているから,「情報処理装置11」は「情報処理装置13」と通信可能である。
先願発明において,複写機21の使用状況である「今月コピー枚数」,「1ヶ月当りの実際のコピー枚数」,「今月部数(1部,2?5部,5?20部,20部以上の回数など)」及び「複数部コピーで最も頻度の高い部数」は,本願補正発明の「期間に対応した画像形成装置の印刷枚数の情報」に相当する。
先願発明において,複写機21の今月コピー枚数のデータが,情報処理装置11が備える顧客データベース11aに格納されることから,情報処理装置11は,本願補正発明の「期間に対応した画像形成装置の印刷枚数の情報を取得する取得手段」に相当する構成を有している。
先願発明において,顧客3の使用状況のデータから,1ヶ月当りの実際のコピー枚数が標準コピー枚数の1.5倍以上であるか否かが判断され,そうであるときには,高速機が推奨される構成は,本願補正発明の「前記取得手段により取得された前記期間に対応した印刷枚数の情報に基づき推奨画像形成装置の機種を決定する決定手段」に相当する。
先願発明において,顧客3がメーカ1のホームページにアクセスし,顧客3の特定と顧客3側の複写機21の使用状況の確認の結果に基づいて,顧客3に対応したページが作成されてメーカ1から顧客3に送信され,顧客3側の情報処理装置13に表示され,顧客3によりメニュー選択において新機種提案が選択された場合に,メーカ1では,顧客3の使用状況のデータから,1ヶ月当りの実際のコピー枚数が標準コピー枚数の1.5倍以上であるか否かが判断され,そうであるときには,高速機が推奨される構成において,推奨される高速機を情報処理装置13に表示させるために,情報処理装置11が,推奨される高速機を表示させるための情報を,ネットワーク14を介して情報処理装置13に通知していることは明らかである。したがって,先願発明の情報処理装置11は,本願補正発明の「前記決定手段により決定した推奨画像形成装置の機種を表示させる為の情報を,通信回線を介して,情報処理装置に通知する通知手段」に相当する構成を有しているといえる。
先願発明の「オプション品」並びにオプション品である「ソーター」及び「ステープラー」は,本願補正発明の「画像形成装置オプション」に相当する。また,先願発明の「ソーター」及び「ステープラー」は別の種類のオプションであるから,両者は本願補正発明の「複数種類のオプション」に相当する。先願発明において,複数部コピーで最も頻度の高い部数が判断され,20部以上であるときには,多数部のコピーに適応したオプション品であるソーターが取付けられているか否かが判断され,取付けられていないときにはソーターが推奨され,さらにオプション品としてステープラーが取付けられているか否かが判断され,取付けられていないときには,ステープラーが推奨される構成において,それぞれはオプションに関する情報を用いて判断して推奨しているのは明らかであるから,先願発明の上記構成は,本願補正発明の「前記決定手段は,複数種類のオプションの情報,或は,複数の組合せのオプションの情報から前記期間に対応した印刷枚数の情報に応じた形態の画像形成装置オプションの情報を決定し」に相当する。
また,先願発明の上記構成において,情報処理装置11が,推奨されるオプションの情報を情報処理装置13に通知していることは明らかであるから,先願発明の情報処理装置11は,本願補正発明の「前記通知手段は前記決定された形態の画像形成装置オプションの情報を前記情報処理装置に通知する」に相当する構成を有している。

すると,本願補正発明と先願発明は一致し,相違点はない。

したがって,本願補正発明は先願発明と実質的に同一であり,また,先願発明の発明者が本願補正発明の発明者と同一ではなく,さらに,本願の出願の時に,本願の出願人が上記他の出願の出願人と同一でもないので,特許法第29条の2の規定により,特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

(4)むすび
以上のとおり,本件補正は,平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので,同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

3.本願発明
平成18年12月28日付の手続補正は上記のとおり却下されたので,本願の請求項1に係る発明(以下,「本願発明」という。)は,同年10月2日付手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される,以下のとおりのものである。

「情報処理装置と通信可能な診断システムであって、
期間に対応した画像形成装置の印刷枚数の情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記期間に対応した印刷枚数の情報に基づき推奨画像形成装置の機種を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定した推奨画像形成装置の機種を表示させる為の情報を、通信回線を介して、情報処理装置に通知する通知手段とを有し、前記決定手段は、前記期間に対応した印刷枚数の情報に応じた形態の画像形成装置オプションの情報を決定し、前記通知手段は前記決定された形態の画像形成装置オプションの情報を前記情報処理装置に通知することを特徴とする診断システム。」

(1)先願明細書等
原査定の拒絶の理由に引用された先願明細書等及びその記載事項は,上記2.(2)に記載したとおりである。

(2)当審の判断
本願発明は,上記2.で検討した本願補正発明から「決定手段」の限定事項である「複数種類のオプションの情報、或は、複数の組合せのオプションの情報から」との構成を省いたものである。
そうすると,本願発明の構成要件をすべて含み,さらに他の構成要件を付加したものに相当する本願補正発明が先願発明と実質的に同一であるから,本願発明も同様の理由により,先願発明と実質的に同一である。

(3)むすび
以上のとおりであるから,本願発明は先願発明と実質的に同一であり,また,先願発明の発明者が本願発明の発明者と同一ではなく,さらに,本願の出願の時に,本願の出願人が上記他の出願の出願人と同一でもないので,本願発明は,特許法29条の2の規定により特許を受けることができない。

よって,結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2010-01-04 
結審通知日 2010-01-05 
審決日 2010-01-18 
出願番号 特願2001-299532(P2001-299532)
審決分類 P 1 8・ 161- Z (G06F)
P 1 8・ 575- Z (G06F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 内田 正和  
特許庁審判長 江嶋 清仁
特許庁審判官 中野 裕二
江口 能弘
発明の名称 診断システム、診断方法及びプログラム  
代理人 西山 恵三  
代理人 内尾 裕一  

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