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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G06F
審判 査定不服 特17条の2、3項新規事項追加の補正 特許、登録しない。 G06F
管理番号 1213901
審判番号 不服2008-4445  
総通号数 125 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2010-05-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2008-02-25 
確定日 2010-03-23 
事件の表示 特願2002-221742「情報端末装置及びこれに用いられる表示制御プログラム」拒絶査定不服審判事件〔平成16年 2月26日出願公開,特開2004- 62644〕について,次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯

本願は,平成14年7月30日の出願であって,平成20年1月22日付けで拒絶査定がなされ,これに対し,同年2月25日に拒絶査定不服審判が請求されるとともに,同年3月26日付けで手続補正がされたものである。


第2 平成20年3月26日付け手続補正についての補正却下の決定

[補正却下の決定の結論]

平成20年3月26日付け手続補正を却下する。

[補正却下の決定の理由]

(1)補正の内容

平成20年3月26日付け手続補正(以下,「本件補正」という。)により,特許請求の範囲の請求項1は次のとおりに補正された。

「複数の操作画面を表示可能な表示部と,
前記複数の操作画面の少なくとも一部の操作画面を,複数の選択項目を表示する選択操作画面である第1の表示エリアと該第1の表示エリアよりもその面積が略小さい第2の表示エリアとに区分して表示する第1の表示制御手段と,
前記表示部に表示される画面が前記一部の操作画面から所定の操作画面に遷移したとき,前記第1の表示エリアと前記第2の表示エリアとの境界の少なくとも一部を変更して,前記第2のエリアを拡張した拡張表示エリアを前記表示部に表示する第2の表示制御手段と,
前記拡張表示エリアに,前記第2の表示エリアに表示される機能ボタンとは異なる動作機能の予め定められた機能を実行するための第1の機能ボタンを表示する第1の機能ボタン表示制御手段とを備え,
前記第1の機能ボタンは,前記一部の操作画面の前記第1の表示エリアに表示されている前記選択操作画面から遷移した前記所定の操作画面の内容に応じた機能ボタンであることを特徴とする情報端末装置。」

なお,下線は本件補正により付加された箇所を示す。


(2)補正事項の検討

審判請求人は審判請求書において,「補正の根拠:(1)「前記複数の操作画面の少なくとも一部の操作画面を,複数の選択項目を表示する選択操作画面である第1の表示エリア」…中略…については段落〔0011〕の記載より自明である。(原請求項5参照)従ってかかる限定は原明細書の段落〔0011〕の記載に基づくものであり,新規事項の追加ではない。」と主張している。

そこで,本件補正が,特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしているか否かについて検討する。

本願の願書に最初に添付された明細書及び図面(以下「当初明細書等」という。)には,操作画面,第1の表示エリア,及び選択項目に関連して,図面とともに以下の事項が記載されている。

(ア)「前記複数の操作画面の少なくとも一部の操作画面を少なくとも第1の表示エリアと該第1の表示エリアよりもその面積が略小さい第2の表示エリアとに区分して表示する第1の表示制御手段」(請求項1,段落【0007】)

(イ)「前記第1の表示制御手段にて表示する前記一部の操作画面が第1の表示エリアに複数の選択項目を表示する選択操作画面であり」(請求項5,段落【0011】)

(ウ)「一般に,この操作画面は,各種データ情報又はメニュー項目を表示するための表示エリア(以下ウインドウ表示エリアと呼ぶ)と,タイトルバー又はツールバー等を表示する表示エリア(以下機能表示エリアと呼ぶ)に区分されている。」(段落【0002】)

(エ)「液晶パネル12には互いに異なる複数の操作画面が選択的に表示されることになる。これら操作画面の略大半は少なくとも後述の第1の表示エリアと第2の表示エリアとに区分され表示される。」(段落【0028】)

(オ)「ランチャ画面は,第1の表示エリアであるウィンドウ表示エリア31と,第2の表示エリアであるタイトルバー表示エリア32及びタスクバー表示エリア33とに境界線34,境界線35によって区分されている。」(段落【0029】)

(カ)「ウィンドウ表示エリア31には,メニュー項目(選択項目)として,例えば,メール,ブラウザ,アドレス帳,スケジュール,メモ帳,ファイルビューア,アクセサリー,システム,及び設定等(図3には一部のみ記載)がアイコンとともに表示される。」(段落【0030】)

(キ)「このスケジュール画面では,ウィンドウ表示エリア31の上側にでるタイトルバー表示エリア32,その下側にはタスクバー表示エリア33が配置される。」(段落【0033】)

(ク)「図3のランチャ画面と図4のスケジュール画面を比較すると,図3のランチャ画面を表示する際には,CPU21はタイトルバー表示エリア32及びタスクバー表示エリア33を部分的に拡張して,図示するように拡張タイトルバー表示エリア32a及び拡張タスクバー表示エリア33aを設けている。」(段落【0034】)

以上(ア)?(ク)の記載を総合すると,当初明細書等には,第1の表示エリアは操作画面を区分した一部分であることが記載されており,第1の表示エリアが操作画面であることは記載されていない。
また,当初明細書等には,操作画面を第1の表示エリアと第2の表示エリアに区分して表示することが記載されており,操作画面を操作画面と第2の表示エリアに区分して表示することは記載されていない。
さらに,本件補正後の請求項1には「前記表示部に表示される画面が前記一部の操作画面から所定の操作画面に遷移したとき,前記第1の表示エリアと前記第2の表示エリアとの境界の少なくとも一部を変更して,前記第2のエリアを拡張した拡張表示エリアを前記表示部に表示する」と記載されているから,請求項1の「前記一部の操作画面」は,「拡張表示エリア」を備えず,当初明細書等に記載された「スケジュール画面」に対応すると解されるところ,当初明細書等には,「スケジュール画面」を区分する第1の表示エリアに複数の選択項目を表示することは記載されていない。

しかしながら,本件補正後の請求項1において,補正箇所を含む「少なくとも一部の操作画面を,複数の選択項目を表示する選択操作画面である第1の表示エリアと該第1の表示エリアよりもその面積が略小さい第2の表示エリアとに区分して表示する」という記載の内容は,第1の表示エリアは操作画面であること,一部の操作画面を操作画面と第2の表示エリアに区分して表示すること,及び,一部の操作画面を区分する第1の表示エリアに複数の選択項目を表示すること,を含むから,本件補正によって追加された事項は,当初明細書等に記載した事項でなく,また当初明細書等に記載した事項から自明な事項でもない。そして,本件補正によって追加された事項は,当初明細書等のすべての記載事項を総合することにより導かれる技術的事項との関係において,新たな技術的事項を導入しないものでない。


したがって,本件補正は,願書に最初に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものでないから,特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない。


(3)補正却下の決定についてのむすび

以上のとおり,本件補正は,特許法第17条の2第3項の規定に違反するので,同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。


第3 本願発明

本件補正は上記のとおり却下されたので,本願の請求項1に係る発明(以下,「本願発明」という。)は,平成19年11月27日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される次のとおりのものである。

「複数の操作画面を表示可能な表示部と,
前記複数の操作画面の少なくとも一部の操作画面を少なくとも第1の表示エリアと該第1の表示エリアよりもその面積が略小さい第2の表示エリアとに区分して表示する第1の表示制御手段と,
前記表示部に表示される画面が前記一部の操作画面から所定の操作画面に遷移したとき,前記第1の表示エリアと前記第2の表示エリアとの境界の少なくとも一部を変更して,前記第2の表示エリアを拡張した拡張表示エリアを前記表示部に表示する第2の表示制御手段と,
前記拡張表示エリアに,前記第2の表示エリアに表示される機能ボタンとは異なる動作機能の予め定められた機能を実行するための第1の機能ボタンを表示する第1の機能ボタン表示制御手段とを有すること特徴とする情報端末装置。」

なお,請求項1に記載された「前記第2のエリア」は,「前記第2の表示エリア」の誤記であると認定した。


第4 刊行物に記載された発明

原査定の拒絶の理由において引用された,本願出願日前に頒布された特開平8-125724号公報(平成8年5月17日公開。以下「刊行物」という。)には,図面とともに以下の事項(ケ)?(ソ)が記載されている。

(ケ)「【0003】前記の出願に開示されているように,1994年にIBMコーポレイションから発表されたパーソナル通信装置SIMONは,パーソナル通信を容易にする多くの機能を含んでいる。図1と図2に示したように,SIMONパーソナル通信装置2の外観はセルラ電話に似ており,また実際にセルラ電話である。さらに,電子ページャでもある。さらにまた,ファクシミリの送受信ならびに電子メールの送受信が可能である。さらに,システム2中には,コンピュータ・ノート・パッド,住所録およびカレンダがすべて提供される。
【0004】図に示すように,システム2は,スピーカ4,オン・オフ・スイッチ6,音量調整スイッチ8aおよび8b,タッチ検知画面10,PCMCIAカード収容スロット12,PCMCIAカード放出スイッチ14,バッテリ・パック16,入出力コネクタ18およびマイクロホン20を有する。また,システム2は,タッチ検知画面10と対話するために使用できるスタイラス22も備える。ただし,スタイラス22の代わりに,ユーザが自分の指を使うこともできることに留意されたい。セルラ装置として動作させるために,装置2の本体からアンテナ24を延ばすことができる。」(段落【0003】?【0004】)

(コ)「【実施例】図3を参照すると,本発明のパーソナル通信装置の表示装置10は,画面下部の電話アイコン26をユーザが押すことによって,ユーザが装置2をセルラ電話として使用できるようにする,電話画面を有するように選択できる。」(段落【0011】)

(サ)「【0012】画面の下部のアイコン28に触れると,図4に示した移動オフィス画面が表示される。図から分かるように,装置2のデータ処理システムが使用できるいくつかの異なるアプリケーションがある。たとえば,装置2は,装置自体のカレンダとメモ帳ならびにファイラと住所録を有する。さらに,「メール」という名称のアイコンにより電子メール操作が,また「ファックス」という名称のアイコンによりファクシミリ操作が可能である。」(段落【0012】)

(シ)「【0018】本発明のシステムの動作を,システムによって受信された例示的な電子メール・メッセージを示す図6に関して論じる。図示したように,図6の画面6Aは,図4の移動オフィス画面に示された「メール」アイコンを表すメイン・メニューを表示する。この画面は,システム・メモリEPROM36から取り出され,異なる3種のメッセージ,すなわち「受信メッセージ」,「送信準備完了メッセージ」および「保管メッセージ」を表示するオプションをユーザに提供することに留意されたい。画面6Bは,装置2が受け取った3つの電子メール・メッセージを示す。画面6Aから画面6Bを検索するために,「受信メッセージ」という名前の機能キーをユーザが押した。
【0019】ユーザは特定のメッセージを見たいとき,そのメッセージの概要を示すブロックを押す。たとえば,ユーザが"Joe Smith"という見出しのついたブロックを押すと,たとえば画面6CのようなJoe Smithに関するメッセージが表示される。図示したように,画面6Cは,2つの領域,すなわちテキスト領域62と機能領域64に分割される。領域62には数字,文字およびスペースを含むテキストが表示され,領域64にはいくつかの機能キーとアイコンが表示される。したがって,後向きの矢印アイコンに触れることにより,装置2の表示が画面6Cから画面6Bに戻る。同じ手法で,電話アイコンを押すと,図3に示した電話画面が現れる。同様に,移動オフィス・アイコン(便箋の前に封筒があるように示された)を押した場合は,図4に示した移動オフィス画面が現れる。疑問符を押した場合は,照会ができる。図示した機能キーと矢印キーは説明不要と思われる。」(段落【0018】?【0019】)

(ス)「【図1】本発明のパーソナル通信装置の斜視図である。
【図2】図1の装置の平面図である。
【図3】図1の装置の1つの利用可能な表示画面の拡大図である。
【図4】図1の装置の別の例示的表示画面である。」(【図面の簡単な説明】)

(セ)【図3】には,「電話画面」とともに,「26」で示される図形,図4の「28」で示される図形,「ABC2」,及び「Send」,並びに,「Phone」及び「Home」を含み,かつ,「26」で示される図形,「28」で示される図形,「ABC2」,及び「Send」を含まない矩形(以下,「矩形A」という。)を有する,図面が記載されている。

(ソ)【図4】には,「移動オフィス画面」とともに,「26」で示される図形,及び「28」で示される図形,並びに,「Mail」と示された図形,及び「Fax」と示された図形を含み,かつ,「26」で示される図形,及び「28」で示される図形を含まない矩形(以下,「矩形B」という。)を有し,矩形Bの外側エリアの面積は矩形Bの内側エリアの面積よりも小さい,図面が記載されている。


これらの記載によると,「26」,「28」,「Mail」,「Fax」で示される図形は,それぞれ「電話アイコン」,「移動オフィス・アイコン」,「メールアイコン」,及び「ファックスアイコン」を意味することが明らかであるから,刊行物には次の発明(以下「刊行物発明」という。)が記載されている。

「表示装置を備え,スタイラスまたは指を使ってタッチ検知画面と対話することができるパーソナル通信装置であって,
表示装置は,電話アイコンをユーザが押すことによって,ユーザがパーソナル通信装置をセルラ電話として使用できるようにする電話画面が現れ,同様に,移動オフィス・アイコンを押した場合は,移動オフィス画面が表示されるものであり,
電話画面は,電話アイコン,移動オフィス・アイコン,ABC2,及びSend,並びに矩形Aを有し,
矩形Aは,Phone及びHomeを含み,かつ,電話アイコン,移動オフィス・アイコン,ABC2,及びSendを含まず,
移動オフィス画面は,電話アイコン,移動オフィス・アイコン,メールアイコン,及びファックスアイコン,並びに矩形Bを有し,
矩形Bは,メールアイコン及びファックスアイコンを含み,かつ,電話アイコン及び移動オフィス・アイコンを含まず,
矩形Bの外側エリアの面積は矩形Bの内側エリアの面積よりも小さく,
メールアイコンにより電子メール操作が可能である,
パーソナル通信装置。」


第5 対比

本願発明と,刊行物発明とを対比する。

刊行物発明の「表示装置」は,操作画面である「電話画面」及び「移動オフィス画面」を表示可能であるから,本願発明の「複数の操作画面を表示可能な表示部」に相当する。

刊行物発明の移動オフィス画面は,電話アイコンや移動オフィス・アイコンといった操作対象を含むとともに,矩形Bの内側エリアと矩形Bの外側エリアとに区分して表示されているから,刊行物発明は,「移動オフィス画面」(本願発明の「前記複数の操作画面の少なくとも一部の操作画面」に相当する。)を少なくとも「矩形Bの内側エリア」(本願発明の「第1の表示エリア」に相当する。)と「矩形Bの外側エリア」(本願発明の「該第1の表示エリアよりもその面積が略小さい第2の表示エリア」に相当する。)とに区分して表示する「第1の表示制御手段」を有し,また前記「矩形B」は本願発明の「前記第1の表示エリアと前記第2の表示エリアとの境界」に相当する,といえる。

刊行物発明の電話画面は,電話アイコンや移動オフィス・アイコンといった操作対象を含むとともに,矩形Aの内側エリアと矩形Aの外側エリアとに区分して表示されており,「矩形A」は,前記第1の表示エリアと前記第2の表示エリアとの境界(矩形B)の少なくとも一部を変更したものに相当し,また矩形Aの外側エリアであってかつ矩形Bの外側エリアと共通しない部分は,本願発明の「前記第2の表示エリアを拡張した拡張表示エリア」に相当する,といえる。
そして刊行物発明では,移動オフィス画面において電話アイコンを押すと,電話画面が表示装置に表示されるものと解されるから,刊行物発明は,「前記表示部に表示される画面が前記一部の操作画面から所定の操作画面に遷移したとき,前記第1の表示エリアと前記第2の表示エリアとの境界の少なくとも一部を変更して,前記第2の表示エリアを拡張した拡張表示エリアを前記表示部に表示する第2の表示制御手段」を有するといえる。

刊行物発明において,矩形Bの外側エリアと矩形Aの外側エリアとに共通する部分(本願発明の「第2の表示エリア」に相当する。)に表示される「電話アイコン」及び「移動オフィス・アイコン」は,押されたときに各々対応する画面が表示されることから,本願発明の「前記第2の表示エリアに表示される機能ボタン」に相当する。

そして,刊行物発明の「パーソナル通信装置」は,電子メール操作が可能であるから,「情報端末装置」である。


したがって,本願発明と刊行物発明とは,以下の点で一致乃至相違する。

<一致点>
「複数の操作画面を表示可能な表示部と,
前記複数の操作画面の少なくとも一部の操作画面を少なくとも第1の表示エリアと該第1の表示エリアよりもその面積が略小さい第2の表示エリアとに区分して表示する第1の表示制御手段と,
前記表示部に表示される画面が前記一部の操作画面から所定の操作画面に遷移したとき,前記第1の表示エリアと前記第2の表示エリアとの境界の少なくとも一部を変更して,前記第2の表示エリアを拡張した拡張表示エリアを前記表示部に表示する第2の表示制御手段と,
を有すること特徴とする情報端末装置。」である点。

<相違点>
本願発明は,「前記拡張表示エリアに,前記第2の表示エリアに表示される機能ボタンとは異なる動作機能の予め定められた機能を実行するための第1の機能ボタンを表示する第1の機能ボタン表示制御手段」を有するのに対して,刊行物には,当該手段を有するのか否か,明記されていない点。


第6 当審の判断

上記相違点について検討すると,刊行物発明は,ユーザがスタイラスまたは自分の指を使ってタッチ検知画面と対話するものであり,刊行物発明における電話画面は,パーソナル通信装置をセルラ電話として使用できるようにする画面であるから,刊行物発明において,矩形Aの外側エリアであってかつ矩形Bの外側エリアと共通しない部分に表示される「ABC2」,「Send」などを,電話アイコン及び移動オフィス・アイコンとは異なる動作機能の予め定められた機能を実行するための「第1の機能ボタン」として表示する「第1の機能ボタン表示制御手段」を設けることは,当業者が容易になし得たことである。


そして,本願発明のように構成したことによる効果も,刊行物発明から,予測できる程度のものである。


第7 むすび

以上のとおり,本願発明は,上記刊行物発明に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

したがって,本願は,他の請求項について論及するまでもなく,拒絶すべきものである。

よって結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2010-01-22 
結審通知日 2010-01-29 
審決日 2010-02-09 
出願番号 特願2002-221742(P2002-221742)
審決分類 P 1 8・ 561- Z (G06F)
P 1 8・ 121- Z (G06F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 岩橋 龍太郎  
特許庁審判長 江口 能弘
特許庁審判官 近藤 聡
圓道 浩史
発明の名称 情報端末装置及びこれに用いられる表示制御プログラム  
代理人 高橋 昌久  
代理人 松本 廣  

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