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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 E01F
管理番号 1215793
審判番号 不服2008-22926  
総通号数 126 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2010-06-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2008-09-05 
確定日 2010-04-30 
事件の表示 特願2003-320357「組合せ設置型道路ハンプ」拒絶査定不服審判事件〔平成17年 3月10日出願公開、特開2005- 61182〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 【1】手続きの経緯
本願は、平成15年8月11日の出願であって、平成20年7月28日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、同年9月5日に審判請求がなされたものである。

【2】本願発明
1.本願発明
本願の請求項1に係る発明は、願書に最初に添付された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、次のとおりのものと認める。
「車両減速用の組合せ設置型道路ハンプであって、道路設置時に、ハンプ本体の主体部を形成する平板状の中心部材と、ハンプ本体の周辺部およびコーナー部を形成する所要角度からなるテーパー面を有する辺部材およびコーナー部材とからなることを特徴とする組合せ設置型道路ハンプ。」(以下「本願発明」という。)

2.刊行物及びそれに記載された発明
(1)刊行物1
原査定の拒絶の理由に引用され、本願出願前に頒布された刊行物である、特開平11-241317号公報(以下「刊行物1」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている。
(1a)「【請求項1】 車両に対して減速を強要するために、車両の走行方向と交差する方向に沿って道路に盛り上げ形成される車両減速用バンプの形成方法であって、バンプを予め所定形状に分割された複数の分割ブロック体で構成し、該分割ブロック体を組み合わせて道路に配列敷設することによりバンプを形成することを特徴とする車両減速用バンプの形成方法。
【請求項2】 分割ブロック体として、上面が片側に傾斜する傾斜状の分割ブロック体と、上面が両側に傾斜する山形状の分割ブロック体と、上面が平坦な平面状の分割ブロック体とを有し、それらを1種類又は2種類以上選択的に組み合わせて道路に配列敷設することにより所望形状のバンプを形成することを特徴とする請求項1記載の車両減速用バンプの形成方法。」
(1b)「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に対して減速を強要するために、車両の走行方向と交差する方向に沿って道路に盛り上げ形成される車両減速用バンプの形成方法に関するものである。」
(1c)「【0023】又図7の斜視図に示されたバンプは、中間部の中央には平面状の分割ブロック体1cを二個並列に配置すると共に、その両側に側端用の傾斜状の分割ブロック体1aを配置し、両端部に端部用の傾斜状の分割ブロック体1aを配置して形成したものである。
【0024】かようにして、傾斜状の分割ブロック体1aと、山形状の分割ブロック体1bと、平面状の分割ブロック体1cとをそれぞれ複数個予め製作しておき、これを1種類又は2種類以上選択的に組み合わせて、道路に配列敷設することにより、道路幅や目的に応じて幅や長さを変える等、所望形状のバンプを容易に形成することができ、又このバンプを駐車場等に形成すれば車止め等としても使用できる。」
(1d)図7には、平面状の分割ブロック体1cの上下に配置された側端用の傾斜状の分割ブロック体1aと同左右に配置された傾斜状の分割ブロック体1aとの間に、角部を構成する傾斜状の分割ブロック体が配置されていることが示されている。

これらの記載及び技術常識を総合すると、刊行物1には、以下の発明が記載されているものと認められる。

「車両減速用バンプであって、中央に配置される平面状の分割ブロック体と、平面状の分割ブロック体の上下、左右に配置される傾斜状の分割ブロック体と、角部に配置される傾斜状の分割ブロック体とを組み合わせて道路に配列敷設するバンプ。」(以下「刊行物1記載の発明」という。)

(2)刊行物2
原査定の拒絶の理由に引用され、本願出願前に頒布された刊行物である、特開平11-13029号公報(以下「刊行物2」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている。
(2a)「【請求項1】 道路の一部を道路方向に沿って台形状断面になるように盛り上げて車両に対して減速を強要するための車両減速用バンプの形成方法であって、断面がほぼ直角三角形状の傾斜体を道路方向に沿って前後に間隔をあけて固着し、その前後の傾斜体の垂直面間にアスフアルトやコンクリート等の舗装材を充填すると共にその舗装材の上面をほぼ平坦にすることを特徴とする車両減速用バンプの形成方法。
【請求項2】 道路の一部を道路方向に沿って台形状断面になるように盛り上げて車両に対して減速を強要するための車両減速用バンプの形成方法であって、断面がほぼ直角三角形状の傾斜体を道路方向に沿って前後に間隔をあけて固着し、その前後の傾斜体の垂直面間に上面がほぼ平坦なブロック体を装着することを特徴とする車両減速用バンプの形成方法。」
(2b)「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、道路の一部を道路方向に沿って台形断面状に盛り上げて車両に対して減速を強要するための車両減速用バンプの形成方法に関するものである。」
(2c)「【0014】図1?2において、1は台形状断面の傾斜部分を形成する傾斜体であり、路面に当接される水平面11と、その水平面11の端縁よりほぼ垂直に立ち上がる垂直面12と、水平面11と垂直面12とを結びさほどの危険性なく車両が乗り上げ可能な傾斜角に設定された傾斜面13とからなる断面がほぼ直角三角形状を呈し、持ち運びが容易で且つ施工しやすいように幅が30?100cm程度となされ、コンクリートやポリエチレン、ウレタン樹脂、ゴム、エラストマー等の適宜材料から成形型等を用いて予め工場等で製作されるものである。さらにこの傾斜体1の水平面11にはアンカー14が垂下されていると共に、垂直面12には突起15が横設されている。」
(2d)「【0017】次いで上記の如くして配置した前後の傾斜体1の垂直面12間にアスフアルトやコンクリート等の舗装材2を流し込んで充填し、その上をローラー等により押圧してその舗装材2の上面21をほぼ平坦にして固化し、台形状断面の平坦部分を形成すればよい。なお舗装材2を充填すると、垂直面12に横設した突起15が舗装材2中に埋設されるために、傾斜体1と舗装材2とは一体化される。
【0018】なお舗装材2を充填する代わりに、コンクリートや合成樹脂等の適宜材料からなるブロック体3を装着して台形状断面の平坦部分を形成してもよい。すなわちその一形態は図3に示されるごとく、前後の傾斜体1の垂直面12間に上面31がほぼ平坦なブロック体3を挿着すればよい。なお垂直面12とブロック体3との隙間をアスフアルトやコンクリート等で埋めれば、傾斜体1とブロック体3とはこのアスフアルトやコンクリート等で接合一体化されるので好ましい。」

3.対比・判断
本願発明と刊行物1記載の発明とを対比すると、刊行物1記載の発明の「車両減速用バンプであって、・・・組み合わせて道路に配列敷設するバンプ」は、本願発明の「車両減速用の組合せ設置型道路ハンプ」に相当し、
以下同様に「中央に配置される平面状の分割ブロック体」が「ハンプ本体の主体部を形成する平板状の中心部材」に、
「平面状の分割ブロック体の上下、左右に配置される傾斜状の分割ブロック体」が「辺部材」に、
「角部に配置される傾斜状の分割ブロック体」が「コーナー部材」にそれぞれ相当する。
したがって両者は、
「車両減速用の組合せ設置型道路ハンプであって、道路設置時に、ハンプ本体の主体部を形成する平板状の中心部材と、ハンプ本体の周辺部およびコーナー部を形成する辺部材およびコーナー部材とからなる組合せ設置型道路ハンプ。」
の点で一致し、以下の点で相違している。

(相違点)
本願発明の辺部材およびコーナー部材が所要角度からなるテーパー面を有するのに対し、刊行物1記載の発明のそれらは傾斜状ではあるが、所要角度からなるテーパー面を有してはいない点。

上記相違点について検討する。
刊行物2には、傾斜状面を有する車両減速用のバンプにおいて、傾斜状面の断面を直角三角形状(本願発明の「所定角度からなるテーパー面」に相当)にしたバンプが記載されている。
刊行物2に記載の上記発明を、刊行物1記載の発明に適用し、辺部材およびコーナー部材が所要角度からなるテーパー面を有するものとすることに格別の困難性も阻害要因もない。してみると、刊行物1記載の発明に相違点に係る構成を採用することは、当業者が容易になしうる事項である。

そして、本願発明の効果も刊行物1記載の発明及び刊行物2記載の発明から当業者が予測し得る範囲のものであって格別なものではない。

したがって、本願発明は、刊行物1記載の発明及び刊行物2記載の発明に基づき当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

なお、請求人は、審判請求書において補正案を提示しているが、補正に係る事項は、組合せ設置部材における周知技術であることから、補正案を考慮しても、上記判断に変わりはない。

【3】むすび
以上のとおりであるから、本願発明は特許を受けることができない。
したがって、本願は、他の請求項に係る発明を検討するまでもなく、拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2010-02-19 
結審通知日 2010-03-02 
審決日 2010-03-15 
出願番号 特願2003-320357(P2003-320357)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (E01F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 森次 顕深田 高義  
特許庁審判長 神 悦彦
特許庁審判官 関根 裕
伊波 猛
発明の名称 組合せ設置型道路ハンプ  

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