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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G06F
管理番号 1220251
審判番号 不服2007-27369  
総通号数 129 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2010-09-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2007-10-04 
確定日 2010-07-15 
事件の表示 特願2001- 77463「情報整理表示システム、情報整理装置、検索表示装置、検索表示方法、および検索表示プログラム」拒絶査定不服審判事件〔平成13年12月14日出願公開、特開2001-344144〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、平成13年3月19日(優先権主張平成12年3月31日)の出願であって、平成19年8月27日付けで拒絶査定がされ、これに対し、平成19年10月4日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。

2.本願発明
本願の請求項4に係る発明(以下「本願発明」という。)は、平成19年7月27日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項4に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。
「コンピュータネットワークを構成しているコンピュータに記憶されている情報に対応づけられ、対応づけられた情報について、複数の情報が所定の複数の情報種類に分類されるときの情報種類を示す、それら複数の情報種類それぞれに対応して複数種類定義されたノードを、操作に応じて1種類選択するノード選択手段、
前記コンピュータネットワークを構成しているコンピュータに記憶されている情報を操作に応じて指定する情報指定手段、
前記ノード選択手段によって選択されたノードを、前記情報指定手段によって指定された情報に対応づけて、前記コンピュータネットワークを構成している複数のコンピュータに共有のノード記憶領域に格納するノード格納手段、
異なる情報に対応づけられた複数のノードに対応づけられ、それら複数のノード相互の関係を所定の複数の関係種類のうちの1種類の関係種類として示す、それら複数の関係種類それぞれに対応して複数種類定義されたリンクを、操作に応じて1種類選択するリンク選択手段、
前記リンク選択手段によって選択されたリンクが対応づけられる複数のノードを操作に応じて指定するノード指定手段、および
前記ノード指定手段によって指定された複数のノードに、前記リンク選択手段によって選択されたリンクを対応づけて、前記コンピュータネットワークを構成している複数のコンピュータに共有のリンク記憶領域に格納するリンク格納手段を備えたことを特徴とする情報整理装置。」

3.引用例
これに対して、原査定の拒絶の理由に引用された「特開平2-2456号公報」(以下「引用例」という。)には、以下の事項が記載されている。
「(実施例)
以下、本発明の実施例について、図面を参照して詳細に説明する。第1図は、本発明によるデータ編集方法を実施したデータ編集装置の一構成例を示す図である。対象データは、ノード単位で統一的にデータベース管理し、データ記憶部15に格納される。入力制御部18はキー入力の他にマウス入力をうけつける。本実施例では、編集を統一的に、かつわかりやすく行うため、テンプレートはアイコンで視覚的に表現し、マウスによって編集指示を行なう。提示情報管理部13は、テンプレート編集のために、ノード、リンクを簡単なアイコンで提示部14に表示させ、ユーザーがマウスでこれを指定するごとに、対応するノード、あるいはリンクの情報を出力する。
テンプレート作成部12は、ノード表、リンク表を用意して、提示情報管理部13から送られるノード、リンクの情報を記録していく。編集が終わった後、ノード表、リンク表は、テンプレート記憶部11に格納される。ノード表、リンク表はテーブル作成部16にも送られ、テーブル作成部16はこれをもとに、実際のデータのリンク情報を記録する関連表を作成する。テーブル作成部16は、データ記憶部15からデータを読み出して提示させ、ユーザーに選択してもらいながら、関連表にデータ名を記録する。完成した関連表は、テーブル記憶部17に格納される。
本実例では、ノード、リンクの各タイプとして、以下のものを考える。
ノードタイプ…テキスト、静止画、音声、動画
データのメディア種別による分類。
リンクタイプ・・・本文、詳細、参照、要約
検索目的による分類。例えば「本文」リンクをたどれば主な内容を順次読むことかでき、「要約」リンクをたどれば要点がわかる。
テンプレート作成は、システム管理者が行えばよいが、ユーザー自身が目的にあわせたテンプレートを作成することもできる。ここでは、後者の例について述べる。まず、第1の発明の実施例について説明する。
(1)まずユーザーがテンプレート作成コマンドを発行する。入力制御部18はテンプレート作成部12を起動し、テンプレート作成部12は、提示情報管理部13にノード、リンクのタイプ情報を送る。提示情報管理部13は、タイプ情報をアイコンに変換し、提示部14にメニュー表示させる。メニューの例を第2図に示す。
(2)続いて、作成するテンプレートの名前をキー入力で与える。テンプレート名はテンプレート作成部12、提示情報管理部13に通知される。テンプレート作成部12は、第3図に示すようなノード表、リンク表を作成し、初期化する。ノード表は、ディスプレイ上で編集対象になっているノードのリスト、リンク表は各ノード間のリンクのリストである。図で、a、b、c…は、ノードの編集用の識別子、n1、n2、…はノードタイプ、l1、l2…はリンクタイプである。リンク表において、第1フィールドはリンクの始点ノード、第2フィールドは終点ノードである。
(3)始点ノード指定、終点ノード指定、リンクタイプ指定、を繰り返し行なうことにより、ディスプレイ画面上でテンプレート作成を行なう。
[1]始点ノードの指定。(審決注:審決においては丸付き数字を使用することができないので、例えば丸付き1は「[1]」と表記した。以下同様。)
始点として新しいノードをつくるとき、ユーザーはメニュー中のタイプアイコンをマウスで選択し、画面上の任意の位置をクリックしてアイコンを表示させる。提示情報管理部13は、画面上での編集対象識別のため、ノードアイコン、リンクアイコンを作成するごとに識別子を与え(例えば作成順に番号をつける)、識別子とアイコン座標との変換表をつくる。作成した識別子と選択されたデータタイプはテンプレート作成部12に通知する。テンプレート作成部12は、ノード表の新しいレコードに通知された識別子、タイプを、リンク表の新しいレコードの始点フィールドに識別子をかく。
一方、すでに存在するノードを始点とするとき、ユーザーは画面上の該当ノードをクリックする。提示情報管理部13は、変換表より識別子を得て、テンプレート作成部12に通知する。テンプレート作成部12では、リンク表のみ新しいレコードを作成し、始点フィールドに識別子をかく。
[2]終点ノードの指定。
終点ノード指定において、提示情報管理部13の動作は[1]と同様で、識別子をかえす。テンプレート作成部12では、リンク表中の、[1]で始点ノード識別子をかいたレコードの終点フィールドに、識別子をかく。もし、終点ノードが新しいノードなら、ノード表に新しいレコードを作成し、識別子とタイプをかく。
[3]リンクタイプの指定。
始点、終点ノードを選択した後、ユーザーはアイコンメニューからリンクタイプを指定する。提示情報管理部13は画面上の始点、終点ノードアイコンの間に指定されたタイプのリンクアイコンをかき、識別子を与える。このうちリンクタイプは、テンプレート作成部12に通知する。テンプレート作成部12は、リンク表にリンクタイプをかきこむ。
第4図は、テンプレートのアイコン表示例である。これは第3図のノード表、リンク表において、n1=テキスト、n2=静止画、n3=音声、n4=動画、l1=本文、l2=詳細、l3=参照、l4=要約、としたものに対応している。
(4)以上でテンプレート作成が終わり、ユーザーは終了コマンドを発行する。コマンドはテンプレート作成部12、提示情報管理部13に通知される。テンプレート作成部12では、作成したノード表、リンク表をテンプレート名とともにまとめてテンプレート記憶部11に格納し、提示情報管理部13では、テンプレート名とともに変換表を記憶する。
(5)続いて、実際のデータを各ノードに対応づける。ここでは、すでにデータ記憶部15に格納されているデータを対応づける例について説明する。まず、ユーザーがデータ登録コマンドを発行し、コマンドはテーブル作成部16に通知される。テーブル作成部16は、テンプレート作成部12から作成したノード表、リンク表をうけとり、これを基に第5図のような関連表を作成し、初期値を与える。関連表は、リンク始点、終点の実際のデータ名とノードタイプ、リンクタイプを記録するものである。図でNl、N2…はデータ名、n1、n2…はノードタイプ、l1、l2…はリンクタイプを表わす。テーブル作成部は、うけとったリンク表のレコードに従って順次ノードタイプ、リンクタイプをかきこむ(識別子からノードタイプをうるため、ノード表も参照する)。ただし、この時点ではデータ名は決まらない。ここでは、データ名の初期値として編集用の識別子をそのままかく。
(6)提示部14に表示されているテンプレートを利用して、実際のデータとの対応づけを行なう。
[1]ユーザーがマウスにより、対応づけを行なうノードを指定する。提示情報管理部13は、識別子をテーブル作成部16に通知する。テーブル作成部16では、識別子からノード表を参照してタイプを調べ、データ管理部15(審決注:「データ記憶部15」の誤記と認められる。)から同じタイプのデータを検索し、選択の候補として名前を提示情報管理部13に通知し、表示させる。この他、選択のための条件(例えばデータ名の範囲など)を指定してもよい。
[2]ユーザーは表示されたデータ名のひとつを選択する。
提示情報管理部13は、選択された名前をアイコン近傍に表示し、テーブル作成部16にかえす。テーブル作成部16では、関連表のデータ名フィールドを調べ、[1]で通知された識別子が初期値としてはいっている欄を、今返された名前でかきかえる。
(7)このようなマウスによるノード指定、データ選択を繰り返し、関連表に名前を記入していく。すべてのノードに、データ名を対応づけたところで対応づけ処理が終了する。ユーザーの終了通知をうけとったテーブル作成部16は、関連表をテーブル記憶部17に記録する。提示情報管理部13は、表示したデータ名をクリアする。
(6)(7)は、必要に応じて繰り返すことができる。」(第4頁左上欄第2行?第6頁左上欄第1行)

また、引用例に記載されている「データ編集装置」における、各機能を実現する各部分は、それぞれの機能を実現する「手段」であるということもできる。

したがって、上記記載事項によれば、引用例には以下の発明(以下「引用例発明」という。)が記載されていると認められる。
「データ記憶部15に格納されているデータに対応づけられ、データのメディア種別による分類を示すノードタイプに関連づけられるノードの中から、ユーザーがマウスにより対応づけを行うノードを指定する手段、
前記データ記憶部15に格納されているデータを、ユーザーが表示されたデータ名のひとつを選択することで指定する手段、
前記指定されたノードを、前記指定されたデータに対応づけて、テーブル記憶部17に記録する手段、
検索目的による分類を示すリンクタイプを、ユーザーがアイコンメニューから指定する手段、
始点及び終点として新しいノードを作るとき、ユーザーがメニュー中のタイプアイコンをマウスで選択することで該ノードに選択されたノードタイプが関連づけられる手段、および
前記ノードタイプが関連づけられた始点ノード及び終点ノードに、前記指定されたリンクタイプを関連づけて、テンプレート記憶部11に格納する手段を備えたデータ編集装置。」

4.対比
本願発明と引用例発明を対比すると、以下の対応関係が認められる。
(1)引用例発明の「データ記憶部15」は、データ編集装置の一部であり、データ編集装置はコンピュータであることが明らかであるから、引用例発明の「データ記憶部15に格納されているデータ」は、本願発明の「コンピュータに記憶されている情報」に相当するものである。
(2)引用例発明の「データのメディア種別による分類を示すノードタイプ」は本願発明の「対応づけられた情報について、複数の情報が所定の複数の情報種類に分類されるときの情報種類」に相当するものであるから、該ノードタイプに関連づけられるノードは、本願発明の「対応づけられた情報について、複数の情報が所定の複数の情報種類に分類されるときの情報種類を示す、それら複数の情報種類それぞれに対応して複数種類定義されたノード」に相当するものであるといえる。
(3)引用例発明の「ユーザーがマウスにより対応づけを行うノードを指定する」ことは、本願発明の「ノードを、操作に応じて1種類選択する」ことに相当するから、引用例発明の「ユーザーがマウスにより対応づけを行うノードを指定する手段」は、本願発明の「ノードを、操作に応じて1種類選択するノード選択手段」に相当する。
(4)引用例発明の「データを、ユーザーが表示されたデータ名のひとつを選択することで指定する」ことは、本願発明の「情報を操作に応じて指定する」ことに相当するから、引用例発明の「データを、ユーザーが表示されたデータ名のひとつを選択することで指定する手段」は、本願発明の「情報を操作に応じて指定する情報指定手段」に相当する。
(5)引用例発明の「指定されたノードを、指定されたデータに対応づけて、記録する」ことは、本願発明の「選択されたノードを、指定された情報に対応づけて、格納する」ことに相当するから、引用例発明の「指定されたノードを、指定されたデータに対応づけて、記録する手段」は、本願発明の「選択されたノードを、指定された情報に対応づけて、格納するノード格納手段」に相当する。
(6)引用例発明の「検索目的による分類を示すリンクタイプ」は本願発明の「ノード相互の関係を所定の複数の関係種類のうちの1種類の関係種類」に相当するものであり、引用例発明のリンクタイプは「異なるデータに対応づけられた複数のノードに対応づけられ、それら複数ノード相互の関係を示す」ものでもあるから、引用例発明のリンクタイプは、本願発明の「異なる情報に対応づけられた複数のノードに対応づけられ、それら複数のノード相互の関係を所定の複数の関係種類のうちの1種類の関係種類として示す、それら複数の関係種類それぞれに対応して複数種類定義されたリンク」に相当するものであるといえる。
(7)引用例発明の「リンクタイプを、ユーザーがアイコンメニューから指定する」ことは、本願発明の「リンクを、操作に応じて1種類選択する」ことに相当するから、引用例発明の「リンクタイプを、ユーザーがアイコンメニューから指定する手段」は、本願発明の「リンクを、操作に応じて1種類選択するリンク選択手段」に相当する。
(8)引用例発明の「始点及び終点として新しいノードを作るとき、ユーザーがメニュー中のタイプアイコンをマウスで選択することで該ノードに選択されたノードタイプが関連づけられる」ことは、本願発明の「複数のノードを操作に応じて指定する」ことに相当するから、引用例発明の「始点及び終点として新しいノードを作るとき、ユーザーがメニュー中のタイプアイコンをマウスで選択することで該ノードに選択されたノードタイプが関連づけられる手段」は、本願発明の「複数のノードを操作に応じて指定するノード指定手段」に相当する。
(9)引用例発明の「ノードタイプが関連づけられた始点ノード及び終点ノードに、指定されたリンクタイプを関連づけて、格納する」ことは、本願発明の「指定された複数のノードに、選択されたリンクを対応づけて、格納する」ことに相当するから、引用例発明の「ノードタイプが関連づけられた始点ノード及び終点ノードに、指定されたリンクタイプを関連づけて、格納する手段」は、本願発明の「指定された複数のノードに、選択されたリンクを対応づけて、格納するリンク格納手段」に相当する。
(10)引用例発明の「データ編集装置」は、データ記憶部15に格納されているデータに、ノードタイプとリンクタイプを関連づけることによって複数のデータの関連を明確にするものであるといえるから、結果として、該データ(情報)を整理するために使われる装置であるともいえるので、情報整理装置と呼びうるものである。

したがって、本願発明と引用例発明の間には、以下の一致点、相違点があるといえる。
(一致点)
「コンピュータに記憶されている情報に対応づけられ、対応づけられた情報について、複数の情報が所定の複数の情報種類に分類されるときの情報種類を示す、それら複数の情報種類それぞれに対応して複数種類定義されたノードを、操作に応じて1種類選択するノード選択手段、
前記コンピュータに記憶されている情報を操作に応じて指定する情報指定手段、
前記ノード選択手段によって選択されたノードを、前記情報指定手段によって指定された情報に対応づけて、格納するノード格納手段、
異なる情報に対応づけられた複数のノードに対応づけられ、それら複数のノード相互の関係を所定の複数の関係種類のうちの1種類の関係種類として示す、それら複数の関係種類それぞれに対応して複数種類定義されたリンクを、操作に応じて1種類選択するリンク選択手段、
前記リンク選択手段によって選択されたリンクが対応付けられる複数のノードを操作に応じて指定するノード指定手段、および
前記ノード指定手段によって指定された複数のノードに、前記リンク選択手段によって選択されたリンクを対応づけて、格納するリンク格納手段を備えた情報整理装置。」である点。
(相違点)
本願発明においては、「情報」を記憶している「コンピュータ」は、「コンピュータネットワークを構成しているコンピュータ」であって、本願発明はノード及びリンクを「コンピュータネットワークを構成している複数のコンピュータに共有の記憶領域」に格納するのに対し、引用例発明はそのような構成にはなっていない点。

5.当審の判断
(相違点)について
複数のコンピュータをネットワークで接続してコンピュータネットワークを構成し、該複数のコンピュータに共有の記憶領域にデータを格納することで利便性を高めることは周知技術である。引用例発明のデータ編集装置においても、複数のデータ編集装置をネットワークで接続してコンピュータネットワークを構成し、該複数のデータ編集装置に共有の記憶領域にデータを格納することで同様に利便性が高まるという効果が得られることは明らかであり、引用例発明に上記周知技術を付加することは当業者が容易に想到し得たことである。

6.むすび
以上のとおり、本願発明は、引用例発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本願は、他の請求項について検討するまでもなく、拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2010-05-14 
結審通知日 2010-05-18 
審決日 2010-05-31 
出願番号 特願2001-77463(P2001-77463)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (G06F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 上嶋 裕樹  
特許庁審判長 小曳 満昭
特許庁審判官 飯田 清司
池田 聡史
発明の名称 情報整理表示システム、情報整理装置、検索表示装置、検索表示方法、および検索表示プログラム  
代理人 山田 正紀  
代理人 三上 結  
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