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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G01S |
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管理番号 | 1220967 |
審判番号 | 不服2008-10532 |
総通号数 | 129 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2010-09-24 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2008-04-25 |
確定日 | 2010-08-16 |
事件の表示 | 特願2005- 34049「衛星測位方法とそのシステム」拒絶査定不服審判事件〔平成18年 8月24日出願公開、特開2006-220532、請求項の数(2)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
本願は、平成17年 2月10日の出願であって、その請求項1-2に係る発明は、特許請求の範囲の請求項1-2に記載された事項により特定されるとおりのものであると認める。 そして、本願については、原査定の拒絶理由を検討してもその理由によって拒絶すべきものとすることはできない。 すなわち、原審で引用された下記刊行物1ないし3のいずれにも、請求項1に係る発明特定事項である「外部発振部(17)から得た外部周波数を基準に局部発振部(34)で発振する局部周波数を計測し、計測した局部周波数から予め与えられている局部発振周波数の誤差を検出し、この局部発振周波数の誤差に予め与えられている外部周波数の最大誤差を加算及び減算して算出した周波数を上限値及び下限値として周波数領域を特定し、特定した周波数領域内で正確な局部周波数誤差の候補値を複数個設定」する構成について、記載されていない。 すなわち、刊行物1は、GPS受信信号から局所信号発振器の周波数偏差及びコード位相を決定する方法・装置に関し、受信信号のサンプルベクトルと基準コードとの相関を要素とするマトリクスをフーリエ変換してコード位相と周波数とをそれぞれ行列とするマトリクス(コヒーレント探索マトリクス)を生成し、それを多数回繰り返し算出して要素を加算し、該要素のピーク値から局所信号発振器の周波数偏差及びコード位相を決定するものであり、請求項1に係る発明とは局所信号発振器の周波数偏差を求める方法が基本的に異なるものである。 刊行物2は、基地局信号により安定化した局所発振器22の周波数を用いてGPS信号を変換する局所発振器32の周波数をカウントする点で、請求項1に係る発明と同様の構成を有するものの、請求項1に係る発明特定事項である「外部周波数の最大誤差を加算及び減算して算出した周波数を上限値及び下限値として周波数領域を特定し、特定した周波数領域内で正確な局部周波数誤差の候補値を複数個設定」する構成を有しない。 刊行物3は、基準発振器の発振周波数ずれの最小値と最大値とを記憶しておき、次回衛星を捕捉するときPRN周波数走査範囲の設定に用いるものであり、その周波数設定方法が請求項1に係る発明とは異なる。 そして、上記構成により請求項1に係る発明は「一般的によく使用される安価な発振器であっても、ドップラ補正を正確かつ迅速に行なうことができる」という明細書に記載された顕著な効果を奏し得る。 請求項2に係る発明についても、上記と同様である。 したがって、請求項1ないし2に係る発明は、上記刊行物1ないし3に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとすることはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 記 刊行物1 特開2001-237744号公報 刊行物2 特開2002-228737号公報 刊行物3 特開2001-201551号公報 |
審決日 | 2010-07-26 |
出願番号 | 特願2005-34049(P2005-34049) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WY
(G01S)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 有家 秀郎 |
特許庁審判長 |
飯野 茂 |
特許庁審判官 |
小松 徹三 越川 康弘 |
発明の名称 | 衛星測位方法とそのシステム |
代理人 | 中谷 武嗣 |