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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 審決却下 F16D
審判 査定不服 2項進歩性 審決却下 F16D
管理番号 1223287
審判番号 不服2009-17867  
総通号数 131 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2010-11-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-09-24 
確定日 2010-09-06 
事件の表示 特願2004-153922「等速自在継手」拒絶査定不服審判事件〔平成17年12月 8日出願公開、特開2005-337306〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求を却下する。 
理由
【1】手続の経緯

本願は、平成16年5月24日の出願であって、平成21年7月27日(起案日)付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成21年9月24日に拒絶査定不服審判の請求がなされるとともに、同日付けで手続補正がなされたものである。

【2】平成21年9月24日付けの手続補正についての補正却下の決定

[補正却下の決定の結論]
平成21年9月24日付けの手続補正を却下する。

[理由]
1.補正後の本願発明

平成21年9月24日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)により、特許請求の範囲の請求項1は、
「【請求項1】
不整地走行用の鞍乗り型車両における駆動力をホイールに伝達するドライブアクスルのアウトボード側に配設され、球面状の内周面に6本のトラック溝を有する外側継手部材と、球面状の外周面に6本のトラック溝を有する内側継手部材と、上記両継手部材の対向するトラック溝により形成されるボールトラックにそれぞれ配された6個のトルク伝達ボールと、上記両継手部材の相互間に介在し且つ上記トルク伝達ボールをそれぞれ窓形のポケットに収納保持する保持器とを備えたアンダーカットフリー型の等速自在継手において、
上記外側継手部材の外周面の径をdwとし、上記内側継手部材の内周側に形成され且つ軸部材との結合に供するセレーションまたはスプラインのPCDをdvとした場合に、dw/dvが3.3?3.6となるように設定すると共に、上記保持器の肉厚をT1とし、上記トルク伝達ボールの径をd1とした場合に、T1/d1が0.33?0.35となるように設定し、且つ、上記外側継手部材のトラック溝のトルク伝達ボールに対する接触角αと、上記内側継手部材のトラック溝のトルク伝達ボールに対する接触角βとが、双方共に31.5°?38.5°となるように設定したことを特徴とする等速自在継手。」
と補正された。(なお、下線は補正箇所を示す。)

上記補正は、請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である外側継手部材のトラック溝とトルク伝達ボールとの関係、及び、内側継手部材のトラック溝とトルク伝達ボールとの関係について、「上記外側継手部材のトラック溝のトルク伝達ボールに対する接触角αと、上記内側継手部材のトラック溝のトルク伝達ボールに対する接触角βとが、双方共に31.5°?38.5°となるように設定し」との限定を付加するものであって、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正後の上記請求項1に記載された発明(以下、「本願補正発明」という。)が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するか)について以下に検討する。

2.引用刊行物とその記載事項

原査定の拒絶の理由に引用された本願出願前に日本国内において頒布された刊行物は、次のとおりである。

刊行物1:特開平9-317783号公報
刊行物2:特開2001-82498号公報
刊行物3:特開2003-4062号公報

(1)刊行物1(特開平9-317783号公報)の記載事項

刊行物1には、「自動車用固定型等速自在継手」に関し、図面とともに次の事項が記載されている。

(ア) 「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、8個のボールを備えた自動車用固定型等速自在継手に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】等速自在継手には、大別して、2軸間の角度変位のみを許容する固定型と、角度変位および軸方向変位を許容する摺動型とがある。自動車のドライブシャフトやプロペラシャフトの連結には、通常、固定型と摺動型の等速自在継手を一対として用いる。
【0003】例えば、自動車のエンジンの動力を車輪に伝達する動力伝達装置は、エンジンと車輪との相対的位置関係の変化による角度変位と軸方向変位に対応する必要があるため、図14に示すように、エンジン側と車輪側との間に介装されるドライブシャフト10の一端を摺動型等速自在継手11を介してディファレンシャル12に連結し、他端を固定型等速自在継手13を介して車輪14に連結している。
【0004】摺動型と比較した場合の、固定型等速自在継手の特徴の一つは、高作動角をとれることである。上記のような自動車のドライブシャフト用固定型等速自在継手では、最大作動角45°以上が必要とされる。一方、固定型等速自在継手は、摺動型に比べ、内部構造がやや複雑にならざるをえない。
【0005】図15に示すのは、固定型等速自在継手として代表的なツェパー型等速自在継手である。この等速自在継手は、内径面11aに6本の曲線状の案内溝11bを軸方向に形成した外側継手部材としての外輪11と、外径面12aに6本の曲線状の案内溝12bを軸方向に形成し、内径面に軸部を連結するためのセレーション(又はスプライン)12cを形成した内側継手部材としての内輪12と、外輪11の案内溝11bと内輪12の案内溝12bとが協働して形成されるボールトラックに配された6個のボール13と、ボール13を保持する保持器14とで構成される。
【0006】外輪11の案内溝11bの中心Aは内径面11aの球面中心に対して、内輪12の案内溝12bの中心Bは外径面12aの球面中心に対して、それぞれ、軸方向に等距離だけ反対側に(球面中心Aは継手の開口側、球面中心Bは継手の奥部側に)オフセットされている。保持器14の案内面となる外輪11の内径面11aおよび内輪12の外径面12aの球面中心は、いずれも継手中心面O内にある。
【0007】外輪11と内輪12とが角度θだけ角度変位すると、保持器14に案内されたボール13は常にどの作動角θにおいても、角度θの2等分面(θ/2)内に維持され、そのため継手の等速性が確保される。
【0008】本発明は、固定型等速自在継手において、より一層のコンパクト化を図り、また、比較品(上述したような6個ボールの固定型等速自在継手)と同等以上の強度、負荷容量および耐久性を確保し、特に自動車の動力伝達装置用として好適な固定型等速自在継手を提供しようとするものである。」

(イ) 「【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため、本発明は、内径面に8本の曲線状の案内溝を形成した外側継手部材と、外径面に8本の曲線状の案内溝を形成し、内径面に軸部を連結するための歯型を形成した内側継手部材と、外側継手部材の案内溝と内側継手部材の案内溝とが協働して形成されるボールトラックに配された8個のボールと、ボールを保持する保持器とを備え、自動車の動力伝達装置に用いられる構成を提供する(請求項1)。」

(ウ) 「【0015】また、上記構成に加え、さらに、外側継手部材の外径(D_(OUTER))と内側継手部材の歯型のピッチ円径(PCD_(SERR))との比r2(=D_(OUTER)/PCD_(SERR))を2.5≦r2≦3.5の範囲内とすると良い(請求項3)。
【0016】2.5≦r2≦3.5とした理由は次にある。すなわち、内側継手部材の歯型のピッチ円径(PCD_(SERR))は、相手軸の強度等との関係で大幅に変更することはできない。そのため、r2の値は、主に外側継手部材の外径(D_(OUTER))に依存することになる。r2〈2.5であると(主に外径D_(OUTER)が小さい場合)、各部品(外輪、内輪等)の肉厚が薄くなりすぎて、強度の点で懸念が生じる。一方、r2〉3.5であると(主に外径D_(OUTER)が大きい場合)、寸法的な面等から実用上の問題が生じる場合があり、また、コンパクト化という目的も達成できない。2.5≦r2≦3.5とすることにより、外輪等の強度および継手の耐久性を比較品(6個ボール)と同等以上に確保することができ、かつ、実用上の要請も満足できる。特に、2.5≦r2〈3.2とすることにより、同じ呼び形式の比較品(6個ボール)に対して、外径寸法をコンパクト化できるというメリットがある。
【0017】以上により、r2は、2.5≦r2≦3.5の範囲内、好ましくは、2.5≦r2〈3.2の範囲内に設定するのが良い。」

(エ) 「【0028】図1に示すように、この実施形態の固定型等速自在継手は、内径面1aに8本の曲線状の案内溝1bを軸方向に形成した外側継手部材としての外輪1と、外径面2aに8本の曲線状の案内溝2bを軸方向に形成し、内径面に軸部5を連結するためのセレーション(又はスプライン)2cを形成した内側継手部材としての内輪2と、外輪1の案内溝1bと内輪2の案内溝2bとが協働して形成されるボールトラックに配された8個のボール3と、ボール3を保持する保持器4とで構成される。」

(オ) 「【0031】この実施形態では、上記構成に加え、継手の主要寸法を次のような値に設定している。前述したように、
(丸1)(審決注:「(丸1)」は、原文では丸囲み数字の1である。以下同じ。)ボール3のピッチ円径PCD_(BALL)(PCD_(BALL)=2×PCR)と直径D_(BALL)との比r1(=PCD_(BALL)/D_(BALL))は、3.3≦r1≦5.0の範囲、好ましくは、3.5≦r1≦5.0の範囲内の値に設定するのが、外輪等の強度確保、負荷容量の確保、耐久性の確保の点から好ましいが、この実施形態では、r1=3.83に設定してある。また、
(丸2)(審決注:「(丸2)」は、原文では丸囲み数字の2である。以下同じ。)外輪1の外径D_(OUTER)と内輪2のセレーション(又はスプライン)2cのピッチ円径PCD_(SERR)との比r2(=D_(OUTER)/PCD_(SERR))を2.5≦r2≦3.5、例えば、2.5≦r2〈3.2の範囲内の値に設定してある。尚、上記(丸1)の構成は単独で採用しても良い。
【0032】上記(丸1)(丸2)の構成について、同じ呼び形式の比較品(図15に示すような6個ボールの固定型等速自在継手)と比較すると表1のようになる。」

(カ) 段落【0033】の【表1】には、r2(=D_(OUTER)/PCD_(SERR))について、実施形態品(8個ボール)では2.5≦r2≦3.5と記載され、比較品(6個ボール)では3.2≦r2と記載されている。

(キ) 「【0035】また、同じ呼び形式の比較品(6個ボール)に対して、比r2(=D_(OUTER)/PCD_(SERR))を小さくし(2.5≦r2〈3.2)、比較品(6個ボール)と同等以上の強度、負荷容量および耐久性を確保しつつ、より一層のコンパクト化を図ることができる。」

(ク) 「【0040】図4は、保持器4を示している。保持器4には、ボール3を収容保持する8つの窓状のポケット4cが円周等間隔に設けられている。……」

(ケ) 「【0051】図11は、本発明の他の実施形態に係わる固定型等速自在継手を示している。……
【0052】……上記実施形態における(丸1)(丸2)(丸3)(審決注:「(丸3)」は、原文では丸囲み数字の3である。以下同じ。)の構成については同様であるので……説明を省略する。……」

(コ) 「【0053】図12に示す実施形態は、外輪1の案内溝1bの所定領域U1、内輪2の案内溝2bの所定領域U2をそれぞれストレート状にしたものである。案内溝1bのU1以外の領域は点O1を中心とする曲線状、案内溝2bのU2以外の領域は点O2を中心とする曲線状である。その他の構成は、図11に示す実施形態と同様であるので、説明を省略する。」

(サ) 上記記載事項(コ)とともに図12の記載を参酌すると、「図12に示す実施形態は、外輪1の案内溝1bの所定領域U1、内輪2の案内溝2bの所定領域U2をそれぞれストレート状にしたものである。」との記載から、図12に示す実施形態は、アンダーカットフリー型の固定型等速自在継手であるものと認められる。
そして、上記記載事項(コ)には、「その他の構成は、図11に示す実施形態と同様であるので、説明を省略する。」と記載があり、また、図11に示す実施形態についての上記記載事項(ケ)には、「上記実施形態における(丸1)(丸2)(丸3)の構成については同様であるので……説明を省略する。」との記載があることを考慮すると、上記の図12に示す実施形態のアンダーカットフリー型の固定型等速自在継手は、上記記載事項(エ)?(ク)に記載の構成を実質的に備えているものと認められる。

よって、上記記載事項(ア)?(サ)及び図面の記載を総合すると、刊行物1には、
「自動車のエンジンの動力を車輪14に伝達するドライブシャフト10の他端に配設され、内径面1aに8本の曲線状の案内溝1bを軸方向に形成した外側継手部材としての外輪1と、外径面2aに8本の曲線状の案内溝2bを軸方向に形成した内側継手部材としての内輪2と、上記外輪1の案内溝1bと上記内輪2の案内溝2bとが協働して形成されるボールトラックに配された8個のボール3と、上記ボール3を収容保持する窓状のポケット4cが円周等間隔に設けられた保持器4とで構成されるアンダーカットフリー型の固定型等速自在継手において、
上記外輪1の外径D_(OUTER)と上記内輪2の内径面に軸部5を連結するために形成されたセレーション(又はスプライン)2cのピッチ円径PCD_(SERR)との比r2(=D_(OUTER)/PCD_(SERR))を2.5≦r2≦3.5の範囲内の値に設定した自動車用固定型等速自在継手。」
の発明(以下「引用発明」という。)が記載されているものと認められる。

(2)刊行物2(特開2001-82498号公報)の記載事項

刊行物2には、「等速自在継手」に関し、図面とともに次の事項が記載されている。

(シ) 「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二軸間で角度変位や軸方向変位があった場合でも等速で回転動力を伝達する等速自在継手に関し、特にATV(All Terrain Vehicle :不整地走行用鞍乗り型車両、4輪バギー車とも呼ばれる。)の動力伝達装置に好適である。」

(ス) 「【0005】しかし、ATVの動力伝達装置に用いられる等速自在継手は、乗用車等に用いられる等速自在継手ほどの高耐久性は要求されないので、重量軽減等の見地からトルク伝達ボールのボール径を小さくしており、そのために保持器のポケット寸法が一般構成の保持器よりも小さい。その一方で、不整地走行時等におけるホイールやサスペンションの大きな動きに追随できるように高角対応性が求められ、そのために保持器の肉厚を一般構成の保持器よりも若干厚くしている。これらの事情から、従来構成では、保持器のポケットの窓抜き加工が難しくなり、コストアップの要因となることが懸念される。」

(セ) 「【0008】本発明の対象とする等速自在継手は、窓形のポケットを有する保持器を備えた等速自在継手であり、具体的には、ツェッパー型等速自在継手(アンダーカットフリー型も含む)やダブルオフセット型等速自在継手である。」

(ソ) 「【0015】図1は、図5に示すATVの動力伝達装置において、ドライブシャフト26の他端をホイール28に連結する固定式等速自在継手(ツェッパー型等速自在継手:ボールフィックスドジョイント)1を示している(連結部B)。」

上記記載事項(シ)?(ソ)及び図面の記載を総合すると、刊行物2には、
「不整地走行用鞍乗り型車両の動力伝達装置において、ドライブシャフト26の他端をホイール28に連結する等速自在継手には、固定式等速自在継手(ツェッパー型等速自在継手:ボールフィックスドジョイント)1が用いられ、上記ツェッパー型等速自在継手には、アンダーカットフリー型も含まれること」、及び、
「不整地走行用鞍乗り型車両の動力伝達装置に用いられる等速自在継手では、保持器の肉厚を一般構成の保持器よりも若干厚くしていること」
という技術事項を含む発明が記載されているものと認められる。

(3)刊行物3(特開2003-4062号公報)の記載事項

刊行物3には、「固定型等速自在継手」に関し、図面とともに次の事項が記載されている。

(タ) 「【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、8個のボールを備えた固定型等速自在継手に関する。」

(チ) 「【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特開平9-317784号公報では、トラックボールの接触角については、述べられていない。トラックの許容負荷トルクを大きくするには、オフセット量を小さくすることが有効であるが、オフセット量を小さくすることにより、新たな問題点が発生する。すなわち、ボール径を小さく設定することや、継手をよりコンパクトに設計し、強度的に最弱な部品である保持器の肉厚を確保しようとすると、必然的に外輪および内輪のトラック溝深さが浅くなる。トラック溝深さが十分確保されていないと、高作動角時や高負荷時に、ボールの接触楕円がトラック溝部から外れ、球面部に乗り上げてしまい、角部の欠けや異常摩耗の不具合が発生する。
【0009】そこで、本発明の目的は、8個ボールの固定型等速自在継手において、十分なトラック溝深さを確保して、ボールの接触楕円がトラック溝から外れて球面部に乗り上げることのない継手を提供することにある。」

(ツ) 「【0038】図3は、外輪1、内輪2およびボール3の部分拡大横断面図を示している。外輪1の内径面1aの軸方向に形成された案内溝1bは横断面形状がゴシックアーチ状に形成されており、内輪2の外径面2aの軸方向に形成された案内溝2bは横断面形状がゴシックアーチ状に形成されている。したがって、ボール3は、外輪1の案内溝1bと2点C11,C12で接触し、内輪2の案内溝2bと2点C21,C22で接触している。ボール3の中心O3と継手中心Oを通る線分に対するボール3の中心O3と各案内溝1b,2bとの接触点C11,C12,C21,C22とのなす角度αが、接触角である。各接触点C11,C12,C21,C22の接触角αはすべて等しく、29°?37°に設定されている。この29°?37°の接触角αは、従来の6個ボールのアンダーカットフリージョイント、6個ボールの固定型ジョイント、8個ボールの固定型ジョイントなどにおける37°?45°に比較して小さい。」

上記記載事項(タ)?(ツ)及び図面の記載を総合すると、刊行物3には、
「8個のボールを備えた固定型等速自在継手において、ボール3の中心O3と継手中心Oを通る線分に対するボール3の中心O3と各案内溝1b,2bとの接触点C11,C12,C21,C22とのなす接触角αはすべて等しく、29°?37°に設定されていること、及び、従来の6個ボールのアンダーカットフリージョイントにおいては、上記接触角αは37°?45°に設定されていること」
という技術事項を含む発明が記載されているものと認められる。

3.発明の対比

本願補正発明と引用発明とを対比すると、引用発明の「エンジンの動力」は本願補正発明の「駆動力」に相当し、以下同様に、「車輪14」は「ホイール」に、「ドライブシャフト10」は「ドライブアクスル」に、「他端に」は「アウトボード側に」に、それぞれ相当するから、引用発明の「エンジンの動力を車輪14に伝達するドライブシャフト10の他端に配設され」は、本願補正発明の「駆動力をホイールに伝達するドライブアクスルのアウトボード側に配設され」に相当する。
また、引用発明の「内径面1a」は本願補正発明の「球面状の内周面」に相当し、以下同様に、「曲線状の案内溝1b」は「トラック溝」に、「軸方向に形成した」は「有する」に、「外側継手部材としての外輪1」は「外側継手部材」に、それぞれ相当するから、引用発明の「内径面1aに曲線状の案内溝1bを軸方向に形成した外側継手部材としての外輪1」は、本願補正発明の「球面状の内周面にトラック溝を有する外側継手部材」に相当する。
引用発明の「外径面2a」は本願補正発明の「球面状の外周面」に相当し、以下同様に、「曲線状の案内溝2b」は「トラック溝」に、「軸方向に形成した」は「有する」に、「内側継手部材としての内輪2」は「内側継手部材」に、それぞれ相当するから、引用発明の「外径面2aに曲線状の案内溝2bを軸方向に形成した内側継手部材としての内輪2」は、本願補正発明の「球面状の外周面にトラック溝を有する内側継手部材」に相当する。
引用発明の「上記外輪1の案内溝1bと上記内輪2の案内溝2bとが協働して形成されるボールトラック」は、本願補正発明の「上記両継手部材の対向するトラック溝により形成されるボールトラック」に相当し、また同様に、「ボール3」は「トルク伝達ボール」に相当するから、引用発明の「上記外輪1の案内溝1bと上記内輪2の案内溝2bとが協働して形成されるボールトラックに配されたボール3」は、本願補正発明の「上記両継手部材の対向するトラック溝により形成されるボールトラックにそれぞれ配されたトルク伝達ボール」に相当する。
引用発明の「上記ボール3を収容保持する窓状のポケット4cが円周等間隔に設けられた保持器4」は、技術常識からみて、上記外輪1及び内輪2の相互間に介在する部材であると認められるから、本願補正発明の「上記両継手部材の相互間に介在し且つ上記トルク伝達ボールをそれぞれ窓形のポケットに収納保持する保持器」に相当する。
上記各部材とで構成される引用発明の「アンダーカットフリー型の固定型等速自在継手」は、上記各部材とを備えた本願補正発明の「アンダーカットフリー型の等速自在継手」に相当する。
引用発明の「上記外輪1の外径D_(OUTER)」は、本願補正発明の「上記外側継手部材の外周面の径をdw」とすることに相当し、以下同様に、「上記内輪2の内径面に軸部5を連結するために形成されたセレーション(又はスプライン)2cのピッチ円径PCD_(SERR)」は、「上記内側継手部材の内周側に形成され且つ軸部材との結合に供するセレーションまたはスプラインのPCDをdv」とすることに、「比r2(=D_(OUTER)/PCD_(SERR))」は、「dw/dv」に、それぞれ相当し、引用発明の比r2の数値範囲「2.5≦r2≦3.5」と本願補正発明のdw/dvの数値範囲「3.3?3.6」とは、「3.3?3.5」の範囲で重複する。

よって、本願補正発明と引用発明とは、
[一致点]
「駆動力をホイールに伝達するドライブアクスルのアウトボード側に配設され、球面状の内周面にトラック溝を有する外側継手部材と、球面状の外周面にトラック溝を有する内側継手部材と、上記両継手部材の対向するトラック溝により形成されるボールトラックにそれぞれ配されたトルク伝達ボールと、上記両継手部材の相互間に介在し且つ上記トルク伝達ボールをそれぞれ窓形のポケットに収納保持する保持器とを備えたアンダーカットフリー型の等速自在継手において、
上記外側継手部材の外周面の径をdwとし、上記内側継手部材の内周側に形成され且つ軸部材との結合に供するセレーションまたはスプラインのPCDをdvとした場合に、dw/dvが3.3?3.5となるように設定した等速自在継手。」
である点で一致し、次の点で相違する。

[相違点1]
等速自在継手の用途に関し、本願補正発明は、「不整地走行用の鞍乗り型車両における」駆動力をホイールに伝達するドライブアクスルのアウトボード側に配設されるアンダーカットフリー型の等速自在継手であるのに対して、引用発明は、「自動車の」エンジンの動力を車輪14に伝達するドライブシャフト10の他端に配設されるアンダーカットフリー型の固定型等速自在継手である点。

[相違点2]
トラック溝及びトルク伝達ボールの個数に関し、本願補正発明では、外側継手部材及び内側継手部材のトラック溝がそれぞれ「6本」であり、トルク伝達ボールが「6個」であって、上記dw/dvが「3.3?3.6」であるのに対して、引用発明では、外輪1(外側継手部材)及び内輪2(内側継手部材)の案内溝1b、2b(トラック溝)がそれぞれ「8本」であり、ボール3(トルク伝達ボール)が「8個」であって、上記dw/dv(比r2)が「2.5?3.5」である点。

[相違点3]
保持器の肉厚に関し、本願補正発明では、「上記保持器の肉厚をT1とし、上記トルク伝達ボールの径をd1とした場合に、T1/d1が0.33?0.35となるように設定」するのに対して、引用発明では、上記T1/d1についての言及がない点。

[相違点4]
接触角に関し、本願補正発明では、「上記外側継手部材のトラック溝のトルク伝達ボールに対する接触角αと、上記内側継手部材のトラック溝のトルク伝達ボールに対する接触角βとが、双方共に31.5°?38.5°となるように設定」するのに対して、引用発明では、上記接触角α及び接触角βについての言及がない点。

4.当審の判断

(1)相違点1について

上記のとおり刊行物2には、
「不整地走行用鞍乗り型車両の動力伝達装置において、ドライブシャフト26の他端をホイール28に連結する等速自在継手には、固定式等速自在継手(ツェッパー型等速自在継手:ボールフィックスドジョイント)1が用いられ、上記ツェッパー型等速自在継手には、アンダーカットフリー型も含まれること」
という技術事項を含む発明が記載されているものと認められる。
ここで、上記刊行物2記載の「ドライブシャフト26」は本願補正発明の「ドライブアクスル」に相当し、以下同様に、「他端」は「アウトボード側」に、「ホイール28」は「ホイール」に、それぞれ相当するから、刊行物2には、上記相違点1に係る本願補正発明と同じ用途である不整地走行用の鞍乗り型車両に、アンダーカットフリー型の固定式等速自在継手を使用するという発明が記載されているといえる。
そして、等速自在継手の具体的構成に関する相違点については以下の(2)?(4)で検討することとすると、引用発明のアンダーカットフリー型の固定式等速自在継手の用途である「自動車」に代えて、上記刊行物2に記載の発明を適用することにより、上記相違点1に係る本願補正発明と同じ用途である不整地走行用の鞍乗り型車両とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。

(2)相違点2について

トラック溝及びトルク伝達ボールの個数に関し、本願の願書に最初に添付した明細書(以下、「本願の当初明細書」という。)には、次の記載がある。
「上記技術的課題を解決するためになされた本発明は、駆動力をホイールに伝達するドライブアクスルのアウトボード側に配設され、球面状の内周面に複数のトラック溝を有する外側継手部材と、球面状の外周面に複数のトラック溝を有する内側継手部材と、上記両継手部材の対向するトラック溝により形成される複数のボールトラックにそれぞれ配されたトルク伝達ボールと、上記両継手部材の相互間に介在し且つ上記トルク伝達ボールをそれぞれ複数の窓形のポケットに収納保持する保持器とを備えたアンダーカットフリー型の等速自在継手において、上記外側継手部材の外周面の径をdwとし、上記内側継手部材の内周側に形成され且つ軸部材との結合に供するセレーションまたはスプラインのPCDをdvとした場合に、dw/dvが3.3?3.6となるように設定したことを特徴とするものである。」(段落【0012】)
「これらの各図に示すように、等速自在継手1は、球面状の内周面2aに複数(6本または8本)の底部湾曲状のトラック溝3が軸方向に形成された外側継手部材2(外輪)と、球面状の外周面4aに複数(6本または8本)の底部湾曲状のトラック溝5が軸方向に形成された内側継手部材4(内輪
)と、両継手部材2、4の対向するトラック溝3、5により形成される各ボールトラックにそれぞれ配された複数(6個または8個)のトルク伝達ボール6と、両継手部材2、4の相互間に介在し且つ各トルク伝達ボール6をそれぞれ複数の窓形のポケット7に収納保持する保持器8(ケージ)とを備える。」(段落【0025】)
(なお、下線は、当審で付記した。)

上記記載の「複数」は、いずれも平成21年2月3日付けの手続補正により「6本」又は「6個」に補正されているが、その技術的意義について、本願の当初明細書の上記記載に示唆されていることも参考にしつつ、技術常識に照らして検討すると、外側継手部材及び内側継手部材のトラック溝がそれぞれ「6本」又は「8本」であるか、及び、トルク伝達ボールが「6個」又は「8個」であるかは、当業者が必要に応じて選択できる設計事項といえるものであって、力学的な作用や構造に起因する設計上の差異があるとしても技術思想を別異にするものではない。
そして、引用発明では、外輪1及び内輪2の案内溝1b、2bがそれぞれ「8本」であり、ボール3が「8個」であるが、刊行物1の上記記載事項(ア)及び図15には比較品(6個ボールの固定型等速自在継手)が記載されており、当該比較品では、外輪11及び内輪12の案内溝11b、12bがそれぞれ「6本」であり、ボール13が「6個」である。また、刊行物1の上記記載事項(カ)には、r2(=D_(OUTER)/PCD_(SERR))について、比較品(6個ボール)では3.2≦r2と記載されており、当該比較品の数値範囲「3.2≦r2」は、本願補正発明のdw/dvの「3.3?3.6」を包含するものである。
これらのことから、トラック溝及びトルク伝達ボールの個数をそれぞれ「6本」又は「8本」、及び「6個」又は「8個」にすることは、当業者が必要に応じて選択できる設計事項といえるし、刊行物1に記載された比較品のように上記個数を「6本」及び「6個」とした場合であっても、dw/dv(比r2)を最適化して「3.3?3.6」の値に設定することが妨げられるものでもないから、引用発明において、外輪1(外側継手部材)及び内輪2(内側継手部材)の案内溝1b、2b(トラック溝)をそれぞれ「6本」とし、ボール3(トルク伝達ボール)を「6個」としてdw/dvを「3.3?3.6」に設定することは、当業者が容易に想到し得たことである。

(3)相違点3について

上記のとおり刊行物2には、
「不整地走行用鞍乗り型車両の動力伝達装置に用いられる等速自在継手では、保持器の肉厚を一般構成の保持器よりも若干厚くしていること」
という技術事項を含む発明が記載されているものと認められる。
また、保持器の肉厚を、上記相違点3に係る本願補正発明のように、保持器の肉厚T1とトルク伝達ボールの径d1との比T1/d1により特定することは、本願出願前に当業者にとって周知の技術である(例えば、特開平11-311257号公報の【特許請求の範囲】の【請求項2】を参照)。
そうすると、引用発明の保持器4の肉厚を一般構成の保持器よりも若干厚くする観点から、実験や経験などに基づいて保持器4の肉厚T1とボール3の径d1との比T1/d1を最適化して、上記相違点3において特定された数値範囲「0.33?0.35」に設定することは、当業者が通常の創作能力を発揮して容易に想到し得たものである。
また、上記数値範囲は当業者が通常使用しないような特異な値ではなく、その臨界的意義についてみても本願明細書には定性的な効果が記載されているだけで上記数値範囲の内と外とで等速自在継手の効果に量的に顕著な差異があることを示すような記載は見あたらない。

(4)相違点4について

上記のとおり刊行物3には、
「8個のボールを備えた固定型等速自在継手において、ボール3の中心O3と継手中心Oを通る線分に対するボール3の中心O3と各案内溝1b,2bとの接触点C11,C12,C21,C22とのなす接触角αはすべて等しく、29°?37°に設定されていること、及び、従来の6個ボールのアンダーカットフリージョイントにおいては、上記接触角αは37°?45°に設定されていること」
という技術事項を含む発明が記載されているものと認められる。
ここで、上記刊行物3記載の「ボール3の中心O3と継手中心Oを通る線分に対するボール3の中心O3と各案内溝1b,2bとの接触点C11,C12,C21,C22とのなす接触角α」は、上記相違点4に係る本願補正発明の「上記外側継手部材のトラック溝のトルク伝達ボールに対する接触角α」及び「上記内側継手部材のトラック溝のトルク伝達ボールに対する接触角β」に相当するものである。そして、刊行物3記載の8個のボールを備えた固定型等速自在継手における接触角αの数値範囲「29°?37°」と上記相違点4に係る本願補正発明の接触角α及び接触角βの数値範囲「31.5°?38.5°」とは、「31.5°?37°」の範囲で重複し、刊行物3記載の従来の6個ボールのアンダーカットフリージョイントにおける接触角αの数値範囲「37°?45°」と上記相違点4に係る本願補正発明の接触角α及び接触角βの数値範囲「31.5°?38.5°」とは、「37°?38.5°」の範囲で重複するものである。
そうすると、上記相違点4において特定された本願補正発明の「上記外側継手部材のトラック溝のトルク伝達ボールに対する接触角α」及び「上記内側継手部材のトラック溝のトルク伝達ボールに対する接触角β」の各数値範囲は、トラック溝及びトルク伝達ボールの個数(「6本」又は「8本」、及び「6個」又は「8個」)などに応じて最適化したものというほかないから、当業者が通常の創作能力を発揮して容易に想到し得たものである。
また、上記数値範囲の臨界的意義についても、本願明細書には定性的な効果が記載されているだけで、上記数値範囲の内と外とで、等速自在継手の効果に量的に顕著な差異があるとの記載は見あたらない。

(5)作用効果について

本願補正発明が奏する作用効果は、いずれも刊行物1ないし3に記載された発明及び上記周知の技術から当業者が予測できる程度のものである。

(6)まとめ

したがって、本願補正発明は、刊行物1ないし3に記載された発明及び上記周知の技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるので、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

(7)審判請求人の主張について

審判請求人は、平成21年9月24日付けで提出した審判請求書の請求の理由において、本願補正発明は、dw/dvの数値範囲と、T1/d1の数値範囲と、接触角α、βの数値範囲とを最適化したものであり、これらの数値範囲には因果関係があり、このような因果関係や利点は、どのような等速自在継手でも得られるものではなく、ATV専用で6個のボールを備えたUJだからこそ得られるものである旨を主張し、また、当審における審尋に対する平成22年3月8日付けの回答書においても同趣旨の主張をしている。
しかしながら、いずれの数値範囲も従来の等速自在継手からみて特異な数値範囲ではなく、具体的構成に応じてそれぞれの数値範囲を最適化したものであって、当業者が通常の創作能力を発揮して容易に想到し得たものである。また、それぞれの数値範囲の組み合わせたことによって、当業者が予測できないような効果を奏するようになったとも認められない。
よって、審判請求人の主張は採用できない。

5.むすび

以上のとおり、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

【3】本願発明について

1.本願発明

平成21年9月24日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1ないし4に係る発明は、平成21年2月3日付けの手続補正書によって補正された特許請求の範囲の請求項1ないし4に記載された事項により特定されるとおりのものと認められるところ、本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、次のとおりのものである。
「【請求項1】
不整地走行用の鞍乗り型車両における駆動力をホイールに伝達するドライブアクスルのアウトボード側に配設され、球面状の内周面に6本のトラック溝を有する外側継手部材と、球面状の外周面に6本のトラック溝を有する内側継手部材と、上記両継手部材の対向するトラック溝により形成されるボールトラックにそれぞれ配された6個のトルク伝達ボールと、上記両継手部材の相互間に介在し且つ上記トルク伝達ボールをそれぞれ窓形のポケットに収納保持する保持器とを備えたアンダーカットフリー型の等速自在継手において、
上記外側継手部材の外周面の径をdwとし、上記内側継手部材の内周側に形成され且つ軸部材との結合に供するセレーションまたはスプラインのPCDをdvとした場合に、dw/dvが3.3?3.6となるように設定すると共に、上記保持器の肉厚をT1とし、上記トルク伝達ボールの径をd1とした場合に、T1/d1が0.33?0.35となるように設定したことを特徴とする等速自在継手。」

2.引用刊行物とその記載事項

原査定の拒絶の理由に引用された刊行物1ないし3とその記載事項は、上記【2】2.に記載したとおりである。

3.対比・判断

本願発明は、上記【2】で検討した本願補正発明から、外側継手部材のトラック溝とトルク伝達ボールとの関係、及び、内側継手部材のトラック溝とトルク伝達ボールとの関係についての限定事項である「上記外側継手部材のトラック溝のトルク伝達ボールに対する接触角αと、上記内側継手部材のトラック溝のトルク伝達ボールに対する接触角βとが、双方共に31.5°?38.5°となるように設定し」との事項を省いたものである。
そうすると、本願発明の発明特定事項をすべて含み、審判請求時の手続補正によってさらに構成を限定的に減縮した本願補正発明が、上記【2】3.及び【2】4.に記載したとおり、刊行物1ないし3に記載された発明及び上記周知の技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、同様の理由により、刊行物1ないし3に記載された発明及び上記周知の技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

4.むすび

以上のとおり、本願発明(請求項1に係る発明)は、刊行物1ないし3に記載された発明及び上記周知の技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、請求項2ないし4に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。



 
審理終結日 2010-07-15 
結審通知日 2010-07-16 
審決日 2010-07-27 
出願番号 特願2004-153922(P2004-153922)
審決分類 P 1 8・ 121- X (F16D)
P 1 8・ 575- X (F16D)
最終処分 審決却下  
前審関与審査官 小川 克久  
特許庁審判長 川上 溢喜
特許庁審判官 常盤 務
藤村 聖子
発明の名称 等速自在継手  
代理人 城村 邦彦  
代理人 田中 秀佳  
代理人 熊野 剛  
代理人 白石 吉之  

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