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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) A63F |
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管理番号 | 1225300 |
審判番号 | 不服2009-13086 |
総通号数 | 132 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2010-12-24 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2009-07-21 |
確定日 | 2010-10-13 |
事件の表示 | 特願2002-367849「遊技機における装飾装置」拒絶査定不服審判事件〔平成16年 7月15日出願公開、特開2004-194963〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第一、手続きの経緯 本願は、平成14年12月19日の出願であって、平成20年11月14日付けで拒絶理由が通知され、これに対し、平成21年1月6日付けで手続補正がなされ、同年3月19日付けで最後の拒絶理由が通知され、これに対し、同年5月12日付けで手続補正がなされ、同年6月8日付けで、上記平成21年5月12日付けの手続補正の却下の決定及び拒絶査定がなされ、これに対し、同年7月21日付けで審判請求がなされるとともに、同日付けで手続補正がなされ、その後、当審において、平成22年5月7日付けで拒絶理由が通知され、これに対し、同年7月8日付けで手続補正がなされたものである。 第二、本願発明について 本願の請求項1及び2に係る発明は、上記平成22年7月8日付け手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1及び2に記載されたとおりのものと認められるところ、その請求項1に記載された発明は次のとおりのものである。 【請求項1】 遊技盤に配設される遊技機における装飾装置において、 前方が開口するランプ収容部、及び該ランプ収容部における前記開口の全周囲に設けられ、前記遊技盤の前面にビスにより固定される取付部を設けた取付ベース部材と、前記ランプ収容部内に収容される光源と、光透過性樹脂材により形成されるとともに、前記光源及び前記ランプ収容部の前記開口を覆うように前記取付ベース部材における前記取付部の前面に設けられた前向きの突起部に嵌合することにより前記ベース部材に固定され、かつ前記光源に対向する側の平面に前記光源の光を拡散する凹凸状の光拡散部を設けた平板状の光拡散部材と、該光拡散部材と別体の光透過性樹脂材により横断面が凸の湾曲形状に形成されるとともに、前記光拡散部材の前面を覆うように前記取付ベース部材の前記取付部の前面にビスにより固定され、かつ光拡散部の加工が一切施されない装飾カバー部材とを有することを特徴とする遊技機における装飾装置(以下、「本願発明1」という。なお、下線を付した「前記ベース部材」は「前記取付ベース部材」と同義として取り扱う)。 第三、刊行物に記載された発明 刊行物1:特開2000-279578号公報 刊行物2:特開2002-306688号公報 (平成14年10月22日公開) 刊行物3:特開2001-340540号公報 当審の拒絶理由に引用され、本願出願前に頒布された、特開2000-279578号公報(以下、「引用刊行物1」という。)には、次の事項が記載されている。 (1a)「【0004】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、製品コストを増加させることなく、遊技機に設けられる電飾装置を電飾効果のより高いものにすることである。」、 (1b)「【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。図1はパチンコ機の正面図である。パチンコ機1の機枠2の前面側に開閉自在に設けられた略額縁状の前枠3には遊技盤4が取り付けられており、遊技盤4の前面中央部が案内レールで丸く囲まれた遊技領域4aとなっている。この遊技領域4aに各種の遊技部品、具体的には、風車部品5、入賞受口装置6、サイドランプ7、図柄表示装置8、障害釘等が配設されている。・・・」、 (1c)「【0014】次に、本発明でいう電飾装置の一つであるサイドランプ7について説明する。図6はサイドランプの斜視図、図7はサイドランプの分解斜視図、図8はサイドランプの正面図、図9はサイドランプの側面図である。サイドランプ7は、通常、遊技領域4aの周縁部に配設されるものであって、ベース部材14と、レンズ部材15と、ランプ基板16とからなる。ベース部材14は彩色やメッキの処理が施されており、開口部14aに透光性のある合成樹脂製レンズ部材15がはめ込まれた状態にして、皿孔14bを利用して遊技盤4にビス止めされる。そして、レンズ部材15の裏面の取付脚15aに、LED17(17a?17f)を有するランプ基板16が取り付けられている。この場合、レンズ部材15が本発明でいうカバーである。 【0015】レンズ部材15は、適宜なカット模様が施され、かつ、四つのLED17a,17c,17d,17fに対応する位置に4カ所の孔部15b?15eが形成されている。すなわち、それらの四つのLEDが発する光の一部は孔部15b?15eを通過して直接的に遊技者の目に飛び込むが、残り二つのLED17b,17eの光はレンズ部材15の透過部を透過するときにそのレンズ部材15を部分的に明るく照らし出し、屈折したり反射したりする。したがって、従来より変化に富んだ電飾装置となり得る。 【0016】ところで、上記のサイドランプ7にカバーレンズを被せることも考えられる。図10はカバーレンズを有する別例に係るサイドランプの斜視図、図11は同サイドランプの分解斜視図である。両図に示すサイドランプ21は、ベース部材22と、レンズ部材23と、ランプ基板24と、カバーレンズ25からなる。このサイドランプ21の基本構成は、カバーレンズ25をベース部材22の前面に着けたこと以外、前述のサイドランプ7の基本構成と変わるところはない。図中の28はカバーレンズ25をレンズ部材23に取り付ける取付部材である。すなわち、ランプ基板24に取り付けられているLED26の光は、レンズ部材23の透過部を透過するものと、レンズ部材23の孔部23a?23dを通過するものとがあり、どちらの光もカバーレンズ25に当たるようになっている。したがって、前述のサイドランプ7と同様の作用効果を奏することができ、さらに、カバーレンズ25の効果で立体感のある装飾が可能な電飾装置となる。」。 したがって、引用刊行物1には、 「 製品コストを増加させることなく、電飾効果のより高いものにする、遊技機に設けられる電飾装置の一つであるサイドランプ7は、遊技盤4の遊技領域4aの周縁部に配設され、ベース部材14と、レンズ部材15と、ランプ基板16とからなり、 前記ベース部材14は、開口部14aに透光性のある合成樹脂製レンズ部材15がはめ込まれた状態にして、皿孔14bを利用して遊技盤4にビス止めされ、 前記レンズ部材15の裏面の取付脚15aに、LED17(17a?17f)を有するランプ基板16が取り付けられ、 前記レンズ部材15は、適宜なカット模様が施され、かつ、四つのLED17a,17c,17d,17fに対応する位置に4カ所の孔部15b?15eが形成され、それらの四つのLEDが発する光の一部は前記孔部15b?15eを通過して直接的に遊技者の目に飛び込み、残り二つのLED17b,17eの光はレンズ部材15の透過部を透過するときにそのレンズ部材15を部分的に明るく照らし出し、屈折したり反射したりして、従来より変化に富んだ電飾装置となり得るものであり、 別例として、上記のサイドランプ7にカバーレンズを被せるサイドランプ21は、ベース部材22と、レンズ部材23と、ランプ基板24と、カバーレンズ25からなり、 カバーレンズ25を取付部材28によりレンズ部材23に取り付け、カバーレンズ25をベース部材22の前面に着けたこと以外、前述のサイドランプ7の基本構成と変わるところはなく、 ランプ基板24に取り付けられているLED26の光は、レンズ部材23の透過部を透過するものと、レンズ部材23の孔部23a?23dを通過するものとがあり、どちらの光もカバーレンズ25に当たるようになっていて、 前述のサイドランプ7と同様の作用効果を奏することができ、さらに、カバーレンズ25の効果で立体感のある装飾が可能となる電飾装置。」の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されていると認められる。 また、当審の拒絶理由に引用され、本願出願前に頒布された、特開2002-306688号公報(以下、「引用刊行物2」という。)には、次の事項が記載されている。 (2a)「【0006】 【発明の実施の形態】・・・着色透明プラスチックにより舟形に形成された光拡散用レンズ9を該プリント基板6上に載置しビス8を螺合することで該光拡散用レンズ9を該各発光ダイオード5の前面を覆うように配置する。なお、光拡散用レンズ9は、内面にダイヤカット等の凹凸模様が形成され、或いは気泡が形成され、光を四方に屈折させるものであって、該レンズが発光ダイオード5から少し隙間を置いて該各発光ダイオードの前面を覆うように配置されることにより該各発光ダイオードから出た光を周囲に拡散させる。」。 (2b)電飾装置が設けられたパチンコ機のガラス枠の断面図である【図3】及び電飾装置の分解斜視図である【図4】には、「光拡散用レンズ9の平板状部分の発光ダイオード5側に形成された凹凸模様」が示されている。 また、当審の拒絶理由に引用され、本願出願前に頒布された、特開2001-340540号公報(以下、「引用刊行物3」という。)には、次の事項が記載されている。 (3a)「【0016】図2,図3に示すように、電飾装置40は、ベース部材50,電子回路基板60,複数の発光ダイオード70,光透過カバー部材80,反射部材90を有している。」、 (3b)「【0018】・・・そして、その長孔に電子回路基板60(図3参照)がはめられ、ベース部材50のビス孔58を通してビス(図示省略)が遊技盤10に対して取り付けられることによって、ベース部材50が遊技盤10に対して密着して取り付けられる(正確には、ベース部材50のうちの周縁部分が遊技盤10に密着する)。このようにして、電飾装置40が遊技盤10に対して取り付けられる。」、 (3c)「【0021】・・・そして、ベース部材50(そのうちの上下の各端部の近傍)と被取付部82とが略L字状の連結部材83を介して連結されることによって、光透過カバー部材80がベース部材50に対して取り付けられている。 【0022】光透過カバー部材80は、光透過性(透明又は半透明)を有する合成樹脂によって形成されている。光透過カバー部材80も、ベース部材50等と同様に円弧状に形成されているとともに(図2参照)、その断面は凸状に形成されている(図3参照)。すなわち、光透過カバー部材80の断面は、幅方向における中央部から左右の両端側へ向かうにつれて後方(奥側)へ向かうように湾曲している。」。 第四、対比・検討 本願発明1と引用発明1とを、引用発明1においては「カバーレンズ25をベース部材22の前面に着けたこと以外、(前述の)サイドランプ7の基本構成と変わるところはなく、(前述の)サイドランプ7と同様の作用効果を奏することができ」る、「サイドランプ21」に基づき対比する。 (四-1)引用発明1の「遊技盤4」は本願発明1の「遊技盤」に相当し、以下同様に「遊技機」は「遊技機」に、「サイドランプ7及び21」は「装飾装置」に、「ベース部材14及び22」は「取付ベース部材」に、「LED17(17a?17f)」は「光源」に、「カット模様」は「凹凸状の光拡散部」に、「レンズ部材15及び23」は「光拡散部材」に、「カバーレンズ25」は「装飾カバー部材」に、それぞれ相当する。 (四-2)引用発明1の「ベース部材14」は、「開口部14aに透光性のある合成樹脂製レンズ部材15がはめ込まれた状態にして、皿孔14bを利用して遊技盤4にビス止めされ」、同「レンズ部材15の裏面に」は「LED17(17a?17f)を有するランプ基板16が取り付けられ」るものであるから、引用刊行物1の図面、特にサイドランプの分解斜視図である【図7】に示された「ベース部材14」と「開口部14a、皿孔14b」との関連構成、及び当該技術分野における技術常識とを併せて考慮すれば、引用発明1は本願発明1の「前方が開口するランプ収容部、及び該ランプ収容部における前記開口の全周囲に設けられ、(前記)遊技盤の前面にビスにより固定される取付部を設けた取付ベース部材」及び「ランプ収容部内に収容される光源」に相当する事項を有しているといえる。 (四-3)引用発明1の「透光性のある合成樹脂製レンズ部材15」は、「(ベース部材14の)開口部14aにはめ込まれた状態に」され、「裏面の取付脚15aに、LED17(17a?17f)を有するランプ基板16が取り付けられ」、「適宜なカット模様が施され」、「残り二つのLED17b,17eの光は透過するときに部分的に明るく照らし出し、屈折したり反射したり」するものであるから、引用刊行物1の図面、特にサイドランプの一部断面側面図である【図9】及び別例に係るサイドランプの分解斜視図である【図11】に示された「レンズ部材15及び23」の形状、及び当該技術分野における技術常識とを併せて考慮すれば、引用発明1は本願発明1の「光透過性樹脂材により形成されるとともに、(前記)光源及び(前記)ランプ収容部の(前記)開口を覆うように(前記)取付ベース部材における(前記)取付部の前面に設けられた前向きの突起部に嵌合することにより前記ベース部材に固定され、かつ前記光源に対向する側の平面に前記光源の光を拡散する凹凸状の光拡散部を設けた平板状の光拡散部材」と比較して「光透過性樹脂材により形成されるとともに、(前記)光源及び(前記)ランプ収容部の(前記)開口を覆うように前記ベース部材に固定され、かつ前記光源の光を拡散する凹凸状の光拡散部を設けた平板状の光拡散部材」において一致する。 (四-4)引用発明1の「カバーレンズ25」は、「レンズ部材23に取り付け」られ、「ベース部材22の前面に着け」られ、「ランプ基板24に取り付けられているLED26の光」が「当たるようになっていて」、「立体感のある装飾が可能」とするものであるから、引用刊行物1の図面、特に別例に係るサイドランプの斜視図である【図10】及び別例に係るサイドランプの分解斜視図である【図11】に示された「レンズ部材23」と「カバーレンズ25」との関連構成、及び当該技術分野における技術常識とを併せて考慮すれば、引用発明1は本願発明1の「(該)光拡散部材と別体の光透過性樹脂材により横断面が凸の湾曲形状に形成されるとともに、前記光拡散部材の前面を覆うように(前記)取付ベース部材の(前記)取付部の前面にビスにより固定され、かつ光拡散部の加工が一切施されない装飾カバー部材」と比較して「(該)光拡散部材と別体に形成されるとともに、前記光拡散部材の前面を覆うように固定される装飾カバー部材」において一致する。 そうすると、両者は、 「 遊技盤に配設される遊技機における装飾装置において、 前方が開口するランプ収容部、及び該ランプ収容部における前記開口の全周囲に設けられ、前記遊技盤の前面にビスにより固定される取付部を設けた取付ベース部材と、前記ランプ収容部内に収容される光源と、光透過性樹脂材により形成されるとともに、前記光源及び前記ランプ収容部の前記開口を覆うように前記ベース部材に固定され、かつ前記光源の光を拡散する凹凸状の光拡散部を設けた平板状の光拡散部材と、該光拡散部材と別体に形成されるとともに、前記光拡散部材の前面を覆うように固定される装飾カバー部材とを有する、遊技機における装飾装置。」である点で一致し、次の点で相違する。 相違点A 取付ベース部材と光拡散部材との固定手段が、本願発明1では取付ベース部材における取付部の前面に設けられた前向きの突起部に光拡散部材が嵌合することによるものであるのに対し、引用発明1では取付ベース部材(ベース部材14の開口部14a)に光拡散部材(レンズ部材15)がはめ込まれる点。 相違点B 凹凸状の光拡散部を、本願発明1では平板状の光拡散部材における光源に対向する側の平面に設けたのに対し、引用発明1では平板状の光拡散部材にどのように設けたのか明らかでない点。 相違点C 装飾カバー部材が、本願発明1では光透過性樹脂材により横断面が凸の湾曲形状に形成されるとともに、取付ベース部材の取付部の前面にビスにより固定され、かつ光拡散部の加工が一切施されていないものであるのに対し、引用発明1では材質及び形状並びに固定手段が明らかでなく、取付ベース部材(ベース部材22)の前面に固定される点。 上記相違点について検討する。 相違点Aについて 部材間の固定手段として、どのような手段を採用するかは、部材相互間の具体的な位置関係や形状などを考慮して、当業者が必要に応じて適宜なし得る設計上の事項であり、また、遊技機における装飾装置を構成する部材の固定手段において、突起部に嵌合させることによる固定手段が、例えば特開2001-321493号公報に示された「嵌合突起38を貫通孔39に嵌合させることによりビス止めすることなく遊技盤4に装着される、コーナー飾り18」(【0026】、【図5】、【図6】参照)及び特開平10-5398号公報に示された「係止片43を取付孔44に嵌入することで遊技盤5表面に装着される、コーナー飾り22」(【0018】、【図5】、【図7】参照)のように周知・慣用の技術であることを考慮すれば、引用発明1に示された取付ベース部材と光拡散部材との固定手段に替えて、当該相違点Aに係る固定手段とすることは、当業者が容易になし得ることである。 相違点Bについて 引用刊行物2には、光拡散部材(光拡散用レンズ9)の平板状部分であって、光源(発光ダイオード5)に対向する側の平面(内面)に凹凸状の光拡散部(ダイヤカット等の凹凸模様)を形成する技術が記載されている。そして、引用発明1の光拡散部材(レンズ部材15及び23)と引用刊行物2に記載された光拡散部材(光拡散用レンズ9)とは「遊技機の装飾装置における光拡散部材」において共通しているから、引用発明1の光拡散部材(レンズ部材15及び23)に上記の引用刊行物2に記載された技術を適用し、相違点Bに係る本願発明1を特定する事項とすることは、当業者が容易になし得ることである。 相違点Cについて (C-1)引用刊行物3には、装飾カバー部材(光透過カバー部材80)が、光透過性樹脂(光透過性(透明又は半透明)を有する合成樹脂)材により横断面が凸の湾曲形状に形成(断面は、幅方向における中央部から左右の両端側へ向かうにつれて後方(奥側)へ向かうように湾曲)されるとともに、取付ベース部材の取付部の前面(ベース部材50のうちの上下の各端部の近傍)に固定される技術が記載されている。そして、ビスにより固定される技術は周知・慣用の技術である。 (C-2)装飾カバー部材に光拡散部の加工を施すかどうかは遊技機全体の装飾効果を考慮して当業者が適宜なし得る設計上の事項であり、また引用発明1を認定した引用刊行物1には「装飾カバー部材(カバーレンズ25)」について光拡散部を形成する記載はなされていないから、引用刊行物1には「光拡散部の加工が一切施されていない装飾カバー部材」が示唆されているといえる。 (C-3)そして、引用発明1の装飾カバー部材(カバーレンズ25)と引用刊行物3に記載された装飾カバー部材(光透過カバー部材80)とは「遊技機の装飾装置における装飾カバー部材」において共通しているから、引用発明1の「装飾カバー部材(カバーレンズ25)」に上記の引用刊行物3に記載された技術を適用し、相違点Cに係る本願発明1を特定する事項とすることは、当業者が容易になし得ることである。 そして、引用発明1は「製品コストを増加させることなく、電飾効果のより高いものにする」ものであるから、本願発明1による効果に格別のものは認められない。 第五、むすび 以上のとおり、本願発明1は、「引用発明1」及び「引用刊行物2及び3に記載された技術」に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願の他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2010-08-04 |
結審通知日 | 2010-08-10 |
審決日 | 2010-08-24 |
出願番号 | 特願2002-367849(P2002-367849) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WZ
(A63F)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 村上 恵一 |
特許庁審判長 |
立川 功 |
特許庁審判官 |
川島 陵司 澤田 真治 |
発明の名称 | 遊技機における装飾装置 |
代理人 | 竹沢 荘一 |
代理人 | 中馬 典嗣 |