ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 査定不服 4項3号特許請求の範囲における誤記の訂正 取り消して特許、登録 H05K 審判 査定不服 4号2号請求項の限定的減縮 取り消して特許、登録 H05K 審判 査定不服 4項4号特許請求の範囲における明りょうでない記載の釈明 取り消して特許、登録 H05K 審判 査定不服 4項1号請求項の削除 取り消して特許、登録 H05K 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 H05K |
---|---|
管理番号 | 1226161 |
審判番号 | 不服2008-20419 |
総通号数 | 132 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2010-12-24 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2008-08-08 |
確定日 | 2010-11-24 |
事件の表示 | 特願2005- 42184「電波遮蔽体」拒絶査定不服審判事件〔平成18年 8月31日出願公開、特開2006-229035、請求項の数(3)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は、平成17年2月18日の出願であって、平成19年12月11日付けで拒絶理由の通知がなされ、その願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面について平成20年2月18日付けの手続補正がなされたものの、同年7月11日付けで拒絶査定がなされたものである。 そして、本件審判は、この査定を不服として、同年9月4日に請求がなされたものであって、前記明細書、特許請求の範囲又は図面について同日付けで手続補正もされている。 第2 補正却下の決定 1.補正の内容 平成20年9月4日付けでした手続補正(以下、「本件補正」という。)は、特許請求の範囲を、以下の(1)から(2)とする補正事項を含む。 (1) 「 【請求項1】 各々、特定周波数の電波を反射させる複数のアンテナが模様を構成するように設けられた電波遮蔽体であって、上記複数のアンテナのそれぞれは、相互に120°の角度をなしてアンテナ中心から外方に延びた略同一の長さの線分状の3本の第1エレメント部と、 上記3本の第1エレメント部のそれぞれの外側端に、該第1エレメント部と直交するように中心が結合された、該第1エレメント部と略同一の長さの線分状の第2エレメント部とを有し、上記複数のアンテナは、第2エレメント部同士が対向するように配設された一対によりアンテナユニットを構成するとともに、第2エレメント部同士が対向するように配設された3つのアンテナユニットにより二次元に連続展開した略正六角形状模様のアンテナ集合体を構成し、さらに、第2エレメント部同士が対向するように配設された複数のアンテナ集合体により略ハニカム状模様を構成している電波遮蔽体。 【請求項2】 請求項1に記載された電波遮蔽体において、上記複数のアンテナは、導電材料を含有してなる電波遮蔽体。 【請求項3】 請求項2に記載された電波遮蔽体において、上記導電材料は、アルミニウム及び銀のうち少なくともいずれか一方を含む電波遮蔽体。」 (2) 「 【請求項1】 各々、特定周波数の電波を反射させる複数のアンテナが模様を構成するように設けられた電波遮蔽体であって、上記複数のアンテナのそれぞれは、相互に120°の角度をなしてアンテナ中心から外方に延びた略同一の長さの線分状の3本の第1エレメント部と、上記3本の第1エレメント部のそれぞれの外側端に、該第1エレメント部と直交するように中心が結合された、該第1エレメント部と略同一の長さの線分状の第2エレメント部とを有し、上記第1および第2エレメント部の線幅は、共に2mm以下であり、上記複数のアンテナは、第2エレメント部同士が対向するように配設された一対によりアンテナユニットを構成するとともに、第2エレメント部同士が対向するように配設された3つのアンテナユニットにより二次元に連続展開した略正六角形状模様のアンテナ集合体を構成し、さらに、第2エレメント部同士が対向するように配設された複数のアンテナ集合体により略ハニカム状模様を構成している電波遮蔽体。 【請求項2】 請求項1に記載された電波遮蔽体において、上記複数のアンテナは、導電材料を含有してなる電波遮蔽体。 【請求項3】 請求項2に記載された電波遮蔽体において、上記導電材料は、アルミニウム及び銀のうち少なくともいずれか一方を含む電波遮蔽体。」 (合議体注:下線部は補正箇所を示す。) 2.補正の適否 本件補正は、補正前の請求項1に、「上記第1および第2エレメント部の線幅は、共に2mm以下であり」との記載を付加する事項を含む。 しかしながら、補正前の請求項1には、「第1および第2エレメント部の線幅は、共に2mm以下であり」という発明特定事項に対する上位概念である「第1および第2エレメント部の線幅」に関する記載がないので、上記補正事項は、いわゆる限定的減縮にはあたらない。 よって、当該補正事項は、特許法第17条の2第4項第2号に規定する事項を目的とするものといえない。 また、当該補正事項が、請求項の削除、誤記の訂正、明りょうでない記載の釈明を目的としたものに該当しないことも明らかである。 以上のとおり、当該補正事項を含む本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項の規定に違反するから、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 第3 本願についての当審の判断 本件補正は、却下されたので、本願の請求項1?3に係る発明は、平成20年2月18日付けの手続補正がなされた特許請求の範囲において請求項1?3に記載されている事項により特定されるとおりのものと認める。 そして、本願については、原査定の拒絶の理由を検討しても、その理由によって拒絶すべきものとすることはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2010-11-11 |
出願番号 | 特願2005-42184(P2005-42184) |
審決分類 |
P
1
8・
573-
WY
(H05K)
P 1 8・ 121- WY (H05K) P 1 8・ 571- WY (H05K) P 1 8・ 572- WY (H05K) P 1 8・ 574- WY (H05K) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 遠藤 邦喜 |
特許庁審判長 |
小柳 健悟 |
特許庁審判官 |
中屋 裕一郎 吉水 純子 |
発明の名称 | 電波遮蔽体 |
代理人 | 嶋田 高久 |
代理人 | 竹内 祐二 |
代理人 | 藤田 篤史 |
代理人 | 井関 勝守 |
代理人 | 関 啓 |
代理人 | 今江 克実 |
代理人 | 竹内 宏 |
代理人 | 二宮 克也 |
代理人 | 原田 智雄 |
代理人 | 前田 弘 |
代理人 | 杉浦 靖也 |