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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) B41J
管理番号 1227013
審判番号 不服2008-29582  
総通号数 133 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2011-01-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2008-11-20 
確定日 2010-11-11 
事件の表示 特願2007-291617「カラープリンタ及びその制御方法」拒絶査定不服審判事件〔平成20年 5月 1日出願公開、特開2008-100521〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1 手続の経緯
本件出願(以下「本願」という。)は、平成11年3月29日に出願した特願平11-86490号の一部を平成19年11月9日に新たな特許出願としたものであって、平成20年2月28日付けで手続補正がなされ、同年6月2日付けで拒絶の理由が通知され、同年7月24日付けで手続補正がなされたが、同年10月17日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、同年11月20日に本件審判が請求されるとともに、同年12月12日付けで特許請求の範囲についての手続補正がなされ、当審において平成21年8月26日付けで審尋を行ったところ、当該審尋に対する回答はなされていない。
その後、当審において、平成20年12月12日付けの手続補正が平成22年6月17日付けで却下されるとともに、同日付けで拒絶の理由(以下「当審拒絶理由」という。)の通知がなされ、同年8月23日付けで手続補正がなされたものである。

2 本願発明
本願の請求項1に係る発明は、平成22年8月23日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される次のとおりのものであると認める。

「【請求項1】
印刷ヘッドと、
前記印刷ヘッドを主走査方向に移動させる移動機構と、
1印刷行分の色別のイメージデータをそれぞれ記憶する複数のイメージバッファと、
前記主走査方向における前記1印刷行の各色イメージの開始位置から終了位置までの範囲に対応する各色イメージバッファの記憶領域に、前記1印刷行分の各色イメージデータを格納するデータ格納手段と、
前記各色イメージバッファ内に格納された前記各色イメージデータ内の両端部に存在するヌル領域および、前記各色イメージバッファ内に格納された前記各色イメージデータ以外に存在するヌル領域を除外した各色の正味のイメージデータの最先頭アドレスと最後尾アドレスとに基づいて、前記最先頭アドレスに対応する主走査方向の印刷開始位置から、前記最後尾アドレスに対応する主走査方向の印刷終了位置までの位置範囲を前記印刷ヘッドが連続移動するように、前記移動機構を制御する移動制御手段と、
前記各色イメージバッファの前記最先頭アドレスから前記最後尾アドレスまでの記憶領域から読み出した前記各色のイメージデータを前記印刷ヘッドに供給するヘッド駆動手段と、
を備え、
前記最先頭アドレスは、前記複数のイメージバッファに格納された色別のイメージデータの開始アドレスのうち最小のアドレスであり、
前記最後尾アドレスは、前記複数のイメージバッファに格納された色別のイメージデータの終了アドレスのうち最大のアドレスである
カラープリンタ。」(以下「本願発明」という。)

3 刊行物に記載された発明
(1)当審拒絶理由に引用された刊行物であって、本願の出願前に頒布された特開平11-42785号公報(以下「引用文献」という。)には、以下の記載が図示とともにある(下線は当審で引いた。以下同じ。)。
ア 「【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数のノズルを副走査方向に配置したインクジェットヘッドをキャリッジに搭載し、このキャリッジを主走査方向に移動させて記録を行うインクジェット記録装置において、主走査方向に1ライン毎に記録密度単位でシリアルに記録データを生成する記録データ生成手段と、この記録データ生成手段で生成された記録データを受信する受信手段と、この受信手段で受信した記録データを格納するメモリ手段と、このメモリ手段から前記インクジェットヘッドのノズル配置に合わせて記録データを読み出す読出し手段を備えると共に、前記受信手段には実効印写領域を検出する実効印写領域検出手段を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項2】 請求項1に記載のインクジェット記録装置において、前記実効印写領域検出手段は主走査方向に1ライン毎に生成されるシリアルの記録データに含まれるインク滴吐出データに対応する最初のアドレス及び最後のアドレスを検出することを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項3】 請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置において、前記インクジェットヘッドはn個のノズルを前記記録密度と同じノズル配置密度で配置したヘッドからなり、前記実効印写領域検出手段は連続したnライン分の記録データに含まれるインク滴吐出データに対応する最小アドレス値の最初のアドレス及び最大アドレス値の最後のアドレスを検出することを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項4】 請求項3に記載のインクジェット記録装置において、前記最小アドレス値の最初のアドレス及び最大アドレス値の最後のアドレスに基づいて前記キャリッジを双方向に最短距離で印写開始位置に移動させる制御をする手段を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。」
イ 「【0015】このインクジェット記録装置は、左右の主走査フレーム1,1間に設けたフロントガイド2及びガイドシャフト3にキャリッジ4を摺動自在に搭載し、このキャリッジ4の下面側に例えばイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(Bk)の各インクのインク滴を吐出するための複数個のインクジェットヘッドからなる記録ヘッド5を取付けると共に、上面に各色のインクのインクカートリッジ6を着脱自在に備えている。
【0016】そして、左右の主走査フレーム1,1間に設けた略L字型のステー7に主走査モータ8を取付け、この主走査モータ8の回転軸に後述する本発明に係る駆動プーリの内の歯付き駆動プーリ9とステー7に取付けた従動プーリ10との間にベルト11を張装し、図2に示すように前記キャリッジ4をこのベルト11にベルトクランプ12で固定して、主走査モータ8を回転駆動することでキャリッジ4を図1の矢示A方向(主走査方向)に走査するようにしている。なお、従動プーリ10は主走査方向に微小移動可能に取付けてテンションスプリング13でベルト11にテンションをかけるようにしている。」
ウ 「【0021】次に、このインクジェット記録装置の制御部の概要について図3を参照して説明する。この制御部は、ホスト側から転送される印刷データ(描画コマンド)等を受信し、主走査方向に1ライン毎に記録密度d単位でシリアルに記録データ(以下、「ビデオデータ」という。)を生成する記録データ生成手段であるシリアルデータ生成装置41を含むプリンタコントロール部40と、このプリンタコントローラ部40から転送されるシリアルのビデオデータ等の情報に基づいて記録ヘッド5の駆動制御や主走査モータ8及び副走査モータ34の駆動制御等を行なうエンジンコントローラ部42とを備え、プリンタコントローラ部40とエンジンコントローラ部42との間のインタフェースをビデオI/F43と称する。
【0022】エンジンコントローラ部42は、このエンジンコントローラ部42の全体の制御を司るマイクロコンピュータ(CPU)44と、プリンタコントローラ部40のシリアルデータ生成装置41からのビデオデータ等を受信する受信手段である受信回路45(シリアルーパラレル変換部を含む)と、この受信回路45で受信したビデオデータを格納するメモリ46と、このメモリ46へのビデオデータの書込みを制御する書込み制御回路47と、メモリ46から記録ヘッド5のノズル配置に合わせてビデオデータを読み出す読出し手段である読み出し制御回路48とを備え、メモリ46から読み出したビデオデータをヘッド駆動回路49に送出して記録ヘッド5を駆動させ、CPU44からのドライブ制御信号をモータドライバ50に送出して主走査モータ8及び副走査モータ34を駆動させる。
【0023】ここで、プリンタコントローラ部40(シリアルデータ生成装置41)とエンジコントローラ部42(受信回路45)との間のビデオI/F43には、図4に示すようなデータ及び信号送受するラインがある。
CBR:コントローラバッファレディ信号であり、プリンタコントローラ部40が1ライン分のシリアルデータ(ビデオデータ)を転送する準備ができたときにアクティブになる信号
EBR:エンジンバッファレディ信号であり、エンジンコントローラ部42が1ライン分のシリアルデータ(ビデオデータ)を受信する準備ができたときにアクティブになる信号
VCLK:プリンタコントローラ部40のビデオデータ同期信号
Y,M,C,KDATA:イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各ビデオデータ
【0024】そして、エンジコントローラ部42の受信回路45には、図5に示すように受信部51と、実効印写領域を検出する実効印写領域検出回路52とを備えている。受信部51は、Y,M,C,Kの4色のシリアルデータを受信する手段と、その1ライン分をエンジンコントローラ部42のメモリ46に格納するためのシリアルデータアドレスカウンタ等を有する。このシリアルデータアドレスカウンタは、用紙サイズによってシリアルデータアドレス値が異なり、例えば600dpiの記録密度で印写する場合、A4縦サイズ(210mm)であれば、210/(25.4/600)=4960個のシリアルデータが送られ、A3縦サイズ(297mm)であれば、297/(25.4/600)=7015個のシリアルデータが送られるので、この正規数のシリアルデータを受信したかどうかをカウントするためのものである。
【0025】実効印写領域検出回路52は、受信部51の上記シリアルデータアドレスカウンタからのシリアルデータアドレスと受信したシリアルデータとから実効印写領域を検出する。この場合、4色の各シリアルデータの内に1色でもインク滴吐出データ(インク滴を吐出させるためにエネルギー発生手段の駆動を要求するデータの意味)があるときには、そのアドレス(主走査方向ドット位置)から印写を開始する必要があるので、図6に示すように、Y,M,C,Kの各データDATAをオア回路53に入力して論理和を取って1本の信号にしている。」
エ 「【0031】次に、本発明に係る実効印写領域検出手段の他の例について図9を参照して説明する。この実効印写領域検出回路は、上述したオア回路53の出力をビデオデータ同期信号VCLKをクロック入力とするD型フリップフロップ(FF)回路54に入力し、このFF回路54のQ出力を同じくビデオデータ同期信号VCLKをクロック入力とするD型フリップフロップ(FF)回路55に入力している。そして、FF回路53のQ出力とFF回路54のQ出力をノット回路56で反転した出力とをナンド回路57に入力し、一方、FF回路53のQ出力をノット回路58で反転した出力とFF回路54のQ出力とをナンド回路59に入力している。
【0032】一方、受信部51内のシリアルデータアドレスをカウントするアドレスカウンタ60からのnビットのアドレスデータを入力し、ナンド回路57の出力/LD1(明細書中の符号の「/」は反転を意味する。)を反転した出力とアドレスカウンタ60からのアドレスデータをファーストアドレス検出部61に入力し、ナンド回路59の出力/LD2を反転した出力とアドレスカウンタ60からのアドレスデータをラストアドレス検出部62に入力する。
【0033】ファーストアドレス検出部61からは主走査方向に1ライン毎に生成されるシリアルのビデオデータに含まれるインク滴吐出データに対応する最初のアドレス(これを「ファーストアドレス」という。)が検出されてそのアドレス値が出力され、ラストアドレス検出部62からは主走査方向に1ライン毎に生成されるシリアルのビデオデータに含まれるインク滴吐出データの最後のアドレス(これを「ラストアドレス」という。)であるラストアドレスが検出されてそのアドレス値が出力される。
【0034】ここで、これらのファーストアドレス及びラストアドレスは1ライン分のデータであるので、n個のノズルを有し、1回の主走査でnラインを同時に印写する場合には、nラインの各ファーストアドレス及びラストアドレスの内で最小のファーストアドレス及び最大のラストアドレスを抽出する必要がある。
【0035】そこで、CPU44で実行するアドレス抽出処理について図11を参照して説明する。このアドレス抽出処理は、n個のノズルを記録密度dと同じノズル配置密度D(=d)で配置したインクジェットヘッドを用いる場合の例である。まず、ファーストアドレス検出部61からのファーストアドレスFA、ラストアドレス検出部62からのラストアドレスLAを取り込んで、現ラインのファーストアドレスFANが保持しているファーストアドレスFAOより小さい(FAN<FAO)か否かを判別し、FAN<FAOであれば、保持しているファーストアドレスFAOを今回取り込んだファーストアドレスFANに更新し(FAN→FAO)する。
【0036】同様に、現ラインのラストアドレスLANが保持しているラストアドレスLAOより大きい(LAN>LAO)か否かを判別し、LAN>LAOであれば、保持しているラストアドレスLAOを今回取り込んだファーストアドレスLANに更新し(LAN→LAO)する。そして、nライン分のファーストアドレスFA、ラストアドレスLAの取込が終了すれば、そのときに保持しているファーストアドレスFAO及びラストアドレスLAOを検出アドレスとしてキャリッジの移動制御を行う。
【0037】このように、CPU44の演算による抽出処理は、第1ラインのファーストアドレスと第2ラインのファーストアドレスとを比較して小さい方のファーストアドレスを残し、これを次のラインのファーストアドレスと比較して同様に小さい方のファーストアドレスを残すという処理を第nラインまで行なう(ラストアドレスについても同様)ものであり、簡単なソフトのサブルーチンで行なえるので、処理時間も短くスループットのダウンを生じない。
【0038】これを図11を参照して具体的に説明すると、同図(a)に示すようにインクジェットヘッドは第1ノズルから第nノズルのn個のノズルを有し、かつ、ノズルピッチ(ノズル配置密度)Dと記録密度dとが同じ(D=d)である。また、ここでは、説明を簡単にするために、オア出力が1つのみとする。
【0039】上述したように実効印写領域検出回路からはnラインについて各ラインのファーストアドレス及びラストアドレスが出力されて、nラインのファーストアドレスの最小アドレス値及びラストアドレスの最大アドレス値をCPU44による上述したような演算処理或いは図示しないハードウェア構成の比較回路によって検出することで、同図(c)に示すようにnラインのシリアルデータの内で最小のファーストアドレス及び最大のラストアドレスを得ることができる。
【0040】このようにして得られるファーストアドレス及びラストアドレスに基づいてCPU44はキャリッジを双方向に最短距離で移動させる双方向最短印写制御を行なう。すなわち、図12に示すように、前行の印写終了位置(現ドット位置)を取り込んだ後、本行のファーストアドレス(ドット位置)FA及びラストアドレス(ドット位置)LAを取込み、現ドット位置からファーストアドレスFAまでの距離FAS、現ドット位置からラストアドレスLAまでの距離LASを算出して、FAS<LASか否かを判別する。
【0041】そして、FAS<LASであれば、キャリッジをファーストアドレスFAの位置へ移動し、FAS<LASでなければ、キャリッジをラストアドレスLAの位置へ移動した後、印写方向を決定する。
【0042】例えば、図13(a)に示す例では、前行(nライン分)を往路方向で印写した後、印写終了位置(アドレス)と次行のファーストアドレスFA及びラストアドレスLAとを比較して、キャリッジの移動距離が短い方のアドレス、ここではファーストアドレスFAにキャリッジを移動させた後、本行(nライン分)を往路方向で印写する。また、同図(b)に示す例では、前行を往路方向で印写した後、印写終了位置(アドレス)と次行のファーストアドレスFA及びラストアドレスLAとを比較して、キャリッジの移動距離が短い方のアドレス、ここではラストアドレスLAにキャリッジを移動させた後、本行を復路方向で印写する。【0043】このように前行の印写終了位置と次行のファーストアドレス及びラストアドレスの情報に基づいて最短距離でキャリッジを移動させることで、印写のスループットを最小にすることができて高速記録が可能になる。」
オ 「【0049】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1のインクジェット記録装置によれば、主走査方向に1ライン毎に記録密度単位でシリアルに記録データを生成する記録データ生成手段と、この記録データ生成手段で生成された記録データを受信する受信手段と、この受信手段で受信した記録データを格納するメモリ手段と、このメモリ手段からインクジェットヘッドのノズル配置に合わせて記録データを読み出す読出し手段を備えると共に、受信手段には実効印写領域を検出する実効印写領域検出手段を備えている構成としたので、簡単な回路構成でビデオデータの受信中にリアルタイムで実効印写領域を検出でき、ビットマップメモリの内部をスキャンして実効印写領域を検出する場合に比べて格段に処理時間を短縮でき、全体的なスループットを高めて高速印写ができるようになる。
【0050】請求項2のインクジェット記録装置によれば、上記請求項1のインクジェット記録装置において、実効印写領域検出手段は主走査方向に1ライン毎に生成されるシリアルの記録データに含まれるインク滴吐出データに対応する最初のアドレス及び最後のアドレスを検出する構成としたので、受信回路に備えられるシリアルデータアドレスカウンタのカウント値で実効印写領域を検出できて、実効印写領域の検出のための構成が簡単になる。」
カ 図3より、「ヘッド駆動回路49」が、「ヘッド5」に「ビデオデータ」を供給し、「ヘッド5」を駆動していることが看取できる。

(2)上記(1)アないしカから、引用文献には次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認める。

「左右の主走査フレーム1,1間に設けたフロントガイド2及びガイドシャフト3にキャリッジ4を摺動自在に搭載し、このキャリッジ4の下面側に例えばイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(Bk)の各インクのインク滴を吐出するための複数個のインクジェットヘッドからなる記録ヘッド5を取付けると共に、上面に各色のインクのインクカートリッジ6を着脱自在に備え、左右の主走査フレーム1,1間に設けた略L字型のステー7に主走査モータ8を取付け、この主走査モータ8の回転軸に後述する本発明に係る駆動プーリの内の歯付き駆動プーリ9とステー7に取付けた従動プーリ10との間にベルト11を張装し、前記キャリッジ4をこのベルト11にベルトクランプ12で固定して、主走査モータ8を回転駆動することでキャリッジ4を主走査方向に走査するようにしており、
ホスト側から転送される印刷データ(描画コマンド)等を受信し、主走査方向に1ライン毎に記録密度d単位でシリアルに記録データ(以下、「ビデオデータ」という。)を生成する記録データ生成手段であるシリアルデータ生成装置41を含むプリンタコントロール部40と、このプリンタコントローラ部40から転送されるシリアルのビデオデータ等の情報に基づいて記録ヘッド5の駆動制御や主走査モータ8及び副走査モータ34の駆動制御等を行なうエンジンコントローラ部42とを備え、
エンジンコントローラ部42は、プリンタコントローラ部40のシリアルデータ生成装置41からのビデオデータ等を受信する受信手段である受信回路45(シリアルーパラレル変換部を含む)と、この受信回路45で受信したビデオデータを格納するメモリ46と、このメモリ46へのビデオデータの書込みを制御する書込み制御回路47と、メモリ46から記録ヘッド5のノズル配置に合わせてビデオデータを読み出す読出し手段である読み出し制御回路48を備え、
メモリ46から読み出したビデオデータをヘッド駆動回路49に送出して、ヘッド駆動回路49が、ヘッド5にビデオデータを供給し、記録ヘッド5を駆動させ、CPU44からのドライブ制御信号をモータドライバ50に送出して主走査モータ8及び副走査モータ34を駆動させ、
受信回路45には、受信部51と、実効印写領域を検出する実効印写領域検出回路52とを備え、受信部51は、Y,M,C,Kの4色のシリアルデータを受信する手段と、その1ライン分をエンジンコントローラ部42のメモリ46に格納するためのシリアルデータアドレスカウンタ等を有し、
実効印写領域検出回路は、受信部51内のシリアルデータアドレスをカウントするアドレスカウンタ60からのnビットのアドレスデータを入力し、ナンド回路57の出力/LD1(明細書中の符号の「/」は反転を意味する。)を反転した出力とアドレスカウンタ60からのアドレスデータをファーストアドレス検出部61に入力し、ナンド回路59の出力/LD2を反転した出力とアドレスカウンタ60からのアドレスデータをラストアドレス検出部62に入力し、ファーストアドレス検出部61からは主走査方向に1ライン毎に生成されるシリアルのビデオデータに含まれるインク滴吐出データ(インク滴を吐出させるためにエネルギー発生手段の駆動を要求するデータの意味)に対応する最初のアドレス(これを「ファーストアドレス」という。)が検出されてそのアドレス値が出力され、ラストアドレス検出部62からは主走査方向に1ライン毎に生成されるシリアルのビデオデータに含まれるインク滴吐出データの最後のアドレス(これを「ラストアドレス」という。)であるラストアドレスが検出されてそのアドレス値が出力され、実効印写領域検出回路からはnラインについて各ラインのファーストアドレス及びラストアドレスが出力されて、nラインのファーストアドレスの最小アドレス値及びラストアドレスの最大アドレス値をCPU44による上述したような演算処理或いは図示しないハードウェア構成の比較回路によって検出することで、nラインのシリアルデータの内で最小のファーストアドレス及び最大のラストアドレスを得られ、このようにして得られるファーストアドレス及びラストアドレスに基づいてCPU44はキャリッジを双方向に最短距離で移動させる双方向最短印写制御を行なう、すなわち、前行の印写終了位置(現ドット位置)を取り込んだ後、本行のファーストアドレス(ドット位置)FA及びラストアドレス(ドット位置)LAを取込み、現ドット位置からファーストアドレスFAまでの距離FAS、現ドット位置からラストアドレスLAまでの距離LASを算出して、FAS<LASか否かを判別し、FAS<LASであれば、キャリッジをファーストアドレスFAの位置へ移動し、FAS<LASでなければ、キャリッジをラストアドレスLAの位置へ移動した後、印写方向を決定するもので、前行(nライン分)を往路方向で印写した後、印写終了位置(アドレス)と次行のファーストアドレスFA及びラストアドレスLAとを比較して、キャリッジの移動距離が短い方のアドレス、例えばファーストアドレスFAのときには、そのファーストアドレスFAにキャリッジを移動させた後、本行(nライン分)を往路方向で印写し、例えばラストアドレスLAのときには、ラストアドレスLAにキャリッジを移動させた後、本行を復路方向で印写することにより、前行の印写終了位置と次行のファーストアドレス及びラストアドレスの情報に基づいて最短距離でキャリッジを移動させることで、印写のスループットを最小にすることができて高速記録が可能になり、
簡単な回路構成でビデオデータの受信中にリアルタイムで実効印写領域を検出でき、ビットマップメモリの内部をスキャンして実効印写領域を検出する場合に比べて格段に処理時間を短縮でき、全体的なスループットを高めて高速印写ができるようになるインクジェット記録装置。」

4 対比
本願発明と引用発明とを対比する。
(1)引用発明の「記録ヘッド5」及び「ビデオデータ」は、本願発明の「印刷ヘッド」及び「イメージデータ」に相当し、引用発明の「インクジェット記録装置」は、「イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(Bk)の各インクのインク滴を吐出するための複数個のインクジェットヘッドからなる記録ヘッド5」を用いることから、本願発明の「カラープリンタ」に相当する。

(2)引用発明の「左右の主走査フレーム1,1間に設けたフロントガイド2及びガイドシャフト3にキャリッジ4を摺動自在に搭載し、このキャリッジ4の下面側に例えばイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(Bk)の各インクのインク滴を吐出するための複数個のインクジェットヘッドからなる記録ヘッド5を取付けると共に、上面に各色のインクのインクカートリッジ6を着脱自在に備え、左右の主走査フレーム1,1間に設けた略L字型のステー7に主走査モータ8を取付け、この主走査モータ8の回転軸に後述する本発明に係る駆動プーリの内の歯付き駆動プーリ9とステー7に取付けた従動プーリ10との間にベルト11を張装し、前記キャリッジ4をこのベルト11にベルトクランプ12で固定して、主走査モータ8を回転駆動することでキャリッジ4を主走査方向に走査するようにし」た構造は、「記録ヘッド5」を搭載し、「主走査方向に走査するように」されていることから、本願発明の「印刷ヘッドを主走査方向に移動させる移動機構」に相当する。

(3)引用発明の「メモリ46」は、「プリンタコントローラ部40のシリアルデータ生成装置41からのビデオデータ等を受信する受信手段である受信回路45」で「受信したビデオデータを格納する」ものであり、「受信回路45」の「受信部51」は、「Y,M,C,Kの4色のシリアルデータを受信する手段」を有していること、また、「シリアルデータ生成装置41」は、「ホスト側から転送される印刷データ(描画コマンド)等を受信し、主走査方向に1ライン毎に記録密度d単位でシリアルに記録データ(以下、「ビデオデータ」という。)を生成する記録データ生成手段である」ことから、少なくとも、「1ライン分の色別のイメージデータを記憶している」ことは明らかである。
してみると、引用発明の「メモリ46」は、本願発明の「1印刷行分の色別のイメージデータをそれぞれ記憶する複数のイメージバッファ」と、「すくなくとも1印刷行分の色別のイメージデータを記憶するメモリ」という点で一致する。

(4)引用発明の「ファーストアドレス」は、「主走査方向に1ライン毎に生成されるシリアルのビデオデータに含まれるインク滴吐出データ(インク滴を吐出させるためにエネルギー発生手段の駆動を要求するデータの意味)に対応する最初のアドレス」であるから、本願発明の「開始アドレス」と、「色別のイメージデータの開始アドレス」という点で一致する。

(5)同様に、引用発明の「ラストアドレス」は、「主走査方向に1ライン毎に生成されるシリアルのビデオデータに含まれるインク滴吐出データの最後のアドレス」であるから、本願発明の「終了アドレス」と、「色別のイメージデータの終了アドレス」という点で一致する。

(6)引用発明の「最小のファーストアドレス」及び「最大のラストアドレス」は、本願発明の「最先頭アドレス」及び「最後尾アドレス」と、それぞれ「色別のイメージデータの開始アドレスのうち最小のアドレス」及び「色別のイメージデータの終了アドレスのうち最大のアドレス」という点で一致する。

(7)引用発明の「CPU44」は、「ファーストアドレス及びラストアドレスに基づいて」、「キャリッジを双方向に最短距離で移動させる双方向最短印写制御を行なう」ことから、本願発明の「移動制御手段」と、「各色イメージデータの最先頭アドレスと最後尾アドレスとに基づいて、前記最先頭アドレスに対応する主走査方向の印刷開始位置から、前記最後尾アドレスに対応する主走査方向の印刷終了位置までの位置範囲を前記印刷ヘッドが連続移動するように、前記移動機構を制御する移動制御手段」という点で一致する。

(8)引用発明は、「シリアルデータ生成装置41」により、「主走査方向に1ライン毎に記録密度d単位でシリアルに記録データ」が生成され、この記録データを「ビデオデータ」としているから、引用発明の「メモリ46へのビデオデータの書込みを制御する書込み制御回路47」は、本願発明の「前記主走査方向における前記1印刷行の各色イメージの開始位置から終了位置までの範囲に対応する各色イメージバッファの記憶領域に、前記1印刷行分の各色イメージデータを格納するデータ格納手段」と、「1印刷行分の各色イメージデータを格納するデータ格納手段」という点で一致する。

(9)引用発明の「ヘッド駆動回路49」は、送出された「メモリ46から読み出したビデオデータ」について、「ヘッド5にビデオデータを供給し、記録ヘッド5を駆動させ」ているから、本願発明の「前記各色イメージバッファの前記最先頭アドレスから前記最後尾アドレスまでの記憶領域から読み出した前記各色のイメージデータを前記印刷ヘッドに供給するヘッド駆動手段」と、「記憶領域から読み出した前記各色のイメージデータを前記印刷ヘッドに供給するヘッド駆動手段」という点で一致する。

(10)上記(1)ないし(9)からみて、本願発明と引用発明とは、
「印刷ヘッドと、
前記印刷ヘッドを主走査方向に移動させる移動機構と、
すくなくとも1印刷行分の色別のイメージデータを記憶するメモリと、
1印刷行分の各色イメージデータを格納するデータ格納手段と、
各色イメージデータの最先頭アドレスと最後尾アドレスとに基づいて、前記最先頭アドレスに対応する主走査方向の印刷開始位置から、前記最後尾アドレスに対応する主走査方向の印刷終了位置までの位置範囲を前記印刷ヘッドが連続移動するように、前記移動機構を制御する移動制御手段と、
記憶領域から読み出した前記各色のイメージデータを前記印刷ヘッドに供給するヘッド駆動手段と、
を備え、
前記最先頭アドレスは、色別のイメージデータの開始アドレスのうち最小のアドレスであり、
前記最後尾アドレスは、色別のイメージデータの終了アドレスのうち最大のアドレスである
カラープリンタ。」
の点で一致し、以下の点でひとまず相違している。

<相違点1>
「1印刷行分の色別のイメージデータを記憶するメモリ」について、本願発明は、「それぞれ(の色のイメージデータを)記憶する複数のイメージバッファ」と特定されているのに対し、引用発明はそのような限定が付されていない点。

<相違点2>
「最先頭アドレス」及び「最後尾アドレス」について、本願発明は、「前記複数のイメージバッファに格納された色別のイメージデータの開始アドレスのうち最小のアドレス」及び「前記複数のイメージバッファに格納された色別のイメージデータの終了アドレスのうち最大のアドレス」であると特定されているのに対し、引用発明はそのような限定が付されていない点。

<相違点3>
「1印刷行分の各色イメージデータを格納するデータ格納手段」について、本願発明は、「前記主走査方向における前記1印刷行の各色イメージの開始位置から終了位置までの範囲に対応する各色イメージバッファの記憶領域に」格納するのに対し、引用発明はそのようになっているか定かでない点。

<相違点4>
「記憶領域から読み出した前記各色のイメージデータを前記印刷ヘッドに供給するヘッド駆動手段」について、本願発明は、「前記各色イメージバッファの前記最先頭アドレスから前記最後尾アドレスまでの記憶領域から読み出した」のに対し、引用発明はそのようになっているか定かでない点。

<相違点5>
「各色イメージデータの最先頭アドレスと最後尾アドレスとに基づいて、前記最先頭アドレスに対応する主走査方向の印刷開始位置から、前記最後尾アドレスに対応する主走査方向の印刷終了位置までの位置範囲を前記印刷ヘッドが連続移動するように、前記移動機構を制御する移動制御手段」について、本願発明では、「各色イメージバッファ内に格納された前記各色イメージデータ内の両端部に存在するヌル領域および、前記各色イメージバッファ内に格納された前記各色イメージデータ以外に存在するヌル領域を除外した各色の正味のイメージデータの最先頭アドレスと最後尾アドレスとに基づいて」いるのに対し、引用発明ではそのようになっているか定かでない点。

5 判断
(1)相違点1について
カラープリンタにおけるイメージデータを記憶する「メモリ」として、「1パス順づつK、C、M、Yの4色のイメージデータをそれぞれ記憶する4つのイメージバッファ」は、従来より周知である(例:特開平9-174952号公報(段落【0035】から【0040】及び図5等参照。)及び特公平4-28231号公報(請求人提示の先行技術。第4欄第35行から第5欄第21行、第1図及び第2図等参照。)。以下「周知技術」という。)から、引用発明のイメージバッファ(メモリ46)に上記周知技術を採用して、「1印刷行分の色別のイメージデータをそれぞれ記憶する複数のイメージバッファ」とすることは、当業者が容易に想到し得ることである。

(2)相違点2について
引用発明の「1ライン毎に生成されるシリアルのイメージデータ(ビデオデータ)」は、「実行印写領域検出回路52」により、「開始アドレス(ファーストアドレス)」及び「終了アドレス(ラストアドレス)」を検出されるとともに、「メモリ54」に格納されている。そして、「CPU44」により「開始アドレス(ファーストアドレス)」及び「終了アドレス(ラストアドレス)」から、「最先頭アドレス(最小のファーストアドレス)」及び「最後尾アドレス(最大のラストアドレス)」が得られている。
引用発明は、このような構成を採ることにより、「ビットマップメモリの内部をスキャンして実行印字領域を検出する場合に比べて格段に処理時間を短縮でき」るものである。
よって、「メモリ54」に格納される「イメージデータ(ビデオデータ)」と、「実行印写領域検出回路52」に使用される「イメージデータ(ビデオデータ)」とは、全く等価なデータである。
してみれば、引用発明の「開始アドレス(ファーストアドレス)」及び「終了アドレス(ラストアドレス)」は、メモリ格納前の段階で検出しても、メモリ格納後の段階で検出しても、全く同様な値を得られることとなるから、それらの検出につき、処理時間の短縮を重視せずに「ビットマップメモリの内部をスキャンして実行印字領域を検出する」ようにして、「最先頭アドレス」及び「最後尾アドレス」を、「前記複数のイメージバッファに格納された色別のイメージデータの開始アドレスのうち最小のアドレス」及び「前記複数のイメージバッファに格納された色別のイメージデータの終了アドレスのうち最大のアドレス」とすることは、当業者であれば容易に想到しうるものである。
したがって、相違点2に係る本願発明の構成は、引用文献に基づいて、当業者が容易に想到し得るものである。

(3)相違点3について
引用発明の「イメージバッファ(メモリ46)」は、「1印刷行分の各色イメージデータを格納」しているのであるから、それらを記憶する記憶領域を有し、当該領域は、すくなくとも各色イメージの開始位置から終了位置までの範囲に対応する領域を有していることは明らかである。けだし、なんらかの特殊な構造を採用しない限り、そのような領域がなければ、「イメージバッファ(メモリ46)」は、1印刷行分の各色イメージデータを格納できないからである。
してみれば、相違点3に係る事項は実質的な相違点ではない。

(4)相違点4について
引用発明は、「前行(nライン分)を往路方向で印写した後、印写終了位置(アドレス)と次行のファーストアドレスFA及びラストアドレスLAとを比較して、キャリッジの移動距離が短い方のアドレス、例えばファーストアドレスFAのときには、そのファーストアドレスFAにキャリッジを移動させた後、本行(nライン分)を往路方向で印写し、例えばラストアドレスLAのときには、ラストアドレスLAにキャリッジを移動させた後、本行を復路方向で印写することにより、前行の印写終了位置と次行のファーストアドレス及びラストアドレスの情報に基づいて最短距離でキャリッジを移動させる」ものであるから、「印写に用いられるデータ」は、「キャリッジを移動させた後に開始される印写で用いられるデータ」であるところの「その行のファーストアドレスFAからその行のラストアドレスLAまでのデータ」であることは、明らかである。
してみれば、引用発明の「ヘッド駆動手段」が、「記憶領域から読み出した、印刷ヘッドに供給する各色のイメージデータ」を、実効印写領域に相当する「『最先頭アドレス(「最小のファーストアドレス」又は「その行のファーストアドレスFA」)』から『最後尾アドレス(「最大のラストアドレス」又は「その行のラストアドレスLA」)』までのデータ」とすることは、当業者が容易に想到し得ることである。
したがって、相違点4に係る本願発明の構成は、引用文献に基づいて、当業者が容易に想到し得るものである。

(5)相違点5について
引用発明の「開始アドレス(ファーストアドレス)」は、「ファーストアドレス検出部61」において、「主走査方向に1ライン毎に生成されるシリアルのビデオデータに含まれるインク滴吐出データ(インク滴を吐出させるためにエネルギー発生手段の駆動を要求するデータの意味)に対応する最初のアドレス(これを「ファーストアドレス」という。)が検出」され、引用発明の「終了アドレス(ラストアドレス)」は、「ラストアドレス検出部62」において、「主走査方向に1ライン毎に生成されるシリアルのビデオデータに含まれるインク滴吐出データの最後のアドレス(これを「ラストアドレス」という。)が検出」されているから、引用発明の「開始アドレス(ファーストアドレス)」及び「終了アドレス(ラストアドレス)」は、インク滴を吐出させるためにエネルギー発生手段の駆動を要求するデータがあるアドレスであり、いわゆるヌルデータのアドレスでないことは明らかである。
また、上記(2)でも述べたように「引用発明の「開始アドレス(ファーストアドレス)」及び「終了アドレス(ラストアドレス)」は、メモリ格納前の段階で検出しても、メモリ格納後の段階で検出しても、全く同様な値を得られる」こととなり、データ(アドレス)としては、各色イメージバッファ内に格納されたものか否かによりなんら差違は生じないから、引用発明の「最先頭アドレス(最小のファーストアドレス)及び最後尾アドレス(最大のラストアドレス)」は、本願発明の「各色イメージバッファ内に格納された前記各色イメージデータ内の両端部に存在するヌル領域および、前記各色イメージバッファ内に格納された前記各色イメージデータ以外に存在するヌル領域を除外した各色の正味のイメージデータの最先頭アドレスと最後尾アドレス」に相当する。
したがって、相違点5に係る事項は実質的な相違点ではない。

(6)効果について
本願発明の奏する効果は、引用発明の奏する効果及び周知技術の奏する効果から当業者が予測できた程度のものである。

(7)まとめ
以上の検討によれば、本願発明は、当業者が引用文献に記載された発明及び周知技術に基づいて容易に発明することができたものである。

6 むすび
以上のとおり、本願発明は、当業者が引用文献に記載された発明及び周知技術に基づいて容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2010-09-09 
結審通知日 2010-09-14 
審決日 2010-09-27 
出願番号 特願2007-291617(P2007-291617)
審決分類 P 1 8・ 121- WZ (B41J)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 清水 督史  
特許庁審判長 長島 和子
特許庁審判官 星野 浩一
湯本 照基
発明の名称 カラープリンタ及びその制御方法  
代理人 宮坂 一彦  
代理人 須澤 修  
代理人 上柳 雅誉  

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