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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H01J
管理番号 1231066
審判番号 不服2008-21676  
総通号数 135 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2011-03-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2008-08-25 
確定日 2011-01-26 
事件の表示 特願2002-560164「強制空冷される内部軸受」拒絶査定不服審判事件〔平成14年 8月 1日国際公開、WO02/59932、平成16年 6月17日国内公表、特表2004-518262〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1 手続の経緯
本願は、平成13年10月23日(パリ条約による優先権主張2000年10月25日、米国)に出願された国際出願であって、平成19年3月28日付けで拒絶理由が通知され、同年7月3日付けで手続補正がなされたものの、平成20年5月15日付けで拒絶査定がなされた。
本件は、前記拒絶査定を不服として平成20年8月25日に請求された拒絶査定不服審判事件であって、同日付けで手続補正がなされている。その後、当審において平成21年5月1日付けで審尋が行われ、同年8月11日付けで回答書が提出されている。

2 平成20年8月25日付け手続補正
平成20年8月25日付け手続補正は明細書の特許請求の範囲を補正するものであって、補正前(平成19年7月3日付けで補正。以下同じ。)の請求項1ないし16を削除し、補正前の請求項17および請求項18のみとする補正であるので、前記手続補正が平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項第1号に掲げる請求項の削除を目的とする適法な補正であることは明らかである。

3 本願発明
上記のとおり、平成20年8月25日付け手続補正は適法であるので、本願の請求項1および2に係る発明は、平成20年8月25日付け手続補正書によって補正された明細書の特許請求の範囲の請求項1および2に記載された技術的事項により特定されるとおりのものと認められるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は次のとおりである。
「ロータに回転可能に接続された陽極と、
軸受と、を有し、
前記ロータは、運転中、冷却油、空気、又は気体を受け入れる軸受通路を規定する軸受シャフトを有し、
前記軸受は、前記ロータと前記軸受シャフトとの間に設けられる、X線管を、製造する方法であって、
前記X線管を加熱温度で加熱する工程と、
前記X線管の内部チャンバから気体及び分子を真空ポンピングする工程と、
前記加熱工程と同時に、前記軸受を冷却するために冷却媒体を前記軸受通路に流す工程と、を有する、
ことを特徴とする方法。」

4 本願の優先日前に頒布された刊行物
(1)引用例1
原査定の拒絶の理由に引用された、本願の優先日前に頒布された刊行物である特開2000-40479号公報(以下、「引用例1」という。)には、図面とともに以下の技術的事項の記載がある。
(1a)「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はX線管の生産技術に関するものである。より詳細には、本発明は、運転中にアノードから放散される熱により引き起こされるX線管の軸受に対する加熱の影響を減少させることに関するものである。」
(1b)「【0006】回転を与えるために、アノード体は通常、インダクションモーターにより回転されるローターに取り付けられている。ローターは軸受体により順番に回転可能に支持されている。軸受体は軸の回りでローター及びアノードの滑らかな回転を提供する。通常、軸受体は軸受ハウジングに配置された少なくとも2組の玉軸受を含んでいる。多くの場合、玉軸受は環状に連なっている金属球からなり、該金属球は各球の外面に鉛又は銀を塗布することにより滑らかになり、それにより最小の摩擦抵抗でローターに対する支持を提供する。」
(1c)「【0007】
【発明が解決しようとする課題】X線管の運転中、アノード体はハウジング内を流れる油又は他の冷却流体の使用により受動的に冷却され、前記油又は他の冷却流体は管球容器を通りアノード体により放射される熱を吸収するのに役立つ。しかし、アノード体から放射される熱の一部分は又、ローター及び軸受体により吸収される。例えば、アノード体から放射される熱は、多くの高出力の適用において軸受体を約400℃の温度にさらすことが認められた。不運にも、軸受へのそのような熱移動は軸受の性能に悪影響を及ぼす。例えば、軸受の各球に塗布された潤滑剤に対する長期で過度の加熱はそのような潤滑剤の効果を減少させる。更に、長期かつ又は過度の加熱は又、軸受の寿命、従って、X線管の寿命に悪影響を及ぼす。
【0008】アノード体から軸受体に伝わる熱量を減少させる1つの公知の方法は、ローターに対して熱遮蔽物を機械的に確保することである。熱遮蔽物は、軸受体に向かうアノード体からの放射熱の一部から軸受体を保護するのに役立つ。不運にも、熱遮蔽物は、アノード体からの熱移動から軸受体を完全に保護するのは不可能であり、放射熱の一部は軸受体により吸収されるだろう。更に、熱遮蔽物は軸受体への熱移動を防ぐには役立つが、熱遮蔽物は、軸受体にすでに吸収された熱を冷却する役割を果たすことはしない。更に、軸受体がローターに囲まれていると仮定すれば、軸受体はアノード体によりなされるようにハウジングに含まれる冷却流体に対して容易に熱を放射することはできない。従って、一度、熱が軸受体に移動すると、そのような熱は容易に放散しない。」
(1d)「【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、X線装置が提供される。該X線装置は、ハウジング、該ハウジング内に配置されたX線管、及び軸受体の内部を冷却する手段を含んでいる。X線管は加熱のときに電子を放出するフィラメントを有するカソード体、電子とアノード体との間の衝突がアノード焦点からX線を発生するように電子を遮蔽するターゲットを形成するアノード体、アノード体を回転可能に支持する軸受体、及びアノード体とカソード体を真空に閉じ込める管球容器を含んでいる。
【0010】本発明の更なる別の局面によれば、X線管が提供される。該X線管は、空のチャンバを形成する管球容器、軸受体を介して空のチャンバ内に回転可能に取り付けられると共にその回転を提供するためにローターに作動的に結合されたアノード体、及びX線のビームを発生する焦点の回転アノード体に衝突する電子のビームを発生するカソード体を含んでいる。X線管は、アノード体から軸受体に配置された軸受への熱移動を減少させる手段、軸受体からの熱を吸収可能な冷却流体を受け取る軸受体内に形成された冷却チャネルを有する手段を更に含んでいる。
【0011】本発明の別の局面によれば、X線管が提供される。該X線管は空のチャンバを形成する管球容器を含み、該管球容器内でアノード体が軸受体に回転可能に取り付けられカソード体と相互に作用し合いX線を発生する。軸受体は該軸受体を通る冷却流体を導く手段を含んでいる。
【0012】本発明の更なる別の局面によれば、X線管の軸受体を冷却する方法が提供される。該方法は、X線管の軸受体に冷却流体を供給する段階と、軸受体の内部を通して冷却流体を導く段階を含んでいる。」
(1e)「【0017】図3から図6を参照すると、本発明の軸受体44がより詳細に示されている。軸受体44は円筒中空の軸受ハウジング46を含み、該軸受ハウジングは内面47(図5)と外面50を有している。軸受ハウジング46の外面50は1対の内側溝52a、52bの境界を定め、該内側溝にはそれぞれ玉軸受48a,48bが配置されている。対応する玉軸受48a,48b用の外側溝54a,54bはローター本体42の内面で境界を定められている。各軸受48a,48bは高速度鋼製の多数の金属球で構成され、鉛又は銀の潤滑剤で被覆され減少した摩擦接触を提供する。勿論、別の材料製の他の適当な軸受が又使用されてもよい。
【0018】軸受ハウジング46内には内側冷却シャフト60(図3及び図6)が配置されている。…(中略)…
【0019】冷却シャフト60は該冷却シャフト60の縦軸65に沿う中心穿孔64を含み、以下により詳細に論じるように、油を軸受体44に流す入口を提供する。冷却シャフト60が軸受体44内に配置されている時、冷却シャフト60の縦軸65はアノード体20の回転軸26に一致する。中心穿孔64は冷却シャフト60の端部70で始まり、他の端部66の冷却シャフト60に形成された円盤形状のキャップ68で終わる。冷却シャフト60の端部66近傍に配置された油の戻り穿孔72は実質上軸65に直交する方向に形成され、中心穿孔64を横切る。」
(1f)「【0022】更に図3を参照すると、取り付けボルト21は合致させて密閉する開口部94に通され、該開口部はX線管10をアノードブラケット18に固定するため軸受ハウジング46により形成されている。上述したように、本実施例の取り付けボルト21は油の入口開口部23を含んでいる。入口開口部23は又、合致して通されたコネクタ91を有する入口バルブ15bの端部を与えるように通され、確実な方法で取り付けボルト21に固定される。従って、入口開口部23はX線管10の真空状態を乱すことなしに油が軸受体44に流れる開口を提供する。本実施例では、入口開口部23は直径が2.03mm(0.08インチ)だが、その直径は油の流量を変化可能にさせるため変更されてもよい。X線管の管球容器から突き出る軸受体の外部の微小部分に油又は他の冷却流体が単に接触する従来のX線管と違って、入口開口部23は油又は他の冷却流体を軸受体44の内部に入れさせ、以下により詳細に論じるように、その油は軸受48a,48bをよりよく冷却することができる。
【0023】運転において、熱交換器24からの油(図1)は軸受体44を介して供給され、熱伝導によって軸受体44の外部を直接冷却するようになっている。…(中略)…油は、油の戻り穿孔72を通って冷却シャフト60の外面80へ流れ、実質上A1の反対方向の矢印A2方向に油の戻り路85を通って導かれる。
【0024】油の戻り路85を通って油が通過する間、軸受ハウジング46からの熱は油により吸収され、軸受ハウジング46によって軸受48a,48bに移動される熱量を順番に減少させる。軸受48a,48bが配置される表面50に対向する軸受ハウジングの内面47に沿って油の戻り路85に油を通すことにより、油はX線管10の作動中、軸受48a,48bの温度を効果的に減少させることができる。更に、軸受ハウジング46の広い表面領域を油に直接さらすことにより、油にさらされたアノード体44の表面に沿って熱がどこへでも放散され、従って、熱は容易に、油に伝わり軸受体44から除去することができる。」
(1g)「【0027】説明したX線管の1つの利点は、冷却流体が軸受体の内部内に流れ、それにより軸受に最も近い領域で軸受体を直接冷却させることができることである。別の利点は、軸受体を通る冷却流体の流量を変えることにより冷却量を調節できることである。更なる別の利点は、軸受の直接冷却がより長いX線管全体の寿命を提供することである。」

これらの記載および図面(図1、図3)の図示内容からして、引用例1には以下の発明が記載されている。
「空のチャンバを形成する管球容器、
軸受体を介して空のチャンバ内に回転可能に取り付けられると共にその回転を提供するためにローターに作動的に結合されたアノード体、
及び、X線のビームを発生する焦点の回転アノード体に衝突する電子のビームを発生するカソード体を含んでいるX線管であって、
前記軸受体は、ローター本体42と円筒中空の軸受ハウジング46の間に玉軸受48a,48bを配置してなり、運転において、前記軸受ハウジング46内に油又は他の冷却流体を供給して前記玉軸受48a,48bをよりよく冷却できるよう、冷却チャネルを有する内側冷却シャフト60が配置されているX線管。」(以下、「引用発明」という。)

(2)引用例2
同じく原査定の拒絶の理由に引用された、本願の優先日前に頒布された刊行物である特開平8-31323号公報(以下、「引用例2」という。)には、図面とともに以下の技術的事項の記載がある。
(2a)「【0002】
【従来の技術】従来の回転陽極X線管では、特開昭63-72051号に開示された如く、回転陽極X線管の固体部と回転部を連係する軸受に用いる潤滑剤は、銀、鉛、ニッケル、銅、金の固体潤滑剤が用いられており、特に廉価な鉛が多く用いられている。
【0003】また、従来の回転陽極X線管等の電子管の排気設備では、被加熱部材をヒータで400℃程度に加熱しつつ、ポンプで真空容器から排気することで、特にガス吸着の多い真空容器の内壁に付着するガス等の被加熱部材の吸着ガスを排気して、高い真空度の電子管を得ていた。」
(2b)「【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術で述べた排気設備は、非加熱部材をヒータで加熱することが要件となる。しかし、上記回転陽極X線管のうちの軸受の潤滑剤に鉛を用いているものは、400℃まで加熱すると、鉛の融点が327.5℃であることから、潤滑剤が溶け落ちてしまうので、実際には鉛の融点に達することがないように、前記ヒータの加熱を抑える必要があった。そのため、前記ヒータの加熱を充分に行うことができず、高い真空度の回転陽極X線管のための排気工程は、その開始から終了まで時間を要するという問題があった。
【0005】本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、その目的は、排気工程を迅速に行える回転陽極X線管の排気設備を提供することである。」
(2c)「【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、固定部と、該固定部と該回転部を連係し鉛潤滑剤により潤滑される軸受とで形成される回転陽極と、該回転陽極と陰極と覆う真空容器を具備する回転陽極X線管を加熱するヒータと、前記ヒータに加熱される前記回転陽極X線管の真空容器からガスを排気するポンプを備えた回転陽極X線管の排気装置において、前記回転陽極X線管の軸受が冷却される冷却装置を備えることで達成される。」
(2d)「【0007】
【作用】本発明は、回転陽極X線管の軸受を潤滑する鉛潤滑剤が冷却装置によって冷却されるので、ヒータが回転陽極X線管を加熱しても、軸受の温度が鉛の融点以上になることがないので、軸受を潤滑する鉛潤滑剤が溶け落ちることなく、また前記軸受の冷却に関与しない部材(以下、非冷却部材という)の脱ガスに好適な温度まで加熱しつつ、ポンプが前記加熱により非冷却部材から遊離されたガスを真空容器から排気することので、排気工程を従来に比べて、迅速に行うことができる。」

5 対比
本願発明と上記引用発明とを対比する。
引用発明の「回転を提供するためにローターに作動的に結合されたアノード体」が、本願発明の「ロータに回転可能に接続された陽極」に相当することは明らかであり、また、引用発明の「玉軸受48a,48b」は「ローター本体42と円筒中空の軸受ハウジング46の間に」「配置」されるものであることから、引用発明の「玉軸受48a,48b」、「軸受ハウジング46」は、それぞれ本願発明の「軸受」、「軸受シャフト」に相当する。
そして、引用発明の「軸受ハウジング46」は、「円筒中空」であって、「運転において」「油又は他の冷却流体を供給して前記玉軸受48a,48bをよりよく冷却できるよう、冷却チャネルを有する内側冷却シャフト60が配置されている」ことからして、引用発明の「軸受ハウジング46」は、本願発明の「軸受シャフト」、すなわち、「運転中、冷却油、空気、又は気体を受け入れる軸受通路を規定し」「軸受を冷却するために冷却媒体を」「流すことのできる」「軸受シャフト」に相当する。

したがって、本願発明と引用発明とは、
「ロータに回転可能に接続された陽極と、
軸受と、を有し、
前記ロータは、運転中、冷却油、空気、又は気体を受け入れる軸受通路を規定する軸受シャフトを有し、
前記軸受は、前記ロータと前記軸受シャフトとの間に設けられる、X線管であって、
軸受を冷却するために冷却媒体を前記軸受通路に流すことのできるX線管」である点で一致し、以下の点で相違する。
〈相違点〉
本願発明は、上記一致するとしたX線管について、
「前記X線管を加熱温度で加熱する工程と、
前記X線管の内部チャンバから気体及び分子を真空ポンピングする工程と、
前記加熱工程と同時に、前記軸受を冷却するために冷却媒体を前記軸受通路に流す工程と、を有する」「製造する方法」であるのに対し、引用発明には、製造する方法について開示がない点。

6 検討・判断
上記相違点について検討する。
引用例2に記載された上記(2a)?(2d)の記載事項からして、引用例2には、以下の発明(以下、「引用例2発明」という。)が記載されているということができる。
「固定部と回転部を連係する軸受に、銀、鉛、ニッケル、銅、金の固体潤滑剤を用いた回転陽極X線管の被加熱部材をヒータで400℃程度に加熱しつつ、ポンプで真空容器から排気し、特にガス吸着の多い真空容器の内壁に付着するガス等の被加熱部材の吸着ガスを排気して、高い真空度の回転陽極X線管を得る方法であって、
前記固体潤滑剤が溶け落ちることなく前記回転陽極X線管を加熱するため、前記回転陽極X線管の軸受を冷却する冷却装置を具備せしめる方法。」

ここで、上記引用例2発明が、「ロータに回転可能に接続された陽極と軸受を有するX線管」の製造方法に係る発明であることは明らかであり、また、引用例2発明の「回転陽極X線管の被加熱部材をヒータで400℃程度に加熱しつつ、ポンプで真空容器から排気し、特にガス吸着の多い真空容器の内壁に付着するガス等の被加熱部材の吸着ガスを排気」することが、本願発明の「前記X線管を加熱温度で加熱する工程」ならびに「前記X線管の内部チャンバから気体及び分子を真空ポンピングする工程」と同義であることも明らかである。
そして、上記(2b)として摘記したように、回転陽極X線管を加熱排気するに際し、軸受の潤滑剤に鉛を用いている場合には、前記潤滑剤が溶け落ちないよう、鉛の融点に達することがないように加熱する必要があるとの課題は、本願の優先日当時、当業者に周知の課題であり、引用例2発明は、前記課題解決のため、「回転陽極X線管の軸受を冷却する冷却装置を具備せしめ」たものといえる。
そうすると、「運転において、前記軸受ハウジング46内に油又は他の冷却流体を供給して前記玉軸受48a,48bをよりよく冷却できるよう、冷却チャネルを有する」X線管に係る引用発明において、既に備えられている「冷却チャネル」自体を「軸受を冷却する冷却装置」として機能せしめて前記課題解決を図ろうとすることは、引用例2に接した当業者であれば格別の創意を要することなく想到し得る事項である。
したがって、引用発明に引用例2発明を適用するに際し、「回転陽極X線管の軸受を冷却する冷却装置を具備せしめる」に代えて、既に備えられている「冷却チャネル」自体を「軸受を冷却する冷却装置」として機能せしめるため、「加熱工程と同時に、前記軸受を冷却するために冷却媒体を前記軸受通路に流す工程」を付加して、X線管の加熱排気時に、軸受部の潤滑剤が溶け落ちないようにして、上記相違点に係る構成を得ることは、当業者が容易に想到し得る事項である。
よって、上記相違点は、引用発明および引用例2発明に基いて当業者が容易に想到し得た事項である。

また、本願発明が奏する作用効果も、引用発明および引用例2発明から当業者が想定できる範囲のものにすぎない

7 むすび
上記のとおり、本願の請求項1に係る発明は、本願の優先日前に頒布された刊行物である引用例1に記載された発明および引用例2に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるので、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。
したがって、その余の請求項に係る発明について論及するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2010-08-18 
結審通知日 2010-08-24 
審決日 2010-09-13 
出願番号 特願2002-560164(P2002-560164)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (H01J)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 山口 剛  
特許庁審判長 村田 尚英
特許庁審判官 伊藤 幸仙
神 悦彦
発明の名称 強制空冷される内部軸受  
代理人 伊東 忠彦  

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