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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 B01J
管理番号 1231406
審判番号 不服2007-30936  
総通号数 135 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2011-03-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2007-11-15 
確定日 2011-02-04 
事件の表示 特願2004-68436号「低級炭化水素の芳香族化触媒」拒絶査定不服審判事件〔平成17年9月22日出願公開、特開2005-254120号〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯・本願発明
本願は、平成16年3月11日の出願であって、平成19年10月10日付けで拒絶査定がなされ、これに対して、同年11月15日に拒絶査定不服審判の請求がなされると共に同年12月17日付けで明細書及び特許請求の範囲の手続補正がなされ、平成22年4月5日付けで特許法第164条第3項に基づく報告を利用した審尋がなされたものであり、その請求項1、2に係る発明は、平成19年12月17日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1、2の記載により特定されるとおりのものと認められるところ、請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、次のとおりである。
「モリブデンを担持したメタロシリケートを炭化処理の際に還元性ガスを混合して処理を行うことにより得た低級炭化水素の芳香族化触媒であって、
前記メタロシリケートは、高圧成形法によって成形された後に、モリブデンと共に白金族元素の金属が担持され、
前記高圧成形法は真空押出成形法によって行い、その成形圧力は70?100kg/cm^(2)であること
を特徴とする低級炭化水素の芳香族化触媒。」

2.引用例の記載事項
(2-1)原査定の拒絶の理由で引用された「小島 綾一 外4名,メタンの脱水素芳香族化反応における水素添加効果とモリブデンカーバイド種触媒特性の研究,触媒,2004年3月10日,vol.46 No.2,第130-132頁」(以下、「引用例1」という。)には、下記の記載がある。
(a)第130頁上段
「Mo/HZSM-5 系触媒上でのメタン脱水素芳香族化反応において、触媒劣化の原因となるメタン由来の炭素析出を抑制する方法として、反応ガスへの水素添加効果、2種類のMo炭化物相の触媒挙動の違い、触媒への第二金属成分添加効果を検討した。」

(b)第130頁左欄の下段
「2.1. 触媒調製
Mo/HZSM-5系触媒の調製は以下の手順で行なった。アンモニウム型ZSM-5を、Moの担持量が6wt%となる量のモリブデン酸アンモニウム水溶液に含浸し、ロータリーエヴァポレーターで水を取り除き、120℃で一晩乾燥した。その後空気中550℃で8時間焼成し、熱分解によりMo酸化物を担持させた。また第二成分金属を添加する場合は、アンモニウム型ZSM-5を、モリブデン酸アンモニウム水溶液に含浸する際に同時に添加した。鉄族元素(Fe,Co,Ni)の場合は硝酸塩を使用し、白金族元素(Ro,Rh)の場合は塩化物を使用した。第二金属成分とMoのモル比は0.2:1とした。その後の乾燥、焼成条件はMo単独の場合と同様にした。」

(c)第130頁右欄
「2.2. 炭化処理
・・・(省略)・・・
このように調整した試料を石英製の反応管に充填し、前処理を施した。従来の方法では、空気中で550℃まで昇温、1時間維持したのち、9CH_(4)+Ar混合ガスに切り替え、圧力を0.3MPa、温度を650℃にして1時間維持することにより炭化処理を施した。このときMo酸化物から直接炭化することにより、HCP構造を持つβ-Mo_(2)Cが形成される。ここでは新しい処理方法として、CH_(4)+4H_(2)混合ガス流通下、常圧で700℃まで5℃/minで昇温、2時間維持してβ-Mo_(2)Cを合成する方法も用いた。またMo炭化物には、FCC構造を持つα-MoC_(1-X)も知られている。この場合、試料をC_(4)H_(10)+11H_(2)混合ガス流通下、常圧で350℃まで昇温、24時間維持することによりFCC構造を持つMoO_(X)H_(Y)C_(Z)に還元して[9]、その後550℃まで再び5℃/minで昇温した段階で9CH_(4)+Ar混合ガスに切り替え、750℃まで昇温、10分間維持してα-MoC_(1-X)を合成した。炭化処理後の試料のXRDパターンをFigure1に示す。」

(d)上記(b)で示した「・・・アンモニウム型ZSM-5を、Moの担持量が6wt%となる量のモリブデン酸アンモニウム水溶液に含浸し・・・」との記載からして、ZSM-5は、モリブデン酸アンモニウム水溶液に含浸される前に、Moを担持することができる形態に成形されているということができるので、引用例1には、「ZSM-5は、Moを担持することができる形態に成形された後に、モリブデン酸アンモニウム水溶液に含浸されてMoを担持する」ことが記載されているということができる。

上記(a)ないし(d)の記載事項より、引用例1には、
「Moを担持したZSM-5を炭化処理の際に例えば『9CH_(4)+Ar混合ガス』を混合して処理を行うことにより得たメタン脱水素芳香族化反応の触媒であって、
前記ZSM-5は、成形された後に、Moと共に白金族元素の金属が担持された、
メタン脱水素芳香族化反応の触媒。」の発明(以下、「引用例1記載の発明」という。)が開示されている。

(2-2)同特開平5-155785号公報(以下、「引用例2」という。)には、下記の記載がある。
(e)「【0037】ゼオライトMFI は、特に、一般に非晶質のマトリックス、例えばアルミナゲルの湿潤粉末と混合されてもよい。次にこの混合物は、例えばダイスを通す押出しによって成形される。このようにして得られた担体のゼオライト含量は、一般に約0.5 ?99.89 重量%、有利には約40?90重量%である。触媒のマトリックス含量は、0.1 ?99.49 %、有利には約10?60%である。成形は、アルミナ以外のマトリックス、例えばマグネシア、シリカ・アルミナ、天然粘土(カオリン、ベントナイト)を用いて、例えば押出し、ペレット成形、顆粒状触媒の製造方法、滴状凝結(オイル・ドロップ)、または噴霧乾燥のような技術によって実施しうる。
【0038】成形前のゼオライトMFI への、あるいは成形後の担体上へのガリウムの担持は、ゼオライト中の金属の担持を可能にする、当業者に知られたあらゆる方法によって実施される。競争剤が好ましくは硝酸アンモニウムである、競争を用いたカチオン交換技術、あるいはさらには含浸または沈澱による触媒上へのガリウムの担持技術を利用してもよい。イオン交換溶液またはガリウムの含浸溶液は、ガリウム化合物、例えば酸化ガリウム、硝酸ガリウム、硫酸ガリウム、ハロゲン化ガリウムまたは水酸化ガリウムから調製されてもよい。これらのイオン交換または含浸または沈澱技術はまた、ゼオライト粉末上に直接金属を担持するために、場合によってはゼオライトとマトリックスとの混合前に用いてもよい。イオン交換および/または含浸または沈澱の1つまたは複数の工程を終えて、触媒上に担持されたガリウムの含量は、触媒全体に対して、0.01?10重量%、好ましくは0.03?7.0 重量%である。
【0039】前記の手順によって得られた、また場合によっては空気下、一般に350 ℃?690 ℃の温度で焼成処理を受けてもよい触媒は、オキシ熱分解ガスの芳香族化反応に用いられる。この反応は、気体炭化水素を、より高い価値が付加された液体物質(主としてベンゼン、トルエン、キシレン)として有効利用することができるので、特に有利である。
【0040】下記の他の実施例は、本方法を明確にするが、その範囲を限定するものではない。
【0041】下記実施例で用いられる触媒は、押出し物の形態で、マトリックス20重量%とゼオライト80重量%を含む。
【0042】実施例1:芳香族化触媒の製造
CBV1502 という商品名で、Conteka 社から供給されている水素型ゼオライトMFI を用いる。このゼオライトMFI は、Si/Alモル比75、ナトリウム含量0.016 重量%、および77Kでの窒素吸着によって測定された細孔容積0.174 cm^(3)g^(-1)を特徴とする。
【0043】このゼオライトMFI を、アルミナゲルの湿潤粉末と混合する。次に混合物を、ダイスを通す押出しによって成形する。
【0044】得られた押出し固体の乾燥および焼成後、ガリウムをイオン交換によってこのゼオライト上に担持する。イオン交換溶液は、0.2 M硝酸ガリウムから調製される。溶液のpHは、アンモニア水で2.2 に調節される。
【0045】このようにして得られた触媒A中の、4回のイオン交換後に得られたガリウム含量は、3.2 重量%であった。」

(f)上記(e)の「【0037】・・・このようにして得られた担体のゼオライト含量は、一般に約0.5 ?99.89 重量%、有利には約40?90重量%である・・・」との記載からして、引用例2には、担体におけるゼオライトの含有量を80重量%程度にすることが記載されている。

上記(e)(f)の記載事項より、引用例2には、「触媒を担持するゼオライト含有成形体(メタロシリケート)の成形について、押出成形法によって成形すると共に、成形段階におけるゼオライト(メタロシリケート成分)の含有量を80重量%程度にする」ことが開示されている。

(2-3)同特開平9-150061号公報(以下、「引用例3」という。)には、下記の記載がある。
(g)「【0007】
【実施例】以下に実施例を示し本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
【0008】実施例1
ゼオライトとしてはSiO_(2)/Al_(2)O_(3)モル比が20のモルデナイト粉末1020gを使用し、無機バインダーとして粘土180gを添加し、混合する。これに、メチルセルロース24g、ポリエチレンオキサイド24gおよび水1000gを加えて1時間、混練し、水分調整した後、ピストン押出機で円柱状に成形した。この成形物を110℃で一夜乾燥し、500℃で5時間焼成した。ペレットの寸法は直径4mmで平均長さ6mmであった。このペレットにRuCl_(3)・3H_(2)Oの水溶液を含浸し、500℃で5時間焼成し、Ruとして0.5wt%を含むゼオライト触媒Aを得た。
【0009】実施例2
ゼオライトとしてはSiO_(2)/Al_(2)O_(3)モル比が8のUSY型ゼオライト255gを使用し、無機バインダーとして粘土25gを添加し、混合する。これに、メチルセルロース6g、ポリエチレンオキサイド6gおよび水250gを加えて1時間、混練し、水分調整した後、ピストン押出機で円柱状に成形した。この成形物を110℃で一夜乾燥し、500℃で5時間焼成した。ペレットの寸法は直径4mmで平均長さ6mmであった。このペレットにRuCl_(3)・3H_(2)Oの水溶液を含浸し、500℃で5時間焼成し、Ruとして0.5wt%を含むゼオライト触媒Bを得た。
【0010】実施例3
実施例1において、Ruとして2.0wt%を含むように調製した以外は同様な処方によりゼオライト触媒Cを得た。」

(h)上記(g)の記載からして、引用例3には、円柱状に成形された成形体におけるゼオライトの含有量が、水分をカウントせずに算出すると、実施例1、3では82重量%、実施例2では87重量%になることが記載されている。

上記(g)(h)の記載事項より、引用例3には、「触媒を担持するゼオライト含有成形体(メタロシリケート)の成形について、押出成形法によって成形すると共に、成形段階におけるゼオライト(メタロシリケート成分)の含有量を80重量%程度にする」ことが開示されている。

(2-4)特開平4-50157号公報(以下、「引用例4」という。)には、以下の記載がある。
(i)公報第2頁右下欄第15行?同第4頁左上欄第15行
「上記原料粉末となるセラミックス材料はアルミナ、ジルコニア、ムライト、コージェライト等の酸化物系セラミックス粉末材料のどれでもよい。又、前述したものを主成分とした、マグネシア、ジルコニア等の酸化物系セラミックス粉末材料、炭化ケイ素、炭化チタン等の炭化物系セラミックス粉末材料、窒化ケイ素、窒化ボロン等の窒化物系セラミックス粉末材料との混合物でもよい。セラミックス粉末はできる限り小さい粒度を有することが望ましく、特に1μm以下の粒度を有することが好ましく、更には0.5μm以下の粒度が好ましい。又、セラミックス材料の純度はできる限り高いものが望ましく99%以上が好ましく、更には99.9%以上のものが好ましい。
又、微生物起源の多糖類とはグルカン系の多糖類が好ましく、パラミロン、カードラン、スクレノグルカンなどのβ-1,3-グリコシドを有するβ-1,3-グルカンが保水性、可塑性などの面から更に好ましい。
この微生物起源の多糖類は上記セラミックス粉末となじみがよく、可塑剤及びバインダーとして使用され、セラミックス材料100重量部に対して2?5重量部用いられる。又、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロースもバインダーとして使用され、これと上記微生物起源の多糖類との混合物でセラミックス材料100重量部に対し2?7重量部添加する。上記添加量を2?5重量部又は2?7重量部の範囲に限定したのは、この範囲より添加量が少ないと押出成形の際に形状が崩れ、押出成形品を得ることができなくなるとともに、添加量が多いと本発明の目的とする高強度、かつ高密度を有するセラミックス焼成体を得ることができなくなるためである。更に第2発明の実施態様において微生物起源の多糖類並びにポリビニルアルコール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロースのうち少くとも1種の混合比率を同じ、もしくは微生物起源の多糖類の方を多く配合することにより、より優れた強度と密度を有し、かつ強度のばらつきの少ないセラミックス焼成体を得ることができる。
又、上記配合によって混合物をセラミック材料に対して含有させることにより、混合物がセラミックス材料粉末及び他の添加剤になじみやすく、このため押出成形用セラミックス材料は均一なものとなり、更に押出成形用セラミックス材料は押出成形により、適切な圧力を加えることによりセラミックス材料粉末間の隙間が減少しくセラミックス材料粉末同士が接近し)、高密度を有する押出成形品を得ることができ、更にはこれを焼成することにより高密度を有するセラミックス焼成体を得ることができるとともに強度のばらつきの少ないものが得られる。
そして、上記混合物に更に解膠剤としてアクリル酸オリゴマー2重量部以下(0は含まず)、滑剤としてワックス、ステアリン酸、パラフィン(好ましくはエマルジョン)のうち少なくとも1種を3重量部以下(0は含まず)添加することによりセラミックス材料を均一に成形及び押出し成形することができるとともに、複雑な断面形状を有する例えばLアングル、ハニカム材、矩形ホロー材などの押出成形に有効である。
本発明の第3発明は前記第1発明における押出成形用のセラミックス材料を供給口より供給経路内へ供給し、これを供給経路の一端に設けられた口金に向って、60kgf/cm^(2)以上の押出圧力にて加圧し、前記口金より押出成形品を成形する押出成形用セラミックス材料の押出成形方法である。
又、第4発明は前記第2発明における押出成形用のセラミックス材料を上記第3発明と同様の方法により押出成形する方法である。
具体的には、本発明に係る押出成形用セラミックス材料を得て、これを例えば第1図図示の真空押出装置5の供給口1より供給経路2内に供給し、これを前記供給経路2の一端に設けられた口金3に向って脱気をしながら60kgf/cm^(2)以上の押出圧力にてスクリュー4で加圧する。ここで押出圧力を60kgf/cm^(2)以上にしたのは60kgf/cm^(2)より低圧で押出した場合、押出成形が困難になるからであるとともに、本発明の目的である密度及び曲げ強度を有するセラミックス焼成体を得ることができなくなるからである。より好ましくは80kgf/cm^(2)以上とすることにより成形密度を向上させ、より高強度、高密度にすることができる。更に口金3より押出された押出成形品を乾燥させ、これを焼成することにより、高密度でかつ高強度を有し、強度のばらつきの少ないしかも複雑形状のセラミックス焼成体を得ることができる。なお、バインダーとしてセルロース系化合物を使用し、可塑剤として多価ヒドロキシ化合物を使用し、これらをセラミックス材料に含有した従来のものは、通常50?60kgf/cm^(2)の押出圧力にて成形している。これは該範囲より低圧では保形性の良好なものが得られにくく、場合によっては押出成形ができなく、高圧では押出された押出成形品の乾燥割れが顕著になるためである。」

(j)上記(i)の「・・・本発明に係る押出成形用セラミックス材料を得て、これを例えば第1図図示の真空押出装置5の供給口1より供給経路2内に供給し・・・押出圧力を60kgf/cm^(2)以上に・・・より好ましくは80kgf/cm^(2)以上とする・・・」との記載からして、引用例4には、真空押出成形における押出圧力を80kgf/cm^(2)程度にすることが記載されている。

上記(i)(j)の記載事項より、引用例4には、「ゼオライト含有セラミックス成形体(メタロシリケート)の成形について、真空押出成形法(高圧成形法)によって成形すると共に、押出(成形)圧力を80kgf/cm^(2)程度(高圧)にする」ことが開示されている。

3.対比・判断
本願発明と引用例1記載の発明とを対比する。
引用例記載の発明の「Mo」、「ZSM-5」、「例えば『9CH_(4)+Ar混合ガス』」、「メタン脱水素芳香族化反応の触媒」は、本願発明の「モリブデン」、「メタロシリケート」、「還元性ガス」、「低級炭化水素の芳香族化触媒」にそれぞれ相当する。

上記より、本願発明と引用例1記載の発明とは、
「モリブデンを担持したメタロシリケートを炭化処理の際に還元性ガスを混合して処理を行うことにより得た低級炭化水素の芳香族化触媒であって、
前記メタロシリケートは、成形された後に、モリブデンと共に白金族元素の金属が担持された、
低級炭化水素の芳香族化触媒。」という点で一致し、以下の点で相違している。

<相違点>
本願発明では、触媒を担持するメタロシリケートの成形について、「高圧成形法によって」成形され・・「高圧成形法は真空押出成形法によって行い、その成形圧力は70?100kg/cm^(2)である」のに対して、
引用例1記載の発明では、「高圧成形法によって」成形され・・「高圧成形法は真空押出成形法によって行い、その成形圧力は70?100kg/cm^(2)である」かどうか明らかでない点。

<相違点>について検討する。
一般に、触媒を担持するゼオライト含有成形体(メタロシリケート)の成形について、押出成形法によって成形すると共に、成形段階におけるゼオライト(メタロシリケート成分)の含有量を80重量%程度にすることは、本願出願前周知の事項(例えば、引用例2、3参照)であり、また、ゼオライト含有セラミックス成形体(メタロシリケート)の成形について、真空押出成形法(高圧成形法)によって成形すると共に、押出(成形)圧力を80kgf/cm^(2)程度(高圧)にすることも、本願出願前周知の事項(例えば、引用例4参照)であり、
さらに、引用例1記載の発明と上記周知の事項とは、「メタロシリケートの成形」という点で共通する。
そうすると、引用例1記載の発明の「触媒を担持するメタロシリケートの成形」について、上記周知の事項を適用することで、「高圧成形法によって」成形され・・「高圧成形法は真空押出成形法によって行い、その成形圧力は80kg/cm^(2)程度(70?100kg/cm^(2))である」ようにすると共に、成形段階におけるメタロシリケート成分の含有量を80重量%程度にする(無機バインダーの含有量を少なくする)ことは、当業者であれば容易に想到し得ることである。
したがって、相違点に係る本願発明の発明特定事項とすることは、引用例1記載の発明および本願出願前周知の事項に基いて当業者であれば容易になし得ることである。
そして、本願発明の作用効果は、引用例1記載の発明および本願出願前周知の事項より当業者であれば十分に予測し得るものである。
よって、本願発明は、引用例1記載の発明および本願出願前周知の事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。

4.むすび
したがって、本願発明は、引用例1記載の発明および本願出願前周知の事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるので、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
それゆえ、本願は、特許請求の範囲の請求項2に係る発明について検討するまでもなく、拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2010-12-03 
結審通知日 2010-12-07 
審決日 2010-12-20 
出願番号 特願2004-68436(P2004-68436)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (B01J)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 牟田 博一  
特許庁審判長 大黒 浩之
特許庁審判官 小川 慶子
豊永 茂弘
発明の名称 低級炭化水素の芳香族化触媒  
代理人 鵜澤 英久  
代理人 鵜澤 英久  
代理人 橋本 剛  
代理人 橋本 剛  
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