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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 B60T
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 B60T
管理番号 1231869
審判番号 不服2009-15027  
総通号数 136 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2011-04-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-08-19 
確定日 2011-02-09 
事件の表示 特願2000-501047号「アンチ・ロールオーバー・ブレーキ装置」拒絶査定不服審判事件〔平成11年1月14日国際公開、WO99/01311、平成13年7月24日国内公表、特表2001-509448号〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 【1】手続の経緯の概要
本願は、平成10年6月30日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 1997年7月1日 米国、1997年9月3日 米国)を国際出願日とする出願であって、平成21年4月22日(起案日)付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成21年8月19日に拒絶査定不服審判の請求がなされるとともに、同日付けで特許請求の範囲の手続補正がなされたものである。

【2】平成21年8月19日付けの手続補正についての補正却下の決定

[補正却下の決定の結論]
平成21年8月19日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。

[理由]
1.本件補正後の本願発明
本件補正により、特許請求の範囲の請求項1に係る発明は、
「【請求項1】
少なくとも一対の前輪を含む車輪を有する自動車のブレーキ装置であって、該ブレーキ装置は、それぞれの車輪の回転に抵抗する圧力を加える前記少なくとも一対の前輪のための前輪ブレーキを含む1組のブレーキと、自動車をロールオーバーさせようとする所定の力に応じてロールオーバー信号を生み出すセンサーと、前記ロールオーバー信号に応じて所定のプログラムで、ヨーと横方向加速度を低減させるために、前記所定の力に応じて、該1組のブレーキの少なくとも一つの該前輪ブレーキを駆動する制御装置とを有することを特徴とするブレーキ装置。」
に補正された。(下線部は、補正箇所に関して審判請求人が付したものである。)

上記補正は、請求項1についてみると、本願の願書に最初に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内において、本件補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「車輪」を「少なくとも一対の前輪を含む車輪」と、「1組のブレーキ」を「前記少なくとも一対の前輪のための前輪ブレーキを含む1組のブレーキ」と、「前記ブレーキを駆動する制御装置」を「前記所定の力に応じて、該1組のブレーキの少なくとも一つの該前輪ブレーキを駆動する制御装置」と、それぞれ構成を限定するものであるから、新規事項を追加するものではなく、発明を特定するために必要な事項を限定するものであって、発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題を変更することのない範囲で、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
したがって、上記補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項に規定する補正の目的に合致する。

以上のとおり、上記補正は特許請求の範囲の減縮を目的とする補正を含むものであるから、本件補正後の請求項1に係る発明(以下、「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するか)について以下に検討する。

2.引用刊行物とその記載事項
2-1.引用例1
原査定の拒絶の理由に引用された、本願の優先日前に頒布された刊行物である特開平6-297985号公報(以下、「引用例1」という。)には、「車両の制御装置」に関して、下記の事項が図面とともに記載されている。

(あ)「【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両の制御装置に係り、特に急旋回時における車両の横転を防止するための車両の制御装置に関する。」
(い)「【0014】図2中1は、本発明に係る車両の制御装置を搭載した車両であり、この車両1には三つの対地変位計21?23と横加速度センサ24とが設けられている。そして、これら対地変位計21?23及び横加速度センサ24は、夫々図3に示すようにECU(電子制御装置)35に接続されている。
【0015】また前記車両1には、図3に示すようにECU35に接続されていると共に、該ECU35よりの制御信号によって開閉動作する緊急ブレーキハルブ41と、この緊急ブレーキバルブ41が開成されたときにブレーキ機構42に所定のブレーキ圧を印加するためのエアーを供給するエアータンク43とが設けられている。」
(う)「【0017】また前記横加速度センサ24は、車両1の旋回時等に該車両1に生じる横加速度α_(H)を検出する機能を有するものである。」
(え)「【0018】前記ECU35はマイクロコンピュータより成り、このマイクロコンピュータ35は前記対地変位計21?23と共に前記した重心高データ生成手段10をソフトウェア処理により実現すると共に、前記したロール角算出手段20及び横転判断基準値算出手段30をソフトウェア処理により実現する制御装置であり、図5に示す如き公知のハードウェア構成を有している。図5において、マイクロコンピュータ35は中央処理装置(CPU)50、処理プログラムを格納したリード・オンリ・メモリ(ROM)51、・・・から構成されており、それらはバス57を介して接続されている。」
(お)「【0032】・・・再び図6の説明に戻り、ステップ108で車両1の横加速度α_(H)がステップ106で算出された横転判断基準値Kより大きいか否か、・・・と判定されたときは、ステップ110で緊急ブレーキバルブ41を開成して処理は終了するが、この緊急ブレーキバルブ41の開成によってブレーキ機構42に所定のブレーキ圧が印加され、更に該ブレーキ機構42によって車両1の図示しない車輪がロックされて該車両1が停止される。」
(か)「【0034】・・・これら生成値及び算出値に基づいて車両1の横転判断基準値Kを算出し、この横転判断基準値Kに基づいて車両1の横転可能性を判断し、横加速度が該横転判断基準値Kを超えた時に、該車両1が減速制御される・・・」
(き)技術常識及び図2等からみて、車両1が少なくとも一対の前輪を含む車輪を有することは明らかである。

以上の記載事項及び図面の記載からみて、引用例1には次の発明(以下、「引用例1発明」という。)が記載されていると認められる。

[引用例1発明]
「少なくとも一対の前輪を含む車輪を有する車両1のブレーキ機構42を制御する制御装置であって、該制御装置は、車輪にブレーキ圧を印加するブレーキ機構42と、車両1の横転可能性を判断するための三つの対地変位計21?23と横加速度センサ24と、車両1の横転判断基準値Kを算出し、この横転判断基準値Kに基づいて車両1の横転可能性を判断し、横加速度が横転判断基準値Kを超えた時に、ブレーキ機構42により車輪にブレーキ圧を印加するECU35とを有する車両のブレーキ機構42を制御する制御装置。」

2-2.引用例2
原査定の拒絶の理由に引用された、本願の優先日前に頒布された刊行物である特開平9-118214号公報(以下、「引用例2」という。)には、「車輌の挙動制御装置」に関して、下記の事項が図面とともに記載されている。
(く)「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車輌の旋回時に於けるスピンやドリフトアウトの如き好ましからざる挙動を抑制し低減する挙動制御装置に係る。」
(け)「【0025】またマイクロコンピュータ72のROMは後述の如く図2、図3の制御フロー及び図4、図5のマップを記憶しており、CPUは上述の種々のセンサにより検出されたパラメータに基づき後述の如く種々の演算を行い、車輌の旋回挙動を判定するためのスピン状態量SSを求め、スピン状態量に基づき車輌の旋回挙動を推定し、その推定結果に基づき旋回外側前輪の制動力を制御して旋回挙動を制御するようになっている。」
(こ)「【0044】また車輌の旋回挙動がスピン状態にあるときにはステップ70に於いて否定判別が行われ、ステップ100に於いて旋回外側前輪の目標車輪速度Vwtfoが演算され、ステップ110?140に於いて旋回外側前輪の車輪速が目標車輪速度Vwtfoになるようその制動力が制御される。即ち旋回外側前輪に制動力が付与されることにより、車輌にアンチスピンモーメントが与えられ、これによりスピンが抑制される。」
(さ)「【0046】尚図示の実施形態に於ては、車輌の挙動制御は旋回外側前輪に制動力が与えられるスピン抑制制御であるが、挙動制御は少なくとも旋回内側前輪に制動力が与えられることにより車輌に旋回補助ヨーモーメントが与えられるドリフトアウト抑制制御であってもよく、またスピン抑制制御及びドリフトアウト抑制制御の両方であってもよい。」
(し)「【0049】また上述の実施形態に於いては、車輌の挙動がスピン状態であるときには旋回外側前輪にのみ制動力が与えられるようになっているが、旋回内側前輪にも制動力が与えられ、旋回内外輪の制動力の差により車輌にアンチスピンモーメントが与えられてもよく、また左右の後輪にも制動力が与えられてもよい。」
以上の記載事項及び図面の記載からみて、引用例2には、以下の技術事項を含む発明(以下、「引用例2発明」という。)が記載されている。

[引用例2発明]
「自動車等の車輌の旋回時に於けるスピンやドリフトアウトの如き好ましからざる挙動を抑制し低減することを目的として、旋回挙動を推定し、その推定結果に基づき旋回外側前輪に制動力が与えられる」技術事項、及び、「車輌の挙動制御は旋回外側前輪、旋回内側前輪の少なくとも一方に制動力を与える」技術事項を含む発明

3.対比・判断
本願補正発明と引用例1発明を対比すると、技術常識、その機能などからみて、引用例1発明の「車両1」は本願補正発明の「自動車」に相当し、以下同様に、「ブレーキ機構42を制御する制御装置」又は「制御装置」は「ブレーキ装置」に、「車輪にブレーキ圧を印加する」は「車輪の回転に抵抗する圧力を加える」又は「ブレーキを駆動する」に、「ブレーキ機構42」は「ブレーキ」に、「横転」は「ロールオーバー」に、「横転可能性を判断」は「ロールオーバー信号」に、「車両1の横転可能性を判断するための三つの対地変位計21?23と横加速度センサ24」は「自動車をロールオーバーさせようとする所定の力に応じてロールオーバー信号を生み出すセンサー」に、それぞれ実質的に相当する。また、引用例1発明の「車両1の横転判断基準値Kを算出し、この横転判断基準値Kに基づいて車両1の横転可能性を判断し、横加速度が横転判断基準値Kを超えた時に、ブレーキ機構42により車輪にブレーキ圧を印加する」ことと、本願補正発明の「前記ロールオーバー信号に応じて所定のプログラムで、ヨーと横方向加速度を低減させるために、前記所定の力に応じて、該1組のブレーキの少なくとも一つの該前輪ブレーキを駆動する」こととは、少なくとも「前記ロールオーバー信号に応じて所定のプログラムで、前記所定の力に応じて、ブレーキを駆動する」点では共通している。

したがって、本願補正発明の記載ぶりに倣って整理すると、両者は、
「少なくとも一対の前輪を含む車輪を有する自動車のブレーキ装置であって、該ブレーキ装置は、車輪の回転に抵抗する圧力を加えるブレーキと、自動車をロールオーバーさせようとする所定の力に応じてロールオーバー信号を生み出すセンサーと、前記ロールオーバー信号に応じて所定のプログラムで、前記所定の力に応じて、ブレーキを駆動する制御装置とを有するブレーキ装置。」
である点で一致し、以下の点で相違している。

[相違点1]
ブレーキに関して、本願補正発明は、「それぞれの車輪の回転に抵抗する圧力を加える前記少なくとも一対の前輪のための前輪ブレーキを含む1組のブレーキ」であるのに対し、引用例1発明は、ブレーキ機構42が、少なくとも一対の前輪のための前輪ブレーキを含む1組のブレーキであるのか不明な点。
[相違点2]
ロールオーバー信号に応じて所定のプログラムで、所定の力に応じて、ブレーキを駆動する制御装置に関して、本願補正発明は、「ヨーと横方向加速度を低減させるために」、「該1組のブレーキの少なくとも一つの該前輪ブレーキを駆動する」ものであるのに対し、引用例1発明のブレーキ機構42がそのようなものであるのか不明である点。

上記各相違点について以下に検討する。
[相違点1]について
車両において、どの車輪にブレーキを設けるかは、制動性能等を考慮した選択的事項であり、車両が少なくとも一対の前輪のための前輪ブレーキを具備することは従来から一般的に知られている技術事項であるから、引用例1発明において、車両1のブレーキ機構42を、少なくとも一対の前輪のための前輪ブレーキを含む1組のブレーキとすることは、当業者が容易になし得たものである。

[相違点2]について
ターンの間に外側の前輪タイヤを制動することによって、ヨーと横方向加速度を低減させる作用が奏され、ロールオーバーが防止されることは、車両に作用する各種の力の作用方向や大きさなどを考慮することで、当業者であれば技術的に理解できるところである。
ここで、引用例2発明は、上述したように、「自動車等の車輌の旋回時に於けるスピンやドリフトアウトの如き好ましからざる挙動を抑制し低減することを目的として、旋回挙動を推定し、その推定結果に基づき旋回外側前輪に制動力が与えられる」技術事項、及び、「車輌の挙動制御は旋回外側前輪、旋回内側前輪の少なくとも一方に制動力を与える」技術事項を含む発明であり、旋回時に旋回外側前輪に制動力を与えるものであるから、ヨーと横方向加速度が低減され、ロールオーバーが防止されることは当業者にとって明らかである。
そして、引用例1発明及び引用例2発明は、いずれも車両の旋回時の不安定な挙動を防止するとの共通の技術課題を有するものであり、車両の操舵角、横加速度、重心などに応じて、ロールオーバー、スピン、ドリフトアウトなどの旋回時の不安定な挙動は相互に関連するものであることに照らせば、両者を組み合わせる動機付けは十分にあるから、引用例1発明に引用例2発明の技術事項を適用して、ECU35により駆動されるブレーキ機構42によって、旋回外側前輪(又は、旋回外側前輪、旋回内側前輪の少なくとも一方)に制動力が与えられることで、ヨーと横方向加速度を低減され、ロールオーバーを防止するように構成することは、当業者が容易になし得たものである。

また、本願補正発明の奏する効果について検討しても、引用例1発明及び引用例2発明から当業者であれば予測することができる程度のものであって、格別のものとは認められない。

なお、審判請求人は、平成21年8月19日付け審判請求書の「(3)相違判断(拒絶理由2(特許法29条第2項)について」「(e)本件独立請求項1に係る発明について」において、「引用文献2(注:本審決における「引用例2」)には、旋回時のスピンやドリフトアウトなど挙動を抑制するため旋回外側前輪を制動することが記載されておりますが、制御挙動のハンチングが継続することを防止するもので、ロールオーバー(横転)を防止することを目的とするものではなく、横転を防止することを目的とする引用文献1(注:本審決における「引用例1」)と組み合わせる動機がありません。」と主張し、審尋に対する平成22年7月16日付け回答書においても同趣旨の主張をしている。
しかしながら、引用例1発明及び引用例2発明は、いずれも車両の旋回時の不安定な挙動を防止するとの共通の技術課題を有するものであり、車両の操舵角、横加速度、重心などに応じて、ロールオーバー、スピン、ドリフトアウトなどの旋回時の不安定な挙動が相互に関連があることに照らせば両者を組み合わせる動機付けは十分にあることは、上述したとおりである。

また、審判請求人は、当審に対し、本願発明の内容および先行技術の内容を説明し、当審の判断により必要であれば補正等も行う準備がある旨も記載しているが、本願補正発明の技術内容及び引用文献との対比に関する審判請求人の主張は明りょうであり、審判請求人による技術説明等を要するものではない。さらに、補正に関して審判請求人にはその機会が十分に与えられていたものであり、当審において、さらに補正の必要性があるものとは認められない。

4.むすび
結局、本願補正発明は、引用例1に記載された発明及び引用例2に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定に基づいて特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。したがって、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。

【3】本願発明
平成21年8月19日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1?28に係る発明(以下、「本願発明1」?「本願発明28」という。)は、平成21年2月9日付け手続補正により補正された明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1?28に記載された事項により特定されるものであるところ、本願発明1(本願の請求項1に係る発明)は、以下のとおりである。

「【請求項1】車輪を有する自動車のブレーキ装置であって、該ブレーキ装置は、それぞれの車輪の回転に抵抗する圧力を加える1組のブレーキと、自動車をロールオーバーさせようとする所定の力に応じてロールオーバー信号を生み出すセンサーと、前記ロールオーバー信号に応じて所定のプログラムで、ヨーと横方向加速度を低減させるために、前記ブレーキを駆動する制御装置とを有することを特徴とするブレーキ装置。」

1.本願発明1について
(1)本願発明1
上記のとおりである。

(2)引用刊行物とその記載事項
上記【2】2.に記載したとおりである。

(3)対比・判断
本願発明1は、実質的に、上記【2】3.で検討した本願補正発明の「少なくとも一対の前輪を含む車輪」を「車輪」と、「前記少なくとも一対の前輪のための前輪ブレーキを含む1組のブレーキ」を「1組のブレーキ」と、「前記所定の力に応じて、該1組のブレーキの少なくとも一つの該前輪ブレーキを駆動する制御装置」を「前記ブレーキを駆動する制御装置」と、それぞれ拡張したものに相当する。

そうすると、本願発明1の構成要件をすべて含み、さらに他の構成要件を付加したものに相当する本願補正発明が、上記【2】3.及び4.に記載したとおり、引用例1に記載された発明及び引用例2に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明1も、実質的に、同様の理由により、引用例1に記載された発明及び引用例2に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

2.むすび
以上のとおり、本願発明1(本願の請求項1に係る発明)は、引用例1に記載された発明及び引用例2に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定に基づいて特許を受けることができない。

そして、本願発明1が特許を受けることができないものである以上、本願発明2?28について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2010-09-13 
結審通知日 2010-09-14 
審決日 2010-09-27 
出願番号 特願2000-501047(P2000-501047)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (B60T)
P 1 8・ 121- Z (B60T)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 小野田 達志谿花 正由輝山本 健晴  
特許庁審判長 川上 溢喜
特許庁審判官 大山 健
常盤 務
発明の名称 アンチ・ロールオーバー・ブレーキ装置  
代理人 三好 秀和  
代理人 原 裕子  
代理人 伊藤 正和  

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