• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G06F
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G06F
管理番号 1232237
審判番号 不服2008-801  
総通号数 136 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2011-04-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2008-01-10 
確定日 2011-02-16 
事件の表示 平成10年特許願第305167号「時間軸上でのスクロール表示方法、スクロール表示制御装置および記録媒体」拒絶査定不服審判事件〔平成11年 8月 6日出願公開、特開平11-212700〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、平成10年10月27日(優先権主張:平成9年10月28日)の出願であって、平成19年3月14日付けの拒絶の理由の通知に対して、同年9月14日付けで意見書が提出されるとともに、同日付けで手続補正がなされたが、同年10月9日付けで拒絶をすべき旨の査定がされ、これに対し平成20年1月10日に拒絶査定不服審判の請求がなされるとともに、同年2月8日付けで手続補正がなされたものである。

2.平成20年2月8日付けの手続補正についての却下の決定
[結論]
平成20年2月8日付けの手続補正を却下する。
[理由]
(1)本件補正
平成20年2月8日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)は、平成19年9月14日付けの手続補正書の特許請求の範囲の請求項(以下「補正前の請求項」という。)1?26を、平成20年2月8日付けの手続補正書の特許請求の範囲の請求項(以下「補正後の請求項」という。)1?23に補正したものである。補正後の請求項1は、以下のとおりである。

「【請求項1】
コンピュータ画面上に複数のGUI操作子をガントチャートと共に表示するステップであって、上記GUI操作子が、ガントチャートの時間軸上において特定の時間領域にそれぞれ割り当てられた複数のボタンであり、上記割り当てられた時間領域のカレンダー情報を表示する、ステップと、
上記複数のGUI操作子の1つの選択に反応して、前記選択されたGUI操作子に対応する期間に上記時間軸に沿ってガントチャートを移動させるステップと、
上記カレンダー情報でなるGUI操作子の近傍にスクロールバーからなるGUI操作子が表示され、上記スクロールバーが操作されたときに、上記スクロールバーを構成するスクロールボックスの位置に対応する年月日の情報が上記画面上に表示されるように上記ガントチャートを上記時間軸に沿って移動させるステップと
を含む、方法。」

本件補正による請求項1は、補正前の請求項に記載した発明を特定するために必要な事項である「複数のGUI操作子をガントチャートと共に表示するステップ」について「上記カレンダー情報でなるGUI操作子の近傍にスクロールバーからなるGUI操作子が表示され、上記スクロールバーが操作されたときに、上記スクロールバーを構成するスクロールボックスの位置に対応する年月日の情報が上記画面上に表示されるように上記ガントチャートを上記時間軸に沿って移動させるステップ」との限定を付加する補正をしたものであり、本件補正は、特許法第17条の2第4項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正後の請求項1に記載された発明(以下「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するか)について以下に検討する。

(2)引用例の記載
原査定の拒絶の理由に引用された特開平9-73434号公報(平成9年3月18日発行。以下「引用例」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている。

A.「【0006】
【発明が解決しようとする課題】十分な画面サイズのない表示画面であっても、ユーザに見やすいフォントサイズを確保しつつ、前月または次月に渡った2週間分のスケジュールを同時に見ることのできるスケジューラを提供する。また、ユーザの希望する期間のカレンダーを表示することを可能にする。
【0007】また、コンピュータや電子手帳等に不慣れな者にも容易に操作可能であり、誤操作の少ない使い易い操作手段を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の表示画面上に日単位の各種情報を表示可能なカレンダーを表示する方法は、特定の月カレンダーを呼び出し、特定月の各日を1週間1行として表示画面に表示する段階と、ズーミングのための入力を検出する段階と、ズーミングのための入力が検出された場合、現在表示されているカレンダーに連続し、特定日に近い側の少なくとも1週間を追加して表示する段階とを含む。」(第3頁左欄35行目?同頁右欄3行目)

B.「【0018】
【発明の実施の形態】図3は、本発明に係るデータ処理システム100をブロック図で示したものである。このデータ処理システム100は処理装置2を含んでおり、更に処理装置2は、中央処理装置(CPU)4とメモリ6とを含んでいる。処理装置2には、補助記憶装置としてハードディスク装置8とフロッピーディスク装置10とを接続してある。フロッピーディスク装置10にはディスケット12が挿入され、このディスケット12には、データ処理システム100において本発明を実施するためのコンピュータ・プログラムのコードを記録してある。データ処理システム100は更に、ユーザ・インターフェース・ハードウェアを備えたシステムとすることができ、ユーザ・インターフェース・ハードウェアとしては、例えば、処理装置2への入力をするためのポインティング・デバイス14ないしキーボード16や、視覚データをユーザに提示するためのディスプレイ18がある。ポインティング・デバイス14にはマウスの他、トラックボールやトラック・ポイント(トラック・ポイントはIBM社の商標)、ジョイ・スティック等がある。データ処理システム100の具体的な実施形態として、携帯型パーソナル・コンピュータ,電子手帳,ゲームマシン等がある。
【0019】続いて、カレンダーズーミング処理の流れを図4に示す。まず処理ブロック202において、図6に示すようなひと月分の通常のカレンダーを表示画面18に表示する。この表示画面には、カレンダー表示領域28内に9月の全ての日をカバーする5週間が週単位に表示されている。1月は28?31日で変動するため、当初4?6週間が表示されることとなる。但し、かかる表示を5週間に固定し、4週間となる場合は次月第1週を付加し、6週間となる場合は、第6週をカットするか第5週の初日または初日と2日目を分割し、第6週を組み込んでもよい。
【0020】この表示画面18上には、本発明の変更表示の好適な態様の1つであるズーム機能を選択するためのズームアイコン24の他、週単位カレンダーの表示に切り換える週表示アイコン40、月単位カレンダーの表示に切り換える月表示アイコン42、半年単位カレンダーの表示に切り換える半年表示アイコン44、リスト出力を行うリストアイコン46が表示される。また、この表示画面18の右の部分には、ルーラバー33があり、これにより前月または次月方向に月カレンダーをスクロールさせることができる。さらに、この表示画面18の左の部分には、月選択アイコン34が存在し、表示する月を選択することが可能であり、該月選択アイコン34は月スクロールアイコン36,38により、現在表示されている7?12月以外の月の選択も可能にしている。年表示29及び月表示30は現在表示されているカレンダーに連動して表示させることも可能である。なお、この表示画面には複数の日単位表示枠20とこの表示枠20内に表示される文字50、図形52や期間を示す線48等を含ませることが可能である。また、本発明をマルチウインドウ環境で実施することは当業者に自明なことである。」(第4頁左欄13行目?同頁右欄17行目)

C.「【図6】」(第8頁)
【図6】からは、月選択アイコンに対応する34で示されるアイコンが、表示画面の左の部分に、カレンダーにおける各月に対応して、対応する月が表示され、月の時系列方向に複数個配置されていることが読み取れる。
また、33で示されるルーラバーは、下の方向である次月方向に、ルーラバー内のスクロールボックスを移動できる構成となっていることが読み取れる。


以上の記載によれば、引用例には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。

「十分な画面サイズのない表示画面であっても、ユーザに見やすいフォントサイズを確保しつつ、前月または次月に渡った2週間分のスケジュールを同時に見ることのできるスケジューラを提供し、ユーザの希望する期間のカレンダーを表示することを可能にするものであって、
データ処理システム100において、
データ処理システム100は、ユーザ・インターフェース・ハードウェアを備えたシステムとすることができ、ユーザ・インターフェース・ハードウェアとしては、例えば、処理装置2への入力をするためのポインティング・デバイス14ないしキーボード16や、視覚データをユーザに提示するためのディスプレイ18があり、
表示画面上に日単位の各種情報を表示可能なカレンダーを表示する方法は、特定の月カレンダーを呼び出し、特定月の各日を1週間1行として表示画面に表示するもので、
ひと月分の通常のカレンダーを表示画面18に表示し、
この表示画面には、カレンダー表示領域28内に9月の全ての日をカバーする5週間が週単位に表示され、
この表示画面18上には、週単位カレンダーの表示に切り換える週表示アイコン40、月単位カレンダーの表示に切り換える月表示アイコン42、半年単位カレンダーの表示に切り換える半年表示アイコン44、が表示され、
この表示画面18の右の部分には、ルーラバー33があり、これにより前月または次月方向に月カレンダーをスクロールさせることができ、
ルーラバー33は、下の方向である次月方向にルーラバー内のスクロールボックスを移動できる構成となっており、
この表示画面18の左の部分には、月選択アイコン34が存在し、表示する月を選択することが可能であり、該月選択アイコン34は月スクロールアイコン36,38により、現在表示されている7?12月以外の月の選択も可能にしており、
月選択アイコン34は、カレンダーにおける各月に対応して、対応する月が表示され、月の時系列方向に複数個配置されており、
年表示29及び月表示30は現在表示されているカレンダーに連動して表示させることも可能である、カレンダーを表示する方法。」

(3)対比
本願補正発明と引用発明を対比する。

引用発明の「カレンダー」は、前月または次月方向に月カレンダーをスクロールできる情報であり、また、本願補正発明の「ガントチャート」も時系列に沿って移動できる情報であるので、引用発明の「カレンダー」と本願補正発明の「ガントチャート」は、共に、時間軸に沿った情報である点で共通する。
引用発明の「週単位カレンダーの表示に切り換える週表示アイコン40」、「月単位カレンダーの表示に切り換える月表示アイコン42」、「半年単位カレンダーの表示に切り換える半年表示アイコン44」、「月選択アイコン34」及び「ルーラバー33」は、画面上の表示を切り換えるための操作アイコン及び操作バーであるので、これらの複数の操作アイコン及び操作バーは、本願補正発明の「複数のGUI操作子」に相当する。
そして、引用発明のデータ処理システム100はコンピュータによるシステムであることは明らかであり、データ処理システム100は、ユーザ・インターフェース・ハードウェアを備えたシステムとすることができ、視覚データをユーザに提示するためのディスプレイ18を有し、また、引用発明はデータ処理システム100において、表示画面18に表示をしているので、上記のカレンダーと複数の操作アイコン及び操作バーが「コンピュータ画面上」に表示されていることは明らかである。そのため、引用発明と本願補正発明は「コンピュータ画面上に複数のGUI操作子を時間軸に沿った情報と共に表示する」点で一致する。
引用発明の「月選択アイコン34」は、表示する月を選択することが可能なアイコンであるので、引用発明の「月選択アイコン34」は、本願補正発明の「ボタン」であるといえる。
また、引用発明の「各月」は、本願補正発明の「特定の時間領域」に相当するものであり、引用発明の「月選択アイコン34」は、カレンダーにおける各月に対応して、月の時系列方向に複数個配置されているので、引用発明の「月選択アイコン34」は本願補正発明の「時間軸に沿った情報の時間軸上において特定の時間領域にそれぞれ割り当てられた複数のボタン」である点で一致する。
さらに、引用発明の「月選択アイコン34」は、表示する月を選択することが可能であり、「月選択アイコン34」には対応する「月」が表示されているので、引用発明の「月選択アイコン34」は、本願補正発明の「割り当てられた時間領域のカレンダー情報を表示する」ことに相当する構成を有している。
引用発明の「月選択アイコン34」は、カレンダーにおける各月に対応しており、また、表示する月を選択することが可能であるので、「月選択アイコン34」を選択することにより対応する「月」にカレンダーが移動することは明らかである。そして、この場合、各月のカレンダーの表示に移動することは、「月」という時間軸に沿ってカレンダーの表示が移動しているものといえる。そのため、引用発明と本願補正発明は、複数のGUI操作子の1つの選択に反応して、選択されたGUI操作子に対応する期間に時間軸に沿って時間軸に沿った情報を移動させる、という点で一致する。
引用発明の「ルーラバー33」は、前月または次月方向に月カレンダーをスクロールさせることができるものであり、また、本願補正発明の「GUI操作子」に相当するものでもあるので、引用発明の「ルーラバー33」は、本願補正発明の「スクロールバーからなるGUI操作子」に相当する。そして、引用発明の「ルーラバー33」は、下の方向である次月方向に、ルーラバー内のスクロールボックスを移動できる構成となっているので、引用発明は、ルーラバー33内のスクロールボックスを移動した場合に、次月以降の情報が表示されることは明らかである。また、引用発明は、月の全ての日をカバーする5週間が週単位に表示されるものであるので、上記の場合は、年月日の情報が画面上に表示されていることになる。そのため、引用発明と本願補正発明は、スクロールバーからなるGUI操作子が表示され、スクロールバーが操作されたときに、年月日の情報が画面上に表示されるように時間軸に沿った情報を時間軸に沿って移動させるという点で一致する。
そして、引用発明と本願補正発明は、方法を特定する発明である点で共通する。


すると、本願補正発明と引用発明とは、次の点で一致する。

一致点
「コンピュータ画面上に複数のGUI操作子を時間軸に沿った情報と共に表示するステップであって、
上記GUI操作子が、時間軸に沿った情報の時間軸上において特定の時間領域にそれぞれ割り当てられた複数のボタンであり、上記割り当てられた時間領域のカレンダー情報を表示する、ステップと、
上記複数のGUI操作子の1つの選択に反応して、前記選択されたGUI操作子に対応する期間に上記時間軸に沿って時間軸に沿った情報を移動させるステップと、
スクロールバーからなるGUI操作子が表示され、上記スクロールバーが操作されたときに、年月日の情報が上記画面上に表示されるように上記時間軸に沿った情報を上記時間軸に沿って移動させるステップと
を含む、方法。」

一方、両者は次の点で相違する。

相違点1
本願補正発明と引用発明は、共に、複数のGUI操作子を時間軸に沿った情報と共に表示し、GUI操作子が、時間軸に沿った情報の時間軸上において特定の時間領域にそれぞれ割り当てられた複数のボタンであり、選択されたGUI操作子に対応する期間に時間軸に沿って時間軸に沿った情報を移動させ、スクロールバーが操作されたときに、時間軸に沿った情報を時間軸に沿って移動させる点では共通するが、本願補正発明では、時間軸に沿った情報がガントチャートであるのに対し、引用発明は、時間軸に沿った情報がスケジューラを提供するためのカレンダーである点。

相違点2
本願補正発明は、カレンダー情報でなるGUI操作子の近傍にスクロールバーからなるGUI操作子が表示されているのに対し、引用発明は、スクロールバーに相当するルーラバーからなるGUI操作子が表示されているが、その位置は、カレンダー情報でなるGUI操作子の近傍ではない点。

相違点3
本願補正発明は、スクロールバーが操作されたときに、スクロールバーを構成するスクロールボックスの位置に対応する年月日の情報が画面上に表示されるものであるのに対し、引用発明では、スクロールバーが操作されたときに、年月日の情報が画面上に表示されるものではあるが、スクロールボックスの位置に対応する年月日の情報が画面上に表示されるものであるかが明らかではない点。

(4)当審の判断
上記相違点について検討する。

(相違点1についての検討)
スケジュールを管理する予定図表として、画面内にGUI操作子を共に表示するガントチャートは、本願明細書中(段落【0002】-【0004】、【図12】)にも従来技術として記載され、また、原査定において周知技術を示す文献として引用された特開平7-251356号公報:段落【0032】、【図9】(以下、周知例1という。)、及び、特開平7-134765号公報:段落【0051】、【図20】(以下、周知例2という。)に記載されているように周知である。
そのため、時間軸に沿った情報がスケジューラを提供する引用発明のカレンダーを周知のガントチャートとして本願補正発明のように構成することは当業者であれば容易に成し得ることである。

(相違点2についての検討)
上記の周知例2に記載されているように、ガントチャートにおいてスクロールバーを具備させることは周知の技術である。そして、そのスクロールバーを画面上でどのような位置に配置するかは、当業者が画面設計時に適宜選択して設定し得ることである。

(相違点3についての検討)
スクロールバー内のスクロールボックスの位置と、表示される情報をどのように対応づけるかは、当業者が画面の設計時に適宜選択して設定し得る事項であり、引用発明において、スクロールボックスの位置に表示させたい年月日を対応づけるように構成することは、当業者であれば容易に成し得ることである。

また、本願補正発明の構成によって生じる効果も、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が予測できるものである。

したがって、本願補正発明は、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

(5)むすび
以上のとおり,本件補正は,平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので,同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

3.本願発明について
平成20年2月8日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、平成19年9月14日付けの手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。

「【請求項1】
コンピュータ画面上に複数のGUI操作子をガントチャートと共に表示するステップであって、上記GUI操作子が、ガントチャートの時間軸上において特定の時間領域にそれぞれ割り当てられた複数のボタンであり、上記割り当てられた時間領域のカレンダー情報を表示する、ステップと、
上記複数のGUI操作子の1つの選択に反応して、前記選択されたGUI操作子に対応する期間に上記時間軸に沿ってガントチャートを移動させるステップと
を含む、方法。」

(1)引用例
原査定の拒絶の理由に引用された引用例及びその記載事項は、前記2.(2)に記載したとおりである。

(2)当審の判断
本願発明は、前記2.で検討した本願補正発明から、「複数のGUI操作子をガントチャートと共に表示するステップ」に関する限定事項である「上記カレンダー情報でなるGUI操作子の近傍にスクロールバーからなるGUI操作子が表示され、上記スクロールバーが操作されたときに、上記スクロールバーを構成するスクロールボックスの位置に対応する年月日の情報が上記画面上に表示されるように上記ガントチャートを上記時間軸に沿って移動させるステップ」を省いたものである。
そうすると、本願発明の構成要件をすべて含み、さらに他の構成要件を付加したものに相当する本願補正発明が、前記2.(4)に記載したとおり、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も同様の理由により、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

(3)むすび
以上のとおり、本願発明は、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2010-09-15 
結審通知日 2010-09-21 
審決日 2010-10-04 
出願番号 特願平10-305167
審決分類 P 1 8・ 575- Z (G06F)
P 1 8・ 121- Z (G06F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 岩橋 龍太郎  
特許庁審判長 大野 克人
特許庁審判官 安久 司郎
篠塚 隆
発明の名称 時間軸上でのスクロール表示方法、スクロール表示制御装置および記録媒体  
代理人 奥山 尚一  
代理人 有原 幸一  
代理人 伊東 忠彦  
代理人 松島 鉄男  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ