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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 E04F 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 E04F |
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管理番号 | 1234794 |
審判番号 | 不服2010-2918 |
総通号数 | 137 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2011-05-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2010-02-10 |
確定日 | 2011-03-28 |
事件の表示 | 特願2004- 78159「高分子系長尺床材の施工方法及び床構造」拒絶査定不服審判事件〔平成17年 9月29日出願公開、特開2005-264551〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1.手続の経緯 本願は,平成16年3月18日にされた出願であって,平成21年10月29日付けで拒絶査定がなされ,これに対し,平成22年2月10日に拒絶査定に対する審判請求がなされ,同時に手続補正がなされたものである。 平成22年9月7日付けで,審判請求人に前置報告書の内容を示し意見を求めるための審尋を行ったところ,平成22年11月8日に回答書が提出された。 第2.平成22年2月10日付けの手続補正についての補正の却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 平成22年2月10日付けの手続補正を却下する。 [理由] 1.補正の内容,補正後の本願発明 平成22年2月10日付けの手続補正(以下,「本件補正」という。)は,特許請求の範囲の請求項1を,補正前(平成21年4月10日付け手続補正書を参照)のものから,次のとおりに補正しようとするものである。 「【請求項1】 高分子系長尺床材の施工方法であって,フック状ファスナー付きアンダーレイシートを,フック状ファスナーを上向きにして床下地へ貼り付け,その上に,裏面に目付量が50?150g/m^(2)であり,厚みが0.5?1mmであるスパンボンド不織布を積層した高分子系長尺床材を載置し,アンダーレイシートに付設のフック状ファスナーと高分子系長尺床材裏面に積層した前記スパンボンド不織布とを押圧係合し,係合固定力を20?60kgとすることを特徴とする高分子系長尺床材の施工方法。」 上記補正は,補正前の請求項1に係る発明における不織布を「スパンボンド不織布」に限定するものであるから,特許請求の範囲の減縮を目的とする補正事項を含む。 そこで,本件補正後の請求項1に係る発明(以下,「補正発明」という。)が,特許出願の際,独立して特許を受けることができるものかについて検討する。 2.刊行物及びその記載内容 刊行物1 特開2002-294984号公報 原査定の拒絶の理由に引用され,本願出願前に頒布された上記刊行物1には,図面とともに,以下の記載がある。 (1a)「特許請求の範囲】 【請求項1】床面上に敷きつめられる一体化床材であって, フェルト材と,該フェルト材の上面に固定された合成樹脂製シート状床材とを備え, 前記フェルト材と前記合成樹脂製シート状床材とは一体化されていることを特徴とする一体化床材。 ・・・ 【請求項6】床面上に,請求項1?5のいずれかに記載の一体化床材を敷きつめてなる一体化床材の敷設構造であって, 前記床面上には,前記フェルト材に着脱可能な着脱シート材が貼り付けられ,前記着脱シート材の上面に,前記一体化床材のフェルト材が着脱可能に敷きつめられることによって,前記床面上に前記一体化床材が固定されていることを特徴とする一体化床材の敷設構造。 【請求項7】請求項6記載の一体化床材の敷設構造において, 前記着脱シート材は合成樹脂製で,その上面には前記フェルト材に絡みつく突起部が設けられており, この突起部が前記フェルト材に絡みつくことによって,前記着脱シート材は前記フェルト材に固定されていることを特徴とする一体化床材の敷設構造。 ・・・ 【請求項9】請求項6?8のいずれかに記載の一体化床材の敷設構造において, 前記着脱シート材の下面には,前記床面に接着される粘着面が設けられており, この粘着面が前記床面上に貼り付けられていることを特徴とする一体化床材の敷設構造。 ・・・ 【請求項12】床面上に,請求項1?5のいずれかに記載の一体化床材を敷設する一体化床材の敷設方法であって, 前記床面上の少なくとも隅部に,着脱シート材を貼り付け, 次いで,前記着脱シート材の上面および着脱シート材が貼り付けられていない床面に前記一体化床材を敷きつめることを特徴とする一体化床材の敷設方法。」 (1b)「【0009】さらに,前記フェルト材3と前記合成樹脂製シート状床材4とは一体化されているので,従来と異なり,合板を敷きつめる作業や合板上に接着剤を塗布する作業,合成樹脂製シート状床材を合板に接着剤によって固定する面倒な作業を行うことなく,一度に,フェルト材3と合成樹脂製シート状床材4とを床面2上に敷きつめることができる。したがって,施工工数が少なく施工作業の簡略化および施工期間の短縮化を図ることができる。また,従来では,前記合板は大工によって施工され,前記合成樹脂製シート状床材は専門の職人によって施工されており,専門の職人の手配や工事待ち等の問題が生じていたが,前記フェルト材3と前記合成樹脂製シート状床材4とは一体化されているので,誰でも容易に施工することができるとともに施工期間を短縮できる。」 (1c)「【0021】請求項6の発明によれば,前記床面2上には,前記フェルト材3に着脱可能な着脱シート材6が貼り付けられ,前記着脱シート材6の上面に前記一体化床材1のフェルト材3が着脱可能に敷きつめられることによって,前記床面2上に前記一体化床材1が固定されているので,従来と異なり,合板に接着剤を塗布して合成樹脂製シート状床材を固定する作業を省くことができ,前記床面2上に貼り付けられた着脱シート材6の上面に,前記一体化床材1のフェルト材3を敷きつめるだけで容易に床面2上に一体化床材1を固定することができる。また,従来と異なり,床面2に接着剤によって固定された床材に比べて,前記一体化床材1は着脱可能に床面2に敷きつめられているので,床面2から前記一体化床材1を容易かつ自在に剥がすことができる。したがって,リフォームする場合や,部分的に汚れたり破損して補修する場合,前記一体化床材1を剥がして交換する作業をスムーズに行うことができる。」 (1d)「【0024】請求項7の発明によれば,前記着脱シート材6は合成樹脂製で,その上面に設けられた突起部7が前記フェルト材3に絡みつくことによって,前記着脱シート材6は前記フェルト材3に固定されているので,前記突起部7に前記フェルト材3の下面を敷きつめるだけで,容易かつ確実に前記着脱シート材6に前記フェルト材3を固定することができる。」 (1e)「【0027】前記着脱シート材6は,例えば,前記床面2上の隅部のみに貼り付けても良いし,床面2上の全面に貼り付けても良い。・・・また,床面2上の全面に貼り付けた場合,床面2上に一体化床材1をより確実に固定することができる。」 (1f)「【0040】図1に示すように,本発明の第1の実施の形態の一体化床材1は,洗面所やトイレの床面2上に敷きつめられる床材であって,正面視略長方形の板状である。この一体化床材1は,フェルト材3と,該フェルト材3の上面に接着剤等により固定された合成樹脂製シート状床材4とを備え,フェルト材3と合成樹脂製シート状床材4とは一体化されている。前記合成樹脂製シート状床材4は,塩化ビニル製の長尺なシート状の床材であり,合成樹脂製シート状床材4の表面には,深さと幅の双方が異なる複数の溝部で構成された木目模様5が形成されている。また,この合成樹脂製シート状床材4の厚さはフェルト材3の厚さよりも薄くなっており,この一体化床材1の厚さは12mmとされ,他の部屋の床面上に敷設されるフローリングの厚さとほぼ等しくなっている。」 (1g)「【0044】次に,床面2上に一体化床材1を敷設する一体化床材1の敷設方法について説明する。図2に示すように,床面2上の周囲および内部に格子状となるように,着脱シート材6の下面に貼り付けられた剥離紙を当接させたうえで,剥離紙を粘着面6aから剥がして粘着面6aを貼り付ける。次いで,床面2に貼り付けられた着脱シート材6の上面および着脱シート材6が貼り付けられていない床面2に,多数の一体化床材1のフェルト材3を敷きつめ,これによって床面2上に多数の一体化床材1を固定する。 【0045】本発明の第1の実施の形態によれば,フェルト材3と,該フェルト材3の上面に固定された合成樹脂製シート状床材4とを備えているので,従来使用していた合板に比べてフェルト材3は切断し易く,予め切断しておいたフェルト材3を敷設することによって,他の部屋の床面との段差を容易に調整し段差を無くすことができる。また,フェルト材3を備えているので,より柔らかい床材とすることができ,クッション性を高めることができる。したがって,歩いた時に足に受ける感触が良い。また,フェルト材3によって,遮音性や断熱性も向上させることができる。」 上述の記載事項(1a)?(1g)及び図面の記載から見て,刊行物1には,以下の発明が記載されているものと認められる。(以下,「刊行物1記載の発明」という。) 「合成樹脂製の長尺なシート状の床材の施工方法であって,フェルト材に絡みつく突起部が設けられた着脱シート材を床面に貼り付け,着脱シート材の上面に,フェルト材を一体化した前記合成樹脂製の長尺なシート状の床材を着脱可能に敷きつめ,着脱シート材の上面に設けられた突起部が前記フェルト材に絡みつくことによって固定する,合成樹脂製の長尺なシート状の床材の施工方法。」 3.対比 補正発明と刊行物1記載の発明とを対比する。 刊行物1記載の発明の「合成樹脂製の長尺なシート状の床材」は,補正発明の「高分子系長尺床材」に相当する。 刊行物1記載の発明の「突起部」は,対向するシートに係合固定される引っ掛かり部分であるから,補正発明の「フック状ファスナー」に相当し,刊行物1記載の発明の「突起部が設けられた着脱シート材」は,補正発明の「アンダーレイシート」に相当する。 刊行物1記載の発明の「フェルト」と補正発明の「裏面に目付量が50?150g/m^(2)であり,厚みが0.5?1mmであるスパンボンド不織布」とは,フック状ファスナーに係合して高分子系長尺床材を固定するために高分子系長尺床材に固定された「被接合用不織シート材」である点で共通する。 刊行物1記載の発明において「アンダーレイシート(着脱シート材)」が「フック状ファスナーを上向きにして」床下地へ貼り付けられることは,アンダーレイシートの上に高分子系長尺床材を載置するという配置上自明である。また,フック状ファスナーと被接合用シート材とを「押圧係合」することも,フック状ファスナーがシート材と引っ掛かって係合するという固定構造上自明である。 よって,補正発明と刊行物1記載の発明との一致点,相違点は以下のように認定できる。 [一致点] 高分子系長尺床材の施工方法であって,フック状ファスナー付きアンダーレイシートを,フック状ファスナーを上向きにして床下地へ貼り付け,その上に,被接合用不織シート材を積層した高分子系長尺床材を載置し,アンダーレイシートに付設のフック状ファスナーと高分子系長尺床材裏面に積層した被接合用不織シート材とを押圧係合した,高分子系長尺床材の施工方法。 [相違点1] 被接合用シート材が,補正発明は「目付量が50?150g/m^(2)であり,厚みが0.5?1mmであるスパンボンド不織布」であるのに対し,刊行物1記載の発明は,「フェルト」であり,その製法及び厚みや目付,係合力の数値等が本願のように特定されていない点。 [相違点2] 補正発明は,係合固定力が「20?60kgとする」とされているのに対し,刊行物1記載の発明は,このようなことが定められていない点。 4.判断 上記相違点について検討する。 相違点1について 刊行物1記載の発明においてフェルトは,記載事項(1d)に記載されるように,フック状ファスナーと係合して床材を係合固定する被接合用シート材として機能するものであるから,被接合用シート材がフェルトに限られるものではなく,フック状ファスナーと係合して床材を係合固定可能なシート材であればフェルトに代えて他の素材も被接合用シートとして使用できることは,刊行物1から当業者が容易に認識できるところである。 一方,不織シート材として不織布は,平成21年10月29日付けの補正却下の決定で提示した特開2002-256686号公報(【0014】等参照。)にも示されるように周知の材料であり,その製法として,スパンボンド工法も同公報に記載のように周知の工法である。 そして,スパンボンド工法で作られたスパンボンド不織布が,その構造上フック状ファスナーに係合し得るものであることは明らかであるから,刊行物1記載の発明において,被接合用不織シート材としてフェルトに代えてスパンボンド不織布を採用することは当業者が容易なし得ることである。 ところで,刊行物1記載の発明は,従来は床面の段差解消のために,高分子系床材(合成樹脂シート状床材)の下に合板が敷かれていたものを,施工性やクッション性の向上を目的として床材の下にフェルト材を敷くようにしたものである。 刊行物1は,このような段差解消やクッション性確保等の目的から,その実施例においてシート状床材と厚さが同程度またはそれより以上といった,本件補正発明と比して厚みを大きいものに設定されていると考えられる。 しかし,刊行物1の段落【0021】【0024】(記載事項(1c)(1d)参照)等を参酌すれば,刊行物1には,合成樹脂性シートとフェルトを積層一体化した床材を,突起部が設けられた着脱シート材の上に敷き詰めて固定することで,接着剤で固定するような面倒な作業を行うことなく,施工工数が少なく,交換作業を容易にすることができる床材の施工方法が提供されていることは,当業者が認識できることである。そして,このような施工方法においては,突起部(フック状ファスナー)に係合するシート材は,床材の使用目的にかなった係合固定力等を有すれば足りるのであり,所定の厚さのフェルトに限定されるものではないことは明らかである。 してみると,刊行物1記載の発明を実施するにあたって被接合用不織シート材の厚みは,刊行物1の実施例に開示されるような所定の厚さをもつものに限られるものではなく,床材の設置位置等に応じて当業者が適宜設定できるものと認められる。例えば,段差がない部分やクッション性がさほど必要でない部分に,施工工数が少なく交換作業が容易な施工方法として刊行物1記載の「床下地へ貼り付けたフック状ファスナー付きアンダーレイシートの上に被接合用不織シート材を積層した高分子系長尺床材を載置し押圧係合させる」施工方法を採用する際に,被接合用不織シート材であるスパンボンド不織布の厚みを,強度や達成すべき係合固定力,経済性等を総合して0.5?1mmとし,あわせて目付量を50?150g/m^(2)とすることは,当業者が容易になし得ることである。 審判請求人は,審尋回答書中にて,引用発明1は,床面の段差を解消するために床材の下面に厚み方向に適当な厚みのフェルトを積層したものであって,合板を切断することが容易でないことを課題とし,厚み方向に容易に切断できるフェルトを合成樹脂製シートに積層したことにより上記課題を解決したものであり,引用発明1は,フェルトの厚みが,例えば,引用発明1の段落【0040】によれば6mmより厚いものと考えられ,厚み方向に切断しがたい,目付量が50?150g/m^(2)であり,厚みが0.5?1mmであるスパンボンド不織布は除外されている旨主張する。 しかし,厚さについては,先に検討したとおり,当業者が適宜設定し得るものである。また,目付量が50?150g/m^(2)であり,厚みが0.5?1mmであるスパンボンド不織布を積層した高分子系長尺床材は,従来の合板を積層した高分子系長尺床材に比して切断容易であると認められ,厚みが0.5?1mmであるスパンボンド不織布を積層した高分子系長尺床材と,6mm程度の厚みのフェルトを積層したものとを比した際に,前者の切断容易性が後者よりもはるかに劣るといった事情も認められない。 したがって,0.5?1mmであるスパンボンド不織布が高分子系長尺床材に積層される被接合用シート材から除外されているとも,0.5?1mmであるスパンボンド不織布を積層した高分子系長尺床材を刊行物1記載の発明へ適用することに阻害要因があるとも認められず,審判請求人の上記主張は採用できない。 以上検討したように,刊行物1記載の発明において,被接合用シート材を目付量が50?150g/m^(2)であり,厚みが0.5?1mmであるスパンボンド不織布として補正発明の相違点1に係る構成とすることは,当業者が容易になし得ることである。 相違点2について 係合固定力は,床材の使用箇所や着脱の容易性等を考慮して適宜定めるべきものであり,その数値範囲を20?60kgとすることは,当業者が適宜なし得ることである。 補正発明の効果は,全体として,刊行物1記載の発明及び周知技術から当業者が予測できる程度のものである。 したがって,補正発明は,刊行物1記載の発明及び周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである 5.補正の却下の決定についてのむすび 以上のとおり,本件補正は,平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項で準用する同法第126条第5項の規定に違反するものであり,同法第159条第1項で準用する同法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。 よって,上記[補正の却下の決定の結論]のとおり決定する。 第3.本願発明について 1.本願発明 平成22年2月10日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので,本願の請求項1に係る発明(以下,「本願発明」という。)は,平成21年4月10日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される以下のとおりのものである。 「【請求項1】高分子系長尺床材の施工方法であって,フック状ファスナー付きアンダーレイシートを,フック状ファスナーを上向きにして床下地へ貼り付け,その上に,裏面に目付量が50?150g/m2であり,厚みが0.5?1mmである不織布を積層した高分子系長尺床材を載置し,アンダーレイシートに付設のフック状ファスナーと高分子系長尺床材裏面に積層した不織布とを押圧係合し,係合固定力を20?60kgとすることを特徴とする高分子系長尺床材の施工方法。」(以下,「本願発明」という。) 2.刊行物の記載内容 原査定の拒絶の理由に引用された刊行物1の記載事項は,前記「第2.2.」に記載したとおりである。 3.対比・判断 本願発明は,前記「第2.」で検討した補正発明から,不織布を「スパンボンド不織布」とする限定を削除したものである。 前記第2.4.で検討したとおり,補正前の請求項1に係る発明において不織布を「スパンボンド不織布」と限定した補正発明が,刊行物1記載の発明及び周知技術から容易になし得るものと判断されるものであるから,この限定をしない本願発明も,当然,刊行物1記載の発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものと認められる。 したがって,本願発明は,刊行物1記載の発明及び周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものである。 4.本願発明についてのむすび 以上のとおり,本願発明は,刊行物1記載の発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 第4.むすび したがって,本願発明は,刊行物1記載の発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり,他の請求項について検討するまでもなく,本願は拒絶をすべきものである。 よって,結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2011-02-02 |
結審通知日 | 2011-02-04 |
審決日 | 2011-02-15 |
出願番号 | 特願2004-78159(P2004-78159) |
審決分類 |
P
1
8・
575-
Z
(E04F)
P 1 8・ 121- Z (E04F) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 鉄 豊郎 |
特許庁審判長 |
山口 由木 |
特許庁審判官 |
土屋 真理子 宮崎 恭 |
発明の名称 | 高分子系長尺床材の施工方法及び床構造 |