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審決分類 審判 訂正 ただし書き3号明りょうでない記載の釈明 訂正する A63F
審判 訂正 ただし書き1号特許請求の範囲の減縮 訂正する A63F
管理番号 1235135
審判番号 訂正2011-390014  
総通号数 138 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2011-06-24 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2011-02-04 
確定日 2011-03-25 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第4431763号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第4431763号に係る明細書及び図面を本件審判請求書に添付された訂正明細書及び図面のとおり訂正することを認める。 
理由 1.手続の経緯
本件特許第4431763号の請求項1及び2に係る発明は、平成12年3月6日に出願した特願平2000-60100号とした特許出願に係り、平成22年1月8日にその特許権の設定の登録がなされたものである。

2.審判請求の要旨
本件審判請求の要旨は、本件特許第4431763号の明細書(以下、「本件特許明細書」という。)を本件審判請求書に添付された訂正明細書のとおり訂正することを求めるものである。
その訂正内容は、次のとおりである。

<訂正事項1>
本件特許明細書の特許請求の範囲の
「【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技盤上に球を発射する遊技機であって、遊技盤の遊技領域に始動口を配設し、該始動口に球が入賞することで遊技条件を成立させ、表示遊技の最終的な実行結果を定めるための乱数抽選を乱数抽選手段で行い、乱数抽選で抽出した数値が特賞に対応するものか否かを大当たり判定用参照テーブルを参照して求め、表示遊技を実行し、当該表示遊技の実行結果が複数の識別情報が特定の組み合わせで揃う特賞表示態様であった場合に、大入賞口が所定回数にわたって開閉され、特賞の特典が遊技者に付与される遊技機において、
可変表示手段と、表示制御手段と、遊技状態予告手段と、予告遂行手段とを備え、
前記可変表示手段は、
前記表示遊技の表示結果が表示される可変表示領域と、予告通知を行う演出表示領域と、を成すものであり、
前記表示制御手段は、
前記遊技条件の成立に基づいて前記表示遊技を前記可変表示領域上に展開表示するものであり、前記乱数抽選手段で抽出した数値が特賞に対応するものである場合、表示遊技の実行結果として前記特賞表示態様を表示し、
前記乱数抽選手段で抽出した数値が外れパターンの場合、表示遊技の実行結果が、あと1つ所定の識別情報が揃うと前記特賞表示態様になるリーチ状態を経由することなく外れの状態を表示し、
前記乱数抽選手段で抽出した数値が第1リーチ外れパターンの場合、表示遊技の実行途中で前記リーチ状態が形成され、最終的に外れの状態を表示し、
前記乱数抽選手段で抽出した数値が第2リーチ外れパターンの場合、表示遊技の実行途中で前記リーチ状態が形成され、最終的に前記第1リーチ外れパターンの場合と同一の外れの状態を表示し、
前記遊技状態予告手段は、
前記表示制御手段によって前記可変表示領域に展開表示された前記表示遊技の実行結果が、前記リーチ状態を表示遊技の実行中に経由して最終的に外れに終わるリーチ外れになったとき、遊技が今後どのように進行するかを、予告通知としての演出表示を行う前記演出表示領域に所定の演出表示を通じて遊技者に事前に予告通知するものであり、
前記乱数抽選手段で抽出した数値が前記第1リーチ外れパターンの場合は、前記可変表示領域に外れの状態を表示した後、前記演出表示領域に外れに終わる旨の予告通知を演出表示し、
前記乱数抽選手段で抽出した数値が前記第2リーチ外れパターンの場合は、前記可変表示領域に前記第1リーチ外れパターンの場合と同一の外れの状態を表示した後、前記演出表示領域に大入賞口が数回開く旨の予告通知を演出表示し、
前記予告遂行手段は、
前記演出表示を通じて事前に予告した通りに以後の遊技を進行させ、
前記乱数抽選手段で抽出した数値が前記第2リーチ外れパターンの場合、前記大入賞口が数回開く旨の予告通知の後、大入賞口を数回にわたって開閉することを特徴とする遊技機。
【請求項2】
第2表示手段と、第2表示制御手段と、第2価値付与手段とを備え、
前記第2表示制御手段は、
実行を開始してから所定の変動表示期間の経過後に実行結果が停止表示される第2表示遊技を第2遊技条件の成立に基づいて前記第2表示手段上で展開するものであって、前記変動表示期間の長さが通常値に設定された通常モードと前記変動表示期間の長さが前記通常モードより短く設定された時短モードのうちのいずれかの動作モードで前記第2表示遊技を実行するものであり、
前記第2価値付与手段は、
前記第2表示遊技の実行結果として予め定めた当選表示態様が出現したとき、遊技者に有利な第2特賞状態を形成するものであり、
前記表示制御手段は、
前記乱数抽選手段で抽出した数値が第4リーチ外れパターンの場合、表示遊技の実行途中で前記リーチ状態が形成され、最終的に前記第1リーチ外れパターンの場合と同一の外れの状態を表示し、
前記遊技状態予告手段は、
前記乱数抽選手段で抽出した数値が前記第4リーチ外れパターンの場合は、前記第1リーチ外れパターンの場合と同一の外れの状態を表示した後、前記第2表示遊技の変動表示期間の長さが通常値に設定された通常モードより短く設定された時短モードに所定回数にわたって入る旨の予告通知を演出表示し、
前記予告遂行手段は、
前記乱数抽選手段で抽出した数値が前記第4リーチ外れパターンの場合、前記予告通知した回数分の表示遊技についてその実行モードを時短モードに変更することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。」を
「【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技盤上に球を発射する遊技機であって、遊技盤の遊技領域に始動口を配設し、該始動口に球が入賞することで遊技条件を成立させ、表示遊技の最終的な実行結果を定めるための乱数抽選を乱数抽選手段で行い、乱数抽選で抽出した数値が特賞に対応するものか否かを大当たり判定用参照テーブルを参照して求め、表示遊技を実行し、当該表示遊技の実行結果が複数の識別情報が特定の組み合わせで揃う特賞表示態様であった場合に、大入賞口が所定回数にわたって開閉され、特賞の特典が遊技者に付与される遊技機において、
可変表示手段と、表示制御手段と、第2表示手段と、第2表示制御手段と、第2価値付与手段と、遊技状態予告手段と、予告遂行手段とを備え、
前記可変表示手段は、
前記表示遊技の表示結果が表示される可変表示領域と、予告通知を行う演出表示領域と、を成すものであり、
前記表示制御手段は、
前記遊技条件の成立に基づいて前記表示遊技を前記可変表示領域上に展開表示するものであり、前記乱数抽選手段で抽出した数値が特賞に対応するものである場合、表示遊技の実行結果として前記特賞表示態様を表示し、
前記乱数抽選手段で抽出した数値が外れパターンの場合、表示遊技の実行結果が、あと1つ所定の識別情報が揃うと前記特賞表示態様になるリーチ状態を経由することなく外れの状態を表示し、
前記乱数抽選手段で抽出した数値が第1リーチ外れパターンの場合、表示遊技の実行途中で前記リーチ状態が形成され、最終的に外れの状態を表示し、
前記乱数抽選手段で抽出した数値が第2リーチ外れパターンの場合、表示遊技の実行途中で前記リーチ状態が形成され、最終的に前記第1リーチ外れパターンの場合と同一の外れの状態を表示し、
前記乱数抽選手段で抽出した数値が第4リーチ外れパターンの場合、表示遊技の実行途中で前記リーチ状態が形成され、最終的に前記第1リーチ外れパターンの場合と同一の外れの状態を表示し、
前記第2表示制御手段は、
実行を開始してから所定の変動表示期間の経過後に実行結果が停止表示される第2表示遊技を第2遊技条件の成立に基づいて前記第2表示手段上で展開するものであって、前記変動表示期間の長さが通常値に設定された通常モードと前記変動表示期間の長さが前記通常モードより短く設定された時短モードのうちのいずれかの動作モードで前記第2表示遊技を実行するものであり、
前記第2価値付与手段は、
前記第2表示遊技の実行結果として予め定めた当選表示態様が出現したとき、遊技者に有利な第2特賞状態を形成するものであり、
前記遊技状態予告手段は、
前記表示制御手段によって前記可変表示領域に展開表示された前記表示遊技の実行結果が、前記リーチ状態を表示遊技の実行中に経由して最終的に外れに終わるリーチ外れになったとき、遊技が今後どのように進行するかを、予告通知としての演出表示を行う前記演出表示領域に所定の演出表示を通じて遊技者に事前に予告通知するものであり、
前記乱数抽選手段で抽出した数値が前記第1リーチ外れパターンの場合は、前記可変表示領域に外れの状態を表示した後、前記演出表示領域に外れに終わる旨の予告通知を演出表示し、
前記乱数抽選手段で抽出した数値が前記第2リーチ外れパターンの場合は、前記可変表示領域に前記第1リーチ外れパターンの場合と同一の外れの状態を表示した後、前記演出表示領域に大入賞口が数回開く旨の予告通知を演出表示し、
前記乱数抽選手段で抽出した数値が前記第4リーチ外れパターンの場合は、前記第1リーチ外れパターンの場合と同一の外れの状態を表示した後、前記第2表示遊技の変動表示期間の長さが通常値に設定された通常モードより短く設定された時短モードに所定回数にわたって入る旨の予告通知を演出表示し、
前記予告遂行手段は、
前記演出表示を通じて事前に予告した通りに以後の遊技を進行させ、
前記乱数抽選手段で抽出した数値が前記第2リーチ外れパターンの場合、前記大入賞口が数回開く旨の予告通知の後、大入賞口を数回にわたって開閉し、
前記乱数抽選手段で抽出した数値が前記第4リーチ外れパターンの場合、前記予告通知した回数分の第2表示遊技についてその実行モードを時短モードに変更することを特徴とする遊技機。」と訂正する。

<訂正事項2>
本件特許明細書の段落【0007】の
「【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の項の発明に存する。
[1]遊技盤上に球を発射する遊技機であって、遊技盤の遊技領域に始動口(50)を配設し、該始動口(50)に球が入賞することで遊技条件を成立させ、表示遊技の最終的な実行結果を定めるための乱数抽選を乱数抽選手段(121)で行い、乱数抽選で抽出した数値が特賞に対応するものか否かを大当たり判定用参照テーブルを参照して求め、表示遊技を実行し、当該表示遊技の実行結果が複数の識別情報が特定の組み合わせで揃う特賞表示態様であった場合に、大入賞口(90)が所定回数にわたって開閉され、特賞の特典が遊技者に付与される遊技機において、
可変表示手段(30)と、表示制御手段(110、181)と、遊技状態予告手段(182)と、予告遂行手段(130)とを備え、
前記可変表示手段(30)は、
前記表示遊技の表示結果が表示される可変表示領域(31?33)と、予告通知を行う演出表示領域(34)と、を成すものであり、
前記表示制御手段(110、181)は、
前記遊技条件の成立に基づいて前記表示遊技を前記可変表示領域(31?33)上に展開表示するものであり、前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が特賞に対応するものである場合、表示遊技の実行結果として前記特賞表示態様を表示し、
前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が外れパターンの場合、表示遊技の実行結果が、あと1つ所定の識別情報が揃うと前記特賞表示態様になるリーチ状態を経由することなく外れの状態を表示し、
前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が第1リーチ外れパターンの場合、表示遊技の実行途中で前記リーチ状態が形成され、最終的に外れの状態を表示し、
前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が第2リーチ外れパターンの場合、表示遊技の実行途中で前記リーチ状態が形成され、最終的に前記第1リーチ外れパターンの場合と同一の外れの状態を表示し、
前記遊技状態予告手段(182)は、
前記表示制御手段(110、181)によって前記可変表示領域(31?33)に展開表示された前記表示遊技の実行結果が、前記リーチ状態を表示遊技の実行中に経由して最終的に外れに終わるリーチ外れになったとき、遊技が今後どのように進行するかを、予告通知としての演出表示を行う前記演出表示領域(34)に所定の演出表示を通じて遊技者に事前に予告通知するものであり、
前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が前記第1リーチ外れパターンの場合は、前記可変表示領域(31?33)に外れの状態を表示した後、前記演出表示領域(34)に外れに終わる旨の予告通知を演出表示し、
前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が前記第2リーチ外れパターンの場合は、前記可変表示領域(31?33)に前記第1リーチ外れパターンの場合と同一の外れの状態を表示した後、前記演出表示領域(34)に大入賞口(90)が数回開く旨の予告通知を演出表示し、
前記予告遂行手段(130)は、
前記演出表示を通じて事前に予告した通りに以後の遊技を進行させ、
前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が前記第2リーチ外れパターンの場合、前記大入賞口(90)が数回開く旨の予告通知の後、大入賞口(90)を数回にわたって開閉することを特徴とする遊技機。」を
「【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の項の発明に存する。
[1]遊技盤上に球を発射する遊技機であって、遊技盤の遊技領域に始動口(50)を配設し、該始動口(50)に球が入賞することで遊技条件を成立させ、表示遊技の最終的な実行結果を定めるための乱数抽選を乱数抽選手段(121)で行い、乱数抽選で抽出した数値が特賞に対応するものか否かを大当たり判定用参照テーブルを参照して求め、表示遊技を実行し、当該表示遊技の実行結果が複数の識別情報が特定の組み合わせで揃う特賞表示態様であった場合に、大入賞口(90)が所定回数にわたって開閉され、特賞の特典が遊技者に付与される遊技機において、
可変表示手段(30)と、表示制御手段(110、181)と、第2表示手段(40)と、第2表示制御手段(127)と、第2価値付与手段(129)と、遊技状態予告手段(182)と、予告遂行手段(130)とを備え、
前記可変表示手段(30)は、
前記表示遊技の表示結果が表示される可変表示領域(31?33)と、予告通知を行う演出表示領域(34)と、を成すものであり、
前記表示制御手段(110、181)は、
前記遊技条件の成立に基づいて前記表示遊技を前記可変表示領域(31?33)上に展開表示するものであり、前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が特賞に対応するものである場合、表示遊技の実行結果として前記特賞表示態様を表示し、
前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が外れパターンの場合、表示遊技の実行結果が、あと1つ所定の識別情報が揃うと前記特賞表示態様になるリーチ状態を経由することなく外れの状態を表示し、
前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が第1リーチ外れパターンの場合、表示遊技の実行途中で前記リーチ状態が形成され、最終的に外れの状態を表示し、
前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が第2リーチ外れパターンの場合、表示遊技の実行途中で前記リーチ状態が形成され、最終的に前記第1リーチ外れパターンの場合と同一の外れの状態を表示し、
前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が第4リーチ外れパターンの場合、表示遊技の実行途中で前記リーチ状態が形成され、最終的に前記第1リーチ外れパターンの場合と同一の外れの状態を表示し、
前記第2表示制御手段(127)は、
実行を開始してから所定の変動表示期間の経過後に実行結果が停止表示される第2表示遊技を第2遊技条件の成立に基づいて前記第2表示手段(40)上で展開するものであって、前記変動表示期間の長さが通常値に設定された通常モードと前記変動表示期間の長さが前記通常モードより短く設定された時短モードのうちのいずれかの動作モードで前記第2表示遊技を実行するものであり、
前記第2価値付与手段(129)は、
前記第2表示遊技の実行結果として予め定めた当選表示態様が出現したとき、遊技者に有利な第2特賞状態を形成するものであり、
前記遊技状態予告手段(182)は、
前記表示制御手段(110、181)によって前記可変表示領域(31?33)に展開表示された前記表示遊技の実行結果が、前記リーチ状態を表示遊技の実行中に経由して最終的に外れに終わるリーチ外れになったとき、遊技が今後どのように進行するかを、予告通知としての演出表示を行う前記演出表示領域(34)に所定の演出表示を通じて遊技者に事前に予告通知するものであり、
前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が前記第1リーチ外れパターンの場合は、前記可変表示領域(31?33)に外れの状態を表示した後、前記演出表示領域(34)に外れに終わる旨の予告通知を演出表示し、
前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が前記第2リーチ外れパターンの場合は、前記可変表示領域(31?33)に前記第1リーチ外れパターンの場合と同一の外れの状態を表示した後、前記演出表示領域(34)に大入賞口(90)が数回開く旨の予告通知を演出表示し、
前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が前記第4リーチ外れパターンの場合は、前記第1リーチ外れパターンの場合と同一の外れの状態を表示した後、前記第2表示遊技の変動表示期間の長さが通常値に設定された通常モードより短く設定された時短モードに所定回数にわたって入る旨の予告通知を演出表示し、
前記予告遂行手段(130)は、
前記演出表示を通じて事前に予告した通りに以後の遊技を進行させ、
前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が前記第2リーチ外れパターンの場合、前記大入賞口(90)が数回開く旨の予告通知の後、大入賞口(90)を数回にわたって開閉し、
前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が前記第4リーチ外れパターンの場合、前記予告通知した回数分の第2表示遊技についてその実行モードを時短モードに変更することを特徴とする遊技機。」と訂正する。

<訂正事項3>
明細書の段落番号0008の記載を削除する。

<訂正事項4>
本件特許明細書の段落【0022】の
「また、変動表示期間の長さが通常値に設定された通常モードと変動表示期間の長さが通常モードより短く設定された時短モードのうちのいずれかで第2表示遊技を実行する機能を備えたものでは、所定期間にわたって時短モードに入る旨を予告通知してもよい。」を、
「また、変動表示期間の長さが通常値に設定された通常モードと変動表示期間の長さが通常モードより短く設定された時短モードのうちのいずれかで第2表示遊技を実行する機能も備えており、所定期間にわたって時短モードに入る旨も予告通知する。」と訂正する。
<訂正事項5>
本件特許明細書の段落【0109】の
「【発明の効果】
本発明にかかる遊技機によれば、リーチを経由して外れになった場合に、第1リーチ外れパターンの場合は、可変表示領域に外れの状態が表示された後、外れに終わる旨の予告通知の演出表示が演出表示領域で行われ、第2リーチ外れパターンの場合は、可変表示領域に前記第1リーチ外れパターンの場合と同一の外れの状態が表示された後、大入賞口が数回開く旨の予告通知の演出表示が演出表示領域で行われ、今後の遊技の進行についての事前予告が行われ、さらにその事前予告通りに必ず遊技が進行するので、リーチ外れに終わった場合でも、遊技者の興奮と期待感を喚起し続けることができるとともに、遊技内容が変化に富み、面白みを増すことができる。」を
「【発明の効果】
本発明にかかる遊技機によれば、リーチを経由して外れになった場合に、第1リーチ外れパターンの場合は、可変表示領域に外れの状態が表示された後、外れに終わる旨の予告通知の演出表示が演出表示領域で行われ、第2リーチ外れパターンの場合は、可変表示領域に前記第1リーチ外れパターンの場合と同一の外れの状態が表示された後、大入賞口が数回開く旨の予告通知の演出表示が演出表示領域で行われ、第4リーチ外れパターンの場合は、可変表示領域に前記第1リーチ外れパターンの場合と同一の外れの状態が表示された後、第2表示遊技が時短モードに所定回数にわたって入る旨の予告通知の演出表示が演出表示領域で行われ、今後の遊技の進行についての事前予告が行われ、さらにその事前予告通りに必ず遊技が進行するので、リーチ外れに終わった場合でも、遊技者の興奮と期待感を喚起し続けることができるとともに、遊技内容が変化に富み、面白みを増すことができる。」と訂正する。

3.当審の判断
(1)訂正事項1について
訂正事項1には、本件特許明細書の特許請求の範囲の請求項1(以下、「訂正前の請求項1」という。また、本件特許明細書の特許請求の範囲の請求項2も同様に「訂正前の請求項2」という。)を削除し、その内容を訂正前の請求項1を引用していた訂正前の請求項2に組み合わせることで、訂正前の請求項2を新たな請求項1とした部分(以下、「前者」という。)と、訂正前の請求項1の内容を訂正前の請求項2に、単純に組み合わせただけとは認められない部分(以下、「後者」という。)が存在するため、両者を分けて検討する。
まず、後者から検討する。
訂正事項1における「前記乱数抽選手段で抽出した数値が前記第4リーチ外れパターンの場合、前記予告通知した回数分の第2表示遊技についてその実行モードを時短モードに変更する」のうち、特に「予告通知した回数分の第2表示遊技」なる構成は、訂正前の請求項1及び2には存在しない構成である。
しかしながら、第4リーチ外れパターンが実行される場合、第1リーチ外れパターンの場合と同一の外れの状態を表示した後、第2表示遊技の変動表示期間の長さが通常値に設定された通常モードより短く設定された時短モードに所定回数にわたって入る旨の予告通知を演出表示することは、本件特許明細書の特許請求の範囲の請求項2の記載からも、本願の願書に添付された明細書(以下、「当初明細書」という。)の段落0031、0057、0097?0105の記載からも自明である。
とすれば、訂正事項1の後者の部分は、第4リーチ外れパターンによって外れの状態を表示した後に予告通知する内容として、訂正前の請求項2において単に「表示遊技」と限定していた構成を、普通図柄表示装置40で行われる第2遊技表示であることを明らかにするための訂正であって、明りようでない記載の釈明を目的とするものであると認めることができる。
したがって、訂正事項1の後者の部分は、特許法126条1項ただし書3号に掲げる事項を目的としたものと認める。
そして、訂正事項1の後者の部分は、実際上の意味内容を変更するものではないとともに、本件特許明細書の記載にも合致しており、当初明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものである。また、実質的に特許請求の範囲を拡張又は変更するものでもない。
すなわち、訂正事項1の後者の部分は、特許法126条3項及び4項の規定に適合する。

次に、前者について検討する。
前者は、訂正前の請求項2に記載された構成を技術的なまとまりに従って分割し、訂正前の請求項1の記載に合わせるために順序を適宜入れ換えて、訂正前の請求項1に記載された構成に組み合わせて新たな請求項1としたものであって、上記後者で検討した事項を除いて、訂正前の請求項2に記載された構成と、訂正前の請求項1に記載された構成とは過不足なく組み合わされている。
つまり、訂正事項1の前者の部分は、本件特許明細書の特許請求の範囲から請求項1を単に削除したものといえるから、特許請求の範囲の減縮を目的としたものと認めることができる。
したがって、訂正事項1の前者の部分は、特許法126条1項ただし書1号に掲げる事項を目的としたものと認める。
そして、請求項の削除に伴う特許請求の範囲の減縮であるから、当初明細書又は図面に記載された事項の範囲内のものであること、特許請求の範囲を実質上拡張し又は変更するものではないことは明らかであって、訂正事項1の前者の部分は、特許法126条第3項及び第4項の規定に適合している。
また、前者の部分によって訂正された訂正後の特許請求の範囲に記載された事項により特定される発明は、拒絶すべき理由を有しない特許発明を、限定して減縮するものであるから、特許出願の際独立して特許を受けることができない発明でないことは明らかであり、特許法126条第5項の規定にも適合する。

(2)訂正事項2?5について
訂正事項2?5は、いずれも訂正事項1における本件特許明細書の請求項1を削除したことに伴い、訂正した特許請求の範囲の記載と、発明の詳細な説明の記載の整合を取るものであって、明りようでない記載の釈明を目的とするものであると認めることができる。
したがって、訂正事項2?5は、いずれも特許法126条1項ただし書3号に掲げる事項を目的としたものと認める。
そして、訂正事項2?5は、実際上の意味内容を変更するものではないとともに、本件特許明細書の記載にも合致しており、当初明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものである。また、実質的に特許請求の範囲を拡張又は変更するものでもない。
すなわち、訂正事項2?5は、特許法126条3項及び4項の規定にも適合する。

4.むすび
以上のとおりであるから、本件訂正審判の請求は、特許法第126条第1項ただし書第1号及び第3号に掲げる事項を目的とするものである。また、同条第3項、第4項及び第5項の規定にも適合する。

よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
遊技機
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技盤上に球を発射する遊技機であって、遊技盤の遊技領域に始動口を配設し、該始動口に球が入賞することで遊技条件を成立させ、表示遊技の最終的な実行結果を定めるための乱数抽選を乱数抽選手段で行い、乱数抽選で抽出した数値が特賞に対応するものか否かを大当たり判定用参照テーブルを参照して求め、表示遊技を実行し、当該表示遊技の実行結果が複数の識別情報が特定の組み合わせで揃う特賞表示態様であった場合に、大入賞口が所定回数にわたって開閉され、特賞の特典が遊技者に付与される遊技機において、
可変表示手段と、表示制御手段と、第2表示手段と、第2表示制御手段と、第2価値付与手段と、遊技状態予告手段と、予告遂行手段とを備え、
前記可変表示手段は、
前記表示遊技の表示結果が表示される可変表示領域と、予告通知を行う演出表示領域と、を成すものであり、
前記表示制御手段は、
前記遊技条件の成立に基づいて前記表示遊技を前記可変表示領域上に展開表示するものであり、前記乱数抽選手段で抽出した数値が特賞に対応するものである場合、表示遊技の実行結果として前記特賞表示態様を表示し、
前記乱数抽選手段で抽出した数値が外れパターンの場合、表示遊技の実行結果が、あと1つ所定の識別情報が揃うと前記特賞表示態様になるリーチ状態を経由することなく外れの状態を表示し、
前記乱数抽選手段で抽出した数値が第1リーチ外れパターンの場合、表示遊技の実行途中で前記リーチ状態が形成され、最終的に外れの状態を表示し、
前記乱数抽選手段で抽出した数値が第2リーチ外れパターンの場合、表示遊技の実行途中で前記リーチ状態が形成され、最終的に前記第1リーチ外れパターンの場合と同一の外れの状態を表示し、
前記乱数抽選手段で抽出した数値が第4リーチ外れパターンの場合、表示遊技の実行途中で前記リーチ状態が形成され、最終的に前記第1リーチ外れパターンの場合と同一の外れの状態を表示し、
前記第2表示制御手段は、
実行を開始してから所定の変動表示期間の経過後に実行結果が停止表示される第2表示遊技を第2遊技条件の成立に基づいて前記第2表示手段上で展開するものであって、前記変動表示期間の長さが通常値に設定された通常モードと前記変動表示期間の長さが前記通常モードより短く設定された時短モードのうちのいずれかの動作モードで前記第2表示遊技を実行するものであり、
前記第2価値付与手段は、
前記第2表示遊技の実行結果として予め定めた当選表示態様が出現したとき、遊技者に有利な第2特賞状態を形成するものであり、
前記遊技状態予告手段は、
前記表示制御手段によって前記可変表示領域に展開表示された前記表示遊技の実行結果が、前記リーチ状態を表示遊技の実行中に経由して最終的に外れに終わるリーチ外れになったとき、遊技が今後どのように進行するかを、予告通知としての演出表示を行う前記演出表示領域に所定の演出表示を通じて遊技者に事前に予告通知するものであり、
前記乱数抽選手段で抽出した数値が前記第1リーチ外れパターンの場合は、前記可変表示領域に外れの状態を表示した後、前記演出表示領域に外れに終わる旨の予告通知を演出表示し、
前記乱数抽選手段で抽出した数値が前記第2リーチ外れパターンの場合は、前記可変表示領域に前記第1リーチ外れパターンの場合と同一の外れの状態を表示した後、前記演出表示領域に大入賞口が数回開く旨の予告通知を演出表示し、
前記乱数抽選手段で抽出した数値が前記第4リーチ外れパターンの場合は、前記第1リーチ外れパターンの場合と同一の外れの状態を表示した後、前記第2表示遊技の変動表示期間の長さが通常値に設定された通常モードより短く設定された時短モードに所定回数にわたって入る旨の予告通知を演出表示し、
前記予告遂行手段は、
前記演出表示を通じて事前に予告した通りに以後の遊技を進行させ、
前記乱数抽選手段で抽出した数値が前記第2リーチ外れパターンの場合、前記大入賞口が数回開く旨の予告通知の後、大入賞口を数回にわたって開閉し、
前記乱数抽選手段で抽出した数値が前記第4リーチ外れパターンの場合、前記予告通知した回数分の第2表示遊技についてその実行モードを時短モードに変更することを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技盤上に球を発射する遊技機であって、所定の遊技条件の成立に基づいて予め定めた表示遊技を実行し、その実行結果として予め定めた複数の識別情報が特定の組み合わせで揃う特賞表示態様が形成されたとき、遊技者に有利な特賞状態になるものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の遊技機としては、図柄合わせゲームなどの表示遊技を表示する液晶ディスプレイを遊技盤面上のほぼ中央に備え、始動口に遊技球が入賞したことに基づいて液晶ディスプレイ上で図柄合わせゲームを実行し、その実行結果として特定図柄(識別情報)が揃ったとき、遊技者に有利な特別価値を発生させる、いわゆるフィーバ機がある。
【0003】
たとえば、液晶ディスプレイの表示画面を、3×3のマトリクス状に区切り、各表示領域にそれぞれ数字等を示す識別情報を表示することでスロットマシンに見立てた表示遊技を実行するものでは、始動口に遊技球が入賞したときマトリクスの縦列方向に連なる3つの表示領域を単位として各識別情報を所定期間に渡ってスクロール表示した後、識別情報を順次、停止表示する。そして、あと1つ所定の識別情報が揃うと当たりになるリーチ状態を経由して、横または斜めライン上に同一の数字等が揃うと、特賞状態となって遊技者に特別価値を付与するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の遊技機では、リーチ状態の出現により、遊技者の期待感は最高潮に達するが、たとえリーチ状態を経由した場合であっても、最終的に外れになった場合には、遊技者には、何の特典も与えられない。このため、リーチ状態から外れになると遊技者の落胆が大きかった。また、「777」などの識別情報を揃えるという表示遊技の内容が比較的単純なため、遊技の面白みに欠けるという問題があった。
【0005】
また、特賞状態に近い将来入るかもしれないなどの予告通知を行うことで、遊技者の期待感を煽るものもあるが、この予告通知はあくまでもゲーム性を高めるためのものであり、その予告通りに遊技が進行するという保障は一切ないので、そのことに気付いた遊技者の期待感を予告通知により高めることはできなかった。
【0006】
本発明は、以上のような従来技術が有する問題点に着目してなされたもので、リーチを経由して外れになった場合に、遊技者の期待と興奮が一気に覚めることのない遊技機を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の項の発明に存する。
[1]遊技盤上に球を発射する遊技機であって、遊技盤の遊技領域に始動口(50)を配設し、該始動口(50)に球が入賞することで遊技条件を成立させ、表示遊技の最終的な実行結果を定めるための乱数抽選を乱数抽選手段(121)で行い、乱数抽選で抽出した数値が特賞に対応するものか否かを大当たり判定用参照テーブルを参照して求め、表示遊技を実行し、当該表示遊技の実行結果が複数の識別情報が特定の組み合わせで揃う特賞表示態様であった場合に、大入賞口(90)が所定回数にわたって開閉され、特賞の特典が遊技者に付与される遊技機において、
可変表示手段(30)と、表示制御手段(110、181)と、第2表示手段(40)と、第2表示制御手段(127)と、第2価値付与手段(129)と、遊技状態予告手段(182)と、予告遂行手段(130)とを備え、
前記可変表示手段(30)は、
前記表示遊技の表示結果が表示される可変表示領域(31?33)と、予告通知を行う演出表示領域(34)と、を成すものであり、
前記表示制御手段(110、181)は、
前記遊技条件の成立に基づいて前記表示遊技を前記可変表示領域(31?33)上に展開表示するものであり、前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が特賞に対応するものである場合、表示遊技の実行結果として前記特賞表示態様を表示し、
前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が外れパターンの場合、表示遊技の実行結果が、あと1つ所定の識別情報が揃うと前記特賞表示態様になるリーチ状態を経由することなく外れの状態を表示し、
前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が第1リーチ外れパターンの場合、表示遊技の実行途中で前記リーチ状態が形成され、最終的に外れの状態を表示し、
前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が第2リーチ外れパターンの場合、表示遊技の実行途中で前記リーチ状態が形成され、最終的に前記第1リーチ外れパターンの場合と同一の外れの状態を表示し、
前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が第4リーチ外れパターンの場合、表示遊技の実行途中で前記リーチ状態が形成され、最終的に前記第1リーチ外れパターンの場合と同一の外れの状態を表示し、
前記第2表示制御手段(127)は、
実行を開始してから所定の変動表示期間の経過後に実行結果が停止表示される第2表示遊技を第2遊技条件の成立に基づいて前記第2表示手段(40)上で展開するものであって、前記変動表示期間の長さが通常値に設定された通常モードと前記変動表示期間の長さが前記通常モードより短く設定された時短モードのうちのいずれかの動作モードで前記第2表示遊技を実行するものであり、
前記第2価値付与手段(129)は、
前記第2表示遊技の実行結果として予め定めた当選表示態様が出現したとき、遊技者に有利な第2特賞状態を形成するものであり、
前記遊技状態予告手段(182)は、
前記表示制御手段(110、181)によって前記可変表示領域(31?33)に展開表示された前記表示遊技の実行結果が、前記リーチ状態を表示遊技の実行中に経由して最終的に外れに終わるリーチ外れになったとき、遊技が今後どのように進行するかを、予告通知としての演出表示を行う前記演出表示領域(34)に所定の演出表示を通じて遊技者に事前に予告通知するものであり、
前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が前記第1リーチ外れパターンの場合は、前記可変表示領域(31?33)に外れの状態を表示した後、前記演出表示領域(34)に外れに終わる旨の予告通知を演出表示し、
前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が前記第2リーチ外れパターンの場合は、前記可変表示領域(31?33)に前記第1リーチ外れパターンの場合と同一の外れの状態を表示した後、前記演出表示領域(34)に大入賞口(90)が数回開く旨の予告通知を演出表示し、
前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が前記第4リーチ外れパターンの場合は、前記第1リーチ外れパターンの場合と同一の外れの状態を表示した後、前記第2表示遊技の変動表示期間の長さが通常値に設定された通常モードより短く設定された時短モードに所定回数にわたって入る旨の予告通知を演出表示し、
前記予告遂行手段(130)は、
前記演出表示を通じて事前に予告した通りに以後の遊技を進行させ、
前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が前記第2リーチ外れパターンの場合、前記大入賞口(90)が数回開く旨の予告通知の後、大入賞口(90)を数回にわたって開閉し、
前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が前記第4リーチ外れパターンの場合、前記予告通知した回数分の第2表示遊技についてその実行モードを時短モードに変更することを特徴とする遊技機。
【0008】
前記本発明は次のように作用する。
遊技盤上に打ち出された球が始動口(50)に入賞することによる遊技条件の成立に基づき、表示遊技の最終的な実行結果を定めるための乱数抽選を乱数抽選手段(121)で行い、乱数抽選で抽出した数値が特賞に対応するものか否かを大当たり判定用参照テーブルを参照して求め、その後、可変表示手段(30)でスロットマシンに見立てた図柄合わせゲーム等の表示遊技を実行する。可変表示手段(30)は、前記表示遊技の表示結果が表示される可変表示領域(31?33)と、予告通知を行う演出表示領域(34)と、を成す。
表示制御手段(110、181)は、前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が特賞に対応するものである場合、表示遊技の実行結果として前記可変表示領域(31?33)に特賞表示態様を表示する。また、前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が外れパターンの場合、表示遊技の実行結果が、あと1つ所定の識別情報が揃うと前記特賞表示態様になるリーチ状態を経由することなく外れの状態を前記可変表示領域(31?33)に表示する。
また、前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が第1リーチ外れパターンの場合、表示遊技の実行途中で前記リーチ状態が形成され、最終的に外れの状態を前記可変表示領域(31?33)に表示する。また、前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が第2リーチ外れパターンの場合、表示遊技の実行途中で前記リーチ状態が形成され、最終的に前記第1リーチ外れパターンの場合と同一の外れの状態を前記可変表示領域(31?33)に表示する。
このような表示遊技の実行途中で、前記リーチ状態を経由し、最終的に外れに終わるリーチ外れになったとき、遊技状態予告手段(182)は、本遊技機において遊技が今後どのように進行するかを、予告通知としての演出表示を行う前記演出表示領域(34)に所定の演出表示を通じて遊技者に事前に予告通知する。
【0009】
すなわち、前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が前記第1リーチ外れパターンの場合は、前記可変表示領域(31?33)に外れの状態を表示した後、前記演出表示領域(34)に外れに終わる旨の予告通知を演出表示する。また、前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が前記第2リーチ外れパターンの場合は、前記可変表示領域(31?33)に前記第1外れパターンの場合と同一の外れの状態を表示した後、前記演出表示領域(34)に大入賞口(90)が数回開く旨の予告通知を演出表示する。
たとえば、「大入賞口(90)が数回開くよ」などをキャラクター等を用いた演出画面を通じて遊技者に予告通知する。
【0010】
予告遂行手段(130)は、リーチ外れ後の演出表示を通じて予告した通りに以後の遊技を進行させる。すなわち、前記乱数抽選手段(121)で抽出した数値が前記第2リーチ外れパターンの場合、前記大入賞口(90)が数回開く旨の予告通知の後、大入賞口(90)を数回にわたって開閉する。たとえば、「大入賞口(90)が数回開くよ」という演出表示を行った場合には、実際に大入賞口(90)を数回開く。
【0011】
このようにリーチを経由して外れになった場合に、演出表示が行われ、今後の遊技の進行についての予告が行われ、さらにその予告通りに必ず遊技が進行するので、リーチ外れに終わった場合でも、遊技者の興奮と期待感を喚起し続けることができるとともに、遊技内容が変化に富み、面白みを増すことができる。
【0012】
なお、リーチ外れに終わったとき、必ず演出表示による予告通知を行うようにしても良いし、「77」や「33」でリーチ外れになるなど特定の識別情報で構成されたリーチ状態を経由してリーチ外れになったときだけ、演出表示による予告通知を行うように構成してもよい。
【0013】
また、遊技状態予告手段(182)は、所定の演出行程を経た結果として事前に予告通知の内容を表示する。たとえば、浦島太郎が宝箱を開けると、箱の中から煙りとともに予告内容の文字列が現れるなどである。このような演出表示を行うことにより遊技者により一層のスリルと興奮を与えることができる。なお、事前の予告通知には、遊技者に有利な状態を予告するものばかりではなく、このまま外れに終わってしまうことを通知するものも含まれる。
【0014】
また、変動表示期間の長さが通常値に設定された通常モードと変動表示期間の長さが通常モードより短く設定された時短モードのうちのいずれかで第2表示遊技を実行する機能も備えており、所定期間にわたって時短モードに入る旨も予告通知する。
【0015】
なお、表示遊技を実行する契機となる遊技条件は、たとえば、遊技盤上に発射された球が所定の始動口(50)に入賞することに基づいて成立する等としてもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の一実施の形態を説明する。
図2に示すように、本発明の一実施の形態にかかる遊技機10は、遊技者がハンドル11を回転操作することにより遊技盤12上へ球を打ち出し、かかる打球の入賞を競い楽しむパチンコ機である。
【0017】
遊技盤12は、打ち出された球が流下する場であって略垂直に立設され、その前面は所定の隙間を設けてガラス扉で覆われている。遊技盤12とガラス扉との間の隙間は、球が移動するための空間になっている。遊技盤12の周縁には、遊技領域を画するとともに打ち出された球を遊技盤12の上部へ導くためのレール16が配設されている。
【0018】
遊技盤12の略中央部には、カラー液晶ディスプレイ(LCD)から成る特別図柄表示装置30が配置されている。なお、特別図柄表示装置30は、CRTディスプレイ、TFT型ディスプレイ等であってもよい。本遊技機では、特別図柄表示装置30上で、スロットマシンに見立てた図柄合わせゲームが表示遊技として展開される。また、特別図柄表示装置30の表示画面の一部を用いて、遊技状態を予告通知する演出表示を行うようになっている。
【0019】
特別図柄表示装置30の表示領域は、表示遊技の実行結果が表示される可変表示領域31?33と、予告通知の演出表示領域34に区分けされている。可変表示領域31?33は、それぞれ任意の識別情報を1つ表示し得るものであり、特別図柄表示装置30の表示領域の下部を占め、横一列に配置されている。
【0020】
演出表示領域34は、可変表示領域31?33の上方に配置された表示領域であり、表示遊技の実行結果として可変表示領域31?33上に「773」などのリーチ外れが出現したときだけ、演出表示が行われ、それ以外のときは、所定の背景を表示するようになっている。
【0021】
表示遊技の実行中、可変表示領域31?33には、数字等の識別情報が上から下に向かってスクロールする様子が所定期間にわたって変動表示された後、任意の一の識別情報が各可変表示領域31?33に順次停止表示されるようになっている。
【0022】
表示遊技の実行結果として可変表示領域31?33に「777」など予め定めた同一の識別情報が3つ揃うと特賞表示態様となり、特賞状態に移行するようになっている。
【0023】
特別図柄表示装置30の直ぐ上方には、7セグメントのLEDからなる普通図柄表示装置40が配置されている。普通図柄表示装置40では、表示内容が所定期間(変動表示期間)にわたって変動した後に0?9の中のいずれか1つの数字が停止表示する第2表示遊技が展開される。第2表示遊技は、変動表示期間が15秒程度の通常値に設定された通常モードと、変動表示期間の長さが通常モードのときよりも短く設定された時短モードのうちのいずれかの動作モードで実行される。ここでは、時短モードでの変動表示期間を1秒から2秒に設定するようになっている。
【0024】
特別図柄表示装置30の下方右寄りには特別図柄記憶表示装置30aが、特別図柄表示装置30の下方左寄りには普通図柄記憶表示装置40aが配置され、これらのさらに下方には、始動口50が配設されている。始動口50は、特別図柄表示装置30上で展開される表示遊技の実行権を確保するための入賞口である。
【0025】
始動口50は、その入賞口近傍の左右両側に配置された可動片からなる条件装置51を備え、ソレノイドあるいはステッピングモータ等の条件装置駆動部206(図1参照)で、この可動片からなる条件装置51を開閉させるようになっている。始動口50は、条件装置51の開閉動作により、球が入賞し難い閉状態と入賞し易い開状態とに変化する、いわゆる電動チューリップ役物として構成されている。
【0026】
特別図柄記憶表示装置30aは、始動口50への球の入賞によって確保された実行権のうち、未実行になっているものの数(保留数)を表示するものである。保留数は4回が限度であり、それ以上については、表示遊技の実行権が破棄される。特別図柄記憶表示装置30aは、4つのランプを有しており、その点灯個数を増減させて現在の保留数を表示するようになっている。
【0027】
特別図柄表示装置30の左に配置した左ゲート71および特別図柄表示装置30の右に配置した右ゲート72は、それぞれ通過型の入賞口である。ゲート71、72は、普通図柄表示装置40上で展開される第2表示遊技の実行権を確保するための通過型入賞口である。
【0028】
普通図柄記憶表示装置40aは、ゲート71、72を球が通過することによって確保された実行権のうち、未実行になっているものの数(保留数)を表示するものである。第2表示遊技についての保留数も4回が限度であり、それ以上については、実行権が破棄される。普通図柄記憶表示装置40aは、4つのランプを有しており、その点灯個数を増減させて現在の保留数を表示するようになっている。
【0029】
始動口50の下方には、大入賞口90が配置されている。大入賞口90は、ソレノイド等の駆動源によりその入賞口が球の入賞し難い閉状態と入賞容易な開状態とに変化し得るように構成されている。大入賞口90の内部は複数に仕切られており、その一部が特定領域になっている。
【0030】
遊技盤12の最下部には、いずれの入賞口にも入賞し得なかった球を取り込んで遊技盤12の上から排出するためのアウト口19が配置されている。アウト口19に球が入った場合には、遊技者に何らの特典も与えられず、賞球の払い出しも行われない。このほか、遊技盤12には、各種の入賞口13や風車14のほか、打ち出された球の落下速度や方向を変化させるための多数の障害釘15などが配置されている。
【0031】
さらに遊技盤12の左右両端には、表示遊技で特賞状態が出現した際など、各表示遊技の進行状況に応じて点滅する電飾ランプ17が配置されている。また図2では図示省略したが、電源投入後から各表示遊技の進行とは無関係に点滅して装飾的な演出効果を出す各種の装飾ランプ18(図1参照)が取り付けてある。
【0032】
遊技機10の正面であって遊技盤12の下方には、遊技に供する球を貯留するための上皿20、この上皿20から溢れる球を受け止めて貯留するための下皿21が設けられている。下皿21の底面には、当該下皿21の下方に置かれる玉箱(図示せず)に球を排出するための開閉可能な排出口があり、下皿21前面下部には、この排出口の開閉操作を行うための球抜きレバー22が設けてある。
【0033】
下皿21の右横には、ハンドル11が配置されている。回転操作式のハンドル11を、回転させると、その角度に応じた打ち出し力で球を1個ずつ遊技盤12上に発射するようになっている。なお、遊技機10の各種動作を制御する回路部分は、遊技盤12の裏面等の機体内に取り付けられている。
【0034】
図1は、遊技機10の回路構成の概要を示している。遊技機10は、主制御部100と、表示制御回路140と、音声制御回路170とを主な回路部分として備えている。主制御部100は、遊技機10の動作を統括制御する中枢的な回路部分であり、ワンチップマイコン110と、リセット回路101と、クロック回路102と、I/Oポート103と、ドライバ回路104とから構成されている。
【0035】
ワンチップマイコン110には、I/Oポート103を介して始動口入賞球検知スイッチ210、大入賞口入賞球検知スイッチ211、特定領域入賞球検知スイッチ212、セーフ球検知スイッチ213、外部情報入力端子214、球通過検知スイッチ215等が接続されている。
【0036】
このうち始動口入賞球検知スイッチ210は、始動口50に球が入賞したことを検知するためのスイッチである。始動口入賞球検知スイッチ210には、機械的なスイッチのほか、球により光が遮られることで入賞を検知する光センサや、球の通過による磁界の変化を検出する磁気センサなど各種のセンサを用いることができる。大入賞口入賞球検知スイッチ211は、大入賞口90に球が入賞したことを検知するためのスイッチであり、始動口入賞球検知スイッチ210と同様に機械式、磁気式、光学式など各種のセンサをスイッチとして用いることができる。
【0037】
特定領域入賞球検知スイッチ212は、大入賞口90の中の特定領域に入賞した球を検知するものである。セーフ球検知スイッチ213は、遊技盤上に配置されたいずれかの入賞口(セーフ口)13へ球が入賞したことを検知するためのスイッチである。外部情報入力端子214は、発射制御信号(打ち止め信号)をホールコンピュータから入力するための端子である。球通過検知スイッチ215は、ゲート71、72を球が通過したことを検知するためのスイッチである。
【0038】
このほか、ワンチップマイコン110には、I/Oポート103およびドライバ回路104を介して各種の部品が接続されている。具体的には、大入賞口90を開閉駆動するためのソレノイド201、4つのランプから成る特別図柄記憶表示装置30a、装飾ランプ18、外部情報出力端子A202、電飾回路203、払出回路204、普通図柄表示装置40、普通図柄記憶表示装置40a、始動口50の条件装置51を開閉させるための条件装置駆動部206等である。なお払出回路204には、外部情報出力端子B205が接続されている。
【0039】
このうち外部情報出力端子A202、外部情報出力端子B205は、遊技場に設置されている多数の遊技機を集中管理するホールコンピュータと電気的に連絡するためのデータ送信線を装着するための端子である。外部情報出力端子A202は、確率変動信号、大当たり信号、スタート信号等遊技機からの信号を、ホールコンピュータに送信するための端子である。外部情報出力端子B205は、賞球払出数(賞球10個で1パルス)、玉貸信号、賞球タンク玉切れ信号、扉開放検出信号を、ホールコンピュータに送信するための端子である。
【0040】
電飾回路203は、特別図柄表示装置30上で展開される表示遊技の進行に伴って電飾ランプ17を点滅制御する回路部分である。たとえば、特賞状態が発生した際などに電飾ランプ17を点滅させるようになっている。
【0041】
ワンチップマイコン110は、遊技制御CPU(中央処理装置)111とROM(リード・オンリ・メモリ)112とRAM(ランダム・アクセス・メモリ)113とを主要部とした回路から構成されている。ROM112には、遊技制御CPU111の動作手順を表したプログラムや各種の固定データが記憶されている。遊技制御CPU111は、ROM112に格納されているプログラムに従って動作する。RAM113は、遊技制御CPU111が動作する際に各種のデータを一時的に格納するための作業領域である。
【0042】
クロック回路102は、所定周波数のクロック信号を生成するものである。ワンチップマイコン110は、クロック回路102が生成するクロック信号を動作速度の基準信号として入力している。クロック回路102は、発振回路と分周回路等から構成されている。リセット回路101は、ワンチップマイコン110から数ms毎に信号を受け取り、クロック回路102から供給されたクロック信号と先の信号とを同期させた、リセット信号を生成し、これをワンチップマイコン110へ出力する。
【0043】
またリセット回路101は、電源が投入された際には、その時点から、クロック回路102が生成するクロック信号を所定数計数し終える時点まで、リセット信号を出力するようになっている。
【0044】
ワンチップマイコン110は、ROM112に記憶されているプログラムを実行することで図3に示すように、乱数抽選手段121、特賞制御手段122、実行権管理手段123、賞球管理手段124、遊技進行選択手段125、効果音管理手段126、第2表示遊技制御手段127、動作モード切替手段128、第2開閉制御手段129、予告遂行手段130などの諸機能を果たすようになっている。
【0045】
このうち、乱数抽選手段121は、球が始動口50へ入賞することによって特別図柄表示装置30上での表示遊技の実行権が確保された際に、そのゲームの実行結果を定めるための乱数抽選を行う部分である。乱数抽選手段121は、「0」から所定数(ここでは、1023)までの数値をごく短い時間周期で(ここでは数msごと)繰り返し発生するカウンタ機能と、始動口入賞球検知スイッチ210が球の入賞を検知した時点でのカウント値を読み取る機能と、読み取った計数値をRAM113に設けた所定のメモリ領域に記憶する機能を有している。
【0046】
また特別図柄変動開始前に、先のメモリ領域に記憶されているカウント値が大当たり値か否か等を判定し、大当たりの場合、遊技制御CPU111は表示制御部150のI/Oポート151に対して大当たり図柄を表示させるための信号を送信するようになっている。ROM112は、大当たり判定用参照テーブルを有し、大当たり確率により登録する当たり値の個数を変更することで、低確率時と高確率時の大当たり判定を行う。
【0047】
遊技進行選択手段125は、乱数抽選手段121の抽選結果に従って表示遊技の進行パターンを選択する部分である。すなわち、乱数抽選手段121の抽選結果が「特賞」である場合には特賞パターンを、乱数抽選手段121の抽選結果が「外れ」のときは、遊技進行選択手段125によりさらに抽選を行い、その結果により、外れパターンと、第1リーチ外れパターンと、第2リーチ外れパターンと、第3リーチ外れパターンと、第4リーチ外れパターンのうちのいずれかを遊技の進行パターンとして選択するようになっている。
【0048】
特賞パターンは、スロットマシンに見立てた表示遊技の実行途中でリーチ状態を経由し、最終的に実行結果として特賞表示態様の形成される進行パターンである。外れパターンは、リーチ状態を経由することなく外れの状態が停止表示される進行パターンである。リーチ外れパターンの場合には、スロットマシンに見立てた表示遊技の実行途中でリーチ状態が形成され、最終的に外れの状態が形成される。さらにそのあと、今後の遊技状態を予告通知する演出表示が展開表示されるようになっている。
【0049】
第1リーチ外れパターンの場合には、演出表示により、そのまま外れで終わる旨が通知され、第2リーチ外れパターンの場合には、大入賞口90が数回にわたって開閉される旨の事前の予告通知がなされる。第3リーチ外れパターンの場合には、特賞発生が近い旨の予告通知が成され、第4リーチ外れパターンの場合には、第2表示遊技で所定回数にわたって時短モードに入る旨の予告通知が成されるようになっている。
【0050】
なお遊技進行選択手段125は、表示遊技の実行結果を構成する各識別情報群を選択する機能も備えている。たとえば、特賞パターンのときは、実行結果を構成する識別情報群として「777」や「333」など同一の数値が3つ揃ったもの等を選択する。遊技の進行パターンが外れパターンの場合には「539」など、リーチ状態を経由せずに外れに終わる識別情報群を選択する。遊技の進行パターンがリーチ外れパターンの場合には、「772」など1つの識別図柄だけが異なるために外れに終わるリーチ外れの識別情報群を選択するようになっている。
【0051】
表示遊技は、遊技進行選択手段125によって決定された遊技の進行パターンと、実行結果を構成する識別情報群を表す情報とを含む実行開始命令(実行開始信号)を、ワンチップマイコン110からI/Oポート151を通じて表示制御部150に送信することで開始するようになっている。
【0052】
効果音管理手段126は、表示遊技の実行中等に流す効果音の種類やその発生タイミングを管理する部分である。遊技の進行パターンごとに、効果音等を流すタイミングは予め定められており、ワンチップマイコン110は、表示制御部150に表示遊技の実行開始命令を送信した時点からの経過時間を計測し、予め定めたタイミングが到来したとき、効果音等の再生指示を音声制御回路170に出力するようになっている。
【0053】
特賞制御手段122は、特別図柄表示装置30上で展開される表示遊技で特賞表示態様が停止表示されて特賞状態となったとき、大入賞口90の開閉を制御して、特別価値の付与動作を実施するものである。具体的には、表示遊技で特賞状態が出た際にソレノイド201を駆動して、大入賞口90を、一定期間(たとえば29秒)開いた後、短時間(2秒ほど)閉じるという開閉動作の所定回数を上限に繰り返すようになっている。
【0054】
大入賞口90が開いてから閉じるまでの各ラウンドにおいて前述の一定時間(29秒)が経過する前に、所定の許容上限個数(ここでは10個)の球が大入賞口90に入賞すると、その時点で大入賞口90を閉じるようになっている。さらに大入賞口90の内部に設けた特定領域へ各ラウンド中に少なくとも1つの球が入賞し、かつラウンド数が上限に達していなければ次のラウンドに進む。一方、今回のラウンド中に球が特定領域に1つも入賞しなかった場合は、そのラウンドにて特別価値の付与動作を終了するようになっている。
【0055】
実行権管理手段123は、始動口50への球の入賞によって発生する表示遊技の実行権のうち未実行のものの数を管理するものである。具体的には、始動口50へ球が入賞したとき、現時点での保留数を調べ、保留数が上限に達していなければ、保留数に「1」加算するとともに特別図柄記憶表示装置30aの点灯数を1つ増加させる。一方、既に保留数が上限に達していれば、今回の入賞に基づく実行権の確保は行なわない。また、確保されている実行権に基づいて特別図柄表示装置30上で表示遊技が実行されると、その度に、保留数を「1」だけ減算し、かつ特別図柄記憶表示装置30aの点灯数を1つ減らすという動作を行なう。
【0056】
さらに実行権管理手段123は、ゲート71、72を球が通過した際に発生する第2表示遊技の実行権のうち未実行のものの数を管理する機能を備えている。すなわち、ゲート71、72を球が通過したとき、現時点での第2表示遊技についての保留数を調べ、保留数が上限に達していなければ、保留数に「1」加算するとともに普通図柄記憶表示装置40aの点灯数を1つ増加させる。
【0057】
一方、既に保留数が上限に達していれば、今回の入賞に基づく実行権の確保は行なわない。また、確保されている実行権に基づいて普通図柄表示装置40上で第2表示遊技が実行されると、その度に、保留数を「1」だけ減算し、かつ普通図柄記憶表示装置40aの点灯数を1つ減らすという動作を行なうようになっている。
【0058】
賞球管理手段124は、賞球の払出個数を管理するものであり、払出回路204が、賞球10個に対して1パルスをホールコンピュータに送信し、ホールコンピュータから賞球タンクへ球の払出しの指示を行うものである。
【0059】
第2表示遊技制御手段127は、普通図柄表示装置40上で第2表示遊技を展開表示する機能を果たす部分である。第2表示遊技制御手段127は、ゲート71、72を球が通過したとき、第2表示遊技の実行結果を定めるための乱数抽選を実行し、その結果が当選のときは、「7」の数字が最終的に停止表示するように第2表示遊技を実行し、乱数抽選の結果が外れのときは「7」以外の数字が停止表示するように第2表示遊技を展開するようになっている。
【0060】
第2表示遊技制御手段127は、動作モード切替手段128から指示された動作モードに従って、第2表示遊技を時短モードと通常モードのいずれかで実行する。動作モード切替手段128は、第2表示遊技の動作モードを切り替えるものであり、特に時短モードから通常モードに戻すタイミングを管理している。
【0061】
第2開閉制御手段129は、始動口50の有する条件装置51の開閉制御を実行するものであり、第2表示遊技の実行結果として当選表示態様である「7」の数字が停止表示されたとき、通常状態では閉状態に設定されている始動口50の条件装置51を、所定の閉条件が成立するまでの間、開状態にするものである。閉条件は、たとえば、条件装置51を開いてから所定個数(2?3個)の球が始動口50に入賞したときに成立する。
【0062】
予告遂行手段130は、第1?第4リーチ外れパターンで予告通知した内容を実際に遂行する機能を果たす部分である。すなわち、第2リーチ外れパターンの場合には、演出表示の終了後、大入賞口90を事前に予告通知した回数だけ開閉する処理を実行する。
【0063】
第3リーチ外れパターンの場合には、今後、乱数抽選手段121が行う乱数抽選で50回目以前に必ず特賞が出現するように制御する。たとえば、何回目に特賞を出すかを抽選し、その値をカウンタにセットし、乱数抽選手段121が乱数抽選を行うごとにこのカウンタを1ずつ減算し、カウンタが「0」になるまでに特賞が出現しなかった場合には、カウンタが「0」になったとき乱数抽選手段121による抽選結果を強制的に特賞に置き換える等の処理を行うようになっている。
【0064】
第4リーチ外れパターンの場合には、動作モード切替手段128に対して今後、所定回数にわたって時短モードに入るように指示を出すようになっている。
【0065】
表示制御回路140は、主制御部100から受け取る指示に基づいて、特別図柄表示装置30の表示制御を行う回路部分である。すなわち主制御部100は、乱数抽選によって各回ごとの表示遊技の実行結果、遊技の進行パターン等を定め、表示制御回路140は、主制御部100の定めた実行結果および進行パターン等に従って表示遊技の具体的な展開内容を決定し、それに対応した表示データを作成し、これを逐次、特別図柄表示装置30に送信する機能を備えている。
【0066】
表示制御回路140は、主制御部100からの指示に従って表示遊技の具体的な表示内容を定める表示主制御部150と、表示主制御部150が定めた表示内容に従って実際に描画処理を実行し、特別図柄表示装置30に表示データを送出する表示処理部160とから構成される。また表示制御回路140は、表示主制御部150に供給するクロック信号を生成するためのクロック回路142とリセット信号を発生するリセット回路141を備えている。
【0067】
表示主制御部150は、主制御部100との間で各種の信号を入出力するためのI/Oポート151と、表示制御CPU180と、制御ROM153と、RAM154とを有している。制御ROM153には表示遊技を実行するための制御プログラムや制御データ、各種の設定値等が記憶されている。表示制御CPU180は、ROM153に格納されている制御プログラム等に従って表示遊技の表示制御を行なう。RAM154は、表示制御CPU152が制御プログラムを実行する際に必要なデータを一時的に格納するための作業領域である。
【0068】
表示制御CPU180は、図4に示すように、表示遊技制御部181と遊技状態予告部182としての機能を備えている。表示遊技制御部181は、制御ROM153に記憶されているプログラムを実行することでスロットマシンに見立てた表示遊技を特別図柄表示装置30の可変表示領域31?33上で展開表示する機能を果たす部分である。遊技状態予告部182は、表示遊技の実行結果がリーチ外れのとき、演出表示領域34上に事前に予告通知としての演出表示を展開表示する機能を果たすものである。
【0069】
表示制御CPU180は、遊技進行選択手段125の選択した遊技の進行パターンに従って表示遊技を進め、最終的には遊技進行選択手段125が定めた識別情報群が可変表示領域31?33に出現するように、各時点での詳細な表示内容を決定し、これに対応する描画指示を順次、表示処理部160に出力するようになっている。また第1?第4リーチ外れパターンのいずれかの場合には、表示遊技に引き続き演出表示領域34上に演出表示を行うようになっている。
【0070】
表示処理部160は、VDP(Video Digital Processor)161と、画像データROM162と、VRAM163とから構成されている。画像データROM162は、表示遊技で登場する各種の識別情報やその背景の画像データを予め記憶した読み出し専用のメモリである。VRAM163は、特別図柄表示装置30への表示データを少なくとも1画面分蓄積するためのビデオメモリである。
【0071】
VDP161は、表示主制御部150からの指示に基づいて表示画面の背景や各種識別情報を画像データROM162から読み出し、これをVRAM163上に展開し、特別図柄表示装置30に表示すべき1画面分の表示データを構成する。またVDP161は、VRAM163に蓄積された1画面分の表示データを所定の画像タイミング信号に従って順次読み出し、これを特別図柄表示装置30に向けて送出する機能を備えている。
【0072】
音声制御回路170は、ワンチップマイコン110の遊技制御CPU111から受けた指示に従って効果音等の音声信号を音声合成し、スピーカ175に出力する機能を有している。
【0073】
音声制御回路170は、ワンチップマイコン110との間で各種の信号を授受するためのI/Oポート171と、音声合成回路172と、音声増幅回路173とを有している。音声合成回路172は、I/Oポート171を通じて受信した制御信号に従って、各種の音楽や効果音の音声信号波形を合成する回路である。音声増幅回路173は、音声合成回路172が合成した音声信号を増幅しスピーカ175に出力するものである。
【0074】
次に作用を説明する。
まず、表示遊技の実行権が確保される際の流れについて示す。図5に示すように、始動口50に遊技媒体である球が入賞すると(ステップS501;Y)、実行権管理手段123は、現時点での保留数が上限の4回に達しているか否かを判別する(ステップS502)。そして既に保留数が上限に達しているときは(ステップS502;Y)、今回の入賞に基づく表示遊技の実行権は確保しない。
【0075】
一方、保留数が上限に達していないときは(ステップS502;N)、現時点の保留数に「1」を加算して実行権を確保(保留)する(ステップS503、S504)。またこの確保された実行権に基づいて行われる表示遊技の最終的な実行結果を定めるための乱数抽選を乱数抽選手段121で行う(ステップS505)。乱数抽選で抽出した数値が特賞に対応するものか否かを大当たり判定用参照テーブルを参照して調べ、当該実行権に基づいて実行される表示遊技の実行結果を求める(ステップS506)。
【0076】
さらに、その実行結果に対応した進行パターン(たとえば、特賞パターン、第1リーチ外れパターン、第2リーチ外れパターン…)および最終的な実行結果を構成する識別情報群(たとえば、「777」や「747」などの識別情報の組み合わせ)を乱数抽選等で選択し(ステップS507)、これらをメモリに保存する(ステップS508)。
【0077】
次に、保留されている実行権に基づいて表示遊技を実行する際の流れを、図6に基づいて説明する。実行権管理手段123は、表示遊技についての保留数が0でなければ(ステップS601;Y)、保留数を「1」だけ減算するとともに特別図柄記憶表示装置30aのランプを1つ消灯する(ステップS602)。
【0078】
次に、メモリに記憶しておいた表示遊技の実行結果等を読み出し(ステップS603)、これら読み出した情報と表示遊技の開始指示とを含む所定の実行開始命令をI/Oポート151を通じて表示主制御部150の表示制御CPU180に出力する。なお、ワンチップマイコン110は、効果音等の出力タイミングを表示画面と同期させるため、実行開始命令を出力した時点からの経過時間を計時する。
【0079】
表示遊技の実行開始命令を受けた表示制御CPU180は、可変表示領域31?33上のそれぞれで識別情報を上から下に向けてスクロールさせ、表示遊技の実行を開始する(ステップS604)。図7aは、表示遊技開始直後における特別図柄表示装置30の表示内容を示している。なお図中の下向き矢印701は、識別情報がスクロールしている様子を模擬表示したものである。
【0080】
所定時間にわたってこのようなスクロール表示を行なった後、スクロール速度が次第に低下し、左の可変表示領域31、中央の可変表示領域32、右の可変表示領域33の順等で順次スクロール動作が停止し、数字を表した識別情報が各可変表示領域31?33に停止表示される。
【0081】
遊技の進行パターンが特賞パターンの場合あるいは第1?第4リーチ外れパターンの場合には、2つの可変表示領域のスクロール動作が停止した段階で、図7bに示すようなリーチ状態が表示される。
【0082】
すべての可変表示領域31?33に識別情報が停止表示され、その表示遊技の実行結果が図7cに示すように「777」などの揃う特賞であった場合には(ステップS605;Y)、特賞状態に入り、大入賞口90が所定回数にわたって開閉され(ステップS606)、特賞の特典が遊技者に付与される。すなわち、大入賞口90に球が入賞するごとに10?13個程度の賞球が上皿20に払い出されるので、大入賞口90を開いて球の入賞確率の高い状態を形成することにより、実質的に多数の球を遊技者に付与することになる。
【0083】
図7dに示すようにリーチを経由して最終的に外れ(リーチ外れ)になった場合には(ステップS607;Y)、そのリーチ外れの種類に応じた演出表示を演出表示領域34上に展開表示する(ステップS608)。そして演出表示で遊技者に予告通知した内容をその後、遂行する(ステップS609)。
【0084】
図8は、図6のステップS608、S609をより詳細に示したものである。また図9?図12は、演出表示の内容を示したものである。遊技の進行パターンが第1リーチ外れの場合には(ステップS801;Y)、結局、外れに終わる旨の予告通知が演出表示を通じて行われる(ステップS802)。図9の例では、期待に胸をふくらませる青年と宝箱が現れ、この宝箱が開くと、煙りとともに「ごめんね、はずれよ」というメッセージの出現する演出表示が成されている。
【0085】
遊技の進行パターンが第2リーチ外れの場合には(ステップS803;Y)、大入賞口90が数回開く旨の事前の予告通知が演出表示を通じて行われ(ステップS804)、その後、実際に大入賞口90が事前に予告通知された回数だけ開く(ステップS805)。図10の例では、期待に胸をふくらませる少女と宝箱が現れ、この宝箱が開くと、煙りとともに「大入賞口が2回開くよ」というメッセージの出現する演出表示が成されている。
【0086】
遊技の進行パターンが第3リーチ外れの場合には(ステップS806;Y)、特賞発生が近い旨の事前の予告通知が演出表示を通じて行われる(ステップS807)。その後、この予告通りに特賞を出現させる(ステップS808?810)。
【0087】
たとえば、特賞を、これ以後、最悪で何回目(ここでは50回以内の値)の表示遊技で出現させるかを示す規定値を乱数抽選で定める(ステップS808)。この規定値を減算カウンタにロードし、表示遊技を実行するごとに当該カウンタの計数値を-1する。そして、カウンタの計数値が0になる前に特賞が出れば、予告通りなので、特別な処理は行わないが、カウンタが0になってもまだ特賞が出ない場合には(ステップS809;N)、その次の回の表示遊技の実行結果を強制的に特賞に置き換える(ステップS810)等の処理を行う。
【0088】
図11の例では、手品師と宝箱が現れ、この宝箱が開くと、煙りとともに「フィーバ近いよ!」というメッセージの出現する演出表示が成されている。
【0089】
遊技の進行パターンが第4リーチ外れの場合には(ステップS811;Y)、今後、所定回数にわたって時短モードに入る旨の予告通知が演出表示を通じて行われ(ステップS811)、その後、予告通知した回数分の第2表示遊技についてその実行モードを時短モードに変更する。具体的には、動作モード切替手段128に対して時短モードへの切り替え要求とその回数を通知することになる(ステップS812)。
【0090】
図12の例では、神様に祈る人物と宝箱が現れ、この宝箱が開くと、煙りとともに「時短50回に入るよ!」というメッセージの出現する演出表示が成されている。なお、宝箱を開く前に出現する人物を統一してもよい。また同じ人物であってもその表情で、ある程度宝箱から出てくるメッセージを遊技者が予測し得るようにしてもよい。
【0091】
次に第2表示遊技の動作について説明する。図13は、動作モード切替手段128が行う処理の流れを示している。第4リーチ外れでの演出表示により時短モードに入ることの予告が成され、その予告後に、時短モードへの変更要求を予告遂行手段130から受けると(ステップS1301;Y)、動作モード切替手段128は、第2表示遊技の動作モードを時短モードに切り替える(ステップS1302)。これにより、第2表示遊技を1回実行するための所要時間が1?2秒程度に短縮される。
【0092】
時短モードに移行すると、動作モード切替手段128は、その後の第2表示遊技の実行回数を計数する(ステップS1303)。実行回数が予告された回数、たとえば50回になると(ステップS1304;Y)、動作モードを時短モードから通常モードに戻す(ステップS1305)。
【0093】
図14は、第2表示遊技の実行権が確保される際の流れを示している。遊技条件変更検出部としての左ゲート71あるいは右ゲート72を球が通過すると(ステップS1401;Y)、実行権管理手段123は、現時点での第2表示遊技についての保留数が上限の4回に達しているか否かを判別する(ステップS1402)。そして既に保留数が上限に達しているときは(ステップS1402;Y)、今回の入賞に基づく第2表示遊技の実行権は確保しない。
【0094】
一方、保留数が上限に達していないときは(ステップS1402;N)、現時点の第2表示遊技についての保留数に「1」を加算して実行権を確保(保留)する(ステップS1403、S1404)。またこの確保された実行権に基づいて行われる第2表示遊技の最終的な実行結果を定めるための乱数抽選を行う(ステップS1405)。乱数抽選で抽出した数値が当選に対応するものか否かを当選判定用参照テーブルを参照して調べ、当該実行権に基づいて実行される第2表示遊技の実行結果を求め(ステップS1406)、これをメモリに保存する(ステップS1407)。
【0095】
図15は、保留されている実行権に基づいて第2表示遊技を実行する際の流れを示している。第2表示遊技についての保留数が0でなければ(ステップS1501;Y)、保留数を「1」だけ減算するとともに普通図柄記憶表示装置40aのランプを1つ消灯する(ステップS1502)。次に、メモリに記憶しておいた第2表示遊技の実行結果を読み出し(ステップS1503)、これに従う実行結果が出現するように第2表示遊技を実行する(ステップS1504)。
【0096】
このとき、動作モードが通常モードであれば、普通図柄表示装置40の表示内容を10?15秒にわたって変動させた後、最終的な実行結果を停止表示する。一方、動作モードが時短モードに設定されているときは、1?2秒の変動期間の後に実行結果を停止表示する。
【0097】
第2表示遊技で「7」が停止表示され当選となった場合には(ステップS1505;Y)、始動口50の条件装置51を所定の閉条件が成立するまで開く(ステップS1506?S1508)。たとえば、条件装置51を一定時間だけ開いたり、条件装置51を開いてから一定数の球が始動口50に入賞した時点で条件装置51を閉じる等である。
【0098】
以上説明した実施の形態では、リーチ外れに第1?第4のパターンを設定したが、これら以外のパターンを設定してもよい。また人物と宝箱が現れ、この宝箱が開くと煙りとともに、予告通知の内容を表したメッセージが出現するという演出表示を行ったが、演出表示の態様はこれに限定されず、各種のものを採用することができる。
【0099】
また実施の形態では、結局外れに終わる場合と、大入賞口90が開く場合と、特賞が近い場合と、時短モードに入る場合を予告通知の内容としたが、たとえば外れと、大入賞口90が開く態様だけに限定し、大入賞口90の開く回数が異なる複数種類の演出表示を設定するようにしてもよい。もちろん、時短モードについても、時短回数が相違する場合を設定してもよい。さらに、結局外れに終わる場合と、大入賞口90が開く場合と、特賞が近い場合と、時短モードに入る場合等の各種を予告通知の態様として保有しつつ、さらに、大入賞口90の開閉回数や時短の回数が異なる各種のバリエーションを設けるようにしてもよい。
【0100】
このほか、「7」や「3」など特定の識別情報で構成されたリーチ状態を経由してリーチ外れになったときだけ、演出表示による予告通知を行うようにしてもよいし、識別情報の種類にかかわらず、リーチ外れになれば必ず演出表示を行うようにしてもよい。また実施の形態では、横一列に数字を揃えるスロットマシンに見立てた表示遊技を採用したが、リーチ状態が途中で形成されるものであれば、例示した表示遊技に限定されるものではない。
【0101】
【発明の効果】
本発明にかかる遊技機によれば、リーチを経由して外れになった場合に、第1リーチ外れパターンの場合は、可変表示領域に外れの状態が表示された後、外れに終わる旨の予告通知の演出表示が演出表示領域で行われ、第2リーチ外れパターンの場合は、可変表示領域に前記第1リーチ外れパターンの場合と同一の外れの状態が表示された後、大入賞口が数回開く旨の予告通知の演出表示が演出表示領域で行われ、第4リーチ外れパターンの場合は、可変表示領域に前記第1リーチ外れパターンの場合と同一の外れの状態が表示された後、第2表示遊技が時短モードに所定回数にわたって入る旨の予告通知の演出表示が演出表示領域で行われ、今後の遊技の進行についての事前予告が行われ、さらにその事前予告通りに必ず遊技が進行するので、リーチ外れに終わった場合でも、遊技者の興奮と期待感を喚起し続けることができるとともに、遊技内容が変化に富み、面白みを増すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る遊技機の回路構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る遊技機を示す正面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る遊技機の有する遊技制御CPUの機能的構成を示す説明図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る遊技機の有する表示制御CPUの機能的構成を示す説明図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る遊技機が表示遊技の実行権を確保する際の動作を示す流れ図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る遊技機が確保されている実行権に基づいて表示遊技を実行する際の流れを示す流れ図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る遊技機が行なう表示遊技における画面遷移の一例を示す説明図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る遊技機がリーチ外れの種類に応じて演出表示を行う際の流れを示す流れ図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る遊技機が第1リーチ外れに対応する演出表示を行う際の表示内容の一例を示す説明図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る遊技機が第2リーチ外れに対応する演出表示を行う際の表示内容の一例を示す説明図である。
【図11】本発明の実施の形態に係る遊技機が第3リーチ外れに対応する演出表示を行う際の表示内容の一例を示す説明図である。
【図12】本発明の実施の形態に係る遊技機が第4リーチ外れに対応する演出表示を行う際の表示内容の一例を示す説明図である。
【図13】本発明の実施の形態に係る遊技機が時短モードの継続期間を管理する際の流れを示す流れ図である。
【図14】本発明の実施の形態に係る遊技機が第2表示遊技の実行権を確保する際の動作を示す流れ図である。
【図15】本発明の実施の形態に係る遊技機が確保されている実行権に基づいて第2表示遊技を実行する際の流れを示す流れ図である。
【符号の説明】
10…遊技機
11…ハンドル
12…遊技盤
13…各種の入賞口
14…風車
15…障害釘
16…レール
17…電飾ランプ
18…装飾ランプ
19…アウト口
20…上皿
21…下皿
22…球抜きレバー
30…特別図柄表示装置
30a…特別図柄記憶表示装置
31?33…可変表示領域
34…演出表示領域
40…普通図柄表示装置
40a…普通図柄記憶表示装置
50…始動口
51…条件装置
71…左ゲート
72…右ゲート
80…リーチ時入賞口
90…大入賞口
100…主制御部
101…リセット回路
102…クロック回路
103…I/Oポート
104…ドライバ回路
110…ワンチップマイコン
121…乱数抽選手段
122…特賞制御手段
123…実行権管理手段
124…賞球管理手段
125…遊技進行選択手段
126…効果音管理手段
127…第2表示遊技制御手段
128…動作モード切替手段
129…第2開閉制御手段
130…予告遂行手段
140…表示制御回路
150…表示主制御部
160…表示処理部
170…音声制御回路
180…表示制御CPU
181…表示遊技制御部
182…遊技状態予告部
201…ソレノイド
202…外部情報出力端子A
203…電飾回路
204…払出回路
205…外部情報出力端子B
206…条件装置駆動部
208…ソレノイド
210…始動口入賞球検知スイッチ
211…大入賞口入賞球検知スイッチ
212…特定領域入賞球検知スイッチ
213…セーフ球検知スイッチ
214…外部情報入力端子
215…球通過検知スイッチ
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審決日 2011-03-17 
出願番号 特願2000-60100(P2000-60100)
審決分類 P 1 41・ 853- Y (A63F)
P 1 41・ 851- Y (A63F)
最終処分 成立  
前審関与審査官 土屋 保光  
特許庁審判長 立川 功
特許庁審判官 井上 昌宏
吉村 尚
登録日 2010-01-08 
登録番号 特許第4431763号(P4431763)
発明の名称 遊技機  
代理人 鈴木 秀昭  
代理人 鈴木 秀昭  

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