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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G06F
管理番号 1235409
審判番号 不服2008-12167  
総通号数 138 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2011-06-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2008-05-13 
確定日 2011-04-14 
事件の表示 特願2000-308079「携帯電話機」拒絶査定不服審判事件〔平成14年 4月19日出願公開、特開2002-116982〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、平成12年10月6日の出願であって、平成19年12月21日付けの拒絶の理由の通知に対して、平成20年3月4日付けで意見書が提出されるとともに、同日付で手続補正がなされたが、同年4月8日付けで拒絶をすべき査定がされ、これに対し同年5月13日に拒絶査定不服審判の請求がなされるとともに、同年同月30日付で手続補正がなされたものである。

2.本願発明
平成20年5月30日付けでなされた手続補正は、本願の明細書における符号の説明の誤記の修正のみであり、特許請求の範囲を補正するものではない。よって、本願の請求項1に係る発明は、平成20年3月4日付け手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された次のとおりのものと認める。(以下「本願発明」という。)

「【請求項1】
デジタル画像情報に基づくプリント注文を行う携帯電話機であって、
プリントすべきデジタル画像情報を記憶するメモリと、
前記デジタル画像情報のプリント条件を指定するプリント条件情報を含む注文依頼情報を作成する注文依頼情報作成手段を有し、
プリント注文を受け付ける注文受付サーバにネットワークを介してアクセス可能であって、前記メモリに記憶されたプリントすべきデジタル画像情報と前記注文依頼情報作成手段で作成した注文依頼情報とを、前記注文受付サーバに送信するものであり、
前記注文依頼情報作成手段は、前記注文受付サーバへのアクセス前に前記プリント条件情報を作成可能であって、前記プリント条件情報の作成後、前記注文受付サーバへのアクセス前にプリント料金を提示するものである携帯電話機。」

3.引用例に記載された発明
これに対して,原査定の拒絶の理由に引用された、特開平9-322114号公報(平成9年12月12日公開。以下、「引用例1」という。)には、図面とともに以下の記載がある。

A.「【0008】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のプリントシステムを示す概略図である。本発明のプリントシステムは、デジタルスチルカメラ9と、ラボ店に設置されるプリント設備10とから構成されている。これらデジタルスチルカメラ9とプリント設備10とは、携帯電話回線11により接続されるようになっている。デジタルスチルカメラ9は、スチルカメラ本体12とデータ通信部13とこれらを制御するシステムコントローラ14とから構成されている。
【0009】スチルカメラ本体12は、撮像部15,画像処理部16,バッファメモリ17から構成されている。撮像部15は3板式のイメージエリアセンサから構成されており、被写体を撮像する。画像処理部16は、ガンマ変換や周知の画像処理を行った後にA/D変換し、これをバッファメモリ17に記憶する。バッファメモリ17は、2個のフレームメモリ17a,17bから構成されており、一方のフレームメモリ17aでデータ圧縮処理等を行っているときに、他方のフレームメモリ17bに画像処理部16からの画像データが書き込めるようになっている。
【0010】データ通信部13は、データ圧縮部18、識別・指示データ発生部19、携帯電話部20から構成されている。データ圧縮部18は、フレームメモリ17a,17bの一方から1フレーム分のデジタル画像データを読みだして、画像データを1/10?1/20程度の圧縮率で、JPEG(Joint Photgraphic ExpertsGroup)圧縮する。圧縮された画像データは携帯電話部20に送られる。なお、データ圧縮方式はJPEGに限定されることなく、他の周知の圧縮方式を用いてもよい。
【0011】識別・指示データ発生部19は、カメラ使用者を特定する識別番号データ(IDデータ)や、キー入力部21から入力される各種プリント指令に対応するプリント指示データを発生する。これら識別・指示データは、携帯電話部20に送られる。前記プリント指示データは、インデックスプリント指示データ,1コマプリント指示データ,プリントサイズデータ,プリント枚数データ,プリント受取指示データ,画像データ保存指示データ,画像データ媒体記録指示データを含み、これらの他に、パノラマプリントやトリミングプリント等の特別なプリント指示データも入力可能になっている。これらプリント指示データは予め設定されると、これがメモリに記憶され、以後これらの内容が変更されるまで、これが出力されるようになっている。前記プリント受取指示データは、プリント受取希望時間や、郵送,宅配や店頭渡し等の受取方法を指示する。
【0012】携帯電話部20は、圧縮された画像データと識別・指示データとを対応させて、これを周知の携帯電話回線11を用いてラボ店に転送するものであり、モデム24と携帯電話25とから構成されている。携帯電話25は、本実施形態では画像データと識別・指示データとをデータ転送するのみであるから、通話機能は省略されている。なお、近くに利用可能な一般電話回線や公衆電話回線がある場合には、有線でのデータ転送も可能になるように、公衆電話等の回線口への接続ターミナルが設けられている。データ転送は、撮像、画像処理、画像記録、データ圧縮等の各処理が終了した後に自動的に行われ、これにより予め登録されているラボ店のプリント設備11に画像データと識別・指示データとがデータ転送される。このように、撮影が終了すると、この画像データが識別・指示データとともにラボ店のプリント設備11にデータ転送されるため、従来のカメラのように記録媒体の記憶容量を気にすることなく、何コマでも無制限に撮影が可能になる。なお、各撮影コマを識別するために、各画像データにはコマ識別番号が付される。このコマ識別番号は、撮影コマ数を単にカウントアップしたものを用いる他に、撮影日時データを用いてもよい。
【0013】また、前記データ通信部13は、ラボ店にデータ転送した画像データを閲覧する閲覧モードを備えている。この閲覧モードでは、カメラ9からラボ店の画像記憶ファイル31にアクセスして、今まで撮影した各コマのインデックス画像や1コマ画像をカメラ9側に取り込み、これをカメラ9の電子式ファインダーやディスプレィ、更にはカメラとは別体のディスプレィ等に選択的に表示する。
【0014】ラボ店には、転送された画像データに基づきプリントを行うプリント設備10が設置されている。プリント設備10は、データ受信部30、画像記憶ファイル31、デジタルプリンタ32、請求書発行プリンタ33、システムコントローラ34から構成されている。
【0015】データ受信部30は電話回線に接続されたモデム35と、このモデム35からのデータを画像データ及び識別・指示データにデコードするデータ変換部36とから構成されている。データ変換部36からの画像データ及び識別・指示データは、システムコントローラ34によって、識別データを検索用データとして、画像記憶ファイル31に記憶される。
【0016】システムコントローラ34はプリント指示データに基づき、図2に示すように、デジタルプリンタ32を制御してハードコピィ45を作成する。先ず、プリント指示データの内、プリント受取希望時間を読み取って、プリント受取希望時間が迫っているものから、画像データを読みだしてデジタルプリントする。その際に、プリント指示データの、1コマプリント指示データ,インデックスプリント指示データ,プリントサイズデータ、プリント枚数データを読み取り、これらの指示内容に沿って各プリントを行う。また、裏印字機42により、識別番号及びこれのバーコードがハードコピィ45の裏面に印字される。
【0017】また、システムコントローラ34は、プリント処理の内容に基づき請求内容を演算し、これを請求書発行プリンタ33に出力する。請求書発行プリンタ33では、識別番号から顧客名を特定し、顧客名,受渡し日時、受渡し場所、金額等の請求書内容をプリントする。なお、請求書にも識別番号及びこれのバーコードが記録されるため、これらを自動読み取ることで、仕上がったハードコピィ45が識別番号毎にまとめられ、更にはこのハードコピィ45と請求書とが自動照合されて1まとまりにされ、袋詰めされる。袋詰めされたハードコピィ45は、プリント受取指示データに基づき、郵送,宅配や店頭渡し等の受取方法が特定されて、仕分けられる。そして、各仕分けに応じてこれらが郵送,宅配,店頭渡しされる。」(第3ページ右欄第7行?第4ページ右欄第19行)

B.「【0025】上記実施形態では、デジタルスチルカメラ9にデータ通信部13を一体的に設けたが、これらは分離可能にしてもよい。また、データ通信部13に通話機能を付加して、カメラと携帯電話とを兼用させてもよい。また、上記実施形態では、カメラ9とプリント設備10とは携帯電話回線11により接続するようにしたが、この他に無線によって直接に接続してもよい。」(第5ページ右欄第7行?同ページ同欄第13行)

なお、上記A.段落【0012】には、「プリント設備11」と記載されているが、前後の記載内容からして、「プリント設備10」の誤記であると認められる。
以上の記載によれば、引用例1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。

「デジタルスチルカメラ9は、スチルカメラ本体12とデータ通信部13とこれらを制御するシステムコントローラ14とから構成されており、
スチルカメラ本体12は、撮像部15、画像処理部16、バッファメモリ17から構成されており、
撮像部15は3板式のイメージエリアセンサから構成されており、被写体を撮像し、画像処理部16は、ガンマ変換や周知の画像処理を行った後にA/D変換し、これをバッファメモリ17に記憶し、
バッファメモリ17は、2個のフレームメモリ17a,17bから構成されており、
データ圧縮部18は、フレームメモリ17a,17bの一方から1フレーム分のデジタル画像データを読みだして圧縮し、圧縮された画像データは携帯電話部20に送られ、
データ通信部13は、データ圧縮部18、識別・指示データ発生部19、携帯電話部20から構成されており、
データ通信部13に通話機能を付加して、カメラと携帯電話とを兼用させてもよく、
識別・指示データ発生部19は、カメラ使用者を特定する識別番号データ(IDデータ)や、キー入力部21から入力される各種プリント指令に対応するプリント指示データを発生し、
前記プリント指示データは、インデックスプリント指示データ、1コマプリント指示データ、プリントサイズデータ、プリント枚数データ、プリント受取指示データ、画像データ保存指示データ、画像データ媒体記録指示データを含み、これらの他に、パノラマプリントやトリミングプリント等の特別なプリント指示データも入力可能であり、
これらプリント指示データは予め設定されると、これがメモリに記憶され、以後これらの内容が変更されるまで、これが出力されるようになっており、
前記プリント受取指示データは、プリント受取希望時間や、郵送,宅配や店頭渡し等の受取方法を指示し、
携帯電話部20は、圧縮された画像データと識別・指示データとを対応させて、これを周知の携帯電話回線11を用いてラボ店に転送するものであり、モデム24と携帯電話25とから構成されており、
データ転送は、撮像、画像処理、画像記録、データ圧縮等の各処理が終了した後に自動的に行われ、これにより予め登録されているラボ店のプリント設備10に画像データと識別・指示データとがデータ転送され、
ラボ店には、転送された画像データに基づきプリントを行うプリント設備10が設置され、
プリント設備10は、データ受信部30、画像記憶ファイル31、デジタルプリンタ32、請求書発行プリンタ33、システムコントローラ34から構成されており、
システムコントローラ34は、プリント処理の内容に基づき請求内容を演算し、これを請求書発行プリンタ33に出力する、
デジタルスチルカメラ9と、ラボ店に設置されるプリント設備10とから構成されているプリントシステムにおけるデジタルスチルカメラ9。」

4.対比
本願発明と引用発明を対比する。

引用発明のデジタルスチルカメラ9は、スチルカメラ本体12とデータ通信部13とこれらを制御するシステムコントローラ14とから構成されており、データ通信部13は携帯電話部20を有しており、また、データ通信部13に通話機能を付加して、カメラと携帯電話とを兼用させることも想定されているので、引用発明のデジタルスチルカメラ9はデジタルスチルカメラからなる携帯電話機であると言える。
引用発明の携帯電話部20は、圧縮された画像データと識別・指示データとを対応させて、これを周知の携帯電話回線11を用いてラボ店に転送し、ラボ店では転送された画像データに基づきプリントを行うことが想定されており、また、引用発明において上記の「圧縮された画像データ」は、デジタル画像データであることが示されているので、引用発明は「デジタル画像情報に基づくプリント注文を行う」ものである。そのため、引用発明の「デジタルスチルカメラ9」は、本願発明の「デジタル画像情報に基づくプリント注文を行う携帯電話機」である点で一致する。
引用発明の撮像部15は、被写体を撮像し、画像処理部16は、ガンマ変換や周知の画像処理を行った後にA/D変換し、これをバッファメモリ17に記憶しており、バッファメモリ17のフレームメモリ17a,17bの一方から1フレーム分のデジタル画像データを読みだして圧縮し、圧縮された画像データは携帯電話部20に送られ、携帯電話部20は、圧縮された画像データと識別・指示データとを対応させて、これを周知の携帯電話回線11を用いてラボ店に転送しているので、「プリントすべきデジタル画像情報を記憶する」という点で、引用発明の「バッファメモリ17」は本願発明の「メモリ」に一致する。
引用発明のインデックスプリント指示データ、1コマプリント指示データ、プリントサイズデータ、プリント枚数データ、プリント受取指示データ、画像データ保存指示データ、画像データ媒体記録指示データ、パノラマプリントやトリミングプリント等の特別なプリント指示データは、本願発明の「デジタル画像情報のプリント条件を指定するプリント条件情報」に相当する。そして、引用発明の「プリント指示データ」は本願発明の「デジタル画像情報のプリント条件を指定するプリント条件情報」に相当する上記の各種のデータを含むものであるので、引用発明の「プリント指示データ」は本願発明の「注文依頼情報」に相当する。また、引用発明の「識別・指示データ発生部19」は、キー入力部21から入力される各種プリント指令に対応する上記の「プリント指示データ」を発生するので、引用発明の「識別・指示データ発生部19」は、本願発明の「注文依頼情報作成手段」に相当するものである。
引用発明の「プリント設備10」は、ラボ店に転送された画像データに基づきプリントを行う設備として設置され、データ受信部30、画像記憶ファイル31、デジタルプリンタ32、請求書発行プリンタ33、システムコントローラ34から構成されているので、引用発明の「プリント設備10」は、データを受け付け、データをプリントするサーバ装置に相当する機能を有するものである。そのため、引用発明の「プリント設備10」は、本願発明の「プリント注文を受け付ける注文受付サーバ」に相当するものと言える。
引用発明のデータ通信部13の携帯電話部20は、圧縮された画像データと識別・指示データとを対応させて、これを周知の携帯電話回線11を用いてラボ店に転送するものであり、予め登録されているラボ店のプリント設備10に画像データと識別・指示データとがデータ転送されるのであるから、デジタルスチルカメラ9はプリント設備10は何らかの方式でアクセスして画像データと識別・指示データをプリント設備10に送信していることになるので、「プリント注文を受け付ける注文受付サーバにネットワークを介してアクセス可能であって、前記メモリに記憶されたプリントすべきデジタル画像情報と前記注文依頼情報作成手段で作成した注文依頼情報とを、前記注文受付サーバに送信する」機能を有する点で、引用発明の「デジタルスチルカメラ9」は本願発明の「携帯電話機」と一致する。
引用発明では、プリント指示データは予め設定されると、これがメモリに記憶され、以後これらの内容が変更されるまで、これが出力されるようになっており、データ転送は、撮像、画像処理、画像記録、データ圧縮等の各処理が終了した後に自動的に行われ、これにより予め登録されているラボ店のプリント設備10に画像データと識別・指示データとがデータ転送されるのであるから、指示データはデータ転送の前に作成されていることになるので、引用発明の「プリント指示データ」は、アクセス動作の一つであるデータ転送前に作成が可能であると言える。そのため、引用発明の「識別・指示データ発生部19」は、「注文受付サーバへのアクセス前に前記プリント条件情報を作成可能」である機能を有する点で本願発明の「注文依頼情報作成手段」と一致する。

よって、本願発明と引用発明とは、次の点で一致する。

一致点
「デジタル画像情報に基づくプリント注文を行う携帯電話機であって、
プリントすべきデジタル画像情報を記憶するメモリと、
前記デジタル画像情報のプリント条件を指定するプリント条件情報を含む注文依頼情報を作成する注文依頼情報作成手段を有し、
プリント注文を受け付ける注文受付サーバにネットワークを介してアクセス可能であって、前記メモリに記憶されたプリントすべきデジタル画像情報と前記注文依頼情報作成手段で作成した注文依頼情報とを、前記注文受付サーバに送信するものであり、
前記注文依頼情報作成手段は、前記注文受付サーバへのアクセス前に前記プリント条件情報を作成可能である携帯電話機。」

一方、両者は次の点で相違する。

相違点
本願発明は、注文受付サーバへのアクセス前にプリント条件情報を作成可能であって、プリント条件情報の作成後、注文受付サーバへのアクセス前にプリント料金を提示する機能を有しているのに対し、引用発明は、注文受付サーバへのアクセス前にプリント条件情報を作成可能ではあるが、プリント条件情報の作成後、注文受付サーバへのアクセス前にプリント料金を提示する機能を有していない点。

5.当審の判断

原査定の拒絶査定の備考において周知の技術の事例として示された特開平7-30581号公報:段落【0042】-【0065】、特開平9-319450号:段落【0009】には、デジタル画像情報を添付ファイルとして、電子メールにより送信する場合に、その添付ファイルの数や容量に基づいて、必要となる金額を電子メール送信前に表示する構成が記載されている。
また、通信端末装置からデータを送信する場合、送信を行う前に送信するデータ量等から必要となる料金を通信端末装置側に表示するようにして、事前に料金の確認を行うことが、特開平4-336757号公報:段落【0004】-【0005】、段落【0010】、特開平10-98554号公報:段落【0078】-【0087】、特開昭62-183644号公報:(特許請求の範囲及び効果)に記載されている。
以上のように、対象となるデータを送信して何らかを処理を行わせるシステム構成において、データの送信前の段階で必要となる金額を提示することは周知の技術であり、特に、通信端末装置からデータを送信することは、送信先の装置にアクセスを行い、データを送信をするのであるから、送信先の装置へのアクセス前に料金を表示していることに他ならない。
引用発明のプリント設備10のシステムコントローラ34は、プリント処理の内容に基づき請求内容を演算し、これを請求書発行プリンタ33に出力する機能を有しており、また、本願発明の携帯電話機に相当するデジタルスチルカメラ9は、注文依頼情報に相当する情報をアクセス前に生成しているので、プリント処理の内容に基づき請求内容を演算し、これを請求書発行プリンタに出力することに代えて、プリント条件情報の作成後、注文受付サーバへのアクセス前にプリント料金を提示する機能を設けて本願発明のように構成することは、当業者であれば容易に成し得ることである。

そして、本願発明の作用効果も、引用発明及び周知技術から当業者が予測できる範囲のものである。

6.むすび
したがって、本願発明は、引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2011-02-09 
結審通知日 2011-02-15 
審決日 2011-03-03 
出願番号 特願2000-308079(P2000-308079)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (G06F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 石井 茂和  
特許庁審判長 水野 恵雄
特許庁審判官 安久 司郎
青木 健
発明の名称 携帯電話機  
代理人 高松 猛  
代理人 矢澤 清純  

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