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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) A63F
管理番号 1236037
審判番号 不服2009-23743  
総通号数 138 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2011-06-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-12-02 
確定日 2011-04-27 
事件の表示 特願2005-169234「パチンコ遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成18年12月21日出願公開、特開2006-340893〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由
第一.手続きの経緯
本願は、平成17年6月9日の出願であって、平成20年12月24日付けで拒絶理由が通知され、これに対し、平成21年2月27日付けで意見書が提出され、同年9月1日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、同年12月2日付けで審判請求がなされるとともに、同日付け手続補正書によって明細書の一部が補正され、その後、当審において平成22年9月28日付けで、前記平成21年12月2日付けの手続補正が却下されるとともに拒絶理由が通知され、これに対し、平成22年11月30日付けで手続補正がなされたものであり、その請求項に係る発明は、上記平成22年11月30日付けで補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された次のとおりのものである。
【請求項1】
遊技盤上の遊技領域に配置され、図柄を変動表示する図柄変動表示装置と、該図柄変動表示装置の変動図柄が予め決められた図柄に揃って停止し特別遊技状態が発生したとき大入賞口を開放する可変入賞装置と、を備えたパチンコ遊技機において、
該可変入賞装置の大入賞口として第1大入賞口が遊技領域の右側に配置されると共に、第2大入賞口が遊技領域の中央下部に配置され、
前記遊技盤は、遊技領域の右側に向けて発射された遊技球の略全てが前記第1大入賞口に入賞するように構成され、
特別遊技状態移行用の第1大当り図柄が該図柄変動表示装置で揃って停止したとき、該第1大入賞口を複数ラウンド開放させ、特別遊技状態移行用の第2大当り図柄が図柄変動表示装置で揃って停止したとき、該第2大入賞口を複数ラウンド開放させる可変入賞制御手段が設けられ、
該第1大入賞口と該第2大入賞口の少なくとも内部構造が同一に構成され、
前記第1大入賞口内に内蔵される電磁ソレノイド及び入賞球検出器が、該第2大入賞口内に内蔵される電磁ソレノイド及び入賞球検出器と、各々同一の機器で構成され、さらに、
前記第1大入賞口及び第2大入賞口が、それぞれ、入賞数を素早くカウント可能とするように、全ての入賞球を集めて通し可能に、同等に検出する入賞口検出器を設けた入賞球通路を、左右に並設させていることを特徴とするパチンコ遊技機。(以下「本願発明」という。)

第二.当審の拒絶理由
当審は、上記平成22年9月28日付けの拒絶理由通知書で、本願の請求項1乃至3に係る発明は、下記の刊行物1及び2に記載された技術事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない旨を通知した。

第三.刊行物に記載された発明
刊行物1:特開2004-73831号公報
刊行物2:パチンコ攻略マガジン5月28日号 株式会社双葉社
平成17年5月28日 p10-13

当審の拒絶理由に引用され、本願出願前に頒布された、特開2004-73831号公報(以下、「引用刊行物1」という。)には、次の事項が記載されている。
(1a)「【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技領域に始動入賞部品と可変入賞部品とを備える一方、制御装置が始動入賞部品への球の入賞に伴う当たり外れの抽選を実行し、実行された抽選結果を表示器に表示させ、実行された抽選結果の当たりの種類によって可変入賞部品における複数の球取入口を閉鎖する開閉体の一方を開閉するかまたは他方を開閉するように複数の開閉体の開閉を使い分けたことを特徴とするパチンコ機の遊技制御装置。
【請求項2】
遊技領域に始動入賞部品と可変入賞部品と中継始動入賞部品とを備える一方、制御装置が始動入賞部品への球の入賞に伴う当たり外れの抽選を実行し、実行された抽選結果を表示器に表示させ、実行された抽選結果の当たりの種類によって可変入賞部品における複数の球取入口を閉鎖する開閉体のうちの一方を開閉するかまたは中継始動入賞部品の当たり通路に球を誘導する回転体を回転して中継始動入賞部品の当たり通路への球の入賞により上記開閉体のうちの他方を開閉したことを特徴とするパチンコ機の遊技制御装置。」、
(1b)「【0006】
そこで、本発明は抽選結果に基づき複数の球取入口に対応して設けられた開閉体の開閉を使い分けることによって、遊技領域の広域化と制御処理の簡素化とを図ることができるパチンコ機の遊技制御装置を提供するものである。」、
(1c)「【0008】
【発明の実施の形態】
図1-図5は第1実施形態であって、図1はパチンコ機の遊技制御装置を模式的に示し、図2は抽選知識49を示し、図3は図柄の表示形態を示し、図4は制御装置8の処理手順を示し、図5はパチンコ機を模式的に示す。」、
(1d)「【0010】
発射された球が遊技領域6から始動入賞部品7に入賞すると、制御装置8は当たり外れの抽選を実行し、この抽選の結果を制御装置8が図柄表示器15で表示する。抽選の結果として当たりが抽選された場合、制御装置8は当たりの種類で第1可変入賞部品11、第2可変入賞部品12、中継始動入賞部品13を使い分け、第1可変入賞部品11、第2可変入賞部品12、中継始動入賞部品13への入賞のそれぞれに対応し払出機構14を駆動する。この駆動によって、払出機構14が賞球としての球を遊技機枠1の裏側から皿3に払い出す。
【0011】
抽選の結果として外れが抽選された場合、制御装置8は表示器としての図柄表示器15で外れの抽選結果を表示した後、第1可変入賞部品11、第2可変入賞部品12、中継始動入賞部品13を使用することなく、上記1回の始動入賞に伴う一連の遊技制御を終了する。
【0012】
図1を参照し、始動入賞に伴う一連の遊技制御について、始動入賞部品7、第1可変入賞部品11、第2可変入賞部品12、中継始動入賞部品13、ガイドレール17が遊技盤2の意匠盤面に取り付けられ、図柄表示器15の表示画面が遊技盤2の意匠盤面と裏面とに貫通された開口部を通して透過性パネル16の前側から視認し得るように、図柄表示器15が遊技盤2の裏側に設けられた場合を例として説明する。遊技盤2の左右方向中央部には図柄表示器15、始動入賞部品7、第1可変入賞部品11、アウト口18が上から下に順に配置される。遊技盤2の右側には中継始動入賞部品13、第2可変入賞部品12が図柄表示器15の右側と対応する位置で上から下に順に配置される。
【0013】
始動入賞球検出器19が始動入賞部品7に入賞した球を検出して始動入賞信号を制御装置8に出力する。第1可変入賞部品11は球取入口21を閉鎖する第1開閉体22を備える。第1開閉体22は第1可変入賞部品11の裏側に取り付けられた電磁ソレノイドのような第1駆動源23により前後方向に開閉される。球が開放された第1開閉体22から球取入口21を経由して第1可変入賞部品11の内部に取り込まれると、この取り込まれた球が第1可変入賞部品11の内部に設けられたVゾーンと呼ばれる図外の第1特定入賞口またはカウントゾーンと呼ばれる図外の第1普通入賞口の何れかに入賞する。第1特定球検出器が第1特定入賞口に入賞した球を検出して第1特定入賞信号を制御装置8に出力する。第1普通球検出器が第1普通入賞口に入賞した球を検出して第1普通入賞信号を制御装置8に出力する。
【0014】
中継始動入賞部品13は前方に開放された収納室を備える。収納室の周囲を取り囲む筒壁の上部には球を取り込むための切欠部24が形成される。収納室の後壁を形成する底壁には当たり通路25および外れ通路26が形成される。収納室には回転体27を備える。回転体27は底壁の裏面に取り付けられたステッピングモータのような振分駆動源28により遊技盤2の意匠盤面と平行な方向に回転する。回転体27の外周縁には凹部29を有する。凹部29は外周縁より内部に1個の球を収納する深さに窪む。そして、回転体27が振分駆動源28の正転駆動で一方向に回転するか、または、回転体27が振分駆動源28の逆転駆動で他方向に回転することによって、切欠部24と凹部29とが出会うのに伴い、球が遊技領域6から切欠部24を経由して凹部29に収納される。引き続き、上記回転体27の一方向への回転で凹部29が当たり通路25と出会うのに伴い、凹部29に収納されていた球が凹部29から自然流下で当たり通路25に排出される一方、上記回転体27の他方向への回転で凹部29が外れ通路26と出会うのに伴い、凹部29に収納されていた球が凹部29から自然流下で外れ通路26に排出される。中継球検出器31が当たり通路25に入賞した球を検出して中継入賞信号を制御装置8に出力する。
【0015】
第2可変入賞部品12は球取入口32を閉鎖する第2開閉体33を備える。第2開閉体33は第2可変入賞部品12の裏側に取り付けられた電磁ソレノイドのような第2駆動源34により前後方向に開閉される。球が開放された第2開閉体33から球取入口32を経由して第2可変入賞部品12の内部に取り込まれると、この取り込まれた球が第2可変入賞部品12の内部に設けられたVゾーンと呼ばれる図外の第2特定入賞口またはカウントゾーンと呼ばれる図外の第2普通入賞口の何れかに入賞する。第2特定球検出器が第2特定入賞口に入賞した球を検出して第2特定入賞信号を制御装置8に出力する。第2普通球検出器が第2普通入賞口に入賞した球を検出して第2普通入賞信号を制御装置8に出力する。」、
(1e)「【0022】
回転体27の一方向への回転に伴い球が当たり通路25に入賞すると、中継球検出器31が中継入賞信号を制御装置8に出力し、入賞検出手段41が中継入賞信号の入力を検出して第2駆動手段47に出力する。第2駆動手段47は入賞検出手段41からの中継入賞信号の入力により第2駆動源34を駆動する。第2駆動源34が第2開閉体33を開閉する。回転体27の他方向への回転に伴い球が外れ通路26に排出されると、中継球検出器31が中継入賞信号を出力しないことから、第2開閉体33が閉じたままとなる。」、
(1f)「【0025】
この図柄の確定と並行し、ステップ102において判定手段44が確定した図柄が第1開閉体22か否かを判定する。この判定の結果、確定した図柄が第1開閉体22であることから、ステップ102がYESの場合、ステップ103において第1駆動手段45が第1駆動源23を駆動する。この駆動によって、第1駆動源23が第1開閉体22を所定回数または所定時間開閉する。上記判定の結果、確定した図柄が第1開閉体22でないことから、ステップ102がNOの場合、ステップ104において振分駆動手段46が振分駆動源28を駆動する。この駆動によって、振分駆動源28が回転体27を回転する。この回転によって、遊技領域6から球が回転体27の凹部29に取り込まれ、当該球が回転体27の回転に伴って当たり通路25に取り込まれると、中継球検出器31が中継入賞信号を制御装置8に出力する。
【0026】
この中継入賞信号を入賞検出手段41が検出して第2駆動手段47に出力すると、ステップ105において第2駆動手段47が第2駆動源34を駆動する。この駆動によって、第2駆動源34が第2開閉体33を所定回数または所定時間開閉する。凹部29に取り込まれた球が当たり通路25に取り込まれた後に停止するように、上記回転体27の回転範囲は振分駆動手段46に設定されている。第1開閉体22の開放中における第1可変入賞部品11への入賞、当たり通路25への入賞、第2開閉体33の開放中における第2可変入賞部品12への入賞に伴い制御装置8が払出機構14を賞球払出動作すべく駆動する。この駆動によって、払出機構14が賞球としての球を遊技機枠1の裏側から皿3に払い出す。
【0027】
図2を参照し、抽選知識49における乱数値と抽選結果との関係について説明する。例えば、乱数値の「0」に対する抽選結果は当たり・外れが「外れ」、確定する図柄が「131」、駆動する部品が「なし」に設定されている。乱数値の「1」に対する抽選結果は当たり・外れが「当たり」、確定する図柄が「000」、駆動する部品が「回転体27を正転」に設定されている。乱数値の「13」に対する抽選結果は当たり・外れが「当たり」、確定する図柄が「111」、駆動する部品が「第1開閉体22」に設定されている。乱数値の「47」に対する抽選結果は当たり・外れが「外れ」、確定する図柄が「665」、駆動する部品が「回転体27を逆転」に設定されている。
【0028】
抽選知識49では、確定する図柄が奇数の当たり図柄の場合に駆動する部品が「第1開閉体22」に設定され、確定する図柄が「0」および偶数の当たり図柄の場合に駆動する部品が「回転体27を正転」に設定されている。よって、図柄表示器15で停止して確定した図柄が奇数の当たり図柄となると、第1開閉体22が開閉する。図柄表示器15で停止して確定した図柄が偶数の当たり図柄となると、回転体27が一方向に回転し、その回転に伴い球が当たり通路25に取り込まれると、第2開閉体33が開閉する。」、
(1g)「【0032】
図2に示すように抽選知識49は奇数の当たり図柄で第1開閉体22を開閉し、偶数の当たり図柄で回転体27を正転し、外れ図柄で回転体27を逆転するかまたは何も駆動しないように規定されている。・・・
【0033】
・・・この外れ図柄による図柄の確定に対しては、図2の抽選知識49に示すように、回転体27を回転しない場合と逆転する場合とがある。・・・
【0034】
第1実施形態では、抽選に伴い奇数の当たり図柄が確定すると、図1に示す遊技盤2の左右方向中央に位置する第1開閉体22が開閉する。抽選に伴い偶数の当たり図柄が確定すると、図1に示す遊技盤2の右部に位置する回転体27が正転する。よって、奇数の当たり図柄が図柄表示器15に確定した場合と偶数の当たり図柄が図柄表示器15に確定した場合とでは、遊技者が発射操作機構4の操作量を変える。具体的には、奇数の当たり図柄が確定すると、球が第1可変入賞部品11に入るように、遊技者が発射操作機構4を操作する。偶数の当たり図柄が確定すると、球が中継始動入賞部品13に入るように、遊技者が発射操作機構4を操作する。そして、中継始動入賞部品13に取り込まれた球が当たり通路25に取り込まれると、制御装置8が図1に示す中継始動入賞部品13の真下に位置する第2開閉体33を開閉する。これにより、球が第2可変入賞部品12に入るように、遊技者が上記発射操作機構4への操作量を維持する。このように、図柄表示器15に確定した図柄に応じて、遊技者が発射操作機構4への操作量を変える。このように、第1可変入賞部品11と中継始動入賞部品13とが互いに左右に離れて配置されたことによって、遊技者は第1可変入賞部品11を狙う場合と中継始動入賞部品13を狙う場合とにおいて発射操作機構4の操作を変えるという技術を使うことができる。
【0035】
また、第1実施形態では抽選手段42が始動入賞部品7への球の入賞に伴う抽選で第1開閉体22かまたは回転体27を正転かあるいは回転体27を逆転かを抽選するので、制御装置8が第1開閉体22の開閉に係る抽選と回転体27の正転・逆転に係る抽選とを個別に並行して行う場合に比べ、制御装置8の制御処理を簡素にすることができる。・・・」、
(1h)「【0036】
図6および図7は第2実施形態であって、図6はパチンコ機の遊技制御装置を模式的に示し、図7は抽選知識54を模式的に示す。第2実施形態は、図柄表示器15の図柄が奇数の当たり図柄で確定するのに伴い第1開閉体22が開閉する点で第1実施形態と類似し、図柄表示器15の図柄が偶数の当たり図柄で確定するのに伴い第2開閉体33が開閉する点で第1実施形態と異なる。具体的には、図6に示すように、表示手段51、判定手段52、第2駆動手段53、抽選知識54が異なる。表示手段51は入賞検出手段41からの始動入賞信号の入力により図柄表示器15に図柄変動の開始を指示した後にRAMの抽選結果を反映すべく上記図柄変動の停止を指示するとともに図柄確定を第1駆動手段45または第2駆動手段53に指示する。
【0037】
判定手段52は抽選手段42から入力された抽選結果から駆動する部品を判定し、その判定結果をRAMに記憶する。判定手段52は判定結果として駆動する部品を「第1開閉体22」と決定した場合に第1駆動手段45に駆動を指示し、判定結果として駆動する部品を「第2開閉体33」と決定した場合に第2駆動手段53に駆動を指示し、判定結果として駆動する部品を「なし」と決定した場合に何もしない。第2駆動手段53は判定手段52からの駆動指示と表示手段51からの図柄確定指示との入力で第2駆動源34を駆動する。図7に示すように、抽選知識54では確定する図柄が奇数の当たり図柄の場合に駆動する部品が「第1開閉体22」に設定され、確定する図柄が偶数の当たり図柄の場合に駆動する部品が「第2開閉体33」に設定されている。
【0038】
・・・ステップ601が始動入賞の発生により進行し、ステップ602がYESである場合、確定した図柄が奇数の当たり図柄で図柄表示器15に停止した状態で表示された後、ステップ603において第1駆動手段45が第1駆動源23を駆動する。ステップ602がNOである場合、確定した図柄が偶数の当たり図柄で図柄表示器15に停止した状態で表示された後、ステップ604において第2駆動手段53が第2駆動源34を駆動する。
【0039】
第2実施形態では、遊技領域6から中継始動入賞部品13を省略することができるので、遊技領域6を一層広くすることができるとともに、制御装置8から振分駆動手段46およびステップ104に相当する処理を省略することができるので、制御処理を一層簡素にすることができる。・・・」。

(1i)また、第1実施形態の抽選知識を示す図表である【図2】、及び第2実施形態の抽選知識を示す図表である【図7】には、「3つの図柄が全て同一の図柄で揃えば当たり、3つの図柄のうち1つでも異なる図柄であれば外れ」であることが示されている。

したがって、引用刊行物1には、
「 『1』 遊技盤2の左右方向中央部には図柄表示器15、始動入賞部品7、第1可変入賞部品11、アウト口18が上から下に順に配置され、遊技盤2の右側には中継始動入賞部品13、第2可変入賞部品12が図柄表示器15の右側と対応する位置で上から下に順に配置され、
(1)発射された球が遊技領域6から始動入賞部品7に入賞すると、制御装置8は当たり外れの抽選を実行し、この抽選の結果を制御装置8が図柄表示器15で表示し、
(1.1)抽選の結果として当たりが抽選された場合、制御装置8は当たりの種類で第1可変入賞部品11、第2可変入賞部品12、中継始動入賞部品13を使い分け、第1可変入賞部品11、第2可変入賞部品12、中継始動入賞部品13への入賞のそれぞれに対応し払出機構14を駆動し、
(2)第1可変入賞部品11は球取入口21を閉鎖する第1開閉体22を備え、第1開閉体22は第1可変入賞部品11の裏側に取り付けられた電磁ソレノイドのような第1駆動源23により前後方向に開閉され、球が開放された第1開閉体22から球取入口21を経由して第1可変入賞部品11の内部に取り込まれると、この球が第1可変入賞部品11の内部に設けられたVゾーンと呼ばれる第1特定入賞口またはカウントゾーンと呼ばれる第1普通入賞口の何れかに入賞し、第1特定入賞口に入賞した球を第1特定球検出器が検出して第1特定入賞信号を制御装置8に出力し、第1普通入賞口に入賞した球を第1普通球検出器が検出して第1普通入賞信号を制御装置8に出力し、
(3)第2可変入賞部品12は球取入口32を閉鎖する第2開閉体33を備え、第2開閉体33は第2可変入賞部品12の裏側に取り付けられた電磁ソレノイドのような第2駆動源34により前後方向に開閉され、球が開放された第2開閉体33から球取入口32を経由して第2可変入賞部品12の内部に取り込まれると、この球が第2可変入賞部品12の内部に設けられたVゾーンと呼ばれる第2特定入賞口またはカウントゾーンと呼ばれる第2普通入賞口の何れかに入賞し、第2特定入賞口に入賞した球を第2特定球検出器が検出して第2特定入賞信号を制御装置8に出力し、第2普通入賞口に入賞した球を第2普通球検出器が検出して第2普通入賞信号を制御装置8に出力し、
(4)中継始動入賞部品13は前方に開放された収納室を備え、収納室には回転体27を備え、回転体27の外周縁には凹部29を有し、回転体27の一方向への回転で、凹部29に収納されていた球が当たり通路25に排出されると、第2駆動源34が第2開閉体33を開閉する一方、上記回転体27の他方向への回転で凹部29に収納されていた球が外れ通路26に排出されると、第2開閉体33が閉じたままとなる、
パチンコ機において、
(5)図柄表示器15で停止して確定した3つの図柄が、
(5.1)同一の奇数の図柄で揃った当たり図柄となると、第1開閉体22が所定回数または所定時間開閉し、球が第1可変入賞部品11に入るように、遊技者が発射操作機構4を操作し、
(5.2)同一の偶数の図柄で揃った当たり図柄となると、回転体27が一方向に回転し、球が中継始動入賞部品13に入るように、遊技者が発射操作機構4を操作し、中継始動入賞部品13に取り込まれた球が回転体27の回転に伴い当たり通路25に取り込まれると、制御装置8が中継始動入賞部品13の真下に位置する第2開閉体33を所定回数または所定時間開閉し、球が第2可変入賞部品12に入るように、遊技者が上記発射操作機構4への操作量を維持する、
(6)制御装置8の制御処理を簡素にすることができ、抽選結果に基づき複数の球取入口に対応して設けられた開閉体の開閉を使い分ける、
第1実施形態としてのパチンコ機。」の発明(以下、「引用発明(1の1)」という。)、

及び
「 『2』 第1実施形態のパチンコ機と同様の構成を具備するパチンコ機であって、
遊技領域6から中継始動入賞部品13を省略することで、
(1)図柄表示器15で停止して確定した3つの図柄が、
(1.1)同一の奇数の図柄で揃った当たり図柄で確定するのに伴い第1開閉体22が開閉する点で第1実施形態と類似し、
(1.2)同一の偶数の図柄で揃った当たり図柄で確定するのに伴い第2開閉体33が開閉する点で第1実施形態と異なり、
(2)制御装置8の制御処理を一層簡素にすることができる、
第2実施形態としてのパチンコ機。」の発明(以下、「引用発明(1の2)」という。)が記載されていると認められる。

当審の拒絶理由に引用され、本願出願前に頒布された、パチンコ攻略マガジン5月28日号(以下、「引用刊行物2」という。)における、
(2a)第11頁下欄、見出しの「大当り図柄(全8種類)」との記載を囲う枠内には、「ウルトラボーナス(15R) 数字7が付された図柄」及び「レギュラーボーナス(7R) 数字1乃至6が付された図柄」が記載され、
(2b)第12頁上欄、見出しの「まずは基本的なゲームの流れを把握しよう!」との記載を囲う枠内には、「大当り 「数字7が付された図柄」なら・・・ウルトラボーナス(15R) 「数字1乃至6が付された図柄」なら・・・レギュラーボーナス(7R)」と記載され、
(2c)第13頁上欄、見出しの「ウルトラボーナスとレギュラーボーナスでは出玉が倍以上異なる!!」との記載を囲う枠内には、「右下アタッカーの周辺はこぼしが極端に生じにくい釘構成のため、・・・」及び「数字7が付された図柄 ウルトラボーナス 盤面右下のアタッカーが15R開放!(賞球14個) 出玉約1750個」並びに「数字1乃至6が付された図柄 レギュラーボーナス 盤面下部のアタッカーが7R開放!(賞球12個) 出玉約700個」と、それぞれ記載されている。

第四.対比・検討
本願発明と引用発明(1の2)とを、引用発明(1の1)を参酌しつつ対比する。
(4-1)引用発明(1の2)の「遊技盤2」は本願発明の「遊技盤」に相当し、以下同様に「遊技領域6」は「遊技領域」に、「図柄」は「図柄」に、「図柄表示器15」は「図柄変動表示装置」に、「当たりが抽選された場合」は「特別遊技状態が発生したとき」に、「第1可変入賞部品11及び第2可変入賞部品12」は「球が開放された第1開閉体22から球取入口21を経由して第1可変入賞部品11の内部に取り込まれ」、「球が開放された第2開閉体33から球取入口32を経由して第2可変入賞部品12の内部に取り込まれる」ものであるから、「大入賞口を開放する可変入賞装置」に、「パチンコ機」は「パチンコ遊技機」に、「第2可変入賞部品12」は「第1大入賞口」に、「第1可変入賞部品11」は「第2大入賞口」に、「電磁ソレノイド」は「電磁ソレノイド」に、「第1特定球検出器」、「第1普通球検出器」、「第2特定球検出器」及び「第2普通球検出器」は「入賞球検出器」に、それぞれ相当する。
(4-2)引用発明(1の2)においては、「遊技盤2の右側には第2可変入賞部品12が図柄表示器15の右側と対応する位置で配置され」、「第2可変入賞部品12は球取入口32を閉鎖する第2開閉体33を備え」、「球が開放された第2開閉体33から球取入口32を経由して第2可変入賞部品12の内部に取り込まれる」ものであるから、引用発明(1の2)は本願発明の「可変入賞装置の大入賞口として第1大入賞口が遊技領域の右側に配置され」に相当する事項を備えている。
(4-3)引用発明(1の2)においては、「遊技盤2の左右方向中央部には図柄表示器15、始動入賞部品7、第1可変入賞部品11、アウト口18が上から下に順に配置され」、「第1可変入賞部品11は球取入口21を閉鎖する第1開閉体22を備え」、「球が開放された第1開閉体22から球取入口21を経由して第1可変入賞部品11の内部に取り込まれる」ものであるから、引用発明(1の2)は本願発明の「可変入賞装置の大入賞口として第2大入賞口が遊技領域の中央下部に配置され」に相当する事項を備えている。
(4-4)引用発明(1の2)の「図柄表示器15で停止して確定した3つの図柄が同一の偶数の図柄で揃った当たり図柄で確定するのに伴い第2開閉体33が開閉する」事項について検討すると、「第2開閉体33」は第2可変入賞部品12に備えられ、所定回数または所定時間開閉するものであるから、引用発明(1の2)は本願発明の「特別遊技状態移行用の第1大当り図柄が(該)図柄変動表示装置で揃って停止したとき、(該)第1大入賞口を複数ラウンド開放させ、」との技術事項と比較して「特別遊技状態移行用の第1大当り図柄が(該)図柄変動表示装置で揃って停止したとき、(該)第1大入賞口を開放させ、」において一致している。
(4-5)引用発明(1の2)の「図柄表示器15で停止して確定した3つの図柄が、同一の奇数の図柄で揃った当たり図柄で確定するのに伴い第1開閉体22が開閉する」事項について検討すると、「第1開閉体22」は第1可変入賞部品11に備えられ、所定回数または所定時間開閉するものであるから、引用発明(1の2)は本願発明の「特別遊技状態移行用の第2大当り図柄が図柄変動表示装置で揃って停止したとき、(該)第2大入賞口を複数ラウンド開放させる」との技術事項と比較して「特別遊技状態移行用の第2大当り図柄が図柄変動表示装置で揃って停止したとき、(該)第2大入賞口を開放させる」において一致している。
(4-6)引用発明(1の2)の「制御装置8」は、「発射された球が遊技領域6から始動入賞部品7に入賞すると、当たり外れの抽選を実行し、この抽選の結果を図柄表示器15で表示し」、「抽選の結果として当たりが抽選された場合、当たりの種類で第1可変入賞部品11、第2可変入賞部品12を使い分け」るもので、「球が開放された第1開閉体22から球取入口21を経由して第1可変入賞部品11の内部に取り込まれ」、「球が開放された第2開閉体33から球取入口32を経由して第2可変入賞部品12の内部に取り込まれる」ものであるから、引用発明(1の2)は本願発明の「図柄変動表示装置で揃って停止したとき、第2大入賞口を開放させる可変入賞制御手段」及び「図柄変動表示装置で揃って停止したとき、第1大入賞口を開放させる可変入賞制御手段」に相当する事項を備えている。
(4-7)引用発明(1の2)においては、「第2可変入賞部品12は球取入口32を閉鎖する第2開閉体33を備え、第2開閉体33は第2可変入賞部品12の裏側に取り付けられた電磁ソレノイドのような第2駆動源34により前後方向に開閉され」、「球が第2可変入賞部品12の内部に設けられたVゾーンと呼ばれる第2特定入賞口またはカウントゾーンと呼ばれる第2普通入賞口の何れかに入賞し、第2特定入賞口に入賞した球を第2特定球検出器が検出して第2特定入賞信号を制御装置8に出力し、第2普通入賞口に入賞した球を第2普通球検出器が検出して第2普通入賞信号を制御装置8に出力」するものであるから、引用発明(1の2)が本願発明の「第1大入賞口内に内蔵される電磁ソレノイド及び入賞球検出器」に相当する事項を備えていることは明らかである。
(4-8)引用発明(1の2)においては、「第1可変入賞部品11は球取入口21を閉鎖する第1開閉体22を備え、第1開閉体22は第1可変入賞部品11の裏側に取り付けられた電磁ソレノイドのような第1駆動源23により前後方向に開閉され」、「球が第1可変入賞部品11の内部に設けられたVゾーンと呼ばれる第1特定入賞口またはカウントゾーンと呼ばれる第1普通入賞口の何れかに入賞し、第1特定入賞口に入賞した球を第1特定球検出器が検出して第1特定入賞信号を制御装置8に出力し、第1普通入賞口に入賞した球を第1普通球検出器が検出して第1普通入賞信号を制御装置8に出力」するものであるから、引用発明(1の2)が本願発明の「第2大入賞口内に内蔵される電磁ソレノイド及び入賞球検出器」に相当する事項を備えていることは明らかである。

よって、両者は、
「 遊技盤上の遊技領域に配置され、図柄を変動表示する図柄変動表示装置と、該図柄変動表示装置の変動図柄が予め決められた図柄に揃って停止し特別遊技状態が発生したとき大入賞口を開放する可変入賞装置と、を備えたパチンコ遊技機において、
該可変入賞装置の大入賞口として第1大入賞口が遊技領域の右側に配置されると共に、第2大入賞口が遊技領域の中央下部に配置され、
特別遊技状態移行用の第1大当り図柄が該図柄変動表示装置で揃って停止したとき、該第1大入賞口を開放させ、特別遊技状態移行用の第2大当り図柄が図柄変動表示装置で揃って停止したとき、該第2大入賞口を開放させる可変入賞制御手段が設けられ、
前記第1大入賞口内に電磁ソレノイド及び入賞球検出器が内蔵され、該第2大入賞口内に電磁ソレノイド及び入賞球検出器が内蔵されるパチンコ遊技機。」である点で一致し、次の点で相違する。

相違点1
遊技盤は、本願発明では、遊技領域の右側に向けて発射された遊技球の略全てが第1大入賞口に入賞するように構成されるのに対し、引用発明(1の2)では、そのように構成されるのかどうか明らかでない点。
相違点2
可変入賞制御手段により第1大入賞口及び第2大入賞口が、本願発明では、複数ラウンド開放するのに対し、引用発明(1の2)では、所定回数または所定時間開閉する点。
相違点3
第1大入賞口と第2大入賞口とが、本願発明では、少なくとも内部構造が同一に構成されるのに対し、引用発明(1の2)では、同一に構成されるのかどうか記載されていない点。
相違点4
第1大入賞口内に内蔵される電磁ソレノイド及び入賞球検出器と第2大入賞口内に内蔵される電磁ソレノイド及び入賞球検出器とが、本願発明では各々同一の機器で構成されるのに対し、引用発明(1の2)では、各々同一の機器で構成されるのかどうか記載されていない点。
相違点5
第1大入賞口及び第2大入賞口が、本願発明では、それぞれ、入賞数を素早くカウント可能とするように、全ての入賞球を集めて通し可能に、同等に検出する入賞口検出器を設けた入賞球通路を、左右に並設させているのに対し、引用発明(1の2)では、そのように構成されるのかどうか記載されていない点。

上記相違点について検討する。
相違点1について
引用刊行物2における「右下アタッカーの周辺はこぼしが極端に生じにくい釘構成のため、・・・」との記載によれば、引用刊行物2には「遊技領域の右側に向けて発射された遊技球の略全てが第1大入賞口に入賞するように構成された、遊技盤」の技術事項が実質的に記載されているといえる。
そして、「引用発明(1の2)」及び当該「引用刊行物2に記載された技術」は「第1大入賞口が遊技領域の右側に配置されると共に、第2大入賞口が遊技領域の中央下部に配置され、第1大当り図柄で停止したときに(引用刊行物2における「数字7が付された図柄」に相当)、第1大入賞口を開放させ、第2大当り図柄で停止したときに(引用刊行物2における「数字1乃至6が付された図柄」に相当)、第2大入賞口を開放させる、パチンコ遊技機」において共通しているから、これらの技術を組み合わせて、当該相違点1に係る本願発明を特定する事項とすることは、当業者が容易になし得ることである。
相違点2について
引用発明(1の2)は「球が開放された第1開閉体22から球取入口21を経由して第1可変入賞部品11の内部に取り込まれると、この球が第1可変入賞部品11の内部に設けられたVゾーンと呼ばれる第1特定入賞口またはカウントゾーンと呼ばれる第1普通入賞口の何れかに入賞し、第1特定入賞口に入賞した球を第1特定球検出器が検出して第1特定入賞信号を制御装置8に出力」するもの、及び「球が開放された第2開閉体33から球取入口32を経由して第2可変入賞部品12の内部に取り込まれると、この球が第2可変入賞部品12の内部に設けられたVゾーンと呼ばれる第2特定入賞口またはカウントゾーンと呼ばれる第2普通入賞口の何れかに入賞し、第2特定入賞口に入賞した球を第2特定球検出器が検出して第2特定入賞信号を制御装置8に出力」するものである。ここで、当該分野における技術常識である「開放ラウンド中に、Vゾーンと呼ばれる特定入賞口への入賞があったときには、次の開放ラウンドが開始される大入賞口」との技術事項を併せて考えれば、引用発明(1の2)には「第1大入賞口及び第2大入賞口が複数ラウンド開放する」事項が示唆されているといえ、そうすると、当該相違点2は実質的な相違点ではない。

なお、実施例(本願明細書【0035】及び【0040】参照)に則し、特定入賞口に関わらず、必ず複数ラウンド開放するものについて、念のため検討すると、
(a)特開平11-285563号公報には、次の事項が記載されている。
(a-1)「(57)【要約】
【課題】 パンクを発生させない弾球遊技機、すなわち特別遊技の興趣を損なわない弾球遊技機を提供すること。
【解決手段】・・・大入賞口134は、Vゾーンの通過等の条件とは無関係に、規定回数まで開放されるから、いわゆるパンクが発生することはない。」、
(a-2)「【0045】このように、大入賞口134は、例えばVゾーンの通過の有無等の特別の条件無しで、規定回数まで開放されるから、いわゆるパンクが発生することはない。・・・」。
(b)パチンコ必勝ガイド 2005 1・16号 株式会社白夜書房 平成17年1月16日発行 における、
(b-1)p60 には、次の事項が記載されている。
(b-1-1)見出し「・・・ゼロヨン基準機・・・」の下方に、「主な変更点 ○Vゾーンの撤廃→パンクすることがない」、
(b-1-2)見出し「重要語句説明」の下方に、「Vゾーン・・・大当りを継続させるために入賞しなければならない箇所。ゼロヨン基準になって、デジパチではVゾーンがなくなり、パンクすることがなくなった。」、
(b-1-3)見出し「各部の名前と略し方」の下方に、「・・・アタッカー(大入賞口) 大当りによって、一定の玉数、または時間まで開放。それを規定ラウンド数まで繰り返す。」。
(b-2)p61 には、次の事項が記載されている。
(b-2-1)見出し「Q2『大ヤマト2』にVゾーンがなかったのですが・・・」の下方に、「アタッカーからVゾーンがなくなった」。

そうすると、必ず複数ラウンド開放する大入賞口は、上記特開平11-285563号公報に記載された「Vゾーンの通過の有無等の特別の条件無しで、規定回数まで開放される、大入賞口134」、及び上記「パチンコ必勝ガイド」に記載された「大当りによって、一定の玉数、または時間までの開放を規定ラウンド数まで繰り返し、パンクすることがなくなった、アタッカー(大入賞口)」のように、周知・慣用の技術であると認められるから、当該「周知・慣用の技術」を引用発明(1の2)の「第1大入賞口及び第2大入賞口(第2可変入賞部品12及び第1可変入賞部品11)」に適用し、当該相違点2に係る本願発明を特定する事項とすることは、当業者が容易になし得ることである。

相違点3について
遊技領域に複数個配置される部材の内部構造を同一のものとすることは、当該部材の製造時の容易性や経済性、遊技盤への取付け組み立て作業時の簡易性などを考慮して、当業者が適宜なし得る設計上の事項であるから、当該相違点3に係る本願発明を特定する事項とすることは、当業者が容易になし得ることである。
相違点4について
遊技領域に複数個配置される部材において、当該部材に内蔵される部品を各々同一の機器で構成することは、部品の共通化に伴う組み立て製造時の容易性や経済性などを考慮して、当業者が適宜なし得る設計上の事項であるから、当該相違点4に係る本願補正発明を特定する事項とすることは、当業者が容易になし得ることである。
相違点5について
単一の検出器で計数するよりも同等に検出する複数の検出器で計数するほうが素早くカウント可能であることは一般常識であり、またパチンコ遊技機の大入賞口において、特別入賞口から続く球通路と一般入賞口から続く球通路とのように遊技態様上、同等では無いものの、入賞球を検出する入賞口検出器を設けた入賞球通路を、左右に並設させている技術は周知・慣用の技術と認められることを併せて考慮すれば、当該相違点5に係る本願発明を特定する事項とすることは、当業者が容易になし得ることである。

そして、引用発明(1の2)は、引用発明(1の1)と同様に「抽選結果に基づき複数の球取入口に対応して設けられた開閉体の開閉を使い分ける」ものであり、また「制御装置8の制御処理を一層簡素にすることができる」ものであるから、本願発明による効果に格別のものは認められない。

第五.むすび
以上のとおり、本願発明は、当審の拒絶理由通知に引用された引用発明1及び引用刊行物2に記載された事項並びに周知・慣用の技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願は、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。

よって、結論のとおり審決する。


 
審理終結日 2011-02-04 
結審通知日 2011-02-15 
審決日 2011-03-03 
出願番号 特願2005-169234(P2005-169234)
審決分類 P 1 8・ 121- WZ (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 郡山 順安久 司郎  
特許庁審判長 伊藤 陽
特許庁審判官
川島 陵司
井上 昌宏
発明の名称 パチンコ遊技機  
代理人 上田 千織  
代理人 村松 孝哉  
代理人 飯田 昭夫  
代理人 江間 路子  
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