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審決分類 |
審判 査定不服 1項3号刊行物記載 特許、登録しない。 G06F 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G06F |
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管理番号 | 1236998 |
審判番号 | 不服2008-28802 |
総通号数 | 139 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2011-07-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2008-11-12 |
確定日 | 2011-05-11 |
事件の表示 | 特願2000-505645「コンピュータ・ネットワーク上におけるコンピュータ・プログラムの記憶・転送を制御する方法とシステム」拒絶査定不服審判事件〔平成11年 2月11日国際公開、WO99/07007、平成13年 8月21日国内公表、特表2001-512272〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1.手続の経緯 本願は、1998年7月28日(パリ条約による優先権主張外国庁受理1997年7月29日、米国)を国際出願日とする出願であって、平成20年2月21日付けで拒絶理由通知がなされ、同年7月22日付けで手続補正がなされたが、同年8月12日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、同年11月12日に審判請求がなされるとともに、同年12月11日付けで手続補正がなされたものである。そして、平成21年2月19日付けで審査官から前置報告がなされ、平成22年7月9日付けで当審より審尋がなされたものである。 第2.平成20年12月11日付けの手続補正についての補正却下の決定 [補正却下の決定の結論] 平成20年12月11日付けの手続補正を却下する。 [理由] 1.補正の内容 平成20年12月11日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)は、平成20年7月22日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1の記載 「【請求項1】アプリケーション・プログラムを個別に独立してマシン実行可能である複数のコード・モジュールとして第1のコンピュータの不揮発性メモリに記憶し、ネットワーク・リンクを介して転送された第2のコンピュータからの要求に応じて前記不揮発性メモリからマシン実行可能なコード・モジュールの選択されたうちの1個を検索し、ならびにネットワーク・リンクを介して該選択されたマシン実行可能なコード・モジュールを前記第2のコンピュータに転送することを含んでなる、ネットワーク上においてコンピュータ間でのコンピュータ・プログラムの記憶と転送を制御する方法。」 (以下、「補正前の請求項1」という。)を、 「【請求項1】アプリケーション・プログラムを第1のコンピュータの不揮発性メモリに記憶し、個別に独立してマシン実行可能であるが相互作用が許容されている複数のコード・モジュールを、前記アプリケーション・プログラムは含み、ネットワーク・リンクを介して転送された第2のコンピュータからの要求に応じて前記不揮発性メモリからマシン実行可能なコード・モジュールの選択されたうちの1個を検索し、ならびにネットワーク・リンクを介して該選択されたマシン実行可能なコード・モジュールを前記第2のコンピュータに転送することを含んでなる、ネットワーク上においてコンピュータ間でのコンピュータ・プログラムの記憶と転送を制御する方法。」 (以下、「補正後の請求項1」という。) に補正することを含むものである。 2.補正の適否 2-1.新規事項の有無、補正の目的要件 本件補正は、願書に最初に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてなされており、特許法第17条の2第3項(新規事項)の規定に適合している。 そして、本件補正は、補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項を限定したものを補正後の請求項1とする補正を含むものである。前記限定は、その補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項を限定するものであって、その補正前の当該請求項1に記載された発明とその補正後の請求項1に記載された発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第4項第2号(補正の目的)の規定に適合している。 2-2.補正後の発明の独立特許要件について 本件補正は特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、補正後の請求項1記載の発明(以下「補正後の発明」という。)が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか、(平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するか)以下に検討する。 ここで、補正後の発明は、前記「1.補正の内容」の「補正後の請求項1」に記載された以下のものと認められる。 「アプリケーション・プログラムを第1のコンピュータの不揮発性メモリに記憶し、個別に独立してマシン実行可能であるが相互作用が許容されている複数のコード・モジュールを、前記アプリケーション・プログラムは含み、ネットワーク・リンクを介して転送された第2のコンピュータからの要求に応じて前記不揮発性メモリからマシン実行可能なコード・モジュールの選択されたうちの1個を検索し、ならびにネットワーク・リンクを介して該選択されたマシン実行可能なコード・モジュールを前記第2のコンピュータに転送することを含んでなる、ネットワーク上においてコンピュータ間でのコンピュータ・プログラムの記憶と転送を制御する方法。」 2-2-1.特許法第29条第1項第3号に規定する要件についての検討 (1)引用文献 原査定の拒絶の理由3.に引用された刊行物である特開平9-91143号公報(以下、「引用文献」という。)には、次の事項が記載されている。 (ア)「【0017】 【発明の実施の形態】本発明のデータ処理方法を適用するシステム構成例を図1に示す。システムはサーバ1(データ処理装置)、クライアント2(データ処理装置)、ネットワーク3から構成されている。」 (イ)「【0025】図1に示すように、また図2に拡大して示すように、アプリケーションプログラム11を複数のオブジェクト14の集まりで構成する。また、オブジェクト14を並行オブジェクトとして構成することにより、アプリケーションプログラム11は並行処理されることになり、実行速度の向上に貢献する。また、オブジェクト14は置き換えの単位でもあるので、動作にバグのあるオブジェクト、性能上問題のあるオブジェクトなどを、誤りのないオブジェクトで置き換えることによって、アプリケーションプログラム11全体を作り替えることなく、問題点を解決できる。さらに、オブジェクト14を部品とし、既存のアプリケーションプログラムの部品としてのオブジェクトを組み合わせることによって、簡単に新しいアプリケーションプログラムを作ることができる。」 (ウ)「【0050】アプリケーションプログラム11を複数のオブジェクトの集まりとして構成することにより、また、そのオブジェクトを並行オブジェクトとして実装することにより、オブジェクト単位で並行実行が可能になり、アプリケーションプログラムの実行と同時にオブジェクトをダウンロードすることができる。この時、図5に示すように、アプリケーションプログラムの実行に必要なオブジェクトをインクリメンタルにダウンロードすることにより、ユーザからは、単一のアプリケーションプログラムのロードにかかる時間を隠すことができる。 【0051】例えば、図5に示すように、サーバ1のアプリケーションプログラム11のオブジェクト14-1-1乃至14-1-11を、クライアント2のアプリケーションプログラム21のオブジェクト24-1-1乃至24-1-11としてダウンロードする必要がある場合、ランダムに各オブジェクトをダウンロードするのではなく、アプリケーションプログラム21を実行する上において、最初に必要なオブジェクト14-1-1乃至14-1-3を、オブジェクト24-1-1乃至24-1-3として先にダウンロードする。 【0052】アプリケーションプログラム21は、さしあたって、この3つのオブジェクトが存在すれば、起動可能であるため、その処理を開始する。そして、その処理が実行されている間に、残りのオブジェクト14-1-4乃至14-1-11をアプリケーションプログラム21のオブジェクト24-1-4乃至24-1-11として、第2乃至第4のダウンロードで順次ダウンロードする。この第2乃至第4のダウンロードにおいても、処理上、先に必要となるオブジェクトから順番にダウンロードする。」 (エ)「【0055】ここで、インクリメンタルダウンロードとは、アプリケーションプログラムや実行環境を一度にダウンロードしないで、それを構成するオブジェクト単位、あるいは、その一部を必要に応じてダウンロードすることを意味する。従来のパソコン通信におけるアプリケーションプログラムのダウンロードの場合には、圧縮されたアプリケーションプログラムを一気にダウンロードするので、ダウンロードがすべて終わらないと、そのアプリケーションプログラムは利用することができない。また、例えば、今までのシステムのブートでは、システム全体を全部メモリに読み込んでから立ち上がる。UNIXのディスクレスワークステーションの場合には、サーバからすべてのOSをメモリに読み込んでからシステムが起動するので、読み込みがすべて終了するまで、システムを利用できない。しかしながらインクリメンタルダウンロードすれば、そのようなことがなくなる。」 (オ)「【0059】ここで、「必要になった時点」とは、オブジェクトに対して何らかのメッセージが送られた時点とする。すなわち、一番最初にダウンロードしたオブジェクトが、別のオブジェクトにメッセージを送った時点で、その受信オブジェクトをダウンロードする。オブジェクトの依存、参照関係を利用することによって、次のメッセージを送るオブジェクトをあらかじめダウンロードしておくことができる。これを、アプリケーションの実行と並行に行うことにより、メッセージ通信時におけるダウンロードによる遅延を少なくすることができる。これにより、インクリメンタルダウンローディングの有効性を高めることができる。 【0060】また、実行環境12,22もオブジェクト15,25の集合体であり、アプリケーションプログラム11,21のオブジェクト14,24と同等に操作可能であるので、アプリケーションプログラム11,21に特化したダウンロードの順序を制御するメタオブジェクトをオブジェクト15,25の1つとして用意する(例えば図4のオブジェクト25-1Cをメタオブジェクトとする)ことができる。これによって、特定のアプリケーションに適した、そのオブジェクトが利用するオブジェクトのダウンロード順を指定することができ、インクリメンタルダウンローディングによるユーザの待ち時間を最小にすることができる。」 ここで、(ア)の段落【0017】における記載「システムはサーバ1(データ処理装置)、クライアント2(データ処理装置)、ネットワーク3から構成されている。」、(ウ)の段落【0051】における記載「…サーバ1のアプリケーションプログラム11のオブジェクト14-1-1乃至14-1-11を、クライアント2のアプリケーションプログラム21のオブジェクト24-1-1乃至24-1-11としてダウンロードする必要がある場合、…アプリケーションプログラム21を実行する上において、最初に必要なオブジェクト14-1-1乃至14-1-3を、オブジェクト24-1-1乃至24-1-3として先にダウンロードする。」、及び(エ)の段落【0055】における記載「ここで、インクリメンタルダウンロードとは、アプリケーションプログラムや実行環境を一度にダウンロードしないで、それを構成するオブジェクト単位、あるいは、その一部を必要に応じてダウンロードすることを意味する。」からすると、引用文献には、ネットワーク上においてサーバとクライアント間でのアプリケーションプログラムの記憶とダウンロードを制御する方法が記載されていると解される。 (イ)の段落【0025】における記載「図1に示すように、また図2に拡大して示すように、アプリケーションプログラム11を複数のオブジェクト14の集まりで構成する。」、及び【図1】に、サーバが前記アプリケーションプログラム11を記憶していることが示されていることからすると、前記アプリケーションプログラムは複数のオブジェクトを含み、サーバに記憶していると解される。 なお、前記アプリケーションプログラムがサーバの記憶手段に記憶されていることは、当業者にとって自明である。 そして、(イ)の段落【0025】における記載「…オブジェクト14は置き換えの単位でもある」、(ウ)の段落【0050】における記載「…オブジェクト単位で並行実行が可能になり」、及び(ウ)の段落【0052】における記載「アプリケーションプログラム21は、さしあたって、この3つのオブジェクトが存在すれば、起動可能であるため、その処理を開始する。」からすると、前記オブジェクトは、個別に独立してマシン実行可能であると解される。 また、オブジェクトが互いにメッセージパッシングを行い処理を進めることは、当業者にとって自明の技術常識であり、(オ)の段落【0059】における記載「ここで、「必要になった時点」とは、オブジェクトに対して何らかのメッセージが送られた時点とする。すなわち、一番最初にダウンロードしたオブジェクトが、別のオブジェクトにメッセージを送った時点で、その受信オブジェクトをダウンロードする。」からも、前記オブジェクトは、相互作用が許容されていると解される。 (オ)の段落【0059】における記載「ここで、「必要になった時点」とは、オブジェクトに対して何らかのメッセージが送られた時点とする。すなわち、一番最初にダウンロードしたオブジェクトが、別のオブジェクトにメッセージを送った時点で、その受信オブジェクトをダウンロードする。」、(オ)の段落【0060】における記載「…アプリケーションプログラム11,21に特化したダウンロードの順序を制御するメタオブジェクトをオブジェクト15,25の1つとして用意する(例えば図4のオブジェクト25-1Cをメタオブジェクトとする)ことができる。これによって、特定のアプリケーションに適した、そのオブジェクトが利用するオブジェクトのダウンロード順を指定することができ…」、及び【図4】に、クライアントが前記ダウンロードの順序を制御するメタオブジェクトを記憶していることが示されていることからすると、前記クライアントは、ネットワークを介して、前記クライアントの必要とするマシン実行可能なオブジェクトを指定して、ダウンロードの要求をサーバに転送すると解される。 そして、(ウ)の段落【0050】における記載「…図5に示すように、アプリケーションプログラムの実行に必要なオブジェクトをインクリメンタルにダウンロードする…」、及び【図5】に、サーバがオブジェクトをクライアントにダウンロードしていることが示されていることからすると、前記サーバは、ネットワークを介して前記クライアントから指定されたマシン実行可能なオブジェクトを前記クライアントにダウンロードすると解される。 なお、前記クライアントから指定されたマシン実行可能なオブジェクトを前記クライアントにダウンロードするために、前記サーバが、前記クライアントからの要求に応じて、前記アプリケーションプログラムを構成する複数のオブジェクトの記憶されている記憶手段からマシン実行可能なオブジェクトのうち指定されたオブジェクトを抽出することは、当業者にとって自明である。 よって、上記(ア)?(オ)を参酌すると、引用文献には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されているものと認められる。 アプリケーションプログラムをサーバの記憶手段に記憶し、個別に独立してマシン実行可能であるが相互作用が許容されている複数のオブジェクトを、前記アプリケーションプログラムは含み、サーバは、ネットワークを介して転送されたクライアントからの要求に応じて前記記憶手段からマシン実行可能なオブジェクトのうち指定されたオブジェクトを抽出し、ならびにネットワークを介して該指定されたマシン実行可能なオブジェクトを前記クライアントにダウンロードすることを含んでなる、ネットワーク上においてサーバとクライアント間でのアプリケーションプログラムの記憶とダウンロードを制御する方法。 (2)対比・判断 ここで、補正後の発明と引用発明とを比較する。 引用発明の「アプリケーションプログラム」は、補正後の発明の「アプリケーション・プログラム」及び「コンピュータ・プログラム」に相当する。 引用発明の「オブジェクト」は、補正後の発明の「コード・モジュール」に相当する。 引用発明の「サーバ」、「記憶手段」、「ネットワーク」、及び「クライアント」は、それぞれ補正後の発明の「第1のコンピュータ」、「不揮発性メモリ」、「ネットワーク・リンク」、及び「第2のコンピュータ」に相当する。 引用発明の「サーバ」が「指定されたオブジェクトを抽出」することは、補正後の発明の「第1のコンピュータ」が「選択されたうちの1個を検索」することに相当する。 引用発明の「ダウンロード」は、補正後の発明の「転送」に相当する。 引用発明の「サーバとクライアント間」は、補正後の発明の「コンピュータ間」に相当する。 そうすると、補正後の発明の構成は、すべて引用文献に示されているものであって、補正後の発明は、引用発明と同一ということになる。 よって、補正後の発明は、引用文献に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。 (3)小括 補正後の発明は引用文献に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 3.むすび 以上のとおり、本件補正は、補正後の発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるから、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項の規定により準用する特許法第126条第5項の規定に適合していない。 したがって、本件補正は、特許法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3.本願発明について 1.本願発明 平成20年12月11日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下、同項記載の発明を「本願発明」という。)は、平成20年7月22日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。 「アプリケーション・プログラムを個別に独立してマシン実行可能である複数のコード・モジュールとして第1のコンピュータの不揮発性メモリに記憶し、ネットワーク・リンクを介して転送された第2のコンピュータからの要求に応じて前記不揮発性メモリからマシン実行可能なコード・モジュールの選択されたうちの1個を検索し、ならびにネットワーク・リンクを介して該選択されたマシン実行可能なコード・モジュールを前記第2のコンピュータに転送することを含んでなる、ネットワーク上においてコンピュータ間でのコンピュータ・プログラムの記憶と転送を制御する方法。」 2.引用文献 原査定の拒絶の理由3.に引用された、引用文献およびその記載事項は、前記「第2.平成20年12月11日付けの手続補正についての補正却下の決定」の「2.補正の適否」の「2-2.補正後の発明の独立特許要件について」の「2-2-1.特許法第29条第1項第3号に規定する要件についての検討」の「(1)引用文献」に記載したとおりである。 3.対比・判断 本願発明は、補正後の発明の発明特定事項「アプリケーション・プログラムを第1のコンピュータの不揮発性メモリに記憶し、個別に独立してマシン実行可能であるが相互作用が許容されている複数のコード・モジュールを、前記アプリケーション・プログラムは含み、」から「相互作用が許容されている」を省くとともに、「個別に独立してマシン実行可能である複数のコード・モジュールを、前記アプリケーション・プログラムは含み、」を「アプリケーション・プログラムを個別に独立してマシン実行可能である複数のコード・モジュールとして」と言い換えて、「アプリケーション・プログラムを個別に独立してマシン実行可能である複数のコード・モジュールとして第1のコンピュータの不揮発性メモリに記憶し、」としたものである。 そうすると、「第2.平成20年12月11日付けの手続補正についての補正却下の決定」の「2.補正の適否」の「2-2.補正後の発明の独立特許要件について」の「2-2-1.特許法第29条第1項第3号に規定する要件についての検討」の「(2)対比・判断」に記載したとおり、本願発明の構成は、すべて引用文献に示されているものであって、本願発明は、引用発明と同一ということになる。 よって、本願の請求項1に係る発明は、原査定の拒絶の理由3.として通知したとおり、引用文献に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。 4.むすび 以上のとおり、本願の請求項1に係る発明は、その出願前日本国内又は外国において頒布された刊行物に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2010-11-30 |
結審通知日 | 2010-12-06 |
審決日 | 2010-12-20 |
出願番号 | 特願2000-505645(P2000-505645) |
審決分類 |
P
1
8・
113-
Z
(G06F)
P 1 8・ 575- Z (G06F) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 林 毅 |
特許庁審判長 |
赤川 誠一 |
特許庁審判官 |
石井 茂和 清木 泰 |
発明の名称 | コンピュータ・ネットワーク上におけるコンピュータ・プログラムの記憶・転送を制御する方法とシステム |
代理人 | 上野 英樹 |