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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 E03F
管理番号 1237227
審判番号 不服2010-6222  
総通号数 139 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2011-07-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-03-23 
確定日 2011-05-18 
事件の表示 特願2007-176224「コンクリート製側溝ブロックの閉蓋構造」拒絶査定不服審判事件〔平成21年1月22日出願公開,特開2009-13654〕について,次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は,成り立たない。 
理由 【1】手続の経緯・本願発明
本願は,平成19年7月4日の出願であって,平成21年12月8日付けで拒絶査定がなされ,これに対し,平成22年3月23日に拒絶査定に対する審判請求がなされたものである。
そして,本願の請求項1に係る発明(以下,「本願発明」という。)は,平成21年9月11日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される,次のとおりのものである。

「コンクリート製の側溝ブロックと、その上方開口部に設けた嵌合部にコンクリート製の蓋版を設置して前記上方開口部を閉蓋する側溝ブロックの閉蓋構造であって、前記側溝ブロックの嵌合部は、前記蓋版の両側面部分の下方部を受ける蓋受部と、その外縁に立設した両側面部分の上方部を収納する立壁部とから構成され、前記蓋受部は水平部とその内縁から水路内側に向かって下がる下降傾斜面を備え、一方前記蓋版は、左右の側面部分の下方部の一部が前記蓋受部の左右の下降傾斜面と点又は線で接触する曲面からなる突起又は凸条を備えるとゝもに、左右方向における中央部を左右両側面部より厚さの薄い断面とすることによって下面にへ字型又はアーチ型の凹部を形成し、前記蓋版の上方部と下方部を繋ぐ連結部と前記蓋受部の水平部との間に空隙が出来る構成としたことを特徴とするコンクリート製側溝ブロックの閉蓋構造。」


【2】引用刊行物とその記載事項
1.原査定の拒絶の理由に引用され本願出願前に頒布された刊行物である特開2005-330808号公報(以下,「刊行物1」という。)には,次の事項が記載されている。
(1a)「【請求項1】
平面形状がほぼ方形のコンクリート製の蓋と、その蓋が載る開口を備えたコンクリート製の本体とを有する開口付構造体であって、
前記本体は、前記蓋の底側を支持するように前記開口の1組の縁に沿って形成された本体側支持部を有し、この本体側支持部は、外側の水平部と、内側で前記本体の内部に向かって傾斜した斜面部とを備えており、
前記蓋は、前記底側に、前記本体側支持部の水平部に面した水平な縁部と、この縁部から前記斜面部と接するように突き出た列状の突起と、これらの突起の間で前記縁部とほぼ同じ蓋厚を確保するほぼ水平な中央部とを備えており、
前記突起は、列状に延びた前記蓋の中央付近で分断されており、前記蓋および前記本体側支持部は、前記分断された位置に雨水を前記本体の内部に導く切欠きを備えている、開口付構造体。」
(1b)「【0001】
本発明は、騒音やがたつきを防止する側溝用ブロックなどの開口付構造体に関するものである。」
(1c)「【0011】
…蓋側の傾斜部の高さを大きくすると、蓋の底は側溝本体の内部に大きく突き出ることになり、蓋は厚くなる。蓋の強度設計からは、側溝本体の蓋掛かり部に載る部分の蓋の厚みより、蓋の中央の部分を厚くする意味はほとんどない。したがって、傾斜部の高さを大きくすることは、蓋を重くするだけであり、製造コスト、運賃など様々な点で経済的な解ではない。さらに、蓋の底が側溝本体の内部に突き出ると、側溝の流路の有効断面が減り、設計上の側溝の流量が低下する。…
【0012】
そこで、蓋の底面に列状の突起を設けることにより、この問題を解決する。…」
(1d)「【0030】
図4は、この側溝1を構成する側溝用ブロック(本体)10の平面図である。…側溝本体10は工場においてプレハブされたコンクリート製のブロックであり、…。側溝本体10の長手方向Xの中央の開渠部9においては、長手方向Xに長い長方形の開口11が形成されており、この開口11に2枚の平面形状がほぼ方形のコンクリート製の蓋20を載せて、開口11を塞ぐことができるようになっている。
【0031】
開口11には、蓋20の底側29を支持するように長手方向Xの縁11aに沿って1組の本体側支持部(蓋掛かり部)30が形成されている。この本体側支持部30は、外側の水平部31と、内側で本体10の内部15に向かって直線的に傾斜した斜面部32と、その内側で水平になった第3の面33とを備えている。また、蓋20は、底側29に、本体側支持部30の水平部31に面した水平な縁部21と、この縁部21から本体側支持部30の斜面部32と接するように突き出た列状の突起22と、これらの突起22の間で縁部21とほぼ同じ蓋厚を確保するほぼ水平な中央部23とを備えている。したがって、蓋20を開口11に設置すると、蓋20の裏面29の2列の突起22が、本体側支持部30の斜面部32に断面的にはほとんど点接触した状態で開口11が蓋20でカバーされる。このため、蓋20の上を車両が通過したり、その他の荷重が加わっても蓋20ががたつくことがなく、騒音は発生しない。」
(1e)「【0037】
図6を参照して、側溝用ブロックに対して点(長手方向には線)で接触する部分を蓋の底に設ける方法のメリットを説明する。図6(a)は、従来の門型の側溝用ブロック90であり、開口の蓋掛かり91は平面になっている。したがって、蓋99の裏側98も平面であり、蓋99を蓋掛かり91に設置すると平面と平面が当たる構成になる。したがって、蓋掛かり91あるいは蓋の裏面98のいずれか一方に若干の歪みがあったり、蓋掛かり91と蓋の裏面98との間に砂やごみが入ったりすると、蓋99にかかる荷重の位置によって蓋99はがたつき、騒音を発生する。これに対し、蓋掛かり91と、蓋99とを断面方向には点、長手方向には線で接触するようにすると、蓋と本体90との間の本来の接触面積が小さくなるので、がたつきを防止でき、さらに、図6(b)に示すように、蓋99が回転あるいはスライドできるような形状であると、荷重が加わったときにがたつきなく本体90と接する安定した位置に蓋99が自動的に動くので、さらに確実にがたつきと騒音を防止できると考えられる。
【0038】
したがって、蓋掛かり91に斜面部を設けることは蓋のがたつきを抑制する上で、1つの重要なポイントである。その1つの方法は図6(b)の側溝用ブロック92に示すように、従来の平面の蓋掛かり91を斜面の蓋掛かり93にすることである。しかしながら、この形状は幾つかの問題がある。まず、蓋側の問題として、蓋99も、蓋掛かり93に合わせて斜面あるいは斜面に近い曲面の側面97を設ける必要があり、蓋掛かり93と接するポイントPは蓋99の厚みの中間になる。側面97を凸状の曲面にするか、図6(b)に示すように突起96を設けるかなどの選択が可能であるが、いずれの場合も、側面97で蓋99の荷重を受けることになる。したがって、蓋99の荷重を受ける位置における厚みが不足してしまい、所定の強度が得られない。…

【0040】
これに対し、図1および図2に示した構成の側溝1では、蓋20の裏面29に側溝用ブロック10の本体側支持部30と当たる突起22を設けているので、蓋20の厚みが不足することはない。すなわち、突起22が蓋22の裏面29にあり、しかも、側溝用ブロック10と接触する部分が、蓋22の水平部21より下側に位置しているので、構造計算上、蓋の中央部23(水平部21においても同じであるが)の厚みを使用できる。
【0041】
また、平面的な縁部21が設けられているので、万一、蓋20が大きな角度で回転したとしても、縁部21が本体側支持部30の平面部31に当たり、蓋20を確実に保持できる。さらに、縁部21の厚みが中央部23の厚みと同等になっており、縁部21と中央部23で設計強度は変わらない。したがって、蓋20が回転して蓋の縁部21と本体側支持部の水平部31で蓋20に加わった荷重を支持する必要が生じた場合でも安全である。また、中央部23の厚みは縁部21の厚みと同じになっているので、設計強度以上の余分な厚みはなく、蓋20は全体に、余分なコンクリートの厚みはなく、軽量で、経済的である。」
(1f)「【0046】
これに対し、本例の蓋20においては、図1および図2、さらに図8に実線で示したように、底面29を下げるのではなく、列状の突起22を設けて、内側に凹んだ本体支持部30に載るようにしている。したがって、蓋20の中央部分23は、蓋の厚みは縁部21と変わらず、構成的に側溝の有効断面を減らすことはない。…例えば、本例の蓋20においては、底面29から10mm程度下方に突き出た曲率半径が16mmの突起22を設けてある。そして、本体側支持部30においては、水平面31から15mm前後傾斜した斜面部32を設け、斜面部32に突起22が点(長手方向には線)で接するようにしている。」
(1g)「【0070】
以上に説明したように、蓋と側溝本体とを点あるいは線で接することによりがたつきおよび騒音を防止する開口付構造体において、蓋の底面に列状の突起を設けることにより蓋の厚みを増加させずに、蓋の底側で消音構造を実現している。したがって、側溝の有効断面やその他の排水性能に影響を与えることなく、騒音やがたつきがほとんど発生しない側溝を施工することが可能となる。」
(1h)そして,上記(1d)の記載及び図1,2,8等の記載から,側溝用ブロック10の上方の開口11に左右の本体側支持部30とその外縁に立設した縁11aとによる蓋20の嵌合部が設けられ,前記本体側支持部30が蓋20の左右両側面部分の下方部を受けるものであり,前記縁11aが蓋20の左右両側面部分の上方部を収納するものであることは明らかであり,また,上記(1f)の「曲率半径が16mmの突起22」との記載から,「突起22」が曲面からなるものであることは明らかであり,さらに,上記(1e)の蓋の裏側の平面が蓋掛かりの平面に当たるとガタツキや騒音が発生するという従来技術の問題点についての記載(段落【0037】を参照。),上記(1d)の「蓋20を開口11に設置すると、蓋20の裏面29の2列の突起22が、本体側支持部30の斜面部32に断面的にはほとんど点接触した状態で開口11が蓋20でカバーされる。」(段落【0031】を参照。)等の記載及び図8,図10?12(斜面部32の傾斜角度を変えた例を示す図。)等の記載から,蓋20の水平な縁部21と本体側支持部30の水平部31とは接触しない(つまり,縁部21と水平部31との間に空隙が出来ている。)ことは明らかである。

これら(1a)?(1h)の記載事項及び図面の記載を含む刊行物1全体の記載並びに当業者の技術常識によれば,刊行物1には,次の発明(以下,「刊行物1記載の発明」という。)が記載されているものと認められる。
「コンクリート製の側溝用ブロック10の上方の開口11の嵌合部にコンクリート製の蓋20を設置して前記開口11を閉蓋する側溝用ブロック10の閉蓋構造であって,前記側溝用ブロック10の嵌合部は,前記蓋20の両側面部分の下方部を受ける本体側支持部30と,その外縁に立設した両側面部分の上方部を収納する縁11aとから構成され,前記本体側支持部30は外側の水平部31とその内側で前記側溝用ブロック10の内部に向かって傾斜した斜面部32を備え,一方前記蓋20は,左右の側面部分の下方部である前記本体側支持部30の水平部31に面した水平な縁部21が前記本体側支持部30の左右の斜面部32と点(長手方向には線)で接する突き出た列状の曲面からなる突起22を備えるとゝもに,左右の突起22の間で前記縁部21とほぼ同じ蓋厚を確保するほぼ水平な中央部23とを備え,前記蓋20の水平な縁部21と前記本体側支持部30の水平部31との間に空隙が出来る構成としたコンクリート製の側溝用ブロック10の閉蓋構造。」

2.原査定の拒絶の理由に引用され本願出願前に頒布された刊行物である登録実用新案第3087066号公報(以下,「刊行物2」という。)には,次の事項が記載されている。
(2a)「【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】舗装道路に埋設された中空状の側溝ブロックの上面開口部に装着され、上面に貫通する複数の導水孔を穿設して成るグレーチング蓋において、前記グレーチング蓋は、…不飽和ポリエステルレジンコンクリート製の平面視矩形状で板状成型体で構成され、前記板状成型体の前記側溝ブロックの内側に臨む底面側を自然流下曲線で構成した横断面アーチ形に形成したことを特徴とするレジンコンクリートグレーチング蓋。」
(2b)「【0011】
また、底面が側溝ブロックの幅方向に沿ってアーチ状凹部を形成しているので、車両などの荷重に対して高い耐荷重構造を得、軽量な上に剛性剛体構造をなす。」
(2c)「【0017】
側溝10は、…舗装道路12を開削し敷設されたU字状の側溝ブロック13と、その側溝ブロック13上に被冠されたレジンコンクリートグレーチング蓋(以下、グレーチング蓋という)14とから構成されている。
グレーチング蓋14は、上面が開口されて内部を中空状の排水部15とした断面略U字状の側溝ブロック13上に載置されて、…蓋固定ボルト19によって取着固定されている。
このグレーチング蓋14は、図2に示すように、平面視長方形状をしており、上面には、長手方向に等間隔を置いて貫通した複数の雨水導水孔16が穿設されている。また、底面側には断面アーチ状凹部17(図4,5参照)が形成され、…
さらにグレーチング蓋14について詳述すると、…
また、アーチ状凹部17は、図4,5,6に示すように、グレーチング蓋14の底面において、幅方向に沿って断面アーチ状の凹面を形成し、さらにその凹面をグレーチング蓋14の長手方向に連続して形成している。このアーチ状の凹部17は、側溝ブロック13との取着固定部14a、14bが側溝ブロック13に架け渡されて載置され、橋梁工学でいうところのアーチ構造を呈している。
従って、アーチ構造を採り入れたグレーチング蓋14は、その上面に車両などの荷重が加わった際、その底面に発生する力を、その中央から両端側の側溝ブロック12との取着固定部14a、14bに掛けて描く流下曲線に従って漸次増大した板厚部14c、14dの舗装道路当接面14eと境界段差壁部当接面14fで受け持たせ、しかも増大した板厚部14c、14dで圧縮荷重を受け持たせる構造をなす。」

これら(2a)?(2c)の記載事項及び図面を含む刊行物2全体の記載並びに当業者の技術常識によれば,刊行物2には,次の発明(以下,「刊行物2記載の発明」という。)が記載されているものと認められる。
「側溝ブロック13の上面開口部に装着されるレジンコンクリートグレーチング蓋14において,下面に側溝ブロック13の幅方向に沿って断面アーチ状凹部17を形成し,その中央から両端側の側溝ブロック13との取着固定部14a,14bに掛けて描く流下曲線に従って漸次増大した板厚部14c,14dで圧縮荷重を受け持たせ,車両などの荷重に対して高い耐荷重構造を得るようにした,レジンコンクリートグレーチング蓋14。」


【3】対比・判断
1.本願発明と刊行物1記載の発明との対比
本願発明と刊行物1記載の発明とを対比する。
刊行物1記載の発明の「側溝用ブロック10」が本願発明の「側溝ブロック」に相当し,以下同様に,「(側溝用ブロック10の上方の)開口11」が「上方開口部」に相当し,「蓋20」が「蓋版」に相当し,「本体側支持部30」が「蓋受部」に相当し,「縁11a」が「立壁部」に相当し,「外側の水平部31」が「水平部」に相当し,「(水平部31の)内側で側溝用ブロック10の内部に向かって傾斜した」が「(水平部の)内縁から水路内側に向かって下がる」に相当し,「斜面部32」が「下降傾斜面」に相当し,「(蓋20の)水平な縁部21」が「(蓋版の)左右の側面部分の下方部の一部」或いは「蓋版の上方部と下方部を繋ぐ連結部」に相当し,「(点(長手方向には線)で接する」が「点又は線で接触する」に相当し,「突起22」が「突起又は凸条」に相当し,「(蓋20の)中央部23」が「(蓋版の左右方向における)中央部」に相当する。

そうすると,両者は,
「コンクリート製の側溝ブロックと,その上方開口部に設けた嵌合部にコンクリート製の蓋版を設置して前記上方開口部を閉蓋する側溝ブロックの閉蓋構造であって,前記側溝ブロックの嵌合部は,前記蓋版の両側面部分の下方部を受ける蓋受部と,その外縁に立設した両側面部分の上方部を収納する立壁部とから構成され,前記蓋受部は水平部とその内縁から水路内側に向かって下がる下降傾斜面を備え,一方前記蓋版は,左右の側面部分の下方部の一部が前記蓋受部の左右の下降傾斜面と点又は線で接触する曲面からなる突起又は凸条を備えるとゝもに,前記蓋版の上方部と下方部を繋ぐ連結部と前記蓋受部の水平部との間に空隙が出来る構成とした,コンクリート製側溝ブロックの閉蓋構造。」の点で一致し,次の点で相違する。
<相違点>
蓋版の厚みについて,
本願発明が,「(蓋版の)左右方向における中央部を左右両側面部より厚さの薄い断面とすることによって下面にへ字型又はアーチ型の凹部を形成」するのに対し,
刊行物1記載の発明では,蓋版の下面における左右方向の中央部が左右両側面部とほぼ同じ蓋厚を確保するほぼ水平に形成している点。

2.相違点についての検討
上記相違点について検討する。
刊行物2記載の発明の「断面アーチ状凹部17」が本願発明の「へ字型又はアーチ型の凹部」に相当し,同様に,「(蓋14の)中央から両端側の側溝ブロック13との取着固定部14a,14bに掛けて描く流下曲線に従って漸次増大した板厚部14c,14d」とすることが「(蓋版の)左右方向における中央部を左右両側面部より厚さの薄い断面とする」ことに相当するから,車両などの荷重に対して高い耐荷重構造を得るために,蓋版の左右方向における中央部を左右両側面部より厚さの薄い断面とすることによって下面にへ字型又はアーチ型の凹部を形成するとの構成は,側溝ブロックの技術分野において,本願出願前において既に公知の技術である。
ところで,刊行物1記載の発明は,刊行物1の上記(1c),(1e)の記載を参照すると,側溝本体の蓋掛かり部に載る部分の蓋の厚みより蓋の中央の部分が厚くなるという従来技術の問題点を解消することを目的の一つとしてなされた発明であるところ,側溝の蓋において,製造コスト面での経済性,開閉作業の容易化のための軽量性及び自動車等の通行に対する耐荷重性(剛性や断面効率の向上)は,当然に考慮すべき事項であるから,刊行物1記載の発明において,上記各性能を確保するにあたり,刊行物2記載の発明を適用することが,当業者にとって格別に困難なことであったとは認められない。
してみると,刊行物1記載の発明において,蓋版の左右方向における中央部を左右両側面部より厚さの薄い断面とすることによって下面にアーチ型の凹部を形成するようにして,本願発明の上記相違点に係る構成を想到することは,刊行物2記載の発明から,当業者が容易にできたものである。

3.作用効果・判断
そして,本願発明の全体の効果も,刊行物1,2記載の発明から当業者が予測し得る範囲内のものであって,格別なものということができない。
したがって,本願発明は,刊行物1,2記載の発明に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものである。


【4】むすび
以上のとおり,本願発明は,刊行物1,2記載の発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであり,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから,本願は,拒絶されるべきものである。

よって,結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2011-03-16 
結審通知日 2011-03-22 
審決日 2011-03-29 
出願番号 特願2007-176224(P2007-176224)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (E03F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 袴田 知弘住田 秀弘  
特許庁審判長 伊波 猛
特許庁審判官 宮崎 恭
草野 顕子
発明の名称 コンクリート製側溝ブロックの閉蓋構造  
代理人 米屋 武志  
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