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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G02B
管理番号 1239373
審判番号 不服2009-17085  
総通号数 140 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2011-08-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-09-14 
確定日 2011-06-29 
事件の表示 平成11年特許願第330070号「複数のスペクトルを用いる自動焦点合せレンズ系」拒絶査定不服審判事件〔平成12年 6月23日出願公開、特開2000-171692〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、平成11年11月19日(パリ条約による優先権主張1998年11月30日、米国)の出願であって、平成18年11月9日付けで手続補正がなされ、平成20年9月16日付けで拒絶理由が通知され、これに対し、同年12月17日付けで手続補正がなされ、その後平成21年1月13日付けで最後の拒絶理由が通知され、これに対し、同年4月8日付けで手続補正がなされ、これに対し、同年5月8日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、同年9月14日に拒絶査定に対する審判請求がなされたものである。

2.本願発明について
本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、上記平成21年4月8日付け手続補正による補正後の明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定された以下のとおりのものである。
「 【請求項1】
カラーデジタルカメラのレンズ系であって、
第1の光学材料から形成された第1の光学素子と、
前記第1の光学材料とは異なる分散率を有する第2の光学材料から形成された第2の光学素子と、
第1のスペクトルの焦点距離と、
前記第1のスペクトルの焦点距離とは、所定量だけ異なる第2のスペクトルの焦点距離と、
を有し、
前記レンズ系は、前記第1のスペクトルの第1の焦点信号強度と前記第2のスペクトルの第2の焦点信号強度の差の所定の量との比較に基づいて前記カラーデジタルカメラにより動かされて、前記差が前記所定の量となる前記第1、第2のスペクトルの一方の最適焦点を得ることを特徴とするレンズ系。」

3.引用刊行物記載の発明
これに対して,原査定の拒絶の理由に引用された,本願の優先日前である平成1年8月25日に頒布された「特開平1-212981号公報 」(以下「引用刊行物」という。)には、図面とともに、以下の技術事項が記載されている。

(a)「3 発明の詳細な説明
〔産業上の利用分野〕
本発明は、ビデオカメラなどのオートフォーカス装置に関する。」(第1頁左下欄第16-19行)

(b)「本発明は、振動機構などを設けることなく、しかも、撮像画面に悪影響を与えることなく、迅速かつ滑らかなフォーカス制御を行うオートフォーカス装置を提供することを目的としている。」(第2頁右上欄第3-6行)

(c)「〔実施例〕
つぎに、本発明を、そのl実施例を示した第1図ないし第4図とともに詳細に説明する。
第1図において、(1)は撮像レンズ、(2)はレンズ(1)の後方の撮像面の位置に設けられたカラー撮像素子であり、色フイルタ付きCCDなどの固体撮像素子からなり、レンズ(1)の光軸に直角な受光面に、たとえば複数の原色フイルタ又は補色フイルタを配列した構成の色分離フイルタが設けられ、水平,垂直走査にしたがつて受光面の全画素を走査し、毎フィールドに、各色の受光画素信号からなる1フィールドの受光画像信号を出力する。
(6)は撮像素子(2)の受光画像信号をビデオ信号に変換して出力する撮像処理回路、(7)は処理回路(6)に接続された同期分離回路、(8)は同期分離回路(7)に接続されたゲート回路であり、毎フィールドの画面中央部分のタイミングでゲート信号を出力する。
(9)は撮像素子(2)の受光画像信号が入力される色別処理回路であり、受光画像信号に含まれる特定の3色の信号成分を分離出力する。(10)は処理回路(9)に接続されたゲート回路であり、ゲート回路(8)のゲート信号にもとづき、毎フィールドの画面中央部分のときの処理回路(9)の各出力信号のみを出力する。
(11),(12),(13)はゲート回路(10)を介した処理回路(9)の各出力信号それぞれが入力される3個のハイパスフイルタ、(3)は処理回路(9)、ゲート回路(10)及びフイルタ(11)?(13)からなるハイパスフイルタ部である。
(14),(15),(16)はフイルタ(11)?(13)それぞれに接続された3個の検波回路、(17),(18),(19)は検波回路(14)?(16)それぞれに接続された3個の積分回路、(20),(21),(22)は積分回路(17)?(19)それぞれに接続された3個のA/D変換回路、(23),(24),(25)は変換回路(20)?(22)それぞれに接続された3個のメモリ、(25)はメモリ(23)?(25)に接続されたマイクロプロセッサ(以下CPUと称する)であり、合焦制御信号を出力する。(4)は検波回路(14)?(16),積分回路(17)?(19),変換回路(20)?(22),メモリ(23)?(25),CPU(26)からなる判別処理部である。
(27)はCPUの合焦制御信号が入力されるフォーカスモータ制御回路、(28)は制御回路(27)によつて駆動されるフォーカスモータであり、レンズ(1)を光軸方向に移動する。(5)は制御回路(27),モータ(28)からなるレンズ駆動部である。
ところで、レンズ(1)などの光学的な色収差にもとづき、撮像光の波長毎に最良像面の位置(最小錯乱円の位置)などが微小に異なる。
そして、撮像素子(2)が設けられる撮像位置などの光学的条件は、一般の光学機器と同様、特定の波長の光,すなわちd線と呼ばれる波長587nmの光を基準にして設定される。
したがつて、フォーカス制御は、撮像光に含まれるd線の光が撮像素子(2)に合焦するように、レンズ(1)を移動して行われる。
そして、いわゆる前ピン,後ピンの焦点ずれのときは、d線の光より短波長側,長波長側の光,たとえば波長486nmのF線の光,波長656nmのC線の光それぞれが合焦状態になる。
すなわち、被写体の位置及び前ピン,後ピンのときのレンズ(1)の焦点位置をP_(0)及びP_(1),P_(2)とし、かつ、レンズ(1)を通過して撮像素子(2)に焦光されるd線,F線,C線の光路を1点破線,2点破線,破線それぞれで示すと、前ピンのときは各線の光路が第2図(a)に示すようになり、合焦,後ピンのときは各線の光路が同図(b),(c)それぞれに示すようになる。
そのため、第2図(a),(b),(c)のときそれぞれには、撮像素子(2)の受光画像信号に含まれるd線,F線,C線の光の高周波成分が、第3図(a),(b),(c)それぞれに示すようになる。
なお、第3図(a)?(c)において、d’,F’,C’はd線,F線,C線それぞれのレベルを示す。
したがつて、撮像素子(2)の受光画像信号に含まれた前記3線の光の高周波成分をレベル比較すれば、レンズ(1)の前ピン,合焦,後ピンを識別し、レンズ(1)の焦点ずれの方向を判別することができる。
そこで、処理回路(9)により、撮像素子(2)の受光画像信号に含まれた各色の受光画素信号の分離又は合成にもとづき、はぼd線,F線,C線それぞれの光色の3色の画像信号が受光画像信号から分離抽出される。
さらに、処理回路(9)の3色の出力信号がゲート回路(10)を介してフイルタ(11)?(13)それぞれに入力され、このとき、合焦精度を高めるため、ゲート回路(8)のゲート信号にもとづき、ゲート回路(10)により、処理回路(9)の各出力信号の画面中央部分のみが抽出される。
そして、フイルタ(11)?(13)により、各色の信号の高周波成分が抽出されるとともに、フイルタ(11)?(13)から出力された各色の高周波成分が検波回路(14)?(16)それぞれで包絡線検波され、検波回路(14)?(16)から積分回路(17)?(19)に、各色の高周波成分それぞれのレベルの検波信号が出力される。
さらに、積分回路(17)?(19)により、各色の検波信号それぞれが、一定周期すなわち1フィールドの周期で積分され、積分回路(17)?(19)から変換回路(20)?(22)に、各色の検波信号の各1フィールドの積分値の信号,すなわち撮像領域内の色偏差による各色の誤差を平均化した信号が出力され、各積分値の信号がデジタルデータに変換される。
そして、変換器(20)?(22)のデジタルデータが一時保持用のメモリ(23)?(25)それぞれを介してCPU(26)に入力され、このとき、CPU(26)は第4図のフローチャートにしたがつて動作する。
すなわち、d線,F線,C線の高周波成分のデジタルデータをSd,Sf,Scとすると、各データSd,Sf,Scを比較し、Sd<Sf,Scであれば、Sf≦Sc,Sf>Scによって前ピン,後ピンそれぞれと判定して焦点ずれの方向を判別する。
さらに、判別結果にしたがつてレンズ(1)の移動用の合焦制御信号を制御回路(27)に出力し、モータ(28)を駆動してレンズ(1)を遠点方向又は近点方向に移動するとともに、該移動によつてデータSf,Scの大小関係が逆転する頂上すなわち変極点を検出したときに、変極点の位置にレンズ(1)を微動補正し、レンズ(1)の移動を停止する。
したがつて、レンズ(1)などの光学的な色収差を利用した焦点ずれの方向判別にもとづき、ほぼ従来の「山登り方式」の初期移動を省いた制御により、迅速かつ滑らかにレンズ(1)のオートフォーカス制御が行われる。」(第2頁左下欄第12行-第4頁左上欄第13行)

(d)上記(c)の記載内容を参酌すると第2図から、「いわゆる前ピン,後ピンの焦点ずれのときは、d線の光より短波長側,長波長側の光,たとえば波長486nmのF線の光,波長656nmのC線の光それぞれが合焦状態になっている」という事項を読み取ることができる。

上記引用刊行物の記載事項及び図面を総合勘案すると、引用刊行物には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

「ビデオカメラなどのオートフォーカス装置において、該装置は撮像レンズ(1)、レンズ(1)の後方の撮像面の位置に設けられたカラー撮像素子(2)を備え、
レンズ(1)などの光学的な色収差にもとづき、撮像光の波長毎に最良像面の位置(最小錯乱円の位置)などが微小に異なっており、フォーカス制御は、撮像光に含まれるd線の光が撮像素子(2)に合焦するように、レンズ(1)を移動して行われ、いわゆる前ピン,後ピンの焦点ずれのときは、d線の光より短波長側,長波長側の光,たとえば波長486nmのF線の光,波長656nmのC線の光それぞれが合焦状態になっており、
カラー撮像素子(2)からの信号を処理して得られたd線,F線,C線の高周波成分のデジタルデータをSd,Sf,Scとすると、各データSd,Sf,Scを比較し、Sd<Sf,Scであれば、Sf≦Sc,Sf>Scによって前ピン,後ピンそれぞれと判定して焦点ずれの方向を判別し、その判別結果にしたがってレンズ(1)の移動用の合焦制御信号を制御回路(27)に出力し、モータ(28)を駆動してレンズ(1)を遠点方向又は近点方向に移動するとともに、該移動によってデータSf,Scの大小関係が逆転する頂上すなわち変極点を検出したときに、変極点の位置にレンズ(1)を微動補正し、レンズ(1)の移動を停止することにより、レンズ(1)などの光学的な色収差を利用した焦点ずれの方向判別にもとづき、迅速かつ滑らかにレンズ(1)のオートフォーカス制御が行われる、ビデオカメラなどのオートフォーカス装置。」

4.対比
本願発明を、引用発明と比較する。
引用発明における「ビデオカメラなどのオートフォーカス装置」は、「撮像レンズ(1)、レンズ(1)の後方の撮像面の位置に設けられたカラー撮像素子(2)を備え」、「カラー撮像素子(2)からの信号を処理して」「得られたd線,F線,C線の高周波成分のデジタルデータ」を用いていることから、本願発明における「カラーデジタルカメラのレンズ系」の構成を含む。
引用発明における「レンズ(1)」は、レンズとなりうる光学材料で形成されたものであることは明らかであるから、本願発明における「第1の光学材料から形成された第1の光学素子」に相当する。
引用発明における「波長486nmのF線」は、本願発明における「第1のスペクトル」に相当する。
引用発明における「波長656nmのC線」は、本願発明における「第2のスペクトル」に相当する。
引用発明における「撮像光の波長毎に最良像面の位置(最小錯乱円の位置)などが微小に異なっており、」「いわゆる前ピン、後ピンの焦点ずれのときは、d線の光より短波長側、長波長側の光、たとえば波長486nmのF線の光、波長656nmのC線の光それぞれが合焦状態になって」いる構成は、前ピンつまり焦点距離がd線の焦点距離より短いときがF線の光の合焦状態であり、後ピンつまり焦点距離がd線の焦点距離より長いときがC線の光の合焦状態であるから、F線の焦点距離はC線の焦点距離より短いことを示しているので、本願発明における「第1のスペクトルの焦点距離と、前記第1のスペクトルの焦点距離とは、所定量だけ異なる第2のスペクトルの焦点距離と、を有し」という構成と一致する。
引用発明における「カラー撮像素子(2)からの信号を処理して得られた」「F線」「の高周波成分のデジタルデータ」「Sf」は、本願発明における「第1のスペクトルの第1の焦点信号強度」に相当する。
引用発明における「カラー撮像素子(2)からの信号を処理して得られた」「C線」「の高周波成分のデジタルデータ」「Sc」は、本願発明における「第2のスペクトルの第2の焦点信号強度」に相当する。
引用発明における「Sf≦Sc,Sf>Scによって前ピン、後ピンそれぞれと判定して焦点ずれの方向を判別し、その判別結果にしたがってレンズ(1)の移動用の合焦制御信号を制御回路(27)に出力し、モータ(28)を駆動してレンズ(1)を遠点方向又は近点方向に移動する」構成は、本願発明における「前記第1のスペクトルの第1の焦点信号強度と前記第2のスペクトルの第2の焦点信号強度」「との比較に基づいて」「動かされる」構成と一致する。
引用発明における「撮像レンズ(1)」は、「ビデオカメラなどのオートフォーカス装置」の一部であるから、その動作は「ビデオカメラなどのオートフォーカス装置」によりなされるものであるのは、自明のことである。ゆえに、引用発明における「ビデオカメラなどのオートフォーカス装置」により「撮像レンズ(1)」が動かされる構成は、本願発明における「カラーデジタルカメラ」により「レンズ系」が動かされる構成と一致する。

すると、本願発明と、引用発明とは、次の点で一致する。
<一致点>
「カラーデジタルカメラのレンズ系であって、
第1の光学材料から形成された第1の光学素子と、
第1のスペクトルの焦点距離と、
前記第1のスペクトルの焦点距離とは、所定量だけ異なる第2のスペクトルの焦点距離と、
を有し、
前記レンズ系は、前記第1のスペクトルの第1の焦点信号強度と前記第2のスペクトルの第2の焦点信号強度との比較に基づいて前記カラーデジタルカメラにより動かされる、レンズ系。」

一方で、両者は、次の各点で相違する。
<相違点1>
本願発明では、カラーデジタルカメラのレンズ系が「前記第1の光学材料とは異なる分散率を有する第2の光学材料から形成された第2の光学素子」を備えているのに対し、引用発明は、上記発明特定事項を備えていない点。
<相違点2>
本願発明では、前記レンズ系は、前記第1のスペクトルの第1の焦点信号強度と前記第2のスペクトルの第2の焦点信号強度の「差の所定の量との比較」に基づいて動かされるのに対し、引用発明では、ScとSfを比較し、Sf≦ScかSf>Scかによってレンズ(1)を移動するという、2つの強度の比較に基づいてレンズ(1)を移動する動作を行っており、2つの強度の「差の所定の量との比較」に基いていない点。
<相違点3>
本願発明では、「前記差が前記所定の量となる前記第1、第2のスペクトルの一方の最適焦点を得る」のに対し、引用発明では、第1のスペクトルであるF線と、第2のスペクトルであるC線とは異なる、d線の最適焦点を得る点。

5.当審の判断
上記各相違点について検討する。
<相違点1について>
引用発明における「撮像レンズ(1)」はビデオカメラなどのオートフォーカス装置で用いられる撮像レンズである。ビデオカメラなどのオートフォーカス装置で用いられる撮像レンズを、1枚のレンズで構成するか、複数枚のレンズで構成するかは、当業者が適宜設定しうる設計的事項に過ぎない。また、複数枚のレンズで構成する場合に、それぞれのレンズを材質の異なる材料で構成する技術は、本願の優先日前において周知である(必要ならば特開平10-54938号公報を参照)。さらに、レンズは色収差と呼ばれる、各波長のスペクトルによって焦点距離が異なるという性質を持っているのは当業者にとって常識の事項であり、一般的なレンズにおいて、各波長のスペクトルによって焦点距離が異なることは明示されていなくても当然備わっている性質である。よって、引用発明における「撮像レンズ(1)」を、材質の異なる材料でそれぞれ構成した複数枚のレンズで構成するように変更することは、当業者ならば容易になし得ることであり、当該変更されたレンズは2つの異なる波長のスペクトルによって焦点距離が異なるという性質を持つこととなるのである。
<相違点2について>
引用発明における「撮像レンズ(1)」は、「第1のスペクトルの第1の焦点信号強度と第2のスペクトルの第2の焦点信号強度との比較に基づいて」「動かされる」ものであり、第1のスペクトルの第1の焦点信号強度であるSfと前記第2のスペクトルの第2の焦点信号強度であるScとの比較は、第1のスペクトルの第1の焦点信号強度であるSfと前記第2のスペクトルの第2の焦点信号強度であるScとの差(Sf-Sc)を0(ゼロ)と比較することと等価(本願の請求項3及び明細書の記載を参酌すると、本願発明はこのような事項を排除していない。)であるから、引用発明における「撮像レンズ(1)」の動作を「前記第1のスペクトルの第1の焦点信号強度と前記第2のスペクトルの第2の焦点信号強度との比較に基づいて」移動させる動作から「前記第1のスペクトルの第1の焦点信号強度と前記第2のスペクトルの第2の焦点信号強度の差の所定の量との比較に基づいて」移動させる動作に変更することは、当業者ならば適宜なし得る設計変更に過ぎない。
<相違点3について>
どの波長に対して「最適焦点」とすべきかは、当業者が適宜設定し得るものである。引用発明の撮像レンズ(1)のオートフォーカス制御でd線の最適焦点を得る構成において、その得られた撮像レンズ(1)の位置がF線またはC線での最適焦点であると設定することにより、「前記差が前記所定の量となる前記第1、第2のスペクトルの一方の最適焦点を得る」ことに格別の困難性はない。
以上のことから、引用発明から上記相違点3に係る発明特定事項を導き出すことは、当業者にとって容易に行いうることである。

そして、本願発明の作用効果は、引用発明及び周知技術から当業者が予測しうる範囲のものである。

6.むすび
したがって、本願発明は、引用刊行物に記載された発明及び周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、その余の請求項に係る発明について論及するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2011-01-27 
結審通知日 2011-02-01 
審決日 2011-02-15 
出願番号 特願平11-330070
審決分類 P 1 8・ 121- Z (G02B)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 吉川 陽吾  
特許庁審判長 神 悦彦
特許庁審判官 伊藤 幸仙
樋口 信宏
発明の名称 複数のスペクトルを用いる自動焦点合せレンズ系  
代理人 後藤 政喜  
代理人 上野 英夫  
代理人 藤井 正弘  
代理人 飯田 雅昭  
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