• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 特17条の2、3項新規事項追加の補正 特許、登録しない。 H01L
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H01L
管理番号 1239712
審判番号 不服2010-9306  
総通号数 140 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2011-08-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-04-30 
確定日 2011-07-07 
事件の表示 特願2004-304752「光電変換素子」拒絶査定不服審判事件〔平成18年 5月11日出願公開、特開2006-120737〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由
第1 手続の経緯

本願は、平成16年10月19日の出願であって、平成17年4月18日付け、平成21年3月12日付け及び同年9月2日付けで手続補正がなされたが、平成22年1月20日付けで前記平成21年9月2日付け手続補正が却下されるとともに同日付けで拒絶査定がなされ、これに対して、平成22年4月30日に拒絶査定不服審判請求がなされ、同時に手続補正がなされたものである(以下、平成22年4月30日になされた手続補正を「本件補正」という。)。

第2 本件補正についての却下の決定

1 結論
本件補正を却下する。

2 理由
(1)補正の内容
本件補正は、特許請求の範囲の請求項1につき、補正前(平成21年3月12日付けの手続補正後のもの。)の
「透光性基板と、前記透光性基板の主面側に形成され、受光した光を電力に変換する光電変換層と、前記主面側に形成され、該光電変換素子に外光が入射する側と反対側に形成された裏面電極層と、前記光電変換層と前記裏面電極層との間に形成された透明層とを具備し、
前記透明層は、上部透明層と、前記上部透明層と前記裏面電極層との間に設けられ、前記上部透明層よりも屈折率が小さい屈折率調整層とを具備し、前記屈折率調整層は、厚さが2ナノメートル以上40ナノメートル以下である光電変換素子。」

「透光性基板と、前記透光性基板の主面側に形成され、受光した光を電力に変換する光電変換層と、前記主面側に形成され、該光電変換素子に外光が入射する側と反対側に形成された裏面電極層と、前記光電変換層と前記裏面電極層との間に形成された透明層とを具備し、
前記裏面電極層が、前記透光性基板側の表面に凹凸構造を有し、
前記透明層は、上部透明層と、前記上部透明層と前記裏面電極層との間に設けられ、前記上部透明層よりも屈折率が小さい屈折率調整層とを具備し、前記屈折率調整層の厚さと前記上部透明層の厚さとの和が80ナノメートルであり、前記屈折率調整層は、厚さが2ナノメートル以上40ナノメートル以下であり、前記屈折率調整層の屈折率は、1.50以下である光電変換素子。」
に補正する内容を含むものである。

(2)特許法第17条の2第3項に規定する要件についての検討
本件補正は、「屈折率調整層の屈折率は、1.50以下である」との事項(以下「本件補正事項」という。)を追加するものである。
そこで、上記本件補正事項が本願の出願時に添付された願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「本願当初明細書等」という。)に記載した範囲のものかについて検討する。

ア 本願当初明細書等の記載

本願当初明細書等には、次のとおりの記載がある。

(ア)「【0037】
次に、タンデムセル構造を備えた光電変換素子における屈折率調整層の効果の計算について述べる。」

(イ)「【0038】
図7を参照すると、タンデムセル構造を備えた光電変換素子の断面図が示されている。ガラス基板1aの裏面側には、第1透明導電膜4aが成層されている。第1透明導電膜4aの裏面側には、a-Si(アモルファスシリコン)からなるトップセル層5aが成層されている。トップセル層5aの裏面側には、μc-Si(微結晶シリコン)からなるボトムセル層7aが成層されている。ボトムセル層7aの裏面側には、第2透明導電膜8aが成層されている。第2透明導電膜8aの裏面側には、屈折率調整層9aが成層されている。屈折率調整層9aの裏面側には、裏面不透明電極2aが成層されている。ガラス基板1aの裏面側に積層された各層の接合面は、テクスチャ構造面として形成されている。」

(ウ)「【0039】
図8を参照すると、計算に用いたタンデムセルの層構造が示されている。この層構造は、図7に示された層構造と同じである。計算には、電磁波解析(FDTD法)を用いた。テクスチャ構造の凹凸の1周期分が取り出され、その左端と右端が同じとなる周期的境界条件で計算を行った。テクスチャ構造の凹凸は、ガラス基板(図8には図示されていない)に平行な面から30°の凹凸とした。テクスチャ構造の凹凸の1周期分の幅(ピッチ)としては、後述するように様々な条件を指定した。ガラス基板の厚さは半無限とした。」

(エ)「【0040】
図9を参照すると、a-Siよりなるトップセル層5aのp偏光成分により発生する短絡電流に対する屈折率調整層9aの屈折率依存性が示されている。GZOよりなる第2透明導電膜の膜厚は40nm、屈折率調整層9aの厚さは40nmである。ピッチが0.2μmで、屈折率調整層9aの屈折率がGZOと同じ(n≒1.88)場合の短絡電流が基準として100%に取られている。ピッチが0.2μm、0.6μm、1.0μm、及び2.0μmのいずれの場合も、屈折率調整層9aの屈折率が小さい場合に短絡電流が大きくなっていることが見て取れる。」

(オ)「【0041】
図10を参照すると、μc-Siよりなるボトムセル層7aのp偏光成分により発生する短絡電流に対する屈折率調整層の9aの屈折率依存性が示されている。GZOよりなる第2透明導電膜の膜厚は40nm、屈折率調整層9aの厚さは40nmである。ピッチが0.2μmで、屈折率調整層9aの屈折率がGZOと同じ(n≒1.88)場合の短絡電流が基準として100%に取られている。図9に示されたトップセル層5aの場合と同じく、ピッチが0.2μm、0.6μm、1.0μm、及び2.0μmのいずれの場合も、屈折率調整層9aの屈折率が小さい場合に短絡電流が大きくなっていることが見て取れる。」

(カ)「【0042】
図11を参照すると、μc-Siよりなるボトムセル層7aで発生する短絡電流に対する屈折率調整層9aの屈折率・膜厚依存性が示されている。入射光としては、p偏光成分とs偏光成分との平均がとられている。GZOよりなる第2透明導電膜8aの膜厚と屈折率調整層9aの厚さとの和は80nmとした。ピッチは0.6μmである。屈折率調整層9aの屈折率がGZOと同じ(n≒1.88)場合の短絡電流が基準として100%に取られている。屈折率調整層9aの膜厚が20nm、30nm、及び40nmのいずれの場合も、屈折率調整層9aの屈折率がGZOよりも小さい場合に短絡電流が大きくなっていることが見て取れる。」

イ 当審の判断

(ア)上記アのとおり、本願当初明細書等には屈折率調整層の屈折率が1.50以下であることを明示する記載は認められない。

(イ)上記アによれば、本願明細書等には、「トップセル層5aのp偏光成分により発生する短絡電流に対する屈折率調整層9aの屈折率依存性は、屈折率調整層9aの屈折率が小さい場合に短絡電流が大きくなっている」こと(図9)、「ボトムセル層7aのp偏光成分により発生する短絡電流に対する屈折率調整層の9aの屈折率依存性は、屈折率調整層9aの屈折率が小さい場合に短絡電流が大きくなっている」こと(図10)、「p偏光成分とs偏光成分との平均がとられている場合のボトムセル層7aで発生する短絡電流に対する屈折率調整層9aの屈折率・膜厚依存性は、屈折率調整層9aの屈折率がGZOよりも小さい場合に短絡電流が大きくなっている」こと(図11)が記載されているものと認められる。

(ウ)しかし、図9?11のいずれからも屈折率1.50又は1.50の前後に特異な変化点を認めることはできず、これらの図が、屈折率調整層の屈折率を1.50以下とする技術を開示するものとは認められない。
また、これらの図は、いずれも図7、8のタンデムセルの層構造を用いて、電磁波解析(FDTD法)により計算を行ったものであって(上記ア(ウ)参照)、屈折率調整層9aの屈折率を1.50とした実施例も示されていない。

(エ)以上によれば、「屈折率調整層の屈折率は、1.50以下」であるとする本件補正事項が、当事者にとっては、本願の当初明細書等に記載された事項から自明に理解できることとはいえない。

(オ)よって、上記(1)の補正の内容が、本願の当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものということはできないから、上記(1)の補正の内容を含む本件補正が、本願の当初明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものということはできない。

ウ 小括

以上のとおりであるから、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第3項の規定に違反する。

(3)まとめ

以上のとおり、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第3項の規定に違反するものであるから、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

第3 本願発明について

1 本願発明

上記のとおり、本件補正は却下されたので、本願の請求項に係る発明は、平成21年3月12日付けで補正された明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1?10に記載された事項によって特定されるものと認められるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、前記第2、2(1)において、補正前のものとして示したとおりのものである。

2 刊行物の記載及び引用発明

(1)刊行物の記載
原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願日前に頒布された特開平11-274528号公報(以下「引用例」という。)には、以下の記載がある。

ア 「【請求項6】 光電変換層と高反射金属層との間に透明導電酸化膜からなる拡散防止層を挿入した光起電力装置であって、前記透明導電酸化膜と高反射金属層との間に透明絶縁膜を設けたことを特徴とする光起電力装置。」(特許請求の範囲)

イ 「【0001】【発明の属する技術分野】この発明は、入射光を有効利用するために高反射金属と光電変換層との間に透明導電酸化膜を介在させた光起電力装置に関する。」

ウ 「【0037】まず、第3の実施の形態を図4に従い説明する。図4は、いわゆる順タイプの光起電力装置の素子構造断面図である。
【0038】厚さ4mmのガラス基板からなる透光性絶縁基板1の上に表面に光閉じ込め用凹凸面が形成された膜厚500nm程度の酸化錫からなる透明電極膜2が堆積される。従来周知のプラズマCVD法で非晶質シリコン系半導体からなる光電変換層3が設けられる。」

エ 「【0039】この光電変換層3上に透明導電酸化膜4がスパッタ法により設けられる。この実施の形態では、透明導電酸化膜としてITO膜を用い、膜中の酸素原子量とインジウム原子量の比(O/In)は、表2に示す従来例と同様にして形成され、膜中濃度は一定である。
【0040】この透明導電酸化膜4上に透明絶縁膜6を形成する。この実施の形態では厚さ3?100nmのSiO_(2)膜を形成した。そして、この透明絶縁膜6上にスパッタ法によりAgからなる高反射金属層としての裏面電極5が設けられている。上記したSiO_(2)膜はスパッタ法により形成され、Arガスをスパッタガスとして用い、RFパワー1000W、ターゲットサイズが6インチФ、基板温度200℃で形成した。表4に透明絶縁膜4を設けていない従来の光起電力装置と、透明絶縁膜4の膜厚を種々変化させたこの発明の光起電力装置との光起電力特性を測定した結果を示す。」

オ 「【0042】表4より従来スパッタ法により、ITO膜と裏面電極を連続形成する際に、ITO薄膜と金属界面のダメージにより短絡電流の低下が生じていたのに対し、この実施の形態では、ダメージによる高反射金属層と透明導電酸化膜との還元反応が防止され、その結果、短絡電流が増加し、変換効率の増加が見られた。この実施の形態では、透明絶縁膜6の膜厚が5?50nmの範囲で変換効率の増加が見られた。」

カ 「【0044】上記したように、透明導電酸化膜4と裏面電極5との間に、膜厚5nm以上の透明絶縁膜6を挿入することにより、高反射金属層をスパッタ法で形成する際のダメージを防いで光反射率を改善することができる。ダメージの詳細は現状では明らかではないが、ITO膜/金属界面のITO膜の還元により酸素欠損が発生してITOの光透過率が減少する結果、裏面電極の光反射率が減少していたことが予想される。透明絶縁膜6の膜厚を50nm以下にすれば、絶縁体のピンホール等を通して透明導電酸化膜4と裏面電極5間が電気的に導通するため、高抵抗な絶縁体を挿入することによる抵抗ロスの悪影響はない。特に、凹凸があれば薄い絶縁膜によりリークの発生が多くなる。」

キ 「【0045】この実施の形態では、透明絶縁膜6として、SiO_(2)膜を用いたが、他の絶縁材料、例えば、Si_(3)N_(4)、Al_(2)O_(3)、AlN、TiN、TiO_(2)等の金属・半導体酸化膜及び窒化膜を使用することもできる。また、透明電極としては、酸化錫の他に、酸化亜鉛、酸化銅、酸化銅-酸化アルミニウム化合物等も使用できる。」

ク 上記ウを踏まえて、図4を見ると、光電変換層3は、ガラス基板からなる透光性絶縁基板1の上に堆積された透明電極膜2の上に形成されたものであることが理解できる。

(2)引用発明

上記2(1)によれば、引用例には、次の発明が記載されているものと認められる。
「光電変換層と高反射金属層との間に透明導電酸化膜からなる拡散防止層を挿入した光起電力装置であって、前記透明導電酸化膜と高反射金属層との間に透明絶縁膜を設けた光起電力装置において、前記光電変換層は、ガラス基板からなる透光性絶縁基板の上に堆積された透明電極膜の上に形成されたものであり、前記高反射金属層は裏面電極であり、前記透明導電酸化膜はITO膜であり、透明絶縁膜は、SiO_(2)膜である光起電力装置。」(以下「引用発明」という。)

(3)対比・判断

ア 本願発明と引用発明とを対比する。

(ア) 引用発明の「光電変換層」、「高反射金属層(裏面電極)」、「透明導電酸化膜からなる拡散防止層」、「ガラス基板からなる透光性絶縁基板」、及び、「光起電力装置」は、本願発明の「光電変換層」、「裏面電極層」、「上部透明層」、「透光性基板」、及び、「光電変換素子」にそれぞれ相当する。

(イ) 引用発明の「光電変換層」が受光した光を電力に変換するものであることは明らかであり、また、高反射金属からなる「裏面電極層」が、光電変換素子に外光が入射する側と反対側に形成されるといえるのも明らかである。

(ウ) 引用発明の「『透明導電酸化膜4』及び『透明絶縁膜6』」は、本願発明の「(前記光電変換層と前記裏面電極層との間に形成され、上部透明層と、前記上部透明層と前記裏面電極層との間に設けられ、前記上部透明層よりも屈折率が小さい屈折率調整層とを具備する)透明層」と、「(前記裏面電極層との間に形成され、上部透明層と、上部透明層と前記裏面電極層との間に設けられた層とを具備する)透明層」である点で一致する。

イ 以上によれば両者は

「透光性基板と、透光性基板の主面側に形成され、受光した光を電力に変換する光電変換層と、主面側に形成され、該光電変換素子に外光が入射する側と反対側に形成された裏面電極層と、光電変換層と裏面電極層との間に形成された透明層とを具備し、前記透明層は、上部透明層と、前記上部透明層と前記裏面電極層との間に設けられた層とを具備する光電変換素子。」である点で一致し、

「透明層」が、本願発明では、「上部透明層と、上部透明層と裏面電極層との間に設けられ、上部透明層よりも屈折率が小さい屈折率調整層とを具備し」、「屈折率調整層は、厚さが2ナノメートル以上40ナノメートル以下である」のに対して、引用発明では、「上部透明層と、上部透明層と裏面電極層との間に、厚さ3?100nmのSiO_(2)膜の透明絶縁膜6を具備」している点(以下「相違点」という。) で相違するものと認められる。

ウ 上記相違点について検討する。

(ア) 引用発明の透明絶縁膜はSiO_(2)からなり、また、引用発明の透明導電酸化膜はITOからなる(上記2(1)エ参照)が、SiO_(2)の屈折率は1.44(例えば「レンズ光学理論と実用プログラム 東海大学出版会」 p.290参照)、ITOの屈折率は1.7?2.0(例えば「月刊ディスプレイ 2003年8月号 株式会社テクノタイムズ社」 p.25?26参照)であるから、引用発明の「透明絶縁膜」は、本願発明の「前記上部透明層よりも屈折率が小さい」との要件を満たすものである。

(イ) 本願発明において「屈折率調整層」を「上部透明層」と「裏面電極層」との間に設けたことの技術上の意義は、本願明細書【0031】?【0032】によれば、「透明導電膜と裏面不透明電極(Ag層)との間に透明導電膜よりも屈折率が小さい材質からなる層を挿入」することにより「Ag層での吸収損を低減」する作用を果たすことである。
しかるところ、引用発明は、透明導電酸化膜(透明導電膜)と裏面電極(裏面電極層)との間に透明導電酸化膜(透明導電膜)よりも屈折率が小さい透明絶縁膜を挿入するものであるから、当該「透明絶縁膜」は、本願発明と同様、「屈折率調整層」といえるものである。

(ウ) そして、引用例に「【0042】表4より従来スパッタ法により、ITO膜と裏面電極を連続形成する際に、ITO薄膜と金属界面のダメージにより短絡電流の低下が生じていたのに対し、この実施の形態では、ダメージによる高反射金属層と透明導電酸化膜との還元反応が防止され、その結果、短絡電流が増加し、変換効率の増加が見られた。この実施の形態では、透明絶縁膜6の膜厚が5?50nmの範囲で変換効率の増加が見られた。」(上記2(1)オ)との記載があることに照らせば、引用発明の「透明絶縁膜」の厚さを、本願発明において特定される2?40ナノメートル程度のものとすることは当業者が適宜なし得る程度のことであり、本願発明において屈折率調整層の厚さを2?40ナノメートルに特定したことに、設計的事項の域を超える格別の意義は認められない。

エ 小括

以上の検討によれば、本願発明は、引用発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

3 むすび

以上のとおり、本願発明は、引用例に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2011-04-27 
結審通知日 2011-05-10 
審決日 2011-05-23 
出願番号 特願2004-304752(P2004-304752)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (H01L)
P 1 8・ 561- Z (H01L)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 加藤 昌伸  
特許庁審判長 服部 秀男
特許庁審判官 吉野 公夫
松川 直樹
発明の名称 光電変換素子  
代理人 上田 邦生  
代理人 藤田 考晴  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ