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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A63F
管理番号 1242723
審判番号 不服2010-24132  
総通号数 142 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2011-10-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-10-26 
確定日 2011-09-01 
事件の表示 特願2004- 70996「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成17年 9月22日出願公開、特開2005-253764〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、平成16年3月12日の出願であって、平成22年7月16日付けで拒絶査定がされ、これに対し平成22年10月26日に拒絶査定不服審判が請求されるとともに、同日付けで手続補正がされ、当審において、平成22年12月9日付けで審査官の前置報告書に基づく審尋がなされた。

2.平成22年10月26日付の手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成22年10月26日付の手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。
[理由]
(1)補正後の本願発明
本件補正は、補正前の請求項1に記載された
「【請求項1】遊技球が入賞または通過可能な始動遊技装置と、
少なくとも所定の図柄を変動表示して確定表示するスロットゲームを実行する画像表示装置と、
遊技者にとって有利となる状態と不利となる状態とに変換可能な可変入賞装置と、
上記始動遊技装置に入賞または通過した遊技球を検出する始動遊技球検出手段と、
該始動遊技球検出手段が遊技球を検出したことに基づいて、上記画像表示装置が実行する上記スロットゲームの表示制御を行う制御手段と、
上記スロットゲームの結果、上記画像表示装置に確定表示された図柄が所定の図柄である場合には、上記可変入賞装置を所定の態様に変換制御して遊技者にとって有利な特別遊技を発生させる特別遊技発生手段と、
を備えた遊技機であって、
上記画像表示装置は、少なくとも第1画像表示装置と第2画像表示装置とが設けられ、
上記特別遊技は、少なくとも遊技者にとって利益度が異なる第1特別遊技と第2特別遊技とが設けられ、
上記制御手段は、該第1特別遊技に係わるスロットゲームを上記第1画像表示装置に、
該第2特別遊技に係わるスロットゲームを上記第2画像表示装置に表示する選別表示制御手段を備えたことを特徴とする遊技機。」
という発明を、
「【請求項1】遊技球が入賞または通過可能な始動遊技装置と、
少なくとも所定の図柄を変動表示して確定表示するスロットゲームを実行する画像表示装置と、
遊技者にとって有利となる状態と不利となる状態とに変換可能な大入賞口である可変入賞装置と、
上記始動遊技装置に入賞または通過した遊技球を検出する始動遊技球検出手段と、
該始動遊技球検出手段が遊技球を検出したことに基づいて、上記画像表示装置が実行する上記スロットゲームの表示制御を行う制御手段と、
上記スロットゲームの結果、上記画像表示装置に確定表示された図柄が所定の図柄である場合には、上記可変入賞装置を所定の態様に変換制御して遊技者にとって有利な特別遊技を発生させる特別遊技発生手段と、
を備えた遊技機であって、
上記画像表示装置は、少なくとも第1画像表示装置と第2画像表示装置とが設けられ、
上記特別遊技は、少なくとも遊技者にとって利益度が異なる第1特別遊技と第2特別遊技とが設けられ、
上記制御手段は、該第1特別遊技に係わるスロットゲームを上記第1画像表示装置に、
該第2特別遊技に係わるスロットゲームを上記第2画像表示装置に表示する選別表示制御手段を備えたことを特徴とする遊技機。」
という発明に変更することを含むものである(下線部は補正箇所である。)。

(2)補正の適否
本件補正は、補正前の請求項1における、「遊技者にとって有利となる状態と不利となる状態とに変換可能な可変入賞装置と」を「遊技者にとって有利となる状態と不利となる状態とに変換可能な大入賞口である可変入賞装置と」と変更することで、遊技者にとって有利となる状態と不利となる状態とに変換可能な可変入賞装置が大入賞口である点を限定したものである。
したがって、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則3条1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法17条の2第4項2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正後の請求項1に記載された発明(以下、「本願補正発明」という。)が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(上記改正前の特許法17条の2第5項において準用する同法126条5項の規定に適合するか)について以下に検討する。

(3)引用文献に記載された事項
原査定の拒絶の理由(平成21年11月13日付け拒絶理由通知)において引用文献1として引用された特開2004-65695号公報(以下、「引用例1」という。)には、図面とともに、以下の事項が記載されている。

(ア)「【0038】
本発明はかかる遊技開口20の拡大に基づき、遊技領域7上で多様な遊技形態を実現し得るようにしたものである。かかる構成を説明する。
図6は遊技盤5の正面図である。遊技盤面上には長尺状の金属片からなるガイドレール27を湾曲して取り付けることにより、遊技領域7が区画形成されている。なお、前記遊技領域7は、上述した遊技開口20及び遊技盤5の拡大に伴い、縦方向に長大な楕円形状をしており、従来構成より広い面積が確保されている。また、遊技領域7は、左側の第一の部分遊技領域7aと右側の第二の部分遊技領域7bとに、区分レール又は釘列等からなる領域遮断線部50により区分されている。この領域遮断線部50は上端部を欠いて、連通口51とし、弱く打てば第一の部分遊技領域7a側へ、強く打てば第二の部分遊技領域7b側へ遊技球を放出し得るようにしている。この領域遮断線部50は、図柄表示装置6により分断されているが、かかる図柄表示装置6自体が、第一の部分遊技領域7aと右側の第二の部分遊技領域7bとを区画することとなる。尚、右領域を第一の部分遊技領域、左領域を第二の部分遊技領域としてもよい。すなわち「第一」と「第二」なる概念は、「一方」と「他方」の意義であって、単なる相対的概念に過ぎない。
【0039】
また、領域遮断線部50の最下部を欠いて第一の部分遊技領域7aと、第二の部分遊技領域7bとを連通させ、該連通部53に、アウト球口54を設けて、両部分領域7a,7bで発生したアウト球を共通のアウト球口54で回収するようにしている。尚、第一の部分遊技領域7aと、第二の部分遊技領域7bに夫々アウト球口を設けるようにしてもよい。
【0040】
ここで領域遮断線部50を分断するようにして、遊技領域7の上部中央には液晶表示装置等からなる図柄表示領域を有する図柄表示装置6が配設されている。この図柄表示装置6は、図7で拡大して示すように、液晶表示器、CRT表示器、ドットマトリックス、又は7セグメント指示器等からなり、その図柄表示領域には左側に三つの選出図柄(特別図柄)A,B,Cを変動表示する第一の図柄表示態様と、右側に三つの選出図柄X,Y,Zを変動表示するが第二の図柄表示態様とが表示実行される。この選出図柄A,B,Cは、「0」?「11」の12個の数字等からなる。同じくこの選出図柄X,Y,Zも、「0」?「9」の10個の数字等からなる。さらに、この図柄表示装置6の表示領域上には、二図柄により構成される普通図柄表示部10が表出する。この図柄が所定の当り態様の場合には、後述する普通変動装置15が開放される。
図柄表示装置6の上部左には、四個のパイロットランプからなる第一始動記憶数表示装置8が設けられる。この第一始動記憶数表示装置8は、後述する主制御基板60(図14参照)の記憶装置RAMの一部領域に記憶された第二始動領域32に係る始動記憶数を表示する。」

(イ)「【0043】
また、普通図柄始動ゲート13,13間には、第一始動領域14が配設されている。この第一始動領域14は、開閉翼片により開口度を変化させるようにした普通変動装置15の内部で構成される。そして普通図柄表示部10の表示結果が、所定の当り図柄態様となると、開閉翼片が約0.5秒拡開して、第一始動領域14の開口度を拡開させ、遊技球が入り易い状態となる。また普通変動装置15内(第一始動領域14)には、遊技球の通過により球検知信号を送出する始動スイッチS1(図14参照)を備えており、該始動スイッチS1 から球検知信号が送出されると、所定個数の賞球が払い出されるとともに、第一の図柄表示態様が実行されて選定図柄A,B,Cが変動開始し、図柄生成行程が実行されることとなる。
【0044】
普通変動装置15のさらに下方には、内部に特定領域と一般領域とを有する可変入賞装置22が配設され、開閉片24を第一大入賞口ソレノイド(図14参照)により開閉制御することにより第一大入賞口23を開放状態又は閉鎖状態のいずれかに変換する。そして、図柄表示装置6の図柄表示領域上で、図柄生成行程で特別図柄が所定の組合せで表示され、当りとなると、開閉片24が開いて、その開放状態で開閉片24の上面が案内作用を生じ、第一大入賞口23へ遊技球を案内するとともに、特定領域に遊技球が流入すると、次の開閉ラウンドへ移行可能となり、連続開放作動を生じて、遊技者に所定の利得が供される。この可変入賞装置22は、後述する第一大当り遊技作動を実行するものであって、その内部には、図14で示すように、特定領域に入った遊技球を検知する特定領域スイッチS3と、入賞個数を計数するカウントスイッチS4とが設けられている。ここで特定領域スイッチS3にも、特定領域に入った遊技球を計数するカウントスイッチとしての機能が備えられている。
【0045】
次に領域遮断線部50により区分される右側領域に係る第二の部分遊技領域7bの構成につき説明する。
図柄表示装置6の直下には、遊技球の通過を始動スイッチS10で検知する第二始動領域32が配設され、球が流入すると図柄表示装置6で第二の図柄表示態様が実行されると共に、変動中に第二始動領域32で球検知されると、4個を限度として、上述の第二始動記憶数表示装置33に記憶される。
【0046】
第二始動領域32の下方には権利発生役物35(図10参照)が配設される。この権利発生役物35は蓋体37により開閉制御される入賞口36を備え、常時遮蔽状態に保持されると共に、図柄表示装置6で第二の図柄表示態様が当たり表示すると開放駆動し、入賞口36の内部の特別作動領域38への球流入が可能となる。そして該特別作動領域38への球通過により特別領域スイッチS11がオン作動して、大当り遊技作動への権利が発生する。
【0047】
さらに権利発生役物35に隣接して、第三種遊技作動形態に係る遅延役物40が配設され、さらに下方に可変入賞口43が配設される(図11参照)。遅延役物40には、球一個分の孔が周部に形成された回転チャッカー41が配設され、大当り遊技作動のときに、回転チャッカー41の孔に球が流入し、回転チャッカー41の回転に伴って、球が遅延役物40内の特定領域を通過すると、特定領域スイッチS12のオン動作により、開閉ラウンドが開始され、開閉入賞装置42の盖44が開放駆動して可変入賞口43が所定時間開口することとなる。この可変入賞口43に10個の球が流入したときには、開放作動中であっても、その開放動作が終了する。そして、回転チャッカー41の駆動により、再び特定領域に遊技球が通過すると次の開閉ラウンドが開始され、可変入賞口43が所定時間開口することとなる。このように回転チャッカー41は可変入賞口43が1開閉ラウンドが満了するまで、遊技球の特定領域通過を遅延させる機能を生ずるものである。
【0048】
ここで、特定領域スイッチS13の遊技球検出作動により、遅延役物40の特定領域へ10個の遊技球が入賞したときに、大当り遊技作動が終了する。すなわち開閉ラウンドは10回となる。」

(ウ)「【0060】
まず、第一種パチンコ遊技形態につき説明する。
遊技球が発射装置より遊技盤5に発射され、遊技球が比較的弱く発射されると、第一の部分遊技領域7a内で転動する。そして該遊技球が、第一始動領域14を通過し、始動スイッチS1がオン作動すると、この信号を盤面中継基板61を介して主制御基板60が認識する。この信号により、主制御基板60の主制御用中央制御装置CPUは、記憶装置ROMに記憶されている各種乱数テーブル、すなわち、当り図柄乱数テーブルL1、ハズレ図柄乱数テーブルMa1 ,Mb1 ,Mc1 、リーチ乱数テーブルN1、リーチ図柄乱数テーブルP1、リーチ態様乱数テーブルQ1等から乱数値を抽出し、各抽出値を一旦、記憶装置RAMに格納する。さらには、始動スイッチS1,S2のオン信号に基づき、払出制御基板65は、記憶装置ROMや記憶装置RAMの記憶データを用いて払出制御用中央制御装置CPUで演算処理を行い、その結果に従って賞球ユニットのソレノイドを作動させて所定数量の賞球を払い出す。
【0061】
なお、遊技球が第一始動領域14に連続的に通過した場合には、始動スイッチS1による遊技球検出が主制御基板60の記憶装置RAMに記憶され、その記憶に基づいて上述したように第一始動記憶数表示装置8の発光ダイオードLEDが4個を限度として点灯する。そして、この発光ダイオードLEDは、図柄表示装置6で図柄変動が開始さする都度消灯されることにより、記憶数の減少を遊技者に報知する。
【0062】
また、始動スイッチS1のオン作動もしくは、第一始動記憶数表示装置8に表示される通過記憶数が消化されることにより、図柄表示装置6の図柄表示領域上で選出図柄A,B,Cが変動開始される。さらに詳しく述べると、遊技球が、図柄停止中に第一始動領域14へ通過した場合は、かかる始動スイッチS1のオン作動により、選出図柄A,B,Cを変動開始する。また、遊技球が、図柄変動中に第一始動領域14へ通過した場合は、現在進行中の図柄生成行程終了後に通過記憶数が消化されることにより、選出図柄A,B,Cを変動開始する。
【0063】
図柄変動契機となる始動スイッチS1のオン作動、もしくは通過記憶がある場合の、主制御用中央制御装置CPUの制御内容を説明する。
かかる契機により図柄変動が開始されると、主制御用中央制御装置CPUは、当り特別乱数テーブルK1から抽出された乱数値について当りかハズレかを判定し、当り図柄乱数テーブルL1、ハズレ図柄乱数テーブルMa1 ,Mb1 ,Mc1のいずれかを有効とする。また、リーチ乱数テーブルN1から抽出された乱数値の内容に従ってリーチとするかどうかを判定し、リーチの場合にはリーチ図柄乱数テーブルP1、リーチ態様乱数テーブルQ1を有効とする。そして、これらから抽出された乱数値に基づき図柄生成行程で描出される特別図柄A,B,Cの態様、及び演出態様を選定し、図柄表示装置6の図柄表示領域中で、通常左半分領域で実行される第一の図柄表示態様を制御するための図柄制御指令信号を図柄表示制御基板62に送信する。
【0064】
前記の図柄制御指令信号を受けた図柄表示制御基板62の図柄制御用中央制御装置CPUは、図柄制御指令信号に従って、記憶装置ROMに記憶されている所定の表示プログラムを用いて、図柄表示装置6で演出する選出図柄A,B,Cの各図柄表示態様を決定する。そして、この図柄表示態様に従って選出図柄A,B,Cを順次停止し、選出図柄A,B,Cを確定表示する。
【0065】
さらに、選出図柄A,B,Cが、所定の当たり図柄態様である場合に、主制御基板60は、盤面中継基板61を介して第一大入賞口ソレノイドを駆動して、可変入賞装置22の第一大入賞口23を開放する。そして、第一大入賞口23に遊技球が流入し、この第一大入賞口23内の特定領域スイッチS3やカウントスイッチS4がオン作動されると、その信号を盤面中継基板61を介して主制御基板60が確認し、必要に応じて、図柄表示制御基板62や払出制御基板65に制御指令を発信して、一連の第一大当り遊技作動が実行される。
【0066】
すなわち、サウンドジェネレータがファンファーレを発すると共に、第一大入賞口ソレノイドが駆動し、開閉片24が前方に傾動して第一大入賞口23が開放され、開閉ラウンドが実行される。この開閉ラウンドは、所定制限時間(30秒)が経過するか、この所定制限時間内で、S3+S4=10となるまで継続される。また上述したように、第一大入賞口23の特定領域に遊技球が流入し、特定領域スイッチS3がオン作動した時は、次の開閉ラウンドへの移行条件が充足され、一旦開閉片24が閉鎖駆動して、一ラウンドが終了する。そして、その動作終了後に再び第一大入賞口23が開放して、次の開閉ラウンドへ移行する。このように開閉ラウンドが最大15回繰り返されて、第一大入賞口23の連続開放作動を生じ、遊技者に所定の利得が供される(第一大当り遊技作動)。」

(エ)「【0072】
次に、第三種パチンコ遊技形態につき説明する。
遊技球が発射装置より遊技盤5に発射され、遊技球が強く打ち出されると、領域遮断線部50上の連通口51から第二の部分遊技領域7b側へ打ち出される。そして、その遊技球が、第二始動領域32を通過して、始動スイッチS10がオン作動すると、この信号を盤面中継基板61を介して主制御基板60が認識する。この信号により、主制御基板60の主制御用中央制御装置CPUは、記憶装置ROMに記憶されている当り図柄乱数テーブルL2、ハズレ図柄乱数テーブルMa2 ,Mb2 ,Mc2 、リーチ乱数テーブルN2、リーチ図柄乱数テーブルP2、リーチ態様乱数テーブルQ2等の各種乱数テーブルから乱数値を抽出し、各抽出値を一旦、記憶装置RAMに格納する。さらには、始動スイッチS10のオン信号に基づき、払出制御基板65は、賞球ユニットのソレノイドを作動させて所定数量の賞球を払い出す。
【0073】
なお、遊技球が第二始動領域32に連続的に通過した場合には、始動スイッチS10による遊技球検出が主制御基板60の記憶装置RAMに記憶され、その記憶に基づいて上述したように、第二始動記憶数表示装置33の発光ダイオードLEDが4個を限度として点灯する。そして、この発光ダイオードLEDは、図柄表示装置6で図柄変動する都度消灯されることにより、記憶数の減少を遊技者に報知する。
【0074】
また、始動スイッチS10のオン作動もしくは、第二始動記憶数表示装置33に表示される通過記憶数が消化されることにより、図柄X,Y,Zが変動開始される。
【0075】
図柄変動契機となる始動スイッチS10のオン作動、もしくは通過記憶がある場合の、主制御用中央制御装置CPUの制御内容を説明する。かかる契機により図柄変動が開始されると、主制御用中央制御装置CPUは、当り特別乱数テーブルK2から抽出された乱数値について当りかハズレかを判定し、当り図柄乱数テーブルL2、ハズレ図柄乱数テーブルMa2 ,Mb2 ,Mc2 のいずれかを有効とする。また、リーチ乱数テーブルN2から抽出された乱数値の内容に従ってリーチとするかどうかを判定し、リーチの場合にはリーチ図柄乱数テーブルP2、リーチ態様乱数テーブルQ2を有効とする。そして、これらから抽出された乱数値の内容に従って図柄生成行程で描出される図柄X,Y,Zの態様、及び演出態様を選定し、図柄表示装置6で実行される図柄表示態様を制御するための図柄制御指令信号を図柄表示制御基板62に送信する。
【0076】
前記の図柄制御指令信号を受けた図柄表示制御基板62の図柄制御用中央制御装置CPUは、図柄制御指令信号に従って、記憶装置ROMに記憶されている所定の表示プログラムを用いて、図柄表示装置6で演出する図柄X,Y,Zの各図柄表示態様を決定する。そして、この図柄表示態様に従って図柄X,Y,Zを順次停止し、確定表示する。
【0077】
さらに、図柄X,Y,Zが、所定の当たり図柄態様である場合に、権利発生役物35はその上部に開閉翼片対36,36を備え、常時遮蔽位置に保持されると共に、図柄表示装置6が当たり表示すると開放駆動し、その内部の特別作動領域38への球流入が可能となる。そして該特別作動領域38への球通過により大当り遊技作動が実行される。
【0078】
そして第一の部分遊技領域7bに配設された遅延役物40の孔に球が流入し、回転チャッカー41の回転に伴って、球が遅延役物40内の特定領域を通過すると、特定領域スイッチS12のオン動作により、開閉入賞装置42の蓋が開放駆動して可変入賞口43が所定時間開口することとなり、開閉ラウンドが開始される。そしてさらに、開閉入賞装置42の盖が開放駆動して可変入賞口43が所定時間開口することとなる。この可変入賞口43に10個の球が流入したときには、開放作動中であっても、その開放動作が終了する。そして、回転チャッカー41の駆動により、再び特定領域に遊技球が通過すると次の開閉ラウンドが開始され、可変入賞口43が所定時間開口することとなる。ここで、特定領域スイッチS13の遊技球検出作動により、遅延役物40の特定領域へ、通常では10個の遊技球が入賞したときに、大当り遊技作動が終了する。すなわち通常では開閉ラウンドは10回となる。このように開閉ラウンドが繰り返されて、遊技者に所定の利得が供される(第二大当り遊技作動)。(当審注:「第三大当り遊技作動」は「第二大当り遊技作動」の誤記と認めた。)」

(オ)「【0082】
ところで、上述の構成は、二種類の図柄表示形態α,βを単一の図柄表示装置6を用いて、進行させるようにしている。この各図柄表示形態α,βにあっては、図柄表示領域Fが、通常では図11(イ)で示すように左右にほぼ同一面積で区分されているが、一方の図柄表示形態α(β)が、リーチや大当りを構成する特定の図柄態様となって、リーチ演出表示又は大当り演出表示等の所定演出表示が実行される場合には、他方の図柄表示形態β(α)を縮小表示又は表示しないようにして、図11(ロ)で示す強調演出形態モードを実行するようにしている。この強調演出形態モードとして、一方の図柄表示形態を図柄表示領域Fをほぼ全面用いて、拡大表示し、他方の図柄表示形態は、単に数字などの図柄を簡略的に領域の隅で縮小表示することにより行われる。」

以上、上記(ア)乃至(オ)の記載及び図面の記載を総合すると、引用例1には、
「遊技球の通過を始動スイッチS1で検知する第一始動領域14が配設され、球が流入すると図柄表示装置6の図柄表示領域上の通常左半分領域で選出図柄A,B,Cが変動開始され、順次停止し、確定表示する第一の図柄表示態様を有し、選出図柄A,B,Cが、所定の当たり図柄態様である場合に、第一大入賞口ソレノイドを駆動して、可変入賞装置22の第一大入賞口23を開放して第一大当り遊技作動を実行し、
遊技球が、第一始動領域14を通過し、始動スイッチS1がオン作動すると、この信号を主制御基板60が認識し、各種乱数テーブルから乱数値を抽出し、抽出された乱数値に基づき図柄生成行程で描出される特別図柄A,B,Cの態様、及び演出態様を選定し、図柄表示装置6の図柄表示領域中で、通常左半分領域で実行される第一の図柄表示態様を制御するための図柄制御指令信号を図柄表示制御基板62に送信し、図柄表示制御基板62の図柄制御用中央制御装置CPUは、図柄制御指令信号に従って選出図柄A,B,Cを順次停止し、確定表示し、
遊技球の通過を始動スイッチS10で検知する第二始動領域32が配設され、球が流入すると図柄表示装置6の図柄表示領域上の通常右半分領域で第二の図柄表示態様が実行され、第二始動領域32の下方には権利発生役物35が配設され、この権利発生役物35は蓋体37により開閉制御される入賞口36を備え、常時遮蔽状態に保持されると共に、図柄表示装置6で第二の図柄表示態様が当たり表示すると開放駆動し、入賞口36の内部の特別作動領域38への球流入が可能となり、該特別作動領域38への球通過により特別領域スイッチS11がオン作動して、大当り遊技作動への権利が発生し、権利発生役物35に隣接して、第三種遊技作動形態に係る遅延役物40が配設され、さらに下方に可変入賞口43が配設され、開閉入賞装置42の盖44が開放駆動して所定時間開口され、
遅延役物40には、球一個分の孔が周部に形成された回転チャッカー41が配設され、大当り遊技作動のときに、回転チャッカー41の孔に球が流入し、回転チャッカー41の回転に伴って、球が遅延役物40内の特定領域を通過すると、特定領域スイッチS12のオン動作により、開閉ラウンドが開始され、開閉入賞装置42の盖44が開放駆動して可変入賞口43が所定時間開口して第二大当り遊技作動を実行し、
遊技球が、第二始動領域32を通過して、始動スイッチS10がオン作動すると、この信号を主制御基板60が認識し、各種乱数テーブルから乱数値を抽出し、抽出された乱数値の内容に従って図柄生成行程で描出される図柄X,Y,Zの態様、及び演出態様を選定し、図柄表示装置6の図柄表示領域中で、通常右半分領域で実行される第二の図柄表示態様を制御するための図柄制御指令信号を図柄表示制御基板62に送信し、図柄表示制御基板62の図柄制御用中央制御装置CPUは、図柄制御指令信号に従って、選出図柄X,Y,Zが変動開始され、順次停止し、確定表示する第二の図柄表示態様が実行されるパチンコ遊技機であって、
図柄表示装置6は、左半分領域と右半分領域とを有し、
第一大当り遊技作動は、開閉ラウンドが、所定制限時間経過するか、この所定制限時間内に、第一大入賞口への入賞個数が10個となるまで継続し、開閉ラウンドへの移行条件が充足される限り、開閉ラウンドが最大15回繰り返され、
第二大当り遊技作動は、開閉ラウンドが、所定制限時間経過するか、この所定制限時間内に、可変入賞口43への入賞個数が10個となるまで継続し、開閉ラウンドへの移行条件が充足される限り、開閉ラウンドが最大10回繰り返されるパチンコ遊技機。」
の発明が開示されていると認めることができる(以下、この発明を「引用発明1」という。)。

(4)対比
請求項1では、「可変入賞装置」及び「始動遊技装置」をいくつ備えるかは特定されていないものの、請求項2、請求項12で特定されているように、それぞれ二つ備えることを包含しているので、以下、「可変入賞装置」及び「始動遊技装置」を、それぞれ二つ備えていると解釈して対比を行うこととする。
引用発明1の「第一始動領域14」及び「第二始動領域32」は、本願補正発明の「始動遊技装置」に相当する。以下同様に、
「選出図柄A,B,C」及び「選出図柄X,Y,Z」は「所定の図柄」に、
「変動開始され、順次停止し、確定表示」は「変動表示して確定表示」に、
「第一の図柄表示態様」及び「第二の図柄表示態様」は「スロットゲーム」に、
「図柄表示装置6」は「画像表示装置」に、
「可変入賞装置22」及び「開閉入賞装置42」は「可変入賞装置」に、
「始動スイッチS1」及び「始動スイッチS10」は「始動遊技球検出手段」に、
「選出図柄A,B,Cが、所定の当たり図柄態様である場合」及び「図柄表示装置6で第二の図柄表示態様が当たり表示すると」は「上記画像表示装置に確定表示された図柄が所定の図柄である場合には」に、
「第一大当り遊技作動」及び「第二大当り遊技作動」は「遊技者にとって有利な特別遊技」に、それぞれ相当する。

引用発明1では、遊技球が、第一始動領域14を通過し、始動スイッチS1がオン作動すると、この信号を主制御基板60が認識し、各種乱数テーブルから乱数値を抽出し、抽出された乱数値に基づき図柄生成行程で描出される特別図柄A,B,Cの態様、及び演出態様を選定し、図柄表示装置6の図柄表示領域中で、通常左半分領域で実行される第一の図柄表示態様を制御するための図柄制御指令信号を図柄表示制御基板62に送信し、図柄表示制御基板62の図柄制御用中央制御装置CPUは、図柄制御指令信号に従って選出図柄A,B,Cを順次停止し、確定表示し、遊技球が、第二始動領域32を通過して、始動スイッチS10がオン作動すると、この信号を主制御基板60が認識し、各種乱数テーブルから乱数値を抽出し、抽出された乱数値の内容に従って図柄生成行程で描出される図柄X,Y,Zの態様、及び演出態様を選定し、図柄表示装置6で実行される図柄表示態様を制御するための図柄制御指令信号を図柄表示制御基板62に送信し、図柄表示制御基板62の図柄制御用中央制御装置CPUは、図柄制御指令信号に従って、選出図柄X,Y,Zが変動開始され、順次停止し、確定表示するのであるから、「上記画像表示装置が実行する上記スロットゲームの表示制御を行う制御手段」を備えているといえる。

また、引用発明1では、遊技球の通過を始動スイッチS1で検知する第一始動領域14が配設され、球が流入すると図柄表示装置6の図柄表示領域上の通常左半分領域で選出図柄A,B,Cが変動開始され、順次停止し、確定表示する第一の図柄表示態様を有し、選出図柄A,B,Cが、所定の当たり図柄態様である場合に、第一大入賞口ソレノイドを駆動して、可変入賞装置22の第一大入賞口23を開放して第一大当り遊技作動を実行し(第一大当り遊技作動終了後、第一大入賞口23を閉鎖し)、遊技球の通過を始動スイッチS10で検知する第二始動領域32が配設され、球が流入すると図柄表示装置6の図柄表示領域上の通常右半分領域で第二の図柄表示態様が実行され、第二始動領域32の下方には権利発生役物35が配設され、この権利発生役物35は蓋体37により開閉制御される入賞口36を備え、常時遮蔽状態に保持されると共に、図柄表示装置6で第二の図柄表示態様が当たり表示すると開放駆動し、入賞口36の内部の特別作動領域38への球流入が可能となり、該特別作動領域38への球通過により特別領域スイッチS11がオン作動して、大当り遊技作動への権利が発生し、権利発生役物35に隣接して、第三種遊技作動形態に係る遅延役物40が配設され、さらに下方に可変入賞口43が配設され、開閉入賞装置42の盖44が開放駆動して所定時間開口され、遅延役物40には、球一個分の孔が周部に形成された回転チャッカー41が配設され、大当り遊技作動のときに、回転チャッカー41の孔に球が流入し、回転チャッカー41の回転に伴って、球が遅延役物40内の特定領域を通過すると、特定領域スイッチS12のオン動作により、開閉ラウンドが開始され、開閉入賞装置42の盖44が開放駆動して可変入賞口43が所定時間開口して第二大当り遊技作動を実行する(第二大当り作動終了後、可変入賞口43を閉鎖する)のであり、第二の図柄表示態様が当たり表示したことのみを条件として盖44が開放駆動して可変入賞口43を所定時間開口していないものの、請求項1では「上記画像表示装置に確定表示された図柄が所定の図柄である場合には、上記可変入賞装置を所定の態様に変換制御して遊技者にとって有利な特別遊技を発生させる特別遊技発生手段と」と特定されており、「画像表示装置に確定表示された図柄が所定の図柄である場合に」、すぐに、それだけを条件として「上記可変入賞装置を所定の態様に変換制御して」いるとは特定されていないから、引用発明1は「遊技者にとって有利となる状態と不利となる状態とに変換可能な大入賞口である可変入賞装置」及び「上記可変入賞装置を所定の態様に変換制御」に相当する構成を備えているといえる。

また、引用発明1では、第一大当り遊技作動及び第二大当り遊技作動を実行しているのであるから、「特別遊技発生手段」を備えているといえる。

また、引用発明1では、 図柄表示装置6の、通常時は、左半分領域及び右半分領域を用いて、第一の図柄表示態様を左半分領域に、第二の図柄表示態様を右半分領域に表示しており、また、図柄表示制御基板62がそれら表示制御を行っているのであるから、図柄表示制御基板62の機能の一部として「選別表示制御」をする機能を有しているといえ、本願補正発明とは、「上記画像表示装置は、少なくとも第1画像表示領域と第2画像表示領域とが設けられ、」、「上記制御手段は、該第1特別遊技に係わるスロットゲームを上記第1画像表示領域に、該第2特別遊技に係わるスロットゲームを上記第2画像表示領域に表示する選別表示制御手段を備え」ている点で共通しているといえる。

また、引用例1では、第一大当り遊技作動の実行の可否を決定する当り特別乱数テーブルK1と、第二大当り遊技作動の実行の可否を決定する当り特別乱数テーブルK2とは異なるテーブルを用いており、第一大当り遊技作動では、開閉ラウンドが、所定制限時間経過するか、この所定制限時間内に、第一大入賞口への入賞個数が10個となるまで継続し、開閉ラウンドへの移行条件が充足される限り、開閉ラウンドが最大15回繰り返され、第二大当り遊技作動では開閉ラウンドが、所定制限時間経過するか、この所定制限時間内に、可変入賞口43への入賞個数が10個となるまで継続し、開閉ラウンドへの移行条件が充足される限り、開閉ラウンドが最大10回繰り返されており、異なる乱数テーブルを用い、開閉ラウンドの最大回数が異なっていることから、第一大当り遊技作動と第二大当り遊技作動とは、遊技者にとって利益度が異なっているといえ、引用発明1は「遊技者にとって利益度が異なる第1特別遊技と第2特別遊技とが設けられ」ているといえる。

以上のことから、両者は、
<一致点>
「遊技球が入賞または通過可能な始動遊技装置と、
少なくとも所定の図柄を変動表示して確定表示するスロットゲームを実行する画像表示装置と、
遊技者にとって有利となる状態と不利となる状態とに変換可能な大入賞口である可変入賞装置と、
上記始動遊技装置に入賞または通過した遊技球を検出する始動遊技球検出手段と、
該始動遊技球検出手段が遊技球を検出したことに基づいて、上記画像表示装置が実行する上記スロットゲームの表示制御を行う制御手段と、
上記スロットゲームの結果、上記画像表示装置に確定表示された図柄が所定の図柄である場合には、上記可変入賞装置を所定の態様に変換制御して遊技者にとって有利な特別遊技を発生させる特別遊技発生手段と、
を備えた遊技機であって、
上記画像表示装置は、少なくとも第1画像表示領域と第2画像表示領域とが設けられ、
上記特別遊技は、少なくとも遊技者にとって利益度が異なる第1特別遊技と第2特別遊技とが設けられ、
上記制御手段は、該第1特別遊技に係わるスロットゲームを上記第1画像表示領域に、
該第2特別遊技に係わるスロットゲームを上記第2画像表示領域に表示する選別表示制御手段を備えた遊技機。」
である点で一致し、以下の点で相違している。

<相違点>
本願補正発明では、画像表示装置として、少なくとも第1画像表示装置と第2画像表示装置とが設けられ、該第1特別遊技に係わるスロットゲームを上記第1画像表示装置に、該第2特別遊技に係わるスロットゲームを上記第2画像表示装置に表示しているのに対して、引用発明1では、図柄表示装置6の領域として左右に分割して表示している点。

(5)判断
<相違点>について
原査定の拒絶の理由(平成21年11月13日付け拒絶理由通知)において引用文献2として引用された特開2001-62081号公報(以下、「引用例2」という。)には、遊技領域の左半分が第1種の遊技機、右半分が第3種の遊技機となっているパチンコ機において、左特別図柄表示装置8と右特別図柄表示装置9とを別に備えることが記載されている(特に、段落【0009】?【0011】、図1参照)。なお、遊技領域の左右が2系統の遊技機となっているパチンコ機において、図柄表示装置を別に設けることは、実公平6-15611号公報(特に、第4欄第16行?24行、図2参照)、特開平7-185076号公報(特に、段落【0017】?【0020】、図1参照)に見られるように周知技術でもある。
そして、引用発明1及び引用例2に記載のパチンコ機は、ともに遊技領域に2種類の遊技を行うことができる遊技装置を備えたものであるから、引用発明1の図柄表示装置6として引用例2に記載の技術事項を採用して、相違点に係る請求項1の発明の構成とすることは当業者が容易になし得たことである。
そして、本願補正発明の効果は、引用発明1及び引用例2に記載の技術事項から当業者が予測できる範囲のものである。

以上のように、本願補正発明は、引用発明1及び引用例2に記載の技術事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
したがって、本願補正発明は、特許法第29条第2項の規定により、その特許出願の際に独立して特許を受けることができない。

(6)本願補正発明についてのまとめ
以上のとおり、本件補正は、上記改正前の特許法17条の2第5項で準用する同法126条第5項の規定に違反するものであり、同法159条第1項で準用する同法53条第1項の規定により却下されるべきものである。

3.本願発明について
(1)本願発明
平成22年10月26日付の手続補正は上記のとおり却下されたので、請求項1に係る発明は、願書に最初に添付された特許請求の範囲に記載されたとおりのものである。
そして、その請求項1により特定される発明は次のとおりである
「【請求項1】遊技球が入賞または通過可能な始動遊技装置と、
少なくとも所定の図柄を変動表示して確定表示するスロットゲームを実行する画像表示装置と、
遊技者にとって有利となる状態と不利となる状態とに変換可能な可変入賞装置と、
上記始動遊技装置に入賞または通過した遊技球を検出する始動遊技球検出手段と、
該始動遊技球検出手段が遊技球を検出したことに基づいて、上記画像表示装置が実行する上記スロットゲームの表示制御を行う制御手段と、
上記スロットゲームの結果、上記画像表示装置に確定表示された図柄が所定の図柄である場合には、上記可変入賞装置を所定の態様に変換制御して遊技者にとって有利な特別遊技を発生させる特別遊技発生手段と、
を備えた遊技機であって、
上記画像表示装置は、少なくとも第1画像表示装置と第2画像表示装置とが設けられ、
上記特別遊技は、少なくとも遊技者にとって利益度が異なる第1特別遊技と第2特別遊技とが設けられ、
上記制御手段は、該第1特別遊技に係わるスロットゲームを上記第1画像表示装置に、該第2特別遊技に係わるスロットゲームを上記第2画像表示装置に表示する選別表示制御手段を備えたことを特徴とする遊技機。」(この発明を「本願発明」という。)

一方、原査定の拒絶の理由に引用された特開2004-65695号公報(引用例1)に記載された発明は、前記「2.(3)」に記載したとおりである。

(2)対比・判断
本願発明は、前記2.(2)で検討したとおり本願補正発明から、遊技者にとって有利となる状態と不利となる状態とに変換可能な可変入賞装置が大入賞口である点を削除したものである。
そうすると、本願発明の構成要件をすべて含み、さらに他の構成要件を付加したものに相当する本願補正発明が、前記2.(5)に記載したとおり、引用発明1及び引用例2に記載の技術事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、同様の理由により、当業者が容易に発明をすることができたものである。

(3)むすび
以上のとおり、本願発明は、引用発明1及び引用例2に記載の技術事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
よって、他の請求項について検討するまでもなく、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2011-06-28 
結審通知日 2011-07-05 
審決日 2011-07-19 
出願番号 特願2004-70996(P2004-70996)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 安久 司郎瀬津 太朗  
特許庁審判長 小原 博生
特許庁審判官 吉村 尚
澤田 真治
発明の名称 遊技機  
代理人 足立 勉  
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