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審決分類 審判 査定不服 特17条の2、3項新規事項追加の補正 特許、登録しない。 H03G
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H03G
管理番号 1243848
審判番号 不服2008-26395  
総通号数 143 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2011-11-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2008-10-14 
確定日 2011-09-21 
事件の表示 平成10年特許願第286807号「オーディオ信号処理装置」拒絶査定不服審判事件〔平成11年10月15日出願公開、特開平11-284455〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯

本願は、平成10年10月8日(パリ条約による優先権主張 1997年10月24日、英国)の出願であって、平成20年2月26日付けで拒絶理由通知がなされ、同年6月4日付けで手続補正がなされ、同年7月8日付けで拒絶査定がなされ、同年10月14日に拒絶査定不服審判の請求がなされ、同年11月12日付けで手続補正がなされたものである。


第2 平成20年11月12日付けの手続補正についての補正却下の決定

[補正却下の決定の結論]

平成20年11月12日付けの手続補正(以下、「本件補正」と呼ぶ。)を却下する。

[理由]

1.補正内容

本件補正は、特許請求の範囲の請求項1を、
「【請求項1】 一組のオーディオ信号処理動作の中から1以上の処理動作を入力オーディオ信号に与えるために動作可能なオーディオプロセッサと、
各組の処理動作に関連する処理パラメータを調整する調整コントロールと、
当該組のオーディオ信号処理動作の各処理動作を表す第1のアイコンであって、現在選択された処理動作を表す第1のアイコンが現在選択されていない処理動作を表すアイコンと異なった色で表示されており、前記第1のアイコンに隣接する選択されていない処理動作を表す第2のアイコンの色が前記第1のアイコンの色より少ない飽和度の色であり、且つ、現在選択されていない処理動作を表す前記第2のアイコン以外の第3のアイコンの色より大きい飽和度の色で表示されている複数のアイコンを表示するための表示スクリーンと
を備えたオーディオ信号処理装置。」
に変更する補正内容を含むものである。

2.本件補正が、特許法第17条の2第3項の規定に適合するか否かについて
当審は、以下の理由で、本件補正は、特許法第17条の2第3項の規定に適合しないものであると判断する。
すなわち、本件補正後の請求項1には、「当該組のオーディオ信号処理動作の各処理動作を表す第1のアイコンであって、現在選択された処理動作を表す第1のアイコンが現在選択されていない処理動作を表すアイコンと異なった色で表示されており、前記第1のアイコンに隣接する選択されていない処理動作を表す第2のアイコンの色が前記第1のアイコンの色より少ない飽和度の色であり、且つ、現在選択されていない処理動作を表す前記第2のアイコン以外の第3のアイコンの色より大きい飽和度の色で表示されている複数のアイコンを表示する」なる記載(以下、「問題記載事項」と呼ぶ。)があるが、本願の願書に最初に添付した明細書若しくは図面(以下、「当初明細書等」という。)には、上記問題記載事項に対応する技術的事項の記載はなく、請求項1を上記補正後の請求項1とすることを含む本件補正は、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものであり、当初明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものではない。

この点に関し、審判請求人は、上記問題記載事項は、出願当初の明細書の段落[0026]?[0028]の記載及び図7に基づくものである旨主張する(平成20年11月12日付けの手続補正書(方式)の「(3)」の「(b)」の欄)ので、該段落[0026]?[0028]の記載及び図7をもって、上記問題記載事項に対応する技術的事項が記載されていたといえるか否かについて以下検討する。

(1)上記段落[0026]?[0028]の記載及び図7について
上記段落[0026]?[0028]の記載は以下のとおりである。
「【0026】 図7は、フェーダに関して、接近及びタッチ(接触)が表示スクリーン上に表示される方法を示す。フェーダパネル30上にセンサの1つが触れられると、表示スクリーン上の対応するフェーダディスプレイ(この例では、特定のフェーダ400)が残りのスクリーン、例えば、赤、に対して対照的な色に着色される。
これは今或るフェーダが触れられ調整のために開かれることを示す。
【0027】
同様にして、ユーザの手がフェーダの1つに近づくと(接近検出器によって検出されて)、そのフェーダは更にコントラストを有する色から成る数個の色合いの中の1つに着色される。例えば、ユーザの手がフェーダタッチセンサに近づくにしたがって更に飽和してくる。この例は、図7にフェーダ410として示す。
【0028】
このシステムは、ユーザが、フェーダパネル自体の所で見下ろす必要なしにフェーダパネル30を横切って彼の手を探知できるようにする。何故ならば、彼はスクリーン上の異なったフェーダに彼の手が接近したことを知ることができるからである。更に、表示のために、幾つかの異なった程度の接近が使え、異なった程度の接近を表す異なった色の分布からユーザの手の位置を求めることができる。」
また、上記図7には、上記段落[0026]?[0028]の記載に対応した、「接近及びタッチ(接触)が表示スクリーン上に表示される方法」の概念図が示されていると認められる。

(2)上記段落[0026]?[0028]の記載及び図7をもって、上記問題記載事項に対応する技術的事項が記載されていたといえるか否かについて
上記問題記載事項中の「当該組のオーディオ信号処理動作の各処理動作を表す第1のアイコンであって、現在選択された処理動作を表す第1のアイコンが現在選択されていない処理動作を表すアイコンと異なった色で表示され」なる記載に対応する技術的事項(以下、「技術的事項A」と呼ぶ。)については、上記段落[0026]の記載から読み取ることができる。
しかしながら、上記問題記載事項中の「前記第1のアイコンに隣接する選択されていない処理動作を表す第2のアイコンの色が前記第1のアイコンの色より少ない飽和度の色であり、且つ、現在選択されていない処理動作を表す前記第2のアイコン以外の第3のアイコンの色より大きい飽和度の色で表示されている複数のアイコンを表示する」なる記載に対応する技術的事項(以下、「技術的事項B」と呼ぶ。)については、上記段落[0026]?[0028]の記載及び図7のいずれからも読み取ることはできない。
すなわち、上記段落[0026]?[0028]の記載から読み取ることができる技術的事項は、上記技術的事項Aのほかは、「現在選択されていない処理動作を表すアイコンのうちユーザの手の近くにあるアイコンは、当該アイコンとユーザの手の間の距離が小さくなるにしたがって大きい飽和度の色で表示される」といった程度の技術的事項(以下、「技術的事項C」と呼ぶ。)にとどまり、上記技術的事項Bまでは到底読み取ることはできない。
また、図7には「選択された処理動作を表すアイコンに隣接するアイコンが、選択された処理動作を表すアイコンの色より少ない飽和度の色であり、且つ、それら以外のアイコンの色より大きい飽和度の色で表示されている様子」が描かれている、ということはできるが、該様子は、上記段落[0026]?[0028]の記載に照らせば、上記技術的事項Aと上記技術的事項Cに従った動作の結果の様子であると解されるものであり、該様子を上記技術的事項Bに従った動作の結果の様子であると解することはできない。したがって、該図7の記載をもって上記技術的事項Bが記載されているということもできない。
よって、上記段落[0026]?[0028]の記載及び図7をもって、上記問題記載事項に対応する技術的事項が記載されていたとはいえない。

3.むすび
以上のとおりであるから、本件補正は、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものであり、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。


第3 上記補正却下の決定を前提とした本願についての検討

1.本願発明
上記のとおり本件補正は却下されたので、本願の特許請求の範囲の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」と呼ぶ。)は、平成20年6月4日付けの手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載されたとおりのものであり、以下のとおりのものである。
「【請求項1】 一組のオーディオ信号処理動作の中から1以上の処理動作を入力オーディオ信号に与えるために動作可能なオーディオプロセッサと、
各組の処理動作に関連する処理パラメータを調整する調整コントロールと、
当該組のオーディオ信号処理動作の各処理動作を表すアイコンであって、現在選択された処理動作を表すアイコンが現在選択されていない処理動作を表すアイコンと異なった色で表示されており、現在選択されていない処理動作を表すアイコンが現在選択されている処理動作を表すアイコンよりも少ない飽和度の色で表示されている複数のアイコンを表示するための表示スクリーンと
を備えたオーディオ信号処理装置。」

2.引用例記載発明
(1)原査定の拒絶の理由に引用文献1として引用された、特開平7-202588号公報(以下、「引用例1」と呼ぶ。)には以下の記載がある。

「【0002】
【従来の技術】オーディオミキサー装置では、これを構成している多数の処理手段を互いに接続する必要がある。処理手段としては、例えば図3に示すように多数の入力コネクタ(・・・T11、T12、T13・・・)や、多数の入力チャンネルユニット(・・・C20、C21、C22・・・)がある。各入力コネクタは、多数のマイクロホン、例えばM1乃至M3からのオーディオ信号を受けて、いずれかの入力チャンネルユニットに供給し、入力チャンネルユニットは、入力コネクタから供給されたオーディオ信号に対して、レベル調整を行ったり、周波数特性の調整を行ったりして、後続の機器に供給する。」

「【0004】このような入力コネクタと入力チャンネルユニットとの結線を、操作子の操作によって自動的に行える結線装置がある。これは、図4の下部に示すように、オーディオミキサー装置の操作テーブル上に設けられた各入力チャンネルユニットに、それぞれ表示部1を設け、ここに、この表示部1を設けた入力チャンネルユニットに接続されている入力コネクタの番号を表示するものである。なお、同図において、5はレベル調整用の摘み、6はイコライザー調整用の摘み、7は遅延装置の遅延時間調整用の摘み、8は、各入力チャンネルユニットの番号表示である。」

ここで、上記記載事項を技術常識に照らせば、以下のことがいえる。
ア.上記記載事項中の「オーディオミキサー装置」は、「多数の入力チャンネルユニット」を有するものであり、「オーディオ信号処理装置」とも呼び得るものである。また、該「多数の入力チャンネルユニット」は、レベル調整用の摘み、イコライザー調整用の摘み、遅延装置の遅延時間調整用の摘み等によって調整された処理パラメータにしたがって、オーディオ信号に対して、レベル調整、周波数特性の調整、遅延時間の調整等を行うものである。そして、該「多数の入力チャンネルユニット」中の「レベル調整、周波数特性の調整、遅延時間の調整等を行う部分」は、「一組のオーディオ信号処理動作の中から1以上の処理動作を入力オーディオ信号に与えるために動作可能なオーディオプロセッサ」とも呼び得るものである。
イ.上記「多数の入力チャンネルユニット」中の、「レベル調整用の摘み、イコライザー調整用の摘み、遅延装置の遅延時間調整用の摘み等によって処理パラメータの調整を行う部分」は、「各組の処理動作に関連する処理パラメータを調整する調整コントロール」とも呼び得るものである。

したがって、引用例1には、以下の発明(以下、「引用例1記載発明」と呼ぶ。)が記載されているといえる。
「一組のオーディオ信号処理動作の中から1以上の処理動作を入力オーディオ信号に与えるために動作可能なオーディオプロセッサと、
各組の処理動作に関連する処理パラメータを調整する調整コントロールと、
を備えたオーディオ信号処理装置。」

(2)原査定の拒絶の理由に引用文献5として引用された、特開平4-322524号公報(以下、「引用例2」と呼ぶ。)には以下の記載がある。

「【0006】
【実施例】以下、本発明をディジタルミキサーに実施した1実施例に基づいて詳細に説明する。図1に示すように、この実施例はミキシング制御部4を有し、このミキシング制御部4は、複数のチャンネルを有し、これらチャンネルに供給されたマイクロホン等からのオーディオ信号の音量や音質等を各チャンネルごとにそれぞれ制御して、出力するものである。」

「【0010】このようなディジタルミキサーにおいて、例えば数チャンネルのイコライザー特性を変更する場合、LCDスイッチ28上のイコライザーと表示されているものを操作して、イコライザー特性の設定モードとする。そして、表示装置48の画面上のイコライザー特性を変更しようとするチャンネル、例えば1と表示されているチャンネルの表示領域52を、選択する(位置入力制御装置34がタッチパネルの場合、1と表示されているチャンネルの表示領域52にタッチし、位置入力制御装置34がマウスの場合、同チャンネルの表示領域52をマウスで指定する)。これによって、選択された表示領域52の色が今までとは異なった色となり、選択されたことが表示される。同時に、表示装置50の画面の上半分には、選択されたチャンネルのイコライザー特性が表示され、かつ画面の下半分にはこのイコライザー特性をロータリノブ20の操作と共同して変更するための操作表示領域56、56・・・が表示されている。イコライザー特性の変更は、例えば次のようにして行われる。
ハイパスフィルターの遮断周波数を変更する場合には、FRQの列のHPに対応する操作表示領域56を操作し、ロータリノブ20を操作すると、遮断周波数が変更される。これに続いてSLOPEの列のHPに対応する操作表示領域56を操作し、ロータリノブ20を操作すると、ハイパスフィルターの勾配が変更される。無論、これらの操作に応じて画面の上半分のハイパスフィルターの遮断周波数及び勾配の表示は変更される。ローパスフィルターの遮断周波数、勾配も同様にして変更される。
またF1の中心周波数を変更する場合には、FRQの列のF1に対応する操作表示領域56を操作し、ロータリノブ20を操作すると、F1の中心周波数が変更される。これに続いて、Qの列のF1に対応する操作表示領域56を操作し、ロータリノブ20を操作すると、F1のQが変更される。これに続いて、GAINの列のF1に対応する操作表示領域56を操作し、ロータリノブ20を操作すると、F1の利得が変更される。無論、このような操作に応じて、画面の上半分に表示されているF1の周波数、Q、利得の表示も変更される。F2乃至F4についても同様な操作によって、周波数、Q、利得が調整される。
【0011】このようにして1つのチャンネルのイコライザー特性の調整が終了すると、次に調整しようとするチャンネルに対応する、表示装置48上の表示領域52を操作すると、表示装置50の画面には、そのチャンネルのイコライザー特性と、操作表示領域56が表示される。そして、上述したのと同様な操作によって、このチャンネルのイコライザー特性を変更する。以下同様にして、所望の各チャンネルのイコライザー特性を変更する。なお、この様にして変更された各イコライザー特性は、そのままCPU6からミキシング制御部4に供給される。」

ここで、上記記載事項を技術常識に照らせば、上記記載事項中の「チャンネルの表示領域52」や「操作表示領域56」は「アイコン」とも呼び得、引用例2には、以下の発明(以下、「引用例2記載発明」と呼ぶ。)が記載されているといえる。
「アイコンであって、現在選択された処理対象を表すアイコンが現在選択されていない処理対象を表すアイコンと異なった色で表示される複数のアイコンを表示するための表示スクリーンを備えたオーディオ信号処理装置」

3.対比
本願発明と引用例1記載発明とを対比すると、両者の間には、以下の一致点、相違点があるといえる。

(一致点)
「一組のオーディオ信号処理動作の中から1以上の処理動作を入力オーディオ信号に与えるために動作可能なオーディオプロセッサと、
各組の処理動作に関連する処理パラメータを調整する調整コントロールと、
を備えたオーディオ信号処理装置。」である点。

(相違点)
本願発明は、「当該組のオーディオ信号処理動作の各処理動作を表すアイコンであって、現在選択された処理動作を表すアイコンが現在選択されていない処理動作を表すアイコンと異なった色で表示されており、現在選択されていない処理動作を表すアイコンが現在選択されている処理動作を表すアイコンよりも少ない飽和度の色で表示されている複数のアイコンを表示するための表示スクリーン」を有しているのに対し、引用例1記載発明は、それに相当するものを有していない点。

4.判断

(1)上記相違点について
下記ア.?オ.の事情を勘案すると、引用例1記載発明に「当該組のオーディオ信号処理動作の各処理動作を表すアイコンであって、現在選択された処理動作を表すアイコンが現在選択されていない処理動作を表すアイコンと異なった色で表示されており、現在選択されていない処理動作を表すアイコンが現在選択されている処理動作を表すアイコンよりも少ない飽和度の色で表示されている複数のアイコンを表示するための表示スクリーン」に相当するものを設けることは、当業者が容易に推考し得たことというべきである。

ア.各種処理を行う電子装置において、処理対象等の当該電子装置に関する各種情報を、表示スクリーン上に表示させたアイコンによって当該電子装置の操作者に伝達できるように当該電子装置を構成することや、選択状態にある処理対象等を表すアイコンの色を選択状態にない処理対象等を表すアイコンの色と異ならせることは、引用例2記載発明を始めとしてごく普通に行われていることである。
イ.引用例1記載発明においても、上記ア.で述べたようなごく普通に行われていることが有用な場合があることは、当業者に自明である。
ウ.上記イ.にしたがって、引用例1記載発明に上記ア.で述べたようなごく普通に行われていることを採用する際、引用例1記載発明の装置に関するどのような情報をアイコン化するかといった事項や、アイコンの色をどのように異ならせるかといった事項は、いずれも、当業者が必要に応じて適宜決定すべきことである。
エ.アイコンの色の異ならせ方として、「彩度」すなわち「飽和度」を異ならせる方法があることは、原査定の備考欄で引用された特開平3-228179号公報(第3ページ右上欄第5?9行)、特開平6-342361号公報(段落0021)、特開平8-16354号公報(請求項2)にも示されるように周知である。
オ.以上のことは、取りも直さず、引用例1記載発明に「当該組のオーディオ信号処理動作の各処理動作を表すアイコンであって、現在選択された処理動作を表すアイコンが現在選択されていない処理動作を表すアイコンと異なった色で表示されており、現在選択されていない処理動作を表すアイコンが現在選択されている処理動作を表すアイコンよりも少ない飽和度の色で表示されている複数のアイコンを表示するための表示スクリーン」に相当するものを設けることが、当業者にとって容易であったことを意味している。

(2)本願発明の効果について
本願発明の構成によってもたらされる効果は、引用例1、2の記載事項や周知の事項から当業者が予測可能なものであり、格別なものではない。

(3)まとめ
以上のとおりであるから、本願発明は、引用例1記載発明、引用例2記載発明、及び周知の事項から、当業者が容易に発明をすることができたものである。

5.むすび
以上のとおり、本願発明は、引用例1記載発明、引用例2記載発明、及び周知の事項から、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。
したがって、本願は、他の拒絶の理由について検討するまでもなく、拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2011-04-13 
結審通知日 2011-04-19 
審決日 2011-05-06 
出願番号 特願平10-286807
審決分類 P 1 8・ 561- Z (H03G)
P 1 8・ 121- Z (H03G)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 畑中 博幸  
特許庁審判長 小曳 満昭
特許庁審判官 加内 慎也
飯田 清司
発明の名称 オーディオ信号処理装置  
代理人 角田 芳末  

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