ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G06F 審判 査定不服 特17条の2、3項新規事項追加の補正 特許、登録しない。 G06F |
---|---|
管理番号 | 1244146 |
審判番号 | 不服2009-23531 |
総通号数 | 143 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2011-11-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2009-11-30 |
確定日 | 2011-09-28 |
事件の表示 | 特願2002-160268「情報管理サーバ、情報処理装置、情報管理システム及びそれらの制御方法、プログラム」拒絶査定不服審判事件〔平成16年 1月 8日出願公開、特開2004- 5233〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1.手続の経緯 本願は、平成14年5月31日の出願であって、平成20年8月22日付けで拒絶理由通知がなされ、同年10月28日付けで手続補正がなされ、平成21年3月16日付けで最後の拒絶理由通知がなされ、同年5月21日付けで手続補正がなされたが、同年8月20日付けで前記平成21年5月21日付けの手続補正を却下するとともに、拒絶査定がなされ、これに対し、同年11月30日に審判請求がなされるとともに、同日付けで手続補正がなされたものである。そして、平成22年2月26日付けで審査官から前置報告がなされ、平成23年1月18日付けで当審より審尋がなされ、同年3月22日付けで回答書が提出されたものである。 第2.補正却下の決定 [補正却下の決定の結論] 平成21年11月30日付けの手続補正を却下する。 [理由] 1.補正の内容 平成21年11月30日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)は、平成20年10月28日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の記載 「【請求項1】 専用サーバと、該専用サーバを利用する複数のクライアントとネットワークを介して接続され、前記複数のクライアントの各クライアントにおける操作履歴情報を収集し、管理する情報管理サーバであって、 前記クライアントの印刷操作、ファイル操作、メール操作、Web操作のいずれかあるいはそれらの組み合わせに係る操作に関する操作情報として、データ名、操作時刻を含む操作情報と、前記クライアントに関するクライアント情報と、前記専用サーバに関するサーバ情報とを含む操作履歴情報を前記クライアントから取得する取得手段と、 前記取得手段で取得した前記操作履歴情報に基づいて、前記専用サーバに対するクライアントの操作内容として、分析対象の操作に関する操作状況を分析する分析手段と、 前記分析手段による分析結果を出力する出力手段と を備えることを特徴とする情報管理サーバ。 【請求項2】 前記専用サーバは、プリンタサーバ、ファイルサーバ、メールサーバ及びWebサーバのいずれかあるいはそれらの組み合わせからなる ことを特徴とする請求項1に記載の情報管理サーバ。 【請求項3】 前記分析手段は、更に、前記分析に基づいて、前記ネットワークの利用状況を分析する ことを特徴とする請求項1に記載の情報管理サーバ。 【請求項4】 専用サーバと、請求項1に記載の情報管理サーバとネットワークを介して接続される情報処理装置であって、 当該情報処理装置における前記専用サーバに係る操作を監視する監視手段と、 前記監視手段で監視される操作の操作履歴情報を前記情報管理サーバへ送信する送信手段と を備えることを特徴とする情報処理装置。 【請求項5】 専用サーバと、該専用サーバに対する複数のクライアントと、前記複数のクライアントの各クライアントにおける操作履歴情報を収集し、管理する情報管理サーバとがネットワークを介して接続されて構成される情報管理システムであって、 前記複数のクライアントそれぞれは、 当該クライアントにおける前記専用サーバに係る操作を監視する監視手段と、 前記監視手段で監視される操作の操作履歴情報を前記情報管理サーバへ送信する送信手段とを備え、 前記情報管理サーバは、 前記クライアントの印刷操作、ファイル操作、メール操作、Web操作のいずれかあるいはそれらの組み合わせに係る操作に関する操作情報として、データ名、操作時刻を含む操作情報と、前記クライアントに関するクライアント情報と、前記専用サーバに関するサーバ情報とを含む操作履歴情報を前記クライアントから取得する取得手段と、 前記取得手段で取得した前記操作履歴情報に基づいて、前記専用サーバに対するクライアントの操作内容として、分析対象の操作に関する操作状況を分析する分析手段と、 前記分析手段による分析結果を出力する出力手段と を備えることを特徴とする情報管理システム。 【請求項6】 専用サーバと、該専用サーバを利用する複数のクライアントとネットワークを介して接続され、前記複数のクライアントの各クライアントにおける操作履歴情報を収集し、管理する情報管理サーバの制御方法であって、 前記クライアントの印刷操作、ファイル操作、メール操作、Web操作のいずれかあるいはそれらの組み合わせに係る操作に関する操作情報として、データ名、操作時刻を含む操作情報と、前記クライアントに関するクライアント情報と、前記専用サーバに関するサーバ情報とを含む操作履歴情報を前記クライアントから取得する取得工程と、 前記取得工程で取得した前記操作履歴情報に基づいて、前記専用サーバに対するクライアントの操作内容として、分析対象の操作に関する操作状況を分析する分析工程と、 前記分析工程による分析結果を出力する出力工程と を備えることを特徴とする情報管理サーバの制御方法。 【請求項7】 前記専用サーバは、プリンタサーバ、ファイルサーバ、メールサーバ及びWebサーバのいずれかあるいはそれらの組み合わせからなる ことを特徴とする請求項6に記載の情報管理サーバの制御方法。 【請求項8】 前記分析工程は、更に、前記分析に基づいて、前記ネットワークの利用状況を分析する ことを特徴とする請求項6に記載の情報管理サーバの制御方法。 【請求項9】 専用サーバと、請求項1に記載の情報管理サーバとネットワークを介して接続される情報処理装置の制御方法であって、 当該情報処理装置における前記専用サーバに係る操作を監視する監視工程と、 前記監視工程で監視される操作の操作履歴情報を前記情報管理サーバへ送信する送信工程と を備えることを特徴とする情報処理装置の制御方法。 【請求項10】 専用サーバと、該専用サーバを利用する複数のクライアントとネッ トワークを介して接続され、前記複数のクライアントの各クライアントにおける操作履歴情報を収集し、管理する情報管理サーバの制御をコンピュータに機能させるためのプログラムであって、 前記コンピュータを、 前記クライアントの印刷操作、ファイル操作、メール操作、Web操作のいずれかあるいはそれらの組み合わせに係る操作に関する操作情報として、データ名、操作時刻を含む操作情報と、前記クライアントに関するクライアント情報と、前記専用サーバに関するサーバ情報とを含む操作履歴情報を前記クライアントから取得する取得手段と、 前記取得手段で取得した前記操作履歴情報に基づいて、前記専用サーバに対するクライアントの操作内容として、分析対象の操作に関する操作状況を分析する分析手段と、 前記分析手段による分析結果を出力する出力手段と して機能させるためのプログラム。 【請求項11】 専用サーバと、請求項1に記載の情報管理サーバとネットワークを介して接続される情報処理装置の制御をコンピュータに機能させるためのプログラムであって、 当該情報処理装置における前記専用サーバに係る操作を監視する監視手段と、 前記監視手段で監視される操作の操作履歴情報を前記情報管理サーバへ送信する送信手段と して機能させるためのプログラム。」(以下、この特許請求の範囲の請求項1?請求項11をそれぞれ「補正前の請求項1」?「補正前の請求項11」という。)を、 「【請求項1】 ファイルサーバと、該ファイルサーバを利用する複数のクライアントとネットワークを介して接続され、前記複数のクライアントの各クライアントにおける操作履歴情報を収集し、管理する情報管理サーバであって、 前記クライアントのファイル操作に関する操作情報として、データ名、操作時刻を含む操作情報と、前記クライアントに関するクライアント情報と、前記ファイルサーバに関するサーバ情報とを含む操作履歴情報を前記複数のクライアントそれぞれから取得する取得手段と、 前記取得手段で取得した前記操作履歴情報に基づいて、前記ファイルサーバに対する前記複数のクライアントそれぞれの操作内容として、ファイルアクセス回数とその時間帯を分析し、時間帯別のファイルアクセス回数のランキングを行う分析手段と、 前記分析手段による分析結果を出力する出力手段と を備えることを特徴とする情報管理サーバ。 【請求項2】 プリンタサーバと、該プリンタサーバを利用する複数のクライアントとネットワークを介して接続され、前記複数のクライアントの各クライアントにおける操作履歴情報を収集し、管理する情報管理サーバであって、 前記クライアントの印刷操作に関する操作情報として、データ名、操作時刻を含む操作情報と、前記クライアントに関するクライアント情報と、前記プリンタサーバに関するサーバ情報とを含む操作履歴情報を前記複数のクライアントそれぞれから取得する取得手段と、 前記取得手段で取得した前記操作履歴情報に基づいて、前記プリンタサーバに対する前記複数のクライアントそれぞれの操作内容として、印刷回数とその時間帯を分析し、時間帯別の印刷回数のランキングを行う分析手段と、 前記分析手段による分析結果を出力する出力手段と を備えることを特徴とする情報管理サーバ。 【請求項3】 前記分析手段は、更に、前記分析に基づいて、前記ネットワークの利用状況を分析する ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報管理サーバ。 【請求項4】 ファイルサーバと、請求項1に記載の情報管理サーバとネットワークを介して接続される情報処理装置であって、 当該情報処理装置における前記ファイルサーバに係るファイル操作を監視する監視手段と、 前記監視手段で監視されるファイル操作の操作履歴情報を前記情報管理サーバへ送信する送信手段と を備えることを特徴とする情報処理装置。 【請求項5】 ファイルサーバと、該ファイルサーバに対する複数のクライアントと、前記複数のクライアントの各クライアントにおける操作履歴情報を収集し、管理する情報管理サーバとがネットワークを介して接続されて構成される情報管理システムであって、 前記複数のクライアントそれぞれは、 当該クライアントにおける前記ファイルサーバに係るファイル操作を監視する監視手段と、 前記監視手段で監視されるファイル操作の操作履歴情報を前記情報管理サーバへ送信する送信手段とを備え、 前記情報管理サーバは、 前記クライアントのファイル操作に関する操作情報として、データ名、操作時刻を含む操作情報と、前記クライアントに関するクライアント情報と、前記ファイルサーバに関するサーバ情報とを含む操作履歴情報を前記複数のクライアントそれぞれから取得する取得手段と、 前記取得手段で取得した前記操作履歴情報に基づいて、前記ファイルサーバに対する前記複数のクライアントそれぞれの操作内容として、ファイルアクセス回数とその時間帯を分析し、時間帯別のファイルアクセス回数のランキングを行う分析手段と、 前記分析手段による分析結果を出力する出力手段と を備えることを特徴とする情報管理システム。 【請求項6】 ファイルサーバと、該ファイルサーバを利用する複数のクライアントとネットワークを介して接続され、前記複数のクライアントの各クライアントにおける操作履歴情報を収集し、管理する情報管理サーバの制御方法であって、 前記クライアントのファイル操作に関する操作情報として、データ名、操作時刻を含む操作情報と、前記クライアントに関するクライアント情報と、前記ファイルサーバに関するサーバ情報とを含む操作履歴情報を前記複数のクライアントそれぞれから取得する取得工程と、 前記取得工程で取得した前記操作履歴情報に基づいて、前記ファイルサーバに対する前記複数のクライアントそれぞれの操作内容として、ファイルアクセス回数とその時間帯を分析し、時間帯別のファイルアクセス回数のランキングを行う分析工程と、 前記分析工程による分析結果を出力する出力工程と を備えることを特徴とする情報管理サーバの制御方法。 【請求項7】 プリンタサーバと、該プリンタサーバを利用する複数のクライアントとネットワークを介して接続され、前記複数のクライアントの各クライアントにおける操作履歴情報を収集し、管理する情報管理サーバの制御方法であって、 前記クライアントの印刷操作に関する操作情報として、データ名、操作時刻を含む操作情報と、前記クライアントに関するクライアント情報と、前記プリンタサーバに関するサーバ情報とを含む操作履歴情報を前記複数のクライアントそれぞれから取得する取得工程と、 前記取得工程で取得した前記操作履歴情報に基づいて、前記プリンタサーバに対する前記複数のクライアントそれぞれの操作内容として、印刷回数とその時間帯を分析し、時間帯別の印刷回数のランキングを行う分析工程と、 前記分析工程による分析結果を出力する出力工程と を備えることを特徴とする情報管理サーバの制御方法。 【請求項8】 前記分析工程は、更に、前記分析に基づいて、前記ネットワークの利用状況を分析する ことを特徴とする請求項6または7に記載の情報管理サーバの制御方法。 【請求項9】 ファイルサーバと、請求項1に記載の情報管理サーバとネットワークを介して接続される情報処理装置の制御方法であって、 当該情報処理装置における前記ファイルサーバに係るファイル操作を監視する監視工程と、 前記監視工程で監視されるファイル操作の操作履歴情報を前記情報管理サーバへ送信する送信工程と を備えることを特徴とする情報処理装置の制御方法。 【請求項10】 ファイルサーバと、該ファイルサーバを利用する複数のクライアントとネットワークを介して接続され、前記複数のクライアントの各クライアントにおける操作履歴情報を収集し、管理する情報管理サーバの制御をコンピュータに機能させるためのプログラムであって、 前記コンピュータを、 前記クライアントのファイル操作に関する操作情報として、データ名、操作時刻を含む操作情報と、前記クライアントに関するクライアント情報と、前記ファイルサーバに関するサーバ情報とを含む操作履歴情報を前記複数のクライアントそれぞれから取得する取得手段と、 前記取得手段で取得した前記操作履歴情報に基づいて、前記ファイルサーバに対する前記複数のクライアントそれぞれの操作内容として、ファイルアクセス回数とその時間帯を分析し、時間帯別のファイルアクセス回数のランキングを行う分析手段と、 前記分析手段による分析結果を出力する出力手段と して機能させるためのプログラム。 【請求項11】 ファイルサーバと、請求項1に記載の情報管理サーバとネットワークを介して接続される情報処理装置の制御をコンピュータに機能させるためのプログラムであって、 当該情報処理装置における前記ファイルサーバに係るファイル操作を監視する監視手段と、 前記監視手段で監視されるファイル操作の操作履歴情報を前記情報管理サーバへ送信する送信手段と して機能させるためのプログラム。」(以下、この特許請求の範囲の請求項1?請求項11をそれぞれ「補正後の請求項1」?「補正後の請求項11」という。) に補正するものである。 2.補正の適否(特許法第17条の2第3項に規定する要件についての検討) 補正後の請求項1、請求項5、及び請求項10は、その記載からして、次の事項(a)を含んでいる。また、補正後の請求項6は、その記載からして、次の事項(a’)を含んでいる。 (a)時間帯別のファイルアクセス回数のランキングを行う分析手段。 (a’)時間帯別のファイルアクセス回数のランキングを行う分析工程。 また、 (a)及び(a’)について検討する。 願書に最初に添付した明細書又は図面を参照すると、 「【0059】 ステップS305: … また、組織/部署/課単位での、ネットワーク全体での時間帯別のアクセス回数、クライアント1001のアクセス回数のランキングを示すグラフデータを作成する。」(備考:下線部は参考のため当審で付与したもの)と記載されているに過ぎない。 したがって、補正後の請求項1、請求項5、及び請求項10の発明特定事項(a)並びに補正後の請求項6の発明特定事項(a’)は、出願当初の明細書又は図面には記載も示唆もなく、自明な事項でもない。 よって、補正後の請求項1、請求項5、及び請求項10の発明特定事項(a)に記載された、「時間帯別のファイルアクセス回数のランキングを行う分析手段」並びに補正後の請求項6の発明特定事項(a’)に記載された「時間帯別のファイルアクセス回数のランキングを行う分析工程」は、出願当初の明細書又は図面に記載されたものではない。 同様に、補正後の請求項2は、その記載からして、次の事項(b)を含んでいる。また、補正後の請求項7は、その記載からして、次の事項(b’)を含んでいる。 (b)時間帯別の印刷回数のランキングを行う分析手段。 (b’)時間帯別の印刷回数のランキングを行う分析工程。 また、 (b)及び(b’)について検討する。 願書に最初に添付した明細書又は図面を参照すると、 「【0051】 ステップS305: …また、組織/部署/課単位での、ネットワーク全体での時間帯別の印刷回数、クライアントの印刷回数のランキングを示すグラフデータを作成する。」(備考:下線部は参考のため当審で付与したもの)と記載されているに過ぎない。 したがって、補正後の請求項2の発明特定事項(b)及び補正後の請求項7の発明特定事項(b’)は、出願当初の明細書又は図面には記載も示唆もなく、自明な事項でもない。 よって、補正後の請求項2の発明特定事項(b)に記載された、「時間帯別の印刷回数のランキングを行う分析手段」及び補正後の請求項7の発明特定事項(b’)に記載された「時間帯別の印刷回数のランキングを行う分析工程」は、出願当初の明細書又は図面に記載されたものではない。 以上のように、補正後の請求項1、請求項5、及び請求項10に記載された(a)の事項、補正後の請求項6の発明特定事項(a’)の事項、補正後の請求項2に記載された(b)の事項、並びに補正後の請求項7の発明特定事項(b’)の事項は、いずれも出願当初の明細書又は図面に記載されておらず、かつ、その記載から自明なものでもないから、上記事項を追加する本件補正は、出願当初の明細書又は図面に記載した範囲内でしたものではないので、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものである。 3.結語 本件補正は、願書に最初に添付された明細書又は図面に記載した範囲内にしたものでなく、平成14年法律第24号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第3項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3.本願発明について 1.本願発明 平成21年11月30日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下、同項記載の発明を「本願発明」という。)は、平成20年10月28日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。 「専用サーバと、該専用サーバを利用する複数のクライアントとネットワークを介して接続され、前記複数のクライアントの各クライアントにおける操作履歴情報を収集し、管理する情報管理サーバであって、 前記クライアントの印刷操作、ファイル操作、メール操作、Web操作のいずれかあるいはそれらの組み合わせに係る操作に関する操作情報として、データ名、操作時刻を含む操作情報と、前記クライアントに関するクライアント情報と、前記専用サーバに関するサーバ情報とを含む操作履歴情報を前記クライアントから取得する取得手段と、 前記取得手段で取得した前記操作履歴情報に基づいて、前記専用サーバに対するクライアントの操作内容として、分析対象の操作に関する操作状況を分析する分析手段と、 前記分析手段による分析結果を出力する出力手段と を備えることを特徴とする情報管理サーバ。」 2.引用文献 原査定の拒絶の理由に引用された特開2002-149435号公報(以下、「引用文献」という)には、図面とともに次の事項が記載されている。 (ア)「【0008】…図1は、本発明を適用したコンピュータネットワークシステムの実施形態を示すシステム構成図であり、2つのLAN(ローカルエリアネットワーク)11,12がインターネット13と接続され、インターネット13を通じて情報のやり取りが可能な構成となっている。インターネット13には、本発明に係るネットワーク集中監視装置14が接続され … 【0009】各LAN11,12は、ここでは、パーソナルコンピュータ等の複数のクライアントコンピュータ(あるいは情報機器)111,112と、メールサーバ113、ファイルサーバ114、プロキシサーバ115、ファイアウォールサーバ116を備え、… 【0010】図2は、クライアントコンピュータ111,112に実装されるプログラムの構成を示したものであり、…各種の業務を行なうためのアプリケーションプログラム1112の他に、…エージェントプログラム1114が設けられている。… 【0011】エージェントプログラム1114は、各クライアントコンピュータ111,112における資源の構成及び利用状況並びに利用者による利用状況を自動収集するものであり、図3に示すように、構成管理部11141、タスク管理部11142、利用者管理部11143、ネットワークアラーム管理部11144、アプリケーション管理部11145、プリンタ管理部11146を備えている。… 【0012】… 資産管理情報としては、ハードウェア資産の管理情報及びソフトウェア資産の管理情報がある。… 【0013】… 利用者管理部11143は、各クライアントコンピュータ上で起動しているアプリケーションの操作記録、メールの送受信操作記録、ブラウザの動作記録等により、ユーザの操作履歴を監視するものである。 【0014】… プリンタ管理部11146は、プリンタ(図示せず)におけるプリントログ(利用者別印刷数、プリンタ別印刷数、ログイン別印刷数)を監視する。 【0015】図4及び図5は、エージェントプログラム1114の各部によって収集されたクライアント別管理情報の構成を図示したものであり、資産管理情報401、タスク管理情報402、利用者管理情報403、ネットワークアラーム監視情報404、アプリケーション管理情報405、利用者管理情報406、プリンタ管理情報407を含む構成となっている。…」 (イ)「【0022】まず、クライアントコンピュータ111,112は、エージェントプログラム1114によって図4で示したような資産管理情報401及びタスク管理情報402を自動収集する(ステップ801)。また、利用者管理、ネットワークアラーム管理、アプリケーション管理、プリンタ管理の各部を起動し、それぞれの処理を開始させる(ステップ802)。 … 【0025】これに対して、ネットワーク集中監視装置14は、各クライアントコンピュータやサーバのエージェントプログラム1114が収集した管理情報及び監視装置117が収集した監視情報の収集時刻になったならば、それらの送信指示を出し、管理情報及び監視情報を収集する(ステップ810)。そして、それらの管理情報及び監視情報を整理し、…」 (ウ)「【0026】ここで、ネットワーク集中監視装置14に収集される管理情報及び監視情報には、…単に不正利用やコンピュータウィルスの侵入が分かるだけでなく、LAN内におけるハードウェア、ソフトウェア等の全てにわたる資源の利用状況を把握することが可能になる。 … 【0029】… 本発明によれば、…ネットワーク内におけるハードウェア、ソフトウェア等の全てにわたる資源の利用状況を把握することが可能になる。そして、…コンピュータ資源の有効活用を図る上での資料を同時に得ることができ、ネットワーク集中監視装置の運営責任者にあってはこの資料を基にネットワークの性能向上に係る改善計画をネットワーク管理者に提案し、その代償を得るのに貢献することが可能になる。」 (ア)の段落【0009】における記載「各LAN11,12は、ここでは、パーソナルコンピュータ等の複数のクライアントコンピュータ(あるいは情報機器)111,112と、メールサーバ113、ファイルサーバ114、プロキシサーバ115、ファイアウォールサーバ116を備え、…」、(ア)の段落【0014】における記載「プリンタ管理部11146は、プリンタ(図示せず)におけるプリントログ(利用者別印刷数、プリンタ別印刷数、ログイン別印刷数)を監視する。」からすると、引用文献には、プリンタ、ファイルサーバ、及びメールサーバと、複数のクライアントコンピュータからなるシステムが記載されている。 なお、(ア)の段落【0008】における記載「図1は、本発明を適用したコンピュータネットワークシステムの実施形態を示すシステム構成図であり、…インターネット13と接続され、インターネット13を通じて情報のやり取りが可能な構成となっている。」及び(ア)の段落【0013】における記載「利用者管理部11143は、各クライアントコンピュータ上で起動している…ブラウザの動作記録等により、ユーザの操作履歴を監視するものである。」からすると、前記システムがWebサーバを備えることは、当業者にとって自明である。 そして、(ア)の段落【0010】における記載「図2は、クライアントコンピュータ111,112に実装されるプログラムの構成を示したものであり、…各種の業務を行なうためのアプリケーションプログラム1112の他に、…エージェントプログラム1114が設けられている。」、(ア)の段落【0011】における記載「エージェントプログラム1114は、各クライアントコンピュータ111,112における資源の構成及び利用状況並びに利用者による利用状況を自動収集するものであり、図3に示すように、構成管理部11141、タスク管理部11142、利用者管理部11143、ネットワークアラーム管理部11144、アプリケーション管理部11145、プリンタ管理部11146を備えている。」、(ア)の段落【0012】における記載「資産管理情報としては、ハードウェア資産の管理情報及びソフトウェア資産の管理情報がある。」、(ア)の段落【0013】における記載「利用者管理部11143は、各クライアントコンピュータ上で起動しているアプリケーションの操作記録、メールの送受信操作記録、ブラウザの動作記録等により、ユーザの操作履歴を監視するものである。」、(ア)の段落【0014】における記載「プリンタ管理部11146は、プリンタ(図示せず)におけるプリントログ(利用者別印刷数、プリンタ別印刷数、ログイン別印刷数)を監視する。」、(ア)の段落【0015】における記載「図4及び図5は、エージェントプログラム1114の各部によって収集されたクライアント別管理情報の構成を図示したものであり、資産管理情報401、タスク管理情報402、利用者管理情報403、ネットワークアラーム監視情報404、アプリケーション管理情報405、利用者管理情報406、プリンタ管理情報407を含む構成となっている。」、及び(イ)の段落【0022】における記載「クライアントコンピュータ111,112は、エージェントプログラム1114によって図4で示したような資産管理情報401及びタスク管理情報402を自動収集する(ステップ801)。また、利用者管理、ネットワークアラーム管理、アプリケーション管理、プリンタ管理の各部を起動し、それぞれの処理を開始させる(ステップ802)。」からすると、前記複数のクライアントコンピュータは前記プリンタ、ファイルサーバ、メールサーバ、及びWebサーバを利用するものであって、前記クライアントコンピュータは、前記クライアントコンピュータに関する情報と、当該クライアントコンピュータの印刷操作、メール操作、ブラウザ操作に係るユーザの操作履歴情報として、プリントログ、メールの送受信操作記録、ブラウザの動作記録等を含む操作情報とを含む管理情報を監視して、収集すると解される。 なお、前記クライアントコンピュータはファイルサーバを利用するものであることから、前記ユーザの操作履歴情報として、クライアントコンピュータのファイル操作に係るファイルの操作記録を含むことは、当業者にとって自明である。 (ア)の段落【0008】における記載「2つのLAN(ローカルエリアネットワーク)11,12がインターネット13と接続され、…インターネット13には、本発明に係るネットワーク集中監視装置14が接続され…」、(ア)の段落【0009】における記載「各LAN11,12は、ここでは、パーソナルコンピュータ等の複数のクライアントコンピュータ(あるいは情報機器)111,112と、メールサーバ113、ファイルサーバ114、プロキシサーバ115、ファイアウォールサーバ116を備え、…」、及び(イ)の段落【0025】における記載「ネットワーク集中監視装置14は、各クライアントコンピュータやサーバのエージェントプログラム1114が収集した管理情報及び監視装置117が収集した監視情報の収集時刻になったならば、それらの送信指示を出し、管理情報及び監視情報を収集する(ステップ810)。そして、それらの管理情報及び監視情報を整理し、…」からすると、引用文献には、前記複数のクライアントコンピュータとネットワークを介して接続され、前記複数のクライアントコンピュータの各クライアントコンピュータにおける前記管理情報を前記クライアントコンピュータから収集する手段(以下、「収集手段」という)を備え、前記管理情報を整理(すなわち、管理)するネットワーク集中監視装置が記載されている。 そして、(ウ)の段落【0026】における記載「ネットワーク集中監視装置14に収集される管理情報及び監視情報には、…単に不正利用やコンピュータウィルスの侵入が分かるだけでなく、LAN内におけるハードウェア、ソフトウェア等の全てにわたる資源の利用状況を把握することが可能になる。」、(ウ)の段落【0029】における記載「本発明によれば、…ネットワーク内におけるハードウェア、ソフトウェア等の全てにわたる資源の利用状況を把握することが可能になる。そして、…コンピュータ資源の有効活用を図る上での資料を同時に得ることができ、ネットワーク集中監視装置の運営責任者にあってはこの資料を基にネットワークの性能向上に係る改善計画をネットワーク管理者に提案し、その代償を得るのに貢献することが可能になる。」からすると、前記ネットワーク集中監視装置は、前記収集手段で収集した前記管理情報に基づいて、ネットワーク内のコンピュータ資源の有効活用及びネットワークの性能向上を図るための基礎資料となる、前記プリンタ、ファイルサーバ、メールサーバ、及びWebサーバに対するクライアントコンピュータの利用状況を把握する手段(以下、「利用状況把握手段」という)を備えると解される。 したがって、引用文献には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 プリンタ、ファイルサーバ、メールサーバ、及びWebサーバと、該プリンタ、ファイルサーバ、メールサーバ、及びWebサーバを利用する複数のクライアントコンピュータとネットワークを介して接続され、前記複数のクライアントコンピュータの各クライアントコンピュータにおける管理情報を収集し、管理するネットワーク集中監視装置であって、 前記クライアントコンピュータの印刷操作、ファイル操作、メール操作、ブラウザ操作に係る操作に関するユーザの操作履歴情報として、プリントログ、ファイルの操作記録、メールの送受信操作記録、ブラウザの動作記録等を含む操作情報と、前記クライアントコンピュータに関する情報とを含む管理情報を前記クライアントコンピュータから収集する収集手段と、 前記収集手段で収集した前記管理情報に基づいて、ネットワーク内のコンピュータ資源の有効活用及びネットワークの性能向上を図るための基礎資料となる、前記プリンタ、ファイルサーバ、メールサーバ、及びWebサーバに対するクライアントコンピュータの利用状況に関する利用状況把握手段と を備えることを特徴とするネットワーク集中監視装置。 3.対比 ここで、本願発明と引用発明とを比較する。 引用発明の「クライアントコンピュータ」及び「ネットワーク集中監視装置」は、それぞれ本願発明の「クライアント」、及び「情報管理サーバ」に相当する。 引用発明の「クライアントコンピュータの印刷操作、ファイル操作、メール操作、ブラウザ操作に係る操作」は、本願発明の「クライアントの印刷操作、ファイル操作、メール操作、Web操作のいずれかあるいはそれらの組み合わせに係る操作」に相当する。 引用発明の「収集する」及び「収集手段」は、それぞれ本願発明の「取得する」及び「取得手段」に相当する。 引用発明の「プリンタ、ファイルサーバ、メールサーバ、及びWebサーバ」と本願発明の「専用サーバ」とは、ともに、各種用途に応じた機能を提供するマシンである点で共通する。 引用発明の「プリントログ、ファイルの操作記録、メールの送受信操作記録、ブラウザの動作記録等を含む操作情報と、前記クライアントコンピュータに関する情報とを含む管理情報」と本願発明の「データ名、操作時刻を含む操作情報と、前記クライアントに関するクライアント情報と、前記専用サーバに関するサーバ情報とを含む操作履歴情報」とはともに、各種用途に応じた機能を提供するマシンに対するクライアントの操作情報を含む履歴情報である点で共通する。 引用発明の「プリンタ、ファイルサーバ、メールサーバ、及びWebサーバに対するクライアントコンピュータの利用状況に関する利用状況把握手段」と本願発明の「専用サーバに対するクライアントの操作内容として、分析対象の操作に関する操作状況を分析する分析手段と、前記分析手段による分析結果を出力する出力手段」とはともに、各種用途に応じた機能を提供するマシンに対するクライアントの操作内容として、各種用途の操作に関する利用状況を管理する手段である点で共通する。 よって、本願発明と引用発明とは、以下の点で一致し、また、相違している。 (一致点) 各種用途に応じた機能を提供するマシンと、該各種用途に応じた機能を提供するマシンを利用する複数のクライアントとネットワークを介して接続され、前記複数のクライアントの各クライアントにおける履歴情報を収集し、管理する情報管理サーバであって、 前記クライアントの印刷操作、ファイル操作、メール操作、Web操作のいずれかあるいはそれらの組み合わせに係る操作に関する操作情報として、前記各種用途に応じた機能を提供するマシンに対するクライアントの操作情報を含む履歴情報を前記クライアントから取得する取得手段と、 前記取得手段で取得した前記履歴情報に基づいて、前記各種用途に応じた機能を提供するマシンに対するクライアントの操作内容として、各種用途の操作に関する利用状況を管理する手段と を備えることを特徴とする情報管理サーバ。 (相違点1) 「各種用途に応じた機能を提供するマシン」について、本願発明は「専用サーバ」であるのに対して、引用発明は「プリンタ、ファイルサーバ、メールサーバ、及びWebサーバ」であるが、引用発明の前記「プリンタ」がサーバであるかどうか不明な点。 (相違点2) 「各種用途に応じた機能を提供するマシンに対するクライアントの操作情報を含む履歴情報」について、本願発明は、「データ名、操作時刻を含む操作情報と、前記クライアントに関するクライアント情報と、前記専用サーバに関するサーバ情報とを含む操作履歴情報」であるのに対して、引用発明は、「プリントログ、ファイルの操作記録、メールの送受信操作記録、ブラウザの動作記録等を含む操作情報と、前記クライアントコンピュータに関する情報とを含む管理情報」である点。 (相違点3) 「各種用途の操作に関する利用状況を管理する手段」について、本願発明は「クライアントの操作内容として、分析対象の操作に関する操作状況を分析する分析手段と、前記分析手段による分析結果を出力する出力手段」であるのに対して、引用発明は、「クライアントコンピュータの利用状況に関する利用状況把握手段」である点。 4.判断 相違点1?相違点3について検討する。 ネットワーク上の複数のクライアントコンピュータが利用するプリンタをプリンタサーバとすることは、当業者にとって周知(以下、「周知技術1」という)である。 そして、プリントログ、ファイルの操作記録、メールの送受信操作記録、ブラウザの動作記録等を含む操作情報のログ情報として、操作対象のデータ名、操作時刻と、操作先のプリンタ、ファイルサーバ、メールサーバ、及びWebサーバに関する情報とを含むことは、当業者にとって周知(以下、「周知技術2」という)である。(例えば、特開2001-5629号公報における記載「【0025】図6は、プリントログのログデータの具体的な収集について説明する概念図である。…ユーザ名、コンピュータ名、プリンタ名、プリンタドライバ名、出力先ポート名、文書名、アプリケーション名、印刷ページ数、用紙サイズ、用紙方向、印刷解像度、モノクロ/カラーの別、片面/両面の別、部数について情報を得ることができる。 【0026】スプーラから得られる情報としては、…印刷データサイズ、印刷要求時刻、印刷開始時刻、印刷終了時刻、ステータス、出力形式、プリントプロセッサ、プライオリティがある。」、特開平7-28685号公報における記載「【0063】(11):ファイルアクセスログ80は、クライアントマシン1からサーバマシン2に対して、アクセス要求を行ったファイルに関するファイル名、及びアクセス日時をログ情報として保持する機能を有する。」、及び特開2002-109194号公報における記載「【0013】… 音声、ファックス、電子メール、Web等による接続要求、接続要求の転送先、接続要求先での受付状況などの全てのイベントを顧客ID、及びタイムスタンプを付加したログ情報として蓄積する。」等参照。) また、コンピュータ資源の有効活用や性能向上を図るための基礎資料となる利用状況を把握するために、前記利用操作情報を分析して、前記分析結果を出力することは、当業者にとって周知(以下、「周知技術3」という)である。(例えば、“Linuxソフトウェアカタログ,Linux business,株式会社アスキー,2001年8月17日,第3巻,p.195”の左下欄「組織内のWebアクセス状況を分析 Mind Scope Ver1.0」における記載「…本製品は、社内など組織内でのインターネット使用状況を、所属別、個人別、年月日別などでアクセス時間、アクセス先などの情報を収集・分析して情報の有効活用をサポートする。…」、特開2001-5629号公報における記載「【0004】…TCO削減のためには、プリンタが頻繁に利用される時間帯がいつであるのかを分析したり、プリンタが頻繁に利用されるアプリケーションがなんであるかを分析したりする必要がある… 【0005】この発明の目的は、プリンタが頻繁に利用される時間帯や、プリンタが頻繁に利用されるアプリケーションがなんであるかを容易に把握することができるようにすることである。」、及び“山田英之,リモート接続のユーザー認証技術,日経コミュニケーション,日経BP社,1996年8月5日,第227号,p.128”の中欄下から5行目?最下行における記載「アクセス・ログを使うと,各NASの時間帯別の利用頻度や,ユーザーや部署ごとの利用状況を調べることができる。NASの利用頻度を調べれば,NASの回線数を増やしたり機器構成を変更する時の参考になる。」等参照。) してみると、引用発明の、ネットワーク上の複数のクライアントコンピュータが利用する「プリンタ」をプリンタサーバとし、引用発明の「プリントログ、ファイルの操作記録、メールの送受信操作記録、ブラウザの動作記録等を含む操作情報」を、操作対象のデータ名、操作時刻と、操作先のプリンタ、ファイルサーバ、メールサーバ、及びWebサーバに関する情報とを含むものとし、引用発明の、管理情報に基づいて、ネットワーク内のコンピュータ資源の有効活用及びネットワークの性能向上を図るための基礎資料となる利用状況を把握するための「利用状況把握手段」を「クライアントコンピュータの操作内容として、分析対象の操作に関する操作状況を分析する分析手段と、前記分析手段による分析結果を出力する出力手段」とからなるようにすることは、当業者であれば、容易に想到し得たことである。 よって、相違点1?相違点3は格別のものではない。 上記で検討したごとく、相違点1?相違点3は格別のものではなく、そして、本願発明の構成によってもたらされる効果も、当業者であれば当然に予測可能なものに過ぎず格別なものとは認められない。 したがって、本願発明は、引用発明、周知技術1、周知技術2、及び周知技術3に基づいて容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないものである。 5.むすび 以上のとおり、本願の請求項1に係る発明は、その出願前日本国内又は外国において頒布された刊行物又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2011-08-03 |
結審通知日 | 2011-08-05 |
審決日 | 2011-08-16 |
出願番号 | 特願2002-160268(P2002-160268) |
審決分類 |
P
1
8・
561-
Z
(G06F)
P 1 8・ 121- Z (G06F) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 多胡 滋 |
特許庁審判長 |
赤川 誠一 |
特許庁審判官 |
吉岡 浩 田中 秀人 |
発明の名称 | 情報管理サーバ、情報処理装置、情報管理システム及びそれらの制御方法、プログラム |
代理人 | 永川 行光 |
代理人 | 高柳 司郎 |
代理人 | 木村 秀二 |
代理人 | 下山 治 |
代理人 | 大塚 康弘 |
代理人 | 大塚 康徳 |