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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H05B
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 H05B
管理番号 1246861
審判番号 不服2010-12119  
総通号数 145 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2012-01-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-06-04 
確定日 2011-11-10 
事件の表示 特願2006- 3304「発光装置および電子機器」拒絶査定不服審判事件〔平成19年 7月26日出願公開、特開2007-188653〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
特許出願 :平成18年 1月11日
拒絶理由通知(最初):平成21年 9月 7日(起案日)
手続補正 :平成21年10月26日
拒絶理由通知(最後):平成21年12月 9日(起案日)
手続補正 :平成22年 2月10日
補正の却下の決定 :平成22年 3月 5日(起案日)
拒絶査定 :平成22年 3月 5日(起案日)
拒絶査定不服審判請求:平成22年 6月 4日
手続補正 :平成22年 6月 4日
審尋 :平成23年 3月24日(起案日)
回答書 :平成23年 5月25日

第2 平成22年6月4日付け手続補正についての補正の却下の決定
〔補正の却下の決定の結論〕
平成22年6月4日付け手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。

〔理由〕
1 本件補正の目的
本件補正は、特許請求の範囲を補正するものであって、その補正は、平成21年10月26日付け手続補正により補正された請求項1の、
「【請求項1】
基板と、
基板上に配置され、第1の発光領域において発光する第1の発光素子と、
前記第1の発光素子に接続された第1のトランジスタと、
基板上に配置され、第2の発光領域において発光する第2の発光素子と、
前記第2の発光素子に接続された第2のトランジスタと、
前記基板と対向し、第1光透過部及び第2光透過部を有する遮光層と、
絶縁材料から形成され、前記基板上に配置されるとともに、前記第1発光領域を確定する第1開口部と前記第2発光領域を画定する第2開口部とを有する隔壁と、
前記第1光透過部に設けられ、前記第1の発光素子からの光を第1の波長領域の光に変換する第1色変換層と、
前記第2光透過部に設けられ、前記第2の発光素子からの光を第1の波長領域の光に変換する第2色変換層と、
を備え、
前記第1光透過部は、前記第1開口部に重なるとともに、前記第1開口部よりも狭く、
前記第2光透過部は、前記第2開口部に重なるとともに、前記第2開口部よりも狭く、
前記第1発光領域の面積は、前記第2発光領域の面積と同じであり、
前記第1のトランジスタのサイズは、前記第2のトランジスタのサイズと同じである、
ことを特徴とする発光装置。」
なる記載を、
本件補正後の請求項1の、
「【請求項1】
基板と、
基板上に配置され、第1の発光領域において発光する第1の発光素子と、
前記第1の発光素子に接続された第1のトランジスタと、
基板上に配置され、第2の発光領域において発光する第2の発光素子と、
前記第2の発光素子に接続された第2のトランジスタと、
前記基板と対向し、第1光透過部及び第2光透過部を有する遮光層と、
絶縁材料から形成され、前記基板上に配置されるとともに、前記第1発光領域を確定する第1開口部と前記第2発光領域を画定する第2開口部とを有し、前記第1及び第2の発光素子の発光層の下層に設けられた隔壁と、
前記第1光透過部に設けられ、前記第1の発光素子からの光を第1の波長領域の光に変換する第1色変換層と、
前記第2光透過部に設けられ、前記第2の発光素子からの光を第1の波長領域の光に変換する第2色変換層と、
前記発光層及び前記隔壁の下層に設けられ前記第1の発光素子を構成する第1の画素電極と、
前記発光層及び前記隔壁の下層に設けられ前記第2の発光素子を構成する第2の画素電極と、
前記発光層の上層に設けられた共通電極と、
前記共通電極の上層に設けられた補助配線と、
を備え、
前記第1光透過部は、前記第1開口部に重なるとともに、前記第1開口部よりも狭く、
前記第2光透過部は、前記第2開口部に重なるとともに、前記第2開口部よりも狭く、
前記第1発光領域の面積は、前記第2発光領域の面積と同じであり、
前記第1のトランジスタのサイズは、前記第2のトランジスタのサイズと同じであり、
前記第1開口部及び第2開口部の外側であって前記隔壁、前記発光層及び前記陰極が重なる領域に、前記補助配線が設けられ、
前記遮光層は前記補助配線と重なり、前記遮光層の幅が前記補助配線の幅よりも広いことを特徴とする発光装置。」
という記載にすることを含むものである。

本件補正後の請求項1に係る補正は、平成21年10月26日付け手続補正により補正された請求項1について、電極及び配線の構造について限定するものであるから、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2(以下単に「特許法第17条の2」という。)第4項第2号に掲げる、特許請求の範囲の減縮を目的とする補正を含むものである。

そこで、本件補正後の請求項1に記載されている発明特定事項により特定される発明(以下「本件補正発明」という。)が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否か、すなわち、特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項に規定する要件を満たすか否かについて、以下に検討する。

2 本件補正発明
本件補正発明は、上記「1 本件補正の目的」で検討した、本件補正後の請求項1に記載のとおりのものである。

3 引用例
(1)原査定の拒絶の理由に引用された、本願出願前に頒布された刊行物である、国際公開第2005/098802号(以下「引用例」という。)には、以下の技術的事項の記載がある。

(a)「[0012]
図1は、本発明の一実施形態である有機EL表示装置を示す図である。
有機EL表示装置1は、有機EL素子が形成されている基板側から光を取り出すボトムエミッション型の表示装置の実施形態である。
有機EL表示装置1は、有機EL素子10と色変換部材20を、透光性媒体30を介して結合した構成をしている。
[0013]
有機EL素子10は、透光性媒体30上に下部電極11、発光層12、上部電極13をこの順に積層した構成を有している。1つの有機EL素子10と隣接する有機EL素子(図示せず)間には層間絶縁膜14が形成されている。
下部電極11、上部電極13は、両電極間に電圧を印加することによって、発光層12に電荷(電子又は正孔)を供給する。発光層12は、電子と正孔の再結合によって光を発生する層である。
[0014]
色変換部材20は、透光性基板21上に、色変換層22(遮光層開口領域24)と遮光層23を形成したものである。
透光性基板21は、色変換層22と遮光層23を支持する基板であり、色変換層22は、有機EL素子10で発生した光を調節及び/又は波長変換等し、任意の色の光とする層であり、遮光層23は、隣接する素子の混色を防止するものである。
[0015]
有機EL表示装置1では発光層12のうち、層間絶縁膜14で挟まれた領域が発光領域41となる。発光領域41からの光は、下部電極11、透光性媒体30を透過して、色変換部材20に到達する。
色変換部材20に到達した光は、色変換層22に入射し、調節及び/又は変換されて任意の色に発光する。色変換層22を通過した光は、透光性基板21から外部に取り出され、表示光として視認される。
[0016]
本実施形態では、遮光層の端部23-1が、有機EL素子の発光領域の端部41-1より開口領域24の中央側に位置している。即ち、遮光層の端部23-1が発光領域41の一部を覆い、重なり部Xを形成している。
このような構成とすることにより、色変換層22(遮光層開口領域24)を通過して有機EL表示装置1内部に入射する外光の量を低減でき、外光が装置内部で反射、散乱することを抑制できる。また、素子内部で外光の反射光、散乱光が発生しても、遮光層23により遮光されるため、反射光、散乱光が色変換層22に再入射し、表示光として素子外部に放射されることを抑制できる。このため、有機EL表示装置1の発光に起因しない発光を抑制できるので、有機EL表示装置のコントラストが高くなる、即ち、視認性が向上する。
尚、本実施形態では、層間絶縁膜14の端部が有機ELの発光領域41の端部となっているが、これに限らず、例えば、層間絶縁膜を使用しない場合には、下部電極、上部電極の端部が発光領域41の端部となる(下部及び上部電極で狭持された部分が発光領域になる)。」

(b)「[0018]
図2は、本発明の他の有機EL表示装置を示す図である。
有機EL表示装置2は、有機EL素子が形成されている基板の反対側から光を取り出すトップエミッション型の表示装置の実施形態である。
尚、上述した実施形態と同じ部位には、共通の番号を付し、その説明は省略する。
有機EL表示装置2は、有機EL素子10’と、色変換部材20を透光性媒体30で結合した構成をしている。
有機EL素子10’は基板50上に、下部電極11、発光層12、上部電極13をこの順に積層した構成をしている。その他については、上述した第一の実施形態と同じである。
[0019]
この有機EL表示装置2では、光を基板50の反対側から取り出すため、例えば、EL素子を駆動するため、基板50上に形成されるTFT等が、素子からの発光を遮ることがない。従って、発光効率の高い表示装置となる。」

(c)「[0037]
(2)上部電極
上部電極は、有機EL素子の構成に応じて、陽極層又は陰極層に該当する。陽極層に該当する場合には、正孔の注入を容易にするため、仕事関数の大きい材料、例えば、4.0eV以上の材料を使用することが好ましい。また、陰極層に該当する場合には、電子の注入を容易にするため、仕事関数の小さい材料、例えば4.0eV未満の材料を使用することが好ましい。
[0038]
また、上取出型の有機EL表示装置では上部電極を介して光を取り出すため、上部電極は透明性を有する必要がある。従って、上部電極が陽極層に該当する場合、例えば、インジウムスズ酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、インジウム銅(CuIn)、酸化スズ(SnO_(2))、酸化亜鉛(ZnO)、酸化アンチモン(Sb_(2)O_(3)、Sb_(2)O_(4)、Sb_(2)O_(5))、酸化アルミニウム(Al_(2)O_(3))等の一種単独、又は、二種以上の組合せを用いることができる。
[0039]
尚、本発明では、透明性を損なわない範囲で、上部電極の低抵抗化を図るため、Pt、Au、Ni、Mo、W、Cr、Ta、Al等の金属を一種単独、又は、二種以上組合せて添加することも好ましい。」

(d)「[0060]
(2)色変換層
有機EL素子が発する光の色を調整及び/又は変換する色変換層としては、a.カラーフィルタ単独の場合、b.蛍光媒体単独の場合、又は、c.カラーフィルタと蛍光媒体とを組み合わせた場合の三通りの場合が挙げられる。
カラーフィルタは、光を分解又はカットして色調整又はコントラストを向上させる機能を有する。
蛍光媒体は、有機EL素子の発光を吸収して、より長波長の蛍光を発光する機能を有する。
色変換層は、蛍光媒体を含むことが好ましい。蛍光媒体を含むと、本来の有機EL光にない発光色を創出したり、弱い色の光を強めることが可能になり、有機EL表示装置の発光効率を向上(消費電力を低減)することができる。
[0061]
上記a?cのうち、c.カラーフィルタと蛍光媒体とを組み合わせた場合が、三原色の各色を発光させるにあたり、低消費電力で輝度の向上を図ることができ、さらに、表示の色純度が良く、又色バランスの向上を図ることもできるので特に好適である。
カラーフィルタ及び蛍光媒体の構成、形成方法等については公知のものが使用できる。例えば、特願2002-301852号等に記載されているものを使用できる。」

(e)「[0069]
実施例1
(1)有機EL表示装置の作製
・・・(中略)・・・
[0075]
次に、透光性媒体(平坦化膜)としてアクリル系熱硬化性樹脂(V259PH:新日鉄化学社製)を先の基板上にスピンコートし、200℃でベークして、平坦化膜(膜厚5μm)を形成した。
次に、IZO(インジウム亜鉛酸化物)をスパッタリングにより200nm膜厚で成膜した。
次に、この基板上にポジ型レジスト(HPR204:富士オーリン製)をスピンコートし、陰極の取り出し部と90μmライン、20μmギャップのストライプ状のパターンになるようなフォトマスクを介して、紫外線露光し、TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)の現像液で現像し、130℃でベークした。
次に、5%蓚酸水溶液からなるIZOエッチャントにて、露出している部分のIZOをエッチングした。次に、レジストを、エタノールアミンを主成分とする剥離液(N303:長瀬産業製)で処理して、IZOパターン(下部電極:陽極、ライン数960本)を得た。
[0076]
次に、第一の層間絶縁膜として、ネガ型レジスト(V259PA:新日鉄化学社製)をスピンコートし、格子状のパターンになるようなフォトマスクを介して、紫外線露光し、TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)の現像液で現像した。次に、200℃でベークして、IZOのエッジを被覆した(IZOの開口部、即ち有機ELの発光領域(B)が70×290μm)層間絶縁膜を形成した。」

(f)「[0085]
実施例2
(1)有機EL表示装置の作製
112mm×143mm×1.1mmの支持基板(OA2ガラス:日本電気硝子社製)上に、緑色カラーフィルタの材料として、V259G(新日鉄化学社製)をスピンコートし、長方形(90μmライン、240μmギャップ)のストライプパターンが320本得られるようなフォトマスクを介して、紫外線露光し、2%炭酸ナトリウム水溶液で現像後、200℃でベークして、緑色カラーフィルタ(膜厚1.0μm)のパターンを形成した。
[0086]
次に、赤色カラーフィルタの材料として、V259R(新日鉄化学社製)をスピンコートし、長方形(90μmライン、240μmギャップ)のストライプパターンが320本得られるようなフォトマスクを介して、緑色カラーフィルタに隣接(110μmピッチずらして)するように位置合わせして紫外線露光し、2%炭酸ナトリウム水溶液で現像後、200℃でベークして、赤色カラーフィルタ(膜厚1.0μm)のパターンを形成した。
[0087]
次に、遮光層(ブラックマトリックス:BM)の材料としてV259BK(新日鉄化学社製)をスピンコートし、格子状のパターン(開口部60×280μm)になるようなフォトマスクを用い、各カラーフィルタ間に遮光層が形成できるように位置合わせをして紫外線露光し、2%炭酸ナトリウム水溶液で現像後、200℃でベークして、ブラックマトリックス(膜厚12μm)のパターンを形成した。
[0088]
次に、青色カラーフィルタの材料として、V259B(新日鉄化学社製)をスピンコートし、長方形(90μmライン、240μmギャップ)のストライプパターンが320本得られるようなフォトマスクを介して、BMに位置合わせして紫外線露光し、2%炭酸ナトリウム水溶液で現像後、200℃でベークして、緑色カラーフィルと赤色カラーフィルタとの間に、青色カラーフィルタ(膜厚12μm)のパターンを形成した。
[0089]
次に、緑色蛍光体層の材料として、0.04mol/kg(対固形分)となる量のクマリン6をアクリル系ネガ型フォトレジスト(V259PA、固形分濃度50%:新日鉄化学社製)に溶解させたインキを調製した。
このインキを、先の基板上にスピンコートし、カラーフィルタの形成に用いたフォトマスクを、緑色カラーフィルタ上に重なるように位置あわせ後、紫外線露光し、2%炭酸ナトリウム水溶液で現像後、200℃でベークして、緑色蛍光体層のパターン(膜厚11μm)を形成した。
[0090]
次に、赤色蛍光体層の材料として、クマリン6:0.53g、ベーシックバイオレット11:1.5g、ローダミン6G:1.5g、アクリル系ネガ型フォトレジスト(V259PA、固形分濃度50%:新日鉄化学社製):100gに溶解させたインキを調製した。
このインキを、先の基板上にスピンコートし、カラーフィルタの形成に用いたフォトマスクを、赤色カラーフィルタ上に重なるように位置あわせ後、紫外線露光し、2%炭酸ナトリウム水溶液で現像後、200℃でベークして、赤色蛍光体層のパターン(膜厚11μm)を形成した。
その後、基板表面をラッピング研磨して表面を平滑にした色変換部材を得た。
次に、透光性媒体(平坦化膜)としてアクリル系熱硬化性樹脂(V259PH:新日鉄化学社製)を先の基板上にスピンコートし、200℃でベークして、平坦化膜(膜厚8.1μm)を形成した。
[0091]
次に、IZO(インジウム亜鉛酸化物)をスパッタリングにより200nm膜厚で成膜した。
この基板上にポジ型レジスト(HPR204:富士オーリン製)をスピンコートし、陰極の取り出し部と90μmライン、20μmギャップのストライプ状のパターンになるようなフォトマスクを介して、紫外線露光し、TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)の現像液で現像し、130℃でベークした。
次に、5%蓚酸水溶液からなるIZOエッチャントにて、露出している部分のIZOをエッチングした。次に、レジストを、エタノールアミンを主成分とする剥離液(N303:長瀬産業製)で処理して、IZOパターン(下部電極:陽極、ライン数960本)を得た。
[0092]
以下、実施例1と同一の条件で、第一、二の層間絶縁膜及び有機EL素子の各層等を形成し、有機EL表示装置を作製した。
この有機EL表示装置の垂直距離hは8.3μm、重なり部Xは5.0でありX/h値は0.60となった。」

(g)「[0096]
実施例5
(1)TFT基板の作製
図6(a)?(i)は、ポリシリコンTFTの形成工程を示す図である。また、図7は、ポリシリコンTFTを含む電気スイッチ接続構造を示す回路図であり、図8はポリシリコンTFTを含む電気スイッチ接続構造を示す平面透視図である。
まず、112mm×143mm×1.1mmのガラス基板31(OA2ガラス、日本電気硝子(株)製)上に、減圧CVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition, LPCVD)等の手法により、α-Si層32を積層した(図6(a))。
・・・(中略)・・・
[0099]
次に、CrとITOを順次、スパッタリングにより、それぞれ2000Å、1300Åで成膜した。この基板上にポジ型レジスト(HPR204:富士フィルムアーチ製)をスピンコートし、90μm×320μmのドット状のパターンになるようなフォトマスクを介して、紫外線露光し、TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)の現像液で現像し、130℃でベークし、レジストパターンを得た。
[0100]
次に、47%臭化水素酸からなるITOエッチャントにて、露出している部分のITOをエッチングし、次に硝酸セリウムアンモニウム/過塩素酸水溶液(HCE:長瀬産業製)にて、Crをエッチングした。次に、レジストをエタノールアミンを主成分とする剥離液(N303:長瀬産業製)で処理して、Cr/ITOパターン(下部電極:陽極)を得た。
この際、Tr2 56と下部電極11が開口部59を介して接続された。
[0101]
次に、第二の層間絶縁膜として、ネガ型レジスト(V259PA:新日鉄化学社製)をスピンコートし、紫外線露光し、TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)の現像液で現像した。次に、200℃でベークして、Cr/ITOのエッジを被覆した(ITOの開口部、即ち有機ELの発光領域70μm×200μm)層間絶縁膜を形成した(図示せず)。
[0102]
(2)有機EL素子の作製
(1)で得た層間絶縁膜付きTFT基板を純水及びイソプロピルアルコール中で超音波洗浄し、Airブローにて乾燥後、UV洗浄した。
次に、この基板を、有機蒸着装置(日本真空技術製)に移動し、基板ホルダーに固定した。尚、予め、それぞれのモリブテン製の加熱ボートに、正孔注入材料として、4,4’,4’’-トリス[N-(3-メチルフェニル)-N-フェニルアミノ]トリフェニルアミン(MTDATA)、4,4’-ビス[N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル(NPD)、発光材料のホストとして、4,4’-ビス(2,2-ジフェニルビニル)ビフェニル(DPVBi)、ドーパントとして、1,4-ビス[4-(N,N-ジフェニルアミノスチリルベンゼン)](DPAVB)、電子注入材料及び陰極として、トリス(8-キノリノール)アルミニウム(Alq)とLiをそれぞれ仕込み、さらに陰極の取出し電極としてIZO(前出)ターゲットを別のスパッタリング槽に装着した。
[0103]
その後、真空槽を5×10-7torrまで減圧にしたのち、以下の順序で正孔注入層から陰極まで、途中で真空を破らず一回の真空引きで順次積層した。
まず、正孔注入層としては、MTDATAを蒸着速度0.1?0.3nm/秒、膜厚60nm及び、NPDを蒸着速度0.1?0.3nm/秒、膜厚20nm、発光層としては、DPVBiとDPAVBをそれぞれ蒸着速度0.1?0.3nm/秒、蒸着速度0.03?0.05nm/秒を共蒸着して膜厚50nm、電子注入層としては、Alqを蒸着速度0.1?0.3nm/秒、膜厚20nm、さらに、陰極として、AlqとLiをそれぞ
れ蒸着速度0.1?0.3nm/秒、0.005nm/秒で共蒸着し、膜厚を20nmとした。
次に、基板をスパッタリング槽に移動し、陰極の取り出し電極としてIZOを、成膜速度0.1?0.3nm/秒で、膜厚200nmとし、有機EL素子を作製した。
[0104]
次に、パッシベーション層(第一の透光性媒体)として、有機EL素子の上部電極上に透明無機膜としてSiOxNy(O/(O+N)=50%:Atomic ratio)を低温CVDにより200nmの厚さで成膜した。これにより、有機EL素子基板を得た。
[0105]
(3)色変換部材の作製
実施例2において、遮光層の開口領域を60μm×190μmとし、平坦化層の膜厚を1μmとした他は、同一の条件で色変換基板を作製した(平坦化層(第三の透光性媒体)まで)。
[0106]
(4)有機EL表示装置の作製
作製した上記有機EL素子と色変換部材を、乾燥窒素を流通させたドライボックス内に移動し、有機EL素子基板の表示部周辺にカチオン型光硬化型接着剤(スリーボンド製3102)をディスペンサーにて塗布した。
次に、有機EL素子と色変換部材を位置合せマークに合せて、光照射にて貼り合わせ、表示部に相当する部分には、予め脱気処理した不活性液体(第二の透光性媒体、フッ化炭化水素:スリーエム製FC70)を充填した。
この時の、有機EL素子と色変換部材間のギャップを4μmとした。
[0107]
このようにして、アクティブ有機EL表示装置を作製し、その下部電極(ITO/Cr)と上部電極(IZO)にDC8Vの電圧を印加(下部電極:(+)、上部電極:(-))したところ、各電極の交差部分(画素)が発光した。
この有機EL表示装置の垂直距離hは5.4μm、重なり部Xは5.0であり、X/h値は0.93となった。」

(h)図2

(i)図7?8


〔引用例に記載された発明〕
これらの記載事項からして、引用例には、
「ガラス基板からなるTFT基板上の複数の有機EL素子と色変換部材とを透光性媒体で結合した構造を有し、光をTFT基板とは反対側から取り出すアクティブ有機EL表示装置であって、
有機EL素子は、TFT基板上に、下部電極、発光層、上部電極がこの順に積層された構造を有し、1つの有機EL素子と隣接する有機EL素子との間に層間絶縁膜が形成され、発光層のうち層間絶縁膜で囲まれた領域が発光領域となり、
下部電極はCr/ITOパターンで構成され、90μm×320μmのドット状のパターンとなっており、Cr/ITOのエッジを層間絶縁膜で被覆して、Cr/ITOの開口部、即ち有機ELの発光領域が70×200μmであり、
上部電極は、透明性を損なわない範囲で低抵抗化を図るため、金属を一種単独、又は、二種以上組合せて添加されており、
色変換部材は、透光性基板上に色変換層(遮光層開口領域)と遮光層を形成したもので、色変換層は有機EL素子で発生した光を調節及び/又は波長変換等し、任意の色の光とする層であって、緑色カラーフィルと赤色カラーフィルタとの間に青色カラーフィルタのパターンが形成された構造を有し、緑色カラーフィルタと赤色カラーフィルタとの上にはそれぞれ緑色蛍光体層と赤色蛍光体層が形成されており、遮光層は隣接する素子の混色を防止するものであり、遮光層の端部が有機EL素子の発光領域の端部より開口領域の中央側に位置している、即ち、遮光層の端部が発光領域41の一部を覆い、重なり部を形成している、
アクティブ有機EL表示装置。」
の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。

4 本件補正発明と引用発明との対比
本件補正発明と引用発明とを対比する。

<対応関係A>
引用発明の「ガラス基板」、「有機EL素子」、「TFT」、「開口領域」、「下部電極」、「上部電極」及び「アクティブ有機EL表示装置」はそれぞれ、本件補正発明の「基板」、「発光素子」、「トランジスタ」、「光透過部」、「画素電極」、「共通電極」及び「発光装置」に相当する。

<対応関係B>
技術常識を踏まえると、引用発明の赤色、緑色、青色にそれぞれ対応する「色変換層」を有する「アクティブ有機EL表示装置」は、各色に対応した画素構造を有するものであるから、引用発明の「緑色カラーフィルタ」及び「緑色蛍光体層」からなる「色変換層」の形成される領域に対応する「有機EL素子」、当該「有機EL素子」に対応する「TFT」はそれぞれ、本件補正発明の「基板上に配置され、第1の発光領域において発光する第1の発光素子」及び「第1の発光素子に接続された第1のトランジスタ」に相当する。
同様に、引用発明の「赤色カラーフィルタ」及び「赤色蛍光体層」からなる「色変換層」の形成される領域に対応する「有機EL素子」、当該「有機EL素子」に対応する「TFT」はそれぞれ、本件補正発明の「基板上に配置され、第2の発光領域において発光する第2の発光素子」及び「第2の発光素子に接続された第2のトランジスタ」に相当する。

<対応関係C>
引用発明の「ガラス基板」上に形成される「有機EL素子」と「透光性媒体で結合」する「色変換部材」の「遮光層」は、緑色、赤色にそれぞれ対応する「色変換層」が設けられる「開口領域」(「遮光層開口領域」)を有するものであるから、本件補正発明の「前記基板と対向し、第1光透過部及び第2光透過部を有する遮光層」に相当する。

<対応関係D>
引用発明において、「発光層」は「ガラス基板」の上に形成されるものであり、また、「発光層のうち層間絶縁膜で囲まれた領域が発光領域」となるものであって、かつ、上記「<対応関係B>」で検討したように、「アクティブ有機EL表示装置」は緑色と赤色とを含む各色に対応した画素構造を有するものであるので、当然、緑色と赤色に対応する「層間絶縁膜」で挟まれた「発光領域」を有するから、引用発明の「層間絶縁膜」は、本件補正発明の「絶縁材料から形成され、基板上に配置されるとともに、第1発光領域を確定する第1開口部と第2発光領域を画定する第2開口部とを有し、第1及び第2の発光素子の発光層の下層に設けられた隔壁」に相当する。

<対応関係E>
引用発明の「遮光層」の「開口領域」に設けられる「色変換層」のうち、「緑色カラーフィルタ」及び「緑色蛍光体層」からなる「色変換層」、「赤色カラーフィルタ」及び「赤色蛍光体層」からなる「色変換層」はそれぞれ、本件補正発明の「第1光透過部に設けられ、第1の発光素子からの光を第1の波長領域の光に変換する第1色変換層」、「第2光透過部に設けられ、第2の発光素子からの光を第2の波長領域の光に変換する第2色変換層」に相当する。

<対応関係F>
上記「<対応関係B>」で検討したように、引用発明の「アクティブ有機EL表示装置」は緑色と赤色とを含む各色に対応した画素構造を有するものであり、かつ、引用発明の「下部電極」は「発光層」及び「層間絶縁膜」の下側に位置するから、引用発明における、緑色の画素に対応する「下部電極」、赤色の画素に対応する「下部電極」はそれぞれ、本件補正発明の「発光層及び隔壁の下層に設けられ第1の発光素子を構成する第1の画素電極」、「発光層及び隔壁の下層に設けられ第2の発光素子を構成する第2の画素電極」に相当する。

<対応関係G>
上記「<対応関係B>」で検討したように、引用発明の「アクティブ有機EL表示装置」は緑色と赤色とを含む各色に対応した画素構造を有するものであるので、引用発明において、「遮光層は隣接する素子の混色を防止するものであり、遮光層の端部が、有機EL素子の発光領域の端部より開口領域の中央側に位置している、即ち、遮光層の端部が発光領域41の一部を覆い、重なり部を形成して」いることは、本件補正発明の「第1光透過部は、第1開口部に重なるとともに、前記第1開口部よりも狭く、第2光透過部は、第2開口部に重なるとともに、前記第2開口部よりも狭く」形成されていることに相当する。

<対応関係H>
引用発明において、画素の色とは無関係に「Cr/ITOの開口部、即ち有機ELの発光領域が70×200μm」とされており、緑色の画素と赤色の画素とで「発光領域が70×200μm」と共通していることは、本件補正発明の「第1発光領域の面積は、前記第2発光領域の面積と同じ」であることに相当する。

以上の対応関係からして、本件補正発明と引用発明とは、
「基板と、
基板上に配置され、第1の発光領域において発光する第1の発光素子と、
前記第1の発光素子に接続された第1のトランジスタと、
基板上に配置され、第2の発光領域において発光する第2の発光素子と、
前記第2の発光素子に接続された第2のトランジスタと、
前記基板と対向し、第1光透過部及び第2光透過部を有する遮光層と、
絶縁材料から形成され、前記基板上に配置されるとともに、前記第1発光領域を確定する第1開口部と前記第2発光領域を画定する第2開口部とを有し、前記第1及び第2の発光素子の発光層の下層に設けられた隔壁と、
前記第1光透過部に設けられ、前記第1の発光素子からの光を第1の波長領域の光に変換する第1色変換層と、
前記第2光透過部に設けられ、前記第2の発光素子からの光を第1の波長領域の光に変換する第2色変換層と、
前記発光層及び前記隔壁の下層に設けられ前記第1の発光素子を構成する第1の画素電極と、
前記発光層及び前記隔壁の下層に設けられ前記第2の発光素子を構成する第2の画素電極と、
前記発光層の上層に設けられた共通電極と、
を備え、
前記第1光透過部は、前記第1開口部に重なるとともに、前記第1開口部よりも狭く、
前記第2光透過部は、前記第2開口部に重なるとともに、前記第2開口部よりも狭く、
前記第1発光領域の面積は、前記第2発光領域の面積と同じである発光装置。」
の点で一致し、以下の点で相違する。

(相違点1)
「トランジスタのサイズ」に関して、本件補正発明は「第1のトランジスタのサイズは、第2のトランジスタのサイズと同じ」であるのに対して、引用発明は緑色と赤色を含む各色の画素における「TFT」のサイズが明示されていない点。
(相違点2)
本件補正発明は「共通電極の上層に設けられた補助配線」を有し、「第1開口部及び第2開口部の外側であって隔壁、発光層及び陰極が重なる領域に、補助配線が設けられ、遮光層は補助配線と重なり、遮光層の幅が補助配線の幅よりも広い」構成を有するのに対して、引用発明は「補助配線」を設けていない点。

5 検討・判断
上記相違点について検討する。

(1)相違点1について
各色の画素でトランジスタのサイズを共通にすることは、従来からよく行われていることであるから(例えば、特開2003-257665号公報(段落【0018】?【0019】及び図1等)を参照されたい。)、引用発明において、そのような従来の構成を採用することは、当業者であれば容易に想到することである。
また、引用発明は「TFT」のサイズを明示していないものの、「TFT」のサイズを各色の画素で共通にすることに格別の技術的意味は認められないから、各色の画素で「TFT」のサイズを共通のものとすることは、当業者にとって格別の創意を必要とすることではない。
そうすると、引用発明において、相違点1に係る構成を得ることは、当業者であれば容易になし得ることである。

(2)相違点2について
引用発明は、透明性を損なわずに、上部電極の低抵抗化を図るため、上部電極に金属を添加する技術を採用するものであるが、発光装置の技術分野において、透明電極で構成される上部電極(陰極)に対して、発光領域を囲む非発光領域である絶縁膜(隔壁)上の位置で、絶縁膜よりも狭い幅の補助電極(補助陰極)を設けて、上部電極の低抵抗化を行うことは、本願出願前に周知の技術である(例えば、特開2003-123988号公報(段落【0032】、【0044】、【0055】及び図4、5(B)等)、特開2004-6332号公報(段落【0068】及び図1(B)等))。
そうすると、引用発明における上部電極の低抵抗化の手段として、上部電極に金属を添加する技術に代えて、補助電極を用いる上記周知の技術を採用し、引用発明の「発光領域」を挟む「層間絶縁膜」上に「層間絶縁膜」よりも狭い幅の補助電極を設けることは、当業者であれば容易に想到することである。
そして、そのような補助電極を設けた場合、引用発明の「層間絶縁膜」は「遮光層」よりも幅が狭いものであるから、引用発明の「遮光層」の幅が補助電極の幅よりも広くなるのは当然のことである。
そうすると、引用発明において、上記周知の技術を採用することで、相違点2に係る構成を得ることは、当業者であれば容易になし得ることである。

(3)本件補正発明の作用効果
本件補正発明が奏する作用効果は、引用発明及び周知の技術から当業者が予測できる範囲のものである。

なお、上記相違点2に関して、請求人は請求の理由及び平成23年3月29日付けの回答書において、補助配線が設けられた領域における発光を遮光することで輝度ムラが視認されないという作用効果を主張しているが、以下で述べるとおり、当該主張は妥当なものとはいえない。
第一に、上記「(2)相違点2について」で述べたとおり、引用発明に周知の補助電極を採用した場合、必然的に「遮光層」の幅は補助電極の幅よりも広くなり、補助電極の周囲からの光を遮蔽する作用効果を奏することになるので、請求人の主張する作用効果が仮に実在するとしても、格別のものではない。
第二に、請求人の主張する作用効果は、本願明細書の発明の詳細な説明中に記載されていない事項であり、請求人が上記回答書で述べる「本願発明は・・・補助配線の近傍で発生する不要な発光を考慮しております」という主張は何ら裏付けのないものである。本願明細書の発明の詳細な説明の段落【0003】や【0031】等で、「隔壁」が「発光領域を画定」すること、「隔壁」が「共通電極」と「画素電極」との間を絶縁することが明記されており、本件補正発明が「補助配線の近傍で発生する不要な発光」を考慮したものではないことは明らかである。
第三に、本件補正発明の発明特定事項において、「絶縁材料から形成され、前記基板上に配置されるとともに、前記第1発光領域を確定する第1開口部と前記第2発光領域を画定する第2開口部とを有し、前記第1及び第2の発光素子の発光層の下層に設けられた隔壁」とされており、「隔壁」は「発光領域」を「画定」するのに対して、当該「隔壁」の上に位置する「補助配線が設けられた領域」で問題となり得る発光が生ずるという請求人の主張は、「隔壁」は「発光領域」を「画定」しない(できない)と主張しているに等しく、請求人の主張は矛盾している。

(4)まとめ
よって、本件補正発明は、当業者が、引用発明及び周知の技術に基いて容易に発明をすることができたものである。

6 本件補正の却下の決定についてのむすび
以上のとおり、本件補正発明は、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるから、特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願発明について
1 本願発明
平成22年6月4日付け手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、平成21年10月26日付け手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された次の事項により特定されるとおりのものと認める。

「【請求項1】
基板と、
基板上に配置され、第1の発光領域において発光する第1の発光素子と、
前記第1の発光素子に接続された第1のトランジスタと、
基板上に配置され、第2の発光領域において発光する第2の発光素子と、
前記第2の発光素子に接続された第2のトランジスタと、
前記基板と対向し、第1光透過部及び第2光透過部を有する遮光層と、
絶縁材料から形成され、前記基板上に配置されるとともに、前記第1発光領域を確定する第1開口部と前記第2発光領域を画定する第2開口部とを有する隔壁と、
前記第1光透過部に設けられ、前記第1の発光素子からの光を第1の波長領域の光に変換する第1色変換層と、
前記第2光透過部に設けられ、前記第2の発光素子からの光を第1の波長領域の光に変換する第2色変換層と、
を備え、
前記第1光透過部は、前記第1開口部に重なるとともに、前記第1開口部よりも狭く、
前記第2光透過部は、前記第2開口部に重なるとともに、前記第2開口部よりも狭く、
前記第1発光領域の面積は、前記第2発光領域の面積と同じであり、
前記第1のトランジスタのサイズは、前記第2のトランジスタのサイズと同じである、
ことを特徴とする発光装置。」

2 引用例
原査定の拒絶の理由で引用された引用例及びその記載事項は、前記「第2」「〔理由〕」「3 引用例」に記載したとおりである。

3 本願発明と引用発明との対比、検討・判断
本願発明は、前記「第2」「〔理由〕」「1 本件補正の目的」で検討した本件補正発明の発明特定事項において、平成22年6月4日付け手続補正により導入された「画素電極」、「共通電極」、「補助配線」等に関連する発明特定事項を省いたものに相当するから、本願発明と引用発明とは、上記「第2」「〔理由〕」「4 本件補正発明と引用発明との対比」で述べた本件補正発明と引用発明との一致点で一致し、上記「相違点1」の点でのみ相違する。
そして、上記「第2」「〔理由〕」「5 検討・判断」「(1)相違点1について」に記載したとおり、引用発明において、上記「相違点1」に係る構成を得ることは、当業者であれば容易になし得ることである。
してみると、本願発明は、当業者が、引用発明に基いて容易に発明をすることができたものである。

4 むすび
以上のとおり、本願の請求項1に係る発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。
したがって、その余の請求項に係る発明について論及するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2011-09-09 
結審通知日 2011-09-13 
審決日 2011-09-28 
出願番号 特願2006-3304(P2006-3304)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (H05B)
P 1 8・ 575- Z (H05B)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 中山 佳美  
特許庁審判長 村田 尚英
特許庁審判官 神 悦彦
橋本 直明
発明の名称 発光装置および電子機器  
代理人 須澤 修  
代理人 宮坂 一彦  
代理人 上柳 雅誉  

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