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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) F02B
管理番号 1247695
審判番号 不服2010-1875  
総通号数 145 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2012-01-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-01-28 
確定日 2011-12-01 
事件の表示 特願2004-239362「過給機付き内燃機関の制御装置」拒絶査定不服審判事件〔平成18年 3月 2日出願公開、特開2006- 57511〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1 手続の経緯及び本願発明
本願は、平成16年8月19日の出願であって、平成21年8月19日付けで拒絶理由が通知され、平成21年10月14日付けで意見書及び手続補正書が提出されたが、平成21年11月9日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成22年1月28日付けで拒絶査定不服審判が請求され、平成23年4月26日付けで当審において拒絶理由が通知され、平成23年6月24日付けで意見書及び手続補正書が提出されたものである。

そして、本願の特許請求の範囲の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成23年6月24日付けの手続補正書により補正された明細書及び特許請求の範囲並びに願書に最初に添付された図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される次のとおりのものである。

「 【請求項1】
排気エネルギーにより作動して吸入空気を圧縮する過給機と、該過給機の過給状態を調整するための過給補助手段とを備えた内燃機関に適用され、
内燃機関の運転状態を基に前記過給補助手段の基本制御量を算出する基本制御量算出手段と、
前記過給機の上流側及び下流側の圧力比を算出する手段と、
前記過給機のコンプレッサ効率を規定する前記圧力比を含むパラメータを基に、目標とするコンプレッサ効率に対応する前記圧力比の範囲を算出する手段と、
その都度の運転状態における実際のコンプレッサ効率に対応する前記圧力比を、前記パラメータを基に算出する実効率算出手段と、
目標とするコンプレッサ効率に対応する前記圧力比と前記実効率算出手段により算出した実際のコンプレッサ効率に対応する前記圧力比との比較を基に、前記目標とするコンプレッサ効率を実現するよう前記過給補助手段の基本制御量を補正する制御量補正手段と、を備えたことを特徴とする過給機付き内燃機関の制御装置。」

2 引用文献記載の発明
平成23年4月26日付けで当審において通知した拒絶理由で引用した、本願の出願前に頒布された刊行物である、特開2002-188474号公報(以下、「引用文献」という。)には、次の事項が図面とともに記載されている。

a 「【0031】10はエンジン本体1の気筒2内にエアクリーナ(図示省略)で濾過した吸気(空気)を供給する吸気通路であり、この吸気通路10の下流端部には、図示しないがサージタンクが設けられ、このサージタンクから分岐した各通路が吸気ポートにより各気筒2に接続されている。…(中略)…また、サージタンクには各気筒2に供給される過給圧力を検出する吸気圧センサ10aが設けられている。
【0032】上記吸気通路10には上流側から下流側に向かって順に、エンジン本体1に吸入される吸気流量を検出するホットフィルム式エアフローセンサ11と、…(中略)…がそれぞれ設けられている。…(後略)…」(段落【0031】及び【0032】)

b 「【0036】ターボ過給機25は、図2に示すように、タービン21を収容するタービン室21aに該タービン21aの全周を囲むように複数のベーン21b,21b,…が設けられ、その各ベーン21bが排気流路のノズル開口面積を変化させるように回動するVGT(バリアブルジオメトリーターボ)である。このVGTの場合、同図(a)に示すように、ベーン21b,21b,…をタービン21に対し周方向に向くように位置付けてノズル開口面積を小さくすることで、排気流量の少ないエンジン1の低回転域でも過給効率を高めることができる。一方、同図(b)に示すように、ベーン21b,21b,…をその先端がタービン21の中心に向くように位置付けて、ノズル開口面積を大きくすることで、排気流量の多いエンジン1の高回転域でも過給圧が過大になることが避けられる。」(段落【0036】)

c 「【0065】(圧縮比変更制御及び排気圧力制御)次にバルブ調節手段36A,36Bによるエンジンの実圧縮比変更制御及び排気圧力制御について説明する。
…(中略)…
【0071】すなわち、図8にターボ過給機25のコンプレッサ効率特性を示すように、吸気バルブ33の開閉タイミングを高圧縮比態様(図7(a))として、等運転状態ライン上のa点で運転している状態(コンプレッサ効率η_(C) 大の領域)から図7(b)の低圧縮比態様とすると、そのままでは、エンジンの実圧縮比が低下することに伴って排気圧力が低下するため、コンプレッサ効率η_(C) が低下して例えばc点の運転状態(η_(C) 中の領域)となる。そこで、排気バルブ34の開時期を進角させることによってブローダウンエネルギーを増大させ、それによって排気圧力を増大させてコンプレッサ効率η_(C) を高め、b点の運転状態(コンプレッサ効率η_(C) 大の領域)とするものである。
【0072】ここに、上記コンプレッサ効率η_(C) 大の領域は、ベスト効率の領域(点線で囲まれた領域)である必要はなく、給気流量や圧力比が多少変化してもこのベスト効率の領域と効率η_(C) に大差がない領域を含んで設定することができる。」(段落【0065】ないし【0072】)

d 「【0079】(VGT制御)次にVGT制御による排気圧力の制御について説明する。
【0080】VGT制御は、エンジン回転数やエンジン負荷等の運転状態に応じて予め設定したベーン角度VGTbのマップを備えていて、基本的にはこのマップに基づいてエンジン運転状態に応じてベーン角度VGTbを設定し、このベーン角度VGTbが得られるように電磁弁31を作動させるというものである。
…(中略)…
【0082】そうして、この発明では、エンジンが予混合ゾーンの運転状態にあるときは、上記マップによって設定したベーン角度VGTbを補正するようにしている。すなわち、マップによって設定したベーン角度VGTbでのコンプレッサ効率η_(C) を吸気圧センサ10a及びエアフローセンサ11の出力に基づいて推定し、上述のコンプレッサ効率η_(C) 大の領域に移行するために必要なベーン角度の増大補正量αを求め、これを上記ベーン角度VGTbに加算することになる。このベーン角度の増大補正により、ノズル開口面積が小さくなり、ベーン21に作用する排気圧力が高まることになる。」(段落【0079】ないし【0082】)

e 「【0083】図10にVGT制御の流れを示す。なお、この制御は所定時間毎に実行される。
【0084】スタート後のステップC1において、クランク角信号、アクセル開度信号、エアフローセンサ出力など必要なデータを読み込む。続くステップC2においてエンジンの運転状態に応じたベーン角度VGTbを、予め設定して電子的に格納されたマップから読み込んで設定する。
【0085】続くステップC3においてエンジンの運転状態が予混合ゾーンに存するか否かを判別する。予混合ゾーンにあればステップC4に進んで、ベーン角度補正値αを設定してこれをベーン角度VGTbに加算して、予混合ゾーンになければステップC2で設定したベーン角度VGTbを変更することなく、それぞれステップC5に進み、ベーン21bを必要量駆動する。
【0086】従って、例えばベーン角度VGTbを40度として、図8に示すように、等運転状態ライン上のa点で運転している状態から、エンジン実圧縮比の低下によってコンプレッサ効率η_(C) が低下してc点の運転状態になるとき、ベーン角度VGTbを例えば45度に増大補正してノズル開口面積を小さくすることにより、排気圧力(動圧)を増大させてコンプレッサ効率η_(C) を高め、b点の運転状態とすることができるようになる。
【0087】なお、タービン入口にウェストゲート弁を設けて排気ガスの一部をバイパスして排出するようにするとともに、エンジン回転数及びエンジン負荷に応じた目標過給圧のマップを予め設定しておいて、この目標過給圧が得られるように上記ベーン角度VGTb及びウェストゲート弁を吸気圧センサ10aからの出力信号に基づいてフィードバック制御し、予混合ゾーンにエンジンの運転状態が存するときに目標過給圧を増大補正するようにしてもよい。」(段落【0083】ないし【0087】)

上記aないしe及び図面から、次のことが分かる。

f 上記b及び技術常識から、ターボ過給機25はエンジン1に適用され、排気エネルギーにより作動して吸入空気を圧縮するものであることが分かる。また、ベーン21bを制御することによって、ターボ過給機25の過給状態が調整できることが分かる。

g 上記dの段落【0080】から、ベーン角度VGTbは、エンジン1の運転状態を基に算出されるものであることが分かる。

h 上記d及びgから、上記dの段落【0082】における「上記マップによって設定したベーン角度VGTb」とは、エンジン1の運転状態を基に算出された、その時点における実際のベーン角度VGTbであることが分かる。また、上記aから、吸気圧センサ10aによって過給圧力が出力され、エアフローセンサ11によって吸気流量が出力されることが分かる。そして、これらのことから、段落【0082】の「マップによって設定したベーン角度VGTbでのコンプレッサ効率η_(C) を吸気圧センサ10a及びエアフローセンサ11の出力に基づいて推定し」とは、実際のベーン角度VGTbにおける実際のコンプレッサ効率η_(C) を過給圧力及び吸気流量に基づいて算出することを示していると分かる。

i 上記d、e、及びhから、「コンプレッサ効率η_(C) 大」となる領域と、実際のコンプレッサ効率η_(C) との比較を基に、実際のコンプレッサ効率η_(C) が「コンプレッサ効率η_(C) 大」となる領域を実現するように、ベーン角度VGTbを補正していることが分かる。

j 上記eの段落【0083】に「図10にVGT制御の流れを示す。なお、この制御は所定時間毎に実行される。」と記載されていることから、実際のコンプレッサ効率η_(C) の算出は、一回のみの実行ではなく、所定時間ごとに実行されることが分かる。

上記aないしjから、引用文献には、次の発明が記載されているといえる。

「排気エネルギーにより作動して吸入空気を圧縮するターボ過給機25と、該ターボ過給機25の過給状態を調整するためのベーン21bとを備えたエンジン1に適用され、
エンジン1の運転状態を基に前記ベーン21bのベーン角度VGTbを設定する手段と、
前記ターボ過給機25のコンプレッサ効率η_(C) 大となる領域を求める手段と、
所定時間ごとの運転状態における過給圧力及び吸気流量に基づいて実際のコンプレッサ効率η_(C) を推定する手段と、
コンプレッサ効率η_(C) 大となる領域と実際のコンプレッサ効率η_(C) との比較を基に、前記コンプレッサ効率η_(C) 大となる領域を実現するよう前記ベーン21bのベーン角度VGTbを補正する手段と、を備えたターボ過給機25付きエンジン1の制御装置。」(以下、「引用文献記載の発明」という。)

3 対比
本願発明と引用文献記載の発明とを対比すると、引用文献記載の発明における「ターボ過給機25」は、その技術的意義等からみて、本願発明における「過給機」に相当し、以下同様に、「ベーン21b」は「過給補助手段」に、「エンジン1」は「内燃機関」に、「ベーン角度VGTb」は「基本制御量」に、「コンプレッサ効率η_(C) 大となる領域」は「目標とするコンプレッサ効率」に、「実際のコンプレッサ効率η_(C) 」は「実際のコンプレッサ効率」に、「所定時間ごとの運転状態」は「その都度の運転状態」に、それぞれ相当する。
また、過給補助手段の基本制御量を補正するために用いられる入力指標は、本願発明が「コンプレッサ効率に対応する圧力比」であるのに対し、引用文献記載の発明が「コンプレッサ効率η_(C) 」であるところ、両者はともに「コンプレッサ効率に関する指標」である点で共通している。よって、引用文献記載の発明における「コンプレッサ効率η_(C) 」は、本願発明における「コンプレッサ効率に対応する圧力比」に、「コンプレッサ効率に関する指標」の限りにおいて相当し、以下同様に、「前記ターボ過給機25のコンプレッサ効率η_(C) 大となる領域を求める手段」は「前記過給機のコンプレッサ効率を規定する前記圧力比を含むパラメータを基に、目標とするコンプレッサ効率に対応する前記圧力比の範囲を算出する手段」に「前記過給機の目標とするコンプレッサ効率に関する指標を算出する手段」の限りにおいて相当し、「所定時間ごとの運転状態における過給圧力及び吸気流量に基づいて実際のコンプレッサ効率η_(C) を推定する手段」は「その都度の運転状態における実際のコンプレッサ効率に対応する前記圧力比を、前記パラメータを基に算出する実効率算出手段」に「その都度の運転状態における実際のコンプレッサ効率に関する指標を算出する手段」の限りにおいて相当し、「コンプレッサ効率η_(C) 大となる領域と実際のコンプレッサ効率η_(C) との比較を基に、前記コンプレッサ効率η_(C) 大となる領域を実現するよう前記ベーン21bのベーン角度VGTbを補正する手段」は「目標とするコンプレッサ効率に対応する前記圧力比と前記実効率算出手段により算出した実際のコンプレッサ効率に対応する前記圧力比との比較を基に、前記目標とするコンプレッサ効率を実現するよう前記過給補助手段の基本制御量を補正する制御量補正手段」に「目標とするコンプレッサ効率に関する指標と実際のコンプレッサ効率に関する指標との比較を基に、前記目標とするコンプレッサ効率を実現するよう前記過給補助手段の基本制御量を補正する制御量補正手段」の限りにおいて相当する。

よって、本願発明と引用文献記載の発明とは、
「排気エネルギーにより作動して吸入空気を圧縮する過給機と、該過給機の過給状態を調整するための過給補助手段とを備えた内燃機関に適用され、
内燃機関の運転状態を基に前記過給補助手段の基本制御量を算出する基本制御量算出手段と、
前記過給機の目標とするコンプレッサ効率に関する指標を算出する手段と、
その都度の運転状態における実際のコンプレッサ効率に関する指標を算出する手段と、
目標とするコンプレッサ効率に関する指標と実際のコンプレッサ効率に関する指標との比較を基に、前記目標とするコンプレッサ効率を実現するよう前記過給補助手段の基本制御量を補正する制御量補正手段と、を備えた過給機付き内燃機関の制御装置。」
の点で一致し、次の点で相違する。

相違点
本願発明においては、コンプレッサ効率に関する指標が「圧力比」であり、「過給機の上流側及び下流側の圧力比を算出する手段」を備え、「前記過給機のコンプレッサ効率を規定する前記圧力比を含むパラメータを基に、目標とするコンプレッサ効率に対応する前記圧力比の範囲を算出」し、「その都度の運転状態における実際のコンプレッサ効率に対応する前記圧力比を、前記パラメータを基に算出」し、「目標とするコンプレッサ効率に対応する圧力比と実際のコンプレッサ効率に対応する圧力比との比較を基に、目標とするコンプレッサ効率を実現するよう過給補助手段の基本制御量を補正する」のに対し、
引用文献記載の発明においては、コンプレッサ効率に関する指標が「コンプレッサ効率η_(C) 」であり、ターボ過給機25の上流側及び下流側の圧力比を算出する手段を備えるかどうかが明らかではなく、「前記ターボ過給機25のコンプレッサ効率η_(C) 大となる領域を求」め、「所定時間ごとの運転状態における過給圧力及び吸気流量に基づいて実際のコンプレッサ効率η_(C) を推定」し、「コンプレッサ効率η_(C) 大となる領域と実際のコンプレッサ効率η_(C) との比較を基に、コンプレッサ効率η_(C) 大となる領域を実現するようベーン21bのベーン角度VGTbを補正する」点(以下、「相違点」という。)。

4 判断
上記相違点について検討する。
引用文献記載の発明においては、過給圧力及び吸気流量に基づいて実際のコンプレッサ効率η_(C) を算出している。引用文献には、過給圧力及び吸気流量に基づいて具体的にどのようにしてコンプレッサ効率η_(C) を算出するかについては明示されていないものの、図8には「コンプレッサの圧力比」と「コンプレッサの吸気流量」とからコンプレッサ効率が求まることが示されている。そして、横軸を吸入空気量、縦軸を圧力比として所定のコンプレッサ効率をプロットしたときに、コンプレッサ効率と圧力比とが所定の関係にあることが周知(以下、「周知技術1」という。例えば、特開2001-342840号公報の段落【0015】及び図2、特開2003-201849号公報の段落【0042】及び図9を参照。このことは、本願の発明の詳細な説明の段落【0023】及び図7にも開示されている。)であること、過給圧力から過給機の上流側及び下流側の圧力比が推定できることが周知(以下、「周知技術2」という。例えば、特開2003-201849号公報の段落【0042】、特開2000-170580号公報の段落【0056】を参照。)であることと、引用文献の段落【0071】及び【0086】(上記2のc及びe)並びに図8の記載とを併せて考慮すれば、図8の特性図上で、検出した吸気流量の値を横軸に、検出した過給圧力から推定したターボ過給機の上流側及び下流側の圧力比を縦軸にみて、対応するコンプレッサ効率η_(C) を参照していると解するのが自然である。また同様に、引用文献記載の発明における「コンプレッサ効率η_(C) 大となる領域と実際のコンプレッサ効率η_(C) との比較を基に、前記コンプレッサ効率η_(C) 大となる領域を実現するよう前記ベーン21bのベーン角度VGTbを補正する手段」についても、図8の特性図上で、「コンプレッサ効率η_(C) 大となる領域」に対応する吸気流量及び圧力比と、実際の吸気流量及び圧力比とを比較し、後者が前者になるようにベーン21bのベーン角度VGTbを補正していると解するのが自然である。
そうすると、引用文献記載の発明において、ベーン21bのベーン角度VGTbを補正するために、入力指標としてコンプレッサ効率η_(C) を参照することは、実質的には、目標であるコンプレッサ効率η_(C) 大となる領域に対応する吸気流量及び圧力比と、実際の吸気流量及び圧力比とを参照することにほかならないので、コンプレッサ効率に関する指標として「圧力比」を参照しているということができる。また、引用文献記載の発明は、「ターボ過給機25の上流側及び下流側の圧力比を算出する手段」を備えているということができる。なお、「過給機の上流側及び下流側の圧力比を算出する手段」によって圧力比を算出することは周知技術(以下、「周知技術3」という。例えば、特開2003-201849号公報の段落【0042】、特開2001-342840号公報の段落【0013】、【0016】、【0019】及び【0020】を参照。)でもある。
さらに、目標値となるように制御する技術として、目標値を実現するためのパラメータの範囲を定め、実際のパラメータがこの範囲内となるように補正を行うことは、一般に周知の制御技術(以下、「周知技術4」という。)である。
以上を総合すると、引用文献記載の発明において、周知技術1ないし4を考慮して、上記相違点に係る本願発明の発明特定事項とすることは、当業者が格別の創意を要することなく想到できたことである。
そして、本願発明を全体としてみても、その奏する効果は、引用文献記載の発明及び周知技術1ないし4から当業者が予測できた範囲内のものであり、格別に顕著な効果ではない。
よって、本願発明は、引用文献記載の発明及び周知技術1ないし4に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

5 むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2011-09-27 
結審通知日 2011-10-04 
審決日 2011-10-17 
出願番号 特願2004-239362(P2004-239362)
審決分類 P 1 8・ 121- WZ (F02B)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 水野 治彦  
特許庁審判長 伊藤 元人
特許庁審判官 西山 真二
金澤 俊郎
発明の名称 過給機付き内燃機関の制御装置  
代理人 山田 強  
代理人 松田 洋  
代理人 栗田 恭成  
代理人 日野 京子  
代理人 安藤 悟  
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