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審決分類 |
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 H04N 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H04N |
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管理番号 | 1248701 |
審判番号 | 不服2009-21869 |
総通号数 | 146 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2012-02-24 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2009-11-10 |
確定日 | 2011-12-07 |
事件の表示 | 特願2006- 66614「ミュージックセンターに変身できる液晶テレビ」拒絶査定不服審判事件〔平成19年 7月19日出願公開、特開2007-184889〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は、平成18年3月10日(パリ条約の例による優先権主張(特許法第43条の2第1項の世界貿易機関の加盟国の国民) 平成17年12月30日 (TW)台湾)にした出願であって、平成21年4月6日付けの拒絶理由通知に対して同年7月14日付けで手続補正がなされた後、同年7月31日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、同年11月10日付けで拒絶査定に対する審判請求がなされるとともに、同時に手続補正がなされたものである。 第2 平成21年11月10日付けの手続補正についての補正却下の決定 平成21年11月10日付けの手続補正(以下、本件補正という。)について次のとおり決定する。 [結論] 平成21年11月10日付けの手続補正を却下する。 [理由] 1.補正の内容 本件補正における補正の内容は、以下のとおりである。 [補正事項1] 請求項1ないし14における発明特定事項「液晶テレビが音声のみ放送する時に、液晶パネルのバックライト電源を切断する液晶テレビにおいて、」を「液晶テレビにおいて、」とする補正 [補正事項2] 請求項1ないし14における発明特定事項「上記液晶パネルは上記映像信号を受信し再生し、」を「上記液晶パネルは上記映像信号を受信し出力し、」とする補正 [補正事項3] 請求項1ないし14における発明特定事項「上記指令入力装置は制御装置に接続し指令を受信し、」を「上記指令入力装置は制御装置に接続し指令を受信し、該指令入力装置は操作パネルに設けたキー、操作パネルに設けたタッチキー、赤外線受信装置のいずれかとされ、」とする補正 [補正事項4] 請求項1ないし14における発明特定事項「そのうち、上記指令入力装置が受信した指令は映像復号装置電源およびバックライト電源のオフ指令のとき、」を「上記指令入力装置が受信した指令が映像復号装置電源およびバックライト電源のオフ指令のとき、」とする補正 [補正事項5] 請求項2における発明特定事項「上記音声装置は上記音声復号装置に接続して音声信号を再生する、」を「上記音声装置は上記音声復号装置に接続して音声信号を出力する、」とする補正 [補正事項6] 請求項4ないし6の削除。 [補正事項7] 上記補正事項5により請求項7ないし請求項17を3つ繰り上げ、請求項4ないし請求項14とする補正。なお、請求項5「請求項1記載の」は、審判請求書における主張(3.二.(3)?(4))および構成要素の整合性からみて「請求項4記載の」の誤記であると認められる。 2.補正の範囲の適否 上記各補正事項は、願書に最初に添付した明細書及び図面に記載した範囲内においてする補正である。 3.補正の目的の適否 上記補正事項1によって、発明として把握される技術的事項が変わるものではないが、拒絶査定時に付記された事項に対応した補正であり、不明りょうな記載について釈明する補正と認められる。 上記補正事項2,4,5は、把握される内容に実質的に違いは認められないが、より日本語として正確な記載にしたという意味で明らかな誤記の訂正と一応認めることが出来る。 上記補正事項3は、補正前の請求項1にした発明を特定する「指令入力装置」について限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 上記補正事項6,7は、請求項の削除による補正である。 4.独立特許要件についての検討 本件補正後の請求項1に係る発明(以下「補正後発明」という。)が、独立特許要件を満たすか否かについて検討する。 (1)補正後発明 補正後発明は、平成21年11月10日付けの手続補正書により補正された明細書及び図面の記載からみて、下記のとおりのものであると認められる。 記(補正後発明) 液晶テレビにおいて、 テレビチューナ、映像音声アナログ/デジタル変換器、音声復号装置、映像復号装置、液晶パネル、制御装置及び指令入力装置を含み、 上記テレビチューナはテレビ信号を受信し、このテレビ信号を復号した上、第1映像伝送ストリムと第1音声伝送ストリムを生成し、 上記映像音声アナログ/デジタル変換器は映像音声信号を受信し、上記映像音声信号を変換した上、第2映像伝送ストリムと第2音声伝送ストリムを生成し、 上記音声復号装置は上記テレビチューナと上記映像音声アナログ/デジタル変換器に接続し、第1音声伝送ストリムと第2音声伝送ストリムを受信し、並びに選択により、第1音声伝送ストリムと第2音声伝送ストリムを復号した上、音声信号を生成する、 上記映像復号装置は、上記テレビチューナと上記映像音声アナログ/デジタル変換器に接続し、上記第1映像伝送ストリムと第2映像伝送ストリムを受信し、並びに選択により第1映像伝送ストリムと第2映像伝送ストリムを復号した上、映像信号を生成し、上記映像復号装置は正常モードと待機モードを設け、 上記液晶パネルは上記映像信号を受信し出力し、上記液晶パネルにバックライト制御端を設け、上記バックライト制御端に第1状態と第2状態を設け、上記液晶パネルは選択により、第1状態として上記液晶パネルのバックライト電源をオンするか、または第2状態として上記液晶パネルのバックライト電源をオフにし、 上記制御装置は上記音声復号装置、上記映像復号装置、および上記液晶パネルに接続し、上記制御装置は上記音声復号装置、上記映像復号装置、および上記液晶パネルに対する初期化および作業モードを設定し、 上記指令入力装置は制御装置に接続し指令を受信し、該指令入力装置は操作パネルに設けたキー、操作パネルに設けたタッチキー、赤外線受信装置のいずれかとされ、 上記指令入力装置が受信した指令が映像復号装置電源およびバックライト電源のオフ指令のとき、上記制御装置より制御信号を生成し、上記バックライト制御端を第2状態に設定して、上記液晶パネルを駆動して、バックライト電源をオフさせ、上記映像復号装置を待機モードに設定することを特徴とする液晶テレビ。 (2)引用発明 ア.引用例1の記載事項 原査定の拒絶理由に引用された特開2005-20725号公報(以下「引用例1」という。)には、次の記載a乃至k(以下、「記載a」・・・「記載k」などという。)がある。 a.特許請求の範囲(請求項1,8,22,23) 【請求項1】 映像ミュート機能を有するディスプレイ装置において、 ディスプレイ装置本体及び/又はリモコンに、映像ミュート機能を実行させるための操作の誤操作を防止する誤操作防止手段が設けられている ことを特徴とするディスプレイ装置。 【請求項8】 請求項1又は2に記載のディスプレイ装置において、 ディスプレイ装置本体及び/又はリモコンに、映像ミュート機能を実行する映像ミュート機能実行手段が設けられ、 前記映像ミュート機能実行手段の押圧で前記映像ミュート機能を選択した旨の報知を行い、 該報知が終了した後に押圧を解除することで前記映像ミュート機能を実行する ことを特徴とするディスプレイ装置。 【請求項22】 請求項1乃至21のいずれかに記載のディスプレイ装置において、 ディスプレイ装置本体には映像信号に応じた駆動電圧制御により視認可能となる表示素子が設けられ、 前記映像ミュート機能の実行中は前記表示素子が視認不可能に制御される ことを特徴とするディスプレイ装置。 【請求項23】 請求項22に記載のディスプレイ装置において、 ディスプレイ装置本体にはバックライトの光で表示を行う液晶パネルが設けられ、 前記映像ミュート機能の実行中、前記バックライトを消灯させる ことを特徴とするディスプレイ装置。 b.技術分野 【0001】 本発明は、映像表示を停止して音声の出力のみを行わせる映像ミュート機能を有したディスプレイ装置に関する。 c.背景技術 【0002】 ディスプレイ装置は、基本的に映像及び音声の各信号を受信すると、映像を液晶パネルやプラズマディスプレイパネルやブラウン管等に表示し、音声をスピーカーから出力する機能を有する。一方、今日では、BS放送又はCATV放送等においてディジタル音声システムが採用され、クリアーな音声を楽しむことができるようになっており、音声のみを楽しむために映像ミュート付きのディスプレイ装置が商品化され、さらに特許文献1や特許文献2のように省電力化や使い勝手の向上に対する提案も行われている。 d.発明の効果 【0009】 本発明に係るディスプレイ装置によれば、音楽を聴くときに映像ミュートを行うことで、音場効果の向上を図りながら、省電力かが可能となり、映像ミュートモード実行に際しては実行前にユーザーに報知することで、映像ミュートモードを実行させるための映像ミュートの設定操作の誤操作を防止することができるばかりか、ユーザーに対し映像ミュートが設定されているか否かを確実に認識させることができる。また、報知手段として各種方法をとることで、視覚確認や聴覚確認や体感確認、又はいずれかの組み合わせにより確認することができる。 e.発明の実施の形態 【0011】 以下、本発明の実施の形態について説明する。 図1は、本発明のディスプレイ装置の一実施の形態に適用される液晶TVを示す斜視図、図2は、図1の液晶TVを操作するリモコンを示す正面図、図3は、図1の液晶TVのTV本体の内部構成の概要を示すブロック図、図4?図8は、図2のリモコンによって操作される図1の液晶TVの動作を説明するための図である。なお、以下の説明においての機能及びモードの用語は、ほぼ同じ内容を意味するものとし、説明に応じて適宜使い分けするものとする。 【0012】 図1に示す液晶TV100は、液晶パネル101、明るさセンサ102、リモコン受光部103、電源ランプ104、オンタイマーランプ105、ヘッドホン端子106、スピーカー107、バスレフポート108を備えている。 【0013】 液晶パネル101は、映像を表示する。明るさセンサ102は、液晶パネル101の明るさを適切に保つために、周囲の明るさを検知する。リモコン受光部103は、後述のリモコン200からの信号を受光する。電源ランプ104は、図示しないメイン電源が投入されると、点灯する。オンタイマーランプ105は、オンタイマーが設定されると点灯する。ヘッドホン端子106には、後述のヘッドホン109側の端子を装着することができる。スピーカー107は、音声を出力する。バスレフポート108は、スピーカー107の背面側からの音声を出力する。 【0014】 図2に示すリモコン200は、電源ボタン201、映像反転ボタン202、バーチャルボタン203、映像入/切ボタン204、オフタイマー205、オンタイマー206、画面表示ボタン207、映像ポジションボタン208、明るさセンサボタン209、カーソルボタン210、決定ボタン211、戻るボタン212、メニューボタン213、消音ボタン214、音声切換ボタン215、CATVボタン216、入力切換ボタン217、音量ボタン218、選局ボタン219、前画面ボタン220、ダイレクト選局ボタン221、BSチャンネルボタン222を備えている。 【0015】 電源オンオフ手段としての電源ボタン201は、液晶TV100の電源を入/切する。映像反転ボタン202は、映像を反転させる。バーチャルボタン203は、バーチャルサラウンド効果を入/切する。映像ミュート機能実行手段としての映像入/切ボタン204は、映像ミュート設定操作を行うものであり、映像表示を入/切する。なお、この映像ミュート機能実行手段は、液晶TV100のTV本体側にあっても良いことは勿論である。オフタイマー205は、液晶TV100の電源を指定時間後に切る。オンタイマー206は、液晶TV100の電源を指定時間後に入れる。画面表示ボタン207は、見ているチャンネルを確かめる。 【0016】 映像ポジションボタン208は、好みの画質、音質を選ぶ。明るさセンサボタン209は、画面の明るさを切り換える。カーソルボタン210は、メニューや指定項目を選ぶ。決定ボタン211は、カーソルボタン210で選んだメニューや指定項目を決定する。戻るボタン212は、1つ前の画面に戻る。メニューボタン213は、メニュー画面を表示する。 【0017】 消音ボタン214は、音を一時的に消す。音声切換ボタン215は、音声モードを切り換える。CATVボタン216は、CATVチャンネルを選ぶ。入力切換ボタン217は、ビデオ入力を切り換える。音量ボタン218は、音量を調整する。選局ボタン219は、チャンネルを選ぶ。前画面ボタン220は、今見ている前のチャンネル、又は入力に切り換える。ダイレクト選局ボタン221は、見たいチャンネルを選ぶ。BSチャンネルボタン222は、BSチャンネルを選ぶ。 f.発明の実施の形態(液晶TV本体の内部構成) 【0018】 次に、図1の液晶TV100のTV本体の内部構成の概要を、図3により説明する。 液晶TV100は、BSアンテナ110又はU/Vアンテナ111からの信号をチューニングするチューナー回路120を備えている。チューナー回路120によってチューニングされたBSアンテナ110又はU/Vアンテナ111からの映像信号は、入力切換回路126に出力される。入力切換回路126には、外部入力手段としての他の入力回路112からの音声及び映像信号も出力される。 【0019】 チューナー回路120によってチューニングされたBSアンテナ110からの音声信号は、音声アンプ121及び入力切換回路126を介して音声多重回路123に出力される。チューナー回路120によってチューニングされたU/Vアンテナ111からの音声信号は、音声多重回路123に出力される。音声多重回路123からの左右の音声信号は、1bitアンプ124を介してスピーカー107に出力される。ヘッドホン109が接続されている場合、音声多重回路123からの左右の音声信号は、ヘッドホンアンプ125を介してヘッドホン109に出力される。 【0020】 一方、入力切換回路126からの映像信号は、GR回路127、3DY/C回路128、Y/C切換回路129を介してVPC回路130に出力される。VPC回路130からは、ITU形式の映像データと同期信号とがビデオプロセッサ131に出力される。ビデオプロセッサ131からは、RGB信号がQS内蔵コントローラ132に出力される。QS内蔵コントローラ132は、SDRAM133の動作手順に基づき、液晶パネル101の表示動作をコントロールする。 【0021】 誤操作防止手段としてのマイコン134には、本体キー113、リモコン受光部103が接続されている。マイコン134は、本体キー113又はリモコン受光部103によって受け取った信号に基づき、VPC回路130、ビデオプロセッサ131に制御信号を出力したり、QS内蔵コントローラ132にOSD信号を出力したりする。 【0022】 ここで、OSD信号は、液晶パネル101に映像とは別の内容をオーバーラップ表示させるための信号である。また、マイコン134は、上記の外部入力手段としての他の入力回路112からの音声及び映像信号の入力を検出する外部入力検出手段を有している。ここで、音声はたとえば音声信号のレベル検出により検出され、映像信号はたとえば同期信号の有無により検出される。 【0023】 インバータドライブトランジスタ135は、ビデオプロセッサ131からの制御信号を受けて動作し、12V電源137によって駆動するDC/ACコモン回路136を介してバックライト138の点灯や消灯や調光を行う。バックライト138の動作は、故障検出回路139によって検出され、その検出結果はマイコン134に出力される。 g.発明の実施の形態(映像ミュートモードの実行) 【0024】 次に、映像ミュートに関わる動作について説明する。 なお、以下の説明においては、リモコン200からの信号を受けて映像ミュートに関わる動作が行われるものとする。 【0025】 まず、図4に示すように、リモコン200の映像入/切ボタン204が押されると(ステップS1)、マイコン134がその信号をリモコン受光部103を介して受け取る。マイコン134は、映像ミュートモードを実行するに際し、確認のためのOSD信号をQS内蔵コントローラ132に出力する(ステップS2)。このとき、QS内蔵コントローラ132により、液晶パネル101には、たとえば図6に示すように、「映像(切)にするには、もう一度映像入/切ボタンを押して下さい。」とした内容がオンスクリーン表示によって報知される(ステップS3)。このオンスクリーン表示される内容は、映像ミュート機能設定可能状態を示すものである。 【0026】 次いで、リモコン200の映像入/切ボタン204が再度押されると(ステップS4)、マイコン134がその信号をリモコン受光部103を介して受け取る。マイコン134は、映像入/切ボタン204が二度操作されたことを認識すると、映像信号をミュートしてバックライト138を消灯させるために、ビデオプロセッサ131に制御信号を出力する(ステップS5)。 【0027】 このとき、ビデオプロセッサ131は、映像信号をミュートすると共にインバータドライブトランジスタ135にバックライト消灯信号を出力する。インバータドライブトランジスタ135は、バックライトオフ信号を受け取ると、DC/ACコモン回路136の動作をミュートさせる。これにより、バックライト138が一時的に消灯することで(ステップS6)、映像ミュートモードとなる(ステップS7)。 h.発明の実施の形態(映像ミュートモード中の音量調整) 【0028】 ここで、映像ミュートモード中に、音量を調整するために、リモコン200の音量ボタン218が押されると(ステップS8)、その信号がリモコン受光部103によって受光され、さらにマイコン134によって認識される。マイコン134は、音量調整のためのOSD信号をQS内蔵コントローラ132に出力する。このとき、QS内蔵コントローラ132により、液晶パネル101には、たとえば図7に示すように、音量バーがオンスクリーン表示される(ステップS9)。 【0029】 音量バーがオンスクリーン表示されるとき、マイコン134からビデオプロセッサ131に、バックライト138を所定時間点灯させるための制御信号が出力される。これにより、ビデオプロセッサ131からインバータドライブトランジスタ135にバックライト点灯信号が出力される。インバータドライブトランジスタ135は、バックライト点灯信号を受け取ると、DC/ACコモン回路136を動作させることで、バックライト138が点灯する。 i.発明の実施の形態(映像ミュートモード中の映像に関するボタンが押された場合の動作) 【0035】 また、映像ミュートモード中に、映像入/切ボタン204又はリモコン200の映像選局や映像調整や映像タイマーなどの映像に関わるたとえばCATVボタン216、入力切換ボタン217、選局ボタン219、ダイレクト選局ボタン221、BSチャンネルボタン222、オフタイマー205又はオンタイマー206、メニューボタン213等が押された場合には(ステップS20)、マイコン134が映像ミュートモードを解除し(ステップS21)、通常の表示モードに移行する(ステップS22)。 j.発明の実施の形態(変形例) 【0041】 なお、映像ミュート時には音声の入力、処理及び出力に関わる手段のみが動作するように制御することも可能で、これにより更なる節電効果とともに、僅かなりとも発生する音声回路へのノイズ削減が可能となり、音楽のみを聞く場合にはよりクリアーな音が楽しめる。このことは、液晶TV100の音声データを1ビットオーディオによって再生したと き、より明確に現れる。 k.発明の実施の形態(変形例2) 【0043】 なお、本実施形態では、リモコン200の映像入/切ボタン204が二度押されることで、映像ミュートモードが設定される場合について説明したが、これに限らず、リモコン200の映像入/切ボタン204を押し続け、液晶パネル101にオンスクリーン表示された映像ミュートモードを実行しても良いかどうかの内容が消えた後、映像入/切ボタン204の操作を止めることで、映像ミュートモードが設定されるようにしても良い。これにより、映像ミュート機能実行手段を押圧し、映像ミュート機能を選択した旨の報知が行われてユーザーがその旨を確認した後にその押圧を解放することで、映像ミュート機能を実行させることができる。 l.発明の実施の形態(変形例3) 【0053】 また、マイコン134にあっては、液晶TV100のメイン電源が切られた後も設定された映像ミュートモードを保持するかどうかの説明をしていないが、上述した誤操作を防止する意味でメイン電源が切られた後は設定された映像ミュートモードをクリアーすることが好ましい。 【0054】 また、映像ミュート設定手段としての映像入/切ボタン204をリモコン200側に設けた場合について説明したが、この例に限らず、その映像入/切ボタン204を液晶TV100のTV本体側に設けても良いことは勿論である。 【0055】 また、映像ミュート設定手段としての映像入/切ボタン204が、リモコン200側及び液晶TV100のTV本体側に設けられていない場合には、所定のメニュー項目を液晶パネル101等に表示させ、そのメニュー項目から映像ミュート機能を実行させるようにすることも可能である。 イ.引用発明(引用例1に記載された発明) (ア)引用発明の概要 引用例1において、請求項22、請求項8の順にとおして請求項1に従属する請求項23に係る発明を、補正後発明と対比する引用発明の概要として下記のとおり認める。なお、下記された(←請求項8)、(←請求項22)および(←請求項23)の表記は、引用例1の請求項1以外の従属項において限定された事項を示し、また、下記された(A.)ないし(D.)に続く記載は、後述(イ)で検討する項番A.ないしD.にそれぞれ対応付けられる。 記(引用発明の概要) (A.)映像ミュート機能を有するディスプレイ装置において、 (B.)ディスプレイ装置本体及び/又はリモコンに、映像ミュート機能を実行させるための操作の誤操作を防止する誤操作防止手段が設けられ、 (B.)ディスプレイ装置本体及び/又はリモコンに、映像ミュート機能を実行する映像ミュート機能実行手段が設けられ、(←請求項8) (B.)前記映像ミュート機能実行手段の押圧で前記映像ミュート機能を選択した旨の報知を行い、(←請求項8) (B.)該報知が終了した後に押圧を解除することで前記映像ミュート機能を実行し、(←請求項8) (C.)ディスプレイ装置本体には映像信号に応じた駆動電圧制御により視認可能となる表示素子が設けられ、(←請求項22) (D.)前記映像ミュート機能の実行中は前記表示素子が視認不可能に制御され、(←請求項22) (C.)ディスプレイ装置本体にはバックライトの光で表示を行う液晶パネルが設けられ、(←請求項23) (D.)前記映像ミュート機能の実行中、前記バックライトを消灯させる(←請求項23) (A.)ことを特徴とするディスプレイ装置。 (イ)引用発明の詳細 A.「映像ミュート機能を有するディスプレイ装置において、」および「ことを特徴とするディスプレイ装置」 記載e(段落【0011】)によれば、「ディスプレイ装置」としての「液晶TV」が開示されている。 よって、「映像ミュート機能を有するディスプレイ装置」として、「映像ミュート機能を有する液晶TV」が開示されている。 そして、その具体的構成は、記載f(段落【0018】-【0023】)および図3を参照すれば、以下の(A)ないし(F)を含む。 (A)「チューナー回路120」 記載f(段落【0018】-【0019】)によれば、「チューナー回路120」は、「液晶TV」に用いられるものであるから、テレビ信号を受信するものであることは明らかであり、「信号をチューニングする」ことにより、「映像信号」および「音声信号」が出力される。 よって、「チューナー回路120」は、「テレビ信号を受信するものであり、該信号をチューニングすることにより、映像信号および音声信号を出力」する。 (B)「入力回路112」 記載f(段落【0018】)によれば、「入力回路112」は、「外部入力手段として」、「音声信号」および「映像信号」を出力する。 (C)「入力切換回路126」 「音声信号」に関して、記載f(段落【0019】)および図3によれば、「入力切換回路126」は、「チューナー回路120」と「入力回路112」に接続され、「チューナー回路120」からの「音声信号」と「入力回路112」からの「音声信号」が入力され、切り換えられ、該切り換えられた「音声信号」を出力する。 また、「映像信号」に関しても同様に、「入力切換回路126」は、「チューナー回路120」と「入力回路112」に接続され、「チューナー回路120」からの「映像信号」と「入力回路112」からの「映像信号」が入力され、切り換えられ、該切り換えられた「映像信号」を出力する。 よって、「入力切換回路126」は、 「音声信号に関し、チューナー回路120と入力回路112に接続され、チューナー回路120からの音声信号と入力回路112からの音声信号が入力切換回路126に入力され、切り換えられ、該切り換えられた音声信号を出力し、 映像信号に関し、チューナー回路120と入力回路112に接続され、チューナー回路120からの映像信号と入力回路112からの映像信号が入力切換回路126に入力され、切り換えられ、該切り換えられた映像信号を出力」する。 (D)「液晶パネル101」、「QS内蔵コントローラ132」、「インバータドライブトランジスタ135」、「DC/ACコモン回路136」、「12V電源137」および「バックライト138」 後述C.参照。 (E)「マイコン134」 [バックライトの制御(映像ミュートモード)] 記載g(段落【0026】-【0027】)によれば、「マイコン134」は「バックライト138を消灯させるための制御信号を出力」し、(その制御信号を受けた「ビデオプロセッサ131」が「バックライト消灯信号」を出力し、)「バックライト138が一時的に消灯する」ように制御するものである。 つまり、「マイコン134」は、「バックライト138を消灯させるための制御信号を出力し、バックライト138が一時的に消灯するように制御する」ものである。 [その他の制御] 記載f(段落【0021】)および図3によれば、「マイコン134」に「リモコン受光部103」が接続されており、 記載e(段落【0014】-【0017】)によれば、「リモコン200」は、 「音声モードを切り換える」および「好みの」「音質を選ぶ」、 「好みの画質」「を選ぶ」、 「画面の明るさを切り換える」 ための「ボタン」を備えている。 また、このような構成の場合に、これらの「ボタン」を押すことにより、「リモコン受光部103」がその信号を受信して、接続されている「マイコン134」において、押された「ボタン」に対応する制御を行うことは当然のことである。 このように、「マイコン134」は、接続関係は明記されていないものの、各種処理手段の制御を行っており、 「音質、画質、画面の明るさ等の各種制御をするもの」と認められる。 また、記載l(段落【0053】)によれば、「マイコン134」が「メイン電源が切られた後は設定された映像ミュートモードをクリアー」することが示されている。 [まとめ] したがって、「マイコン134」は、 「バックライト138を消灯させるための制御信号を出力し、バックライト138が一時的に消灯するように制御するものであり、 音質、画質、画面の明るさ等の各種制御を行うものであり、 メイン電源が切られた後は設定された映像ミュートモードをクリアーするもの」である。 (F)「リモコン受光部103」 上述(E)のとおり、「リモコン受光部103」は、「マイコン134」に接続されている。 また、記載e(段落【0013】)によれば、「リモコン受光部103」は「リモコン200からの信号を受光」する。 よって、「リモコン受光部103」は、「マイコン134に接続され、リモコン200からの信号を受光するもの」である。 B.「ディスプレイ装置本体及び/又はリモコンに、映像ミュート機能を実行させるための操作の誤操作を防止する誤操作防止手段が設けられ、」および「ディスプレイ装置本体及び/又はリモコンに、映像ミュート機能を実行する映像ミュート機能実行手段が設けられ、 前記映像ミュート機能実行手段の押圧で前記映像ミュート機能を選択した旨の報知を行い、 該報知が終了した後に押圧を解除することで前記映像ミュート機能を実行し、」 前者「ディスプレイ装置本体及び/又はリモコンに、映像ミュート機能を実行させるための操作の誤操作を防止する誤操作防止手段が設けられ、」の「誤操作防止手段」を具体的に限定したものが、後者「ディスプレイ装置本体及び/又はリモコンに、映像ミュート機能を実行する映像ミュート機能実行手段が設けられ、 前記映像ミュート機能実行手段の押圧で前記映像ミュート機能を選択した旨の報知を行い、 該報知が終了した後に押圧を解除することで前記映像ミュート機能を実行し、」であり、記載g(段落【0025】)および記載k(段落【0043】)によれば、 「リモコン200」に設けられた「映像入/切ボタン204」(映像ミュート機能実行手段)が押されることにより、上述A.(F)の「リモコン受光部103」が受光し、 上述A.(E)の「マイコン134」には、「リモコン受光部103」が接続されており(前述A.(E)[その他の制御])、その受光した信号を受け取り、「前記映像ミュート機能を選択した旨の報知」を「QS内蔵コントローラ132」を介して行い、「該報知が終了した後に押圧を解除」した信号を受け取ることで、 「マイコン134」が、「バックライト138を消灯させるための制御信号を出力」(前述A.(E)[バックライトの制御(映像ミュートモード)])して、 「前記映像ミュート機能を実行」(後述D.参照)する。 また、記載l(段落【0054】-【0055】)によれば、 映像入/切ボタン204は、リモコン200側に限らず、液晶TV100のTV本体側に設けても良く、所定のメニュー項目を液晶パネル101等に表示させ、そのメニュー項目から映像ミュート機能を実行させるようにすることも可能なものである。 つまり、「リモコン200に設けられた映像入/切ボタン204が押されることにより、リモコン受光部103が受光し、マイコン134は、その受光した信号を受け取り、前記映像ミュート機能を選択した旨の報知をQS内蔵コントローラ132を介して行い、該報知が終了した後に押圧を解除した信号を受け取ることで、マイコン134が、バックライト138を消灯させるための制御信号を出力して」、前記映像ミュート機能を実行するものであって、 映像入/切ボタン204は、リモコン200側に限らず、液晶TV100のTV本体側に設けても良く、所定のメニュー項目を液晶パネル101等に表示させ、そのメニュー項目から映像ミュート機能を実行させるようにすることも可能なものである。 C.「ディスプレイ装置本体には映像信号に応じた駆動電圧制御により視認可能となる表示素子が設けられ、」および「ディスプレイ装置本体にはバックライトの光で表示を行う液晶パネルが設けられ、」 前者「ディスプレイ装置本体には映像信号に応じた駆動電圧制御により視認可能となる表示素子が設けられ、」の「表示素子」として、後者「ディスプレイ装置本体にはバックライトの光で表示を行う液晶パネルが設けられ、」の「バックライトの光で表示を行う液晶パネル」であることが限定されている。 「映像信号に応じた駆動電圧制御により視認可能となる表示素子」として限定された「液晶パネル」は、「液晶パネル101」(記載f(段落【0020】))のことであり、「バックライトの光」は、記載f(段落【0023】、記載g(段落【0027】)および記載h(段落【0029】)によれば、 「インバータドライブトランジスタ135」は、「バックライトオフ信号」、「バックライト点灯信号」という「制御信号」を受け取り、 「バックライトオフ信号」を受け取った場合は、DC/ACコモン回路136の動作をミュートさせ、バックライト138を消灯し、 「バックライト点灯信号」を受け取った場合は、DC/ACコモン回路136を動作させることで、バックライト138を点灯することにより発生される光である。 また、「表示を行う」については、記載f(段落【0020】)によれば、「QS内蔵コントローラ132」が、「液晶パネル101の表示動作をコントロールする」としている。 よって、「ディスプレイ装置本体には映像信号に応じた駆動電圧制御により視認可能となる表示素子が設けられ、」および「ディスプレイ装置本体にはバックライトの光で表示を行う液晶パネルが設けられ、」は、 「映像信号に応じた」「表示を行う」上記A.(D)の構成が設けられていることであり、以下の動作を行う。 映像信号に応じて、QS内蔵コントローラ132が、液晶パネル101の表示動作をコントロールし、 インバータドライブトランジスタ135は、バックライトオフ信号、バックライト点灯信号という制御信号を受け取り、バックライトオフ信号を受け取った場合は、DC/ACコモン回路136の動作をミュートさせ、バックライト138を消灯し、バックライト点灯信号を受け取った場合は、DC/ACコモン回路136を動作させることで、バックライト138を点灯する。 D.「前記映像ミュート機能の実行中は前記表示素子が視認不可能に制御され、」および「前記映像ミュート機能の実行中、前記バックライトを消灯させる」 前者「前記映像ミュート機能の実行中は前記表示素子が視認不可能に制御され、」を後者「前記映像ミュート機能の実行中、前記バックライトを消灯させる」として限定されており、記載g(段落【0027】)によれば、「前記映像ミュート機能の実行」は、 上述A.(E)の「マイコン134」が、上述C.のとおり「映像ミュート信号とバックライト138を消灯させるための制御信号を出力」することにより、 (「ビデオプロセッサ131」が、「映像信号をミュートすると共にインバータドライブトランジスタ135にバックライト消灯信号を出力」し、) 上述A.(D)の「インバータドライブトランジスタ135」が、(バックライトオフ信号を受け取ると、)「DC/ACコモン回路136の動作をミュートさせ、」「バックライト138が一時的に消灯することで」「映像ミュートモードとなる」。 また、記載j(段落【0041】)によれば、「映像ミュート時には音声の入力、処理及び出力に関わる手段のみが動作するように制御する」としており、該「制御」をマイコン134が行うことは明らかである。 つまり、前述B.のように、マイコン134が、ビデオプロセッサ131に映像ミュート信号とバックライト138を消灯させるための制御信号を出力して、 インバータドライブトランジスタ135が、DC/ACコモン回路136の動作をミュートさせ、バックライト138が一時的に消灯し、 音声の入力、処理及び出力に関わる手段のみが動作するように制御する ことで、映像ミュート機能を実行する。 (ウ)まとめ(引用発明) 以上、まとめると、下記の引用発明を認めることができる。なお、下記の(A)ないし(F)の表示は上述Aの具体的構成(A)ないし(F)であり、それにダッシュをつけた(A’)ないし(F’)は、その具体的構成に関する事項を示し、(G)以降は、「映像ミュート機能」を特定する事項である。 記(引用発明) 映像ミュート機能を有する液晶TVにおいて、 (A)チューナー回路120、 (B)入力回路112、 (C)入力切換回路126、 (D)液晶パネル101、QS内蔵コントローラ132、インバータドライブトランジスタ135、DC/ACコモン回路136、12V電源137およびバックライト138、 (E)マイコン134、 (F)リモコン受光部103 を含み、 (A’)チューナー回路120は、テレビ信号を受信するものであり、該信号をチューニングすることにより、映像信号および音声信号を出力し、 (B’)入力回路112は、外部入力手段として、音声信号および映像信号を出力し、 (C’)入力切換回路126は、音声信号に関し、チューナー回路120と入力回路112に接続され、チューナー回路120からの音声信号と入力回路112からの音声信号が入力切換回路126に入力され、切り換えられ、該切り換えられた音声信号を出力し、映像信号に関し、チューナー回路120と入力回路112に接続され、チューナー回路120からの映像信号と入力回路112からの映像信号が入力切換回路126に入力され、切り換えられ、該切り換えられた映像信号を出力し、 (D’)映像信号に応じて、QS内蔵コントローラ132が、液晶パネル101の表示動作をコントロールし、 インバータドライブトランジスタ135は、バックライトオフ信号、バックライト点灯信号という制御信号を受け取り、バックライトオフ信号を受け取った場合は、DC/ACコモン回路136の動作をミュートさせ、バックライト138を消灯し、バックライト点灯信号を受け取った場合は、DC/ACコモン回路136を動作させることで、バックライト138を点灯し、 (E’)マイコン134は、バックライト138を消灯させるための制御信号を出力し、バックライト138が一時的に消灯するように制御するものであり、 音質、画質、画面の明るさ等の各種制御を行うものであり、 メイン電源が切られた後は設定された映像ミュートモードをクリアーするものであり、 (F’)リモコン受光部103は、マイコン134に接続され、リモコン200からの信号を受光するものであり、 (G)リモコン200に設けられた映像入/切ボタン204が押されることにより、リモコン受光部103が受光し、マイコン134は、その受光した信号を受け取り、前記映像ミュート機能を選択した旨の報知をQS内蔵コントローラ132を介して行い、該報知が終了した後に押圧を解除した信号を受け取ることで、マイコン134が、バックライト138を消灯させるための制御信号を出力して、 インバータドライブトランジスタ135が、DC/ACコモン回路136の動作をミュートさせ、バックライト138が一時的に消灯し、 音声の入力、処理及び出力に関わる手段のみが動作するように制御することで映像ミュート機能を実行するものであって、 映像入/切ボタン204は、リモコン200側に限らず、液晶TV100のTV本体側に設けても良く、所定のメニュー項目を液晶パネル101等に表示させ、そのメニュー項目から映像ミュート機能を実行させるようにすることも可能なものである 液晶TV。 (3)対比 ア.「液晶テレビにおいて、」について 引用発明における「映像ミュート機能を有する液晶TV」は「液晶テレビ」といえるから、引用発明の「映像ミュート機能を有する液晶TVにおいて、」は、「液晶テレビにおいて、」といえる。 イ.「テレビチューナ、映像音声アナログ/デジタル変換器、音声復号装置、映像復号装置、液晶パネル、制御装置及び指令入力装置を含み、」について 「テレビチューナ」については、ウ.で後述する。 「映像音声アナログ/デジタル変換器」については、エ.で後述する。 「音声復号装置」については、オ.で後述する。 「映像復号装置」については、カ.で後述する。 「液晶パネル」については、キ.で後述する。 「制御装置」については、ク.で後述する。 「指令入力装置」については、ケ.で後述する。 ウ.「上記テレビチューナはテレビ信号を受信し、このテレビ信号を復号した上、第1映像伝送ストリムと第1音声伝送ストリムを生成し、」について 引用発明における「チューナー回路120」は「液晶TV」におけるチューナー回路であるから、「テレビチューナ」といえ、「テレビ信号を受信」するものである。 また、引用発明の(テレビ)「信号をチューニング」と補正後発明の「テレビ信号を復号」は、「テレビ信号を処理」ということができる点で一致し、 引用発明の「映像信号および音声信号」も、補正後発明の「第1映像伝送ストリムと第1音声伝送ストリム」も、「第1の映像に関する信号と第1の音声に関する信号」ということができる点で一致する。 さらに、引用発明における(チューニングにより、映像信号および音声信号を)「出力」することは、(チューニングにより、映像信号および音声信号を)「生成」することといえる。 よって、引用発明は、「テレビチューナ」を含み、「上記テレビチューナは、テレビ信号を受信し、このテレビ信号を処理した上、第1の映像に関する信号と第1の音声に関する信号を生成し」といえる点で、補正後発明と一致する。 もっとも、補正後発明における「テレビチューナ」は「テレビ信号を復号した上、第1映像伝送ストリムと第1音声伝送ストリムを生成」とするのに対し、 引用発明における「テレビチューナ」は「テレビ信号をチューニングした上、映像信号と音声信号を生成」する点(→相違点1[デジタル信号に関する相違])で相違する。 エ.「上記映像音声アナログ/デジタル変換器は映像音声信号を受信し、上記映像音声信号を変換した上、第2映像伝送ストリムと第2音声伝送ストリムを生成し、」について 「映像音声信号」について、本願明細書および図面によれば段落【0020】に具体的な信号が挙げられているが、音声が含まれない信号もあることから見て、映像信号および音声信号、つまり、映像と音声が別々の信号も含まれると解される。 一方、引用発明の「入力回路112」は、「外部入力手段として、音声信号および映像信号を出力」しており、「外部」からの映像信号および音声信号若しくは映像と音声が一体化された信号を受信しているといえるから、引用発明は、「映像音声信号を受信し」ており、「映像音声信号を受信する手段」といえる。 そして、、補正後発明の「映像音声アナログ/デジタル変換器」も「映像音声信号を受信」しているから、「映像音声信号を受信する手段」といえ、両者とも「映像音声信号を受信」といえる点で一致し、「映像音声信号を受信する手段」といえる点でも一致する。 また、引用発明における(入力回路112から出力される)「映像信号」と「音声信号」は、「第2の映像に関する信号」と「第2の音声に関する信号」と称しても差し支えなく、また、補正後発明の「第2映像伝送ストリムと第2音声伝送ストリムを生成」は、「第2の映像に関する信号と第2の音声に関する信号として出力」するといえるから、両者は、(映像音声信号を受信し、)「第2の映像に関する信号と第2の音声に関する信号を出力」する点で一致する。 よって、補正後発明と引用発明は、「映像音声信号を受信する手段」を含み、「上記映像音声信号を受信する手段は、映像音声信号を受信し、第2の映像に関する信号と第2の音声に関する信号を出力」する点で一致する。 もっとも、補正後発明において「映像音声信号を受信する手段」は「映像音声アナログ/デジタル変換器」であり、(受信した)「映像音声信号を変換した上、第2映像伝送ストリムと第2音声伝送ストリムを生成」とするのに対し、 引用発明において「映像音声信号を受信する手段」は「入力回路112」であり、(受信した)「映像音声信号」を「音声信号および映像信号」として出力している点(→相違点1[デジタル信号に関する相違])で相違する。 オ.「上記音声復号装置は上記テレビチューナと上記映像音声アナログ/デジタル変換器に接続し、第1音声伝送ストリムと第2音声伝送ストリムを受信し、並びに選択により、第1音声伝送ストリムと第2音声伝送ストリムを復号した上、音声信号を生成する、」について 上述ウ.のとおり引用発明の「チューナー回路120」は「テレビチューナ」といえ、引用発明の(チューナ回路120からの)「音声信号」と補正後発明の「第1音声伝送ストリム」は「第1の音声に関する信号」といえ、 上述エ.のとおり引用発明の「入力回路112」と補正後発明の「映像音声アナログ/デジタル変換器」は「映像音声信号を受信する手段」といえ、引用発明の(入力回路112からの)「音声信号」と補正後発明の「第2音声伝送ストリム」は「第2の音声に関する信号」といえるから、 引用発明の「入力切換回路126」は、「テレビチューナ」と「映像音声信号を受信する手段」に接続しているといえ、 補正後発明の「音声復号装置」も、「テレビチューナ」と「映像音声信号を受信する手段」に接続しているといえる。 そして、「切り換え」は「選択」といえ、 補正後発明の「音声復号装置」は、「音声に関する信号」を「選択」しているから、「音声選択手段」ということができ、 引用発明の「入力切換回路126」も「音声に関する信号」を「選択」しているから、「音声選択手段」ということができる。 よって、補正後発明と引用発明は、「音声選択手段」を含み、 「上記音声選択手段は、テレビチューナと映像音声信号を受信する手段に接続し、第1の音声に関する信号と第2の音声に関する信号を受信し、並びに選択し」といえる点で一致する。 もっとも、「音声選択手段」が、補正後発明は「音声復号装置」であるのに対し、 引用発明は、(後述カ.の映像信号の切り換えについても用いられる)「入力切換126」である点(→相違点2[選択に関する相違])、 および、 補正後発明は、「音声復号装置」を有し、受信する信号の形態が「音声伝送ストリム」であり、 該「音声伝送ストリム」を「復号した上、音声信号を生成」するのに対し、 引用発明は、「音声復号装置」を有さず、音声信号に関し、受信する信号の形態が、すでに音声信号である点(→相違点1[デジタル信号に関する相違])で相違する。 カ.「上記映像復号装置は、上記テレビチューナと上記映像音声アナログ/デジタル変換器に接続し、上記第1映像伝送ストリムと第2映像伝送ストリムを受信し、並びに選択により第1映像伝送ストリムと第2映像伝送ストリムを復号した上、映像信号を生成し、上記映像復号装置は正常モードと待機モードを設け、」について 上述ウ.のとおり引用発明の「チューナー回路120」は「テレビチューナ」といえ、引用発明の(チューナ回路120からの)「映像信号」と補正後発明の「第1映像伝送ストリム」は「第1の映像に関する信号」といえ、 上述エ.のとおり引用発明の「入力回路112」と補正後発明の「映像音声アナログ/デジタル変換器」は「映像音声信号を受信する手段」といえ、引用発明の(入力回路112からの)「映像信号」と補正後発明の「第2映像伝送ストリム」は「第2の映像に関する信号」といえるから、 引用発明の「入力切換回路126」は、「テレビチューナ」と「映像音声信号を受信する手段」に接続しているといえ、 補正後発明の「映像復号装置」も、「テレビチューナ」と「映像音声信号を受信する手段」に接続しているといえる。 そして、「切り換え」は「選択」といえ、 補正後発明の「映像復号装置」は、「映像に関する信号」を「選択」しているから、「映像選択手段」ということができ、 引用発明の「入力切換回路126」も「映像に関する信号」を「選択」しているから、「映像選択手段」ということができる。 また、引用発明は、映像ミュート機能を実行する際に、「音声の入力、処理及び出力に関わる手段のみが動作するように制御」するものであり、 「音声の入力、処理及び出力に関わる手段」以外の手段には、「通常の表示を行う状態」と(映像ミュート機能を実行する際の)「動作」しない状態を設けていると認められ、「通常の表示を行う状態」は「正常モード」と言い得るが、 補正後発明は、「映像復号装置」に「正常モードと待機モード」を設けるとしている。 よって、補正後発明と引用発明は、「映像選択手段」を含み、 「上記映像選択手段は、テレビチューナと映像音声信号を受信する手段に接続し、第1の映像に関する信号と第2の映像に関する信号を受信し、並びに選択し」といえる点で一致し、 「映像選択手段」が、補正後発明は「映像復号装置」であるのに対し、 引用発明は、(上述オ.の音声信号の切り換えについても用いられる)「入力切換回路126」である点(→相違点2[選択に関する相違])、 補正後発明は、映像復号装置を有し、受信する信号の形態が「映像伝送ストリム」であり、 該「映像伝送ストリム」を「復号した上、映像信号を生成」するのに対し、 引用発明は、「映像復号装置」を有さず、映像信号に関し、受信する信号の形態が、すでに映像信号である点(→相違点1[デジタル信号に関する相違])、 および、補正後発明は「映像復号装置」に「正常モードと待機モード」を設けるのに対し、 引用発明は「音声の入力、処理及び出力に関わる手段」以外の手段に、「正常モード」(通常の表示を行う状態)と(映像ミュート機能を実行する際の)「動作」しないモード(状態)を設ける点(→相違点3[待機モードに関する相違])で相違する。 キ.「上記液晶パネルは上記映像信号を受信し出力し、上記液晶パネルにバックライト制御端を設け、上記バックライト制御端に第1状態と第2状態を設け、上記液晶パネルは選択により、第1状態として上記液晶パネルのバックライト電源をオンするか、または第2状態として上記液晶パネルのバックライト電源をオフにし、」について 引用発明における「映像信号に応じて、QS内蔵コントローラ132が、液晶パネル101の表示動作をコントロールし」について、「映像信号に応じて」とされていることから、「映像信号を受信し」ているといえ、「表示動作をコントロールし」は「出力し」といえ、引用発明における「インバータドライブトランジスタ135」は、「バックライトオフ信号、バックライト点灯信号という制御信号を受け取」るものであるから、「バックライト制御端」と称しても差し支えない。 また、「インバータドライブトランジスタ135」は、「バックライトオフ信号を受け取った場合は、DC/ACコモン回路136の動作をミュートさせ、バックライト138を消灯」する状態となり、「バックライト点灯信号を受け取った場合は、DC/ACコモン回路136を動作させることで、バックライト138を点灯」する状態となり、この2つの状態をそれぞれ第2状態、第1状態と称しても差し支えなく、この2つの状態は、「マイコン134」によって「選択」されるといえる。 そして、「DC/ACコモン回路136」は、その名称からACまたはDCの電源であると解釈されるところ、「動作をミュート」すれば、「バックライト136」は「消灯」し、「動作」すれば、「バックライト136」は「点灯」するものであるから、「バックライト136」の電源といえ、これは、「バックライト電源」と称しても差し支えない。また、「動作をミュート」を「オフ」、「動作」を「オン」と称することも差し支えない。 よって、引用発明における「インバータドライブトランジスタ135」(バックライト制御端)は、第1状態と第2状態が設けられ、選択により、第1状態として液晶パネルのバックライト電源をオンするか、または第2状態として液晶パネルのバックライト電源をオフに」するといえる。 さらに、引用発明における「液晶パネル101、QS内蔵コントローラ132、インバータドライブトランジスタ135、DC/ACコモン回路136、12V電源137およびバックライト138」をまとめて「液晶パネル」と称しても差し支えない。 したがって、補正後発明と引用発明は、「液晶パネル」を含み、「上記液晶パネルは映像信号を受信し出力し、液晶パネルにバックライト制御端を設け、バックライト制御端に第1状態と第2状態を設け、液晶パネルは選択により、第1状態として液晶パネルのバックライト電源をオンするか、または第2状態として液晶パネルのバックライト電源をオフにし、」とする点で一致する。 ク.「上記制御装置は上記音声復号装置、上記映像復号装置、および上記液晶パネルに接続し、上記制御装置は上記音声復号装置、上記映像復号装置、および上記液晶パネルに対する初期化および作業モードを設定し、」について [「初期化」および「作業モード」の解釈] 本願明細書および図面には「上記制御装置は上記音声復号装置、上記映像復号装置、および上記液晶パネルに対する初期化および作業モードを設定し、」についてのその文言以上の具体的動作が記載されておらず、 「初期化」については、一般の制御装置が制御対象の手段に対して行うような初期化であると認められ、 「作業モード」については、本願明細書および図面には「モード」という表記が「作業モード」以外に「映像復号装置」の「正常モード」および「待機モード」があるが、「音声復号装置」および「液晶パネル」についてはモードの設定について具体的説明されていないことから見て、 「作業モード」とは、(「初期化」とは区別される)「初期化」後に制御対象の各手段が司る作業を行う状態を示すものと認められる。 [対比] 引用発明は、「映像ミュート機能」を実行するために、「マイコン134」の制御により「音声の入力、処理及び出力に関わる手段」以外の手段は、動作しない状態に設定されるといえ、制御を受けており、引用発明において「マイコン134」は、「音質、画質、画面の明るさ等の各種制御を行」うものでもあるから、音声に関わる手段についても制御を受けているといえ、これら制御を受ける手段を「制御対象とする手段」と称することができる。 そして、該「制御対象とする手段」は、「マイコン134」により「初期化」後の状態(つまり「作業モード」)も制御されるものであり、このような制御を設定と称しても差し支えないから、引用発明における「マイコン134」は、「制御対象とする手段」の「作業モード」を設定しているといえる。 また、補正後発明の「上記音声復号装置、上記映像復号装置、および上記液晶パネル」も「制御対象とする手段」ということができる。 そして、引用発明における「マイコン134」は、「制御装置」といえるものであるから、 補正後発明と引用発明は、「制御装置」を含み、「上記制御装置は、制御対象とする手段に対する作業モードを設定し、」といえる点で一致する。 もっとも、 「制御装置」において「制御対象とする手段」が、 補正後発明は「音声復号装置、映像復号装置、および液晶パネル」であるのに対し、 引用発明は、制御対象とする手段が明らかでなく、 該制御対象とする手段に対して、 補正後発明は、「接続し」とするのに対し、 引用発明は、接続について明らかでなく、 制御対象とする手段に対して、 補正後発明は、「初期化」を行うのに対し、 引用発明は、「初期化」について明らかでない点(→相違点4[制御装置の制御対象に関する相違])で相違する。 ケ.「上記指令入力装置は制御装置に接続し指令を受信し、該指令入力装置は操作パネルに設けたキー、操作パネルに設けたタッチキー、赤外線受信装置のいずれかとされ、」について 引用発明における「リモコン受光部103」は、「指令を受信」するものといえ、「指令入力装置」と称しても差し支えなく、さらに、一般にリモコン受光部は赤外線受信を行うものであるから、「赤外線受信装置」といえるものである。 また、引用発明は、映像入/切ボタン204は、リモコン200側に限らず、液晶TV100のTV本体側に設けても良く、所定のメニュー項目を液晶パネル101等に表示させ、そのメニュー項目から映像ミュート機能を実行させるようにすることも可能なものである。 そして、上述ク.のとおり「マイコン134」は「制御装置」といえる。 よって、補正後発明と引用発明は、「指令入力装置」を含み、「上記指令入力装置は制御装置に接続し指令を受信し、該指令入力装置は赤外線受信装置であり、」といえる点で一致する。 もっとも、「指令入力装置」について、 補正後発明は、「操作パネルに設けたキー、操作パネルに設けたタッチキー、赤外線受信装置のいずれかとされ」るのに対し、 引用発明は、該「赤外線受信装置」以外に、「液晶TV100のTV本体側」の「映像入/切ボタン204」あるいは「所定のメニュー項目を液晶パネル101等に表示させ、そのメニュー項目から映像ミュート機能を実行させるようにする」のいずれかである点で相違する。(→相違点5[指令入力装置]) コ.「上記指令入力装置が受信した指令が映像復号装置電源およびバックライト電源のオフ指令のとき、上記制御装置より制御信号を生成し、上記バックライト制御端を第2状態に設定して、上記液晶パネルを駆動して、バックライト電源をオフさせ、上記映像復号装置を待機モードに設定する」について 引用発明の「リモコン受光部103」が受光する信号は、「指令入力装置が受信した指令」といえ、 引用発明において、(リモコン200に設けられた映像入/切ボタン204が押されることにより、リモコン受光部103が受光し、マイコン134は、その受光した信号を受け取り、前記映像ミュート機能を選択した旨の報知をQS内蔵コントローラ132を介して行い、該報知が終了した後に)「押圧を解除した信号を受け取る」ことにより、「指令」が与えられ、それにより、「マイコン134」は「バックライト138を消灯させるための制御信号」を出力して、「バックライト138」が「消灯」し、音声の入力、処理及び出力に関わる手段のみが動作するように制御するから、 該「指令」は、音声の入力、処理及び出力に関わる手段以外の手段の動作およびバックライト電源のオフ指令といえる。 また、補正後発明の「映像復号装置」は「音声の入力、処理及び出力に関わる手段以外の手段」といえるから、「映像復号装置電源」は「音声の入力、処理及び出力に関わる手段以外の手段の電源」といえる。 ところで、補正後発明における「映像復号装置電源およびバックライト電源のオフ指令」によって、「映像復号装置」は「待機モードに設定」されるだけであり、「映像復号装置電源」が完全に「オフ」されるわけではないから、該「オフ指令」は、「映像復号装置」に対しては「待機モードに設定」するだけの指令に過ぎない。よって、引用発明の「音声の入力、処理及び出力に関わる手段以外の手段の動作およびバックライト電源のオフ指令」は「音声の入力、処理及び出力に関わる手段以外の手段の電源およびバックライト電源のオフ指令」ともいえる。 そして、引用発明は、該「指令」により出力された該「バックライト138を消灯させるための制御信号」により、 「インバータドライブトランジスタ135」(「制御端」)を第2状態(「バックライトオフ信号を受け取った場合は、DC/ACコモン回路136の動作をミュートさせ、バックライト138を消灯する状態」)に設定して、上記「DC/ACコモン回路136の動作をミュートさせ、バックライト138が一時的に消灯」し、音声の入力、処理及び出力に関わる手段以外の手段を動作しない状態(モード)に制御(状態の制御は「設定」といえる)する。 また、補正後発明の「待機モード」は、「映像信号を出力しないモード」ということができ、引用発明の(音声の入力、処理及び出力に関わる手段以外の手段が)「動作しない状態」も「映像信号を出力しないモード」ということができる。 よって、補正後発明と引用発明は、「指令入力装置が受信した指令が音声の入力、処理及び出力に関わる手段以外の手段の電源およびバックライト電源のオフ指令のとき、制御装置より制御信号を生成し、バックライト制御端を第2状態に設定して、液晶パネルを駆動して、バックライト電源をオフさせ、音声の入力、処理及び出力に関わる手段以外の手段を映像信号を出力しないモードに設定する」点で一致する。 もっとも、「音声の入力、処理及び出力に関わる手段以外の手段」が、 補正後発明は、「映像復号装置」であり、 「映像復号装置電源およびバックライト電源のオフ指令」のとき、「映像復号装置」を「待機モードに設定する」のに対し、 引用発明は、「映像復号装置」がなく、 「音声の入力、処理及び出力に関わる手段以外の手段の電源およびバックライト電源のオフ指令」のとき、「音声の入力、処理及び出力に関わる手段以外の手段を動作しないモードに設定する」点(→相違点3[待機モードに関する相違])で相違する。 サ.まとめ(一致点・相違点) 以上の対比結果によれば、補正発明と引用発明との一致点、相違点は下記のとおりである。 記(一致点) 液晶テレビにおいて、 テレビチューナ、信号を受信する手段、音声選択手段、映像選択手段、液晶パネル、制御装置及び指令入力装置を含み、 上記テレビチューナは、テレビ信号を受信し、このテレビ信号を処理した上、第1の映像に関する信号と第1の音声に関する信号を生成し、 上記信号を受信する手段は、信号を受信し、第2の映像に関する信号と第2の音声に関する信号を出力し、 上記音声選択手段は、テレビチューナと信号を受信する手段に接続し、第1の音声に関する信号と第2の音声に関する信号を受信し、並びに選択し、 上記映像選択手段は、テレビチューナと信号を受信する手段に接続し、第1の映像に関する信号と第2の映像に関する信号を受信し、並びに選択し、 上記液晶パネルは映像信号を受信し出力し、液晶パネルにバックライト制御端を設け、バックライト制御端に第1状態と第2状態を設け、液晶パネルは選択により、第1状態として液晶パネルのバックライト電源をオンするか、または第2状態として液晶パネルのバックライト電源をオフにし、 上記制御装置は、制御対象とする手段に対する作業モードを設定し、 上記指令入力装置は制御装置に接続し指令を受信し、該指令入力装置は赤外線受信装置であり、 上記指令入力装置が受信した指令が音声の入力、処理及び出力に関わる手段以外の手段の電源およびバックライト電源のオフ指令のとき、制御装置より制御信号を生成し、バックライト制御端を第2状態に設定して、液晶パネルを駆動して、バックライト電源をオフさせ、音声の入力、処理及び出力に関わる手段以外の手段を映像信号を出力しないモードに設定する 液晶テレビ。 記(相違点) [相違点1[デジタル信号に関する相違]←前述ウ、エ、オ、カ] 補正後発明において、 「テレビチューナ」は「テレビ信号を復号した上、第1映像伝送ストリムと第1音声伝送ストリムを生成」とし、(←ウ) 「信号を受信する手段」は「映像音声アナログ/デジタル変換器」であり、(受信した映像音声)「信号を変換した上、第2映像伝送ストリムと第2音声伝送ストリムを生成」し、(←エ) 「音声復号装置」を有し、 受信する信号の形態が「音声伝送ストリム」であり、 該「音声伝送ストリム」を「復号した上、音声信号を生成」し(←オ) 「映像復号装置」を有し、 受信する信号の形態が「映像伝送ストリム」であり、 該「映像伝送ストリム」を「復号した上、映像信号を生成」し(←カ) であるのに対し、 引用発明において、 「テレビチューナ」は「テレビ信号をチューニングした上、映像信号と音声信号を生成」し、(←ウ) 「信号を受信する手段」は「入力回路112」であり、(受信した)「信号」を「音声信号および映像信号」として出力し、(←エ) 「音声復号装置」および「映像復号装置」を有さず、(←オ、カ) 音声信号に関し、受信する信号の形態が、すでに「音声信号」であり、(←オ) 映像信号に関し、受信する信号の形態が、すでに「映像信号」(←カ) である点 [相違点2[選択に関する相違]←前述オ、カ] 「音声選択手段」および「映像選択手段」が、 補正後発明は、それぞれ(復号も行う)「音声復号手段」および「映像復号装置」という(音声と映像が)別々の装置であるのに対し、 引用発明は、1つの「入力切換回路126」である点 [相違点3[待機モードに関する相違]←前述カ、コ] (バックライト電源以外の)「オフ指令」の対象が、 補正後発明は、「映像復号装置」であり、 「映像復号装置」に「正常モードと待機モード」を設け、 「映像復号装置電源およびバックライト電源のオフ指令」のとき、「映像復号装置」を「待機モードに設定する」のに対し、 引用発明は、「音声の入力、処理及び出力に関わる手段以外の手段」であり、 「音声の入力、処理及び出力に関わる手段以外の手段」に「正常モード」と(映像ミュート機能を実行する際の)「動作」しないモードを設け、 「音声の入力、処理及び出力に関わる手段以外の手段の電源およびバックライト電源のオフ指令」のとき、「音声の入力、処理及び出力に関わる手段以外の手段を動作しないモードに設定する」点 [相違点4[制御装置の制御対象に関する相違]←前述ク] 「制御装置」において「制御対象とする手段」が、 補正後発明は「音声復号装置、映像復号装置、および液晶パネル」であるのに対し、 引用発明は、制御対象とする手段が明らかでなく、 該制御対象とする手段に対して、 補正後発明は、「接続し」とするのに対し、 引用発明は、接続について明らかでなく、 制御対象とする手段に対して、 補正後発明は、「初期化」を行うのに対し、 引用発明は、「初期化」について明らかでない点 [相違点5[指令入力装置]] 「指令入力装置」について、 補正後発明は、「操作パネルに設けたキー、操作パネルに設けたタッチキー、赤外線受信装置のいずれかとされ」るのに対し、 引用発明は、該「赤外線受信装置」以外に、「液晶TV100のTV本体側」の「映像入/切ボタン204」あるいは「所定のメニュー項目を液晶パネル101等に表示させ、そのメニュー項目から映像ミュート機能を実行させるようにする」のいずれかである点 (4)判断 そこで、以下、上記相違点について検討する。 ア.相違点1について (ア)周知技術 テレビ放送を受信して映像表示する装置において、デジタル信号を扱うことは下記周知例1ないし7のように周知技術に過ぎず、その場合の構成として、 テレビチューナおよびデマルチプレクサによって、デジタル放送のテレビ信号を受信し、このテレビ信号を、チューナにより復号した上、映像伝送ストリームと音声伝送ストリームを生成し、 映像の復号装置によって、映像伝送ストリームを復号して映像信号を生成し、 音声の復号装置によって、音声伝送ストリームを復号して音声信号を生成することも、下記周知例1ないし3のように周知の構成である。 記(周知例) 周知例1.特開2005-252375号公報(実施例6参照) 周知例2.特開2005-218006号公報(実施の形態1参照) 周知例3.特開2004-312597号公報(第3の発明等参照) 周知例4.特開2000-209583号公報(図1の「画像信号符号化部2」) 周知例5.特開2003-199043号公報(図1の「MPEGエンコーダ部11」、段落【0054】-【0056】) 周知例6.国際公開2005/064940号パンフレット(Fig.1の「MPEG-2 DECODER」) 周知例7.特開2005-328263号公報(図1の「A/V ADC & MPEGエンコーダ16」、段落【0014】?【0016】) (イ)上記周知技術の引用発明への適用の容易性 引用例1の背景技術(記載c(段落【0002】))において、受信される音声がデジタル音声の場合に、映像ミュート付き(本願明細書でいう「ミュージックセンターに変身できる」)ディスプレイ装置が有用であることが示されており、デジタル音声がデジタル放送に含まれることは普通に知られていること、 上述の引用発明の概要とした引用例1の請求項23に係る発明においてアナログTVとは限定されていないこと、 を鑑みれば、引用発明をデジタル信号を扱うようにするために当該周知技術を適用することは当業者が容易に想到し得たことである。 (ウ)引用発明に上記周知技術を適用した際の構成 引用発明に、デジタル信号を扱うために上記周知技術を適用すれば、 「チューナ回路120」が、「デジタル放送のテレビ信号を受信」する「テレビチューナ」となるが、該「チューナ回路120」は、音声信号と映像信号を分けてから「入力切換回路126」に出力していたものであるから、音声に関する信号と映像に関する信号を分けるために「映像伝送ストリームと音声伝送ストリームを生成」する「デマルチプレクサ」も設けて、「入力切換回路126」に出力し、切換られた映像伝送ストリームおよび音声伝送ストリームを「映像復号装置」および「音声復号装置」により復号して、映像信号および音声信号を生成する構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことであり、 「入力回路112」から出力される信号も、同様に「映像伝送ストリム」と「音声伝送ストリム」とすることも、当業者が容易に想到し得たことであり、その際に「入力回路112」に「映像伝送ストリム」と「音声伝送ストリム」に変換する手段が必要となることも普通に認識されることである。 そして、引用発明に上記周知技術を適用する際に、「入力回路112」が「映像伝送ストリム」と「音声伝送ストリム」に変換する(補正後発明でいう「アナログ/デジタル変換回路」に相当する)構成とすることは当業者が容易に想到し得たことである。 よって、引用発明において、 「チューナー回路120」を「テレビチューナおよびデマルチプレクサ」により構成し、(デジタル放送の)「テレビ信号を」(受信し、このテレビ信号を、チューナにより)「復号した上、(第1)映像伝送ストリームと(第2)音声伝送ストリームを生成」する構成とし、 「入力回路112」を「映像伝送ストリム」と「音声伝送ストリム」に変換して生成する手段(補正後発明でいう「アナログ/デジタル変換回路」)とし、 音声伝送ストリームを復号して音声信号を生成する「音声復号装置」を設け、 映像伝送ストリームを復号して映像信号を生成する「映像復号装置」を設けることは当業者が容易に想到し得たことである。 なお、補正後発明における「映像音声アナログ/デジタル変換器」は、「映像音声信号を受信し、上記映像音声信号を変換した上、第2映像伝送ストリムと第2音声伝送ストリムを生成」と定義されるのみであり、明細書および補正後発明に従属する請求項(請求項6等)から見ても、「アナログ」を扱うことが必須のものではなく、単に、受信した信号を、接続先の「映像復号装置」および「音声復号装置」が扱える信号に変換するものと認められ、そのような構成とすることは上述のように当業者が容易に想到し得たことであるし、デジタル放送受信装置において、内部で扱うデータ形式にそろえるために外部からのアナログ信号入力をデジタル信号に符号化する手段を設けることは例えば上記周知例4-7記載のように普通に行われていることである。 (エ)まとめ 上述のように、引用発明に上記周知技術を適用して、 引用発明の 「テレビチューナ」は「テレビ信号をチューニングした上、映像信号と音声信号を生成」し、 「信号を受信する手段」は「入力回路112」であり、(受信した)「信号」を「音声信号および映像信号」として出力し、 「音声復号装置」および「映像復号装置」を有さず、 音声信号に関し、受信する信号がすでに「音声信号」であり、 映像信号に関し、受信する信号がすでに「映像信号」である 構成を、 「テレビチューナ」は「テレビ信号を復号した上、第1映像伝送ストリムと第1音声伝送ストリムを生成」とし、 「信号を受信する手段」は「映像音声アナログ/デジタル変換器」であり、(受信した映像音声)「信号を変換した上、第2映像伝送ストリムと第2音声伝送ストリムを生成」し、 「音声復号装置」を有し、 受信する信号の形態が「音声伝送ストリム」であり、 該「音声伝送ストリム」を「復号した上、音声信号を生成」し、 「映像復号装置」を有し、 受信する信号の形態が「映像伝送ストリム」であり、 該「映像伝送ストリム」を「復号した上、映像信号を生成」し とする構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。 イ.相違点2について 入力切換回路を後段の処理装置と併せて1つの装置とすることは普通に行われていることである。 また、引用発明における「入力切換回路」は、複数の「映像信号」と複数の「音声信号」を入力とし、1つの「映像信号」と1つの「音声信号」を選択して切り換えるものであり、 該切り換えは、入力された「映像信号」が「音声信号」として選択的に切り換えられたりするものではなく、 複数の「映像信号」から1つの「映像信号」が切り換えられ(映像信号切換部分)、複数の「音声信号」から1つの「音声信号」が切り換えられ(音声信号切換部分)るものであるから、該「入力切換回路」は、映像信号切換部分と音声信号切換部分に分けることができる。 よって、入力切換回路を後段の処理装置と併せて1つの装置とする際に、 該映像信号切換部分を、後段の処理装置(上述ア.で検討した映像復号装置)に設け、 該音声信号切換部分を、後段の処理装置(上述ア.で検討した音声復号装置)に設けることは、当業者が容易に想到し得たことであるから、 引用発明の「入力切換回路126」の「映像信号切換部分」(映像切換手段)および「音声信号切換部分」(音声切換手段)それぞれを、上述ア.で検討した「映像復号装置」および「音声復号装置」に併せて設けた構成とすることは当業者が容易に想到し得たことである。 ウ.相違点3について 上述ア.(ウ)で検討したように引用発明を「映像復号装置」を設けた構成とした場合に、該「映像復号装置」は、「音声の入力、処理及び出力に関わる手段以外の手段」であり、「音声の入力、処理及び出力に関わる手段以外の手段の電源およびバックライト電源のオフ指令時に」動作しないように制御されることとなり、そうした場合の「オフ指令」は、「映像の復号装置」にも及ぶから「映像復号装置電源およびバックライト電源のオフ指令」ということができ、 「動作しない」構成として、電源オフや、(完全な電源オフまではしないが省電力の)待機状態(モード)にすることは、普通に行われ、 電源オフに比べ待機モードが省電力性に劣り、立ち上がりが速くなることは普通に知られているから、 後者「待機状態(モード)」にすることは当業者が必要に応じて適宜設計すべき事項に過ぎない(省電力を最優先するのであれば前者を選択すべきだし、省電力としつつも立ち上がり時間も考慮するのであれば後者を選択すべきである)。 よって、引用発明の「音声の入力、処理及び出力に関わる手段以外の手段」に「正常モード」と(映像ミュート機能を実行する際の)「動作」しないモードを設け、「音声の入力、処理及び出力に関わる手段以外の手段電源およびバックライト電源のオフ指令」のとき、「音声の入力、処理及び出力に関わる手段以外の手段」を動作しないモードとする構成を、 「正常モードと待機モード」を設け、「映像復号装置電源およびバックライト電源のオフ指令」のとき「映像復号装置」を「待機モード」とする構成とすることは当業者が容易になし得たことである。 なお、上述の周知例1ないし3のおける映像復号装置においても、音声出力のみ行う際には、各復号装置は待機状態(完全な電源オフではない状態)としていることから見ても、待機モードとすることがよく行われていることが理解される。 エ.相違点4について 引用発明における「マイコン134」は、「音質、画質、画面の明るさ等の各種制御を行」うものであり、音声、画像、画面の明るさのための各処理手段に接続することはごく自然なことであり、 音声復号装置、映像復号装置、液晶パネルを設けた装置であれば、 「制御対象の手段」を、「音声復号装置、映像復号装置、液晶パネル」とし、該「制御対象の手段」のそれぞれに接続することは、ごく自然に想起されることである。 また、一般の処理装置において、信号処理手段と接続された中央制御装置が、該信号処理手段の各種初期化、作業モードの設定を行うことは普通のことであるから、 引用発明において、上記「音声復号装置、映像復号装置、液晶パネルのそれぞれに接続」する構成とする際に、それぞれの「接続」先の構成に対し、 (音声の入力、処理及び出力に関わる手段以外の手段に対する動作モード、非動作モードの設定以外にも)各種「作業モード」を「設定」する構成とすることは普通に想起され、 引用発明における「マイコン134」において、「メイン電源が切られた後は設定された映像ミュートモードをクリアーする」といった処理を行っていることから見ても、「マイコン134」は、単に指令があった時だけの(接続された手段への制御信号等による)モードの設定にとどまらず、初期の設定に関する処理も行うものと認められ、初期の設定(「初期化」)に関する制御をも、接続された手段に対して行うことは当業者が容易に想到し得たことである。 よって、引用発明における「マイコン134」が、「制御対象の手段」の初期化、作業モードを設定する構成とすることは当業者が容易に想到し得たことである。 したがって、引用発明における「マイコン134」を「音声復号装置、映像復号装置および液晶パネルに接続」する構成とし、 その接続された「音声復号装置、映像復号装置および液晶パネル」に対する初期化および作業モードを設定する構成とすることは当業者が容易になし得たことである。 オ.相違点5について 引用発明は、「指令入力装置」として、「赤外線受信装置」以外にも「液晶TV100のTV本体側」の「映像入/切ボタン204」あるいは「所定のメニュー項目を液晶パネル101等に表示させ、そのメニュー項目から映像ミュート機能を実行させるようにする」ことできるものであり、各種指令入力装置が採用しうるものと認められ、このような指令入力装置として、「操作パネルに設けたキー」、「操作パネルに設けたタッチキー」はよく知られているものであるから、 「指令入力装置」として、「赤外線受信装置、操作パネルに設けたキー、操作パネルに設けたタッチキー、のいずれか」とすることは当業者が容易に想到し得たことである。 カ.まとめ 以上のように、上記相違点1ないし5は、当業者が容易に想到し得たものと認められ、また、補正発明を全体としてみても格別のものはなく、その作用効果も、上記構成の採用に伴って当然に予測される程度のものにすぎず、格別顕著なものがあるとは認められない。 したがって、補正発明は、引用例1に記載された発明および周知技術に基づいて、当業者が容易に発明することができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 (5)むすび 以上のとおりであるから、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3 本願発明について 1.本願発明 本願の請求項1乃至17に係る発明は、本願明細書および図面(平成21年7月14日付けの手続補正書により補正された明細書及び図面)の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1乃至17に記載したとおりのものであるところ、そのうち、請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、下記のとおりである。 記(本願発明) 液晶テレビが音声のみ放送する時に、液晶パネルのバックライト電源を切断する液晶テレビにおいて、 テレビチューナ、映像音声アナログ/デジタル変換器、音声復号装置、映像復号装置、液晶パネル、制御装置及び指令入力装置を含み、 上記テレビチューナはテレビ信号を受信し、このテレビ信号を復号した上、第1映像伝送ストリムと第1音声伝送ストリムを生成し、 上記映像音声アナログ/デジタル変換器は映像音声信号を受信し、上記映像音声信号を変換した上、第2映像伝送ストリムと第2音声伝送ストリムを生成し、 上記音声復号装置は上記テレビチューナと上記映像音声アナログ/デジタル変換器に接続し、第1音声伝送ストリムと第2音声伝送ストリムを受信し、並びに選択により、第1音声伝送ストリムと第2音声伝送ストリムを復号した上、音声信号を生成する、 上記映像復号装置は、上記テレビチューナと上記映像音声アナログ/デジタル変換器に接続し、上記第1映像伝送ストリムと第2映像伝送ストリムを受信し、並びに選択により第1映像伝送ストリムと第2映像伝送ストリムを復号した上、映像信号を生成し、上記映像復号装置は正常モードと待機モードを設け、 上記液晶パネルは上記映像信号を受信し再生し、上記液晶パネルにバックライト制御端を設け、上記バックライト制御端に第1状態と第2状態を設け、上記液晶パネルは選択により、第1状態として上記液晶パネルのバックライト電源をオンするか、または第2状態として上記液晶パネルのバックライト電源をオフにし、 上記制御装置は上記音声復号装置、上記映像復号装置、および上記液晶パネルに接続し、上記制御装置は上記音声復号装置、上記映像復号装置、および上記液晶パネルに対する初期化および作業モードを設定し、 上記指令入力装置は制御装置に接続し指令を受信し、 そのうち、上記指令入力装置が受信した指令は映像復号装置電源およびバックライト電源のオフ指令のとき、上記制御装置より制御信号を生成し、上記バックライト制御端を第2状態に設定して、上記液晶パネルを駆動して、バックライト電源をオフさせ、上記映像復号装置を待機モードに設定することを特徴とする液晶テレビ。 2.引用発明 原査定の拒絶理由に引用された引用例1およびその記載事項は、前記第2 4.(2)に記載したとおりである。 3.対比・判断 本願発明は、前記補正後発明から、前記第2 3.で認定したとおりの前記補正事項3による限定を省き、前記補正事項1の不明りょうな記載の釈明、前記補正事項2,4,5による誤記の訂正を元に戻したものであり、 前記補正事項1,2,4,5については、前述のようにその把握される内容に変わりはないところ、 上記限定を有する補正発明が、前記引用例1に記載された発明および周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであることは前記第2 4.(3)、(4)で認定、判断したとおりであり、また、本願発明を全体としてみても格別なものはなく、その作用効果も、上記構成の採用に伴って当然に予測される程度のものにすぎず、格別顕著なものがあるとは認められない。 したがって、本願発明も、前記引用例1に記載された発明および周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 4.むすび 以上、本願の請求項1に係る発明は、引用例1に記載された発明および周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 したがって、本願の他の請求項について検討するまでもなく、本願は拒絶をするべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2011-07-04 |
結審通知日 | 2011-07-05 |
審決日 | 2011-07-26 |
出願番号 | 特願2006-66614(P2006-66614) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
Z
(H04N)
P 1 8・ 575- Z (H04N) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 後藤 嘉宏 |
特許庁審判長 |
奥村 元宏 |
特許庁審判官 |
梅本 達雄 渡邊 聡 |
発明の名称 | ミュージックセンターに変身できる液晶テレビ |
代理人 | 白石 光男 |
代理人 | 杉山 秀雄 |
代理人 | 竹本 松司 |
代理人 | 魚住 高博 |
代理人 | 手島 直彦 |
代理人 | 湯田 浩一 |