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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A63F
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 A63F
管理番号 1250647
審判番号 不服2010-24281  
総通号数 147 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2012-03-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-10-28 
確定日 2012-01-19 
事件の表示 特願2004-109366「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成17年10月20日出願公開、特開2005-287902〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第一.手続の経緯
本願は、平成16年4月1日の出願であって、拒絶理由に対して平成22年1月27日付けで手続補正がなされ、その後、同年7月27日付けでなされた拒絶査定に対し、同年10月28日に拒絶査定不服審判が請求されるとともに、手続補正がなされたものである。
また、当審において、平成23年5月17日付けで審査官による前置報告書の内容を添付して審尋を行い、請求人から同年6月29日に回答書が提出されている。

第二.平成22年10月28日付けの手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成22年10月28日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。

[理由]
1.本件補正後の本願発明
本件補正により補正された、特許請求の範囲の請求項1記載の発明(以下「本願補正発明」という。)は次のとおりのものと認める。
「 遊技機本体の前面に開閉可能に設けられる前面扉の後面に実装基板を取り付けるとともに、該実装基板の前面に、前記遊技機本体に設けられる制御基板の制御信号に基づいて、所定の遊技情報を、前記前面扉に設けられる表示窓を透して、前記表示窓の前面に表示可能な発光素子を実装した遊技機において、
前記前面扉(当審注:「前扉」とあるが誤記と認める。)の後面に対向する前記実装基板の前面は、各種遊技状況に応じて発光可能な前記発光素子、電気素子、及び前記制御基板と前記実装基板とを接続するハーネスのコネクタが接続される基板用コネクタを実装すると共にプリント配線が施される実装面とし、前記実装基板の後面は、前記発光素子、前記電気素子を一切設けない半田付け面とし、
前記発光素子は、前記表示窓に対向する箇所に配置され、
前記基板用コネクタは、前記発光素子及び前記表示窓の下方にあって、前記ハーネスのコネクタが差し込まれる差込口が下方へ向くように実装され、
前記実装基板は、前記基板用コネクタが実装される位置の下方に、前記基板用コネクタに接続されるハーネスが前記前面扉(当審注:同上)の後面に対向する前記実装基板の前面から後面へ向けて通過可能な下方が開口する切欠部を有し、
前記ハーネスの配線を下向きにして前記ハーネスを前記表示窓に露呈することなく配線したことを特徴とする遊技機。」
(下線部は補正によって追加又は変更された箇所。)

2.補正要件(目的)の検討
請求項1についての補正は、発明を特定するために必要な事項である、「実装基板」について、「前面扉の後面に対向する」、「前記前面扉の後面に対向する前記実装基板の前面から後面へ向けて通過可能な下方が開口する」及び「前記ハーネスの配線を下向きにして前記ハーネスを前記表示窓に露呈することなく配線したこと」を付加する補正である。
してみると、前記各補正は、補正前の発明特定事項を限定する補正であるから、特許請求の範囲の減縮を目的とする補正に相当する。
よって、本件補正は、平成18年法律55号による改正前の特許法(以下「改正前特許法」という。)17条の2第4項2号に該当する。

3.補正要件(独立特許要件:特許法29条2項)の検討
(1)引用された文献の記載事項
原査定の拒絶の理由に引用された特開2001-113005号公報(以下「引用文献」という。)には、図面とともに、以下の事項が記載されている。
【0005】【発明の実施の形態】図1(正面図)は遊技機としてのパチンコ機1を示し、このパチンコ機1は、カードユニット20と対をなし、このカードユニット20にはカードリーダ(図示略)が内蔵してある。又、このカードユニット20の正面パネル21には、このカードユニットの作動が有効であるときの表示ランプやカード挿入口22が設けてある。一方、パチンコ機の全面パネル11に取り付けてある供給皿12には、前記カードユニット20の操作釦等が配設してあり、具体的には、前記カード挿入口22に挿入されたカードの残高(度数)等を表示する表示器13a、遊技者の操作によりカードユニット20を介してパチンコ機に貸球を供給する変換釦13b、カード返却用の返却釦13cが設けてある。
【0007】前記可変表示器Lには、複数の変動図柄を介して可変表示ゲームを行う液晶式の表示画面LAが設けてある。この表示画面LAには、種々の情報が表示される他、遊技球が前記始動口5a、5に入賞すると、図柄変動信号を発して可変表示ゲームが開始され、大当たり、外れ等に対応して、第1図柄表示部L1、第2図柄表示部L2、第3図柄表示部L3に図柄「0?9」(10種類)の図柄が表示される。そして、大当たり(特別遊技状態)のときには、第1図柄表示部L1、第2図柄表示部L2、第3図柄表示部L3には、図柄「0、0、0」?「9、9、9」の10通りの同じ図柄(大当たり図柄)を確定表示した後に、大当たり(特別遊技状態)として、大入賞器30の扉が所定時間、開成して多量の賞品球の払出を可能とする。さらに、可変表示ゲームや大当たり時等、遊技状態によって、可変表示器Lやサイドランプ7a、7b等が点滅または点灯し、遊技を盛り上げる構成となっている。
【0008】次に、前記図柄表示器Lに取り付ける電気配線基板60の構成について、図2を参照して説明する。尚、図2(A)はLEDを取り付けた状態の電気配線基板60の表正面図、図2(B)は電気配線基板60の側面図、図3は電気配線基板に配線コードを取り付けた状態の斜視図、図4は遊技盤(図示略)に取り付けた可変表示器(固定体)に電気配線基板を取り付けた状態の斜視図である。
【0009】図柄表示器Lは、ほぼ四角の表示枠40の中央に、複数の変動図柄を介して可変表示ゲーム等を行う液晶の表示画面LAが取付可能になっている。又、前記表示枠40は透光性を有する部材等で形成され、その裏面に電気配線基板60の切欠部66が中向きとなるよう位置し取り付けられた基板設置カバー41を表示枠に固定し、遊技盤(図示略)にビス孔53を介してビス止めされる。一方、前記電気配線基板60は、合成樹脂製のプリント基板であって、両面にプリント配線(図示略)が施してある。又、電気配線基板60の表面側60aには、前記プリント配線に電気的に結線しているLED64と雄型のコードコネクタ62が取り付けてある。又、電気配線基板60の上下部には、基板設置カバーに取り付けるビス孔63が形成されている。
【0010】電気配線基板60の表面には、LED等の電気部品と配線取り出し口が側方を向く構成のコードコネクタ62を設け、配線端子コネクタ67Aを取り付けた状態の配線コード68をコードコネクタ62に結合し、且つ、電気配線基板60の裏面側に導く。さらに電気配線基板側端部には配線コードのずれを防止する切欠部66が形成されている。尚、他の配線端子コネクタ67Bは図示略の電源コネクタと結合する。
【0012】次に、前記構成の電気配線基板60の取り付け方について説明する。先ず、LED64を実装し、コードコネクタ62に配線端子コネクタ67Aを結合し、配線コード68を切欠部66を介して電気配線基板60の表面側60aから裏面側60bに配線することとなる(図3)。さらに、切欠部66は、配線コード68ほどの大きさであるため、電気配線基板60から配線コード68がはみ出すことがなく、ずれを生じることもなく、断線するおそれもない。そして、電気配線基板60の表面側60aのビス孔63を介して、基板設置カバー41にビス止めし、基板設置カバー41を表示枠40に固定することによって、LED64は透光性の表示枠40の裏面に位置することとなり、前記配線端子コネクタ67Bを電源コネクタ(図示略)と結合することによって、前記LED64は点灯可能となる。(図4)

摘記した上記の記載や図面等によれば、引用文献には、以下の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。
「 遊技盤にビス止めされる表示枠40の裏面に電気配線基板60の切欠部66が中向きとなるよう位置するパチンコ機1において、
前記電気配線基板60は、両面にプリント配線が施してあり、表面側60aには前記プリント配線に電気的に結線しているLED64等の電気部品と配線取り出し口が側方を向く構成のコードコネクタ62を設け、前記LED64は透光性の前記表示枠40の裏面に位置し、配線端子コネクタ67Aを取り付けた状態の配線コード68を前記コードコネクタ62に結合し、
前記配線コード68を、前記切欠部66を介して前記電気配線基板60の前記表面側60aから裏面側60bに配線したパチンコ機1。」

(2)引用発明と本願補正発明との対比
そこで、本願補正発明と引用発明とを比較すると、引用発明の「表示枠40」は、本願補正発明の「表示窓」に相当し、以下同様に、
「電気配線基板60」は「実装基板」に、
「切欠部66」は「切欠部」に、
「パチンコ機1」は「遊技機」に、
「表面側60a」は「前面」に、
「LED64」は「発光素子」に、
「配線取り出し口」は「ハーネスのコネクタが差し込まれる差込口」に、
「コードコネクタ62」は「基板用コネクタ」に、
「配線端子コネクタ67A」は「コネクタ」に、
「配線コード68」は「ハーネス」に、それぞれ相当する。
さらに、引用文献の記載等からみて、以下のことがいえる。

a.引用発明の「遊技盤」が「パチンコ機1」本体の前面に設けられ、「表示枠40」がその「遊技盤」に設けられた開口に挿入されビス止めされていることは、引用文献の図1及び図4からみて明らかである。
そして、引用発明の「電気配線基板60」は、引用文献の図4からみて表示枠40の最も裏面側に位置しているから、遊技盤の裏面側に取り付けられているといえる。
また、引用発明の「電気配線基板60」の表面側60aにはLED64を設けており、該LED64は、引用文献の段落【0007】からみて、遊技状態によって点滅または点灯するものと認められるから、パチンコ機1本体に設けられる制御基板の制御信号に基づいて、所定の遊技情報を、表示枠40を透して、該表示枠40の前面に表示可能なものといえる。
そうすると、引用発明の「パチンコ機1」と本願補正発明の「遊技機」は、“遊技機本体の前面に設けられる部材の裏面側に実装基板を取り付けるとともに、該実装基板の前面に、前記遊技機本体に設けられる制御基板の制御信号に基づいて、所定の遊技情報を、前記部材に設けられる表示窓を透して、前記表示窓の前面に表示可能な発光素子を実装した”点で共通している。

b.引用発明の「電気配線基板60」の「表面側60a」は、上記a.で述べたことから、遊技盤の後面に対向しているといえる。
また、該「表面側60a」には、LED64等の電気部品とコードコネクタ62を設けており、上記a.で述べたように、LED64は各種遊技状況に応じて発光可能であり、その点滅または点灯はパチンコ機1本体に設けられる制御基板の制御信号に基づいており、かつ、LED64に制御信号を送るための構成は配線コード68以外にないから、引用発明の「配線コード68」は制御基板と電気配線基板60とを接続するものということができる。
そうしてみると、本願補正発明の「実装基板の前面」に相当する引用発明の「電気配線基板60」の「表面側60a」は、本願補正発明の「各種遊技状況に応じて発光可能な前記発光素子、電気素子、及び前記制御基板と前記実装基板とを接続するハーネスのコネクタが接続される基板用コネクタを実装すると共にプリント配線が施される実装面とし」に相当する構成を有しているといえる。

c.引用発明の「電気配線基板60」は、両面にプリント配線が施してあるが、その裏面(本願補正発明の「実装基板の後面」に相当)に、LED64等の電気部品やコードコネクタ62を設けていないことは、引用文献の図2(B)から明らかであるので、引用発明の「電気配線基板60」の裏面と、本願補正発明の「実装基板の後面」は、“前記発光素子、前記電気素子を一切設けない面”となっている点では共通している。

d.上記a.で述べたとおり、引用発明のLED64は、点滅または点灯により所定の遊技情報を、表示枠40を透して、該表示枠40の前面に表示可能なものであり、該表示枠40は本願補正発明の「表示窓」に相当するから、引用発明は、本願補正発明の「前記発光素子は、前記表示窓に対向する箇所に配置され」に相当する構成を有しているといえる。

e.引用発明の「切欠部66」は「コードコネクタ62」の側方に中向きに設けられており、「配線コード68」を「前記切欠部66を介して前記電気配線基板60の表面側60aから裏面側60bに配線」しているので、引用発明の「電気配線基板60」と本願補正発明の「実装基板」は、“前記基板用コネクタが実装される位置の近傍に、前記基板用コネクタに接続されるハーネスが前記部材の後面に対向する前記実装基板の前面から後面へ向けて通過可能な切欠部を有し”ている点で共通している。

以上を総合すると、両者は、
「 遊技機本体の前面に設けられる部材の裏面側に実装基板を取り付けるとともに、該実装基板の前面に、前記遊技機本体に設けられる制御基板の制御信号に基づいて、所定の遊技情報を、前記部材に設けられる表示窓を透して、前記表示窓の前面に表示可能な発光素子を実装した遊技機において、
前記部材の後面に対向する前記実装基板の前面は、各種遊技状況に応じて発光可能な前記発光素子、電気素子、及び前記制御基板と前記実装基板とを接続するハーネスのコネクタが接続される基板用コネクタを実装すると共にプリント配線が施される実装面とし、前記実装基板の後面は、前記発光素子、前記電気素子を一切設けない面とし、
前記発光素子は、前記表示窓に対向する箇所に配置され、
前記実装基板は、前記基板用コネクタが実装される位置の近傍に、前記基板用コネクタに接続されるハーネスが前記部材の後面に対向する前記実装基板の前面から後面へ向けて通過可能な切欠部を有した遊技機。」
の点で一致し、以下の点で相違している。

[相違点1]本願補正発明の「実装基板」は、「遊技機本体の前面に開閉可能に設けられる前面扉の後面」に取り付けられるのに対し、引用発明の「電気配線基板60」は、パチンコ機1本体の前面に設けられる遊技盤にビス止めされる表示枠40の裏面に位置している点。

[相違点2]“前記発光素子、前記電気素子を一切設けない面”に関して、本願補正発明は半田付け面としているのに対し、引用発明はプリント配線が施してあり半田付け面となっているか明らかでない点。

[相違点3]本願補正発明の「基板用コネクタ」は、「前記発光素子及び前記表示窓の下方にあって、前記ハーネスのコネクタが差し込まれる差込口が下方へ向くように実装され」るのに対し、引用発明の「コードコネクタ62」は、LED及び表示枠40の下方になく、配線取り出し口(本願補正発明の「ハーネスのコネクタが差し込まれる差込口」に相当)が側方を向いている点。

[相違点4]本願補正発明の「切欠部」は、前記基板用コネクタが実装される位置の下方が開口しているのに対し、引用発明の「切欠部66」はコードコネクタ62の側方に中向きに設けられている点。

[相違点5]本願補正発明は、「前記ハーネスの配線を下向きにして前記ハーネスを前記表示窓に露呈することなく配線した」ものであるのに対し、引用発明は「配線コード68」が下向きに配線されておらず、「表示枠40」に露呈することがないものか明らかでない点。

(3)相違点の検討及び判断
[相違点1について]
スロットマシンにおいて、本体の前面に開閉可能に設けられた前面扉を備えるとともに、発光素子などの表示手段を実装した基板を、その前面扉の後面に取り付けることは、例えば、特開2000-140196号公報(特に、段落【0015】及び図3)や特開2002-233606号公報(特に、段落【0048】及び図2)に記載されるように、従来周知の技術(以下「周知技術1」という。)である。
そして、引用文献の段落【0014】には「パチンコ機に限らず、スロットマシン等、他の遊技機においても有効な手段である。」と記載されているので、引用発明の電気配線基板60をスロットマシン本体の前面に開閉可能に設けられる前面扉の後面に取り付けるようにして、上記相違点1に係る本願補正発明のような構成とすることは、遊技機における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に想到できることである。

[相違点2について]
基板の表面に電子部品を実装し、裏面を半田付け面とすることは、例えば、特開平7-112055号公報(特に、段落【0002】及び図1)や特開平11-197331号公報(特に、段落【0003】)に記載されるように、遊技機の分野において従来周知の技術(以下「周知技術2」という。)である。
そして、引用発明においても、引用文献の図2の記載からみて、電気配線基板60の裏面に突き出たLED64等のリード部分を何らかの手段により固定又は電気的接続を行うことは明らかであるから、電気配線基板60の裏面を半田付け面として、上記相違点2に係る本願補正発明のような構成とすることは、当業者が容易に想到できることである。

[相違点3?5について]
相違点3?5は、密接に関連しているので、合わせて検討する。
遊技機の基板間を接続するハーネスの配線方向は、例えば、特開平10-118287号公報(特に、図2)や特開2003-135657号公報(特に、図6)に示されるように様々である。
また、表示制御装置のコネクタからハーネスを下方に引出し、そのコネクタから見て表示制御装置の背後へハーネスを引き回すことも、例えば、特開2000-107374号公報(特に、段落【0018】及び図13)や特開2001-198286号公報(特に、段落【0035】及び図7)に記載されるように、遊技機の分野において従来周知の技術(以下「周知技術3」という。)である。
さらに、遊技機において、ハーネスが表示器の前にかからないようにすることはもちろん、ハーネス自体が遊技者から見えないように配置することも、ごく普通に行われている事項である。
よって、引用発明の「配線取り出し口が側方を向く構成のコードコネクタ62」を、配線取り出し口が下方を向く構成のコードコネクタとし、該コードコネクタをLED64及び表示枠40の下方に配置するとともに、「切欠部66」を配線取り出し口の下方とし、配線コード68を電気配線基板60の背後へ引き回して表示枠40に露呈することのないようにして、上記相違点3?5に係る本願補正発明のような構成とすることは、当業者が容易に想到できることである。

(4)まとめ
以上のように上記相違点1?5は、いずれも当業者が容易に想到できるものであり、本願補正発明の作用効果も、引用発明及び周知技術1?3に基づいて当業者が予測できる範囲のものである。
よって、本願補正発明は、引用発明及び周知技術1?3に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであって、特許法29条2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができない。

第三.本願発明について
1.本願発明
平成22年10月28日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、同年1月27日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。
「 遊技機本体の前面に開閉可能に設けられる前面扉の後面に実装基板を取り付けるとともに、該実装基板の前面に、前記遊技機本体に設けられる制御基板の制御信号に基づいて、所定の遊技情報を、前記前面扉に設けられる表示窓を透して、前記表示窓の前面に表示可能な発光素子を実装した遊技機において、
前記実装基板の前面は、各種遊技状況に応じて発光可能な前記発光素子、電気素子、及び前記制御基板と前記実装基板とを接続するハーネスのコネクタが接続される基板用コネクタを実装すると共にプリント配線が施される実装面とし、前記実装基板の後面は、前記発光素子、前記電気素子を一切設けない半田付け面とし、
前記発光素子は、前記表示窓に対向する箇所に配置され、
前記基板用コネクタは、前記発光素子及び前記表示窓の下方にあって、前記ハーネスのコネクタが差し込まれる差込口が下方へ向くように実装され、
前記実装基板は、前記基板用コネクタが実装される位置の下方に、前記基板用コネクタに接続されるハーネスが前後方向へ挿通可能な切欠部を有することを特徴とする遊技機。」

2.特許法29条2項の検討
(1)引用文献記載事項
原査定における引用文献及びその記載事項は、上記「第二.3.(1)」に記載したとおりである。

(2)引用発明と本願発明との対比及び判断
本願発明は、上記「第二」で検討した本願補正発明から、「実装基板」について、その限定事項である「前面扉の後面に対向する」、「前記前面扉の後面に対向する前記実装基板の前面から後面へ向けて通過可能な下方が開口する」及び「前記ハーネスの配線を下向きにして前記ハーネスを前記表示窓に露呈することなく配線したこと」という構成を省いたものといえる。
そうすると、本願発明の構成要件を全て含み、さらに他の構成要件を付加したものに相当する本願補正発明が、上記「第二.3.(3)及び(4)」に記載したとおり、引用発明及び周知技術1?3に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、同様の理由により、引用発明及び周知技術1?3に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

(3)まとめ
以上のとおり、本願発明は、引用発明及び周知技術1?3に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。

第四.むすび
本願発明は、特許法29条2項の規定により特許を受けることができないから、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2011-11-21 
結審通知日 2011-11-22 
審決日 2011-12-05 
出願番号 特願2004-109366(P2004-109366)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (A63F)
P 1 8・ 121- Z (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 薄井 義明  
特許庁審判長 小原 博生
特許庁審判官 澤田 真治
瀬津 太朗
発明の名称 遊技機  
代理人 竹沢 荘一  
代理人 中馬 典嗣  
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