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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) A63F
管理番号 1250983
審判番号 不服2010-23738  
総通号数 147 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2012-03-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-10-21 
確定日 2012-01-26 
事件の表示 特願2000-355100「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成14年 5月28日出願公開、特開2002-153640〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第一.手続の経緯
本願は、平成12年11月22日の出願であって、拒絶理由通知に対応して平成22年5月24日に手続補正書が提出され、同年8月12日付けでなされた拒絶査定に対し、同年10月21日に拒絶査定不服審判が請求されるとともに、手続補正がなされた。
審判合議体は、平成23年2月10日付けで審査官による前置報告書の内容を添付して審尋を行い、請求人から同年3月31日に回答書が提出された。
その後、審判合議体は、平成23年8月24日付けで平成22年10月21日の手続補正を却下するとともに拒絶理由を通知し、これに対して平成23年10月19日に手続補正がなされた。

第二.本願発明
本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、平成23年10月19日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。
「 遊技者にとって有利な当り遊技状態を生起させるか否かを決定するための抽選を実行する抽選手段と、
識別情報を表示可能な表示領域を複数有する表示装置と、
前記抽選が実行された場合に、前記複数の表示領域のそれぞれにおいて、前記識別情報の変動表示を行った後、前記識別情報の仮停止表示を行い、その後、前記識別情報の停止表示を行って、該複数の表示領域において停止表示された前記識別情報の組み合わせによって該抽選の結果を表示する表示制御手段と、を備えた遊技機において、
前記表示制御手段は、
それぞれの表示領域における前記変動表示の開始時期が、前記複数の表示領域で互いに異なるように、所定順序で、それぞれの表示領域における前記変動表示を開始し、
前記複数の表示領域の全てにおいて前記変動表示が開始された後に、それぞれの表示領域における前記仮停止表示の開始時期が、前記複数の表示領域で互いに異なるように、前記所定順序と同一の順序で、それぞれの表示領域における前記仮停止表示を開始し、
前記仮停止表示として、当り有効ライン上において前記識別情報を前記変動表示が行われる方向に沿って揺動させるとともに、該当り有効ライン上の識別情報の前後の識別情報を、該前後の識別情報の両方が表示されている状態で、前記当り有効ライン上の識別情報とともに揺動させる表示を行い、
前記複数の表示領域の全てにおいて前記仮停止表示が開始された後に、それぞれの表示領域において前記停止表示を行う時期が、前記複数の表示領域で互いに一致するように、それぞれの表示領域における前記停止表示を行うことによって、
前記複数の表示領域において前記所定順序で時期をずらして前記変動表示及び前記仮停止表示のそれぞれが開始された前記識別情報が、該複数の表示領域において同時に停止表示されることを特徴とする遊技機。」

第三.特許要件(特許法第29条第2項)の検討
1.引用刊行物記載事項
審判合議体が通知した拒絶理由に引用された特開2000-225250号公報(以下「引用文献A」という。)には以下の事項が記載されている。

【0009】【課題を解決するための手段】本発明による遊技機は、表示状態が変化可能な表示領域を有する可変表示部を含み、変動開始の条件の成立に応じて表示領域に表示される識別情報の変動を開始し、識別情報の表示結果があらかじめ定められた特定表示態様となったことを条件として遊技者に所定の遊技価値が付与可能となる遊技機であって、遊技の進行を制御する遊技制御手段と、可変表示部の表示制御を行う表示制御手段とを備え、遊技制御手段は、大当りとするか否か決定する大当り決定手段と、少なくとも可変表示部における識別情報の変動時間と確定識別情報を決定する表示内容決定手段と、識別情報の変動開始の条件の成立に応じて可変表示部の表示状態を変化させるためのコマンドを表示制御手段に出力するコマンド出力手段とを含み、遊技制御手段は、表示内容決定手段の決定にもとづいて、少なくとも識別情報の変動開始から確定までの期間の変動時間を特定可能なコマンドと確定識別情報を特定可能なコマンドを、識別情報の変動を開始するのに関連した時期に送出可能であり、識別情報を確定させるのに関連した時期に識別情報の確定を示すコマンドを送出可能あるように構成されている。
【0054】次に、始動入賞口14への入賞にもとづいて可変表示部9に可変表示される図柄の決定方法について図9?図11のフローチャートを参照して説明する。図9は打球が始動入賞口14に入賞したことを判定する処理を示し、図10は可変表示部9の可変表示の停止図柄を決定する処理を示す。図11は、大当りとするか否か決定する処理を示すフローチャートである。
【0068】図12は、CPU56が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。図12に示す特別図柄プロセス処理は、図7のフローチャートにおけるステップS11の具体的な処理である。CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う際に、その内部状態に応じて、図12に示すステップS300?S309のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理が実行される。
【0071】全図柄変動開始処理(ステップS304):可変表示部9において全図柄が変動開始されるように制御する。このとき、表示制御基板80に対して、左右中最終停止図柄と変動態様を指令する情報とが送信される。また、可変表示部9に背景やキャラクタも表示される場合には、それに応じた表示制御コマンドデータが表示制御基板80に送出されるように制御する。
【0089】以下、図22?図27を参照して図柄の変動パターンの例について説明する。図22は、各変動パターンを構成するパターン(変動状態)を示す説明図である。図23は、リーチとしないはずれ時の図柄の変動の一例を示すタイミング図である。また、図24?図27は、リーチ時(大当りの場合および大当りとしない場合)の図柄の変動の一例を示すタイミング図である。また、コマンドA0は、変動の開始から確定までを示すものである。
【0090】この実施の形態では、はずれ時には、図23(A)に示すように、可変表示部9における「左」の図柄表示エリアにおいて、まず、パターンaに従って図柄の変動が行われる。パターンaは、図22に示すように、少しずつ変動速度が上がるパターンである。その後、パターンbの一定速の変動が行われ、停止図柄の3図柄前の図柄が表示されるように制御された後、パターンc従って3図柄の変動が行われる。パターンcは、図22に示すように、徐々に遅くなって停止するパターンである。
【0091】また、可変表示部9における「右」の図柄表示エリアにおいて、パターンaに従って図柄の変動が行われる。その後、一定速変動の後、停止図柄の3図柄前の図柄が表示されるように制御された後、パターンcに従って図柄の変動が行われる。「中」の図柄表示エリアにおいても、まず、パターンaに従って図柄の変動が行われる。その後、一定速変動の後、停止図柄の3図柄前の図柄が表示されるように制御された後、パターンcに従って図柄の変動が行われる。
【0092】なお、表示制御基板80の表示制御用CPU101は、中図柄が確定するまで、左右図柄を変動方向の正方向と逆方向に繰り返し変動させる。すなわち、左右図柄を、いわゆる揺れ変動状態に表示制御する。揺れ変動とは、図柄が上下に揺れる表示されることをいう。また、揺れ変動は、最終停止図柄(確定図柄)が表示されるまで行われる。そして、主基板31から全図柄停止を指示する表示制御コマンドを受信すると、左右図柄の揺れ変動状態を終了させて左右中図柄が動かない確定状態になる。なお、中図柄も、パターンcによる変動の後に揺れ動作を行い、その後確定状態になるようにしてもよい。
【0180】なお、上記の実施の形態では、前述した揺れ動作状態と確定状態とを含めて停止状態と定義している。すなわち、その状態において表示されている図柄が次の図柄に変更されることのない場合には、それを停止状態と定義している。

引用文献Aには「識別情報」と「図柄」の用語が混在しているが、発明を把握し易くするために「図柄」に統一して発明を認定した。
また、図23(A)、摘記した引用文献Aの段落【0009】、【0089】?【0092】及び【0180】によれば、「可変表示部9における左・右・中の表示領域において図柄の変動が開始された後に、左・右・中の順序で、それぞれの表示領域において揺れ変動を行い、前記揺れ変動として、表示されている図柄を次の図柄に変更させることなく変動方向の正方向と逆方向に繰り返し変動させる表示を行うとともに、前記左・右・中の表示領域において前記揺れ変動が開始された後に、全図柄停止を指示する表示制御コマンドを受信すると、それぞれの表示領域において前記揺れ変動を終了させて図柄が動かない確定状態になることによって、前記左・右・中の表示領域において前記左・右・中の順序で時期をずらして前記揺れ変動が開始された前記図柄が、前記左・右・中の表示領域において停止表示される」ことが記載されていると認められる。
そして、摘記した上記の記載や図面等によれば、引用文献Aには、以下の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認めることができる。
「 大当りとするか否か決定する大当り決定手段と、
表示状態が変化可能な表示領域を有する可変表示部9と、
該可変表示部9における図柄の変動時間と確定図柄を決定する表示内容決定手段と、変動開始の条件の成立に応じて前記表示領域に表示される図柄の変動を開始し、前記可変表示部9の表示制御を行う表示制御手段と、前記表示内容決定手段の決定にもとづいて、少なくとも図柄の変動開始から確定までの期間の変動時間を特定可能なコマンドと確定図柄を特定可能なコマンドを送出可能な遊技制御手段と、を備えた遊技機において、
全図柄変動開始処理により、前記可変表示部9において全図柄が変動開始されるように制御し、
前記可変表示部9における左・右・中の表示領域において図柄の変動が開始された後に、左・右・中の順序で、それぞれの表示領域において揺れ変動を行い、
前記揺れ変動として、表示されている図柄を次の図柄に変更させることなく変動方向の正方向と逆方向に繰り返し変動させる表示を行い、
前記左・右・中の表示領域において前記揺れ変動が開始された後に、全図柄停止を指示する表示制御コマンドを受信すると、それぞれの表示領域において前記揺れ変動を終了させて図柄が動かない確定状態になることによって、
前記左・右・中の表示領域において前記左・右・中の順序で時期をずらして前記揺れ変動が開始された前記図柄が、前記左・右・中の表示領域において停止表示される遊技機。」

2.引用発明と本願発明との対比
本願発明と引用発明とを比較すると、引用発明の「大当りとするか否か決定する大当り決定手段」は、本願発明の「遊技者にとって有利な当り遊技状態を生起させるか否かを決定するための抽選を実行する抽選手段」に相当し、以下同様に、
「図柄」は「識別情報」に、
「左・右・中の表示領域」は「複数の表示領域の全て」に、
「図柄の変動が開始された後」は「変動表示が開始された後」に、
「変動方向の正方向と逆方向に繰り返し変動させる」は「前記変動表示が行われる方向に沿って揺動させる」に、
「揺れ変動を終了させて図柄が動かない確定状態になる」は「識別情報の停止表示を行う」に、それぞれ相当する。
さらに、引用文献Aの記載や図面等からみて、以下のことがいえる。

a.引用発明の「可変表示部9」が有する表示領域は、左・右・中の表示領域よりなっているので、引用発明の「表示状態が変化可能な表示領域を有する可変表示部9」は、本願発明の「識別情報を表示可能な表示領域を複数有する表示装置」に相当するものといえる。

b.引用発明は、変動開始の条件の成立に応じて大当りとするか否かを決定し、その決定に応じて確定図柄を決定し、表示領域に表示される図柄の変動を開始し、その後それぞれの表示領域において揺れ変動(本願発明の「仮停止表示」に相当)を行った後に、前記揺れ変動を終了させて決定した確定図柄を表示するものといえるから、引用発明は、本願発明の「前記抽選が実行された場合に、前記複数の表示領域のそれぞれにおいて、前記識別情報の変動表示を行った後、前記識別情報の仮停止表示を行い、その後、前記識別情報の停止表示を行って、該複数の表示領域において停止表示された前記識別情報の組み合わせによって該抽選の結果を表示する表示制御手段」に相当する手段を備えているといえる。

c.引用発明は、可変表示部9において全図柄が変動開始されるのであるから、上記a.で述べたことを考え合わせると、それぞれの表示領域において、図柄の変動を開始するものといえる。
そうしてみると、引用発明と本願発明は、“それぞれの表示領域における変動表示を開始”する点で共通している。

d.引用発明においては、左・右・中の順序で、それぞれの表示領域において揺れ変動を行っているから、それぞれの表示領域における揺れ変動の開始時期は互いに異なっているといえる。
そうすると、引用発明と本願発明は、“それぞれの表示領域における仮停止表示の開始時期が、複数の表示領域で互いに異なるように、それぞれの表示領域における前記仮停止表示を開始”する点で共通している。

e.引用発明の「揺れ変動」は「表示されている図柄を次の図柄に変更させることなく変動方向の正方向と逆方向に繰り返し変動させる表示」であり、その「表示されている図柄を次の図柄に変更させることなく」は、図柄が当り有効ラインから外れてしまわないことを意味しているといえるから、引用発明の「揺れ変動」と本願発明の「仮停止表示」は、“当り有効ライン上において、識別情報を変動表示が行われる方向に沿って揺動させる表示を行”う点で共通している。

f.引用発明においては、全図柄停止を指示する表示制御コマンドを受信すると、それぞれの表示領域において揺れ変動を終了させて図柄が動かない確定状態になるので、その確定状態になる時期が、左・右・中の表示領域において互いに一致し、図柄が同時に停止表示されることは明らかである。
そうしてみると、引用発明は、本願発明の「それぞれの表示領域において前記停止表示を行う時期が、前記複数の表示領域で互いに一致するように、それぞれの表示領域における前記停止表示を行うことによって、前記複数の表示領域において時期をずらして前記仮停止表示のそれぞれが開始された前記識別情報が、該複数の表示領域において同時に停止表示される」に相当する機能を有するものといえる。

以上を総合すると、両者は、
「 遊技者にとって有利な当り遊技状態を生起させるか否かを決定するための抽選を実行する抽選手段と、
識別情報を表示可能な表示領域を複数有する表示装置と、
前記抽選が実行された場合に、前記複数の表示領域のそれぞれにおいて、前記識別情報の変動表示を行った後、前記識別情報の仮停止表示を行い、その後、前記識別情報の停止表示を行って、該複数の表示領域において停止表示された前記識別情報の組み合わせによって該抽選の結果を表示する表示制御手段と、を備えた遊技機において、
前記表示制御手段は、
それぞれの表示領域における前記変動表示を開始し、
前記複数の表示領域の全てにおいて前記変動表示が開始された後に、それぞれの表示領域における前記仮停止表示の開始時期が、前記複数の表示領域で互いに異なるように、それぞれの表示領域における前記仮停止表示を開始し、
前記仮停止表示として、当り有効ライン上において前記識別情報を前記変動表示が行われる方向に沿って揺動させる表示を行い、
前記複数の表示領域の全てにおいて前記仮停止表示が開始された後に、それぞれの表示領域において前記停止表示を行う時期が、前記複数の表示領域で互いに一致するように、それぞれの表示領域における前記停止表示を行うことによって、
前記複数の表示領域において時期をずらして前記仮停止表示のそれぞれが開始された前記識別情報が、該複数の表示領域において同時に停止表示される遊技機。」
の点で一致し、以下の点で相違している。

[相違点1]本願発明は、それぞれの表示領域における前記変動表示の開始時期が、前記複数の表示領域で互いに異なるように、所定順序で、それぞれの表示領域における前記変動表示を開始し、また、前記所定順序と同一の順序で、それぞれの表示領域における前記仮停止表示を開始しているのに対し、引用発明は、揺れ変動は左・右・中の順序(所定順序)で開始されるものの、可変表示部9において全図柄が変動開始されるため、図柄の変動開始時期と揺れ変動の開始時期が本願発明のような関係になっていない点。

[相違点2]本願発明の「仮停止表示」は、当り有効ライン上の識別情報の前後の識別情報を、該前後の識別情報の両方が表示されている状態で、前記当り有効ライン上の識別情報とともに揺動させる表示を行うのに対し、引用発明の「揺れ変動」は、前後の図柄とともに揺動させる表示を行うものか明らかではない点。

3.当審の判断
[相違点1について]
図柄の変動を順次開始し、その後変動している図柄を、その変動を開始した順序と同一の順序で順次停止させることは、例えば、特開平8-98925号公報(拒絶査定の引用文献1、特に、図7、図8及び段落【0059】?【0064】)、特開平10-258169号公報(特に、図6)及び特開平10-127883号公報(特に、段落【0003】)に記載されているように、遊技機の分野において従来周知の技術(以下「周知技術1」という。)である。
そして、引用発明における「揺れ変動」は、表示されている図柄を次の図柄に変更させることなく変動させる表示であって、停止と同様の状態とみなせるから、引用発明に周知技術1を適用し、左・右・中の表示領域において左・右・中の順序で図柄の変動が開始された後に、左・右・中の順序でそれぞれの表示領域において揺れ変動を行うようにして、上記相違点1に係る本願発明のような構成とすることは、遊技機の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に想到し得る。
請求人は平成23年10月19日付けの意見書において、「仮停止表示は、抽選の結果として確定される前の状態(変動中の状態)であり、一方、停止表示は、抽選の結果として確定された状態であるため、仮停止表示及び停止表示は、互いに全く異なる状態であります。」(3頁下から5行目?同3行目)及び「仮停止表示及び停止表示を同様の状態とみなして、周知技術1を引用発明に適用した場合には、「変動表示を開始した順序と同一の順序で仮停止表示(揺れ変動)が開始されるとともに、変動表示を開始した順序と同一の順序で停止表示が行われる」構成となります。」(4頁6?9行)等と主張している。
しかし、「揺れ変動」は上述の理由により停止と同様の状態とみなせるものであるとともに、引用発明に周知技術1(図柄の変動を順次開始し、その後変動している図柄を、その変動を開始した順序と同一の順序で順次停止させること)を適用するならば、引用発明における図柄の変動開始、揺れ変動及び停止表示のうち、順次行われているのは揺れ変動のみであるから、変動開始の順序と揺れ変動の順序を同一の順序とし、停止表示は全図柄停止を指示する表示制御コマンドを受信した時点とするのが自然である。
よって、上記請求人の意見書4頁6?9行の主張は当を得ない。

[相違点2について]
当り有効ラインを中央左右のラインとして、当り有効ライン上の図柄の前後に位置する図柄を両方とも表示するとともに、それらの図柄を同期して上下方向に変動させることは、例えば、特開2000-210428号公報(拒絶査定の引用文献2、特に、図9、図10及び段落【0034】)及び特開平11-57137号公報(拒絶査定の引用文献5、特に、図10?16及び段落【0014】)に記載されているように、遊技機の分野において従来周知の技術(以下「周知技術2」という。)である。
そして、図柄の変動表示がもともとリールの回転を模したものであることを考慮すれば、引用発明の揺れ変動に周知技術2を適用して、上記相違点2に係る本願発明のような構成とすることは、当業者にとって格別困難なことではない。

[相違点についての判断のまとめ]
本願発明の作用効果も、引用発明及び周知技術1,2から当業者が予測できる範囲のものである。
したがって、本願発明は、引用発明及び周知技術1,2に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

第四.むすび
以上のとおり、本願発明は、引用発明及び周知技術1,2に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、本願の他の請求項(請求項2及び3)について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2011-11-24 
結審通知日 2011-11-29 
審決日 2011-12-12 
出願番号 特願2000-355100(P2000-355100)
審決分類 P 1 8・ 121- WZ (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 足立 俊彦  
特許庁審判長 小原 博生
特許庁審判官 瀬津 太朗
秋山 斉昭
発明の名称 遊技機  
代理人 田中 秀▲てつ▼  
代理人 森 哲也  
代理人 小西 恵  
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