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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H01R
管理番号 1252419
審判番号 不服2011-18869  
総通号数 148 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2012-04-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2011-08-31 
確定日 2012-02-16 
事件の表示 特願2005-371073号「コンセント装置」拒絶査定不服審判事件〔平成19年7月5日出願公開、特開2007-173124号〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯・本願発明
本願は、平成17年12月22日の出願であって、その請求項1に係る発明は、次のとおりのものであると認める。(以下「本願発明」という。)
「プラグの一対の電源用の栓刃及び接地極用の栓刃がそれぞれ挿入される一対の電源用栓刃挿入孔及び接地極用栓刃挿入孔を前面に有する器体と、前記器体に収納されて前記一対の電源用の栓刃とそれぞれ接触接続される電源用刃受部と、前記器体に収納されて前記接地極用の栓刃と接触接続される接地極用刃受部と、中央部に設けられた開口窓から前記前面を露出させた状態で前記器体が取り付けられる埋込配線器具用の金属枠とを備えるコンセント装置において、前記接地極用刃受部には、前記器体側面に設けられた開口部から前記器体外部へ導出され、前記金属枠と接触接続される接続片が一体に形成され、
前記開口部から前記器体外部へ導出された接続片の部位を覆うカバーを備えていることを特徴とするコンセント装置。」
なお、請求項1には「前記器具」と記載されているが、「器具」なる用語は前記されておらず、明細書の段落【0034】には「器体1は、図1(a),(b)に示すように、金属枠8の開口窓8cから前面(すなわちカバー3の前面)を露出させ・・・(中略)・・・取付部1aと金属枠8の取付片8dの取付孔8eとを嵌合することによって金属枠8に取り付けられる。」と記載されていて、金属枠8の「中央部に設けられた開口窓から前記前面を露出させた状態で」取り付けられるのは器体であるから、「前記器具」は「前記器体」の誤記であると認め、本願の請求項1に係る発明を上記のように認定した。

2.引用刊行物
(1)引用刊行物1
これに対して、原査定の拒絶の理由に引用され、本願の出願前に頒布された特開2000-223200号公報(以下「引用刊行物1」という。)には、図1?7とともに以下の事項が記載されている。
ア.「10は配線器具であるコンセントで、このコンセント10は、例えば、図5に示す取付枠であるサポートSを取り付けた状態で、造営物としての壁面に備えた配線ボックスなどに取り付けられる埋込形コンセントを構成している。
・・・(中略)・・・このコンセント10は、本体11と、この本体11に収納されたアース刃受け金具12、第1および第2の刃受け金具14,15、アースターミナル金具16、・・・(中略)・・・で構成されている。
そして、本体11は、正面側すなわち前面側を開口した本体部21と、この本体部21の前側に組み合わされる蓋体22と、これら本体部21と蓋体22とを連結固定する取付枠としての導電性を有する金属枠状の固定金具23とを備えている。そして、蓋体22は、樹脂にて形成され、一面Aである蓋体22の前面には、上側に位置してプラグ装着部25が設けられ、このプラグ装着部25に一対のプラグ差込孔26と、アースピン差込孔28とが形成されている。また、蓋体22の前面には、下側に位置してアースターミナル部31が設けられ、このアースターミナル部31には、矩形状の開口部32が形成されているとともに、この開口部32を開閉可能に覆うアース扉33が樹脂製のヒンジ部34を介して接着などして固定されている。・・・(中略)・・・
また、本体部21は、樹脂にて形成され、上部両側に位置する両側一対の刃受け金具収納室41、中央上側に位置するアース刃受け金具収納室42、・・・(中略)・・・、下部に位置するアースターミナル収納室45が形成されている。・・・(中略)・・・さらに、本体部21の両側部には、それぞれ上下に位置して固定用耳部53が突設されており、固定金具23により、蓋体22の固定用耳部35に重ねて固定されている。
・・・(中略)・・・そして、各刃受け金具14,15には、刃受け金具収納室41に配置され、プラグが差し込み電気的および機械的に接続される刃受部55と、この刃受部55から一体に延設され、鎖状接続金具収納室43に配置される電線接続部57とが設けられている。
そして、アース刃受け金具12は、図1および図5に示すように、導電性を有する金属にて一体に形成され、アース刃受け金具収納室42に収納されるアース刃受け部61と、このアース刃受け部61から下側に一体に延設されたブスバー62とが形成されている。そして、このブスバー62は、・・・(中略)・・・先端部がアースターミナル収納室45に達し、この先端部に、接続部63が形成されている。
また、アースターミナル金具16は、アースターミナル収納室45に収納されるターミナル本体65と・・・(中略)・・・とを備え、アース接続部69を構成している。そして、このターミナル本体65は、両側一対のアース線接続部70を備えるとともに、ブスバー62の接続部63に係合するとともにリベットにて固着され、電気的および機械的に固定されている。」(段落【0015】?【0021】)
イ.「コンセント10は、アースピンを備えた機器のプラグをプラグ装着部25に装着することにより、アースピンをアース刃受け金具12に接続し、ブスバー62を介してアースターミナル金具16に接続し、接地できる。また、機器のアースが電線の場合には、アース扉33を開け、アースターミナル金具16のターミナル本体65と締付板66との間に挟んでねじ67を締め付け、アースターミナル金具16に接続し、接地できる。」(段落【0024】)
ウ.「上記のようにアース刃受け金具12あるいはアースターミナル金具16など、設置されるアース金具を備えたコンセントにおいては、このアース金具を、導電性を有する取付枠である金属製の固定金具23あるいはサポートSに電気的に接続することにより、サポートSを常に0電位として、安全性を向上できる。そして、アース金具と固定金具23あるいはサポートSとを接続する接続片を、アース金具に一体に形成することにより、部品点数を削減できるとともに、組み立て作業を容易にして、製造コストを低減できる。
・・・(中略)・・・
例えば、図7および図8に示すように、アースターミナル金具16のアース金具としてのターミナル本体81について、側部からプレス片である接続片82を一体に延設し、この接続片82を、固定金具23あるいはサポートSのかしめ部分近傍に形成した接続孔84に挿入しかしめなどして固着して接続部Cを構成できる、例えば、固定金具23に接続する際は、本体部21と蓋体22との合わせ目に形成した挿通部86から本体11の外側に導出される接続片82について、本体部21に蓋体22を組み付け、接続片82を接続孔84に挿入し、固定金具23をかしめるとともに、接続片82をかしめることにより、アース金具と固定金具23とを電気的に接続できる。なお、固定金具23を取付枠とした場合は、サポートSが被取付部材となり、サポートSを取付枠とした場合は、造営物である壁面が被取付部材となる。
・・・(中略)・・・
なお、アースターミナル金具16は、アース扉33で開閉可能に覆うほか、アース扉33を備えないこともできる。」(段落【0028】?【0032】)
エ.図4には、取付枠であるサポートSの中央に、図2に示される蓋体22の前面が見えるように取り付けられた様子が図示される。
オ.図6には、取付枠であるサポートSの固定金具23より前方に、本体11の蓋体22が突出した状態で、本体11が取り付けられ、アースターミナル金具16のアース金具としてのターミナル本体81の側部から接続片82が一体に延設されて、本体部21と蓋体22との合わせ目の挿通部86から本体11の外側に導出され、接続片82が接続孔84に挿入されて接続部Cとなっている様子が図示される。
上記ア.?ウ.の記載事項及び上記エ.の図示内容を総合すると、引用刊行物1には、以下の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「前面のプラグ装着部25に一対のプラグ差込孔26とアースピン差込孔28とが形成されている蓋体22と蓋体22が前側に組み合わされる本体部21とからなる本体11と、
本体11に形成されている一対の刃受け金具収納室41に配置される、プラグが差し込まれて電気的および機械的に接続される刃受部55を有する各刃受け金具14,15と、
本体11に形成されているアース刃受け金具収納室42に配置される、アースピンを備えた機器のプラグをプラグ装着部25に装着することにより、アースピンを接続するアース刃受け部61を有するアース刃受け金具12と、
本体11に形成され、アース扉33を備えていないアースターミナル収納室45に配置される、アース刃受け金具12にブスバー62を介して電気的および機械的に固定されるターミナル本体65を有するアースターミナル金具16と、
中央に、蓋体22の前面が見えるように、本体部21の両側部の固定用耳部53を蓋体22の固定用耳部35に重ねて固定することで本体部21と蓋体22とを連結固定するとともにそれに取り付けられて、埋込形コンセントを構成する導電性を有する取付枠であるサポートSとを備えるコンセント10及び取付枠であるサポートSにおいて、
アース刃受け金具12あるいはアースターミナル金具16などのアース金具には導電性を有する取付枠である金属製のサポートSに電気的に接続する接続片が一体に形成される
コンセント10及び取付枠であるサポートS。」
また、図6および図7には、ウ.及びオ.で摘示したように、接続片に関して、「アースターミナル金具16のアース金具としてのターミナル本体81の側部から一体に延設されて、本体部21と蓋体22との合わせ目に形成した挿通部86から本体11の外側に導出され、サポートSの接続孔84に挿入しかしめなどして固着して接続部Cを構成する」ものであることが示される。

(2)引用刊行物2
同じく引用され、本願の出願前に頒布された実願昭61-21462号(実開昭62-135360号)のマイクロフイルム(以下「引用刊行物2」という。)には、第1?5図とともに以下の事項が記載されている。
ア.「本考案は、自動車のアース用端子などの接続部を保護するため、その接続部に被せられる電線端子用保護カバーの改良に関するものである。
・・・(中略)・・・例えば自動車のアース用端子の接続部は第5図のように・・・(中略)・・・導体を露出させた電線11の端部に圧着端子12の導体圧着部13および被覆圧着部14をそれぞれ圧着し、圧着端子12の接続板部15にねじ16を通して、そのねじ16を自動車のボデー17にねじ込み固定する構造となっている。
この端子接続部を保護するため保護カバー18が使用される。・・・(中略)・・・
しかし従来の保護カバーは、カバー本体を端子接続部に被せた際、カバー本体がボデーから浮き上がり易く、このためカバー本体とボデーとの間に隙間が生じ、端子接続部内にごみや水分が侵入し、端子の腐食や汚れが生じ易いという問題があった。
・・・(中略)・・・隙間防止用のスカート部を突設しておくと、カバー本体とボデーの間の隙間をなくせるから端子接続部内にごみや水分が侵入するのを防止できる。」(明細書第1頁第11行?第3頁第8行)
イ.「本考案の電線端子用保護カバーは、カバー本体に隙間防止用のスカート部を突設したので、端子接続部にごみや水分が侵入することがなく、このため端子の腐食や汚れを防止できる利点がある。」(明細書第5頁第14?18行)

3.対比・判断
本願発明と引用発明とを対比すると、後者の蓋体22の前面のプラグ装着部25に形成されている「一対のプラグ差込孔26とアースピン差込孔28」は、その機能・構成からみて、前者の「プラグの一対の電源用の栓刃及び接地極用の栓刃がそれぞれ挿入される一対の電源用栓刃挿入孔及び接地極用栓刃挿入孔」に相当し、以下同様に、後者の「蓋体22と蓋体22が前側に組み合わされる本体部21とからなる本体11」は前者の「器体」に、後者の「本体11に形成されている一対の刃受け金具収納室41に配置される、プラグが差し込まれて電気的および機械的に接続される刃受部55を有する各刃受け金具14,15」は前者の「器体に収納されて前記一対の電源用の栓刃とそれぞれ接触接続される電源用刃受部」に、後者の「本体11に形成されているアース刃受け金具収納室42に配置される、アースピンを備えた機器のプラグをプラグ装着部25に装着することにより、アースピンを接続するアース刃受け部61を有するアース刃受け金具12」は前者の「器体に収納されて前記接地極用の栓刃と接触接続される接地極用刃受部」に、後者の「埋込形コンセントを構成する導電性を有する取付枠であるサポートS」は前者の「埋込配線器具用の金属枠」に、後者の「コンセント10及び取付枠であるサポートS」は前者の「コンセント装置」に、後者の「アース刃受け金具12」「などのアース金具には導電性を有する取付枠である金属製のサポートSに電気的に接続する接続片が一体に形成される」態様は前者の「接地極用刃受部には、」「前記金属枠と接触接続される接続片が一体に形成され」る態様にそれぞれ相当する。
そして、後者の「前面のプラグ装着部25に一対のプラグ差込孔26とアースピン差込孔28とが形成されている蓋体22と蓋体22が前側に組み合わされる本体部21とからなる本体11」は後者の「プラグの一対の電源用の栓刃及び接地極用の栓刃がそれぞれ挿入される一対の電源用栓刃挿入孔及び接地極用栓刃挿入孔を前面に有する器体」に相当する。
また、後者の導電性を有する取付枠であるサポートについて、「中央に、蓋体22の前面が見えるように、本体部21の両側部の固定用耳部53を蓋体22の固定用耳部35に重ねて固定することで本体部21と蓋体22とを連結固定するとともにそれに取り付けられ」る態様は、連結固定された本体部21と蓋体22が中央にあって、本体部21の両側部の固定用耳部53を蓋体22の固定用耳部35に重ねて固定するものであるから、当該連結固定された本体部21と蓋体22に対応した導電性を有する取付枠であるサポートの中央の部分が開口していることは明らかであり、前者の金属枠についての「中央部に設けられた開口窓から前記前面を露出させた状態で前記器体が取り付けられる」態様に対応する。なお、このような取付枠を用いることは当該技術分野において常套手段でもある。
そうすると、両者は、「プラグの一対の電源用の栓刃及び接地極用の栓刃がそれぞれ挿入される一対の電源用栓刃挿入孔及び接地極用栓刃挿入孔を前面に有する器体と、前記器体に収納されて前記一対の電源用の栓刃とそれぞれ接触接続される電源用刃受部と、前記器体に収納されて前記接地極用の栓刃と接触接続される接地極用刃受部と、中央部に設けられた開口窓から前記前面を露出させた状態で前記器体が取り付けられる埋込配線器具用の金属枠とを備えるコンセント装置において、前記接地極用刃受部には、前記金属枠と接触接続される接続片が一体に形成されているコンセント装置。」である点で一致し、以下の点で相違する。

相違点A:接続片に関して、本願発明が「器体側面に設けられた開口部から前記器体外部へ導出され」るのに対して、引用発明はそのようであるか否か明確でない点。
相違点B:本願発明が「開口部から前記器体外部へ導出された接続片の部位を覆うカバーを備え」ているのに対して、引用発明はそうでない点。

そこで、上記相違点について検討する。
(1)相違点Aについて
引用発明の取付枠であるサポートSは、本体部21の両側部の固定用耳部53を蓋体22の固定用耳部35に重ねて固定することで本体部21と蓋体22とを連結固定するとともにそれに取り付けられており、本体部21と蓋体22とからなる本体11の外部に設けられるものである。
一方、アース刃受け金具12は、本体11に形成されているアース刃受け金具収納室42に配置されるものである。
そうすると、アース刃受け金具12に一体に形成される接続片が、金属製のサポートSに電気的に接続するために、上記接続片は、本体11から外部に導出されるものと、当業者であれば通常想定するものである。そしてその接続片が外部に導出される部分として開口を設けることも当業者が通常なす程度の設計的事項といえる。
また、導電性を有する取付枠である金属製のサポートSは、中央に、蓋体22の前面が見えるように、本体部21の両側部の固定用耳部53を蓋体22の固定用耳部35に重ねて固定することで本体部21と蓋体22とを連結固定するとともにそれに取り付けられているのであるから、本体部21と蓋体22とが重ねられた、本体11の側面に取り付けられるものといえ、そのような導電性を有する取付枠である金属製のサポートSに接続するについて、近い側面から接続片を導出すべく開口を側面に設けることも当業者が格別の困難性を要することなくなし得たことである。
さらに引用刊行物1には、図6および図7に、アースターミナル金具16のターミナル本体81の側部から一体に延設される接続片ではあるものの、「本体部21と蓋体22との合わせ目に形成した挿通部86から本体11の外側に導出され、サポートSの接続孔84に挿入しかしめなどして固着して接続部Cを構成する」ことが示されており、さらに特開昭57-60680号公報にも同様の事項が示されるように従来より周知でもあって、このような接続態様に倣って、本体11の側部に開口を設け、そこから接続部を外側に導出して、サポートSに接続するようなすことも当業者が容易になし得たことといえる。
したがって、相違点Aに係る本願発明の構成となすことは当業者が容易になし得たことであって、そのことによる格別の効果もない。

(2)相違点Bについて
上記(1)で述べたように、引用発明も、アース刃受け金具12に一体に形成される接続片が本体11から外部に導出されるものであると、当業者が通常想定するものである。
一方、引用刊行物2には、アース端子についてカバーを被せて保護することで、ごみや水分が侵入するのを防止し、端子の腐食や汚れを防止することが示されている。
さらにいえば、一般にごみや水分による腐食や汚れを防止することは、電位の有無に拘わらず、導電金属や接続部分において当業者が通常考慮すべきことといえる。
そうすると、上記引用発明の外部に導出された接続片についても、ごみや水分が侵入するのを防止し、端子の腐食や汚れを防止するべく、カバーを設けることは当業者が格別の困難性を要することなくなし得たことである。
なお、本願明細書の段落【0066】や図10には本願発明の実施例としてカバー21bをボディ21に一体に形成するものが示されており、この場合、接続片の接続部分は外部に露出せざるを得ないものであるから、具体的には不明瞭ながら、接続片の接続部分以外は出来るだけ器体から露出しないようにしたものといえるが、例えば実願昭61-197728号(実開昭63-102189号)のマイクロフイルムにも接地用刃受ばねに接続される接触片はカバーの透孔を通して先端部のみが露出して取付枠に接続されることが示されるように、その構成自身格別とはいえない。
そして、カバーを設ける場合においても、上記のようにコネクタ装置においても接続部のみを露出させようとすることが知られているのであって、このことからもカバーを設けることが格別とはいえない。
したがって、相違点Bに係る本願発明の構成となすことも当業者が容易になし得たことといえる。
なお、付言すると、本願のコンセント装置は接続片が金属枠に接続されているものであるから、このような電気設備を設置工事するには必須の資格である電気工事士にとって、当該接続片が電圧の印加される充電部であると不安になるとはいえない。特開昭63-313480号公報にもCSA規格として示されている。

そして、相違点A及びBを合わせみても、引用発明及び引用刊行物2に記載の事項に基づいて、本願発明は当業者が容易になし得たものといわざるを得ない。

4.むすび
以上のように、本願発明は、引用発明及び引用刊行物2に記載の事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。そうすると、本願の他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2011-12-07 
結審通知日 2011-12-13 
審決日 2012-01-04 
出願番号 特願2005-371073(P2005-371073)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (H01R)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 山田 由希子  
特許庁審判長 平上 悦司
特許庁審判官 青木 良憲
長浜 義憲
発明の名称 コンセント装置  
代理人 坂口 武  
代理人 北出 英敏  
代理人 水尻 勝久  
代理人 西川 惠清  

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