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審決分類 |
審判 査定不服 特17条の2、3項新規事項追加の補正 特許、登録しない。 G06F 審判 査定不服 特174条1項 特許、登録しない。 G06F |
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管理番号 | 1255001 |
審判番号 | 不服2010-13523 |
総通号数 | 149 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2012-05-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2010-06-21 |
確定日 | 2012-04-04 |
事件の表示 | 特願2006- 26386「複数のデバイスへ同時書き込み操作を行うことにより高まるフラッシュメモリデバイスにおけるメモリ性能」拒絶査定不服審判事件〔平成18年 6月 1日出願公開、特開2006-139804〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1.手続の経緯 本願は、 平成11年2月25日(パリ条約による優先権主張外国庁受理1998年(平成10年)2月25日、アメリカ合衆国)を国際出願日とする特願平11-543912号の一部を平成16年7月6日に新たな特許出願とした特願2004-199902号の一部を平成18年2月2日に新たな特許出願としたものであって、 平成20年7月11日付けで最初の拒絶理由通知(同年同月15日発送)がなされ、 同年11月12日付けで意見書が提出されるとともに、手続補正がなされ、 平成21年7月21日付けで最後の拒絶理由通知(同年同月23日発送)がなされ、 平成22年1月25日付けで意見書が提出されるとともに、手続補正がなされ、 同年2月12日付けで同年1月25日付けの手続補正を却下する旨の補正の却下の決定(同年2月19日発送)がなされるとともに、補正の却下の決定と同日付けで拒絶査定(同年同月19日発送)がなされ、 同年6月21日付けで審判請求がなされるとともに、手続補正がなされたものである。 なお、同年9月15日付けで審査官より特許法第164条第3項の規定による前置報告がなされ、 平成23年3月24日付けで当審より審尋(同年同月25日発送)がなされ、 この審尋に対して、同年9月22日付けで回答書が提出されている。 第2.補正却下の決定 [補正却下の決定の結論] 平成22年6月21日付けの手続補正を却下する。 [理由] 1.審判請求時補正 平成22年6月21日付けの手続補正(以下、「審判請求時補正」という。)は、特許請求の範囲の請求項1の記載を 「メモリコントロール回路と、 前記メモリコントロール回路に結合された不揮発性メモリユニットと を備え、 前記不揮発性メモリユニットは、複数のセクタに区分されている2以上の不揮発性メモリデバイスを含み、1つのセクタは、複数のセクタの情報のための複数の格納位置を含み、1つのセクタの情報は、偶数セクタの情報または奇数セクタの情報であり、偶数セクタの情報および奇数セクタの情報のそれぞれは、ユーザデータとオーバーヘッドとを含み、 前記メモリコントロール回路は、少なくとも1つの偶数セクタの情報のユーザデータを第1の不揮発性メモリデバイスの第1のセクタの中にプログラミングし、前記少なくとも1つの偶数セクタの情報のオーバーヘッドを第2の不揮発性メモリデバイスの第2のセクタの中にプログラミングし、少なくとも1つの奇数セクタの情報のユーザデータを前記第2の不揮発性メモリデバイスの前記第2のセクタの中にプログラミングし、前記少なくとも1つの奇数セクタの情報のオーバーヘッドを前記第1の不揮発性メモリデバイスの前記第1のセクタの中にプログラミングし、 2つのセクタの情報は、2つの不揮発性メモリデバイスの中に単一の書き込み動作においてプログラミングされる、不揮発性メモリシステム。」 (以下、「審判請求時補正後の請求項1」という。) と補正することを含むものである。 2.審判請求時補正に対する平成18年改正前特許法第17条の2第3項の要件の検討 2の1.はじめに 審判請求時補正後の請求項1には「少なくとも1つの偶数セクタの情報のユーザデータを第1の不揮発性メモリデバイスの第1のセクタの中にプログラミングし、前記少なくとも1つの偶数セクタの情報のオーバーヘッドを第2の不揮発性メモリデバイスの第2のセクタの中にプログラミングし、少なくとも1つの奇数セクタの情報のユーザデータを前記第2の不揮発性メモリデバイスの前記第2のセクタの中にプログラミングし、前記少なくとも1つの奇数セクタの情報のオーバーヘッドを前記第1の不揮発性メモリデバイスの前記第1のセクタの中にプログラミングし、」と記載されている。この記載が願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「当初明細書等」という。)に記載した範囲内であるといえるか(この記載を含む審判請求時補正が、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法(以下、「平成18年改正前特許法」という。)第17条の2第3項の要件を満たすといえるか)、具体的には、当該記載が示す「プログラミング」、即ち、不揮発性メモリデバイスのメモリセルへの書き込みにより、「第1の不揮発性メモリデバイス」には「偶数セクタの情報のユーザデータ」とともに「奇数セクタの情報のオーバーヘッド」が格納され、「第2の不揮発性メモリデバイス」には「偶数セクタの情報のオーバーヘッド」とともに「奇数セクタの情報のユーザデータ」が格納されることになるところ、当初明細書等に、「第1の不揮発性メモリデバイス」には「偶数セクタの情報のユーザデータ」とともに「奇数セクタの情報のオーバーヘッド」が格納され、「第2の不揮発性メモリデバイス」には「偶数セクタの情報のオーバーヘッド」とともに「奇数セクタの情報のユーザデータ」が格納されることが記載されているといえるかを検討する。 当初明細書等において、複数の不揮発性メモリデバイスに、複数のセクタの情報のユーザデータ及び複数のセクタの情報のオーバヘッドをどのように格納するかについては、【図7】に関する実施形態と【図13】に関する実施形態が記載されている。そのため、当初明細書等に、「第1の不揮発性メモリデバイス」には「偶数セクタの情報のユーザデータ」とともに「奇数セクタの情報のオーバーヘッド」が格納され、「第2の不揮発性メモリデバイス」には「偶数セクタの情報のオーバーヘッド」とともに「奇数セクタの情報のユーザデータ」が格納されることが記載されているといえるかを下記において検討するに際しては、【図7】に関する実施形態と【図13】に関する実施形態を主に検討する。 2の2.当初明細書等の記載 当初明細書等には下記の記載がある。 「【0005】 …(中略)…セクタは、512バイトのユーザデータおよび16バイトの非ユーザデータ(後者は一般にオーバーヘッド情報と呼ばれる)を含む…(後略)…」 「【0011】 図4は、メモリバンク内に維持される1つのセクタのデータを記憶するための例示的なフォーマットを図示した表図である。…(中略)…各セクタ402はユーザデータフィールド404、ECCフィールド406、「オールド」フラグフィールド408、「使用中」フラグフィールド410、および「欠陥」フラグフィールド412で構成される。」 「【0032】 ユーザデータおよびオーバーヘッド情報を含むセクタ組織化情報は、ホスト504からホストバス514を介してホストインターフェース610において受信され、データバッファ614に、そのバッファ内での一時的な記憶のために供給される。データバッファ内に記憶されたセクタの情報は、フラッシュ状態マシン642の制御のもとで得られ、以下でさらに説明する方法でメモリバンク506に供給される。当該分野において、各セクタが512バイトのユーザデータに加えオーバーヘッド情報を含むことは一般的である。セクタは、他の数のバイトの情報を含み得るが、好ましい実施形態においては、セクタは512バイトのユーザデータよび16バイトのオーバーヘッド情報を有する。」 「【0035】 図7は、本発明のある実施形態による、メモリバンク506内に記憶されたユーザデータ、エラー訂正情報、およびフラグ情報の組織を一般化して図示した表図を示す。メモリバンク506は、BLCK0、BLCK1、BLCK(M-1)と指定された複数あるM個のブロック727を含み、それぞれが仮想物理ブロックアドレス(PBA)を有する。ブロック727のそれぞれは、ROW0、ROW1、...ROW15と指定された複数あるN個のメモリ行ロケーション728を有する(ここで好ましい実施形態においてはN=16である)。メモリバンク506の各ブロック727は、第1のフラッシュメモリチップ670の第1のサブブロック730、および第2のフラッシュメモリチップ672の対応する第2のサブブロック731から構成される。対応するサブブロック730、731は、合わせて1つのブロックを形成し、同じ仮想PBAにより識別される。各メモリ行ロケーション728は、第1の行部分732および対応する第2の行部分733を含む。示されている実施形態において、各第1および第2行部分、732および733は、512バイトのデータ情報のための記憶空間に加え、他の情報のための追加の記憶空間を含む。示されている実施形態では、第1フラッシュメモリチップの第1の行部分732内の情報の記憶は、第2フラッシュメモリチップの第2の行部分733内のものとは同じでない方法で達成される。 【0036】 第1の行部分732のそれぞれは、偶数データバイトD0、D2、D4、...D510の偶数セクタ(S0、S2、S4、...)の情報を記憶する第1の偶数セクタフィールド734と、第1スペアフィールド736と、偶数データバイトD0、D2、D4、...D510の奇数セクタ(S1、S3、S5、...)の情報を記憶する第1の奇数セクタフィールド738と、第2スペアフィールド740とを含む。第2行部分733のそれぞれは、奇数データバイトD1、D3、D5、...D511の偶数のセクタのデータ(これは第1の偶数セクタフィールド734内に記憶されたその対応する偶数データバイトを有する)を記憶する第2の偶数セクタフィールド742と、集団的にフィールド734および742に記憶された偶数セクタの情報に対応するエラー訂正情報を記憶する第1のエラー訂正フィールド744と、奇数データバイトの奇数セクタの情報(これは第1の奇数セクタフィールド738内に記憶されたその対応する偶数データバイトを有する)を記憶する第2の奇数セクタフィールド746と、集中的にフィールド738、746に記憶された奇数セクタの情報に対応するECC情報を記憶する第2エラー訂正フィールド748と、ブロックアドレスフィールド750と、フラグフィールド752を含む。フィールド734および742は、偶数セクタロケーションを形成するが、フィールド738および746は奇数セクタロケーションを形成する。本発明において、フィールド734および742は、代わりに奇数セクタロケーションを形成し得る一方で、フィールド738および746は代わりに偶数セクタロケーションを形成し得ること、ならびにフィールド734および738は代わりに奇数データバイトを記憶するために用いられ得る一方で、フィールド742および746は代わりに偶数データバイトを記憶するために用いられ得ることが理解される。加えて、第1の行部分732は、代わりにメモリ行ロケーション728内に記憶されたセクタに関するオーバーヘッド情報を記憶するために用いられ得る。 【0037】 フラグフィールド752は、以下でさらに説明するように、アクセス操作中にコントローラ510(図6)により用いられるフラグ情報を記憶するために用いられる。ブロックアドレスフィールド750は、以下でさらに説明するように、ブロックに割り当てらた改変版のホスト供給LBA値を記憶するために用いられる。単一のブロックアドレスエントリのみが、ブロックアドレスフィールドにおいてブロック毎に要求される。好ましい実施形態において、改変ホスト供給LBA値は、各ブロック727の行ロケーション728の第N行、つまりROW15のブロックアドレスフィールド759に入力される。」 「【0039】 コントローラ510(図6)は、空間マネジャー636を用いてメモリバンク506のブロック727のステータスを監視する。1つの実施形態では、コントローラ510(図6)は、フラグフィールド752の使用中フラグロケーション754および欠陥フラグロケーション756にそれぞれ記憶された使用中/空きブロックフラグおよび欠陥ブロックフラグを含むブロックレベルフラグを用いて、メモリバンクの各ブロックロケーション727のステータスを監視する。ブロックレベルフラグは、メモリバンクの全体のブロック727のステータスに関わる情報を供給する。従って、単一のブロックレベルフラグエントリのみが、フラグロケーション754および756においてブロック毎に要求される。使用中/新ブロックフラグは、対応するブロック727が情報を記憶するために現行で「使用中」であるか否か、あるいは情報を記憶するために利用可能(または空き)か否かを示す。欠陥ブロックフラグは、対応するブロック727が欠陥であるか否かを示す。 【0040】 別の実施形態においては、コントローラ510(図6)は、メモリバンクの各メモリ行ロケーション728のステータスを、使用中フラグロケーション754に記憶された使用中/空き行フラグと、欠陥フラグロケーション756に記憶された欠陥行フラグと、フラグフィールド752のオールドロケーション758に記憶されたオールド行フラグと、偶数セクタ移動フラグロケーション760に記憶された偶数セクタ移動フラグと、奇数セクタ移動フラグロケーション762に記憶された奇数セクタ移動フラグとを用いて監視する。この実施形態において、使用中/新フラグは、対応するメモリ行ロケーション728が情報を記憶するために現行で「使用中」であるか、あるいは情報を記憶するために利用可能(または空き)か否かを示す。欠陥フラグは、対応するブロック727が欠陥であるか否かを示す。非揮発性メモリロケーション732、733のペアのいずれかが欠陥であるならば、セットされている欠陥フラグロケーション756における値により示されるように、全メモリブロック727は欠陥であると宣言される。好ましい実施形態では、ロケーション758、754、および756は単一の3ビットフラグロケーション764に含まれる。 【0041】 奇数および偶数セクタ移動フラグロケーション760、762は、非揮発性メモリセクタロケーションに記憶された対応する偶数および奇数セクタが、非揮発性メモリバンク506(図6)内における別のロケーションへ移動したか否かを示す値を記憶する。例えば、行ロケーション728の偶数セクタフィールド734、742の特定のペアにおいて集中的に記憶された偶数セクタの情報が、非揮発性メモリバンク506内の偶数セクタフィールドの別のペアに移動した場合、対応する偶数セクタ移動フラグロケーション760において値がセットされる。同様に、同じ行ロケーションの奇数セクタフィールド738、746において集中的に記憶された奇数セクタの情報が、非揮発性メモリバンク506内の奇数セクタフィールドの別のペアに移動した場合には、対応する奇数セクタ移動フラグロケーション672において値がセットされる。非揮発性メモリバンク506内におけるセクタの情報が移動しているロケーションは、MVPBAアドレスロケーション内のSPM RAM720に記憶されたLBA-PBAマップにおいて示される。…(中略)…好ましい実施形態では、ロケーション760および762は、単一の2ビット移動フラグロケーション766である。」 「【0043】 …(中略)…上述のように、好ましい実施形態では、各ブロック727(図7)は各セクタが512バイトのユーザデータおよび16バイトのオーバーヘッド情報を含む、32セクタの情報を記憶するメモリ空間を含む。…(後略)…」 「【0045】 図9は、メモリシステム600(図6)により行われる、書き込み操作用の制御、アドレス、およびデータ信号のタイミングを図示するタイミング図を示し、ここでは単一の書き込み操作中に、2セクタの情報が非揮発性メモリバンク506(図6)に同時に書き込まれる。 …(中略)… 【0049】 時間t9において、第1および第2フラッシュ信号(波形902および904)が、インターリーブされた偶数および奇数データバイトを同時に送信し、ここで偶数および奇数バイトは1つのセクタ情報を形成する。偶数バイトは、第1フラッシュメモリチップへバス680(図6)を介して送信され、奇数セクタバイトは、第2フラッシュメモリチップへバス684(図6)を介して送信される。奇数セクタの偶数データバイトD0、D2、D4、...D510は、第1フラッシュチップにより受信され、第1フラッシュメモリチップの対応するロケーション732の第1の偶数セクタフィールド734(図7)に記憶される。このことは、書き込みイネーブル信号WE*(波形910)が起動する度に1バイト記憶することにより行われる。偶数セクタの奇数データバイトD1、D3、D5、...D511は、第2フラッシュチップにより受信され、第2フラッシュメモリチップの対応するロケーション733の第2の偶数セクタフィールド742(図7)に記憶され、このことから各バイトはWE*(波形910)が起動するときに記憶される。時間t10において、第1および第2フラッシュ信号(波形902および904)は、偶数セクタのインターリーブされた偶数および奇数データの送信を完了する。 【0050】 時間t10のすぐ後に、時間t10と時間t11との間において、第1フラッシュ信号(波形902)は、4つのパケットのフィラー情報(FFH、16進法F、等量2進法値「1111」、10進法値「15」)を、第1フラッシュメモリ値へ第1分割バス680(図6)を介して送信し、それに対して第2フラッシュ信号(波形904)は、エラー訂正コード(ECC)を第2フラッシュメモリチップへ、第2分割バス684(図6)を介して送信する。この時間周期中に送信されたフィラー情報FFHは、第1フラッシュメモリチップにより受信され、第1スペアフィールド736(図7)に記憶される。この時間周期中に送信されたエラー訂正コードは、第2フラッシュメモリチップにより受信され、第2フラッシュメモリチップの非揮発性メモリセクション733の第1エラー訂正フィールド744(図7)に記憶される。ECC論理ユニット660(図6)により発されるこのエラー訂正コードは、前述の時間t10とt11との間の時間間隔の間に送信される偶数セクタに関係する。 【0051】 時間t11において、第1および第2フラッシュ信号(波形902および904)は、奇数セクタのインターリーブされた偶数および奇数データバイト(書き込みイネーブル信号WE*(波形910)と同期である)を、ディスプレイアップ1(当審注:この「ディスプレイアップ1」は明らかな誤記であり、正しくは「第1フラッシュメモリチップ」である。)および第2フラッシュメモリチップへ第1分割バス680および第2第1分割バス684(図6)へ、それぞれ同時に送信し始める。偶数データバイトD0、D2、D4、...D510は、第1フラッシュチップにより受信され、第1フラッシュメモリチップの対応するロケーション732の第1の奇数セクタフィールド738(図7)に記憶される。奇数セクタの奇数データバイトD1、D3、D5、...D511は、第2フラッシュチップにより受信され、第2フラッシュメモリチップの対応するロケーション733の第2の奇数セクタフィールド746(図7)に記憶される。時間t12において、第1および第2フラッシュ信号(波形902および904)は、偶数セクタのインターリーブされた偶数および奇数データの送信を完了する。 【0052】 時間t12のすぐ後に、時間t12と時間t13との間において、第1フラッシュ信号(波形902)は、第1フラッシュメモリチップへ情報を全く送信せず、それにより、第1フラッシュメモリチップの記憶ロケーションバイトに対応している値を、FFH(16進法)または2進法の全て1状態において維持する。一方、時間t12と時間t13との間において、第2フラッシュ信号(波形904)が同時に、エラー訂正コード(ECC)を第2フラッシュメモリチップへ、第2分割バス684(図6)を介して送信する。この時間周期中に送信されたフィラー情報FFHは、第1フラッシュメモリチップにより受信され、第2スペアフィールド740(図7)に記憶される。この時間周期中に送信されたエラー訂正コードは、第2フラッシュメモリチップにより受信され、第2フラッシュメモリチップの非揮発性メモリセクション733の第1エラー訂正フィールド748(図7)に記憶される。ECC論理ユニット660(図6)により発されるこのエラー訂正コードは、前述の時間t11とt12との間の時間間隔の間に送信される奇数セクタに関係する。」 「【0079】 図13は、本発明の別なる実施形態による、32のセクタを含む、メモリバンク506内の情報ブロックを記憶するためのメモリ記憶形式を一般的に示した表である。この実施形態では、偶数セクタが、2つのメモリユニットの第1に記憶する第1行ロケーションに記憶され、奇数セクタが、2つのメモリユニットの第2に記憶する第2行ロケーションに記憶される。図示した実施形態では、メモリバンク506は、BLCK0、BLCK1、BLCK(M-1)と指定された、それぞれが物理ブロックアドレス(PBA)を有する、複数のMブロック1302を含む。ブロック1302のそれぞれは、複数のNメモリ行ロケーション1304を含み、好適な実施形態ではN=16である。メモリバンク506の各ブロック1302は、第1のフラッシュメモリチップ670の第1のサブブロック1306、および第2のフラッシュメモリチップ672の対応する第2のサブブロック1308を含み、対応するサブブロックは同じ仮想PBAによって識別される。各メモリ行1304は、第1の行部分1310および対応する第2の行部分1312を含む。図示した実施形態では、各第1および第2の行部分1310、1312が、512バイトのデータ情報のための記憶に加え、エラー修正情報(ECC情報)およびフラグ情報のための記憶スペースを含む。 【0080】 第1の行部分1310のそれぞれは、偶数の情報セクタ(S0、S2、S4…)を記憶するための偶数セクタフィールド1314、およびフィールド1314に記憶される偶数セクタに対応するエラー修正情報を記憶するための偶数セクタエラー修正フィールド1316を含む。第2の行部分1312のそれぞれは、奇数情報セクタ(S1、S3、S5…)を記憶するための奇数セクタフィールド1318、フィールド1318に記憶される奇数セクタに対応するエラー修正情報を記憶するための奇数セクタエラー修正フィールド1320を含む。ブロックアドレスフィールド1322、およびフラグフィールド1324を含む。本発明では、奇数セクタを記憶するために、代わりとしてフィールド1314を用い得、偶数セクタを記憶するために、代わりとしてフィールド1318を使用し得ることが理解される。また、ブロックアドレスおよびフラグを記憶するために、替わりとして第1の行部分1310を使用し得る。 【0081】 フラグフィールド1324は、以下さらに説明するアクセス動作中において、制御器510(図6)によって使用されるフラグ情報を記憶するために使用される。ブロックアドレスフィールド1322は、BLCK0に対する「0」のように、ブロック1302に永久に割り当てられるブロックアドレスを記憶するために使用される。ブロックごとのブロックアドレスフィールドでは、単一ブロックアドレスエントリのみが要求される。好適な実施形態では、ブロックアドレスエントリは、最終行1304のブロックアドレスフィールド1322、即ち行15に入れられる。 【0082】 この代わりの実施形態では、第1および第2のスプリットバス680、684(図6)が、偶数および奇数セクタの受信データバイトにそれぞれ結合された配線を含む。制御器510(図6)は、第1および第2のスプリットバス680、684(図6)それぞれを同時に介して、偶数セクタおよび奇数セクタのバイトの同時書き込みによって、2つのセクタを同時に書き込む。また、スプリットバス680、684(図6)は、フラッシュメモリチップと、フラッシュ状態マシン642と、メモリ制御器510のECC論理ユニット660との間のECC情報の転送、およびフラッシュ状態マシン642からフラッシュメモリチップへのアドレス情報の転送を提供する。」 2の3.審判請求時補正後の請求項1における「ユーザデータ」について 当初明細書等の【0005】に「セクタは、512バイトのユーザデータ…(中略)…を含む」と記載され、当初明細書等の【0032】に「セクタは512バイトのユーザデータ…(中略)…を有する。」と記載され、当初明細書等の【0035】に「各第1および第2行部分、732および733は、512バイトのデータ情報のための記憶空間に加え、他の情報のための追加の記憶空間を含む。」と記載され、当初明細書等の【0036】に「第1の行部分732のそれぞれは、偶数データバイトD0、D2、D4、...D510の偶数セクタ(S0、S2、S4、...)の情報を記憶する第1の偶数セクタフィールド734と、…(中略)…偶数データバイトD0、D2、D4、...D510の奇数セクタ(S1、S3、S5、...)の情報を記憶する第1の奇数セクタフィールド738と、…(中略)…とを含む。第2行部分733のそれぞれは、奇数データバイトD1、D3、D5、...D511の偶数のセクタのデータ(これは第1の偶数セクタフィールド734内に記憶されたその対応する偶数データバイトを有する)を記憶する第2の偶数セクタフィールド742と、…(中略)…奇数データバイトの奇数セクタの情報(これは第1の奇数セクタフィールド738内に記憶されたその対応する偶数データバイトを有する)を記憶する第2の奇数セクタフィールド746と、…(中略)…を含む。フィールド734および742は、偶数セクタロケーションを形成するが、フィールド738および746は奇数セクタロケーションを形成する。」と記載され、当初明細書等の【0043】に「上述のように、好ましい実施形態では、各ブロック727(図7)は各セクタが512バイトのユーザデータおよび16バイトのオーバーヘッド情報を含む、32セクタの情報を記憶するメモリ空間を含む。」と記載され、当初明細書等の【0079】に「図13は、本発明の別なる実施形態による、32のセクタを含む、メモリバンク506内の情報ブロックを記憶するためのメモリ記憶形式を一般的に示した表である。この実施形態では、偶数セクタが、2つのメモリユニットの第1に記憶する第1行ロケーションに記憶され、奇数セクタが、2つのメモリユニットの第2に記憶する第2行ロケーションに記憶される。…(中略)…メモリバンク506の各ブロック1302は、第1のフラッシュメモリチップ670の第1のサブブロック1306、および第2のフラッシュメモリチップ672の対応する第2のサブブロック1308を含み、対応するサブブロックは同じ仮想PBAによって識別される。各メモリ行1304は、第1の行部分1310および対応する第2の行部分1312を含む。図示した実施形態では、各第1および第2の行部分1310、1312が、512バイトのデータ情報のための記憶に加え、…(中略)…の記憶スペースを含む。」と記載され、当初明細書等の【0080】に「第1の行部分1310のそれぞれは、偶数の情報セクタ(S0、S2、S4…)を記憶するための偶数セクタフィールド1314…(中略)…を含む。第2の行部分1312のそれぞれは、奇数情報セクタ(S1、S3、S5…)を記憶するための奇数セクタフィールド1318…(中略)…を含む。」と記載されている。 これらの記載から、当初明細書等における、特に【図7】及び【図13】に関する実施形態においては、1つのセクタの情報には512バイトのユーザデータが存在し、当該ユーザデータは、【図7】における「第1の偶数セクタフィールド734」、「第1の奇数セクタフィールド738」、「第2の偶数セクタフィールド742」、「第2の奇数セクタフィールド746」と、【図13】における「偶数セクタフィールド1314」、「奇数セクタフィールド1318」に格納されるものであり、これらのフィールドに格納されるユーザデータが審判請求時補正後の請求項1における「ユーザデータ」に対応する。特に、【図7】における「第1の偶数セクタフィールド734」、「第2の偶数セクタフィールド742」と、【図13】における「偶数セクタフィールド1314」に格納されるユーザデータは、審判請求時補正後の請求項1における「偶数セクタの情報のユーザデータ」に対応し、【図7】における「第1の奇数セクタフィールド738」、「第2の奇数セクタフィールド746」と、【図13】における「奇数セクタフィールド1318」に格納されるユーザデータは、審判請求時補正後の請求項1における「奇数セクタの情報のユーザデータ」に対応する。 2の4.審判請求時補正後の請求項1における「オーバヘッド」について 当初明細書等の【0011】に「各セクタ402はユーザデータフィールド404、ECCフィールド406、「オールド」フラグフィールド408、「使用中」フラグフィールド410、および「欠陥」フラグフィールド412で構成される。」と記載され、当初明細書等の【0036】に「第1の行部分732のそれぞれは、偶数データバイトD0、D2、D4、...D510の偶数セクタ(S0、S2、S4、...)の情報を記憶する第1の偶数セクタフィールド734と、第1スペアフィールド736と、偶数データバイトD0、D2、D4、...D510の奇数セクタ(S1、S3、S5、...)の情報を記憶する第1の奇数セクタフィールド738と、第2スペアフィールド740とを含む。第2行部分733のそれぞれは、奇数データバイトD1、D3、D5、...D511の偶数のセクタのデータ(これは第1の偶数セクタフィールド734内に記憶されたその対応する偶数データバイトを有する)を記憶する第2の偶数セクタフィールド742と、集団的にフィールド734および742に記憶された偶数セクタの情報に対応するエラー訂正情報を記憶する第1のエラー訂正フィールド744と、奇数データバイトの奇数セクタの情報(これは第1の奇数セクタフィールド738内に記憶されたその対応する偶数データバイトを有する)を記憶する第2の奇数セクタフィールド746と、集中的にフィールド738、746に記憶された奇数セクタの情報に対応するECC情報を記憶する第2エラー訂正フィールド748と、ブロックアドレスフィールド750と、フラグフィールド752を含む。」と記載され、当初明細書等の【0040】に「メモリバンクの各メモリ行ロケーション728のステータスを、使用中フラグロケーション754に記憶された使用中/空き行フラグと、欠陥フラグロケーション756に記憶された欠陥行フラグと、フラグフィールド752のオールドロケーション758に記憶されたオールド行フラグと、偶数セクタ移動フラグロケーション760に記憶された偶数セクタ移動フラグと、奇数セクタ移動フラグロケーション762に記憶された奇数セクタ移動フラグとを用いて監視する。」と記載され、当初明細書等の【0080】に「第1の行部分1310のそれぞれは、偶数の情報セクタ(S0、S2、S4…)を記憶するための偶数セクタフィールド1314、およびフィールド1314に記憶される偶数セクタに対応するエラー修正情報を記憶するための偶数セクタエラー修正フィールド1316を含む。第2の行部分1312のそれぞれは、奇数情報セクタ(S1、S3、S5…)を記憶するための奇数セクタフィールド1318、フィールド1318に記憶される奇数セクタに対応するエラー修正情報を記憶するための奇数セクタエラー修正フィールド1320を含む。ブロックアドレスフィールド1322、およびフラグフィールド1324を含む。」と記載されている。 これらの記載と、「ユーザデータ」に関して前記「2の3.審判請求時補正後の請求項1における「ユーザデータ」について」にて指摘したことを考慮すると、審判請求時補正後の請求項1における「オーバーヘッド」に対応しうるものとしては、まず、【図7】における「第1スペアフィールド736」、「第2スペアフィールド740」、「第1のエラー訂正フィールド744」、「第2エラー訂正フィールド748」、「ブロックアドレスフィールド750」、「オールドロケーション758」、「使用中フラグロケーション754」、「欠陥フラグロケーション756」、「偶数セクタ移動フラグロケーション760」、「奇数セクタ移動フラグロケーション762」と、【図13】における「偶数セクタエラー修正フィールド1316」、「奇数セクタエラー修正フィールド1320」、「ブロックアドレスフィールド1322」、(さらには【図13】のみに示されている)「オールドロケーション1330」、「使用中フラグロケーション1326」、「欠陥フラグロケーション1328」、「偶数セクタ移動フラグロケーション1332」、「奇数セクタ移動フラグロケーション1334」のそれぞれに格納される情報が一応考えられる。 しかしながら、まず、当初明細書等の【0035】に「図7は、本発明のある実施形態による、メモリバンク506内に記憶されたユーザデータ、エラー訂正情報、およびフラグ情報の組織を一般化して図示した表図を示す。メモリバンク506は、BLCK0、BLCK1、BLCK(M-1)と指定された複数あるM個のブロック727を含み、それぞれが仮想物理ブロックアドレス(PBA)を有する。ブロック727のそれぞれは、ROW0、ROW1、...ROW15と指定された複数あるN個のメモリ行ロケーション728を有する(ここで好ましい実施形態においてはN=16である)。メモリバンク506の各ブロック727は、第1のフラッシュメモリチップ670の第1のサブブロック730、および第2のフラッシュメモリチップ672の対応する第2のサブブロック731から構成される。対応するサブブロック730、731は、合わせて1つのブロックを形成し、同じ仮想PBAにより識別される。各メモリ行ロケーション728は、第1の行部分732および対応する第2の行部分733を含む。」と記載され、当初明細書等の【0036】に「第1の行部分732のそれぞれは、偶数データバイトD0、D2、D4、...D510の偶数セクタ(S0、S2、S4、...)の情報を記憶する第1の偶数セクタフィールド734と、…(中略)…偶数データバイトD0、D2、D4、...D510の奇数セクタ(S1、S3、S5、...)の情報を記憶する第1の奇数セクタフィールド738と、…(中略)…を含む。第2行部分733のそれぞれは、奇数データバイトD1、D3、D5、...D511の偶数のセクタのデータ(これは第1の偶数セクタフィールド734内に記憶されたその対応する偶数データバイトを有する)を記憶する第2の偶数セクタフィールド742と、…(中略)…奇数データバイトの奇数セクタの情報(これは第1の奇数セクタフィールド738内に記憶されたその対応する偶数データバイトを有する)を記憶する第2の奇数セクタフィールド746と、…(中略)…ブロックアドレスフィールド750と、フラグフィールド752を含む。フィールド734および742は、偶数セクタロケーションを形成するが、フィールド738および746は奇数セクタロケーションを形成する。」と記載され、当初明細書等の【0037】に「フラグフィールド752は、以下でさらに説明するように、アクセス操作中にコントローラ510(図6)により用いられるフラグ情報を記憶するために用いられる。ブロックアドレスフィールド750は、以下でさらに説明するように、ブロックに割り当てらた改変版のホスト供給LBA値を記憶するために用いられる。単一のブロックアドレスエントリのみが、ブロックアドレスフィールドにおいてブロック毎に要求される。好ましい実施形態において、改変ホスト供給LBA値は、各ブロック727の行ロケーション728の第N行、つまりROW15のブロックアドレスフィールド759に入力される。」と記載され、当初明細書等の【0039】に「1つの実施形態では、コントローラ510(図6)は、フラグフィールド752の使用中フラグロケーション754および欠陥フラグロケーション756にそれぞれ記憶された使用中/空きブロックフラグおよび欠陥ブロックフラグを含むブロックレベルフラグを用いて、メモリバンクの各ブロックロケーション727のステータスを監視する。ブロックレベルフラグは、メモリバンクの全体のブロック727のステータスに関わる情報を供給する。従って、単一のブロックレベルフラグエントリのみが、フラグロケーション754および756においてブロック毎に要求される。使用中/新ブロックフラグは、対応するブロック727が情報を記憶するために現行で「使用中」であるか否か、あるいは情報を記憶するために利用可能(または空き)か否かを示す。欠陥ブロックフラグは、対応するブロック727が欠陥であるか否かを示す。」と記載され、当初明細書等の【0040】に「別の実施形態においては、コントローラ510(図6)は、メモリバンクの各メモリ行ロケーション728のステータスを、使用中フラグロケーション754に記憶された使用中/空き行フラグと、欠陥フラグロケーション756に記憶された欠陥行フラグと、フラグフィールド752のオールドロケーション758に記憶されたオールド行フラグと、…(中略)…を用いて監視する。この実施形態において、使用中/新フラグは、対応するメモリ行ロケーション728が情報を記憶するために現行で「使用中」であるか、あるいは情報を記憶するために利用可能(または空き)か否かを示す。欠陥フラグは、対応するブロック727が欠陥であるか否かを示す。非揮発性メモリロケーション732、733のペアのいずれかが欠陥であるならば、セットされている欠陥フラグロケーション756における値により示されるように、全メモリブロック727は欠陥であると宣言される。好ましい実施形態では、ロケーション758、754、および756は単一の3ビットフラグロケーション764に含まれる。」と記載されていることから明らかなように、【図7】における「ブロックアドレスフィールド750」、「オールドロケーション758」、「使用中フラグロケーション754」、「欠陥フラグロケーション756」は、物理的には、第1の行部分732と第2の行部分733からなるメモリ行ロケーション728毎に1つずつ設けられたものであり、「ブロックアドレスフィールド750」については、複数のメモリ行ロケーション728からなる1つのブロック727におけるただ1つの「ブロックアドレスフィールド750」を用いるものであり、「使用中フラグロケーション754」及び「欠陥フラグロケーション756」については、複数のメモリ行ロケーション728からなる1つのブロック727におけるただ1つの「使用中フラグロケーション754」及び「欠陥フラグロケーション756」を用いるか、または、各メモリ行ロケーション728毎の「使用中フラグロケーション754」及び「欠陥フラグロケーション756」を用いるものであり、第1の行部分732と第2の行部分733からなる1つのメモリ行ロケーション728には2つのセクタが記憶されるものである。つまり、【図7】における「ブロックアドレスフィールド750」、「オールドロケーション758」、「使用中フラグロケーション754」、「欠陥フラグロケーション756」は、セクタ毎に備えられたものではなく、ブロック毎または2セクタ毎に設けられたものであるので、審判請求時補正後の請求項1における「偶数セクタの情報のオーバーヘッド」や「奇数セクタの情報のオーバーヘッド」に対応するものであるとはいえない。 【図13】に関しても、当初明細書等の【0081】に「ブロックアドレスフィールド1322は、BLCK0に対する「0」のように、ブロック1302に永久に割り当てられるブロックアドレスを記憶するために使用される。ブロックごとのブロックアドレスフィールドでは、単一ブロックアドレスエントリのみが要求される。好適な実施形態では、ブロックアドレスエントリは、最終行1304のブロックアドレスフィールド1322、即ち行15に入れられる。」と記載されており、また、【図7】と【図13】において、ブロックアドレスフィールド、オールドロケーション、使用中フラグロケーション、欠陥フラグロケーションが、物理的には、第1の行部分と第2の行部分からなるメモリ行ロケーション毎に1つずつ設けられたものであることが示されている点では同様であるから、【図13】における「ブロックアドレスフィールド1322」、「オールドロケーション1330」、「使用中フラグロケーション1326」、「欠陥フラグロケーション1328」も、セクタ毎に備えられたものではなく、ブロック毎または2セクタ毎に設けられたものであるので、審判請求時補正後の請求項1における「偶数セクタの情報のオーバーヘッド」や「奇数セクタの情報のオーバーヘッド」に対応するものであるとはいえない。 また、当初明細書等の【0050】に「フィラー情報FFHは、第1フラッシュメモリチップにより受信され、第1スペアフィールド736(図7)に記憶される。」と記載され、当初明細書等の【0052】に「フィラー情報FFHは、第1フラッシュメモリチップにより受信され、第2スペアフィールド740(図7)に記憶される。」と記載されているように、【図7】における「第1スペアフィールド736」、「第2スペアフィールド740」には情報としての意味はないフィラー情報が格納されるに過ぎないから、【図7】における「第1スペアフィールド736」、「第2スペアフィールド740」は、審判請求時補正後の請求項1における「セクタの情報のオーバーヘッド」に対応するものであるとはいえない。 さらに、当初明細書等の【0049】乃至【0052】に2セクタの情報が2つの不揮発性メモリデバイスにプログラミングされる(書き込まれる)態様が示されているが、そこでは【図7】における「偶数セクタ移動フラグロケーション760」、「奇数セクタ移動フラグロケーション762」や【図13】における「偶数セクタ移動フラグロケーション1332」、「奇数セクタ移動フラグロケーション1334」はプログラミングされる対象として記載されていない。そのため、【図7】における「偶数セクタ移動フラグロケーション760」、「奇数セクタ移動フラグロケーション762」や【図13】における「偶数セクタ移動フラグロケーション1332」、「奇数セクタ移動フラグロケーション1334」は、審判請求時補正後の請求項1における「プログラミング」される「セクタの情報のオーバーヘッド」に対応するとはいえない。 結局のところ、審判請求時補正後の請求項1における「セクタの情報のオーバーヘッド」に対応するものは、【図7】における「第1のエラー訂正フィールド744」、「第2エラー訂正フィールド748」と、【図13】における「偶数セクタエラー修正フィールド1316」、「奇数セクタエラー修正フィールド1320」に格納されるエラー修正情報(ECC情報)である。特に、審判請求時補正後の請求項1における「偶数セクタの情報のオーバーヘッド」に対応するものは、【図7】における「第1のエラー訂正フィールド744」と【図13】における「偶数セクタエラー修正フィールド1316」に格納されるエラー修正情報(ECC情報)であり、審判請求時補正後の請求項1における「奇数セクタの情報のオーバーヘッド」に対応するものは、【図7】における「第2エラー訂正フィールド748」と【図13】における「奇数セクタエラー修正フィールド1320」に格納されるエラー修正情報(ECC情報)である。 2の5.請求項1の記載と当初明細書等の記載の対応関係の検討 上記したような、審判請求時補正後の請求項1における「偶数セクタの情報のユーザデータ」、「奇数セクタの情報のユーザデータ」、「偶数セクタの情報のオーバーヘッド」、「奇数セクタの情報のオーバヘッド」と、当初明細書等、特に【図7】と【図13】の実施形態における構成との対応付けを検討することを通じて、当初明細書等に「第1の不揮発性メモリデバイス」には「偶数セクタの情報のユーザデータ」とともに「奇数セクタの情報のオーバーヘッド」が格納され、「第2の不揮発性メモリデバイス」には「偶数セクタの情報のオーバーヘッド」とともに「奇数セクタの情報のユーザデータ」が格納されることが記載されているのかを検討する。 2の5の1.【図7】の実施形態の検討 【図7】の実施形態に関して、当初明細書等の【0035】に「第1フラッシュメモリチップの第1の行部分732」及び「第2フラッシュメモリチップの第2の行部分733」と記載され、当初明細書等の【0036】に「第1の行部分732のそれぞれは、偶数データバイトD0、D2、D4、...D510の偶数セクタ(S0、S2、S4、...)の情報を記憶する第1の偶数セクタフィールド734と、…(中略)…偶数データバイトD0、D2、D4、...D510の奇数セクタ(S1、S3、S5、...)の情報を記憶する第1の奇数セクタフィールド738と、…(中略)…とを含む。第2行部分733のそれぞれは、奇数データバイトD1、D3、D5、...D511の偶数のセクタのデータ(これは第1の偶数セクタフィールド734内に記憶されたその対応する偶数データバイトを有する)を記憶する第2の偶数セクタフィールド742と、集団的にフィールド734および742に記憶された偶数セクタの情報に対応するエラー訂正情報を記憶する第1のエラー訂正フィールド744と、奇数データバイトの奇数セクタの情報(これは第1の奇数セクタフィールド738内に記憶されたその対応する偶数データバイトを有する)を記憶する第2の奇数セクタフィールド746と、集中的にフィールド738、746に記憶された奇数セクタの情報に対応するECC情報を記憶する第2エラー訂正フィールド748と、…(中略)…を含む。フィールド734および742は、偶数セクタロケーションを形成するが、フィールド738および746は奇数セクタロケーションを形成する。」と記載されていることから明らかなように、【図7】の実施形態においては、第1フラッシュメモリチップに、「偶数セクタの情報のユーザデータ」のうち偶数データバイトと、「奇数セクタの情報のユーザデータ」のうち偶数データバイトを格納し、第2フラッシュメモリチップに、「偶数セクタの情報のユーザデータ」のうち奇数データバイトと、「奇数セクタの情報のユーザデータ」のうち奇数データバイトと、「偶数セクタの情報のオーバヘッド」と、「奇数セクタの情報のオーバヘッド」を格納するものである。つまり、【図7】の実施形態は、審判請求時補正後の請求項1が示すような、「第1の不揮発性メモリデバイス」には「偶数セクタの情報のユーザデータ」とともに「奇数セクタの情報のオーバーヘッド」が格納され、「第2の不揮発性メモリデバイス」には「偶数セクタの情報のオーバーヘッド」とともに「奇数セクタの情報のユーザデータ」が格納されることを示すものではない。 2の5の2.【図13】の実施形態の検討 【図13】の実施形態に関して、当初明細書等の【0079】に「メモリバンク506は、BLCK0、BLCK1、BLCK(M-1)と指定された、それぞれが物理ブロックアドレス(PBA)を有する、複数のMブロック1302を含む。ブロック1302のそれぞれは、複数のNメモリ行ロケーション1304を含み」、「第1のフラッシュメモリチップ670の第1のサブブロック1306、および第2のフラッシュメモリチップ672の対応する第2のサブブロック1308」、「各メモリ行1304は、第1の行部分1310および対応する第2の行部分1312を含む。」と記載され、当初明細書等の【図13】において、各フラッシュメモリチップには複数のサブブロックが存在し、サブブロック内には複数の行部分があると認められ、当初明細書等の【0080】に「第1の行部分1310のそれぞれは、偶数の情報セクタ(S0、S2、S4…)を記憶するための偶数セクタフィールド1314、およびフィールド1314に記憶される偶数セクタに対応するエラー修正情報を記憶するための偶数セクタエラー修正フィールド1316を含む。第2の行部分1312のそれぞれは、奇数情報セクタ(S1、S3、S5…)を記憶するための奇数セクタフィールド1318、フィールド1318に記憶される奇数セクタに対応するエラー修正情報を記憶するための奇数セクタエラー修正フィールド1320を含む。」と記載されていることから明らかなように、【図13】の実施形態においては、第1フラッシュメモリチップに、「偶数セクタの情報のユーザデータ」と「偶数セクタの情報のオーバヘッド」を格納し、第2フラッシュメモリチップに、「奇数セクタの情報のユーザデータ」と「奇数セクタの情報のオーバヘッド」を格納するものである。つまり、【図13】の実施形態は、審判請求時補正後の請求項1が示すような、「第1の不揮発性メモリデバイス」には「偶数セクタの情報のユーザデータ」とともに「奇数セクタの情報のオーバーヘッド」が格納され、「第2の不揮発性メモリデバイス」には「偶数セクタの情報のオーバーヘッド」とともに「奇数セクタの情報のユーザデータ」が格納されることを示すものではない。 2の5の3.【図13】の実施形態の変形例の検討 なお、【図13】の実施形態に関して、当初明細書等の【0080】に「本発明では、奇数セクタを記憶するために、代わりとしてフィールド1314を用い得、偶数セクタを記憶するために、代わりとしてフィールド1318を使用し得ることが理解される。」と記載されている。この記載は【図13】における第1フラッシュメモリチップ内の1314で示されるフィールドを「奇数セクタの情報のユーザデータ」を格納するために用い、第2フラッシュメモリチップ内の1318で示されるフィールドを「偶数セクタの情報のユーザデータ」を格納するために用いるという変形例を示すものである。 しかしながら、この変形例において、第1フラッシュメモリチップ内の1316のフィールドと第2フラッシュメモリ内の1320のフィールドのそれぞれを何を格納するために用いるのかについては、当初明細書等には何ら記載がない。 なお、当初明細書等の【0080】には「偶数セクタエラー修正フィールド1316」及び「奇数セクタエラー修正フィールド1320」という用語が用いられている。しかしながら、当初明細書等においては、「偶数セクタエラー修正フィールド1316」及び「奇数セクタエラー修正フィールド1320」という用語は、上記した変形例に即して用いられているものではない。当初明細書等の【0080】に「第1の行部分1310のそれぞれは、偶数の情報セクタ(S0、S2、S4…)を記憶するための偶数セクタフィールド1314、およびフィールド1314に記憶される偶数セクタに対応するエラー修正情報を記憶するための偶数セクタエラー修正フィールド1316を含む。第2の行部分1312のそれぞれは、奇数情報セクタ(S1、S3、S5…)を記憶するための奇数セクタフィールド1318、フィールド1318に記憶される奇数セクタに対応するエラー修正情報を記憶するための奇数セクタエラー修正フィールド1320を含む。」と記載されていることからすれば、「偶数セクタエラー修正フィールド1316」及び「奇数セクタエラー修正フィールド1320」という用語は、むしろ、【図13】における第1フラッシュメモリチップ内の1314で示されるフィールドを「偶数セクタの情報のユーザデータ」を格納するために用いるとともに、1316で示されるフィールドを「偶数セクタの情報のオーバヘッド」を格納する「偶数セクタエラー修正フィールド」として用いる一方で、第2フラッシュメモリチップ内の1318で示されるフィールドを「奇数セクタの情報のユーザデータ」を格納するために用いるとともに、1320で示されるフィールドを「奇数セクタの情報のオーバーヘッド」を格納する「奇数セクタエラー修正フィールド」として用いる実施形態に即して用いられているものである。そのため、当初明細書等の【0080】に「偶数セクタエラー修正フィールド1316」及び「奇数セクタエラー修正フィールド1320」という用語が用いられていることをもって、上記した変形例における、第1フラッシュメモリチップ内の1316のフィールド及び第2フラッシュメモリ内の1320のフィールドを、それぞれ「偶数セクタの情報のオーバヘッド」及び「奇数セクタの情報のオーバヘッド」を格納するために用いること(言い換えれば、上記した変形例における、第1フラッシュメモリチップ内の1316のフィールド及び第2フラッシュメモリ内の1320のフィールドを、それぞれ「偶数セクタエラー修正フィールド」及び「奇数セクタエラー修正フィールド」として用いること)が記載されていることが自明であるということはできない。 よって、上記した変形例において、【図13】における第1フラッシュメモリチップ内の1316のフィールドが「偶数セクタの情報のオーバヘッド」を格納し(即ち、1316のフィールドが偶数セクタエラー修正フィールドであり)、第2フラッシュメモリ内の1320のフィールドが「奇数セクタの情報のオーバヘッド」を格納する(即ち、1320のフィールドが奇数セクタエラー修正フィールドである)ことが、当初明細書等に記載されているとはいえず、自明であるともいえない。 2の5の4.セクタ移動フラグに関する予備的検討 当初明細書等の【0036】に「第2行部分733のそれぞれは、…(中略)…フラグフィールド752を含む。」と記載され、当初明細書等の【0040】に「メモリバンクの各メモリ行ロケーション728のステータスを、…(中略)…フラグフィールド752の…(中略)…偶数セクタ移動フラグロケーション760に記憶された偶数セクタ移動フラグと、奇数セクタ移動フラグロケーション762に記憶された奇数セクタ移動フラグとを用いて監視する。」と記載され、また、【図7】及び【図13】から、第2フラッシュメモリチップ(【図7】及び【図13】ともに672)に「偶数セクタ移動フラグロケーション」(【図7】では760、【図13】では1332)と「奇数セクタ移動フラグロケーション」(【図7】では762、【図13】では1334)の両方を配置しているものと認められることから、仮に、【図7】及び【図13】における「偶数セクタ移動フラグロケーション」に格納される情報が、審判請求時補正後の請求項1における「偶数セクタの情報のオーバヘッド」に対応し、【図7】及び【図13】における「奇数セクタ移動フラグロケーション」に格納される情報が、審判請求時補正後の請求項1における「奇数セクタの情報のオーバヘッド」に対応するとしても、やはり、審判請求時補正後の請求項1が示す、「第1の不揮発性メモリデバイス」には「偶数セクタの情報のユーザデータ」とともに「奇数セクタの情報のオーバーヘッド」が格納され、「第2の不揮発性メモリデバイス」には「偶数セクタの情報のオーバーヘッド」とともに「奇数セクタの情報のユーザデータ」が格納されることが示されているとはいえない。 2の5の5.【図7】及び【図13】の実施形態の検討の小括 以上の2の5の1.乃至2の5の4.で示したように、審判請求時補正後の請求項1が示す、「第1の不揮発性メモリデバイス」には「偶数セクタの情報のユーザデータ」とともに「奇数セクタの情報のオーバーヘッド」が格納され、「第2の不揮発性メモリデバイス」には「偶数セクタの情報のオーバーヘッド」とともに「奇数セクタの情報のユーザデータ」が格納されることは、当初明細書等における【図7】の実施形態としても【図13】の実施形態としても示されているとはいえない。 2の5の6.【図7】及び【図13】の実施形態以外の当初明細書等の記載の検討 また、【図7】の実施形態、及び、【図13】の実施形態以外の当初明細書等の記載を検討しても、審判請求時補正後の請求項1が示す、「第1の不揮発性メモリデバイス」には「偶数セクタの情報のユーザデータ」とともに「奇数セクタの情報のオーバーヘッド」が格納され、「第2の不揮発性メモリデバイス」には「偶数セクタの情報のオーバーヘッド」とともに「奇数セクタの情報のユーザデータ」が格納されることは、当初明細書等に記載されているとはいえず、自明であるともいえない。 2の6.審判請求時補正に対する平成18年改正前特許法第17条の2第3項の要件の検討の小括 上記2の5.で示したように、「第1の不揮発性メモリデバイス」には「偶数セクタの情報のユーザデータ」とともに「奇数セクタの情報のオーバーヘッド」が格納され、「第2の不揮発性メモリデバイス」には「偶数セクタの情報のオーバーヘッド」とともに「奇数セクタの情報のユーザデータ」が格納されることは、当初明細書等に記載されているとはいえず、また、自明であるともいえないので、審判請求時補正後の請求項1における「少なくとも1つの偶数セクタの情報のユーザデータを第1の不揮発性メモリデバイスの第1のセクタの中にプログラミングし、前記少なくとも1つの偶数セクタの情報のオーバーヘッドを第2の不揮発性メモリデバイスの第2のセクタの中にプログラミングし、少なくとも1つの奇数セクタの情報のユーザデータを前記第2の不揮発性メモリデバイスの前記第2のセクタの中にプログラミングし、前記少なくとも1つの奇数セクタの情報のオーバーヘッドを前記第1の不揮発性メモリデバイスの前記第1のセクタの中にプログラミングし、」という記載は、当初明細書等に記載した範囲内ではない。 3.補正却下の決定のむすび したがって、審判請求時補正は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した範囲内においてしたものではないから、審判請求時補正は、平成18年改正前特許法第17条の2第3項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 よって、上記補正却下の決定の結論のとおり決定する。 第3.本件補正 上記「第2.補正却下の決定」のとおり、平成22年6月21日付け手続補正(審判請求時補正)は却下され、また、平成22年1月25日付け手続補正は原審において却下されているので、却下されていない直近の手続補正は、平成20年11月12日付け手続補正(以下、「本件補正」という。)ということになる。そして、本件補正は、特許請求の範囲の請求項1の記載を 「メモリコントロール回路と、 前記メモリコントロール回路に結合された不揮発性メモリユニットと を備え、 前記不揮発性メモリユニットは、複数のセクタに区分されている2以上の不揮発性メモリデバイスを含み、1つのセクタは、複数のセクタの情報のための複数の格納位置を含み、1つのセクタの情報は、偶数セクタの情報または奇数セクタの情報であり、偶数セクタの情報および奇数セクタの情報のそれぞれは、ユーザデータとオーバーヘッドとを含み、 前記メモリコントロール回路は、少なくとも1つの偶数セクタの情報のユーザデータを第1の不揮発性メモリデバイスの第1のセクタの中にプログラミングし、前記少なくとも1つの偶数セクタの情報のオーバーヘッドを第2の不揮発性メモリデバイスの第2のセクタの中にプログラミングし、少なくとも1つの奇数セクタの情報のユーザデータを前記第2の不揮発性メモリデバイスの前記第2のセクタの中にプログラミングし、前記少なくとも1つの奇数セクタの情報のオーバーヘッドを前記第1の不揮発性メモリデバイスの前記第1のセクタの中にプログラミングし、 2つのセクタの情報は、2つの不揮発性メモリデバイスの中に同時にプログラミングされる、不揮発性メモリシステム。」 (以下、「本件補正後の請求項1」という。) と補正することを含むものである。 第4.原査定の理由 本件補正後の請求項1に対する、原審による、平成21年7月21日付け最後の拒絶理由通知の「理由1」は下記のとおりである。 「<理由1> 平成20年11月12日付けでした手続補正は、下記の点で願書に最初に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものでないから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない。 記 (1)【請求項1】の「前記メモリコントロール回路は、少なくとも1つの偶数セクタの情報のユーザデータを第1の不揮発性メモリデバイスの第1のセクタの中にプログラミングし、前記少なくとも1つの偶数セクタの情報のオーバーヘッドを第2の不揮発性メモリデバイスの第2のセクタの中にプログラミングし、少なくとも1つの奇数セクタの情報のユーザデータを前記第2の不揮発性メモリデバイスの前記第2のセクタの中にプログラミングし、前記少なくとも1つの奇数セクタの情報のオーバーヘッドを前記第1の不揮発性メモリデバイスの前記第1のセクタの中にプログラミングし」は、願書に最初に添付した明細書又は図面(以下、「当初明細書等」という。)に記載された事項ではなく、自明な事項でもない。 上記記載によれば、偶数セクタのユーザデータと奇数セクタのオーバーヘッドとが第1の不揮発性メモリデバイスに、奇数セクタのユーザデータと偶数セクタのオーバーヘッドとが第2の不揮発性メモリデバイスに、それぞれプログラミングされることになる。そこで、当該事項が当初明細書等に記載された事項であるか検討する。 本願の当初明細書等の図7,9-11に関連して説明されている情報格納形態は、第【0036】段落の「第2行部分733のそれぞれは、・・・集団的にフィールド734および742に記憶された偶数セクタの情報に対応するエラー訂正情報を記憶する第1のエラー訂正フィールド744と、奇数データバイトの奇数セクタの情報(これは第1の奇数セクタフィールド738内に記憶されたその対応する偶数データバイトを有する)を記憶する第2の奇数セクタフィールド746と、集中的にフィールド738、746に記憶された奇数セクタの情報に対応するECC情報を記憶する第2エラー訂正フィールド748と、・・・を含む」との記載や、図7,9-11から明らかなように、偶数セクタのオーバーヘッド及び奇数セクタのオーバーヘッドの両方とも、同じメモリデバイスに格納する形態である。 また、別の実施形態として、本願の当初明細書等の図13に関連して説明されている情報格納形態は、第【0080】段落の「第1の行部分1310のそれぞれは、偶数の情報セクタ(S0、S2、S4…)を記憶するための偶数セクタフィールド1314、およびフィールド1314に記憶される偶数セクタに対応するエラー修正情報を記憶するための偶数セクタエラー修正フィールド1316を含む。第2の行部分1312のそれぞれは、奇数情報セクタ(S1、S3、S5…)を記憶するための奇数セクタフィールド1318、フィールド1318に記憶される奇数セクタに対応するエラー修正情報を記憶するための奇数セクタエラー修正フィールド1320を含む。」との記載や、図13から明らかなように、偶数セクタのユーザデータと当該偶数セクタに対応するオーバーヘッドとを同一のメモリデバイス(メモリデバイスAとする。)に、奇数セクタのユーザデータと当該奇数セクタに対応するオーバーヘッドとを同一のメモリデバイス(メモリデバイスBとする。)に、メモリデバイスAとメモリデバイスBとを異ならせて格納するものである。 したがって、当初明細書等には、偶数セクタのユーザデータと奇数セクタのオーバーヘッドとを第1の不揮発性メモリデバイスに、奇数セクタのユーザデータと偶数セクタのオーバーヘッドとを第2の不揮発性メモリデバイスに、それぞれプログラミングすることは記載されておらず(したがって、上記補正事項は当初明細書等に記載されておらず)、当業者にとって自明な事項でもない。 なお、第【0080】段落には「本発明では、奇数セクタを記憶するために、代わりとしてフィールド1314を用い得、偶数セクタを記憶するために、代わりとしてフィールド1318を使用し得る」との記載があるが、フィールド1316はフィールド1314に対応するエラー修正フィールドであり、フィールド1320はフィールド1318に対応するエラー修正フィールドであるから、上記記載の場合のフィールド1316には奇数セクタのオーバーヘッドが、フィールド1320には偶数セクタのオーバーヘッドが格納されることになり、上記補正事項の根拠にはならない。」 上記の平成21年7月21日付け最後の拒絶理由通知に接した請求人(出願人)は、平成22年1月25日付け手続補正により請求項1の補正を行っているが、原審は平成22年2月12日付け補正の却下の決定により当該手続補正を却下し、本件補正後の請求項1に対する上記の平成21年7月21日付け最後の拒絶理由通知による拒絶理由を含めた理由により拒絶査定をしている。 第5.平成18年改正前特許法第17条の2第3項の要件についての当審の判断 本件補正後の請求項1は「少なくとも1つの偶数セクタの情報のユーザデータを第1の不揮発性メモリデバイスの第1のセクタの中にプログラミングし、前記少なくとも1つの偶数セクタの情報のオーバーヘッドを第2の不揮発性メモリデバイスの第2のセクタの中にプログラミングし、少なくとも1つの奇数セクタの情報のユーザデータを前記第2の不揮発性メモリデバイスの前記第2のセクタの中にプログラミングし、前記少なくとも1つの奇数セクタの情報のオーバーヘッドを前記第1の不揮発性メモリデバイスの前記第1のセクタの中にプログラミングし、」という記載がある点で、審判請求時補正後の請求項1と共通している。 当該記載が示す発明特定事項が、当初明細書等に記載した範囲内でないことは、上記「第2.補正却下の決定」の「2.審判請求時補正に対する平成18年改正前特許法第17条の2第3項の要件の検討」で示したとおりである。よって、審判請求時補正と同様、本件補正も、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した範囲内においてしたものではない。 そして、上記「第4.原査定の理由」に示される本件補正後の請求項1に対する拒絶の理由は、「【請求項1】の「前記メモリコントロール回路は、少なくとも1つの偶数セクタの情報のユーザデータを第1の不揮発性メモリデバイスの第1のセクタの中にプログラミングし、前記少なくとも1つの偶数セクタの情報のオーバーヘッドを第2の不揮発性メモリデバイスの第2のセクタの中にプログラミングし、少なくとも1つの奇数セクタの情報のユーザデータを前記第2の不揮発性メモリデバイスの前記第2のセクタの中にプログラミングし、前記少なくとも1つの奇数セクタの情報のオーバーヘッドを前記第1の不揮発性メモリデバイスの前記第1のセクタの中にプログラミングし」は、願書に最初に添付した明細書又は図面(以下、「当初明細書等」という。)に記載された事項ではなく、自明な事項でもない。」というものであり、上記「第2.補正却下の決定」の「2.審判請求時補正に対する平成18年改正前特許法第17条の2第3項の要件の検討」で示した理由と同様のものである。よって、原審が平成21年7月21日付け最後の拒絶理由通知にて通知した拒絶の理由は依然として解消されていない。 第6.請求人の主張の検討 請求人は「少なくとも1つの偶数セクタの情報のユーザデータを第1の不揮発性メモリデバイスの第1のセクタの中にプログラミングし、前記少なくとも1つの偶数セクタの情報のオーバーヘッドを第2の不揮発性メモリデバイスの第2のセクタの中にプログラミングし、少なくとも1つの奇数セクタの情報のユーザデータを前記第2の不揮発性メモリデバイスの前記第2のセクタの中にプログラミングし、前記少なくとも1つの奇数セクタの情報のオーバーヘッドを前記第1の不揮発性メモリデバイスの前記第1のセクタの中にプログラミングし、」という記載が当初明細書等の範囲内である、特に当初明細書等の【0080】にて言及されている【図13】の実施形態の変形例に対応するものであるという主張をしているので、当該主張を検討する。 まず、請求人は、平成22年1月25日付け意見書、平成22年6月21日付け審判請求書、平成23年9月22日付け回答書において下記のように主張している。 「当初明細書等の段落0080には、「第1の行部分1310のそれぞれは、偶数の情報セクタ(S0、S2、S4・・・)を記憶するための偶数セクタフィールド1314、およびフィールド1314に記憶される偶数セクタに対応するエラー修正情報を記憶するための偶数セクタエラー修正フィールド1316を含む。」と明示的に記載されており、フィールド1316がフィールド1314に対応しているものの、これらが互いに連結されている必要があるということが当初明細書等に記載されているわけではないからです。その代わりに、当初明細書等には、フィールド1316が偶数セクタに対応するエラー修正情報を記憶することが明示的に記載されています。このように、フィールド1314が偶数セクタを記憶するために用いられるか奇数セクタを記憶するために用いられるかにかかわらず、フィールド1316は、偶数セクタに対応するエラー修正情報を記憶することを継続します。」(意見書) 「「本発明では、奇数セクタを記憶するために、代わりとしてフィールド1314を用い得、偶数セクタを記憶するために、代わりとしてフィールド1318を使用し得ることが理解される。」という記載は、偶数セクタを記憶する代わりに奇数セクタを記憶するためにフィールド1314を用いることが可能であり、奇数セクタを記憶する代わりに偶数セクタを記憶するためにフィールド1318を用いることが可能であるという意味です。このような代替的な実施形態では、奇数セクタがフィールド1314に記憶され、偶数セクタに対応するエラー修正情報がフィールド1316に記憶され、偶数セクタがフィールド1318に記憶され、奇数セクタに対応するエラー修正情報がフィールド1320に記憶されることになります。それ故、当初明細書等には、奇数セクタのユーザデータと偶数セクタのオーバーヘッドとを同一のメモリデバイス(メモリデバイスAとする。)に、偶数セクタのユーザデータと奇数セクタのオーバーヘッドとを同一のメモリデバイス(メモリデバイスBとする。)に、メモリデバイスAとメモリデバイスBとを異ならせて格納することが記載されているというべきです。」(審判請求書) 「当初明細書等の段落0080の「第1の行部分1310のそれぞれは、偶数の情報セクタ(S0、S2、S4・・・)を記憶するための偶数セクタフィールド1314、およびフィールド1314に記憶される偶数セクタに対応するエラー修正情報を記憶するための偶数セクタエラー修正フィールド1316を含む。」という記載は、フィールド1314、1316に記憶されるべき情報の一例を説明しているにすぎないからです。この記載は、フィールド1314に偶数セクタを記憶する場合には、フィールド1316に偶数セクタに対応するエラー修正情報を記憶しなければならず、フィールド1314に奇数セクタを記憶する場合には、フィールド1316に奇数セクタに対応するエラー修正情報を記憶しなければならないというような、フィールド1316、1318に記憶されるべきそれぞれの情報の関係まで制限することを説明しているものではありません。」(審判請求書) 「当初明細書等の段落0080の「本発明では、奇数セクタを記憶するために、代わりとしてフィールド1314を用い得、偶数セクタを記憶するために、代わりとしてフィールド1318を使用し得ることが理解される。」という記載において「本発明では、・・・」と断っているように、本発明では敢えて通常のメモリ配置とは異なるメモリ配置を採用し得ることを当初明細書等の段落0080は記載しているからです。」(審判請求書) 「さらに、当初明細書等では、フィールド1316は、「偶数セクタエラー修正フィールド1316」としてのみ表記されています。それ故、フィールド1316に奇数セクタを記憶する場合でも、フィールド1316は、依然として、「偶数セクタエラー修正フィールド1316」として用いられるというべきです。」(審判請求書) 「図13は、フィールド1316に「ECC0」というラベルを付けています。ここで、「ECC0」とは、セクタ0(偶数セクタ)に対するエラー修正コード(Error Correction Code)という意味です。このように、フィールドの呼び方は、単に、格納態様を記述したものではなく、偶数セクタのエラー修正コードを格納することを直接的に記述したものです。加えて、フィールド1316は、本願の本文において「偶数セクタエラー修正フィールド」としてのみ言及されています。これとは対照的に、フィールド1314は、偶数セクタフィールド1314としてばかりでなく、図13の一例において偶数セクタの情報を格納するためのフィールド、および、奇数セクタを格納するために代替的に使用され得るフィールドの両方として識別されています(本願の出願当初明細書の段落0080を参照)。 …(空行)… 本願の普通の文言は、フィールド1316が偶数セクタエラー修正フィールドであり、かつ、フィールド1314が偶数セクタの情報もしくは奇数セクタの情報を格納し得ることを明確に示しています。図13の一例におけるフィールド1316が常に偶数セクタエラー修正フィールドであるという結論に到達するために必要な解釈は何も存在しません。」(回答書) 上記で示した主張は、つまり、当初明細書等の【0079】乃至【0082】、【図13】の記載においては、フィールド1314とフィールド1318については「偶数セクタの情報のユーザデータ」と「奇数セクタの情報のユーザデータ」のいずれも格納することができることが示されているのに対し、フィールド1316については「偶数セクタの情報のオーバヘッド」を格納することのみが示され、フィールド1320については「奇数セクタの情報のオーバヘッド」を格納することのみが示されているので、結局のところ、フィールド1314に「奇数セクタの情報のユーザデータ」を格納し、フィールド1316に「偶数セクタの情報のオーバヘッド」を格納し、フィールド1318に「偶数セクタの情報のユーザデータ」を格納し、フィールド1320に「奇数セクタの情報のオーバヘッド」を格納するという変形例が当初明細書等には記載されている、というものである。 しかしながら、上記「第2.補正却下の決定」の「2の5の3.【図13】の実施形態の変形例の検討」で既に示したように、当初明細書等の【0079】乃至【0082】、【図13】の記載には、フィールド1314に「偶数セクタの情報のユーザデータ」を格納し、フィールド1316に「偶数セクタの情報のオーバヘッド」を格納し、フィールド1318に「奇数セクタの情報のユーザデータ」を格納し、フィールド1320に「奇数セクタの情報のオーバヘッド」を格納するという実施形態が示され、さらに変形例として、フィールド1314に「奇数セクタの情報のユーザデータ」を格納し、フィールド1318に「偶数セクタの情報のユーザデータ」を格納することが示されているとはいえるものの、当該変形例におけるフィールド1316とフィールド1320に何を格納するのかについては示されていない。請求人はフィールド1316については「偶数セクタの情報のオーバヘッド」を格納することのみが示され、フィールド1320については「奇数セクタの情報のオーバヘッド」を格納することのみが示されていると主張するものの、当初明細書等においてはあくまでも、フィールド1314に「偶数セクタの情報のユーザデータ」を格納し、フィールド1318に「奇数セクタの情報のユーザデータ」を格納する場合に、フィールド1316に「偶数セクタの情報のオーバヘッド」を格納し、フィールド1320に「奇数セクタの情報のオーバヘッド」を格納することが示されているに過ぎない。よって、請求人の主張は採用することができない。 また、請求人は平成23年9月22日付け回答書にて下記のとおり主張している。 「本願の出願当初明細書は、ユーザデータと、当該ユーザに対するエラー修正情報とが、異なるメモリに格納されることを明示的に教示しているからです。例えば、本願の図7およびこれに関連する本願の出願当初明細書の記載をご参照下さい。ここには、偶数および奇数セクタの偶数データバイトが「Flash 0」に格納され、それのエラー修正情報が「Flash 1」に格納されることが示されています。」 請求人の上記主張はあくまでも当初明細書等の【図7】の実施形態に関するものである。既に、上記「第2.補正却下の決定」の「2の5の1.【図7】の実施形態の検討」で示したように、【図7】の実施形態は「少なくとも1つの偶数セクタの情報のユーザデータを第1の不揮発性メモリデバイスの第1のセクタの中にプログラミングし、前記少なくとも1つの偶数セクタの情報のオーバーヘッドを第2の不揮発性メモリデバイスの第2のセクタの中にプログラミングし、少なくとも1つの奇数セクタの情報のユーザデータを前記第2の不揮発性メモリデバイスの前記第2のセクタの中にプログラミングし、前記少なくとも1つの奇数セクタの情報のオーバーヘッドを前記第1の不揮発性メモリデバイスの前記第1のセクタの中にプログラミングし、」という請求項1の記載を示すものではない。また、当初明細書等の【図7】の実施形態に関する記載が【図13】の実施形態の変形例の解釈に影響を及ぼす事情も見いだせない。よって、請求人の主張は採用することができない。 さらに、請求人は平成23年9月22日付け回答書にて下記のとおり主張している。 「加えて、出願人の代替例が構造もしくは範囲に何ら変更を生じさせないという審査官の解釈は、代替例を無意味なものにしてしまいます。特に、フィールド1314が奇数セクタの情報を代替的に格納することが可能であるという出願人の例に対して、もしフィールド1316が奇数セクタの情報に対するエラー修正情報を格納することを強制されるとすれば、図13の構造および範囲が何も変更されないことになってしまいます。すなわち、偶数セクタの情報およびそのエラー修正情報が1つのメモリデバイスに格納され、かつ、奇数セクタの情報およびそのエラー修正情報がもう1つのメモリデバイスに格納されるということになってしまいます。もしそうだとすると(審査官の解釈が正しいとすると)、代替例に言及することさえも全く不必要なことということになってしまいます。このように、異なるクレームは異なる範囲を有するということが前提とされるというクレーム構築の一般的なルールに照らすと、本願の代替例もまた異なる範囲を有することが前提とされるべきです。このことは、本願の普通の文言によって全体的にサポートされています。従って、審査官の解釈は否定されるべきです。」 しかしながら、当初明細書等においては【図13】の実施形態の変形例(請求人の言うところの代替例)については、【0080】に「本発明では、奇数セクタを記憶するために、代わりとしてフィールド1314を用い得、偶数セクタを記憶するために、代わりとしてフィールド1318を使用し得ることが理解される。また、ブロックアドレスおよびフラグを記憶するために、替わりとして第1の行部分1310を使用し得る。」と記載されているのみであり、フィールド1316やフィールド1320をどう扱うかについては記載されていない。特に、請求人が主張し、請求項1に記載している「少なくとも1つの偶数セクタの情報のユーザデータを第1の不揮発性メモリデバイスの第1のセクタの中にプログラミングし、前記少なくとも1つの偶数セクタの情報のオーバーヘッドを第2の不揮発性メモリデバイスの第2のセクタの中にプログラミングし、少なくとも1つの奇数セクタの情報のユーザデータを前記第2の不揮発性メモリデバイスの前記第2のセクタの中にプログラミングし、前記少なくとも1つの奇数セクタの情報のオーバーヘッドを前記第1の不揮発性メモリデバイスの前記第1のセクタの中にプログラミングし、」という発明特定事項は、それぞれがユーザデータとオーバヘッドからなる2つのセクタを2つの不揮発性メモリデバイスに格納するに際し、互いに異なるセクタのユーザデータとオーバヘッドを同じ不揮発性メモリデバイスに格納する一方で、同じセクタのユーザデータとオーバヘッドを異なる不揮発性メモリデバイスに格納するという、当業者にとって明細書等に記載されていなくても自明であるとはいえない構成を示すものである。そのような構成が当初明細書等に記載されているとするためには、その構成が当初明細書等に明示的に記載されるべきであることは言うまでもないことである。よって、請求人の主張は採用することができない。 第7.むすび したがって、本願について、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面についてした平成20年11月12日付けの手続補正は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した範囲内においてしたものではないから、平成20年11月12日付け手続補正は、平成18年改正前特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2011-11-09 |
結審通知日 | 2011-11-10 |
審決日 | 2011-11-24 |
出願番号 | 特願2006-26386(P2006-26386) |
審決分類 |
P
1
8・
561-
Z
(G06F)
P 1 8・ 55- Z (G06F) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 田中 秀人、多賀 実 |
特許庁審判長 |
西山 昇 |
特許庁審判官 |
石井 茂和 清木 泰 |
発明の名称 | 複数のデバイスへ同時書き込み操作を行うことにより高まるフラッシュメモリデバイスにおけるメモリ性能 |
代理人 | 森下 夏樹 |
代理人 | 山本 秀策 |
代理人 | 安村 高明 |