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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G03G
管理番号 1258865
審判番号 不服2011-15044  
総通号数 152 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2012-08-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2011-07-12 
確定日 2012-06-21 
事件の表示 特願2008- 1638「液体現像電子写真方式の両面印刷機及び両面印刷方法」拒絶査定不服審判事件〔平成21年 7月23日出願公開,特開2009-163064〕について,次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は,成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は,平成20年1月8日に特許出願されたものであって,平成23年4月5日付けで拒絶査定がされ,これに対して,同年7月12日に拒絶査定不服審判が請求されたところ,当審において平成24年1月19日付けで拒絶の理由を通知され,それに応答して,同年3月26日付けで手続補正がなされたものである。


第2 本願発明
本願の請求項1?12に係る発明は,平成24年3月26日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1?12に記載されたとおりのものと認められるところ,そのうち請求項1の記載は次のとおりである。(以下,請求項1に係る発明を「本願発明」という。)

「 帯電した粒子状のトナーが液体のキャリア中に分散されている液体トナーを静電潜像の形成された感光体上に転写して現像を行う現像ユニットと,上記現像ユニットにより現像された上記液体トナーを転写する中間転写体と,上記中間転写体と接することによりニップ部を形成するとともに上記液体トナーを吸引するためのバイアス電圧が印加されたバックアップローラと,を有し,上記ニップ部において枚葉状の被印刷物の第1面及び上記第1面の反対側の面である第2面の順に上記中間転写体上の液体トナーを転写することで両面印刷を行う液体現像電子写真方式の両面印刷機であって,
上記被印刷物の上記第2面に上記液体トナーが転写される前に,上記被印刷物の上記第1面に転写された上記液体トナーを定着させるべく定着後の上記被印刷物の想定乾燥度に基づいて予め定められた所定の第1加熱量で上記第1面を加熱する第1トナー定着手段と,
上記液体トナーが転写された上記被印刷物の上記第2面を非接触状態で加熱して定着させるべく上記第1加熱量よりも大きい加熱量であって予め定められた第2加熱量で加熱する第2トナー定着手段と,を有し,
上記第1トナー定着手段及び上記第2トナー定着手段は,いずれも上記液体トナーが転写された上記被印刷物に閃光を照射することにより上記被印刷物を加熱する閃光照射装置を有し,
上記第1トナー定着手段と上記第2トナー定着手段とは上記閃光照射装置を共有するように構成されている
ことを特徴とする,液体現像電子写真方式の両面印刷機。」


第3 当審が通知した拒絶の理由
当審が通知した拒絶の理由の概要は次のとおりである。

1.拒絶理由1(刊行物1を主引例とする進歩性の欠如)
本願発明は,本願の出願日前に頒布された特開平6-348170号公報(以下,「刊行物1」という。)に記載された発明,及び,特開2004-151301号公報(以下,「刊行物2」という。),特開2007-171529号公報(以下,「周知例1」という。),特開2007-248911号公報(以下,「周知例2」という。)等に示される周知技術に基づいて,その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

2.拒絶理由2(刊行物2を主引例とする進歩性の欠如)
本願発明は,本願の出願日前に頒布された上記刊行物2に記載された発明に,上記刊行物1に記載された技術を適用することによって,その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。


第4 各刊行物の記載事項及び各刊行物に記載された発明
1.刊行物1
刊行物1には,次の事項が記載されている。(下線は当審が付した。)

ア.「【請求項7】 転写媒体(21)から転写されたトナー像(22)を乗せた被転写体(23)を搬送する搬送手段(24)と,
該搬送手段(24)に対向させて,1以上の閃光発光体(25A,25B)を配置した定着手段(25)と,
その一方の面が定着処理された前記被転写体(23)を取込み,裏返して前記転写媒体(21)に戻し,その他方の面についても前記転写媒体(21)によるトナー像の転写を行わせる反転手段(27)と,を有する閃光型定着装置において,
前記定着手段(25)に対する電力供給条件を調整して,前記閃光発光体の発光の輻射エネルギーの積算量を調整可能な電源手段(26)と,
両面印刷の指示の有無に応じて前記電源手段(26)を制御し,両面印刷の指示がある場合には,前記一方の面について,前記他方の面についてよりも,定着にかかる輻射エネルギーの積算量を小さく設定する制御手段(28)と,を有することを特徴とする閃光型定着装置。
【請求項8】 被転写体の一方の面にトナー像を転写した後,該被転写体の他方の面におけるトナー像の転写に先立って,前記一方の面のトナー像に閃光を照射して定着させる両面印刷の定着方法において,
前記一方の面におけるトナー像の定着に使用する閃光の輻射エネルギーの積算量を,前記トナー像に実用的な定着強度を付与するには不十分だが,前記他方の面における転写処理には耐え得るレベルに設定し,かつ,
前記他方の面におけるトナー像の転写後に,前記一方の面のトナー像に再度熱を及ぼして,実用的な定着強度にまで高めることを特徴とする両面印刷の定着方法。」

イ.「【0005】用紙上のトナー像に熱を供給して定着させる代表的な方法には,高温に保持したローラでトナー像を押し潰す加圧ローラ型と,可視光や赤外線の閃光を照射してトナー像を瞬間的に加熱する閃光型と,がある。
【0006】閃光型の定着装置は,用紙表面とトナー像の反射率差を利用して,閃光エネルギーをトナー像に選択的に吸収させ得るため効率が高い。また,トナー像に対して非接触に定着を遂行するから,接触加熱する加圧ローラ型に比較して,高速処理が可能で,摩擦による崩れの心配がないため印刷品質も高い。」

ウ.「【0016】
【発明が解決しようとする課題】電子写真の原理を利用した複写機やプリンターでは,用紙節約等の観点から両面印刷が汎用されているが,閃光型定着装置を備えた複写機やプリンターで両面印刷を行うと,表面側に比較して裏面側で,その印刷品質が著しく低下する問題がある。
【0017】閃光型定着装置では,加圧ローラ型定着装置に比較して,定着処理された用紙に波打ちが発生し易い。そして,表面側の定着処理を通じて発生した波打ち部分では,反転された用紙の裏面側に感光ドラムを接触させてトナー像を転写する際に,用紙表面が感光ドラム表面から部分的に浮き上がり,トナー像を受け渡し損なう可能性がある。
【0018】閃光型定着装置による用紙の波打ちは,表面印刷のみを行う場合にはあまり問題とならないが,両面印刷を行った場合には,裏面側の印刷面に点々とした印刷抜けを形成して顕著かつ深刻な問題と化す。」

エ.「【0029】(1)用紙に閃光が照射された際に,用紙のトナー像に覆われた部分と露出部分とで光の吸収率が異なるため,トナー像に覆われる率が高い部分と低い部分との間に用紙の温度差を生じる。そして,温度差は,トナー像に覆われる率が高い部分と低い部分との間に収縮率の差を形成して,用紙に波打ちを発生する。
【0030】例えば,通常の用紙は,水分の蒸発により数%以上も収縮し,水分の蒸発量は温度差に依存する。従って,局所的に温度を上昇させると,周囲の温度上昇しない部分と,温度上昇に曝されて収縮した部分とで長さに差を生じ,収縮した部分は,その周囲の部分を引きつらせて波打ちを形成する。」

オ.「【0062】図2において,請求項7の閃光型定着装置では,両面印刷の初回印刷面について,必要な定着強度を確保できる最低レベル,あるいは,最終的に必要な定着強度を確保できないまでも,反転や転写には耐え得るレベルにまで照射エネルギーの積算量を落とす。これにより,初回印刷面の定着処理で発生する被転写体23の波打ちの振幅を,反転後の印刷面(裏面)で印刷品質を確保できるレベルにまで抑制する。
【0063】反転手段27は,被転写体23の前後を入れ換えてスイッチバック式に反転する構造・・・(中略)・・・等を採用してもよい。
・・・(中略)・・・
【0065】請求項8の両面印刷の定着方法では,被転写体の一方の面に関して複数回の定着処理を行う。そして,1回目の定着処理は,被転写体の波打ちの振幅レベルを抑制して,裏面印刷の品質を確保させることを主眼として,定着にかかる輻射エネルギーの積算量を決定し,そのために不足する定着強度は,2回目以降の定着処理で達成させる。
【0066】2回目の定着処理は,(1)他方の面におけるトナー像の定着のために照射される閃光の輻射エネルギーの一部を反対側の一方の面にまで及ばせる・・・(中略)・・・等の手法により実施する。
【0067】例えば,通常の用紙上に,通常のトナー像が形成されている場合,完全な定着状態は,トナーの粒子が相互に融合し,用紙の組織に一体化して密着した状態である。これに対して,輻射エネルギーを削減した場合,トナー粒子はいわゆる焼結状態となり,トナー粒子の隙間が残って用紙に対する密着も不完全で,裏面印刷には耐え得るものの,爪で引っ掻く等すれば,用紙表面からトナー像が粉々になって脱落する。しかし,このような焼結状態のトナー粒子に,後から加熱を追加すれば,トナー粒子の溶着が進行して,完全な定着状態が達成される。」

カ.「【0068】
【実施例】図3は第1実施例のLBP印刷装置の構成の説明図・・・(中略)・・・である。なお,図3は,後述の第2?第4実施例でも共通に参照される。・・・(中略)・・・
【0070】図3において,感光ドラム31の周囲には,感光ドラム31の一回転において感光ドラム31表面の各位相位置で必要な処理を連続的に実施する複数のユニットが順番に配置される。
・・・(中略)・・・
【0073】現像ユニット32は,高抵抗のトナーを感光ドラム31の円筒面に塗布し,潜像上に選択的に静電吸着させてトナー像を形成する。そして,現像された感光ドラム31の円筒面に強い光を照射して,トナーに覆われていない背景部分の帯電を解除する。
【0074】定着ユニット34では,感光ドラム31から用紙上に転写されたトナー像に閃光光を断続的に照射して,閃光光の輻射エネルギーを吸収させてトナー像を融解し,用紙の表面組織に固定する。
【0075】高圧電源35は,定着部34に内蔵されたフラッシュランプを駆動するための高電圧を発生し,コンデンサ36に蓄積する。チョークコイル37は,定着部34のフラッシュランプをトリガーして発光開始させるための高電圧パルスを発生する。
【0076】
・・・(中略)・・・コントローラ38は,高圧電源35によるコンデンサ36の充電を制御し,用紙の搬送に同期させたタイミングでチョークコイル37を動作させて,定着部34のフラッシュランプを発光開始させる。
【0077】一方,枚葉シート状の用紙は,用紙供給部41から,コントローラ38の制御信号に基づいて1枚づつ取り出され,矢印に沿って移動し,感光ドラム31に接触してトナー像を転写される。
【0078】LBP印刷装置の前面パネルに配置された両面/片面印刷モード切替えスイッチを通じて,・・・(中略)・・・両面印刷モードが選択されてコントローラ38に設定されている場合,その表面側にトナー像が転写された用紙は,定着後に反転部42に向かって送り出され,反転部42の入口に配置された図示しない3本ローラ機構によって前後を逆にして反転パス43に送り出される。反転部42から反転パス43を経てスイッチバック式に反転された用紙は,その後,再び感光ドラム31に搬送される。・・・(中略)・・・
【0080】反転された用紙は,感光ドラム31表面のトナー像を裏面側に転写し,再び定着部34に搬送されて裏面側を定着処理され,その後,ストッカー44に収納される。
・・・(中略)・・・
【0084】第1実施例のLBP印刷装置では,両面/片面印刷モード切替えスイッチを通じてコントローラ38に設定された両面/片面印刷の区別に応じて,コンデンサの充電電圧が自動的に設定される。そして,両面印刷モードにおける初回(表面側)印刷時にのみ,用紙の波打ち防止用の1000Vが設定され,それ以外の場合には,通常の1500Vが設定される。」

キ.「【0086】
図5は,第2実施例における高圧電源の制御の説明図である。・・・(中略)・・・
【0092】
コントローラ38に内蔵されたパワーコントローラ基板38Cは,・・・(中略)・・・
【0094】
すなわち,両面印刷モードが指定されている場合,パワーコントローラ基板38Cは,電圧可変インターフエイス38Dを通じて,表面側の印刷に関して高圧電源35に1000Vの充電を設定し,裏面側の印刷に関して高圧電源35に1500Vの充電を設定する。・・・(中略)・・・
【0097】第2実施例では,定着後の用紙の波打ちをあまり気にしないで済む片面印刷モードと,両面印刷モードの裏面側印刷の場合とでは,通常の1500Vの充電エネルギーでフラッシュランプ34Aを発光させて,用紙の波打ちよりも印刷の定着強度を優先する。一方,表面側の定着後の用紙の波打ちが裏面側の印刷品質に重大な影響を与える両面印刷モードでは,その表面側定着時に,1000Vの充電エネルギーでフラッシュランプ34Aを発光させ,定着強度よりも波打ちの抑制を優先する。
【0098】このとき,両面印刷モードの裏面印刷に関しては,通常の1500Vよりもさらに高い1600Vを設定してもよい。これにより,裏面印刷の定着にかかる輻射エネルギーを増大して,輻射エネルギーの一部を表面側にまで到達させ,表面印刷の不足した定着分に補充して表面印刷の定着強度を確保させる。」

ク.図2,図3は次のとおりである。



上記記載事項カの【0077】によれば,刊行物1に記載されたLBP印刷装置においては,枚葉シート状の用紙が感光ドラム31に接触してトナー像が転写されるのであって,当該トナー像を枚葉シート状の用紙に転写するための構成を,「転写手段」ということができる。
また,上記記載事項クの図3の記載からは,反転パス43が,感光ドラム31及び転写手段による転写位置にまで延びていることを看取できる。
よって,上記記載事項ア?クを含む刊行物1全体の記載からは,当該刊行物1に次の発明(以下,「引用発明1」という。)が記載されていると認められる。

「 高抵抗のトナーを感光ドラム31の円筒面に塗布し,潜像上に選択的に静電吸着させてトナー像を形成する現像ユニット32と,
上記感光ドラム31表面のトナー像を枚葉シート状の用紙に転写する転写手段と,
上記感光ドラム31から用紙上に転写されたトナー像に,内蔵するフラッシュランプ34Aの閃光光を断続的に照射して,閃光光の輻射エネルギーを吸収させてトナー像を融解し,用紙の表面組織に固定する定着ユニット34と,
上記フラッシュランプ34Aを駆動するための高電圧を発生し,コンデンサ36に蓄積する高圧電源35と,
上記高圧電源35によるコンデンサ36の充電を制御して,上記定着ユニット34の照射エネルギーの積算量を変化させるコントローラ38と,
表面にトナー像が転写され,上記定着ユニット34によって定着処理された用紙を,スイッチバック式に反転し,反転パス43に送り出す反転部42と,
上記反転部42から,上記感光ドラム31及び上記転写手段による転写位置にまで延びる反転パス43とを有しており,
上記転写手段により用紙の表面にトナー像を転写した後,上記コントローラ38によって,必要な定着強度を確保できる最低レベル,あるいは,最終的に必要な定着強度を確保できないまでも,反転や転写には耐え得るレベルにまで照射エネルギーの積算量を落とされた上記定着ユニット34が,用紙の表面のトナー像を定着処理し,その後,上記反転部42により反転させられた用紙の裏面に上記転写手段によりトナー像を転写した後,上記コントローラ38によって,輻射エネルギーの一部が表面側にまで到達し,表面印刷の不足した定着分に補充して表面印刷の定着強度が確保できるレベルにまで照射エネルギーの積算量を増大された上記定着ユニット34が,用紙の裏面のトナー像を定着処理することによって,両面印刷を行う
LBP印刷装置。」

2.刊行物2
刊行物2には,次の事項が記載されている。(下線は当審が付した。)

ケ.「【請求項1】
像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と,前記転写手段により前記記録媒体に転写されたトナー像を所定の定着温度で定着させる定着手段とを備え,前記記録媒体の一方面にトナー像を転写・定着した後で,該記録媒体の他方面にトナー像を転写・定着する画像形成装置において,
前記定着手段は,少なくともトナー像を前記記録媒体の一方面に定着させる際の定着温度を100゜C 以下に設定し,しかも,
前記転写手段は,前記記録媒体の一方面へのトナー像の転写条件と,前記記録媒体の他方面へのトナー像の転写条件とを同一に設定していることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
液体キャリアにトナーを分散してなる液体現像剤を用いてトナー像を前記像担持体上に形成する画像形成手段をさらに備えた請求項1 記載の画像形成装置。」

コ.「【0002】
【従来の技術】
・・・(中略)・・・
【0003】
また,両面印刷を行う画像形成装置では,記録媒体の一方面に上記のようにしてトナー像を転写・定着した後,その記録媒体の他方面に対して上記と同様の転写・定着処理を施すこととなる。しかしながら,両面とも同1条件で転写および定着処理を実行すると,一方面の印刷(前段印刷)が良好に行われたとしても,他方面の印刷(後段印刷)を良好に行うことができない場合があった。そこで,この問題を解消するために,前段印刷を行う際の転写条件と,後段印刷を行う際の転写条件とを相違させて両面印刷を行うことが提案されている(特許文献1参照)。
・・・(中略)・・・
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,上記特許文献1に記載の装置では,前段印刷と後段印刷とで転写条件を変化させる必要があり,転写制御が複雑となる。」

サ.「【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明にかかる画像形成装置は,・・・(中略)・・・上記目的を達成するため,定着手段は,少なくともトナー像を記録媒体の一方面に定着させる際の定着温度を100゜C以下に設定し,しかも,転写手段は,記録媒体の一方面へのトナー像の転写条件と,記録媒体の他方面へのトナー像の転写条件とを同一に設定していることを特徴としている。
【0008】
このように構成された発明では,記録媒体の一方面に転写されたトナー像を該記録媒体に定着させる(前段定着)際に,定着温度は100゜C以下に設定されている。このため,この前段定着による記録媒体の水分の蒸発が抑制され,前段定着後においても記録媒体の水分量の変化は少なく,記録媒体の電気抵抗率の変動も少ない。つまり,前段定着における定着温度を100゜C以下に設定することで定着処理による記録媒体の特性変化を抑制し,前段定着後においても記録媒体を前段定着前と実質的に同一状態に維持することができる。そこで,この記録媒体の他方面にトナー像を転写する(後段転写)際の転写条件については,前段転写時の転写条件と同一に設定することで,いずれの面についても良好にトナー像を記録媒体に形成することができるとともに,転写制御を簡素化することができる。・・・(中略)・・・
【0009】
また,この発明では,記録媒体に含まれた水分減少を極力抑えることができるため,記録媒体にしわやカールが発生する不具合を防止できる。」

シ.「【0013】
【発明の実施の形態】
図1は本発明にかかる画像形成装置の一実施形態であるプリンタの内部構成を示す図である。・・・(中略)・・・このプリンタは,イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)の4色のトナー像を重ね合わせてフルカラー画像を形成したり,ブラック(K)のトナーのみを用いてモノクロ画像を形成する湿式現像方式の画像形成装置である。・・・(中略)・・・
【0014】
上記エンジン部1では,本発明の「像担持体」に相当する中間転写ベルト41の周回方向47に沿ってイエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)のプロセスユニットが設けられている。各プロセスユニットはトナー色が相違するのみで基本的な構成は同一である。・・・(中略)・・・
【0015】
図3は,図1のプリンタの部分拡大図である。イエローのプロセスユニットでは,感光体11Yが図1の矢印方向(図中,時計回り方向)に回転自在に設けられている。・・・(中略)・・・
【0016】
・・・(中略)・・・露光部20は,露光制御部112から与えられる制御指令に応じて光ビームにより感光体11Yを露光して,感光体11Y上に画像信号に対応するイエロー用静電潜像を形成する。・・・(中略)・・・
【0017】
こうして形成された静電潜像は現像部30Yの現像ローラ31から供給されるイエロー用液体現像剤32によって顕像化される。・・・(中略)・・・
【0018】
液体現像剤32は,本実施形態では,着色顔料,この着色顔料を接着する樹脂,トナーに所定の電荷を与える荷電制御剤,着色顔料を均一に分散させる分散剤等からなるイエロートナーと,液体キャリアとで構成されており,トナーが液体キャリア中に分散されている。・・・(中略)・・・
【0020】
上記のようにして感光体11Y上に形成されたトナー像は,感光体11Yの回転に伴って1次転写ローラ53Yと対向する1次転写位置に搬送される。この1次転写ローラ53Yは感光体11Yとで中間転写ベルト41を挟み込むように配置されている。・・・(中略)・・・そして,転写バイアス発生部115から1次転写バイアス(例えばDC-400V)が印加されると,感光体11Y上のイエロートナー像が1次転写位置で中間転写ベルト41に1次転写される。・・・(中略)・・・
【0021】
また,他のトナー色についても,イエローと同様に構成されており,画像信号に対応したトナー像が形成される。そして,イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)のトナー像が1次転写ローラ53Y,53M,53C,53Kの位置でそれぞれ中間転写ベルト41の表面上で重ね合わされてフルカラーのトナー像が形成される。・・・(中略)・・・
【0022】
こうして中間転写ベルト41に形成されたトナー像は中間転写ベルト41の回転に伴ってローラ45,48で挟まれた2次転写位置49に搬送される。一方,給紙カセット3(図1)に収容されている記録媒体4は,1次転写トナー像の搬送に同期して後で詳述する搬送ユニット70により2次転写位置49に搬送される。そして,ローラ48は中間転写ベルト41に従動する方向(図1中,時計回り)に中間転写ベルト41と等しい周速で回転しており,転写バイアス発生部115から2次転写バイアスが印加されると,中間転写ベルト41上のトナー像が記録媒体4に2次転写される。・・・(中略)・・・
【0024】
上記のようにしてトナー像が2次転写された記録媒体4は,所定の搬送経路5(図1中,一点鎖線)に沿って搬送され,本発明の「定着手段」たる定着ユニット60によってトナー像が記録媒体4に定着され,装置本体2の上部に設けられた排出トレイに排出される。この定着ユニット60は加熱ヒータ61hを内蔵する加熱ローラ61と,加熱ローラ61に接触する加圧ローラ62とを備えている。そして,ヒータ制御部116により加熱ヒータ61hの作動を制御することで定着ユニット60での定着温度が任意の温度に調整可能となっている。なお,この実施形態では,ヒータ制御部116は後述する理由から定着温度を100゜C以下に調整している。
【0025】
また,この実施形態にかかる画像形成装置では,記録媒体4を所定の搬送経路5に沿って搬送するための搬送ユニット70が設けられている。この搬送ユニット70では,図1に示すように,給紙カセット3に対応して給紙ローラ71が設けられており,この給紙ローラ71により給紙カセット3に収容されている記録媒体4を1枚ずつ取出し,フィードローラ72に搬送する。・・・(中略)・・・2次転写動作に対応したタイミングでゲートローラ73が駆動して記録媒体4を2次転写位置49に送り込む。また,排出トレイ側では,排出前ローラ74,排出ローラ75および反転コロ76が設けられており,2次転写された記録媒体4は定着ユニット60,排出前ローラ74および排出ローラ75を経由して排出トレイ側に搬送される。
【0026】
ここで,両面印刷するためには記録媒体4を反転させて再度ゲートローラ73に搬送する必要があるため,排出ローラ75は正逆回転可能となっている。すなわち,記録媒体4をそのまま排出トレイに排出する際には,正回転し続けて記録媒体4を排出トレイに完全に搬送する。一方,反転再給送する際には,記録媒体4の後端部が排出前ローラ74と排出ローラ75との間の所定位置に達すると,排出ローラ75が逆回転して記録媒体4を反転コロ76に送り込む。これによって記録媒体4は反転経路5aに沿って再給送中間ローラ77に搬送される。そして,再給送中間ローラ77および再給送ゲート前ローラ78がゲートローラ73に記録媒体4を搬送し,このゲートローラ位置で一時的に待機させる。こうして,記録媒体4の反転再給送が行われる。」

ス.「【0028】
図4は,図1のプリンタの両面印刷動作を示すフローチャートである。・・・(中略)・・・
【0030】
上記のようにして転写条件が設定されると,ジョブデータに基づき記録媒体4の表面(一方面)に印刷するためのトナー像を中間転写ベルト41上に形成する(ステップS3)。・・・(中略)・・・なお,これに並行して,適当なタイミングで給紙カセット3から記録媒体4をゲートローラ73まで搬送し,待機させておく。
【0031】
次のステップS4で,ゲートローラ73から記録媒体4を2次転写位置49に搬送しながら,中間転写ベルト41上のカラートナー像を記録媒体4の表面に2次転写する(前段転写工程)。そして,この記録媒体4を定着ユニット60に搬送して記録媒体4の表面にトナー像を定着させる(ステップS5;前段定着工程)。なお,この実施形態では,定着ユニット60での定着温度を100゜C以下に調整しているが,これは水分量の減少を抑制するためである。つまり,この前段定着工程による記録媒体4の水分の蒸発を抑制して,前段定着工程を実行した後においても記録媒体4の電気抵抗率の変動を少なくするためである。つまり,本実施形態では,前段定着工程における定着温度を100゜C以下に設定することで定着処理による記録媒体4の特性変化を抑制し,定着処理後の記録媒体4を前段定着前と実質的に同一状態に維持している。
・・・(中略)・・・
【0033】
裏面印刷を行う場合には,上記したように反転経路5aに沿って記録媒体4をゲートローラ73まで搬送し,このゲートローラ位置で一時的に待機させる(ステップS8)。このように反転再給送を行うことで記録媒体4の表裏を反転させることができる。
【0034】
そして,ジョブデータに基づき記録媒体4の裏面(他方面)に印刷するためのトナー像を中間転写ベルト41上に形成する(ステップS3)。そして,ゲートローラ73から記録媒体4を2次転写位置に49に搬送しながら,前段転写工程と同一の転写条件のまま中間転写ベルト41上のカラートナー像を記録媒体4の裏面に2次転写する(ステップS4;後段転写工程)。そして,この記録媒体4を定着ユニット60に搬送して記録媒体4の裏面にトナー像を定着させる(ステップS5;後段定着工程)。こうして後段定着工程を受けた記録媒体4,つまり両面印刷された記録媒体4は排出トレイに向けて搬送される。」

セ.「【0036】
以上のように,この実施形態によれば,前段定着工程における定着温度を100゜C以下に設定しているので,再給送される記録媒体4を前段定着工程前と実質的に同一状態に維持することができる。そして,後段転写工程における転写条件を前段転写工程時の転写条件と同一に設定しているので,いずれの面についても良好にトナー像を記録媒体4に形成することができる。しかも,記録媒体4の表裏面について転写条件を共通としているので,転写制御を簡素化することができる。
・・・(中略)・・・
【0039】
なお,本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく,その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば,・・・(中略)・・・後段定着工程については100゜Cを超える定着温度で実行してもよい。すなわち,本発明では,前段定着工程については定着温度を100゜C以下に設定することが必須要件であるが,後段定着工程での定着温度は任意である。」

ソ.図1,図3,図4は次のとおりである。



上記記載事項ケ?ソを含む刊行物2全体の記載からは,当該刊行物2に次の発明(以下,「引用発明2」という。)が記載されていると認められる。

「 感光体11Y,11M,11C,11K上に形成された静電潜像を,トナーが液体キャリア中に分散されている液体現像剤32によって顕像化する現像部30Y,30M,30C,30Kと,
上記現像部30Y,30M,30C,30Kにより感光体11Y,11M,11C,11Kに形成されたトナー像が1次転写される中間転写ベルト41と,
上記中間転写ベルト41に従動する方向に中間転写ベルト41と等しい周速で回転しており,転写バイアス発生部115から2次転写バイアスが印加され,中間転写ベルト41上のトナー像を記録媒体4に2次転写するよう機能するローラ48と,
加熱ヒータ61hを内蔵する加熱ローラ61と,加熱ローラ61に接触する加圧ローラ62とを備えた定着ユニット60と,
記録媒体4を排出トレイに排出する際には,正回転し続けて記録媒体4を排出トレイに向けて搬送し,記録媒体4を反転再給送する際には,記録媒体4の後端が所定位置に達したときに逆回転して記録媒体を反転経路5aに向けて搬送する排出ローラ75と,
上記排出ローラ75によって反転再給送された記録媒体4が,上記ローラ48による2次転写位置に搬送される際に通過する反転経路5aとを有しており,
上記ローラ48により記録媒体4の表面にトナー像を2次転写した後,定着温度が100℃以下に調整された上記定着ユニット60によって,記録媒体4の表面のトナー像を定着し,その後,上記排出ローラ75により反転再給送された記録媒体4の裏面に上記ローラ48によりトナー像を2次転写した後,100℃を超える定着温度に調整された上記定着ユニット60によって,記録媒体4の裏面のトナー像を定着することによって,両面印刷を行う
湿式現像方式の画像形成装置。」


第5 拒絶理由1についての当審の判断
1.本願発明と引用発明1の対比
本願発明の「液体現像電子写真方式の両面印刷機」と,引用発明1の「LBP印刷装置」は,電子写真方式の両面印刷機である点で共通する。
また,引用発明1の「潜像」,「感光ドラム31」,「現像ユニット32」及び「枚葉シート状の用紙」は,本願発明の「静電潜像」,「感光体」,「現像ユニット」及び「枚葉状の被印刷物」に,それぞれ相当する。
また,本願発明の「帯電した粒子状のトナーが液体のキャリア中に分散されている液体トナー」と,引用発明1の「高抵抗のトナー」は,感光体上に形成された静電潜像を現像するための現像剤である点で共通する。
また,引用発明1の「転写手段」は,感光ドラム31表面のトナー像を枚葉シート状の用紙に転写する機能を有するものであるところ,本願発明の「上記現像ユニットにより現像された上記液体トナーを転写する中間転写体」と,「上記中間転写体と接することによりニップ部を形成するとともに上記液体トナーを吸引するためのバイアス電圧が印加されたバックアップローラ」とからなる構成も,感光体上の現像された液体トナーを最終的に枚葉状の被印刷物に転写するための構成であるのだから,この限りにおいて,両者は共通する。(以下,両者を総称して「転写機構」という。)
また,引用発明1は,まず用紙の表面に印刷をしてから,次に用紙の裏面に印刷をするのであるから,「用紙の表面」が本願発明の「第1面」に,「用紙の裏面」が本願発明の「第2面」に該当する。
また,引用発明1の「フラッシュランプ34A」,「コントローラ38によって,必要な定着強度を確保できる最低レベル,あるいは,最終的に必要な定着強度を確保できないまでも,反転や転写には耐え得るレベルにまで照射エネルギーの積算量を落とされた定着ユニット34」及び「コントローラ38によって,輻射エネルギーの一部が表面側にまで到達し,表面印刷の不足した定着分に補充して表面印刷の定着強度が確保できるレベルにまで照射エネルギーの積算量を増大された定着ユニット34」が,本願発明の「閃光照射装置」,「第1面を加熱する第1トナー定着手段」及び「第2面を非接触状態で加熱して定着させる・・・第2トナー定着手段」に相当する。
そして,引用発明1の,用紙の表面の定着時の照射エネルギーの積算量である「必要な定着強度を確保できる最低レベル,あるいは,最終的に必要な定着強度を確保できないまでも,反転や転写には耐え得るレベル」は,記載事項エによれば,用紙に閃光が照射された際に,トナー像に覆われた部分の水分の蒸発量と,露出部分の水分の蒸発量との間に,大きな差が生じないように,すなわち,定着後の両部分の乾燥度に大きな差が生じないように定められたレベルであると解されるから,「定着後の被印刷物の想定乾燥度に基づいて予め定められた」ものということができ,本願発明の「定着後の上記被印刷物の想定乾燥度に基づいて予め定められた所定の第1加熱量」との間に差異はない。
さらに,引用発明1の,用紙の裏面の定着時の照射エネルギーの積算量である「輻射エネルギーの一部が表面側にまで到達し,表面印刷の不足した定着分に補充して表面印刷の定着強度が確保できるレベル」は,上記用紙の表面の定着時の照射エネルギーの積算量である「必要な定着強度を確保できる最低レベル,あるいは,最終的に必要な定着強度を確保できないまでも,反転や転写には耐え得るレベル」よりも大きいのだから,本願発明の「第1加熱量よりも大きい加熱量であって予め定められた第2加熱量」に相当する。

よって,本願発明と引用発明1とを対比すると,両者は,
「 現像剤を静電潜像の形成された感光体上に転写して現像を行う現像ユニットと,転写機構と,を有し,上記転写機構によって枚葉状の被印刷物の第1面及び上記第1面の反対側の面である第2面の順に上記現像剤を転写することで両面印刷を行う電子写真方式の両面印刷機であって,
上記被印刷物の上記第2面に上記現像剤が転写される前に,上記被印刷物の上記第1面に転写された上記現像剤を定着させるべく定着後の上記被印刷物の想定乾燥度に基づいて予め定められた所定の第1加熱量で上記第1面を加熱する第1トナー定着手段と,
上記現像剤が転写された上記被印刷物の上記第2面を非接触状態で加熱して定着させるべく上記第1加熱量よりも大きい加熱量であって予め定められた第2加熱量で加熱する第2トナー定着手段と,を有し,
上記第1トナー定着手段及び上記第2トナー定着手段は,いずれも上記現像剤が転写された上記被印刷物に閃光を照射することにより上記被印刷物を加熱する閃光照射装置を有し,
上記第1トナー定着手段と上記第2トナー定着手段とは上記閃光照射装置を共有するように構成されている
電子写真方式の両面印刷機。」
である点で一致し,次の点において相違する。

相違点1:本願発明の両面印刷機が,現像剤として「帯電した粒子状のトナーが液体のキャリア中に分散されている液体トナー」を用いた「湿式現像電子写真方式」の印刷機であり,かつ,転写機構として「現像された上記液体トナーを転写する中間転写体と,上記中間転写体と接することによりニップ部を形成するとともに上記液体トナーを吸引するためのバイアス電圧が印加されたバックアップローラと」を用いているのに対して,引用発明1のLBP印刷装置は,電子写真方式の印刷機ではあるものの,トナーが湿式(液体トナー)及び乾式のどちらであるのかは不明であり,また,転写手段の具体的構成についても不明である点。

2.相違点1についての判断
引用発明1のLBP印刷装置において,現像剤として湿式現像方式及び乾式現像方式のどちらを採用するのかや,転写機構として中間転写方式及び直接転写方式のどちらを採用するのかは,引用発明1を具体化するに際して,選択可能な各構成の長所,短所を総合的に勘案して,当業者が適宜決定すれば足りる設計事項にすぎない。
しかるに,現像剤として「帯電した粒子状のトナーが液体のキャリア中に分散されている液体トナー」(湿式現像剤である。)を用い,転写機構として「現像された上記液体トナーを転写する中間転写体と,上記中間転写体と接することによりニップ部を形成するとともに上記液体トナーを吸引するためのバイアス電圧が印加されたバックアップローラと」(中間転写方式の具体機構である。)を用いる技術は,例えば,刊行物2(記載事項シの【0018】,【0020】,【0022】等を参照。),周知例1(【0019】,【0024】,【0027】等を参照。),周知例2(【0112】?【0114】,【0129】?【0130】等を参照。)等にみられるように,本願出願前に周知の技術であって,かつ,乾式現像方式や直接転写方式に対する湿式現像方式や中間転写方式の長所,短所は,電子写真方式の印刷機の技術分野において,およそ技術常識(各方式の長所,短所については,周知例1の【0002】に記載があるほか,例えば,特開平1-257860号公報の1頁右欄9行?2頁左上欄2行や,特開2004-144878号公報の【0005】等にも記載されている。)に属することがらであるから,当該長所,短所を総合的に勘案した上で,引用発明1における現像剤や転写機構の具体的構成として,上記周知の技術の構成を採用すること,すなわち,相違点1に関する本願発明の構成を採用することは,当業者が容易になし得たことというほかない。

請求人は,平成24年3月26日付け手続補正書と同日付けで提出した意見書において,「引用発明1にかかる両面印刷機は,少なくとも乾式のものであることしか開示されておりません。」とした上で,「両面印刷機では,乾式のものであるか湿式のものであるかで,被印刷物の乾燥度に基づく加熱量の設定が異なるものです。よって,乾式の両面印刷機しか開示されていない引用発明1に,湿式の両面印刷機にかかる刊行物2,特開2007-171529号公報,特開2007-248911号公報等(以下,単に刊行物2等という)に記載の第1周知技術を適用することは,十分な動機付けがなく,容易になし得たものではありません。」などと主張する。
しかしながら,引用発明1が乾式現像方式であることの根拠とする刊行物1の【0067】(記載事項オ)に記載されたトナーの定着状態は,湿式現像剤の場合にも当てはまるものであって,当該記載が乾式現像剤のみを説明したものとは認め難いし,仮に,当該記載が乾式現像剤の定着状態を説明するものであったとしても,当該記載は,その冒頭に「例えば,」という前置きがされているのであって,引用発明1が乾式現像方式に限定されることを意図する記載でないことは明らかである。また,刊行物1のその他の記載からも,引用発明1において湿式現像方式を採用することを妨げるような事情は,全く見当たらない。
さらに,請求人が主張する,現像方式の違いによる定着時の加熱量の設定の違いは,異なる現像方式を採用することに伴って,当業者が当然に行う設計事項でしかない。
そうであれば,上述したとおり,引用発明において,湿式現像方式及び乾式現像方式のどちらを採用するのかは,その長所,短所を総合的に勘案した上で,当業者が適宜決定すれば足りる設計事項といわざるを得ないのであって,上記請求人の主張は採用できない。

また,請求人は,上記意見書において,「加圧ローラ型定着装置を用いる刊行物2に記載の技術を,閃光型定着装置を用いることを前提とする引用発明1に組み合わせるのは,動機付けが十分でなく,容易になし得たものではありません。」などとも主張する。
しかしながら,当審が通知した拒絶理由1は,刊行物1に記載された発明に,刊行物2等に示される周知技術(湿式現像方式及び中間転写方式)を適用して,本願発明を想到することは,当業者にとって容易であるというものであって,当該周知技術を示すために例示した各周知例に具体的に記載された印刷機の定着装置が,加圧ローラ型定着装置であるのか,閃光型定着装置であるのかは,当審が認定した周知技術とは全く関係がない。(なお,湿式現像方式と乾式現像方式のどちらにおいても,また,中間転写方式と直接転写方式のどちらにおいても,定着機構として加圧ローラ型定着装置と閃光型定着装置のどちらを採用するかは,当業者が任意に選択できる事項である。)
上記請求人の主張は,当審が通知した拒絶理由1を正解しないものであって,採用することはできない。

さらに,請求人は,上記意見書において,「引用発明1には,用紙(本願発明の「被印刷物」に対応)の波打ち防止への着目がされているだけであって,本願発明1の想定乾燥度にかかる着目や,想定乾燥度に基づいて予め定められた第1加熱量なる構成は,開示や示唆がされておりません。」などとも主張する。
そもそも,本願発明は「液体現像電子写真方式の両面印刷機」という物の発明なのであって,「第1トナー定着手段」を限定する「定着後の上記被印刷物の想定乾燥度に基づいて予め定められた所定の第1加熱量で上記第1面を加熱する」という事項については,「液体現像電子写真方式の両面印刷機」が「第1加熱量」を予め定めるわけではなくて,「液体現像電子写真方式の両面印刷機」を製造する者が「第1加熱量」を定め,当該「第1加熱量」を「液体現像電子写真方式の両面印刷機」に設定するのであるから,「液体現像電子写真方式の両面印刷機」の構成としてみると,単に,第1面を定着する際の加熱量が設定されているにすぎない。したがって,本願発明と引用発明1とで,印刷機に設定された加熱量の値自体に差異がない場合は,当該加熱量が「定着後の上記被印刷物の想定乾燥度に基づいて予め定められた」ものであるのか否かとは関係なく,実質的な相違点とはならないと解するのが相当である。しかるに,本願の請求項1には,「第1加熱量」が如何なる数値範囲のものとなるのかについて明確に規定されてはおらず,かつ,「定着後の上記被印刷物の想定乾燥度に基づいて予め定められた」という事項によって,当該「第1加熱量」の数値範囲が具体的に特定されるわけでもないのだから,第1加熱量が「定着後の上記被印刷物の想定乾燥度に基づいて予め定められた」ものなのか否かをいう上記請求人の主張はそもそも失当である。
しかも,当該「定着後の上記被印刷物の想定乾燥度に基づいて予め定められた」という事項を「液体現像電子写真方式の両面印刷機」の構成として考慮したとしても,「1.本願発明と引用発明1の対比」の欄で述べたとおり,引用発明1の,用紙の表面の定着時の照射エネルギーの積算量である「必要な定着強度を確保できる最低レベル,あるいは,最終的に必要な定着強度を確保できないまでも,反転や転写には耐え得るレベル」は,記載事項エによれば,用紙に閃光が照射された際に,トナー像に覆われた部分の水分の蒸発量と,露出部分の水分の蒸発量との間に,大きな差が生じないように,すなわち,定着後の両部分の乾燥度に大きな差が生じないように定められたレベルであると解されるから,「定着後の被印刷物の想定乾燥度に基づいて予め定められた」ものということができるのであって,当該点に関して,本願発明と引用発明1との間に相違が存在するとは認められない。
なお,請求人が主張する,第2面のトナーの転写不良の防止という本願発明の効果については,用紙の波打ちを防止できる程度にまで,用紙の表面の定着処理における照射エネルギーの積算量を落とした引用発明1においては,照射エネルギーの積算量を落とさないものほどには,表面の定着処理後の用紙は乾燥しないのだから,照射エネルギーの積算量を落とさないものに比べて,裏面のトナーの転写性が向上することは明らかであって,引用発明1は請求人主張の上記効果を有しているというべきである。(なお,刊行物2には,第1面の定着温度を下げることで,第2面の転写不良の防止という効果(記載事項サの【0008】)とともに,記録媒体におけるしわの発生の防止という効果(記載事項サの【0009】)が得られることが記載されており,これを参酌すると,波打ち(しわ)の発生を防止できる用紙の乾燥度と,第2面のトナーの転写不良を防止できる用紙の乾燥度との間に,さしたる違いはないものと解される。)
よって,上記請求人の主張を採用することはできない。

3.拒絶理由1についてのまとめ
以上のとおりであって,本願発明は,引用発明1及び周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。


第6 拒絶理由2についての当審の判断
1.本願発明と引用発明2の対比
引用発明2の「トナーが液体キャリア中に分散されている液体現像剤32」,「感光体11Y,11M,11C,11K」,「現像部30Y,30M,30C,30K」,「中間転写ベルト41」,「2次転写バイアス」,「ローラ48」及び「両面印刷を行う湿式現像方式の画像形成装置」は,本願発明の「帯電した粒子状のトナーが液体のキャリア中に分散されている液体トナー」,「感光体」,「現像ユニット」,「中間転写体」,「バイアス電圧」,「バックアップローラ」,及び「液体現像電子写真方式の両面印刷機」に,それぞれ相当する。
また,記載事項シの【0022】には,「こうして中間転写ベルト41に形成されたトナー像は中間転写ベルト41の回転に伴ってローラ45,48で挟まれた2次転写位置49に搬送される。」と記載されていて,図3におけるローラ45,48に関する図示をも参酌すれば,引用発明2の「ローラ48」が,中間転写ベルト41と接することによりニップ部を形成していることは明らかであるから,本願発明の「バックアップローラ」との間に違いはない。
また,記載事項シの【0025】には,「給紙ローラ71により給紙カセット3に収容されている記録媒体4を1枚ずつ取出し,フィードローラ72に搬送する。」と記載されていて,引用発明2の「記録媒体4」が枚葉状であることは明らかであるから,本願発明の「枚葉状の被印刷物」との間に違いはない。
また,引用発明2は,まず記録媒体4の表面に印刷をしてから,次に記録媒体4の裏面に印刷をするのであるから,「記録媒体4の表面」が本願発明の「第1面」に,「記録媒体4の裏面」が本願発明の「第2面」に該当する。
また,引用発明2は,定着温度が100℃以下に調整された定着ユニット60によって,記録媒体4の表面のトナー像を定着しており,当該100℃以下という定着温度は,記載事項コの【0003】の記載や,記載事項サの【0008】の記載等によれば,前段定着後(記録媒体4の表面のトナー像の定着後)の水分量の変化を少なくして,記録媒体4の電気抵抗率の変動を少なくするために予め定められたものと解されるから,引用発明2の「定着温度が100℃以下に調整された定着ユニット60」は,本願発明の「上記被印刷物の上記第2面に上記液体トナーが転写される前に,上記被印刷物の上記第1面に転写された上記液体トナーを定着させるべく定着後の上記被印刷物の想定乾燥度に基づいて予め定められた所定の第1加熱量で上記第1面を加熱する第1トナー定着手段」に相当する。
また,引用発明2は,100℃を超える定着温度に調整された定着ユニット60によって,記録媒体4の裏面のトナー像を定着しており,当該定着温度は,記録媒体4の表面の定着時の定着温度よりも大きいから,引用発明2の「100℃を超える定着温度に調整された定着ユニット60」は,本願発明の「上記液体トナーが転写された上記被印刷物の上記第2面を非接触状態で加熱して定着させるべく上記第1加熱量よりも大きい加熱量であって予め定められた第2加熱量で加熱する第2トナー定着手段」と,加熱が非接触状態で行われる点を除いて一致する。
さらに,引用発明2の「定着ユニット60」は,加熱ヒータ61hを内蔵する加熱ローラ61と,加熱ローラ61に接触する加圧ローラ62とを備えたものであって,当該加熱ローラ61及び加圧ローラ62からなるトナー加熱用の機構は,記録媒体4の表面の定着と裏面の定着のどちらを行う際にも用いられているのだから,「第1トナー定着手段と第2トナー定着手段とは加熱用の機構を共有するように構成されている」ということができ,この限りにおいて,本願発明の「上記第1トナー定着手段と上記第2トナー定着手段とは上記閃光照射装置を共有するように構成されている」という構成と共通する。(以下,本願発明の「閃光照射装置」と,引用発明2の「加熱ローラ61及び加圧ローラ62」とを総称して,「加熱機構」という。)

よって,本願発明と引用発明2とを対比すると,両者は,
「 帯電した粒子状のトナーが液体のキャリア中に分散されている液体トナーを静電潜像の形成された感光体上に転写して現像を行う現像ユニットと,上記現像ユニットにより現像された上記液体トナーを転写する中間転写体と,上記中間転写体と接することによりニップ部を形成するとともに上記液体トナーを吸引するためのバイアス電圧が印加されたバックアップローラと,を有し,上記ニップ部において枚葉状の被印刷物の第1面及び上記第1面の反対側の面である第2面の順に上記中間転写体上の液体トナーを転写することで両面印刷を行う液体現像電子写真方式の両面印刷機であって,
上記被印刷物の上記第2面に上記液体トナーが転写される前に,上記被印刷物の上記第1面に転写された上記液体トナーを定着させるべく定着後の上記被印刷物の想定乾燥度に基づいて予め定められた所定の第1加熱量で上記第1面を加熱する第1トナー定着手段と,
上記液体トナーが転写された上記被印刷物の上記第2面を加熱して定着させるべく上記第1加熱量よりも大きい加熱量であって予め定められた第2加熱量で加熱する第2トナー定着手段と,を有し,
上記第1トナー定着手段と上記第2トナー定着手段とは加熱機構を共有するように構成されている
液体現像電子写真方式の両面印刷機。」
である点で一致し,次の点において相違する。

相違点2:第1トナー定着手段及び第2トナー定着手段に共有される加熱機構として,本願発明が,液体トナーが転写された被印刷物に閃光を照射することにより被印刷物を非接触状態で加熱する閃光照射装置を採用しているのに対して,引用発明2は,加熱ヒータ61hを内蔵する加熱ローラ61と加熱ローラ61に接触する加圧ローラ62とにより,記録媒体4を加熱する加圧ローラ方式の機構を採用している点。

2.相違点2についての判断
記載事項ア?クを含む刊行物1全体の記載からは,当該刊行物1には,定着手段として,内蔵するフラッシュランプ34Aの閃光光を断続的に照射して,閃光光の輻射エネルギーを吸収させてトナー像を融解し,用紙の表面組織に固定する定着ユニット34を用い,表面印刷の定着時には,必要な定着強度を確保できる最低レベル,あるいは,最終的に必要な定着強度を確保できないまでも,反転や転写には耐え得るレベルにまで照射エネルギーの積算量を落とし,裏面印刷の定着時には,輻射エネルギーの一部が表面側にまで到達し,表面印刷の不足した定着分に補充して表面印刷の定着強度が確保できるレベルにまで照射エネルギーの積算量を増大させる技術が開示されていると認められる(「第4」の「1.刊行物1」の欄を参照。)。
当該刊行物1に記載された定着ユニット34は,表面印刷の定着を小さい加熱量で行い,裏面印刷の定着を大きい加熱量で行うという,引用発明2の定着ユニット60の機能と同一の機能を有するものであるところ,刊行物1には,閃光型定着装置には,加圧ローラ型定着装置と比較して,高速処理が可能で印刷品質が高いという長所があることが記載されている(記載事項イ)のだから,当該刊行物1に接した当業者が,引用発明2において,高速処理を可能とし印刷品質を高めることを目的として,加圧ローラ方式の定着ユニット60に代えて,刊行物1に記載された定着ユニット34のような閃光照射方式の定着装置を用いること,すなわち,相違点2に関する本願発明の構成を採用することは,容易に想到し得たことである。

請求人は,上記意見書において,「加圧ローラ型定着装置を用いる引用発明2に、閃光型定着装置を用いることを前提とする刊行物1に記載の技術を組み合わせるのは、動機付けが十分でなく、容易になし得たものではありません。」などと主張する。
しかしながら,上述したように,刊行物1は,代表的な定着装置として,加圧ローラ型と閃光型とを挙げた上で(記載事項イの【0005】),閃光型定着装置には,加圧ローラ型定着装置と比較して,高速処理が可能で印刷品質が高いという長所があることが記載されている(記載事項イの【0006】)のだから,引用発明2の定着装置として,このような長所がある閃光型定着装置を採用することには,十分な動機付けがある。
また,刊行物2の全記載を精査しても,引用発明2の定着装置が加圧ローラ型でなければならない事情や,引用発明2において閃光型定着装置の採用を妨げるような事情は,全く見当たらない。
よって,上記請求人の主張を採用することはできない。

また,請求人は,上記意見書において,「引用発明2は、接触状態でトナーの定着を行なう加熱ローラを用いるものです。一般に、引用発明2のように加熱ローラを被印刷物の第1面及び第2面のトナー定着に用いる場合、加熱ローラは定着温度を瞬時に変更することができず、例えば高速印刷時に定着温度を変更することができないおそれがあります。」などとも主張する。
請求人が主張する危惧が引用発明2に存在することは事実かもしれないが,当該危惧は,刊行物1に記載された技術を適用して閃光型定着装置を採用した引用発明2においては,解消されるのであって,引用発明2に刊行物1に記載された技術を適用することが,当業者にとって容易ではなかったことの根拠となるわけではない。しかも,刊行物1には,閃光型定着装置が,加圧ローラ型定着装置に比べて,高速処理が可能である(記載事項イの【0006】)ことが記載されているのだから,請求人が主張するような危惧が存在するのであれば,なおのこと,当業者にとって引用発明2に閃光型定着装置を採用することの強力な動機付けとなるはずである。
よって,上記請求人の主張も採用することはできない。

さらに,請求人は,上記意見書において,「引用発明2は、前段定着の定着温度を100℃以下に設定することが必須要件であり、後段定着の定着温度は任意であるため、前段定着後における記録媒体(本願発明1の「被印刷物」に対応)の電気抵抗率の変動を抑制するという考えまでしか示されておりません。・・・本願発明1は、第1面の第1加熱量よりも大きい第2加熱量で瞬時に第2面を加熱定着するため、第2面に対して液体トナーを十分に定着できるとともに、第1面上の液体トナーの定着性までも向上させることができます(段落0026)。」などとも主張する。
当審が通知した拒絶理由2においては,刊行物2の【0039】(記載事項セ)に,「後段定着工程については100゜Cを超える定着温度で実行してもよい。」と記載されていることに基づいて,当該記載に係る態様の画像形成装置の発明を,刊行物2に記載された発明として認定したのであって,当該発明においては,第2加熱量が第1加熱量よりも大きいのだから,上記請求人の主張は,当審が通知した拒絶理由2を正解しないものである。
仮に,請求人の主張に沿って,記録媒体4の裏面のトナー像の定着温度を任意とする画像形成装置を,刊行物2に記載された引用発明として認定し,これと本願発明を対比して,請求人が主張する点を新たな相違点として認定したとしても,上述したように,刊行物1には,裏面印刷の定着時に,照射エネルギーの積算量を増大させて,表面印刷の定着強度を確保する技術が開示されているのであって,引用発明においては,表面印刷の定着温度を100℃以下にしていることから,当該表面印刷の定着強度が不足する恐れがあることは,当業者が容易に把握できることであって,しかも,刊行物2自体に,裏面印刷の定着温度を高い温度で実行することの開示・示唆がある(記載事項セの【0039】)のだから,引用発明において,不足した表面印刷の定着強度を確保することを目的として,第2加熱量を,第1加熱量よりも大きく設定すること,すなわち,新たな相違点に関する本願発明の構成を採用することは,刊行物1に接した当業者が容易に想到し得たことである。したがって,本願発明が,刊行物2に記載された発明に,刊行物1に記載された技術を適用することによって,当業者が容易に発明をすることができたものであるという結論に,何ら変わりはない。
よって,上記請求人の主張も採用することはできない。

3.拒絶理由2についてのまとめ
以上のとおりであって,本願発明は,引用発明2に,刊行物1に記載された技術を適用することによって,当業者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。


第7 まとめ
以上のとおり,当審が通知した上記拒絶の理由はいずれも妥当なものであって,本願の請求項1に係る発明は,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって,本願は,その余の請求項について論及するまでもなく,当審が通知した上記拒絶の理由によって拒絶すべきものである。
よって,結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2012-04-16 
結審通知日 2012-04-17 
審決日 2012-05-07 
出願番号 特願2008-1638(P2008-1638)
審決分類 P 1 8・ 121- WZ (G03G)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 村上 勝見  
特許庁審判長 西村 仁志
特許庁審判官 清水 康司
立澤 正樹
発明の名称 液体現像電子写真方式の両面印刷機及び両面印刷方法  
代理人 真田 有  
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