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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H01L
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 H01L
管理番号 1264832
審判番号 不服2011-14014  
総通号数 156 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2012-12-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2011-06-30 
確定日 2012-10-17 
事件の表示 特願2007- 35692「発光ダイオードパッケージの製造方法」拒絶査定不服審判事件〔平成19年 9月 6日出願公開、特開2007-227919〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 I 手続の経緯
本願は、平成19年2月16日(パリ条約による優先権主張2006年2月22日、大韓民国)の出願であって、平成22年9月15日に手続補正がなされたが、平成23年2月24日付けで拒絶査定がなされ、これに対して、同年6月30日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正がなされたものである(以下、この平成23年6月30日になされた手続補正を「本件補正」という。)。

II 本件補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
本件補正を却下する。

[理由]
1 本件補正の内容
本件補正は、本願特許請求の範囲の請求項1を
「上面に溝部が形成され少なくとも前記溝部の底面に電極構造が形成されたコップ型パッケージ構造物を備える段階と、
発光ダイオードチップの端子が前記電極構造に電気的に連結されるよう前記発光ダイオードチップを前記溝部底面に実装する段階と、
前記パッケージ構造物の溝部に投入される液状透明樹脂の上部面が前記パッケージ構造物の溝部上面より高く形成される程度の量で液状透明樹脂を投入する段階と、
投入される液状透明樹脂を一部硬化させた後に、前記半硬化状態の液状透明樹脂の上面に微細構造の凸凹が刻印されたスタンプを適用させる段階と、
前記スタンプが適用された状態で前記半硬化状態の液状透明樹脂を完全硬化させることにより樹脂包装部を形成する段階と、
前記樹脂包装部から前記スタンプを除去する段階と、
を含む発光ダイオードパッケージの製造方法。」
と補正することを含むものであって、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法(以下「平成18年改正前特許法」という。)第17条の2第4項第2号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものと認められるので、以下に、本件補正後の請求項1に係る発明(以下「本願補正発明」という。)について、独立特許要件の検討を行う。

2 刊行物の記載
(1)原査定の拒絶理由に引用された、本願優先日前に頒布された刊行物である特開2005-191197号公報(以下「刊行物1」という。)には、以下の記載がある(下線は、当審で付した。)。

「【0001】
本発明は、発光素子から発光される光を蛍光体で波長変換し外部に発光する発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の発光ダイオード(LED)等の発光素子15から発光される近紫外光や青色光等の光を赤色,緑色,青色,黄色等の複数の蛍光体14で長波長変換して白色発光する発光装置を図2に示す。・・・。」、
「【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の発光装置は、上側主面に発光素子が載置される載置部を有する基体と、該基体の上側主面の外周部に前記載置部を囲繞するように接合されるとともに内周面が前記発光素子から発光される光を反射する反射面とされている枠体と、一端が前記基体の上側主面
に形成されて前記発光素子の電極に電気的に接続されるとともに他端が前記基体の外面に導出された配線導体と、前記載置部に載置されるとともに前記配線導体に電気的に接続された発光素子と、前記枠体の内側に前記発光素子を覆うように設けられている透光性部材と、該透光性部材を被覆する前記発光素子の光を波長変換する蛍光体を含有する蛍光体層とを具備しており、前記透光性部材および前記蛍光体層は、その上面が粗面とされていることを特徴とする。」、
「【発明の効果】
【0017】
本発明の発光装置は、透光性部材はその上面が粗面とされていることから、発光素子から発光された光を透光性部材の上面で散乱させることにより、この光によって照射される蛍光体層中の蛍光体の割合を増加させることができる。その結果、蛍光体の発光する確率を著しく向上させることができ、蛍光体によって波長変換される光の出力を向上させることができる。また、蛍光体層はその上面が粗面とされていることから、蛍光体によって波長変換された光が蛍光体層の外部の空気との界面で全反射されて蛍光体層中に閉じ込められる光を、蛍光体層の上面の様々な角度を有する粗面によって全反射を有効に低減することができ、非常に効率よく光を外側に取り出すことができる。さらに、光を透光性部材の上面および蛍光体層の上面に形成した粗面で適度に散乱させることにより、蛍光体層の中央部と外周部との光強度の差をより小さくすることができる。その結果、発光面における色むらや、照射面における照度分布のむらを抑制することができる。」、
「【0019】
本発明の発光装置について以下に詳細に説明する。図1は本発明の発光装置の実施の形態の一例を示す断面図である。この図において、1は基体、2は枠体、3は発光素子を覆うように設けられている透光性部材、7は透明樹脂に蛍光体4を含有した蛍光体層である。主としてこれらで発光素子5の発光を方向性をもって外部に発光させ得る発光装置が構成される。
【0020】
本発明における基体1は、アルミナセラミックスや窒化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,ガラスセラミックス等のセラミックス、または、エポキシ樹脂等の樹脂から成る。また、基体1は、上側主面に発光素子5を載置する載置部1aを有している。
【0021】
載置部1aには、発光素子5が電気的に接続されるための配線導体(図示せず)が形成されている。この配線導体が基体1内部に形成された配線層(図示せず)を介して発光装置の外表面に導出されて外部電気回路基板に接続されることにより、発光素子5と外部電気回路基板とが電気的に接続されることとなる。
【0022】
発光素子5を配線導体に接続する方法としては、ワイヤボンディングを介して接続する方法、または、図1に示す発光素子5の下面で半田バンプ等の電極6により接続するフリップチップボンディング方式を用いた方法等が用いられる。・・・。」、
「【0025】
また、基体1の上面には、枠体2が半田,Agロウ等のロウ材やエポキシ樹脂等の接着剤等の接合材により取着される。枠体2は、中央部に貫通孔が形成されているとともに内周面2aが発光素子5が発光する光を反射する反射面とされている。」、
「【0030】
透光性部材3は、発光素子5との屈折率差が小さく、紫外領域から可視光領域の光に対して透過率の高いものから成るのがよい。例えば、透光性部材3は、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂またはユリア樹脂等の透明樹脂、あるいは低融点ガラスやゾル-ゲルガラス等から成る。これにより、発光素子5と透光性部材3との屈折率差により光の反射損失が発生するのを有効に抑制することができ、発光装置の外部へ高効率で所望の放射強度や角度分布で光を放射することのできる発光装置を提供できる。また、このような透光性部材3は、ディスペンサー等の注入機で発光素子5を覆うように枠体2の内側に充填されオーブン等で熱硬化され形成される。
【0031】
本発明の蛍光体層7は、発光素子5からの光を波長変換することのできる蛍光体4を含有するエポキシ樹脂やシリコーン樹脂等の透明樹脂から成る。蛍光体層7は、ディスペンサー等の注入機で透光性部材3を覆うように枠体2の内部に充填され、オーブン等で熱硬化されることで、発光素子5からの光を蛍光体4により波長変換し所望の波長スペクトルを有する光を取り出すことができる。
【0032】
また、透光性部材3の上面および蛍光体層7の上面は粗面とされている。これにより、発光素子5から発せられた光が、透光性部材3を透過して、蛍光体層7に含まれる蛍光体4に入射する。そのときに、透光性部材3の上面が粗面であるので、入射される光は散乱光となり、この光によって照射される蛍光体4の割合を増加させることができる。また、透光性部材3の上面で光を散乱させることで、蛍光体4に当たる割合が増え、波長変換されずに透過する光を抑制することができる。よって、高効率に波長変換し、その結果、発光装置の波長変換後の放射光強度を高められ、軸上光度や輝度等の光特性を良好なものとし得る。さらに、蛍光体層7の上面を粗面にすることにより、蛍光体層7の内部に閉じ込められる蛍光体4により波長変換された光が空気との界面において全反射することを抑制することができる。」

(2)刊行物2
同じく、特開2003-234509号公報(以下「刊行物2」という。)には、次の記載がある。

「【請求項1】 電極が形成された基板の上面に発光素子を載置し、該発光素子と前記電極とを電気的に接続すると共に、該発光素子を樹脂体で封止してなる発光ダイオードにおいて、
前記樹脂体の表面に凹凸状の光散乱部を設けたことを特徴とする発光ダイオード。」

「【0013】この実施形態において、樹脂体26の上面は前記発光素子24の上面と対向する発光射出面27として構成され、この発光射出面27に凹凸状の光散乱部30が形成されている。この光散乱部30は、前記発光射出面27の全域に設けられた凹凸面であり、前記発光素子24から上方に向けて放射された光を多数の凸部や凹部の傾斜角に応じて外部に広角度に散乱させている。光散乱部30の凹凸形状は、樹脂体26を金型によって成形する際、半硬化した樹脂体26の上面をエッチング加工によって凹凸状にしたり、凹凸模様が形成された加工冶具を樹脂体26の上面に押圧することによって加工することができる。さらに、前記樹脂体26を完全に硬化させた後に、その上面を切削して所定の深さや傾斜角の凹凸を設けてもよい。」

3 引用発明
上記2(1)によれば、刊行物1には
「発光ダイオード(LED)等の発光素子5を基体1の載置部1aに形成された配線導体に接続する段階と、
中央部に貫通孔が形成されているとともに内周面2aが発光素子5が発光する光を反射する反射面とされている枠体2を半田,Agロウ等のロウ材やエポキシ樹脂等の接着剤等の接合材により基体1の上面に取着する段階と、
シリコーン樹脂、エポキシ樹脂またはユリア樹脂等の透明樹脂等から成る透光性部材3をディスペンサー等の注入機で発光素子5を覆うように枠体2の内側に充填する段階と、
発光素子5からの光を波長変換することのできる蛍光体4を含有するエポキシ樹脂やシリコーン樹脂等の透明樹脂から成る蛍光体層7をディスペンサー等の注入機で透光性部材3を覆うように枠体2の内部に充填する段階と、
蛍光体層7の上面を粗面とする段階と、
を含む発光装置の製造方法。」(以下「引用発明」という。)
が記載されているものと認められる。

4 対比
本願補正発明と引用発明を対比する。

(1)本願補正発明の「上面に溝部が形成され少なくとも前記溝部の底面に電極構造が形成されたコップ型パッケージ構造物を備える段階と、発光ダイオードチップの端子が前記電極構造に電気的に連結されるよう前記発光ダイオードチップを前記溝部底面に実装する段階」は、「上面に溝部が形成され少なくとも前記溝部の底面に電極構造が形成されたコップ型パッケージ構造物の前記溝部底面に発光ダイオードチップを発光ダイオードチップの端子が前記電極構造に電気的に連結されるよう実装したものを用意する段階」といえる。
一方、引用発明の「発光ダイオード(LED)等の発光素子5を基体1の載置部1aに形成された配線導体に接続する段階と、中央部に貫通孔が形成されているとともに内周面2aが発光素子5が発光する光を反射する反射面とされている枠体2を半田,Agロウ等のロウ材やエポキシ樹脂等の接着剤等の接合材により基体1の上面に取着する段階」は、「発光ダイオード(LED)等の発光素子5が基体1の載置部1aに形成された配線導体に接続され、中央部に貫通孔が形成されているとともに内周面2aが発光素子5が発光する光を反射する反射面とされている枠体2が基体1に取着されたものを用意する段階」といえる。
ここで、引用発明の「発光ダイオード(LED)等の発光素子5」及び「配線導体」は、それぞれ、本願補正発明の「発光ダイオードチップ」及び「電極構造」に相当する。
また、枠体2が基体1に取着された段階における引用発明の「貫通孔」は、本願補正発明の「溝部」に相当するところであり、この段階における引用発明の「基体1」と「枠体2」を合わせたものは、本願補正発明の「コップ型パッケージ構造物」に相当する。
また、引用発明の「発光装置」は、「発光ダイオードパッケージ」といえる。
以上のことから、本願補正発明と引用発明は、「上面に溝部が形成され少なくとも前記溝部の底面に電極構造が形成されたコップ型パッケージ構造物の前記溝部底面に発光ダイオードチップを発光ダイオードチップの端子が前記電極構造に電気的に連結されるよう実装したものを用意する段階、を含む発光ダイオードパッケージの製造方法」の点で一致する。

(2)引用発明の「シリコーン樹脂、エポキシ樹脂またはユリア樹脂等の透明樹脂等から成る透光性部材3をディスペンサー等の注入機で発光素子5を覆うように枠体2の内側に充填する段階と、発光素子5からの光を波長変換することのできる蛍光体4を含有するエポキシ樹脂やシリコーン樹脂等の透明樹脂から成る蛍光体層7をディスペンサー等の注入機で透光性部材3を覆うように枠体2の内部に充填する段階」は、「前記パッケージ構造物の溝部に液状透明樹脂を投入する段階」といえ、本願補正発明と引用発明は、「前記パッケージ構造物の溝部に液状透明樹脂を投入する段階、を含む発光ダイオードパッケージの製造方法」の点で一致する。

(3)本願補正発明の「投入される液状透明樹脂を一部硬化させた後に、前記半硬化状態の液状透明樹脂の上面に微細構造の凸凹が刻印されたスタンプを適用させる段階と、前記スタンプが適用された状態で前記半硬化状態の液状透明樹脂を完全硬化させることにより樹脂包装部を形成する段階と、前記樹脂包装部から前記スタンプを除去する段階」は、「投入された液状透明樹脂から表面が微細構造の凸凹とされた樹脂包装部を形成する段階」といえる。
一方、引用発明の「蛍光体層7」は、「エポキシ樹脂やシリコーン樹脂等の透明樹脂から成る」から、「投入された液状透明樹脂から形成された樹脂包装部」といえ、また、引用発明の「粗面」は、「微細構造の凸凹」といえるから、引用発明の「蛍光体層7の上面を粗面とする段階」は、「投入された液状透明樹脂から表面が微細構造の凸凹とされた樹脂包装部を形成する段階」といえる。

(4)以上によれば、本願補正発明と引用発明は、
「上面に溝部が形成され少なくとも前記溝部の底面に電極構造が形成されたコップ型パッケージ構造物の前記溝部底面に発光ダイオードチップを発光ダイオードチップの端子が前記電極構造に電気的に連結されるよう実装したものを用意する段階と、
前記パッケージ構造物の溝部に液状透明樹脂を投入する段階と、
投入された液状透明樹脂から表面が微細構造の凸凹とされた樹脂包装部を形成する段階と、
を含む発光ダイオードパッケージの製造方法。」
である点で一致し、以下のa及びbの点で相違するものと認められる。

a 前記「上面に溝部が形成され少なくとも前記溝部の底面に電極構造が形成されたコップ型パッケージ構造物の前記溝部底面に発光ダイオードチップを発光ダイオードチップの端子が前記電極構造に電気的に連結されるよう実装したものを用意する段階」について、本願補正発明では、
「上面に溝部が形成され少なくとも前記溝部の底面に電極構造が形成されたコップ型パッケージ構造物を備える段階と、
発光ダイオードチップの端子が前記電極構造に電気的に連結されるよう前記発光ダイオードチップを前記溝部底面に実装する段階」とされているのに対し、引用発明ではこのようなものであるとはされていない点(以下「相違点1」という。)。

b 前記「前記パッケージ構造物の溝部に液状透明樹脂を投入する段階と、投入された液状透明樹脂から表面が微細構造の凸凹とされた樹脂包装部を形成する段階」について、本願補正発明では、
「前記パッケージ構造物の溝部に投入される液状透明樹脂の上部面が前記パッケージ構造物の溝部上面より高く形成される程度の量で液状透明樹脂を投入する段階と、
投入される液状透明樹脂を一部硬化させた後に、前記半硬化状態の液状透明樹脂の上面に微細構造の凸凹が刻印されたスタンプを適用させる段階と、
前記スタンプが適用された状態で前記半硬化状態の液状透明樹脂を完全硬化させることにより樹脂包装部を形成する段階と、
前記樹脂包装部から前記スタンプを除去する段階」とされているのに対し、引用発明ではこのようなものであるとはされていない点(以下「相違点2」という。)。

5 判断
(1)相違点1について
引用発明において、「枠体2」の「基体1」への取着、「基体1」への「発光素子5」の接続をどのような順序で行うかは、当業者が適宜設計的に定め得る事項というべきところ、相違点1に係る事項を引用発明に即していえば、要するに、本願補正発明は、「枠体2」を「基体1」に取着したものを先に用意し、次に、この「基体1」に「発光素子5」を接続するというものであるが、かかる順序を採用することに格別の困難は認められないし、そのようにすることに格別の技術的意義があるものとも認められないから、引用発明において、相違点1に係る本願補正発明の発明特定事項とすることは、当業者が適宜なし得る程度のことというべきである。

(2)相違点2について
引用発明において、蛍光体層7上面の粗面は、前記2(1)に摘記した刊行物1の【0017】に記載されるように、光を散乱させるものであるところ、刊行物2には、前記2(2)に摘記したように、樹脂体の表面に凹凸状の光散乱部を設けることについて、半硬化した樹脂体の上面に凹凸模様が形成された加工冶具を押圧することにより行うことが記載されているものと認められる。
してみれば、引用発明において、枠体2の内部に充填された透明樹脂から成る蛍光体層7について、その上面に粗面を形成するにあたり、上記刊行物2に記載される技術を適用して、上記相違点2に係る本願補正発明の発明特定事項とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。

(3)本願補正発明が奏する効果について
本願補正発明が奏する効果についてみても、刊行物1及び2に記載された事項から当業者が予測可能な程度のものであって、格別顕著なものとはいえない。

6 むすび
以上のとおりであって、本願補正発明は、刊行物1及び2に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明できたものと認められ、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。
よって、本件補正は、平成18年改正前特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

III 本願発明について
1 本願発明
本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項に係る発明は、平成22年9月15日に補正された特許請求の範囲の請求項1ないし8に記載された事項により特定されるものと認められるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、次のとおりのものである。
「上面に溝部が形成され少なくとも前記溝部の底面に電極構造が形成されたコップ型パッケージ構造物を備える段階と、
発光ダイオードチップの端子が前記電極構造に電気的に連結されるよう前記発光ダイオードチップを前記溝部底面に実装する段階と、
前記パッケージ構造物の溝部に投入される液状透明樹脂の上部面が前記パッケージ構造物の溝部上面より高く形成される程度の量で液状透明樹脂を投入する段階と、
投入される液状透明樹脂を一部硬化させた後に、前記液状透明樹脂の上面に微細構造の凸凹が刻印されたスタンプを適用させる段階と、
前記スタンプが適用された状態で前記液状透明樹脂を硬化させることにより樹脂包装部を形成する段階と、
前記樹脂包装部から前記スタンプを除去する段階と、
を含む発光ダイオードパッケージの製造方法。」

2 判断
本願発明の発明特定事項を全て含み、さらに限定を付したものが本願補正発明であるところ、本願補正発明が前記II[理由]2?4において検討したように刊行物1及び2に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明できたものである以上、本願発明が刊行物1及び2に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明できたものであることは明らかである。

3 むすび
以上のとおり、本願発明は、刊行物1及び2に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2012-05-18 
結審通知日 2012-05-22 
審決日 2012-06-04 
出願番号 特願2007-35692(P2007-35692)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (H01L)
P 1 8・ 575- Z (H01L)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 瀬川 勝久  
特許庁審判長 服部 秀男
特許庁審判官 吉野 公夫
北川 創
発明の名称 発光ダイオードパッケージの製造方法  
代理人 三好 秀和  
代理人 伊藤 正和  

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