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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G02B |
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管理番号 | 1265687 |
審判番号 | 不服2011-26435 |
総通号数 | 156 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2012-12-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2011-12-06 |
確定日 | 2012-11-08 |
事件の表示 | 特願2009-136179「光ファイバテープ及び光ケーブル」拒絶査定不服審判事件〔平成22年12月16日出願公開、特開2010-282075〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1.手続の経緯・本願発明 本願は、平成21年6月5日の出願であって、平成23年5月30日付けで拒絶理由が通知され、同年8月8日に手続補正がなされたが、同年8月30日付けで拒絶査定がなされ、これに対して、同年12月6日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正がなされたものであって、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、次の事項により特定されるものと認められる。 「外径240μm以上260μm以下の光ファイバ単心線を2本並列させ、その周囲を1次テープ層で被覆した光ファイバテープユニットを、前記光ファイバ単心線の配列方向とほぼ同一方向に2枚並列させるとともに、これらの光ファイバテープユニットの周囲を2次テープ層で被覆してなる光ファイバテープであって、下記(a)?(e)の要件を満足することを特徴とする光ファイバテープ。 (a)前記1次テープ層の厚さ方向の被覆厚をt_(1)(μm)とし、前記2次テープ層の厚さ方向の被覆厚をt_(2)(μm)としたとき、次式 t_(1)+t_(2)×t_(1)/(t_(1)+t_(2))≦20 を満足する (b)前記1次テープ層の厚さ方向の被覆厚t_(1)と前記2次テープ層の厚さ方向の被覆厚t_(2)との和と、前記1次テープ層の幅方向の被覆厚w_(1)と前記2次テープ層の幅方向の被覆厚w_(2)との和との比が、1:0.95?1:0.75である (c)前記1次テープ層の厚さ方向の被覆厚t_(1)は、5μm以上25μm以下であり、前記2次テープ層の厚さ方向の被覆厚t_(2)は、5μm以上30μm以下であり、前記1次テープ層の幅方向の被覆厚w_(1)は、5μm以上15μm以下であり、かつ前記2次テープ層の幅方向の被覆厚w_(2)は、5μm以上25μm以下である (d)前記1次テープ層は、23℃におけるヤング率が800MPa以上1500MPa以下の樹脂からなり、前記2次テープ層は、23℃におけるヤング率が100MPa以上1000MPa以下の樹脂からなる (e)前記光ファイバテープおよび前記各光ファイバテープユニットは、いずれも幅方向の厚さがほぼ均一である」 2.刊行物の記載 (1)刊行物1 原査定の拒絶理由に引用された、本願の出願前に頒布された刊行物である特開2005-321645号公報(以下「刊行物1」という。)には、次の記載がある。 ア 「【特許請求の範囲】 【請求項1】 2本の光ファイバを第1樹脂により被覆した光ファイバユニットを複数個有し、前記複数個の光ファイバユニットを第2樹脂により連結したテープ型光ファイバ心線であって、 前記第1樹脂の幅方向の被覆厚が、前記第1樹脂の厚さ方向の被覆厚より小さいことを特徴とするテープ型光ファイバ心線。」 イ 「【発明が解決しようとする課題】 【0004】 近年では、光伝送システムの長距離化・大容量化技術が進み、光ファイバ1本あたりの信号伝送量も増大している。光ファイバの信号伝送量を増大させるためには、光ファイバの偏波モード分散(Polarization Mode Dispersion:以下、PMDと称す)を低減させることが要求されている。PMDとは、光パルスの2つの直交偏波に伝搬速度差が生じ、波形劣化を引き起こす現象をいう。 【0005】 ところが、従来のテープ型光ファイバ心線は、使用態様によって、各光ファイバのPMDが増大する傾向がある。PMDが増大すると、光伝送システムにおける伝送距離、伝送量が制限されることがある。 従来のテープ型光ファイバ心線においてPMDが増大する原因の一つとしては、テープ型光ファイバ心線内の光ファイバが変形してしまうことが考えられる。すなわち、図7に示すように、一括被覆材である樹脂1が光ファイバ2の配列方向(図7における矢印の向き)に硬化収縮を起こすため、特に、内側の光ファイバ2aには、縦方向へ変形させる圧縮力が作用してしまう。このように光ファイバが変形することによって、複屈折が起こり、PMDが増大しやすくなると考えられている。 【0006】 本発明の目的は、各光ファイバのPMDの増大を抑制したテープ型光ファイバ心線を提供することである。」 ウ 「【発明の効果】 【0013】 本発明のテープ型光ファイバ心線によれば、2本の光ファイバを第1樹脂により被覆した光ファイバユニットを複数個有し、第1樹脂の幅方向の被覆厚が、第1樹脂の厚さ方向の被覆厚より小さいことにより、第1樹脂の幅方向の硬化収縮を抑えることができ、各光ファイバに加わる圧縮力を抑えてPMDの増大を抑制することができる。」 エ 「【発明を実施するための最良の形態】 【0014】 以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。 図1は、本実施形態に係るテープ型光ファイバ心線(以下、単にテープ心線とも称する。)の構造を示す断面図、図2は、テープ型光ファイバ心線の製造方法の一例を説明する概略図である。 図1に示すように、テープ心線11は、4本の光ファイバ素線12を整列させて一体化した4心のテープ型光ファイバ心線である。4本の光ファイバ素線12は、2本毎に第1樹脂13によって一括被覆され、2本の光ファイバ素線12と第1樹脂13とで光ファイバユニット15を形成している。 【0015】 テープ心線11は、この光ファイバユニット15を2つ有している。2つの光ファイバユニット15は、密着された状態で並列に配置され、第2樹脂14によって一括被覆されている。このようにテープ心線11は、内層側の第1樹脂13と外層側の第2樹脂14とからなる2層構造を有しており、光ファイバ素線12が2本ずつ第1樹脂13によって被覆されている。これにより、各光ファイバ素線12の両側が他の光ファイバ素線12で直接挟まれることがなくなり、被覆樹脂の硬化収縮による光ファイバ素線12の変形が発生しにくくなる。 【0016】 なお、テープ型光ファイバ心線11を構成する光ファイバ素線12は、コア及びクラッドからなるガラスファイバを1層又は2層の樹脂層によって被覆したものである。この光ファイバ素線12としては、1層又は2層の樹脂層のさらに外周側に、種別などを表すための着色層を設ける場合もある。 これら光ファイバ素線12は、一般にその外径が240?260μmとされている。 【0017】 上記のような2層構造を有するテープ心線11において、第1樹脂13の幅方向の被覆厚Aは、第1樹脂13の厚さ方向の被覆厚Bより小さくされている。すなわち、被覆厚Aと被覆厚Bとは、A<Bの関係にある。 【0018】 ここで、第1樹脂13の被覆厚とは、光ファイバ素線12を被覆する第1樹脂13の厚みを意味し、第1樹脂13の幅方向の被覆厚A及び厚さ方向の被覆厚Bは、それぞれ以下 の式(1)及び(2)により定義される。 式(1): 第1樹脂13の幅方向の被覆厚A=(光ファイバユニット15の幅W1-光ファイバ素線12の直径×2)×1/2 式(2): 第1樹脂13の厚さ方向の被覆厚B=(光ファイバユニット15の厚さD1-光ファイバ素線12の直径)×1/2 【0019】 但し、上記式(1)及び(2)において、光ファイバユニット15の幅W1は、第1樹脂13に内包される2本の光ファイバ素線12の中心を結ぶ直線k上において、光ファイバユニット15の表面と直線kとの交わる2点間の距離と定義される。 また、光ファイバユニット15の厚さD1は、2本の光ファイバ素線12の接点を通り、直線kと直交する直線m上において、光ファイバユニット15の表面と直線mとの交わる2点間の距離と定義される。 【0020】 上記式で定義される第1樹脂13の幅方向の被覆厚Aが、第1樹脂13の厚さ方向の被覆厚Bより小さくされていることにより、第1樹脂13の硬化収縮による幅方向の圧縮力を低減することができる。よって、第1樹脂13の圧縮力による光ファイバ素線12の縦方向の変形を抑制できるので、テープ心線11における光ファイバのPMDの増大を抑制できる。 【0021】 具体的には、第1樹脂13の幅方向の被覆厚Aは、15μm以下とされるのが好ましい。被覆厚Aを15μm以下とすることで、各光ファイバ素線12に加わる幅方向の圧縮力を確実に抑えて、PMDを極力低減させることができる。 第1樹脂13の厚さ方向の被覆厚Bは、20?50μmとされるのが好ましい。被覆厚Bを20?50μmとすることにより、幅方向の圧縮力によって光ファイバ素線12が厚さ方向に変形するのを確実に抑えることができる。 【0022】 また、第2樹脂14の幅方向の被覆厚C及び厚さ方向の被覆厚Dについては、以下の式(3)及び(4)で定義される。 式(3): 第2樹脂14の幅方向の被覆厚C=(テープ心線11の幅W2-光ファイバユニット15の幅W1×2)×1/2 式(4): 第2樹脂14の厚さ方向の被覆厚D=(テープ心線11の厚さD2-光ファイバユニット15の厚さD1)×1/2 但し、上記式において、テープ心線11の幅W2及びテープ心線11の厚さD2は、それぞれテープ心線11における最大寸法とする。 【0023】 上記式(3)で定義される第2樹脂14の厚さ方向の被覆厚Dは、15μm以下とされるのが好ましい。第2樹脂14の厚さ方向の被覆厚Dを15μm以下とすることにより、第2樹脂14の硬化収縮による光ファイバユニット15同士を押し付けあう力を抑えることができるので、光ファイバ素線12の変形を防止してPMDの増大を抑制できる。 【0024】 また、上記式(4)で定義される第2樹脂14の幅方向の被覆厚Cは、20?50μmとされるのが好ましい。第2樹脂14の幅方向の被覆厚Cを20μm以上とすることにより、光ファイバ素線12を厚さ方向に圧縮する力を発生させ、光ファイバ素線12に対する第1樹脂13の幅方向の圧縮力と相殺させることができる。 また、第2樹脂14の幅方向の被覆厚Cを50μm以下とすることにより、第2樹脂14の厚さ方向の圧縮力が過大になることを防止できる。 【0025】 そして、第1樹脂13の厚さ方向の被覆厚Bと第2樹脂14の厚さ方向の被覆厚Dとの和と、第1樹脂13の幅方向の被覆厚Aと第2樹脂14の幅方向の被覆厚Cとの和と、の比は、1:0.8?1:1.3とされているのが好ましい。このように被覆厚B、Dの和と、被覆厚A、Cの和との比を、1:0.8?1:1.3とすることにより、第1樹脂13と第2樹脂14の硬化収縮を良好なバランスにすることができ、各光ファイバ素線12にかかる圧縮力を極めて小さくすることができる。 【0026】 さらに、第1樹脂13としては、ヤング率が1000MPa以上の樹脂が用いられることが好ましく、第2樹脂14としては、ヤング率が500MPa以下の樹脂が用いられることが好ましい。第1樹脂13のヤング率の上限値は2000MPaがよく、第2樹脂14のヤング率の下限値は100MPaがよい。 【0027】 このようなヤング率の樹脂を第1樹脂13及び第2樹脂14に用いることにより、樹脂の硬化収縮時に各光ファイバ素線12に加わる圧縮力を低減することができるとともに、外力による光ファイバ素線12の変形を極力抑えることができる。つまり、高いヤング率の樹脂から第1樹脂13を成形することにより、テープ心線11に外力が加わった場合にも、光ファイバ素線12の変形を抑えることができる。また、低いヤング率の樹脂から第2樹脂14を形成することにより、第2樹脂14の硬化収縮による圧縮力を抑えることができる。」 オ 図1は、以下のものである。 (2)刊行物2 同じく、特開2008-241766号公報(以下「刊行物2」という。)には、次の記載がある。 ア 「【技術分野】 【0001】 本発明は、複数本の光ファイバ素線を平面状に並行に並べ、これに一括被覆を施した光ファイバテープ心線同士を複数本平面状に並行に並べ、これら全体に連結用一括被覆を施して連結したユニット型光ファイバテープ心線に関するものである。」 イ 「【発明が解決しようとする課題】 【0006】 しかしながら、前述した特許文献1には、光ファイバテープ心線のPMDを低減する構造については言及しているものの、そのような光ファイバテープ心線を複数本、平面状に並行に並べて、これら全体に連結用一括被覆を施してユニット型光ファイバテープ心線を形成した場合のPMDの低減については開示がない。 また、特許文献2には、ユニット型光ファイバテープ心線として、PMDが小さく、高速長距離伝送可能な光ファイバケーブルが望まれる、と述べられている。具体的には、ユニット型光ファイバテープ心線を束状にしたときのPMDQの値が、0.2(ps/km^(1/2))以下であると伝送速度が40Gbpsで伝送可能距離は625kmになり、伝送速度が80Gbpsなら伝送可能距離は156kmとなる旨の記載がある。 【0007】 しかしながら引用文献2には、PMDQの値を、0.2(ps/km^(1/2))以下にするためにユニット型光ファイバテープ心線をどのような構造にすれば良いのかについては具体的には何も示していない。 【0008】 そこで本発明の目的は、複数本の光ファイバテープ心線を平面状に並行に並べ、これら全体に連結用一括被覆を施して連結したユニット型光ファイバテープ心線において、分岐性にも優れ、しかもPMDの値をより小さくできるユニット型光ファイバテープ心線を提供することにある。」 ウ 「【0011】 以下に図を用いて本発明のユニット型光ファイバテープ心線を詳細に説明する。 図1は、本発明のユニット型光ファイバテープ心線の一実施例を示す横断面図、図2はその一部拡大横断面図である。 図1、図2に示すように、本発明のユニット型光ファイバテープ心線を得るためには、まず、例えば、ガラス光ファイバの外周に紫外線硬化性樹脂あるいは熱硬化性樹脂等からなる樹脂被覆を有する、いわゆる光ファイバ素線1を複数本用意する。この光ファイバ素線1を、例えば、4本平面状に並行に配し、これに、例えば、紫外線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂等からなる一括被覆2を施し、光ファイバテープ心線3を形成する。尚、光ファイバ素線1の本数は4本に限らず、例えば8本でもよく、その本数は必要に応じてその都度適宜選択され得る。 尚、一括被覆2を施す際には、平面状に配した隣接する光ファイバ素線1同士の窪み(谷部)に対応して一括被覆2に一括被覆凹部4が形成されるように施す。このように各光ファイバ素線1へ被覆される一括被覆2の樹脂量がより少なくなるように配慮される。 【0012】 このようにしてなる光ファイバテープ心線3同士を、この実施例では2本用意して、この2本の光ファイバテープ心線3を平面状に並行に並べて、これら光ファイバテープ心線3全体に、例えば紫外線硬化性樹脂等からなる連結用一括被覆5を施し、両光ファイバテープ心線3を連結し、ユニット型光ファイバテープ心線6を形成した。 ここで連結用一括被覆5を施す際にも、光ファイバテープ心線3の各光ファイバ素線1間に形成されている一括被覆凹部4及び隣接する光ファイバテープ心線3間の窪みにそれぞれ対応して連結用一括被覆凹部7が形成されるように被覆を施し連結した。 このように複数本の光ファイバテープ心線3の表面に連結用一括被覆5を形成する際にも、被覆する樹脂の量を極力少なくするように配慮し、ユニット型光ファイバテープ心線6を光ファイバテープ心線3、3に分岐するとき、分岐し易くしている。 【0013】 ところで本発明者等は、光ファイバテープ心線3のPMDの値は、概して光ファイバ素線1への一括被覆2の樹脂厚が薄い程小さくできる、との知見を得ており、その観点から、図1及び図2に示すユニット型光ファイバテープ心線6において、光ファイバ素線1の外径をd、光ファイバテープ心線3の厚さをT_(1)、前記一括被覆凹部4における光ファイバテープ心線の厚さをg_(1)、同様にユニット型光ファイバテープ心線の厚さをT_(2)、連結用一括被覆凹部7における厚さをg_(2)、そしてユニット型光ファイバテープ心線6の上下面、すなわち厚さ方向における一括被覆2と連結用一括被覆5の合計の厚さをa_(2)、側面部における一括被覆2と連結用一括被覆5の合計の厚さをb_(2)として、これらT_(1)、T_(2)、a_(2)、b_(2)、g_(1)、g_(2)、そして(d-g_(2))とPMDとの関係を調べた。その結果を表1に示す。 【0014】 【表1】 【0015】 表1に示すように、実験例1?12の結果から、d-g_(2)≧40μmとし、かつa_(2)、b_(2)が共に25μm以下になるように一括被覆2や連結一括被覆5を施すと、ユニット型光ファイバテープ心線6のPMDQを確実に0.2(ps/km^(1/2))以下にすることができることが判った。 また前述したように、このユニット型光ファイバテープ心線6においては、各光ファイバテープ心線3における光ファイバ素線1、1間に一括被覆凹部4が、そしてこの一括被覆凹部4や隣接する光ファイバテープ心線3、3間の窪みに対応して連結用一括被覆凹部7がそれぞれ形成されているため、光ファイバ素線1への分岐や、複数本毎に組にした光ファイバ素線1への分岐も、さらには光ファイバテープ心線3、3に分岐する場合にも、分岐作業を極めて容易に行うことができた。 【0016】 ところで表1において、◎はPMDQが0.1ps/km以下を、○は0.1ps/km?0.2ps/km以下を、△は0.2ps/km?0.4ps/km以下を、そして×は0.4ps/km以上をそれぞれ示している。 尚、表1ではPMDをPMDQと表示しているが、これはITU-T G.650.2に規定されているモンテカルロ法で算出した値である。 また、単心分離性とは、ユニット型光ファイバテープ心線6から光ファイバ素線1を1本分離し、取出す際の難易性を示している。因みに、この単心分離性は、例えば、特開2006-30684に開示されている分離工具を用い、ユニット型光ファイバテープ心線6から光ファイバ素線1を分離する場合に要した時間の長さにより判定した。 【0017】 この分離工具は、具体的には、光ファイバテープ心線を押圧するヤスリ部と、このヤスリ部に隣接して設けられ光ファイバテープ心線を押圧する複数の小突起が立設された凹凸部とを有する一対のアームを、アームの根元部に設けられている支点で回動自在に軸支し、かつ両アームを板バネあるいはコイルバネで両アームが互いに開く方向に付勢してある。そして前記バネの付勢力に逆らって一対のアームを閉じることで光ファイバテープ心線を前記ヤスリ部や凹凸部で押圧するようになっている。 【0018】 このようにしてなる分離工具のヤスリ部で光ファイバテープ心線を擦り、さらに凹凸部で擦ることでそれぞれの光ファイバ素線に単心分離した場合に要した時間の長さにより単心分離性を判定した。 因みに、○は30秒以内、△は1分以内、×は1分より長くかかったことをそれぞれ示している。 また、各ユニット型光ファイバテープ心線6の製造が容易かどうかの製造性も調べたが、製造法に関してはほとんど有意差は認められなかった。 【0019】 尚、言うまでもなく、単心分離性、すなわち、光ファイバ素線1を1本、光ファイバテープ心線3やユニット型光ファイバテープ心線6から分岐する分岐性は、各光ファイバ素線1間に一括被覆凹部4が形成されていて、この部分の樹脂量が少ないため分岐が容易である。 加えて、光ファイバテープ心線3、3間にも樹脂量の少ない連結用一括被覆凹部7が形成されているため、ユニット型光ファイバテープ心線6からの光ファイバテープ心線3の分岐もまた極めて容易に行える。 【0020】 また、前記実施例では一括被覆2や連結用一括被覆5として紫外線硬化性樹脂を用いているが、具体的には、紫外線硬化性のエポキシアクリレート樹脂、ポリブタジエンアクリレート樹脂、あるいはシリコーンアクリレート樹脂等が使用できる。 【0021】 このように本発明によれば、複数本の光ファイバテープ心線を平面状に並行に並べ、これらユニット型光ファイバテープ心線全体を連結用一括被覆で連結せしめたユニット型光 ファイバテープ心線において、分岐性にも優れ、しかもこのユニット型光ファイバテープ心線を束にした場合のPMDの値をより小さくできる、具体的には、0.2(ps/km^(1/2))以下にすることができるユニット型光ファイバテープ心線を提供することができる。」 3.引用発明 (1)上記2.(1)アによれば、刊行物1には、 「2本の光ファイバを第1樹脂により被覆した光ファイバユニットを複数個有し、前記複数個の光ファイバユニットを第2樹脂により連結したテープ型光ファイバ心線であって、 前記第1樹脂の幅方向の被覆厚が、前記第1樹脂の厚さ方向の被覆厚より小さいテープ型光ファイバ心線。」 が記載されているものと認められる。 (2)同エの【0015】及び同オの図1によれば、2つの光ファイバユニット15は、光ファイバ素線12の配列方向とほぼ同一方向に、密着された状態で並列に配置されるものと認められる。 (3)同エには、発明を実施するための最良の形態として、 【0016】には、光ファイバ素線12は、一般にその外径が240?260μmとされ、 【0021】には、第1樹脂13の幅方向の被覆厚Aは、15μm以下とされるのが好ましく、第1樹脂13の厚さ方向の被覆厚Bは、20?50μmとされるのが好ましく、 【0023】には、第2樹脂14の厚さ方向の被覆厚Dは、15μm以下とされるのが好ましく、 【0024】には、第2樹脂14の幅方向の被覆厚Cは、20?50μmとされるのが好ましく、 【0025】には、第1樹脂13の厚さ方向の被覆厚Bと第2樹脂14の厚さ方向の被覆厚Dとの和と、第1樹脂13の幅方向の被覆厚Aと第2樹脂14の幅方向の被覆厚Cとの和と、の比は、1:0.8?1:1.3とされているのが好ましく、 【0026】には、第1樹脂13としては、ヤング率が1000MPa以上の樹脂が用いられることが好ましく、第2樹脂14としては、ヤング率が500MPa以下の樹脂が用いられることが好ましく、第1樹脂13のヤング率の上限値は2000MPaがよく、第2樹脂14のヤング率の下限値は100MPaがよいこと が記載されている。 (4)同オの図1によれば、テープ心線11(すなわちテープ型光ファイバ心線)及び光ファイバユニット15は、各表面に凹凸が形成されておらず、幅方向に均一な厚さを有するものであると認められる。 (5)以上によれば、刊行物1には、 「2本の光ファイバを第1樹脂により被覆した光ファイバユニットを複数個有し、前記複数個の光ファイバユニットを第2樹脂により連結したテープ型光ファイバ心線であって、 前記第1樹脂の幅方向の被覆厚が、前記第1樹脂の厚さ方向の被覆厚より小さく、 2つの前記光ファイバユニットは、前記光ファイバ素線の配列方向とほぼ同一方向に、密着された状態で並列に配置され、 光ファイバ素線は、その外径が240?260μmであり、 第1樹脂の幅方向の被覆厚Aは、15μm以下であり、 第1樹脂の厚さ方向の被覆厚Bは、20?50μmであり、 第2樹脂の厚さ方向の被覆厚Dは、15μm以下であり、 第2樹脂の幅方向の被覆厚Cは、20?50μmであり、 第1樹脂の厚さ方向の被覆厚Bと第2樹脂の厚さ方向の被覆厚Dとの和と、第1樹脂の幅方向の被覆厚Aと第2樹脂の幅方向の被覆厚Cとの和と、の比は、1:0.8?1:1.3であり、 第1樹脂としては、ヤング率が1000MPa以上の樹脂が用いられ、第2樹脂としては、ヤング率が500MPa以下の樹脂が用いられ、第1樹脂のヤング率の上限値は2000MPaであり、第2樹脂のヤング率の下限値は100MPaであり、 前記テープ型光ファイバ心線及び前記光ファイバユニットは、各表面に凹凸が形成されておらず、幅方向に均一な厚さを有するものである テープ型光ファイバ心線。」 が記載されているものと認めれる(以下「引用発明」という。)。 4.対比 本願発明と引用発明を対比する。 (1)引用発明の 「光ファイバ素線」、 「第1樹脂」、 「光ファイバユニット」、 「第2樹脂」、 「テープ型光ファイバ心線」、 「第1樹脂の厚さ方向の被覆厚B」、 「第2樹脂の厚さ方向の被覆厚D」、 「第1樹脂の幅方向の被覆厚A」、 「第2樹脂の幅方向の被覆厚C」、 「第1樹脂の厚さ方向の被覆厚Bと第2樹脂の厚さ方向の被覆厚Dとの和と、第1樹脂の幅方向の被覆厚Aと第2樹脂の幅方向の被覆厚Cとの和と、の比」、 「第1樹脂のヤング率」及び 「第2樹脂のヤング率」は、それぞれ本願発明の 「光ファイバ単心線」、 「1次テープ層」、 「光ファイバテープユニット」、 「2次テープ層」、 「光ファイバテープ」、 「1次テープ層の厚さ方向の被覆厚t_(1)」、 「2次テープ層の厚さ方向の被覆厚t_(2)」、 「1次テープ層の幅方向の被覆厚w_(1)」、 「2次テープ層の幅方向の被覆厚w_(2)」、 「前記1次テープ層の厚さ方向の被覆厚t_(1)と前記2次テープ層の厚さ方向の被覆厚t_(2)との和と、前記1次テープ層の幅方向の被覆厚w_(1)と前記2次テープ層の幅方向の被覆厚w_(2)との和との比」、 「(1次テープ層の)ヤング率」及び 「(2次テープ層の)ヤング率」 に相当する。 (2)引用発明は、「2本の光ファイバを第1樹脂により被覆した光ファイバユニットを複数個有し、前記複数個の光ファイバユニットを第2樹脂により連結したテープ型光ファイバ心線」であって、「2つの前記光ファイバユニットは、前記光ファイバ素線の配列方向とほぼ同一方向に、密着された状態で並列に配置され」ているものであり、「光ファイバ素線は、その外径が240?260μmであ」るから、「外径240μm以上260μm以下の光ファイバ単心線を2本並列させ、その周囲を1次テープ層で被覆した光ファイバテープユニットを、前記光ファイバ単心線の配列方向とほぼ同一方向に2枚並列させるとともに、これらの光ファイバテープユニットの周囲を2次テープ層で被覆してなる光ファイバテープ」であるといえ、この点で、本願発明と一致する。 (3)引用発明は、「前記テープ型光ファイバ心線及び前記光ファイバユニットは、各表面に凹凸が形成されておらず、幅方向に均一な厚さを有するものである」から、本願発明の「(e)前記光ファイバテープおよび前記各光ファイバテープユニットは、いずれも幅方向の厚さがほぼ均一である」との構成を備える。 (4)以上によれば、両者は、 「外径240μm以上260μm以下の光ファイバ単心線を2本並列させ、その周囲を1次テープ層で被覆した光ファイバテープユニットを、前記光ファイバ単心線の配列方向とほぼ同一方向に2枚並列させるとともに、これらの光ファイバテープユニットの周囲を2次テープ層で被覆してなる光ファイバテープであって、下記(e)の要件を満足する光ファイバテープ。 (e)前記光ファイバテープおよび前記各光ファイバテープユニットは、いずれも幅方向の厚さがほぼ均一である」 である点で一致し、以下のアないしエの点で相違するものと認められる。 ア 1次テープ層の厚さ方向の被覆厚t_(1)及び2次テープ層の厚さ方向の被覆厚t_(2)が、本願発明では、t_(1)+t_(2)×t_(1)/(t_(1)+t_(2))≦20の式を満足するのに対して、引用発明では、上記の式を満足しない点(以下「相違点1」という。)。 イ 1次テープ層の厚さ方向の被覆厚t_(1)と2次テープ層の厚さ方向の被覆厚t_(2)との和と、1次テープ層の幅方向の被覆厚w_(1)と2次テープ層の幅方向の被覆厚w_(2)との和との比が、本願発明では、1:0.95?1:0.75であるとされているのに対して、引用発明では、1:0.8?1:1.3であるとされている点(以下「相違点2」という。)。 ウ 1次テープ層の厚さ方向の被覆厚t_(1)、2次テープ層の厚さ方向の被覆厚t_(2)、1次テープ層の幅方向の被覆厚w_(1)及び2次テープ層の幅方向の被覆厚w_(2)が、本願発明では、それぞれ、5μm以上25μm以下、5μm以上30μm以下、5μm以上15μm以下及び5μm以上25μm以下であるとされているのに対して、引用発明では、それぞれ、20?50μm、15μm以下、15μm以下及び20?50μmとされている点(以下「相違点3」という。)。 エ 1次テープ層及び2次テープ層が、本願発明では、それぞれ、23℃におけるヤング率が800MPa以上1500MPa以下の樹脂及び100MPa以上1000MPa以下の樹脂からなるとされているのに対して、引用発明では、それぞれ、ヤング率が1000MPa以上、上限値2000MPaの樹脂及びヤング率が500MPa以下、下限値は100MPaの樹脂が用いられるとされている点(以下「相違点4」という。)。 5.判断 (1)相違点2ないし4について 上記2(1)エによれば、引用発明の「第1樹脂の厚さ方向の被覆厚B」、「第2樹脂の厚さ方向の被覆厚D」、「第1樹脂の幅方向の被覆厚A」、「第2樹脂の幅方向の被覆厚C」及び「第1樹脂の厚さ方向の被覆厚Bと第2樹脂の厚さ方向の被覆厚Dとの和と、第1樹脂の幅方向の被覆厚Aと第2樹脂の幅方向の被覆厚Cとの和と、の比」は、光ファイバ素線に加わる圧縮力を抑えて光ファイバ素線の変形を防止してPMDの増大を抑制する範囲とされ、引用発明の「第1樹脂のヤング率」及び「第2樹脂のヤング率」は、樹脂の硬化収縮時に各光ファイバ素線に加わる圧縮力を低減することができるとともに、外力による光ファイバ素線の変形を極力抑えることができる範囲とされたものであるから、引用発明において、第1樹脂及び第2樹脂の厚さ方向並びに幅方向の厚さ及びヤング率を具体的にどのような値とするかは、外力による光ファイバ素線の変形を抑えつつ、PMDの増大を抑制できる範囲で、設計上の必要に応じて適宜定める事項である。 そして、相違点2ないし4に係る本願発明の構成により特定された「1次テープ層の厚さ方向の被覆厚t_(1)と2次テープ層の厚さ方向の被覆厚t_(2)との和と、1次テープ層の幅方向の被覆厚w_(1)と2次テープ層の幅方向の被覆厚w_(2)との和との比」、「1次テープ層の厚さ方向の被覆厚t_(1)」、「2次テープ層の厚さ方向の被覆厚t_(2)」、「1次テープ層の幅方向の被覆厚w_(1)」、「2次テープ層の幅方向の被覆厚w_(2)」、「1次テープ層の23℃におけるヤング率」及び「1次テープ層の23℃におけるヤング率」の範囲は、引用発明の範囲と重なっており、大きく異なるものではないから、引用発明において、相違点2ないし4に係る本願発明の構成の数値範囲とすることに格別の困難性はない。 (2)相違点1について 相違点1に係る本願発明の構成の「t_(1)+t_(2)×t_(1)/(t_(1)+t_(2))≦20」の式(以下「本願発明の式A」という。)は、t_(1)及びt_(2)として、十分小さな値をとれば成立するものである(特にt_(1)が10以下であれば、t_(2)は0以上の任意の数値をとることができる。)ところ、上記2(1)イ(特に【0006】を参照。)によれば、引用発明の目的は、光ファイバのPMDの増大を抑制することにあり、上記2(2)ウ(特に【0013】を参照。)によれば、刊行物2には、光ファイバテープ心線のPMDの値は、概して光ファイバ素線への一括被覆の樹脂厚が薄い程小さくできるとの知見が示されていることに照らせば、引用発明において、PMDの増大を抑制するために、本願発明の式Aを満たす程度に、第1樹脂の厚さ方向の被覆厚(t_(1))及び第2樹脂の厚さ方向の被覆厚(t_(2))を小さな値となすことは、当業者が容易に想到できたことである。 また、上記2(2)の表1によれば、刊行物2に記載の実施例3、4、5及び10は、いずれもファイバ径=250、1次テープ厚T1=270、ユニット厚T2=280であるから、(引用発明の「第1樹脂の厚さ方向の厚さ」及び本願発明の「1次テープ層の厚さ方向の被覆厚t_(1)」に相当する)一括被覆2の厚さは10μm、(引用発明の「第2樹脂の厚さ方向の厚さ」及び本願発明の「2次テープ層の厚さ方向の被覆厚t_(2)」に相当する)連結用一括被覆5の厚さは5μmであると認められ、そうすると、t_(1)+t_(2)×t_(1)/(t_(1)+t_(2))=13となって、本願発明の式Aを満たすものと認められ、引用発明において、第1樹脂の厚さ方向の被覆厚(t_(1))及び第2樹脂の厚さ方向の被覆厚(t_(2))を、本願発明の式Aを満たすものとすることに、格別の困難があるとは認められない。 (3)小括 したがって、引用発明において、相違点1?4に係る本願発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことというべきである。 6.請求人の主張について 請求人は、平成24年8月20日付け回答書において、本願発明は、0.1ps/km^(1/2)以下というPMD_(Q)値が安定して得られる光ファイバテープ、またそのような光ファイバテープを備えた光ケーブルを提供することを技術的課題としたものであり、本願発明はかかる技術的課題を、本願発明の式Aを満たすことにより解決するものである旨主張する。 請求人の上記主張について検討するに、本願発明の式Aに関して、本願明細書には、 「【0025】 1次テープ層14及び2次テープ層16は、1次テープ層14の厚さ方向の被覆厚をt1とし、2次テープ層16の厚さ方向の被覆厚をt2としたとき、t_(1)+t_(2)×t_(1)/(t_(1)+t_(2))<40、好ましくはt_(1)+t_(2)×t_(1)/(t_(1)+t_(2))≦20となるように被覆されている。 ・・・ 【0027】 1次テープ層14及び2次テープ層16を上記の式を満足するように構成することによって、後述する実験例から明らかなように、光ファイバテープ10における各光ファイバのPMDを低減(例えばPMDq値で、0.2ps/km^(1/2)以下)することができる。」、 と記載されており、上記の実験例として示された表1は、次のとおりのものである。 表1から理解できるのは、1次テープ層のヤング率が1200MPa、2次テープ層のヤング率が800MPaである場合、1次テープ層の(t_(1)(μm)、w_(1)(μm))=(5、5)、(10、7)のときには、2次テープ層のt_(2)が5?30、w_(2)が5?25で、本願発明の式Aは満たされ、PMD_(Q)が0.03?0.12(ps/km^(1/2))となり、t_(1)が15μm以上では、(t_(1)、w_(1))=(15、13)かつ(t_(2)、w_(2))=(5、5)のときに限り、本願発明の式Aは満たされ、PMD_(Q)が0.11となるが、t_(1)、w_(1)、t_(2)、w_(2)がそれよい大きな値では、本願発明の式Aは満たされず、PMD_(Q)が0.11以上となるというものである。 しかるに、PMDは、t_(1)及びt_(2)だけではなく、1次テープ層及び2次テープ層のヤング率やw_(1)、w_(2)にも応じて変化すると考えられるところ、本願発明において限定されている1次テープ層のヤング率(800MPa以上1500MPa以下)及び2次テープ層のヤング率(100MPa以上1000MPa以下)のうち、表1によって確認されているのは、1次テープ層のヤング率が1200MPa、2次テープ層のヤング率が800MPaである場合のみであるから、1次テープ層及び2次テープ層のヤング率やw_(1)、w_(2)が、表1のものと異なれば、本願発明の式Aが満たされているとしても、0.1ps/km^(1/2)以下というPMD_(Q)値が安定して得られるとは限らない。したがって、本願明細書には、本願発明において限定されているt_(1)、t_(2)、w_(1)、w_(2)及び1次テープ層及び2次テープ層のヤング率の全範囲にわたって、0.1ps/km^(1/2)以下というPMD_(Q)値が安定して得られるとの技術的課題を解決できることの根拠は示されていない。 また、表1において、「t_(1)+t_(2)×t_(1)/(t_(1)+t_(2))」の値が20となる近傍でPMD_(Q)値が大きく変動するわけでもなく、本願発明の式Aが臨界的意義を有するものとも認められない。 以上によれば、本願発明の式Aは、設計的事項以上の技術的意義を生じるものとは認められない。 7.むすび 以上の検討によれば、本願発明は、引用発明及び刊行物2に記載の事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2012-09-06 |
結審通知日 | 2012-09-11 |
審決日 | 2012-09-24 |
出願番号 | 特願2009-136179(P2009-136179) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
Z
(G02B)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 福島 浩司 |
特許庁審判長 |
服部 秀男 |
特許庁審判官 |
北川 創 小松 徹三 |
発明の名称 | 光ファイバテープ及び光ケーブル |
代理人 | 須山 佐一 |