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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) H01L |
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管理番号 | 1266543 |
審判番号 | 不服2011-16679 |
総通号数 | 157 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2013-01-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2011-08-03 |
確定日 | 2012-11-22 |
事件の表示 | 特願2006-132721「太陽電池モジュールとその製造方法」拒絶査定不服審判事件〔平成19年11月22日出願公開、特開2007-305784〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は、平成18年5月11日の出願であって、平成22年10月27日に手続補正がなされ、平成23年5月31日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、同年8月3日に拒絶査定不服審判請求がなされた後、当審において、平成24年7月10日付けで拒絶理由が通知され、同年8月21日に手続補正がなされたものである。 第2 本願発明について 1 本願発明 本願の請求項に係る発明は、平成24年8月21日になされた手続補正後の特許請求の範囲の請求項1ないし8に記載された事項により特定されるものと認められるところ、請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、次のとおりのものである。 「太陽電池モジュールを構成する複数の単結晶太陽電池セルが、その非受光面側において断熱材板と直接接触するように配置され、かつその受光面側において透明保護フィルムで被覆され、前記単結晶太陽電池セルが配置されていない前記断熱材板表面および前記断熱材板に接触していない前記単結晶太陽電池セル表面と、前記透明保護フィルムとの間が透明接着剤層で封止されてなり、直接接触する前記単結晶太陽電池セルと前記断熱材板との間に前記透明接着剤層および気泡が介在しないことを特徴とする太陽電池モジュール。」 2 引用発明 (1)原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願前に頒布された刊行物である特開2005-136194号公報(以下「引用文献1」という。)には、以下の記載がある(下線は当審にて付した。以下同じ。)。 ア 「【請求項1】太陽電池セルが透明接着剤層で封止され、さらに前記セルの受光面側に透明保護フィルムを、一方非受光面側に断熱材板を配置してなることを特徴とする軽量太陽電池モジュール。 【請求項2】透明保護フィルムが、ポリ塩化ビニリデン、フッ素樹脂、アクリル樹脂およびそれらの共重合体から選択されるフィルムまたはそれらの積層体である請求項1に記載の軽量太陽電池モジュール。 【請求項3】断熱材板が、独立気泡構造のフェノール樹脂発泡体からなる請求項1または2に記載の軽量太陽電池モジュール。 【請求項4】透明接着剤層が、シリコン樹脂からなる請求項1?3のいずれか1つに記載の軽量太陽電池モジュール。・・・ 【請求項6】請求項1?5にいずれか1つに記載の軽量太陽電池モジュールの製造方法であり、透明保護フィルムと断熱材板のそれぞれの1つの表面に透明接着剤層を設け、太陽電池セルをその受光面側が透明保護フィルム側に、非受光面側が断熱材板側に位置するように配置し、太陽電池セルを透明接着剤層で封止することを特徴とする軽量太陽電池モジュールの製造方法。」 イ 「【技術分野】 【0001】本発明は、飛行船の電源として好適に用いられる軽量太陽電池モジュールに関する。・・・ 【0004】現在、太陽電池モジュールは、住宅や人工衛星の電源として広く使用されている。しかし、成層圏の環境は過酷であり、これらの太陽電池モジュールを転用することは困難である。 すなわち、成層圏の空気密度は地上の1/15?1/20程度であり、飛行船の浮力が小さくなるため、飛行船の構成材料を軽量にする必要がある。・・・ 【0006】実開平7-42518号公報(特許文献1)には、基板上に配置した太陽電池素子の受光面側を透光性の粘着層および透光性の保護フィルムで被覆した、粘着層と保護フィルムの厚み合計を100μm以下とした軽量化された太陽電池モジュールが開示されている。 しかし、このモジュールは、ローラーを使用した圧着により製造されるので、厚さに制限がある。また、このモジュールは、断熱材となる基板上に小さな凹凸があるために、粘着フィルム状の層の中に小さな気泡が残り、成層圏の気圧状態では気泡が大きくなりフィルムが剥離するという問題がある。」 ウ 「【発明を実施するための最良の形態】 【0012】本発明の軽量太陽電池モジュールは、太陽電池セルが透明接着剤層で封止され、さらに前記セルの受光面側に透明保護フィルムを、一方非受光面側に断熱材板を配置してなることを特徴とする。 図1は、本発明の軽量太陽電池モジュールの一例を示す概略断面図である。このモジュールは、太陽電池セルの受光面側の表面保護フィルムとなる透明保護フィルム1、基板となる断熱材板2、透明接着剤層3および太陽電池セル4からなる。 【0013】透明保護フィルム1は、次のような特性が求められる。 (1-1)低密度であること 成層圏の空気密度は地上の1/15?1/20程度であり、飛行船の浮力が小さくなるため、飛行船の構成材料を軽量にする必要がある。・・・ 【0014】(1-2)薄膜化が可能であること 上記(1-1)と同様の理由により、太陽電池モジュールを軽量化するためには、透明保護フィルム1の膜厚を薄くする必要がある。したがって、透明保護フィルム1の構成材料は、使用環境に耐え得る機械的強度を維持しつつ薄膜加工が可能であることが要求される。その膜厚は、5?30μm程度が好ましく、10?20μmが特に好ましい。・・・ 【0018】上記の条件を満たす材料としては、ポリ塩化ビニリデン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフロオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などのフッ素樹脂、アクリル樹脂が挙げられ、これらを好適に用いることができる。表1にこれらの材料の代表的な物性値を示す。 また、これらのフィルムは単体で使用する他に、共重合体や積層フィルムとして使用してもよい。・・・ 【0020】断熱材板2は、次のような特性が求められる。・・・ 【0021】(2-2)低密度であること 上記(1-1)と同様の理由による。太陽電池モジュールを軽量化するためには、断熱材板2も軽量にする必要がある。したがって、断熱材板2の構成材料は発泡体が好ましく、断熱材板2に透明接着剤層3が浸透すると、太陽電池モジュールの重量増加になるため、断熱材板2の発泡体は、連続気泡構造ではなく、独立気泡構造の発泡体が特に好ましい。・・・ 【0024】上記の条件を満たす材料としては、独立気泡構造のフェノール樹脂発泡体が特に好ましい。表2にこの代表的な物性値を示す。・・・ 【0026】透明接着剤層3は、透明保護フィルム1と同様の特性(1-1)?(1-5)が求められる。 このような条件を満たす材料としては、シリコン樹脂が特に好ましい。 地上用(住宅用)やソーラーカーレース用の太陽電池パネルでは、接着剤として、通常エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)が使用されているが、これは薄膜化が困難であり、吸湿による変色などが起こり易いため、飛行船の電源として使用する太陽電池モジュールには適さない。 透明接着剤層3の厚さは、太陽電池セル4の上下面、すなわち透明保護フィルム1側と断熱材板2側がそれぞれ10?50μm程度である。 【0027】太陽電池セル4は、特に限定されず、例えばpn接合を有する半導体基板とそれを挟持する電極からなる公知の太陽電池セルが挙げられ、複数枚の太陽電池セルを接続した太陽電池ストリングであってもよい。例えばシリコン単結晶セルの場合、その厚さは、30?100μm程度である。」 エ 「【0028】本発明の軽量太陽電池モジュールは、透明保護フィルムと断熱材板のそれぞれの1つの表面に透明接着剤層を設け、太陽電池セルをその受光面側が透明保護フィルム側に、非受光面側が断熱材板側に位置するように配置し、太陽電池セルを透明接着剤層で封止することにより製造することができる。封止の作業は、気泡の混入を防止するために真空中で行うのが好ましい。」 オ 図1は、次のものである。 カ 上記アないしエを踏まえて、オの図1をみると、太陽電池セル4は、その非受光面側において断熱材板2が配置され、かつその受光面側において透明保護フィルム1で被覆され、太陽電池セル4が配置されていない断熱材板2表面及び太陽電池セル4表面と透明保護フィルムとの間、並びに、太陽電池セル4と断熱材板2の間が透明接着剤層3で封止されてなる点がみてとれる。 上記アないしカによれば、引用文献1には次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「太陽電池セルが透明接着剤層で封止され、さらに前記セルの受光面側に透明保護フィルムを、一方非受光面側に断熱材板を配置してなり、 太陽電池セルが配置されていない断熱材板表面及び太陽電池セル表面と透明保護フィルムとの間、並びに、太陽電池セルと断熱材板の間が透明接着剤層で封止されてなり、 断熱材板が、独立気泡構造のフェノール樹脂発泡体からなり、 透明接着剤層の厚さは、太陽電池セルの上下面、すなわち透明保護フィルム側と断熱材板側がそれぞれ10?50μm程度であり、 太陽電池セルは、複数枚の太陽電池セルを接続した太陽電池ストリングであってもよく、例えばシリコン単結晶セルの場合、その厚さは、30?100μm程度であり、 封止の作業は、気泡の混入を防止するために真空中で行う軽量太陽電池モジュール。」 (2)当審において通知した拒絶の理由に引用した、本願の出願前に頒布された刊行物である特開2000-307137号公報(以下「引用文献2」という。)には、以下の記載がある。 ア 「【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池のカバーフィルム、およびそれを用いた太陽電池モジュールに関し、更に詳しくは、カバーフィルムの水蒸気その他のガスバリヤー性を一層向上させ、水分や酸素などで劣化しやすい多結晶もしくは微結晶シリコンが用いられた薄膜系太陽電池、またはこれらをアモルファスシリコン、アモルファスシリコンゲルマニウム、銅セレン系などの太陽電池と組み合わせたタンデム型の太陽電池にも好適に使用できるようにした高ガスバリヤー性のカバーフィルム、およびそれを用いた太陽電池モジュールに関する。」 イ 「【0008】このような構成を採ることにより、太陽電池のカバーフィルムは、耐候性フィルムと高ガスバリヤー層とにより、環境大気下で長期に渡って安定した耐候性と、強度、耐熱性、そして、水蒸気、酸素その他のガスバリヤー性などに優れた性能を備えたものとなり、また、接着層により、太陽電池素子(セル部)を外側から包んで安全に密封し、固定することができるようになる。」 ウ 「【0019】図1に示した太陽電池のカバーフィルム10は、外側(図において上側)から、耐候性フィルム1、高ガスバリヤー層3、接着層2の順に積層した構成であり、高ガスバリヤー層3が、耐候性フィルム1と接着層2との界面に設けられた構成である。このような構成を採った場合、高ガスバリヤー層3は、両側の耐候性フィルム1と接着層2とで保護されるため、損傷を受けにくく、その性能を効果的に発揮させることができる。・・・ 【0022】図4に示した太陽電池のカバーフィルム40は、外側から、耐候性フィルム1、接着層2、高ガスバリヤー層3の順に積層した構成である。このような構成を採った場合、接着層2の太陽電池に対する接着性が失われるため、必ずしも好ましい構成とは言えないが、接着層2の持つクッション性は利用することができ、また、太陽電池のもう一方の側に前記図1?図3に示したような構成、即ち、最内層に接着層2が積層された構成のカバーフィルムを用いて、両側から太陽電池を挟み込むように積層することにより、少なくとも太陽電池の外側周縁部でカバーフィルムの内面同士を接着させることができるので、良好に太陽電池を密封、固定し、モジュール化することができる。」 エ 「【0025】このようなカバーフィルム50は、太陽電池に積層する際、図に示した配置、即ち、太陽電池の積層面に、先ず、内側フィルムの接着層のフィルム2′を重ね、更にその外側に、前記外側フィルムの高ガスバリヤー層3が接着層のフィルム2′に接するように重ねて配置し、真空ラミネート法により、真空、加熱圧着して太陽電池に積層するものである。」 オ 図1及び4は、次のものである。 カ 上記アないしオによれば、引用文献2には次の事項(以下「引用文献2記載の技術」という。)が記載されていると認められる。 「外側から、耐候性フィルム、接着層、高ガスバリヤー層の順に積層した、接着層の太陽電池に対する接着性が失われる構成である太陽電池のカバーフィルムと、太陽電池のもう一方の側に最内層に接着層が積層された構成のカバーフィルムを用いて、両側から太陽電池を挟み込むように積層する際、太陽電池の積層面に内側フィルムの接着層のフィルムを重ねて配置し、真空ラミネート法により、真空、加熱圧着して太陽電池に積層することにより、少なくとも太陽電池の外側周縁部でカバーフィルムの内面同士を接着させることができるので、良好に太陽電池を密封、固定し、モジュール化することができる、耐熱性に優れた太陽電池モジュール。」 3 対比・判断 (1)対比 ア 本願発明と引用発明を比較すると、 引用発明の「太陽電池セル」、「透明接着剤層」、「透明保護フィルム」、「断熱材板」及び「軽量太陽電池モジュール」は、本願発明の「太陽電池セル」、「透明接着剤層」、「透明保護フィルム」、「断熱材板」及び「太陽電池モジュール」にそれぞれ相当する。 イ 引用発明の「軽量太陽電池モジュール」を構成する「太陽電池セル」は、「複数枚の太陽電池セルを接続した太陽電池ストリングであってもよ」く、「例えばシリコン単結晶セル」であるから、引用発明は、本願発明の「太陽電池モジュールを構成する複数の単結晶太陽電池セル」の構成を備える。 ウ 引用発明の「軽量太陽電池モジュール」は、「太陽電池セルが配置されていない断熱材板表面及び太陽電池セル表面と透明保護フィルムとの間、並びに、太陽電池セルと断熱材板の間が透明接着剤層で封止されてな」るものであるから、本願発明の「太陽電池モジュール」が、「太陽電池セルが配置されていない前記断熱材板表面および前記断熱材板に接触していない前記太陽電池セル表面と、前記透明保護フィルムとの間が透明接着剤層で封止されてな」る構成を備える。 以上によれば両者は、 「太陽電池モジュールを構成する複数の単結晶太陽電池セルが、その非受光面側において断熱材板が配置され、かつその受光面側において透明保護フィルムで被覆され、前記単結晶太陽電池セルが配置されていない前記断熱材板表面および前記断熱材板に接触していない前記単結晶太陽電池セル表面と、前記透明保護フィルムとの間が透明接着剤層で封止されてなる太陽電池モジュール。」 である点で一致し、 本願発明は、「単結晶太陽電池セルが、その非受光面側において断熱材板と直接接触するように配置され」、「直接接触する前記太陽電池セルと前記断熱材板との間に前記透明接着剤層および気泡が介在しない」ものであるのに対して、引用発明は、「(シリコン単結晶である)太陽電池セルと(非受光面側に配置された)断熱材板の間が透明接着剤層で封止されてなり」、「透明接着剤層の厚さは、太陽電池セルの」「下面、すなわち」「断熱材板側が」「10?50μm程度であ」る点(以下「相違点」という)で相違する。 (2)判断 上記相違点について検討する。 ア 引用文献1に「すなわち、成層圏の空気密度は地上の1/15?1/20程度であり、飛行船の浮力が小さくなるため、飛行船の構成材料を軽量にする必要がある。例えば、太陽電池モジュールでは、単位電気出力当たりの重量を3g/W以下にする必要がある。・・・太陽電池モジュールを軽量化するためには、透明保護フィルム1の膜厚を薄くする必要がある。・・・太陽電池モジュールを軽量化するためには、断熱材板2も軽量にする必要がある。」(上記2(1)イ)と記載されているように、引用発明の軽量太陽電池モジュールは、飛行船の構成材料である太陽電池モジュールを軽量化する必要性があるものであって、その構成要件である「透明保護フィルム」及び「断熱材板2」について、上記2(1)ウに記載されているように、「透明保護フィルム1の膜厚を薄く」し、また、「断熱材板2も軽量」にするものである。 イ ここで、引用発明に関して、引用文献1の上記2(1)ウには、「透明接着剤層3は、透明保護フィルム1と同様の特性(1-1)?(1-5)が求められる」点、及び、「(1-2)薄膜化が可能であること・・・上記(1-1)と同様の理由により、太陽電池モジュールを軽量化するためには、透明保護フィルム1の膜厚を薄くする必要がある」点が記載されていることに照らして、引用発明において、「太陽電池モジュールを軽量化する」ためには、「透明保護フィルム1」と同様に、「透明接着剤層3」も「膜厚を薄くする」ことが好ましいことは、当業者が容易に類推できる。 ウ しかるところ、接着剤は、接着すべき箇所に用いられるものであり、必要でなければ用いなくともよいことは当業者ならずとも明らかなことであって、太陽電池セルの下面を接着する必要がなければ、断熱材板側の接着剤を省くこと、すなわち、「(その非受光面側において断熱材板と)直接接触するように配置」して、「直接接触する太陽電池セルと断熱材板との間に透明接着剤層が介在しない」構成とすることは、上記アの軽量化の目的にも沿うことであるから、当業者が適宜なし得ることである。 (なお、引用文献2記載の技術は「外側から、耐候性フィルム、接着層、高ガスバリヤー層の順に積層した、接着層の太陽電池に対する接着性が失われる構成である太陽電池のカバーフィルムと、太陽電池のもう一方の側に最内層に接着層が積層された構成のカバーフィルムを用いて、両側から太陽電池を挟み込むように積層」したものであって、必ずしも太陽電池の両面を接着する必要がないことを示すものといえる。) エ さらに、引用発明は、封止の作業を、気泡の混入を防止するために真空中で行うものであるから、上記ウのように「(その非受光面側において断熱材板と)直接接触するように配置」して、「直接接触する太陽電池セルと断熱材板との間に透明接着剤層が介在しない」構成とする際に、気泡が混入することはなく、「直接接触する太陽電池セルと断熱材板との間に気泡が介在しない」ものとなることは、引用発明を上記ウのようにすることによって当然に具備する構成と認められる。 したがって、引用発明において、上記相違点に係る本願発明の構成とすることは、当業者が容易に想到できたことというべきである。 (3)請求人の主張について 請求人は平成24年8月21日付けの意見書において、「本願発明1および引用発明の軽量太陽電池モジュールと、引用文献2に記載の太陽電池モジュールとは基本的な構造が異な」ることなどを主張するが、上記(2)の判断を左右するものではない。 4 小括 以上の検討によれば、本願発明は、引用発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。 第3 むすび 以上のとおり、本願発明は、引用発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2012-09-19 |
結審通知日 | 2012-09-25 |
審決日 | 2012-10-09 |
出願番号 | 特願2006-132721(P2006-132721) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WZ
(H01L)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 濱田 聖司 |
特許庁審判長 |
江成 克己 |
特許庁審判官 |
松川 直樹 北川 創 |
発明の名称 | 太陽電池モジュールとその製造方法 |
代理人 | 野河 信太郎 |