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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G11B 審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G11B 審判 査定不服 特36条4項詳細な説明の記載不備 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G11B |
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管理番号 | 1266640 |
審判番号 | 不服2011-3941 |
総通号数 | 157 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2013-01-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2011-02-22 |
確定日 | 2012-11-21 |
事件の表示 | 特願2007-531077「記録媒体および記録媒体にデータを記録する方法と装置」拒絶査定不服審判事件〔平成18年 3月23日国際公開、WO2006/031039、平成20年 4月24日国内公表、特表2008-512816〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1.手続の経緯 本願は,平成17年9月12日(パリ条約に基づく優先権主張外国庁受理2004年9月13日,米国)を国際出願日とする出願であって,平成22年3月1日付で通知した拒絶の理由に対し,同年5月18日付で手続補正されたが,同年12月17日付で拒絶査定がされ,これに対し,平成23年2月22日に拒絶査定不服審判が請求されると同時に,手続補正がなされたものである。 その後,平成23年10月12日付で,審査官の作成した前置報告書を利用した審尋を行ったところそれに対し,回答書は提出されず,当審において,平成24年2月21日付けで拒絶理由を通知したが、請求人からは応答がなく期間が満了した。 第2.拒絶の理由 当審において、平成24年2月21日付けで通知した拒絶の理由は、以下に引用したとおりのものである。 この審判事件に関する出願は、合議の結果、以下の理由によって拒絶をすべきものです。これについて意見がありましたら、この通知書の発送の日から3ヶ月以内に意見書を提出してください 。 理 由 A. この出願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36条第4項第1号及び第6項第2号に規定する要件を満たしていない。 B. この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 C. この出願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない。 記 (引用文献等については引用文献等一覧参照) 理由Aについて (1) 特許請求の範囲および発明の詳細な説明の記載に関し,技術用語(表現)が統一されていないため,本願発明が不明瞭である。 例えば,【図5B】や【図5C】には「PSN」という記載があるが,特許請求の範囲には「PSN」という記載がないので,これらの図面(対応する発明の詳細な説明の記載を含む。)の記載と本願発明との関係が不明瞭となっているから,「PSN」と特許請求の範囲に記載されている技術用語との対応関係について釈明する(あるいは,表現を統一する)などにより明確にされたい。 なお,本願発明と関係のない記載については,対応する必要はない。 「ADIPユニット」(【図6】),「DCZ領域」(【図8】,【図9】)についても同様である。 (2) 請求項1には「前記テスト領域内をテストする」と記載されているが,技術的な意味(「前記データ領域」「に適用される最適記録電力を計算する」(2カ所)との相違点の説明を含む)が不明瞭である。 「前記テスト領域内のテストに利用」,「前記テスト領域内の最適記録電力を計算する最適電力制御(OPC:Optimum Power Control)処理」(請求項6)についても同様である。 「前記テスト領域内をテストする」,「テスト領域内の最適記録電力を計算することができる最適電力制御(OPC:Optimum Power Control)処理」(請求項10)についても同様である。 (3) 「テスト領域」(,「第1のテスト領域」,「第2のテスト領域」),「第1のデータユニット」,「第2のデータユニット」(請求項1)の相互の関係が不明瞭である。 請求項6,10についても同様である。 (4) 「前記テスト領域内をテストするために利用可能な第1のデータユニット」(請求項1)の意味が日本語として不明瞭である。また,「テスト領域」は,テストをするための領域であることを勘案すると「テスト領域内をテストする」技術的な意義も理解できない。 なお,「前記テスト領域内に複数存在する第1のデータユニットのうちテストに使用する第1のデータユニット」,を意味したかったのか。 「前記第1のデータユニットの位置内でテストするために利用可能な第2のデータユニット」(請求項1)についても同様であり,「前記テストに使用する第1のデータユニット内に複数存在する第2のデータユニットのうちテストに使用する第2のデータユニット」,を意味したかったのか。 請求項6,10についても同様である。 なお,補正をする際には具体的な根拠を明示されたい。 (5) 「管理領域」(請求項1,6,10)の定義,および,「テスト領域」,「内周領域」,「データ領域」,「外周領域」,等との関係が不明瞭である。 「TDMA」,「TDDS」(請求項2)についても同様である。 請求項10についても同様である。 (6) 請求項1には「第2のデータユニット」に関し,「前記テストは前記第2のデータユニット内で実行される」と記載されているが不明瞭である。 要するにテストを行う際に1つの「第2のデータユニット」を使用するということである(1回のテストに複数の「第2のデータユニット」を使うことはない),と解してよいか。 請求項6,10についても同様である。 (7) 「第2のデータユニットは、AUN(アドレスユニット番号:Address Unit Number)ユニットである」(請求項1)とは,要するに,「第2のデータユニット」のことを「AUNユニット」とも称するという意味か。 「第1のデータユニットは、クラスタである」(請求項5)についても同様であり,「第1のデータユニット」のことを「クラスタ」とも称するという意味なのか。 なお,名称から推察するに「AU」(アドレスユニット)の番号を「AUN」と称しているのであるから,「AU」と「AUNユニット」は,同義ではないのか。 請求項6,10についても同様である。 (8) 「OPC領域」(請求項2)の定義が不明瞭である。 「前記第1のテスト領域は、OPC領域を含む」という記載から判断すると,「第1のテスト領域」には「OPC領域」以外の領域を含みうるがそれは何か。 また,「第2のテスト領域」には「OPC領域」が含まれない場合があるがそれでも「テスト」が可能なのはなぜか。 (9) 請求項7に「前記OPC処理を実行するために必要なOPC領域のサイズを認識すること」と記載されているが,請求項7が引用する請求項6にはそもそも「記録媒体」が「OPC領域」を有する点について記載が無いため,この記載は不明瞭である。 また,OPC処理を実行する前にOPC処理に必要な領域のサイズの予測を行っているが,具体的にはどのような手法(手段)によって予測するのかが不明である。 請求項12についても同様である。 (10) 「前記第1および第2の位置情報は、アップデートされて格納される」(請求項4)に関し,結局の所「記録媒体」の何(どこ)がどのような構成を有していることを意味したいのかが不明である。 (11) 「次の利用可能な第1のデータユニット」(請求項5)の定義が不明瞭である。 また,仮に「利用可能な第1のデータユニット」(請求項1)が多数存在する場合には,「次の利用可能な第1のデータユニット」もそれと同数だけ存在し、その全てを意味すると解してよいか。唯一に決まるとしたらそれはなぜか。 「次の利用可能な位置」(請求項9),「次の利用可能な位置」(請求項13)についても同様である。 (12) 請求項8には「前記第1のテスト領域は、内部方向に配置されたOPC領域である」と記載されているが,「第1のテスト領域」と「OPC領域」とが同義である(同じ領域を意味している)ことは理解できるが,何の「内部方向に配置され」ているのかが不明瞭である。 (13) 請求項6に係る記録方法の発明が不明瞭である。 なお,記載に基づいて解釈すると,要するに,「請求項1に係る記録媒体にデータを記録する方法であって、(a)第1および第2の位置情報を読み出すことと、(b)前記第1および第2の位置情報によって認識された前記テスト領域内の最適記録電力を計算する最適電力制御(OPC:Optimum Power Control)処理を実行することと、(c)前記計算された最適記録電力を使用して前記記録媒体にデータを記録することとを備えたことを特徴とする記録方法。」となるが,それでよいか。 (14) 請求項10に係る記録する装置の発明が不明瞭である。 なお,記載に基づいて解釈すると,要するに,「請求項1に係る記録媒体にデータを記録する装置であって、管理領域に格納された第1および第2の位置情報を含む管理情報を読み出し、前記記録媒体内にデータを記録するよう構成されるピックアップユニットと、前記第1および第2の位置情報により認識されるテスト領域内の最適記録電力を計算することができる最適電力制御(OPC:Optimum Power Control)処理を実行し、前記計算された最適記録電力に基づいて前記記録媒体にデータを記録するために、前記ピックアップユニットを制御するよう構成されるコントローラとを備えたことを特徴とする装置。」となるが,それでよいか。 (15) 請求項11には「前記ピックアップユニットから読み出された前記第1および第2の位置情報」と記載されているが,「前記ピックアップユニットで読み出した前記第1および第2の位置情報」の誤記か。 理由Bについて (1)本願発明 上記理由Aについて,に記載したとおり本願の請求項1に係る発明(以下,単に「本願発明」という。)が不明瞭であるので,本願発明を下記のとおりのものと認める。 「内周領域、データ領域、および外周領域を含む記録媒体であって、前記記録媒体は、 前記内周領域に含まれる第1のテスト領域および前記外周領域に含まれる第2のテスト領域を備えるテスト領域であって、前記第1のテスト領域は、前記データ領域の内周領域の付近に適用される最適記録電力を計算するために使用され、前記第2のテスト領域は、前記データ領域の外周領域の付近に適用される最適記録電力を計算するために使用されるテスト領域と、 第1および第2の位置情報を格納する管理領域であって、前記第1の位置情報は第1のデータユニットの位置を示し、前記第2の位置情報は前記第1の位置情報に基づいて前記第2のデータユニットの位置を示し、 前記第1のデータユニットは、前記第1のテスト領域または前記第2のテスト領域を意味し、前記テストは前記第2のデータユニット内で実行される管理領域とを備え、 前記第1のデータユニットは複数の前記第2のデータユニットを含み、前記第2のデータユニットは、AUN(アドレスユニット番号:Address Unit Number)ユニットとも称することを特徴とする記録媒体。」 (2)引用例 特開2002-123940号公報(以下,「第1引用例」という。)の記載(特に,段落【0006】乃至【0010】)を総合勘案すると,第1引用例には,次の発明(以下,「引用発明」という。)が記載されている。 「PCA及びRMAと称される領域をリードインエリアの更に内側に設けたDVD-Rであって, 当該PCAは複数のセクタに分割されており,一又は複数の当該セクタを用いて規正処理が実行され, 算出された最適記録パワー並びにその最適記録パワーの設定に用いられたPCA内のセクタの番号(すなわち、使用済みセクタの番号)が規正履歴として上記RMA内に識別可能に記録され、 次回の記録パワーの規正処理では上記RMA内の記述を参照することで今までの規正処理に使用されていないPCA内のセクタを検索し、当該検索された未使用のセクタを用いて当該記録パワー規正処理が実行されるDVD-R。」 (3)対比 本願発明と引用発明とを対比する。 引用発明の「DVD-R」は,明らかに本願発明の「内周領域、データ領域、および外周領域を含む記録媒体」を満足する。 引用発明における「記録パワーの規正処理」は,「当該PCAは複数のセクタに分割されており,一又は複数の当該セクタを用いて上記規正処理が実行され,算出された最適記録パワー並びにその最適記録パワーの設定に用いられたPCA」から判断して,本願発明における「前記データ領域」「に適用される最適記録電力を計算する」に相当する。 引用発明における「PCA」は,「PCA」「と称される領域をリードインエリアの更に内側に設けた」「当該PCAは複数のセクタに分割されており,一又は複数の当該セクタを用いて上記規正処理が実行され,算出された最適記録パワー並びにその最適記録パワーの設定に用いられたPCA」から判断して,本願発明における「前記内周領域に含まれる第1のテスト領域」に相当する。 引用発明における「セクタ」は,「一」「の当該セクタを用いて上記規正処理が実行され」るものであり,本願発明の「第2のデータユニット」は,「前記テストは前記第2のデータユニット内で実行される」ものであるから,引用発明の「セクタ」は,本願発明における「第2のデータユニット」に相当する。 引用発明における「当該PCAは複数のセクタに分割されており」は,本願発明における「前記内周領域に含まれる第1のテスト領域」「前記第1のデータユニットは、前記第1のテスト領域」「を意味し」「前記第1のデータユニットは複数の前記第2のデータユニットを含み」に相当する。 引用発明における「RMA」は,「その最適記録パワーの設定に用いられたPCA内のセクタの番号(すなわち、使用済みセクタの番号)が規正履歴として上記RMA内に識別可能に記録され、次回の記録パワーの規正処理では上記RMA内の記述を参照することで今までの規正処理に使用されていないPCA内のセクタを検索し、当該検索された未使用のセクタを用いて当該記録パワー規正処理が実行される」ものであり,本願発明における「管理領域」は,「第2の位置情報を格納する管理領域」であり,「前記第2の位置情報は前記第1の位置情報に基づいて前記第2のデータユニットの位置を示し」「前記テストは前記第2のデータユニット内で実行される」および「前記第1および第2の位置情報によって認識された前記テスト領域内の最適記録電力を計算する最適電力制御(OPC:Optimum Power Control)処理を実行する」(請求項6)ものであることから,引用発明における「RMA」,「その最適記録パワーの設定に用いられたPCA内のセクタの番号(すなわち、使用済みセクタの番号)」は,それぞれ,本願発明における「管理領域」,「第2の位置情報」に相当する。 そうすると,本願発明と引用発明とは次の点で一致する。 <一致点> 「内周領域、データ領域、および外周領域を含む記録媒体であって、前記記録媒体は、 前記内周領域に含まれる第1のテスト領域を備えるテスト領域であって、前記第1のテスト領域は、前記データ領域に適用される最適記録電力を計算するために使用されるテスト領域と、 第2の位置情報を格納する管理領域であって、前記第2の位置情報は前記第2のデータユニットの位置を示し、 前記第1のデータユニットは、前記第1のテスト領域を意味し、前記テストは前記第2のデータユニット内で実行される管理領域とを備え、 前記第1のデータユニットは複数の前記第2のデータユニットを含むことを特徴とする記録媒体。」 一方,次の点で相違する。 <相違点> [相違点1] 本願発明は,「テスト領域」が「外周領域」にも設けられており,「第2のテスト領域」あるいは「第1のデータユニット」と称するのに対し,引用発明では「PCA」「と称される領域」を「内周領域」のみに設けている点。 [相違点2] 本願発明は,「外周領域」に設けた「第2のテスト領域」を「データ領域の外周領域の付近に適用される最適記録電力を計算するために使用」するのに対し,引用発明では「データ領域の外周領域の付近に適用される最適記録電力を計算する」場合にも「PCA」「と称される領域」を使用する点。 [相違点3] 本願発明は,「管理領域」に「第1のデータユニットの位置」を示す「第1の位置情報」も格納するのに対し、引用発明は,「PCA」「と称される領域」の位置を示す位置情報を「RMAと称される領域」に格納する旨の限定を有さない点。 [相違点4] 本願発明は,「第2の位置情報」が「第1の位置情報に基づいて」「第2のデータユニットの位置を示」すものであるのに対し,引用発明は,「PCA内のセクタの番号(すなわち、使用済みセクタの番号)」であって「セクタの番号」が「PCA」の位置情報に基づくものである点に関し限定がない点。 [相違点5] 本願発明は,「第2のデータユニットは、AUN(アドレスユニット番号:Address Unit Number)ユニットとも称する」のに対し,引用発明は,このような限定を有さない点。 (4)判断 [相違点1]および[相違点2]について 「テスト領域」を「外周領域」にも設けるとともに,「外周領域」に設けた「テスト領域」を「データ領域の外周領域の付近に適用される最適記録電力を計算するために使用」する点は,特開2003-168216号公報(特許請求の範囲,段落【0052】等の記載を参照。)に記載されており,当業者であれば容易に想到しえたと認められる。 [相違点3]および[相違点4]について 本願発明の「前記第2の位置情報は前記第1の位置情報に基づいて前記第2のデータユニットの位置を示し」とは,要するに,「第2のデータユニットの位置」を直接示す(以下,「直接法」という。)のではなく,「第1の位置情報」を基準とした相対的な位置を示す方法(以下,「相対法」という。)で「第2の位置情報」を示しているという意味に解することが妥当であるが,どちらの方法で位置を示すかは設計事項である。 したがって,引用発明において「PCA内のセクタの番号(すなわち、使用済みセクタの番号)」が「直接法」と「相対法」のいずれで示されているかに関し第1引用例には記載がないが,これを「相対法」で示すこととするとともに,「第1の位置情報」を「PCA」の位置を示す情報とし,該「PCA」の位置を基準として「PCA内のセクタの番号」を示す情報を「第2の位置情報」とする)という程度のことは当業者であれば適宜なしえることである。 [相違点5]について 「第2のデータユニット」を単に「AUN(アドレスユニット番号:Address Unit Number)ユニット」とも称することとするという程度のことは,当業者であれば容易になし得ることである。 理由Cについて 発明の詳細な説明には以下の記載がある。 「【発明が解決しようとする課題】 【0005】 したがって、本発明は、記録媒体、ならびに関連技術の制限と不利点のための1以上の問題を実質的に防ぐ、記録媒体内にデータを記録する方法および装置に関する。 【課題を解決するための手段】 【0006】 本発明の目的は、BDなどの記録媒体に適した物理的構造、ならびに物理的構造を使用した記録媒体内にデータを記録する方法および装置を提供することである。 【0007】 本発明のさらなる利点、目的、および特徴は、続く詳細な説明で一部が説明され、一部は、続く調査に基づいて当業者にとって明らか、または本発明の実行から理解するだろう。本発明の目的および他の利点は、特に書かれた詳細な説明およびその特許請求の範囲、ならびに添付の図面で指摘された構造によって理解され実現されるかもしれない。 【0008】 ここで組み込まれ、広く説明されるように、これらの目的および他の利点を達成するために、内周領域、データ領域、および外周領域を含む記録媒体は、内周領域および外周領域の少なくとも1つに含まれるテスト領域と、テスト領域でのテストに利用可能な位置を示す位置情報を格納する管理領域とを含み、位置情報は、テストに利用可能な第1のデータユニットの開始位置と、テストに利用可能な第2のデータユニットの位置とを含み、1以上の第2のデータユニットは、第1のデータユニットを備える。」 「【0039】 図4は、本発明によるOPC処理を実行する方法を示す概念図である。 (以下,省略。)」 「【0060】 したがって、上述した光記録/再生デバイスは、他の光記録/再生デバイスがOPC処理を実行するとき、OPC処理されるクラスタ間から最終クラスタの情報がどのくらい使用されるかを示す上述の特定情報を使用してOPC領域を使用することができるので、制限されたOPC領域を最大限使用することができる。」 したがって,本願発明は,「BDなどの記録媒体に適した物理的構造」を提供すること,より具体的には,「制限されたOPC領域を最大限使用すること」を目的とし,「特定情報を使用」することを解決手段としていると認められるところ,特許請求の範囲には「特定情報」という記載がない。 よって,本願発明は,発明の課題を解決するための手段が反映されていないことが明らかであり,発明の詳細な説明に記載した範囲を超えて特許を請求するものである。 第3.むすび 当審で通知した拒絶の理由に対し、指定期間内に、請求人から応答がない。 そして、拒絶の理由は、妥当なものと認められるから、本願は、当審で通知した拒絶の理由により、拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり、審決する。 |
審理終結日 | 2012-06-22 |
結審通知日 | 2012-06-26 |
審決日 | 2012-07-09 |
出願番号 | 特願2007-531077(P2007-531077) |
審決分類 |
P
1
8・
537-
WZ
(G11B)
P 1 8・ 121- WZ (G11B) P 1 8・ 536- WZ (G11B) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 小山 和俊 |
特許庁審判長 |
蔵野 雅昭 |
特許庁審判官 |
山田 洋一 関谷 隆一 |
発明の名称 | 記録媒体および記録媒体にデータを記録する方法と装置 |
復代理人 | 勝本 龍二 |
代理人 | 特許業務法人 谷・阿部特許事務所 |
復代理人 | 濱中 淳宏 |