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審決分類 |
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 C10L 審判 査定不服 1項3号刊行物記載 特許、登録しない。 C10L |
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管理番号 | 1266741 |
審判番号 | 不服2010-26488 |
総通号数 | 157 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2013-01-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2010-11-24 |
確定日 | 2012-11-26 |
事件の表示 | 特願2004-140103「天然ガスハイドレートの製造方法及び製造装置」拒絶査定不服審判事件〔平成17年11月17日出願公開、特開2005-320454〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 手続の経緯 本件審判に係る出願は、平成16年5月10日の出願であって、平成22年6月9日付けの拒絶理由通知に対し、同年8月3日付けで意見書が提出されるとともに手続補正がなされたが、同年8月18日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、同年11月24日付けで拒絶査定不服審判の請求がなされるとともに手続補正がなされた後、平成24年5月22日付けで特許法第164条第3項に基づく報告を引用した審尋がなされ、同年7月19日付けで回答書が提出されたものである。 2 平成22年11月24日付け手続補正についての補正却下の決定 [補正却下の決定の結論] 平成22年11月24日付け手続補正を却下する。 [補正却下の決定の理由] (1)補正の目的 平成22年11月24日付け手続補正(以下、「本件補正」という。)は、本願の特許請求の範囲について補正をするものである。 そして、本件補正は、本件補正前の請求項1、2、4、5、8、9の発明特定事項である「ガスハイドレート生成工程」または「ガスハイドレート生成部」に戻す「ガス成分」について、「原料である天然ガスよりもメタンを多く含む」ことをさらに特定するものであるから、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項第2号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものということができる。 (2)独立特許要件 そこで、本件補正後の特許請求の範囲に記載された発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものか否かについて以下検討する。 ア 本件補正発明 本件補正後の特許請求の範囲の請求項4に記載された発明(以下、「本件補正発明」という。)は、次のとおりである。 「天然ガスと水とをハイドレート生成領域内となる低温及び高圧の下で反応させてガスハイドレートを生成するガスハイドレート生成部と、生成したガスハイドレートを氷点下に冷却して凍結する冷却部と、凍結したガスハイドレートを貯蔵圧力まで減圧し貯蔵部に送る減圧部と、を備えた天然ガスハイドレートの製造装置であって、 前記減圧部による減圧後に存在する、該減圧部でガスハイドレートが一部分解して発生するガス成分を含む前記貯蔵部内のガス成分であって、前記原料である天然ガスよりもメタンを多く含むガス成分を、昇圧手段で昇圧して前記ガスハイドレート生成部に戻す戻しラインを備えていることを特徴とする天然ガスハイドレートの製造装置。」 イ 刊行物及びその記載事項 本願出願前に頒布され、原査定の拒絶の理由に引用された刊行物である特開2003-105362号公報(以下、「刊行物1」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている。 a 「【請求項15】 天然ガスと水とを氷点よりも高温、かつ大気圧よりも高圧下で反応させて天然ガスハイドレートを生成する生成手段と、 生成された天然ガスハイドレートを物理的に脱水する物理脱水手段と、 前記脱水の過程もしくは脱水後において天然ガスハイドレートに含まれる残存水分を天然ガスと反応させて天然ガスハイドレートを生成する水和脱水手段と、 生成された天然ガスハイドレートを冷却する冷却手段と、 冷却された天然ガスハイドレートを大気圧下に減圧する減圧手段とを備えることを特徴とする天然ガスハイドレート生成システム。」(【特許請求の範囲】の【請求項15】) b 「【0004】この天然ガスハイドレートとは、包接化合物(クラスレート化合物)の一種であって、複数の水分子(H_(2)O)により形成された立体かご型の包接格子(クラスレート)の中に、天然ガスの各成分を構成する分子、すなわちメタン(CH_(4))、エタン(C_(2)H_(6))、プロパン(C_(3)H_(8))等が入り込み包接された結晶構造をなすものである。・・・・例えばメタンの水和物が安定に存在し得る条件下、すなわち-30℃・大気圧(1kg/cm^(2))においては、気体状態と比較して約1/170の体積とすることができる。このように、天然ガスハイドレートは比較的容易に得られる温度・圧力条件下において製造可能で、かつ安定した保存が可能なものである。 【0005】この方法において、ガス田から受け入れられた後の天然ガスは、酸性ガス除去工程において二酸化炭素(CO_(2))や硫化水素(H_(2)S)等の酸性ガスを除去され、低温・高圧状態にしていったんガス貯蔵部に貯蔵され、このあと生成工程において水和される。・・・・」(段落【0004】?【0005】) c 「【0039】本発明においては、天然ガスと水とを氷点よりも高温、かつ大気圧よりも高圧下で反応させることで、水を凍らせることなく天然ガスハイドレートを生成することが可能である。ただし、この天然ガスハイドレートには多量の水が含まれることになるので、生成された天然ガスハイドレートを物理的に脱水し、さらにこの物理脱水の過程もしくは脱水後において天然ガスハイドレートに含まれる残存水分を天然ガスと反応させて天然ガスハイドレートを生成することによって天然ガスハイドレートの含水率を低下させる。ここまでの工程はいずれも氷点よりも高温、かつ大気圧よりも高圧下で実施されるので、生成された天然ガスハイドレートを大気圧下に取り出すべく、これを氷点よりも低温にまで冷却し、残存する水(氷)の中に凍りづけにしたのち減圧する。・・・・ ・・・・ 【0041】本発明においては、・・・・。特に、天然ガスハイドレート生成温度よりも低い温度まで冷却(過冷却)することにより、天然ガスハイドレートの生成効率の更なる向上が図れる。ここで言う過冷却とは、図18に示すように、ガスハイドレートの生成平衡線C上の任意の点Dよりも少なくとも温度が低いか(矢印X方向)あるいは圧力が高い(矢印Y方向)状態にすることである。」(段落段落【0039】?【0041】) d 「【0063】 【発明の実施の形態】本発明に係る第1の実施形態を図1および図2に示して説明する。図1は本発明に係る天然ガスハイドレートの生成システムのプロセスを示すブロック図である。図において、符号1は天然ガスと水とを氷点よりも高温かつ大気圧よりも高圧下で反応させて天然ガスハイドレートを生成する生成手段、2は生成された天然ガスハイドレートを物理的に脱水する物理脱水手段、3は脱水の過程もしくは脱水後において天然ガスハイドレートに含まれる残存水分を天然ガスと反応させて天然ガスハイドレートを生成する水和脱水手段、4は生成された天然ガスハイドレートを冷却する冷却手段、5は冷却された天然ガスハイドレートを大気圧まで減圧する減圧手段、6は・・・・である。 【0064】当該生成システムの具体的な装置構成を図2に示す。図2において、11は生成手段1を構成する生成反応装置、12は物理脱水手段2を構成するスクリュープレス型脱水装置、13は水和脱水手段3を構成する2軸スクリュー型脱水装置、14は冷却手段4を構成するスクリューコンベア型冷却装置、15は減圧手段5を構成するバルブ切替型の減圧装置、16は・・・・である。・・・・ 【0065】生成反応装置11は密閉された圧力容器20を有している。・・・・ 【0066】また、圧力容器20にはガス配管24を介してガス貯蔵部19が接続されている。ガス貯蔵部19には、ガス田18から産出された天然ガスが、酸性ガスおよび重質成分の除去の工程を経た後、圧縮機等により低温・高圧の状態にされて貯蔵されている。圧力容器20の内部には、ガス貯蔵部19に貯蔵された天然ガスがガス配管24を通じて供給されることによって気相Gが形成されている。 【0067】さらに、圧力容器20には気相Gの圧力を計測する圧力計25が設けられ、ガス配管にはバルブ26および流量調節弁27が設けられており、流量調節弁27の開度は、圧力計25の計測値に基づき圧力容器20内部に天然ガスを補充して気相Gの圧力をガスハイドレートの生成圧力(例えば50kg/cm^(2))に保つように制御される。 【0068】圧力容器20の内部には、水相Lの温度を氷点よりも高温であってガスハイドレートの生成温度(例えば5℃前後)よりも低温(これの状態を「過冷却」と定義する)に保つ冷却装置28が設けられている。・・・・」(段落【0063】?【0068】) e 「【0075】2軸スクリュー型脱水装置13は、断面が長円形をなす筒形の内部空間50aを有する容器体50と、側面に螺旋状の突条部51a,52aを有し内部空間50aに配置されて個々に回転しながら天然ガスハイドレートを搬送する2本の軸体51,52とを備えている。 ・・・・ 【0079】取出口50cに近い容器体50の側面には、天然ガスを内部空間50aに供給するガス供給孔50dが設けられている。ガス供給孔50dは、ガス配管24から分岐するガス配管55を介してガス貯蔵部19に接続されている。ガス配管55にはバルブ56および流量調節弁57が設けられている。 【0080】一方、取入口50bに近い容器体50には、内部空間50aの圧力を検出する圧力計58が設置されており、流量調節弁57の開度は、圧力計58の計測値に基づき内部空間50aに天然ガスを補充して内部の圧力を常に生成圧(例えば40atm)に保持するように制御されている。 【0081】スクリュープレス型脱水装置12および2軸スクリュー型脱水装置13には、内部空間40,50の内部を上記過冷却の状態に保持する冷却装置(図示略)が設けられている。」(段落【0075】?【0081】) f 「【0103】次に、本発明に係る第2の実施形態について説明する。・・・・。図3は本発明に係る天然ガスハイドレートの生成システムのプロセスを示すブロック図である。本実施形態においては、脱水によって分離された水を生成手段1に戻して再利用する。具体的には、スクリュープレス型脱水装置12の排水口40eと貯水槽17とを接続する水配管を設け、天然ガスハイドレートから分離された水分を、この水配管を通じて貯水槽17や圧力容器20に戻すようにする。 【0104】これによると、脱水によって分離された水分には天然ガスが溶解しているため、これを貯水層17や圧力容器20に戻して再び天然ガスハイドレートの生成に利用することにより、天然ガスハイドレートの生成効率を向上させることができる。」(段落【0103】?【0104】) g 「【0122】本発明に係る第10の実施形態について説明する。・・・・。図11は本発明に係る天然ガスハイドレートの生成システムのプロセスを示すブロック図である。本実施形態においては、減圧手段5において天然ガスハイドレートから放出される天然ガスを回収し、その回収された天然ガスを生成手段1に導くようにする。 【0123】当該生成システムの具体的な装置構成を図12に示す。減圧装置15は上述のバルブ切替型ではなく、天然ガスハイドレートを一時的に保持する減圧容器80と、減圧容器80から天然ガスを排出する2つのガス配管81a,81bとを備えている。一方のガス配管81aは、ガス貯蔵部19に接続され、他方のガス配管81bは、例えば当該システムに電力を供給する発電設備82に接続されている。 【0124】一方のガス配管81aには、減圧容器80からの天然ガスの排出を断続するバルブ83aと、排出された天然ガスを一時的に保持するバッファタンク84aと、バッファタンク84aに保持された天然ガスを加圧する圧縮機85aとが設けられている。・・・・ ・・・・ 【0126】上記のように構成された減圧装置15においては、スクリューコンベア型冷却装置14によって生成圧力(例えば50kg/cm^(2))を保ちながら氷点以下の低温(例えば-15℃)にまで冷却された天然ガスハイドレートが送り込まれると、ハイドレート配管63のバルブ64を開き、ハイドレート配管86のバルブ87を閉じて天然ガスハイドレートを受け入れる。減圧容器80には天然ガスハイドレートが蓄積していくので、ある程度の量に達したらバルブ64,87を閉じるとともにバルブ83a,83bを開き、減圧容器80の内圧を低下させていく。減圧の前期では比較的高圧の天然ガスが放出されるので、先に一方のガス配管81aのバルブ83aを開いておき、バッファタンク84aに比較的高圧の天然ガスを一時的に保持する。・・・・減圧容器80の内圧が大気圧まで低下したらバルブ83a,83bを閉じる。 【0127】比較的高圧の天然ガスは、バッファタンク84aに一時的に保持されることにより均圧化され、圧縮機85aによって天然ガスハイドレートの生成圧力にまで加圧され、ガス配管81aを通じてガス貯蔵部19に供給されて原料として再利用される。・・・・ ・・・・ 【0130】上記の生成システムによれば、減圧の過程で天然ガスハイドレートから放出される天然ガスを回収し、回収した天然ガスを原料として再利用することにより、システム全体として天然ガスハイドレートの生成効率を向上させることができる。・・・・」(段落【0122】?【0130】) h 「【0149】以上説明した第1から第12までの実施形態の構成はいずれも単独でしか成立し得ないものではなく、それぞれを組み合わせて多様な生成システムを構築することが可能である。・・・・」(段落【0149】) i 図3として以下の図面が示されている(15頁)。 j 図11として以下の図面が示されている(16頁)。 k 図12として以下の図面が示されている(16頁)。 l 図18として以下の図面が示されている(19頁)。 ウ 刊行物1に記載された発明 (ア)刊行物1には、上記イaからみて、「天然ガスと水とを氷点よりも高温、かつ大気圧よりも高圧下で反応させて天然ガスハイドレートを生成する生成手段と、生成された天然ガスハイドレートを物理的に脱水する物理脱水手段と、前記脱水の過程もしくは脱水後において天然ガスハイドレートに含まれる残存水分を天然ガスと反応させて天然ガスハイドレートを生成する水和脱水手段と、生成された天然ガスハイドレートを冷却する冷却手段と、冷却された天然ガスハイドレートを大気圧下に減圧する減圧手段とを備える」「天然ガスハイドレート生成システム」が記載されているということができる。 (イ)上記システムの第1の実施形態について説明をする上記イdによれば、上記システムの「生成手段」は、圧力がガスハイドレートの生成圧力(例えば50kg/cm^(2))に保たれ、温度が氷点よりも高温でガスハイドレートの生成温度よりも低温(過冷却)に保たれた「圧力容器」を有する「生成反応装置」で構成され、該「圧力容器」の内部に、ガス貯蔵部に貯蔵された天然ガスが供給される。 (ウ)また、上記イdによれば、上記システムの「物理脱水手段」は、「スクリュープレス型脱水装置」で構成される。そして、上記イhによれば、刊行物1における各実施形態の構成は組み合わせることができるから(以下においても同様。)、該「スクリュープレス型脱水装置」は、上記イf及びiからみて、脱水によって天然ガスハイドレートから分離された水分を上記「圧力容器」に戻すようにすることができる。 (エ)さらに、上記イdによれば、上記システムの「水和脱水手段」は、「2軸スクリュー型脱水装置」で構成され、該「2軸スクリュー型脱水装置」は、上記イd及びeからみて、その内部に、ガス貯蔵部に貯蔵された天然ガスが供給され、圧力がガスハイドレートの生成圧力に保持され、温度が氷点よりも高温でガスハイドレートの生成温度よりも低温(過冷却)に保持される。 (オ)さらに、上記イdによれば、上記システムの「冷却手段」は、「スクリューコンベア型冷却装置」で構成され、該「スクリューコンベア型冷却装置」は、上記イgからみて、ガスハイドレートの「生成圧力(例えば50kg/cm^(2))」を保ちながら「氷点以下の低温(例えば-15℃)」にまで天然ガスハイドレートを冷却するものとすることができる。 加えて、上記イc中の特に「生成された天然ガスハイドレートを大気圧下に取り出すべく、これを氷点よりも低温にまで冷却し、残存する水(氷)の中に凍りづけにしたのち減圧する。」との記載を併せみると、該「冷却手段」で冷却された天然ガスハイドレートは「凍りづけ」にされるということができる。 (カ)上記システムの「減圧手段」は、上記イg、j及びkからみて、天然ガスハイドレートを一時的に保持する減圧容器と、減圧容器から天然ガスを排出する2つのガス配管(81a,81b)とを備えたものとすることができ、この場合、減圧容器とスクリューコンベア型冷却装置とを接続するハイドレート配管(63)のバルブ(64)を開くことで、スクリューコンベア型冷却装置から送り込まれる天然ガスハイドレートが減圧容器に蓄積され、また、減圧容器から排出される天然ガスが圧縮機によって天然ガスハイドレートの生成圧力にまで加圧され、ガス配管(81a)を通じてガス貯蔵部に供給されるようにする。 (キ)以上を踏まえ、刊行物1に記載された事項を整理すると、刊行物1には、次の発明(以下、「刊行1発明」という。)が記載されているということができる。 「圧力がガスハイドレートの生成圧力(例えば50kg/cm^(2))に保たれ、温度が氷点よりも高温でガスハイドレートの生成温度よりも低温に保たれた圧力容器を有する生成反応装置で構成され、この圧力容器の内部に、ガス貯蔵部に貯蔵された天然ガスを供給し、天然ガスと水とを反応させて天然ガスハイドレートを生成する生成手段と、 スクリュープレス型脱水装置で構成され、生成された天然ガスハイドレートを物理的に脱水し、脱水によって天然ガスハイドレートから分離された水分を前記圧力容器に戻すようにした物理脱水手段と、 圧力がガスハイドレートの生成圧力に保持され、温度が氷点よりも高温でガスハイドレートの生成温度よりも低温に保持された2軸スクリュー型脱水装置で構成され、この内部に、前記ガス貯蔵部に貯蔵された天然ガスを供給し、前記脱水の過程もしくは脱水後において天然ガスハイドレートに含まれる残存水分を天然ガスと反応させて天然ガスハイドレートを生成する水和脱水手段と、 ガスハイドレートの生成圧力(例えば50kg/cm^(2))を保ちながら氷点以下の低温(例えば-15℃)にまで冷却するスクリューコンベア型冷却装置で構成され、生成された天然ガスハイドレートを冷却して凍りづけにする冷却手段と、 冷却された天然ガスハイドレートを大気圧下に減圧する減圧手段とを備える天然ガスハイドレート生成システムであって、 前記減圧手段は、天然ガスハイドレートを一時的に保持する減圧容器と、前記減圧容器から天然ガスを排出する2つのガス配管とを備えており、前記減圧容器と前記スクリューコンベア型冷却装置とを接続するハイドレート配管(63)のバルブ(64)を開くことで、前記スクリューコンベア型冷却装置から送り込まれる天然ガスハイドレートが前記減圧容器に蓄積されるとともに、前記減圧容器から排出される天然ガスが圧縮機によって天然ガスハイドレートの生成圧力にまで加圧され、前記ガス配管の1つを通じて前記ガス貯蔵部に供給されるように構成されている、天然ガスハイドレート生成システム。」 エ 対比 本件補正発明と刊行1発明とを対比する。 (ア)刊行1発明の「天然ガスハイドレート生成システム」は、本件補正発明と同様、「天然ガスハイドレートの製造装置」とみることができるものである。 (イ)本件補正発明の「ハイドレート生成領域内となる低温及び高圧」について、本願明細書をみてみると、段落【0004】には、「ガスハイドレート生成部において、天然ガスと水とをハイドレート生成反応におけるハイドレート生成領域内となる低温及び高圧(例えばハイドレート平衡条件の高圧且つ低温側となる5MPaで0.1?3℃程度 図5のA点)の下で反応させて天然ガスハイドレートを生成する。」と記載されている。そして、この記載及び本願図面の図5からみて、本件補正発明の「ハイドレート生成領域内となる低温及び高圧」とは、ハイドレートの平衡条件からみてハイドレート生成反応が生じる程度の低温及び高圧、すなわち「ハイドレート生成領域内となる」「温度及び圧力」に他ならないものと解することができる。 そうすると、刊行1発明の「ガスハイドレートの生成圧力」かつ「氷点よりも高温でガスハイドレートの生成温度よりも低温」という圧力と温度は、本件補正発明の「ハイドレート生成領域内となる低温及び高圧」に相当するものということができる。 よって、「圧力がガスハイドレートの生成圧力(例えば50kg/cm^(2))に保たれ、温度が氷点よりも高温でガスハイドレートの生成温度よりも低温に保たれた圧力容器を有する生成反応装置で構成され、この圧力容器の内部に、ガス貯蔵部に貯蔵された天然ガスを供給し、天然ガスと水とを反応させて天然ガスハイドレートを生成する」刊行1発明の「生成手段」と、「圧力がガスハイドレートの生成圧力に保持され、温度が氷点よりも高温でガスハイドレートの生成温度よりも低温に保持された2軸スクリュー型脱水装置で構成され、この内部に、ガス貯蔵部に貯蔵された天然ガスを供給し、脱水の過程もしくは脱水後において天然ガスハイドレートに含まれる残存水分を天然ガスと反応させて天然ガスハイドレートを生成する」刊行1発明の「水和脱水手段」は、いずれも「ガスハイドレートの生成圧力」かつ「氷点よりも高温でガスハイドレートの生成温度よりも低温」という圧力と温度の下で天然ガスと水とを反応させて天然ガスハイドレートを生成するものであるから、これらはいずれも本件補正発明の「天然ガスと水とをハイドレート生成領域内となる低温及び高圧の下で反応させてガスハイドレートを生成するガスハイドレート生成部」に相当するものということができる。 なお、刊行1発明が「物理脱水手段」を備えているのに対し、本件補正発明は、当該「物理脱水手段」に相当するものについて何ら特定されていないが、当該「物理脱水手段」は、本願出願時に公知であることに加え、本件補正発明を特定する事項及び本願明細書の記載からみて、本件補正発明は、当該「物理脱水手段」を備えたものを排除していないと解さざるを得ないので、刊行1発明が「物理脱水手段」を備えている点は、本件補正発明と刊行1発明との間の実質的な相違点とはならない。 また、刊行1発明の「生成手段」と「水和脱水手段」は、上述したようにいずれも本件補正発明の「ガスハイドレート生成部」に相当するものということができるところ、刊行1発明において、「物理脱水手段」は、「生成手段」で生成した天然ガスハイドレートを物理脱水し、物理脱水した天然ガスハイドレートを「水和脱水手段」に供給するというように、「生成手段」と「水和脱水手段」との間にあり、しかも「物理脱水手段」で分離された水分を「生成手段」を構成する圧力容器に戻すようにしていることからみると、刊行1発明の「物理脱水手段」は、「生成手段」と「水和脱水手段」とともに一体となっており、これらを総合したものが、本件補正発明の「ガスハイドレート生成部」に相当するということもできるので、刊行1発明が「物理脱水手段」を備えている点は、本件補正発明と刊行1発明との間の実質的な相違点とはならない。 (ウ)刊行1発明の「冷却手段」は、「生成された天然ガスハイドレート」を「氷点以下の低温(例えば-15℃)」に「冷却して」「凍りづけ」にするものであることから、本件補正発明の「生成したガスハイドレートを氷点下に冷却して凍結する冷却部」に相当するものということができる。 (エ)本件補正発明において、「減圧部」で減圧して到達させる「貯蔵圧力」とは、本願明細書の段落【0006】の記載によれば、「生成した凍結状態のハイドレートを安定状態で又は準安定状態で貯蔵しておくために必要な圧力」を意味する。 一方、刊行1発明の「減圧容器」は、「天然ガスハイドレートを一時的に保持する」ものであり、その保持が「一時的に」なされるものではあるが、刊行1発明が「天然ガスハイドレート生成システム」である以上、刊行1発明の「減圧容器」は、天然ガスハイドレートが過度に分解しない条件下、すなわち、天然ガスハイドレートを「安定状態」又は「準安定状態」に保持できる温度・圧力条件下にあるものとみることができる。 なお、このことは、刊行物1に、「この天然ガスハイドレートとは、包接化合物(クラスレート化合物)の一種であって、複数の水分子(H_(2)O)により形成された立体かご型の包接格子(クラスレート)の中に、天然ガスの各成分を構成する分子、すなわちメタン(CH_(4))、エタン(C_(2)H_(6))、プロパン(C_(3)H_(8))等が入り込み包接された結晶構造をなすものである。・・・・例えばメタンの水和物が安定に存在し得る条件下、すなわち-30℃・大気圧(1kg/cm^(2))においては、気体状態と比較して約1/170の体積とすることができる。このように、天然ガスハイドレートは比較的容易に得られる温度・圧力条件下において製造可能で、かつ安定した保存が可能なものである。」(上記イb)と記載されていることからみても明らかである。 よって、刊行1発明の「減圧容器」の圧力は、天然ガスハイドレートを「安定状態」又は「準安定状態」に保持できる程度のものであり、これは、本件補正発明の「貯蔵圧力」に他ならない。 そして、刊行1発明では、「減圧容器とスクリューコンベア型冷却装置とを接続するハイドレート配管(63)のバルブ(64)を開くことで、スクリューコンベア型冷却装置から送り込まれる天然ガスハイドレートが減圧容器に蓄積される」ように構成されていることからみて、刊行1発明の「ハイドレート配管(63)」は、スクリューコンベア型冷却装置から送り込まれる天然ガスハイドレートを減圧容器に送るものであり、刊行1発明の「バルブ(64)」は、スクリューコンベア型冷却装置から送り込まれる天然ガスハイドレートの圧力を減圧容器の圧力と等しくなるまで減圧するものであるとみることができる。 ここで、刊行1発明の「減圧容器」は、本件補正発明の「貯蔵部」に相当するものとみることができ、また、上述のとおり、刊行1発明の「減圧容器」の圧力は、本件補正発明の「貯蔵圧力」に他ならないことを踏まえると、刊行1発明の「ハイドレート配管(63)」と「バルブ(64)」から構成されるものは、本件補正発明の「凍結したガスハイドレートを貯蔵圧力まで減圧し貯蔵部に送る減圧部」に相当するものということができる。 (オ)刊行1発明の「バルブ(64)」は、上記(エ)で述べたように、天然ガスハイドレートの圧力を減圧するが、この減圧の過程で、天然ガスハイドレートが一部分解し、天然ガスが発生することは明らかである。 なお、このことは、刊行物1に、「減圧の過程で天然ガスハイドレートから放出される天然ガスを回収し」(上記イg、段落【0130】)との記載があることからも裏付けられる。 また、この減圧の過程で発生した天然ガスは「減圧容器」内にも当然に存在することとなる。 そして、この「減圧容器」について、刊行1発明では、「減圧容器から排出される天然ガスが圧縮機によって天然ガスハイドレートの生成圧力にまで加圧され、ガス配管の1つを通じてガス貯蔵部に供給される」ように構成されているが、このことは、該「ガス貯蔵部」に貯蔵された天然ガスが天然ガスハイドレートを生成する「生成手段」及び「水和脱水手段」に供給されることに照らせば、減圧容器内の天然ガスを圧縮機によって加圧して、天然ガスハイドレートを生成する「生成手段」及び「水和脱水手段」に戻すラインを備えているとみることができる。 以上を踏まえると、刊行1発明において、「減圧容器から排出される天然ガスが圧縮機によって天然ガスハイドレートの生成圧力にまで加圧され、ガス配管の1つを通じてガス貯蔵部に供給される」ように構成されていることは、本件補正発明において、「減圧部による減圧後に存在する、該減圧部でガスハイドレートが一部分解して発生するガス成分を含む貯蔵部内のガス成分であって、原料である天然ガスよりもメタンを多く含むガス成分を、昇圧手段で昇圧してガスハイドレート生成部に戻す戻しラインを備えている」ことと、「減圧部による減圧後に存在する、該減圧部でガスハイドレートが一部分解して発生するガス成分を含む貯蔵部内のガス成分を、昇圧手段で昇圧してガスハイドレート生成部に戻す戻しラインを備えている」点で共通するということができる。 (カ)よって、本件補正発明と刊行1発明とは、上記(ア)ないし(オ)で検討したところを踏まえると、 「天然ガスと水とをハイドレート生成領域内となる低温及び高圧の下で反応させてガスハイドレートを生成するガスハイドレート生成部と、生成したガスハイドレートを氷点下に冷却して凍結する冷却部と、凍結したガスハイドレートを貯蔵圧力まで減圧し貯蔵部に送る減圧部と、を備えた天然ガスハイドレートの製造装置であって、 前記減圧部による減圧後に存在する、該減圧部でガスハイドレートが一部分解して発生するガス成分を含む前記貯蔵部内のガス成分を、昇圧手段で昇圧して前記ガスハイドレート生成部に戻す戻しラインを備えている天然ガスハイドレートの製造装置。」 である点で一致し、次の点で一応相違する。 相違点:ガスハイドレート生成部に戻す貯蔵部内のガス成分について、本件補正発明では、「原料である天然ガスよりもメタンを多く含む」と特定されているのに対し、刊行1発明では、そのような特定がなされていない点。 オ 相違点についての検討 上記相違点について検討する。 (ア)天然ガスの各成分を構成する分子は、刊行物1の上記イbによれば、メタン、エタン、プロパン等であるところ、これらの各成分を同一の条件下でハイドレート化するときに、メタン、エタン、プロパン、ブタンというように分子が大きくなるほどハイドレート化され易いこと、すなわち、最もハイドレート化されにくくガスの状態のまま残り易いのがメタンであるということは、刊行物1の上記イlの図面から裏付けられるように、当業者には明らかである。 (イ)そして、刊行1発明の減圧容器内に存在する天然ガスハイドレートは、原料である天然ガスのうちの一部がハイドレート化したものであって、原料である天然ガスのうちハイドレート化されずに残ったガス(未反応ガス)が減圧容器内に存在しているのであるから、上記(ア)で検討したところを踏まえると、刊行1発明では、原料である天然ガスよりも減圧容器内に存在するガスにおいて、ハイドレート化されにくくガスの状態のまま残り易いメタンの占める割合が高くなる、すなわち、減圧容器内のガスは、原料である天然ガスよりもメタンを多く含んでいると解さざるを得ない。 よって、上記相違点は実質的なものではない。 カ 審判請求人の主張についての検討 (ア)審判請求人は、審判請求書(3.(3)「請求項1に係る発明の作用効果」の欄)において、本件補正後の特許請求の範囲に記載された発明は、「原料ガスとは異なるガス組成(原料ガスよりメタンリッチ)の未反応ガス成分を全てガスハイドレート生成工程に戻すことによって、原料天然ガスのガス組成と同一のガス組成を有する天然ガスハイドレートを製造することができる」という知見に基づくものである旨の主張をしている。 しかしながら、本件補正発明は、その特定事項からみて、未反応ガス成分の「全て」をガスハイドレート生成部に戻すことについて特定されていないものと解さざるを得ず、その結果、原料天然ガスのガス組成と同一のガス組成を有する天然ガスハイドレートを製造することができるという効果を常に発揮し得るものと認めることはできないから、審判請求人の上記主張は採用することができない。 (イ)また、審判請求人は、回答書(3.(1)「補正の妥当性について」の欄)において、通常の天然ガスハイドレートの製造方法では、特に製造初期段階で、原料である天然ガス(原料ガス)に対して、メタンハイドレートよりもプロパン及びエタンハイドレートの比率が高くなり、このため、「ガスハイドレートが一部分解して発生するガス成分」は、「原料ガスよりもメタンの少ないガス成分」となり、その一方、「未反応ガス成分」は「原料ガスよりもメタンを多く含むガス成分」となるから、「未反応ガス成分」と「ガスハイドレートが一部分解して発生するガス成分」との割合によっては、これらの混合ガスも「原料ガスよりもメタンの少ないガス成分」となる旨、及び、刊行物1に開示されているガスハイドレートの製造装置のように、回収ガスの一部を排出する装置では、ガスハイドレートの生成用として戻すガス成分が「原料ガスよりもメタンの少ないガス成分」となり得る旨の主張をしている。 しかしながら、仮に審判請求人が主張するように、「ガスハイドレートが一部分解して発生するガス成分」は「原料ガスよりもメタンの少ない」ものであるという仮定をしても、「未反応ガス成分」と「ガスハイドレートが分解して発生するガス成分」との「混合ガス」の中に占めるメタンの割合は、ガスハイドレートのすべてが分解してはじめて「原料ガス」と同じになるのであるから、ガスハイドレートが一部分解しただけでは、原料ガスよりもメタンが多い「未反応ガス成分」と原料ガスよりもメタンが少ない「ガスハイドレートが一部分解して発生するガス成分」との「混合ガス」の中に占めるメタンの割合は、それらの混合割合がどのようなものであっても「原料ガス」よりも多くなることは明らかである。 加えて、仮に審判請求人が主張するように、刊行1発明では、減圧容器内に回収されたガスの一部を排出するために、ガスハイドレート生成部に戻す「ガス成分」が「原料ガスよりもメタンの少ない」ものとなり得るという仮定をしても(上述したところに照らせば、このような事態は起こり得ないが、念のために仮定をしても)、刊行1発明は、「減圧の過程で天然ガスハイドレートから放出される天然ガスを回収し、回収した天然ガスを原料として再利用することにより、システム全体として天然ガスハイドレートの生成効率を向上させる」(上記イg)という目的を有するものである以上、刊行1発明において、このような目的による効果が最大限に発揮されるように、減圧容器内に回収されたガスの「すべて」をガスハイドレート生成部に戻すものとし、上記相違点に係る本件補正発明の発明特定事項のとおりにすることは、当業者であれば容易に想到し得ることである。 したがって、回答書における審判請求人の上記主張も採用することはできない。 キ 小括 以上より、本件補正発明は、刊行物1に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができないものであり、仮にそうでないとしても、本件補正発明は、刊行物1に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。 (3)補正却下についてのむすび 本件補正発明は、上述のとおり、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 よって、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 3 本願発明 平成22年11月24日付け手続補正は、上記2のとおり却下されたので、本願の特許請求の範囲に記載された発明は、平成22年8月3日付け手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1?9に記載された事項により特定されるものであると認められ、その請求項4に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、次のとおりのものである。 「天然ガスと水とをハイドレート生成領域内となる低温及び高圧の下で反応させてガスハイドレートを生成するガスハイドレート生成部と、生成したガスハイドレートを氷点下に冷却して凍結する冷却部と、凍結したガスハイドレートを貯蔵圧力まで減圧し貯蔵部に送る減圧部と、を備えた天然ガスハイドレートの製造装置であって、 前記減圧部による減圧後に存在する、該減圧部でガスハイドレートが一部分解して発生するガス成分を含む、前記貯蔵部内のガス成分を、昇圧手段で昇圧して前記ガスハイドレート生成部に戻す戻しラインを備えていることを特徴とする天然ガスハイドレートの製造装置。」 4 刊行物及びその記載事項 刊行物1は、上記2(2)イに記載したとおり、本願出願前に頒布され、原査定の拒絶の理由に引用された刊行物である特開2003-105362号公報であり、その記載事項も上記2(2)イに記載したとおりである。 5 対比・判断 上記2(2)エで検討したところを踏まえ、本願発明と刊行1発明とを対比すると、両者は、 「天然ガスと水とをハイドレート生成領域内となる低温及び高圧の下で反応させてガスハイドレートを生成するガスハイドレート生成部と、生成したガスハイドレートを氷点下に冷却して凍結する冷却部と、凍結したガスハイドレートを貯蔵圧力まで減圧し貯蔵部に送る減圧部と、を備えた天然ガスハイドレートの製造装置であって、 前記減圧部による減圧後に存在する、該減圧部でガスハイドレートが一部分解して発生するガス成分を含む、前記貯蔵部内のガス成分を、昇圧手段で昇圧して前記ガスハイドレート生成部に戻す戻しラインを備えている天然ガスハイドレートの製造装置。」 である点で一致し、相違点が存在しない。 よって、本願発明は、刊行物1に記載された発明である。 6 むすび 以上検討したところによれば、本願の特許請求の範囲の請求項4に係る発明は、刊行物1に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができないものである。 したがって、その余の請求項に係る発明について論及するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2012-09-21 |
結審通知日 | 2012-09-26 |
審決日 | 2012-10-10 |
出願番号 | 特願2004-140103(P2004-140103) |
審決分類 |
P
1
8・
113-
Z
(C10L)
P 1 8・ 575- Z (C10L) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 森 健一 |
特許庁審判長 |
松浦 新司 |
特許庁審判官 |
目代 博茂 橋本 栄和 |
発明の名称 | 天然ガスハイドレートの製造方法及び製造装置 |
代理人 | 石井 博樹 |